JP2005343987A - 固形化粉粒体、高曲げ耐力構造部材及びその製造方法 - Google Patents

固形化粉粒体、高曲げ耐力構造部材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 構造部材内部に充填することで該構造部材の曲げ耐力を著しく向上させることができ、固形化のための質量増加が殆ど無い固形化粉粒体とその製造方法の提供。
【解決手段】 隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士を結合している熱可塑性樹脂発泡体とを有することを特徴とする固形化粉粒体。薄肉骨格構造部材5と、該薄肉骨格構造部材の内部に、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体2と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士及び薄肉骨格構造部材内壁と第1粉粒体とを結合している熱可塑性樹脂発泡体3とを有することを特徴とする高曲げ耐力構造部材4。
【選択図】 図6

Description

本発明は、鉄道、船舶、航空機、オートバイなどの移動体及び建築構造物の骨格部材などに使用する固形化粉粒体、高曲げ耐力構造部材及びその製造方法に関する。
従来、固形化粉粒体に関しては、例えば特許文献1〜4に開示された技術が提案されている。
特許文献1、2に記載された構造材は、接着剤をコーティングしたガラス球をガラス繊維クロスで包み固形化し、これを車体の剛性を向上させる目的で骨格部材断面内部に挿入するものである。
特許文献3に記載された車両骨格構造及び固形化粉粒体は、車両骨格部材の衝撃エネルギーを効率よく吸収する目的で、骨格構造部材内部等に第1粉粒体と中空の第2粉粒体を充填し、第1粉粒体同士を中空の第2粉粒体で結合し固形化したものである。
特許文献4に記載された固形化粉粒体は、車両骨格部材の衝撃エネルギーを効率よく吸収する目的で、骨格部材内部等に第1粉粒体と、気化することで膨張する固体又は液体を熱可塑性樹脂製の殻で包んだ第2粉粒体を混合して充填し、これらの第1粉粒体及び第2粉粒体を骨格部材とともに加熱することで、第2粉粒体を軟化及び膨張させるとともに表面を融解させ第1粉粒体と結合させて固形化したものである。
米国特許第4610836号明細書 米国特許第4695343号明細書 特開2003−267266号公報 特開2003−276044号公報
車両の衝突や地震等により発生する建築物の倒壊では、薄肉骨格構造部材の曲げ大変形が起こる。薄肉骨格構造部材は、曲げ大変形が起こると、部材を構成する断面寸法の減少により曲げ耐力の低下を招く。図1(a)は、薄肉骨格構造部材単独での曲げストロークと耐力の関係及び曲げストロークと断面高さの関係を示すグラフである。このグラフにおいて、曲げストロークは、図1(b)に示すように、両端部を支持した薄肉骨格構造部材Aの中央に所定荷重を負荷した際に、荷重負荷前の薄肉骨格構造部材Aの底面位置と、荷重負荷後の底面位置との差(単位:mm)として求めた。また、断面高さは、図1(c)に示すように、所定荷重を負荷した際に生じた屈曲部Bの厚み(残り量、単位:mm)として求めた。
図1(a)のグラフから分かるように、薄肉骨格構造部材単独では、一旦曲げ大変形が起こると曲げ耐力が急速に低下してしまう。
この曲げ耐力の低下は、車両の衝突エネルギー吸収量の減少や、建築物の急速な倒壊を発生させる可能性がある。
この曲げ耐力の急激な低下を緩和するために、構造部材内部に発泡ポリウレタン樹脂等の発泡樹脂を充填することが試みられてきた。しかし、構造部材内部に発泡樹脂を充填しただけでは、構造部材の曲げ耐力の低下を防止することはできない。図2は、薄肉骨格構造部材単独の場合(未充填)、薄肉骨格構造部材内部に発泡ポリウレタン樹脂を充填した場合(ウレタン1,2)のそれぞれの曲げストロークを示すグラフである。ウレタン1,2はそれぞて2液混合タイプのウレタンを使用し、ウレタン1は発泡率約1.3倍、ウレタン2は発泡率約3.0倍とした。
図2に示すように、薄肉骨格構造部材内部に発泡ポリウレタン樹脂を充填した場合、未充填品と比べて曲がり難くなるものの、曲がりが生じた後、曲げ耐力は急速に低下している。これは充填部の端部が座屈崩壊されたことによるものである。
薄肉骨格構造部材内部にプラスチックビーズやガラス球などの粉粒体を充填する手法は、前述した発泡ポリウレタン樹脂などの発泡樹脂を充填する場合と比べ、薄肉骨格構造部材の曲げ耐力の低下を緩和するために極めて有効な手段である。図3は、薄肉骨格構造部材に各種の粉粒体A〜Dを充填した場合の構造部材の荷重−ストロークの関係を示すグラフである。粉粒体Aはスチールビーズ(粒径1.0mm)、粉粒体Bはガラスビーズ(粒径1.0mm)、粉粒体Cはガラス破砕粉(球形ではなく砕いた不定形粉、粒径1.0mm)、粉粒体Dはポリスチレンビーズ(粒径1.0mm)をそれぞれ薄肉骨格構造部材内部に充填した場合である。図3に示すように、粉粒体未充填の薄肉骨格構造部材に比べ、粉粒体A〜Dを充填したことで曲げ耐力を向上できることが分かる。
しかし、自動車等の組み立てラインや建築現場で、薄肉骨格構造部材内部に粉粒体を充填することは極めて困難であるため、薄肉骨格構造部材の部品製造段階で粉粒体を要所に的確に充填し、最終組み立て現場に搬送する必要がある。
そのためには充填された粉粒体の漏れや、搬送中の振動による粉粒体の充填構造の変化を防止するため、粉粒体を固形化することも同時に必要である。
しかし、不適切な固形化手法では質量が増加し効率が低下するばかりでなく、曲げ耐力の低下を極めて良く緩和する粉粒体であっても、不適切な固形化手法を行えば、緩和の効果が低下してしまう。
すなわち適切な粉粒体の固形化手法は、未固形化粉粒体による薄肉骨格構造部材の曲げ耐力低下を緩和する効果を維持あるいは向上させ、かつ質量の増加が低く抑えられていることが必要である。
検討の結果、薄肉骨格構造部材内部に充填する粉粒体の適切な固形化手法は、次の(1)〜(4)の条件を満足することが必要である。
(1)固形化に際して質量増加が少ないこと。
(2)固形化物に設計荷重が作用すると、固形化物が崩壊し粉粒体に戻ること。
(3)固形化に際して、固形化前の粉粒体の曲げ耐力などの機械特性を変えないこと。
(4)固形化に際して薄肉骨格構造部材内部に初期圧を作用させること。
前述した薄肉骨格構造部材内部に充填する粉粒体の固形化必要条件(1)〜(4)に照らした場合、従来の技術には次のような課題が存在する。
特許文献1,2に記載の技術は、粉粒体の固形化にバインダー(接着剤、樹脂)を使用するため、質量が増加するばかりでなく、作製された固形化粉粒体は非常に強固なものとなるため、設計荷重が作用しても崩壊せず粉粒体に戻らない。したがって固形化物の端点に短いストロークで歪が集中し、薄肉骨格構造部材の座屈崩壊が発生して荷重が急速に低下する。その結果、前述した固形化の必要条件(1)〜(4)全てを満足することができない。
特許文献3に記載の技術は、第2粉粒体の表面融着で第1粉粒体を固形化するもので、バインダー(接着剤、樹脂等)を使用しないため、前述した固形化の必要条件(1)〜(3)は満足できるが、(4)の初期圧を作用させることはできない。
特許文献4に記載の技術は、図4に示すように、第1粉粒体Cと未膨張の第2粉粒体Dを混合(図4(a))した後、薄肉骨格構造部材A内部にこれらを投入し(図4(b))、密閉状態でこれらの粉粒体を加熱し(図4(c))、第2粉粒体Dを膨張させるとともに、膨張した第2粉粒体Eの表面融着で第1粉粒体C同士を結合させる(図4(d))手法である。この手法では第2粉粒体Eを膨張させることにより薄肉骨格構造部材A内部に初期圧を発生させることができるので、前述した固形化の必要条件(1)、(2)及び(4)は満足できる。
しかしながら、この手法では、第1粉粒体C同士や、薄肉骨格構造部材A内壁と第1粉粒体Cとの間に、第2粉粒体Eが入り込んでしまう。たとえば膨張後の第2粉粒体が第1粉粒体よりも強度、剛性が弱い場合、薄肉骨格構造部材Aに外力が働き変形が開始される変形初期では、まず膨張した第2粉粒体Eのみが変形するので第1粉粒体Cによる曲げ耐力向上効果を十分発揮できない(図4(e))。従ってこの手法では前述した固形化の必要条件(3)を満足することができないという問題がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、構造部材内部に充填することで該構造部材の曲げ耐力を著しく向上させることができ、固形化のための質量増加が殆ど無い固形化粉粒体とその製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士を結合している熱可塑性樹脂発泡体とを有することを特徴とする固形化粉粒体を提供する。
本発明の固形化粉粒体において、前記第1粉粒体が樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明の固形化粉粒体において、前記熱可塑性樹脂発泡体がポリスチレン系樹脂発泡体であることが好ましい。
また本発明は、薄肉骨格構造部材と、該薄肉骨格構造部材の内部に、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士及び薄肉骨格構造部材内壁と第1粉粒体とを結合している熱可塑性樹脂発泡体とを有することを特徴とする高曲げ耐力構造部材を提供する。
本発明の高曲げ耐力構造部材において、前記第1粉粒体が樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明の高曲げ耐力構造部材において、前記熱可塑性樹脂発泡体がポリスチレン系樹脂発泡体であることが好ましい。
また本発明は、薄肉骨格構造部材内部に第1粉粒体を充填し、第1粉粒体の移動を阻止しながら粒径が第1粉粒体の20%以下であり加熱時に発泡して熱可塑性樹脂発泡体となる第2粉粒体を第1粉粒体の間隙に充填した後、加熱して第2粉粒体を発泡させて形成された熱可塑性樹脂発泡体が第1粉粒体間の間隙を埋めるとともに第1粉粒体表面に融着させて高曲げ耐力構造部材を得ることを特徴とする高曲げ耐力構造部材の製造方法を提供する。
また本発明は、成形容器内に第1粉粒体を充填し、第1粉粒体の移動を阻止しながら粒径が第1粉粒体の20%以下であり加熱時に発泡して熱可塑性樹脂発泡体となる第2粉粒体を第1粉粒体の間隙に充填した後、加熱して固形化粉粒体を形成し、次いで該固形化粉粒体を薄肉骨格構造部材内に装着した後再加熱し、第2粉粒体を発泡させて形成された熱可塑性樹脂発泡体が第1粉粒体の間隙を埋めるとともに第1粉粒体表面に融着させて高曲げ耐力構造部材を得ることを特徴とする高曲げ耐力構造部材の製造方法を提供する。
本発明の製造方法において、前記第1粉粒体が樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記第1粉粒体がポリスチレン系樹脂ビーズであり、前記第2粉粒体が発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であり、該第2粉粒体の投入量が第1粉粒体の質量の2.5〜17質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明の固形化粉粒体は、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で並べられた第1粉粒体と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士を結合している熱可塑性樹脂発泡体とからなるものなので、第1粉粒体の充填状態を変化させずに薄肉骨格構造部材などの内部に簡単に装着でき、この固形化粉粒体を装着することで、構造部材の曲げ耐力を向上することができる。
本発明の高曲げ耐力構造部材は、薄肉骨格構造部材内部に、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士及び薄肉骨格構造部材内壁と第1粉粒体とを結合している熱可塑性樹脂発泡体とからなる固形化粉粒体を設けた構成としたので、薄肉骨格構造部材に外力が働き変形が開始される変形初期でも第1粉粒体に直接荷重が働き、第1粉粒体の曲げ耐力特性を十分に発揮できる。
また、熱可塑性樹脂発泡体3の表面融着により第1粉粒体同士、及び第1粉粒体と薄肉骨格構造部材内壁とが結合されるので、設定荷重が作用すると熱可塑性樹脂発泡体の表面融着が容易にくずれて細かな発泡体となるので、薄肉骨格構造部材の充填部端点に歪が集中しにくいため、高い荷重を長いストロークまで維持することができる。
本発明の高曲げ耐力構造部材の製造方法は、薄肉骨格構造部材内部に第1粉粒体を充填し、第1粉粒体の移動を阻止しながら粒径が第1粉粒体の20%以下であり加熱時に発泡して熱可塑性樹脂発泡体となる第2粉粒体を第1粉粒体の間隙に充填した後、加熱して第2粉粒体を発泡させて形成された熱可塑性樹脂発泡体が第1粉粒体間の間隙を埋めるとともに第1粉粒体表面に融着させて高曲げ耐力構造部材を得るものなので、この製造方法により得られる高曲げ耐力構造部材は、薄肉骨格構造部材に外力が働き変形が開始される変形初期でも、第1粉粒体に直接荷重が働き、第1粉粒体の曲げ耐力特性を十分に発揮できる。
また、この製造方法では、圧力をかけて第1粉粒体を充填しなくとも、第2粉粒体の発泡・膨張により内圧が確保でき、特別な充填装置や加圧による充填を必要としない。
また、第2粉粒体の発泡により生じる熱可塑性樹脂発泡体の表面融着により第1粉粒体同士、及び第1粉粒体と薄肉骨格構造部材内壁とが結合されるので、設定荷重が作用すると表面融着が容易にくずれて細かな発泡体となるので、薄肉骨格構造部材の充填部端点に歪が集中しにくいため、高い荷重を長いストロークまで維持できる。
すなわち、この製造方法によれば、薄肉骨格構造部材内部に充填する粉粒体の適切な固形化手法の必要条件である、
(1)固形化に際して質量増加が少ないこと、
(2)固形化物に設計荷重が作用すると、固形化物が崩壊し粉粒体に戻ること、
(3)固形化に際して、固形化前の粉粒体の曲げ耐力などの機械特性を変えないこと、
(4)固形化に際して薄肉骨格構造部材内部に初期圧を作用させること、
の4つを同時に満たすことができ、曲げ耐力特性に優れた高曲げ耐力構造部材を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の製造方法の一例を説明する。
図5は、本発明の固形化粉粒体の一実施形態を示す断面図である。本実施形態の固形化粉粒体1は、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で並べられた第1粉粒体2と、該第1粉粒体2間の隙間を埋めると共に第1粉粒体2表面に融着して第1粉粒体2同士を結合している熱可塑性樹脂発泡体3とから構成されている。
前記第1粉粒体2としては、例えば、樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。これらの粉粒体のうち、樹脂製ビーズは軽量であり、また低コストであることから、自動車、航空機、オートバイ等の輸送機器などの用途に使用する固形化粉粒体やそれを薄肉骨格構造部材に充填してなる高曲げ耐力構造部材を作製する際に特に好ましい。
この樹脂製ビーズとしては、各種の熱可塑性樹脂ビーズや熱硬化性樹脂ビーズを用いることができる。これらの樹脂製ビーズの中でも、球状又は略球状のビーズが比較的安価に得られることから、重合開始剤を含んだラジカル重合可能な1種又は2種以上のビニル系単量体を水性媒体中に懸濁させてビニル系単量体を重合させることにより得られる樹脂製ビーズが好ましい。このビニル系単量体としては、例えばスチレン系のビニル系単量体として、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。アクリル系のビニル系単量体としてはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。メタクリル酸系のビニル系単量体としては、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。さらにアクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンなどが挙げられる。これらのビニル系単量体は1種で用いてもよく、2種以上で用いてもよい。また公知のジビニルベンゼン、エチレングリコールメタクリレートなどの多官能性単量体を添加することも可能である。
前記懸濁重合に際して、使用される重合開始剤としては、例えばラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシピバレート等の一官能性有機過酸化物、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート等の二官能性有機過酸化物などの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物などが挙げられる。前記重合開始剤は重合容器内に単量体を加える前に加えても、単量体を加えた後に加えても、単量体と共に加えてもなんら差し支えない。重合開始剤は、単量体の総量に対して0.03〜5質量%使用されるのが好ましい。また、メタクリル酸エステル系重合体の分子量を調整するために、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン等を使用することができる。重合温度は40〜150℃の間で適時選択する。
前記ビニル系単量体を水性媒体中へ懸濁させるための懸濁剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子物、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の難水溶性無機塩等が挙げられる。また、難水溶性無機塩を使用する場合はドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤を添加して懸濁安定性をさらに増すこともできる。
懸濁安定剤の添加量は、最終的に得られる樹脂粒子の所望する粒子径によって異なり、懸濁安定剤の添加量を多くすると、得られる樹脂粒子の平均粒子径は小さくなり、逆に懸濁安定剤の添加量を少なくすると、得られる樹脂粒子の平均粒子径は大きくなる。また懸濁重合の攪拌機、攪拌数によっても得られる樹脂粒子の平均粒子径は変化するため、適宜所望する樹脂粒子の平均粒子径により、懸濁剤の添加量、添加時期、攪拌機、攪拌数を任意に決定することができる。
前記懸濁重合法により得られた樹脂粒子は通常0.1mmから10mm程度の粒子径を持ち、第2粉粒体の充填から見ると、第1粉粒体2として適さないものである。よって得られた樹脂粒子は目的に合わせて、これを篩いにかけて必要な大きさのものを選択して使用に供する。第1粉粒体2の平均粒子径としては、0.5〜2.0mmが好ましい。第1粉粒体2の平均粒子径が0.5mm未満であると、粒が軽くなり過ぎるため、充填構造が密にできない。平均粒子径が2.0mmを超えると、粒が大きくなり過ぎ、粒の崩壊が発生する。平均粒子径0.7〜1.5mmの範囲が粉粒体の流動性、強度の点でさらに好ましい。
第1粉粒体2として好適な粒子径の揃った粒子を得る方法としては、シード重合法により得られる樹脂粒子が挙げられる。すなわち、懸濁重合によって得られたビニル系小粒子を、予め篩にかけて分級し、粒子径が揃えられたビニル系小粒子を水性媒体中に懸濁させ、これにビニル系単量体を連続的または断続的に添加し、重合開始剤の存在下で重合することにより粒子径の揃った樹脂粒子を得ることができる。
前記熱可塑性樹脂発泡体3としては、例えば、ポリスチレン系樹脂発泡体、ポリエチレン系樹脂発泡体、ポリプロピレン系樹脂発泡体、ポリエチレンテレフタレート系樹脂発泡体、ポリメタクリル酸エステル系樹脂発泡体などが挙げられ、第1粉粒体2の表面に融着可能な材料が使用される。熱可塑性樹脂発泡体3の密度は50〜350g/Lの範囲が好ましく、さらに好ましくは120〜160g/Lの範囲である。熱可塑性樹脂発泡体3の密度が前記範囲未満であると、必要な曲げ耐力が得られず、熱可塑性樹脂発泡体3の密度が前記範囲を超えると、曲がりが生じた後に曲げ耐力が低下しやすく好ましくない。
本実施形態の固形化粉粒体1は、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で並べられた第1粉粒体2と、該第1粉粒体2間の隙間を埋めると共に第1粉粒体2表面に融着して第1粉粒体2同士を結合している熱可塑性樹脂発泡体3とからなるものなので、第1粉粒体2の充填状態を変化させずに薄肉骨格構造部材などの内部に簡単に装着でき、この固形化粉粒体1を装着することで、構造部材の曲げ耐力を向上することができる。
図6は、本発明の高曲げ耐力構造部材の位置実施形態を示す図であり、図6(a)は高曲げ耐力構造部材4の側面図、(b)は(a)中のX−X部断面図である。
本実施形態の高曲げ耐力構造部材4は、薄肉骨格構造部材5と、該薄肉骨格構造部材5の内部に、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体2と、該第1粉粒体2間の隙間を埋めると共に第1粉粒体2表面に融着して第1粉粒体2同士及び薄肉骨格構造部材5内壁と第1粉粒体2とを結合している熱可塑性樹脂発泡体3とから構成されている。
薄肉骨格構造部材5は、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、チタン合金などの金属やABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、PPE樹脂などの合成樹脂、繊維強化プラスチック(FRP)などの複合材から作られた管や中空材を用いることができる。
この薄肉骨格構造部材5の内部に充填された第1粉粒体2及び熱可塑性樹脂発泡体3は、前述した本発明に係る固形化粉粒体1に用いられている第1粉粒体2及び熱可塑性樹脂発泡体3と同様の材料を用いることができる。
本実施形態の高曲げ耐力構造部材4は、薄肉骨格構造部材5内部に、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体2と、該第1粉粒体2間の隙間を埋めると共に第1粉粒体2表面に融着して第1粉粒体2同士及び薄肉骨格構造部材5内壁と第1粉粒体2とを結合している熱可塑性樹脂発泡体3とからなる固形化粉粒体1を設けた構成としたので、薄肉骨格構造部材5に外力が働き変形が開始される変形初期でも第1粉粒体2に直接荷重が働き、第1粉粒体2の曲げ耐力特性を十分に発揮できる。
また、熱可塑性樹脂発泡体3の表面融着により第1粉粒体2同士、及び第1粉粒体2と薄肉骨格構造部材5内壁とが結合されるので、設定荷重が作用すると熱可塑性樹脂発泡体3の表面融着が容易に剥がれて粉粒体に戻り、薄肉骨格構造部材5の充填部端点に歪が集中しにくいため、高い荷重を長いストロークまで維持することができる。
図7は、本発明に係る高曲げ耐力構造部材の製造方法の第1例を示す図である。
本例による製造方法は、薄肉骨格構造部材5内部に第1粉粒体2を充填し、第1粉粒体2の移動を阻止しながら粒径が第1粉粒体2の20%以下であり加熱時に発泡して熱可塑性樹脂発泡体3となる第2粉粒体6を第1粉粒体2の間隙に充填した後、加熱して第2粉粒体6を発泡させて形成された熱可塑性樹脂発泡体3が第1粉粒体2間の間隙を埋めるとともに第1粉粒体2表面に融着させて高曲げ耐力構造部材4を得ることを特徴としている。
前記第1粉粒体2としては、例えば、樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上が挙げられる。
前記薄肉骨格構造部材5は、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、チタン合金などの金属やABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、PPE樹脂などの合成樹脂、繊維強化プラスチック(FRP)などの複合材から作られた管や中空材を用いることができる。
前記第2粉粒体6としては、第1粉粒体2の表面に融着可能な熱可塑性樹脂、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などの重合体からなる粒子に、易揮発性発泡剤を含浸せしめた発泡性樹脂粒子が用いられる。
特に、第1粉粒体2がポリスチレン系樹脂ビーズであり、前記第2粉粒体6が発泡性ポリスチレン系樹脂粒子である組み合わせが好ましい。その組み合わせの場合、第2粉粒体6の投入量は第1粉粒体2の質量の2.5〜17質量%の範囲内であることが好ましく、6〜8質量%の範囲内がより好ましい。第2粉粒体6の投入量が前記範囲を外れると、得られる高曲げ耐力構造部材4のエネルギー効率(吸収エネルギー/製品質量)が悪くなる。
第2粉粒体6として好適な発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、重合開始剤を含んだラジカル重合可能な1種又は2種以上のビニル系単量体を水性媒体中に懸濁させてビニル系単量体を重合させ、発泡剤を含浸することにより得られる。懸濁させて重合させるまでは、第1粉粒体2の製造と同じであるが、目的とする平均粒子径は、第1粉粒体2の平均粒子径の20%以下に制御する。第2粉粒体6の平均粒子径としては、0.4mm以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.3mmである。0.4mmを超えると第1粉粒体2の隙間に第2粉粒体6の充填ができない。0.01mm未満では粒が軽くなりすぎて第2粉粒体6が充填し難くなる。
第2粉粒体6に含浸させる易揮発性発泡剤としては、沸点が重合体の軟化点以下である易揮発性を有する、例えばプロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、HCFC−141b、HCDC−142b、HCFC−124、HFC−134a、HFC―152a等が挙げられ、これらの発泡剤は、単独もしくは2種以上を併用して用いることができる。易揮発性発泡剤の使用量は、得られる第2粉粒体全量に対して1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%である。前記の発泡剤の添加は、重合前、重合中、重合後の何れの時点でもよいが、通常重合後期あるいは重合後に圧入して添加し、重合体粒子に含浸させることが望ましい。
薄肉骨格構造部材5内部に第1粉粒体2を充填した後、粒径が第1粉粒体2の20%以下である第2粉粒体6を投入すると、第1粉粒体2同士間の隙間及び第1粉粒体2と薄肉骨格構造部材5内壁との間の隙間に第2粉粒体6が入り込む。ここまでは粉体工学において一般的に広く知られている事実である(粉体工学の基礎、粉体工学の基礎編集委員会編、日刊工業新聞社、p149)。
第2粉粒体6の充填は、例えば、(A)薄肉骨格構造部材5内部に第1粉粒体2を充填後、第1粉粒体2は通過できず第2粉粒体6は通過可能な目を持った網で第1粉粒体2の上部を固定し、該網上に第2粉粒体6を載せて加振する方法、(B)第1粉粒体2をその上下に設けた網で固定し、下部より真空で引くなどして圧力差を与えて第2粉粒体6を充填する方法などによって行うことができる。前記方法(A)においては、加速度と加振時間が重要であり、第2粉粒体の充填量及び均一に充填されるように適宜条件は選択される。また前記方法(B)についても、第2粉粒体の充填に関しては、圧力差及び充填時間が重要であり、適宜条件は第2粉粒体の充填量によって選択される。
この製造方法の技術的特徴は、前記第1粉粒体2同士間の隙間及び第1粉粒体2と薄肉骨格構造部材5内壁間の隙間に第2粉粒体6を入り込ませた後、加熱により第2粉粒体6を発泡させ、第1粉粒体2間の隙間を埋めると共に第1粉粒体2表面に熱可塑性樹脂発泡体3を融着させ、第1粉粒体2同士及び薄肉骨格構造部材5内壁と第1粉粒体2とを結合させて高曲げ耐力構造部材4を得る点にある。
この製造方法により得られる高曲げ耐力構造部材4は、薄肉骨格構造部材5に外力が働き変形が開始される変形初期でも、第1粉粒体2に直接荷重が働き、第1粉粒体2の曲げ耐力特性を十分に発揮できる。
また、この製造方法では、圧力をかけて第1粉粒体2を充填しなくとも、第2粉粒体6の発泡・膨張により内圧が確保でき、特別な充填装置や加圧による充填を必要としない。
また、第2粉粒体6の発泡により生じる熱可塑性樹脂発泡体3の表面融着により第1粉粒体2同士、及び第1粉粒体2と薄肉骨格構造部材5内壁とが結合されるので、設定荷重が作用すると表面融着が容易にくずれて細かな発泡体となるので、薄肉骨格構造部材5の充填部端点に歪が集中しにくいため、高い荷重を長いストロークまで維持できる。
すなわち、この製造方法によれば、薄肉骨格構造部材5内部に充填する粉粒体の適切な固形化手法の必要条件である、
(1)固形化に際して質量増加が少ないこと、
(2)固形化物に設計荷重が作用すると、固形化物が崩壊し粉粒体に戻ること、
(3)固形化に際して、固形化前の粉粒体の曲げ耐力などの機械特性を変えないこと、
(4)固形化に際して薄肉骨格構造部材内部に初期圧を作用させること、
の4つを同時に満たすことができ、曲げ耐力特性に優れた高曲げ耐力構造部材4を得ることができる。
図8は、本発明に係る高曲げ耐力構造部材の製造方法の第2例を示す図である。
本例による製造方法は、成形容器7内部に第1粉粒体2を充填し、第1粉粒体2の移動を阻止しながら粒径が第1粉粒体2の20%以下であり加熱時に発泡して熱可塑性樹脂発泡体となる第2粉粒体6を第1粉粒体2の間隙に充填した後、加熱して固形化粉粒体9を形成し、次いで該固形化粉粒体9を薄肉骨格構造部材5内に装着した後再加熱し、第2粉粒体6を発泡させて形成された熱可塑性樹脂発泡体3が第1粉粒体2の間隙を埋めるとともに第1粉粒体2表面に融着させて高曲げ耐力構造部材4を得ることを特徴としている。
前記成形容器7は、固形化粉粒体9を装着する薄肉骨格構造部材5の内部空間と同じか又は若干小さい内部空間(キャビティ)を有している。
この成形容器7内での第2粉粒体6の予備発泡は、予備発泡体8が融着して第1粉粒体2同士が結合されればよく、予備発泡体8が第1粉粒体2間の隙間を完全に埋める程度まで加熱発泡させる必要はない。
予備発泡を終え、成形容器7から取り出された固形化粉粒体9は、直ちに薄肉骨格構造部材5の内部に装着しても良いし、固形化粉粒体9を必要に応じて包装し、保管したり、別の工場に搬送し、薄肉骨格構造部材5の内部に装着し、加熱して高曲げ耐力構造部材4を製造することができる。
本例による製造方法は、前述した第1例とほぼ同様の効果を得ることができ、さらに固形化粉粒体9を保管したり、別の工場に搬送し、薄肉骨格構造部材5の内部に装着し、加熱して高曲げ耐力構造部材4を製造することができるので、固形化粉粒体9をストックしておき必要な時に必要量の高曲げ耐力構造部材4が製造できるなど、生産管理が容易になり、製造上の利便性を向上することができる。
(第1粉粒体の製造)
内容積5リットルのオートクレーブに水2000g、リン酸三カルシウム7.2g及びドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ0.1gを入れ、続いて140rpmで撹拌しながらスチレン2000g、ベンゾイルパーオキサイド5g、t−ブチルパーオキシベンゾエート1gを添加し、90℃に昇温して重合を開始した。そしてそのまま90℃で6時間重合させ、更に115℃に2時間保持し、その後冷却しポリスチレンビーズを得た。得られたポリスチレンビーズは0.2〜1.5mmの粒子径範囲であり、0.9〜1.2mmで篩い分けを行い、平均粒子径1.1mmの粒子径を有する部分を第1粉粒体として用いた。
(第1粉粒体の平均粒子径の測定方法)
試料約50〜100gをロータップ型篩振とう機(飯田製作所社製)を用いて、ふるい目開き4.00mm、目開き3.35mm、目開き2.80mm、目開き2.36mm、目開き2.00mm、目開き1.70mm、目開き1.40mm、目開き1.18mm、目開き1.00mm、目開き0.85mm、目開き0.71mm、目開き0.60mm、目関き0.50mm、目開き0.425mm、目開き0.355mm、目開き0.300mm、目開き0.250mm、目開き0.212mm、目開き0.180mmのJIS標準ふるいで10分間分級し、ふるい網上の試料質量を測定し、その結果から得られた累積質量分布曲線を元にして累積質量が50%となる粒子径(メディアン径)を平均粒子径とする。
(第2粉粒体の製造)
内容積5リットルのオートクレーブに水2000g、ピロリン酸マグネシウム20g及びドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ1gを入れ、続いて500rpmで撹拌しながらスチレン1400g、メタクリル酸メチル560g、α−メチルスチレン40g、ベンゾイルパーオキサイド12gを添加し、85℃に昇温して重合を開始した。そしてそのまま85℃で6時間重合させ、その後イソブタンを240g圧入し、更に100℃に1時間保持し、その後冷却し発泡性ポリスチレン樹脂粒子を得、これを第2粉粒体とした。得られた第2粉粒体の粒子径範囲は10μm〜200μmであり、発泡剤としてイソブタンを3.5%含有し、平均粒子径が70μmであった。
(第2粉粒体の平均粒子径の測定方法)
樹脂粒子径の測定はベックマンコールター社製、マルチサイザーIIで行った。測定方法はCoulter Electronics Limited発行のREFERENCE MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って、280μmアパチャーを用いてキャリブレーションを行い測定した。具体的には、樹脂粒子0.1gを0.1%ノニオン系界面活性剤溶液10mL中にタッチミキサー及び超音波を用いて予備分散させ、これを本体備え付けの、ISOTON II(ベックマンコールター社製:測定用電解液)を満たしたビーカー中に、緩く攪拌しながらスポイドで滴下して、本体画面の濃度計の示度を10%前後に合わせた。次にマルチサイザーII本体にアパチャーサイズ280μm、Currentを3200、Gainを1、Polarityを+と入力してmanualで測定を行った。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く攪拌しておき、樹脂粒子を10万個測定した点で測定を終了した。
[実施例1]
薄肉骨格構造部材として、図9に示すa〜f各部の寸法が、a=100mm、b=100mm、c=100mm、d=60mm、e=60mm、f=1mmである鋼板製の薄肉四角柱10を用い、その中央部11(長さb=100mm)の下側境界に厚さ1mmの鋼板製底板を取り付け、図10(a)に示すように、中央部11下側の8箇所をM6ボルト(以下、ボルトと記す。)13で締結して底板を固定した。次に、上部より中央部11内部に第1粉粒体240gを充填した。その後、中央部11の上側境界に厚さ0.5mmのステンレス鋼製の網(以下、SUS網と記す。)12を鋼板枠に固定した部材を載せ、中央部11上側の8箇所をボルト13で締結してSUS網12を固定し、図10(a)に示すように、中央部11内部に充填された第1粉粒体2が移動しない状態に固定した。
次に、図10(b)に示すように、SUS網12上に30gの第2粉粒体6を載せ、図10(c)に示すように薄肉四角柱10ごと振動テーブル14上に固定し、第1粉粒体2を充填した薄肉四角柱10を1Gの加振力になるように上下振動を10mmの変位量で5分間振動を与えて、第2粉粒体6を第1粉粒体2の隙間に最下部まで均一になるように充填した。
次に、SUS網12の上に厚さ1mmの鋼板製天板を固定し、その後第1粉粒体2と第2粉粒体6を充填した薄肉四角柱10を100℃の雰囲気下に1時間30分放置し、図10(d)に示すように第2粉粒体6を発泡させ、その樹脂発泡体3によって第1粉粒体2の隙間を埋めると共に、第1粉粒体2に表面融着させて固形化粉粒体を形成した。その後、薄肉四角柱10を100℃雰囲気中から取り出し、常温まで自然放冷させてテストピース(以下、実施例1と記す。)を得た。
(比較例1)
実施例1の作製に用いたものと同じ薄肉四角柱10を用い、その中央部11の下側境界に厚さ1mmの鋼板製底板を固定し、実施例1で用いたものと同じ第1粉粒体(240g)を中央部11に充填し、第2粉粒体を充填せずに中央部11の上側境界に厚さ1mmの鋼板製天板を固定し、第1粉粒体のみを薄肉4角柱10の中央部11内部に充填したテストピース(以下、比較例1と記す。)を作製した。
図11のグラフ上方に示すように、テストピースの両端部を支持台に乗せ、中央部に荷重Pを加え、その変位量を測定し、前記実施例1と比較例1の各デストピースの荷重−変位の関係を調べた。結果を図11に示す。また図12は、実施例1の吸収エネルギー量と質量を比較例1と比較したグラフである。
図11及び図12に示す結果から、実施例1は、固形化に際して固形化前の第1粉粒体の曲げ耐力特性を変えていないことが分かる。また実施例1は、質量の増加が小さい割に(質量増加3%)、吸収エネルギー量を大きく増加できる(吸収エネルギー量55%増加)ことが分かる。
[実施例2]
粉粒体の充填構造を幾何学的見地から考えると、第2粉粒体の粒径は、第1粉粒体の粒径の20%以下であれば、第1粉粒体の充填構造の隙間に第2粉粒体を投入することができる。しかし、固形化粉粒体の機械的特性は、投入する第2粉粒体の充填量に左右される。投入する第2粉粒体が少ない場合、質量の増加は抑えられるが曲げ吸収エネルギー量も増加しない。投入する第2粉粒体が多いと、質量が増加するばかりでなく、得られる固形化粉粒体は設計荷重が作用しても崩壊し難くなり、曲げ吸収エネルギー量も増加しない。
図13は第1粉粒体として前述した平均粒径1.00mmのポリスチレンビーズ240gを用い、第2粉粒体として前述した平均粒径70μmの発泡性ポリスチレンビーズを用い、薄肉骨格構造部材を模した薄肉四角柱内部に第1粉粒体のみを充填した比較例1、薄肉四角柱内部に第1粉粒体240gと第2粉粒体30gを充填し第2粉粒体を膨張させた実施例1、及び第2粉粒体の投入量を10gとした以外は実施例1と同様に作製した実施例2のそれぞれのテストピースの荷重−変位の関係を示したグラフである。図13のグラフから、固形化粉粒体の機械的特性が第2粉粒体の投入量によって左右されることが分かる。
次に、第1粉粒体の充填量に対し第2粉粒体の投入量を種々変えて作製したテストピースを用い、それぞれのエネルギー効率(吸収エネルギー量/テストピース質量)を調べた。図14は、エネルギー効率と混合率(第2粉粒体質量/第1粉粒体質量)との関係を示すグラフである。図14から、高いエネルギー効率を得るためには、第2粉粒体の投入量を第1粉粒体の充填量に対し2.5〜17%の範囲内とすることが好ましく、6〜8%の範囲がより好ましいことが分かる。
[実施例3]
固形化物の製造工程が離れた2箇所の工場で製造される場合、例えば第2粉粒体を投入する場所と膨張を行う場所をトラック等で搬送し、投入から膨張までの間に振動等の外力が働く場合、製造する固形化粉粒体又は高曲げ耐力構造部材が適正な機械的特性とならない可能性がある。
これは、粒径の大きく異なる数種の粉粒体混合物は、振動等の外力が作用すると、細かい粒と大きな粒が分離してしまい、充填構造が変化するためである。
したがって、第2粉粒体を投入する場所と膨張を行う場所をトラック等で搬送する生産工程では、搬送前に投入した第2粉粒体の充填位置を変化させないように工夫する必要がある。
研究の結果、図8に示すように、第2粉粒体を予備発泡させて粒径を大きくし、充填位置が変化しないようにする工法が望ましい。
この工法は
1)薄肉骨格構造部材断面より小さい容器に第1粉粒体を充填し、第2粉粒体を投入する。(図8(a),(b)参照)
2)次に容器内で第2粉粒体の予備発泡を行い、充填位置が変化しないようにすると共に粉粒体を仮固形化する。(図8(c)参照)
3)仮固形化物を高曲げ耐力構造部材製作工場に搬送し、薄肉骨格構造部材内に装着する(図8(d)、(e))
4)例えば塗装乾燥路の熱で薄肉骨格構造部材内部の仮固形化物を加熱し、第2粉粒体の完全膨張を行う。(図8(f))
これにより薄肉骨格構造部材内部に充填する粉粒体の適切な固形化手法の4つの必要条件(1)〜(4)を同時に満足するばかりでなく、部品製造場所と車体組み立て場所が大きく離れている自動車等の生産にも十分に適用させることができる。
[実施例4]
本発明に使用する第1粉粒体は、良好な流動性を持つ粉粒体が望ましい。流動性の良くない第1粉粒体は均一な充填層を作り難く充填層に空間ができやすい。充填層に空間ができると、第2粉粒体がその空間に溜まり、適当な固形化ができないばかりでなく、充填構造が製造の度に異なり、高曲げ耐力構造部材の特性にバラツキが生じることになる。
また本発明に使用する第1粉粒体は、ある程度の粒径を持っている粉粒体が望ましい。流動性があるものの、余りにも細かい第1粉粒体を使用すると、使用可能な第2粉粒体の粒子径が小さくなりすぎ、第2粉粒体の粒子間に働く分子間力や静電気力のため、第2粉粒体の流動性が悪化する。そのため第2粉粒体が第1粉粒体の充填構造の隙間に入り込みにくくなり、固形化が十分に行われなくなる。
種々の粉粒体を検討した結果、本発明に使用する第1粉粒体は、粒径150μm以上の球状をなす粉粒体を使用することが望ましい。
[参考例]
特許文献4に記載された従来技術(図4(a)〜(d)参照)に基づいて、粉粒体として用いた粒径1mmのガラスビーズ568gを実施例1で用いたものと同じ薄肉薄肉四角柱10内部に充填し、低沸点炭化水素を熱可塑性樹脂製の殻で包んだ第2粉粒体によって結合して固形化したテストピースを作製した(以下、参考例1と記す。)。
比較のために、ガラスビーズを充填しない薄肉骨格構造部材のみからなるテストピース(以下、参考例2と記す。)、及び固形化していないガラスビーズを充填した薄肉骨格構造部材からなるテストピース(以下、参考例3と記す。)をそれぞれ作製した。
前記参考例1〜3のそれぞれのテストピースについて、図1(b)に示すようにして荷重−ストロークの関係を調べた。結果を図15に示す。
図15のグラフから、特許文献4に記載された従来技術で固形化したガラスビーズを充填した参考例1のテストピースは、固形化していないガラスビーズを充填した参考例3のテストピースと比較して荷重−ストロークの関係を示す曲線の形状が変化していることが分かる。これは、特許文献4に記載された従来技術で粉粒体を固形化することによって、粉粒体充填構造の機械的特性が変えられたことを示す。
粉粒体未充填の薄肉骨格構造部材における荷重−残り量の関係及び荷重−ストロークの関係を例示するグラフである。 ポリウレタン発泡体を充填した薄肉骨格構造部材における荷重−ストロークの関係を示すグラフである。 各種の粉粒体を充填した薄肉骨格構造部材における荷重−ストロークの関係を示すグラフである。 従来の固形化粉粒体の製造方法を工程順に示す要部断面図である。 本発明の固形化粉粒体の一実施形態を示す断面図である。 本発明の高曲げ耐力構造部材の一実施形態を示し、(a)は高曲げ耐力構造部材の側面図、(b)は(a)中のX−X部断面図である。 本発明による高曲げ耐力構造部材の製造方法の第1例を工程順に示す要部断面図である。 本発明による高曲げ耐力構造部材の製造方法の第2例を工程順に示す要部断面図である。 本発明に係る実施例の作製に用いた薄肉薄肉四角柱の斜視図である。 本発明に係る実施例1の製造過程を順に示す要部断面図である。 本発明に係る実施例1の実験結果を示す高曲げ耐力構造部材の荷重−変位の関係を示すグラフである。 実施例1の質量増加と吸収エネルギー量の増加度合を示すグラフである。 本発明に係る実施例2の実験結果を示す高曲げ耐力構造部材の荷重−変位の関係を示すグラフである。 本発明に係る高曲げ耐力構造部材の混合率(第2粉粒体質量/第1粉粒体質量)とエネルギー効率(吸収エネルギー量/製品質量)の関係を示すグラフである。 参考例として、従来技術により固形化したガラスビーズを充填したテストピースと固形化していないガラスビーズを充填したテストピースの荷重−ストロークの関係を示すグラフである。
符号の説明
1…固形化粉粒体、2…第1粉粒体、3…熱可塑性樹脂発泡体、4…高曲げ耐力構造部材、5…薄肉骨格構造部材、6…第2粉粒体、7…成形容器、8…予備発泡体、9…固形化粉粒体、10…薄肉薄肉四角柱、11…中央部、12…SUS網、13…ボルト、14…振動テーブル。

Claims (10)

  1. 隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士を結合している熱可塑性樹脂発泡体とを有することを特徴とする固形化粉粒体。
  2. 前記第1粉粒体が樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の固形化粉粒体。
  3. 前記熱可塑性樹脂発泡体がポリスチレン系樹脂発泡体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固形化粉粒体。
  4. 薄肉骨格構造部材と、該薄肉骨格構造部材の内部に、隣り合う粉粒体同士が接触した状態で充填された第1粉粒体と、該第1粉粒体間の隙間を埋めると共に第1粉粒体表面に融着して第1粉粒体同士及び薄肉骨格構造部材内壁と第1粉粒体とを結合している熱可塑性樹脂発泡体とを有することを特徴とする高曲げ耐力構造部材。
  5. 前記第1粉粒体が樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項4に記載の高曲げ耐力構造部材。
  6. 前記熱可塑性樹脂発泡体がポリスチレン系樹脂発泡体であることを特徴とする請求項4又は5に記載の高曲げ耐力構造部材。
  7. 薄肉骨格構造部材内部に第1粉粒体を充填し、第1粉粒体の移動を阻止しながら粒径が第1粉粒体の20%以下であり加熱時に発泡して熱可塑性樹脂発泡体となる第2粉粒体を第1粉粒体の間隙に充填した後、加熱して第2粉粒体を発泡させて形成された熱可塑性樹脂発泡体が第1粉粒体間の間隙を埋めるとともに第1粉粒体表面に融着させて高曲げ耐力構造部材を得ることを特徴とする高曲げ耐力構造部材の製造方法。
  8. 成形容器内に第1粉粒体を充填し、第1粉粒体の移動を阻止しながら粒径が第1粉粒体の20%以下であり加熱時に発泡して熱可塑性樹脂発泡体となる第2粉粒体を第1粉粒体の間隙に充填した後、加熱して固形化粉粒体を形成し、次いで該固形化粉粒体を薄肉骨格構造部材内に装着した後再加熱し、第2粉粒体を発泡させて形成された熱可塑性樹脂発泡体が第1粉粒体の間隙を埋めるとともに第1粉粒体表面に融着させて高曲げ耐力構造部材を得ることを特徴とする高曲げ耐力構造部材の製造方法。
  9. 前記第1粉粒体が樹脂製ビーズ、ガラスビーズ、金属球体、ガラス焼成粉などのセラミックビーズ、アルミナビーズからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項7又は8に記載の高曲げ耐力構造部材の製造方法。
  10. 前記第1粉粒体がポリスチレン系樹脂ビーズであり、前記第2粉粒体が発泡性ポリスチレン系樹脂粒子であり、該第2粉粒体の投入量が第1粉粒体の質量の2.5〜17質量%の範囲内であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の高曲げ耐力構造部材の製造方法。
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