JP2005343633A - 荷役車両 - Google Patents

荷役車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2005343633A
JP2005343633A JP2004165481A JP2004165481A JP2005343633A JP 2005343633 A JP2005343633 A JP 2005343633A JP 2004165481 A JP2004165481 A JP 2004165481A JP 2004165481 A JP2004165481 A JP 2004165481A JP 2005343633 A JP2005343633 A JP 2005343633A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
center
gravity
turning angular
lateral acceleration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004165481A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiyomei Chin
曙銘 陳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Yusoki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yusoki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Yusoki Co Ltd filed Critical Nippon Yusoki Co Ltd
Priority to JP2004165481A priority Critical patent/JP2005343633A/ja
Publication of JP2005343633A publication Critical patent/JP2005343633A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 懸架装置の揺動をより適切に規制して、車両の安定性及び安全性を向上させる。
【解決手段】 車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、車両の旋回角速度を検出する角速度検出手段と、旋回角速度を時間微分して旋回角加速度を導出する角加速度導出手段と、走行速度と旋回角速度とを乗算し、この乗算結果を旋回角加速度に基づいて補正して横加速度を導出する横加速度導出手段と、横加速度と予め設定されたしきい値とを比較する比較手段と、比較手段の比較結果に応じて、揺動規制装置を、懸架装置の揺動を規制する作動状態と、規制を解除した非作動状態とのいずれかに切り替える制御を行う制御手段とを備える。制御手段は、横加速度がしきい値より大きいときに揺動規制装置を作動状態に切り替え、小さいときに揺動規制装置を非作動状態に切り替える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、フォークリフトなどの荷役車両に関し、特に、車輪を懸架する懸架装置と、懸架装置の揺動を規制する揺動規制装置とを備えるものに関する。
従来、フォークリフトのような荷役車両には、良好な乗り心地を得るために車輪を懸架する懸架装置が車体に揺動可能に支持させたものがあるが、このような構成を採用すると、例えば旋回走行時に懸架装置が揺動して安定性が損なわれるという問題が指摘されている。そこで、懸架装置の揺動可能な範囲に一定の制限を設けたり、車体に揺動規制装置を備え、懸架装置の揺動により安定性が悪化するおそれのある場合に、揺動規制装置で懸架装置の揺動を規制することが行われている。
例えば特許文献1に示すように、旋回走行時に車両に作用するヨーレートを検出してヨーレートの変化率を求め、このヨーレートの変化率が所定の基準値より大きくなったときに懸架装置を車体に対し固定する技術や、特許文献2に示すように、車両に作用する横G(横方向の加速度)を求め、この横Gが所定の基準値より大きくなったときに懸架装置を車体に対し固定する技術が提案されている。尚、特許文献2に記載の技術では、懸架装置を固定する基準値を、マストの揚高やフォークにかかる荷重に応じて設定するようにしている。
特開平9−309308号公報 特開平10−338011号公報
さて、上記のように、懸架装置が揺動できないよう規制して安定性を確保する場合、規制する/規制を解除する条件を適切に選択し、懸架装置が揺動することによる利点を維持しつつ、タイミング良く規制/規制の解除を行えるようにする必要がある。
そこで、本発明は、懸架装置の揺動をより適切に規制するようにして、車両の安定性及び安全性を向上させることを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、荷役装置を支持する車体に、当該車両の走行をなす駆動輪と当該車両の操向をなす操舵輪とを備え、走行状態で操向されて旋回する荷役車両であって、上記車体に、上記駆動輪又は上記操舵輪を懸架する懸架装置が揺動可能に設けられると共に、該懸架装置の揺動を規制する揺動規制装置が設けられた荷役車両において、当該車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、当該車両の旋回角速度を検出する角速度検出手段と、上記旋回角速度を時間微分して旋回角加速度を導出する角加速度導出手段と、上記走行速度と上記旋回角速度とを乗算し、この乗算結果を上記旋回角加速度を用いて補正して横加速度を導出する横加速度導出手段と、上記横加速度と予め設定されたしきい値とを比較する比較手段と、上記比較手段の比較結果に応じて、上記揺動規制装置を、上記懸架装置の揺動を規制する作動状態と、規制を解除した非作動状態とのいずれかに切り替える制御を行う制御手段とを備え、上記制御手段が、上記比較手段により上記横加速度が上記しきい値より大きいとされたときに、上記揺動規制装置を上記作動状態に切り替え、小さいとされたときに、上記揺動規制装置を上記非作動状態に切り替える構成としている。
このような本発明によれば、横加速度導出手段により走行速度と旋回角速度との乗算結果を旋回角加速度を用いて補正して横加速度が導出されるので、より適切に横加速度を導出することができ、その結果として、当該車両の状況に応じて、揺動規制装置による懸架装置の揺動を規制と、規制の解除とを適切に切り替えることが可能となる。従って、当該車両の安全性が向上すると共に、運転者は安心して運転することができるようになる。
尚、本発明においては、上記角速度検出手段に代えて、上記操舵輪の舵角を検出する舵角検出手段と、上記舵角に基づいて旋回角速度を導出する角速度導出手段とを備え、上記角加速度導出手段は、上記角速度導出手段が導出した旋回角速度を時間微分して旋回角加速度を導出する構成とすることができる。これによれば、例えば操向に係る操舵輪の制御に用いるために設けられている舵角検出手段を有効に活用して旋回角速度を求めることができ、構成の簡素化を図ることができる。
本発明においては、上記走行速度検出手段が、上記駆動輪の回転軸上での当該車両の走行速度を検出し、上記横加速度導出手段が、上記走行速度と上記旋回角速度との乗算結果を、上記旋回角加速度と予め設定されている上記回転軸から当該車両の重心位置までの前後方向距離との乗算結果を用いて補正して横加速度を導出する構成とすることができる。これによれば、より適正な値の横加速度を導出することができる。尚、走行速度の正方向に対して、回転軸から見た当該車両の重心位置が逆方向であれば、走行速度と旋回角速度との乗算結果から旋回角加速度と回転軸から当該車両の重心位置までの前後方向距離との乗算結果を減算することで補正すると良く、又、回転軸から見た当該車両の重心位置が同方向であれば、走行速度と旋回角速度との乗算結果に旋回角加速度と回転軸から当該車両の重心位置までの前後方向距離との乗算結果を加算することで補正すると良い。
又、本発明において、上記比較手段は、上記横加速度の絶対値と、予め設定された第1のしきい値及びこの値より小さな値に設定された第2のしきい値とをそれぞれ比較し、上記制御手段は、上記比較手段により上記絶対値が上記第1のしきい値より大きいとされたときに、上記揺動規制装置を上記作動状態に切り替え、上記絶対値が上記第2のしきい値より小さいとされたときに、上記揺動規制装置を上記非作動状態に切り替える構成とすることができる。これによれば、揺動規制装置を作動状態/非作動状態に安定的に切り替えることができ、より一層の安全性の向上を図ることができる。
又更に、本発明においては、当該車両の重心位置の高さを導出する重心導出手段と、上記重心導出手段が導出した重心高さに基づいて上記しきい値を設定するしきい値設定手段とを備え、上記しきい値設定手段は、上記重心導出手段が導出する上記重心高さがより高いほど上記しきい値をより小さな値に設定する構成とすることができる。これによれば、当該車両の重心位置の高さ(重心高さ)が求められ、重心高さがより高く、当該車両の安定性が低下し易い状況であるほど、しきい値がより小さな値に設定されるので、懸架装置の揺動の規制が行われ易くして、安定性の低下を未然に防止することが可能となる。
尚、荷役車両の重心位置は、荷役装置による荷役作業の様態によって変化するものであるところ、上記の重心導出手段は、車体に対する荷役装置の前後方向距離や上下方向距離、荷役装置の質量を検出し、或いは車体に対する積荷の前後方向距離や上下方向距離、積荷の質量を検出し、これらの検出結果に基づいて当該車両の重心位置の高さを導出するようにすれば良い。もちろん、記憶手段を備えてこれに検出結果を予め記憶させておき、重心高さを導出する際に検出結果を記憶手段から読出すようにしても構わない。又、重心導出手段が、当該車両に設定された基準となる位置から重心位置までの前後方向距離を導出する機能を備える場合には、上記横加速度導出手段において、予め設定されている回転軸から重心位置までの前後方向距離を用いる代わりに、重心導出手段で導出された基準位置から重心位置までの前後方向距離に基づいて、回転軸から重心位置までの前後方向距離を導出し、これを用いるようにすることができる。
以上に説明したように、本発明によれば、走行速度と旋回角速度との乗算結果を旋回角加速度を用いて補正して横加速度が導出されるので、より適切に横加速度を導出することができ、又、こうして導出された横加速度に基づいて揺動規制装置による懸架装置の揺動の規制/規制の解除の判定を行うので、結果として、当該車両の状況に応じて規制と規制の解除とを適切に切り替えることが可能となる。
以下、本発明をカウンタバランス型フォークリフトに適用した実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、このカウンタバランス型フォークリフトは、車体1の前部にリフト装置2を支持しており、前後方向中央部にバッテリ3を備え、後部にカウンタウエイト4を備えている。又、車体1の前方下部に駆動輪としての左右一対の前輪5を備えると共に、車体1の後方下部に操舵輪としての左右一対の後輪6を備えている。前輪5は駆動力伝達装置(図示せず)を介して車体1に支持されており、駆動力伝達装置が備える左右方向に向けられた車軸周りに回転可能とされている(以下、この車軸の中心を前輪5の回転軸という)。後輪6は後輪懸架装置7を介して車体1に支持されており、後輪懸架装置7は車体1に対し上下に揺動可能に取り付けられている。バッテリ3の後方位置には制御装置8が搭載され、この制御装置8が前輪5を駆動するための走行モータ9や、後述する電磁制御弁14などを制御する。尚、走行モータ9は上記の駆動力伝達装置に連結され、走行モータ9からの駆動力が前輪5に伝わるようになっており、又、走行モータ9には、回転数を検出する回転センサ10が付設されている。
更に、図1に示すように、バッテリ3の上方には運転座席11が備えられ、この運転座席11を上方から覆うようにヘッドガード12が備えられている。運転座席11の前方位置には運転座席11に対向して、操向操作のためのハンドル16や、リフト装置2を操作するためのレバー(図示せず)、走行速度を調節するためのアクセル17などが設けられており、運転座席11に着座した運転者はこれらを操作して、このフォークリフトを運転する。例えば、アクセル17を操作すると、この操作に応じて走行モータ9が回転し前輪5が駆動されて走行がなされ、ハンドル16を操作すると、この操作に応じて後述するシリンダ72が作動し後輪6が回転させられて操向がなされる。又、アクセル17を操作しながらハンドル16を操作することで、走行と操向がなされてこのフォークリフトは旋回する。
図1と図2に示すように、車体1と後輪懸架装置7とにかけては、上下に伸縮するように油圧シリンダからなるサスペンションシリンダ13が設けられ、又、このサスペンションシリンダ13のヘッド側とボトム側とを繋ぐ油圧回路上に、電磁制御弁14が設けられている。サスペンションシリンダ13のヘッド側及びボトム側と、電磁制御弁14とはそれぞれ配管15により接続されており、電磁制御弁14が開動作することで、ヘッド側とボトム側とが連通されてサスペンションシリンダ13は伸縮可能とされ、電磁制御弁14が閉動作することで、油圧回路が遮断されてサスペンションシリンダ13は伸縮不能とされる。この電磁制御弁14の開閉動作は、制御装置8により制御される。これらサスペンションシリンダ13、電磁制御弁14、及び配管15が、本発明における揺動規制装置に相当する。尚、以下の説明において、電磁制御弁14を閉動作させてサスペンションシリンダ13を伸縮不能とすることを「ロック」、電磁制御弁14が開動作させてサスペンションシリンダ13を伸縮可能とすることを「ロックの解除」ともいう。
リフト装置2は、図1に示すように、車体1に対し傾動可能に支持されるマスト20と、マスト20に昇降可能に支持されるリフトブラケット21と、リフトブラケット21に支持されるフォーク22とを備えており、又、リフトブラケット21の昇降をなすリフトシリンダ23と、マスト20の傾動をなすティルトシリンダ24とを備えている。更に、リフト装置2は、リフトブラケット21の揚高hを検出する揚高センサ25と、マスト20の傾動した角度(ティルト角度)aを検出する傾斜センサ26と、リフトシリンダ23にかかる圧力からフォーク22にて支持される荷物の荷重M3を検出する荷重センサ27とを備えており、各センサからの出力は制御装置8に伝えられる。
後輪懸架装置7は、図2に示すように、主に、車体1に揺動可能に支持されるフレーム70と、フレーム70に回転可能に支持される左右のアクスル71と、フレーム70に支持されるシリンダ72と、後輪6の舵角を検出する舵角センサ73とからなっている。フレーム70は、前後方向に向けられた横軸を中心に車体1に対して上下に揺動可能とされ、このフレーム70と車体1とにかけてサスペンションシリンダ13が設けられている。アクスル71はそれぞれ上下方向に向けられた縦軸を中心に回転可能とされ、これらアクスル71に後輪6が横軸周りに回転可能に取り付けられ、アクスル71と後輪6とは一体的に縦軸周りに回転する。シリンダ72は左右方向に移動可能なロッドを備え、このロッドの左端部が左のアクスル71に、右端部が右のアクスル71に連結されており、ロッドの移動に伴ってアクスル71が回転する。舵角センサ73は、アクスル71の回転軸に設けられておりアクスル71の回転角、つまり舵角を検出するが、上述のようにアクスル71と後輪6とは一体的に回転することから、舵角センサ73からの出力は後輪6の舵角θとされている。そして、この舵角θが制御装置8に伝えられる。
さて、制御装置8は、図3に示すように、回転センサ10の出力に基づいて走行速度を算出する走行速度演算手段80と、舵角センサ73の出力に基づいて旋回半径を算出する旋回半径演算手段81と、旋回半径演算手段81にて算出された旋回半径から旋回角速度を算出する旋回角速度演算手段82と、旋回角速度演算手段82にて算出された旋回角速度から旋回角加速度を算出する旋回角加速度演算手段83とを備えており、更に、走行速度と旋回角加速度とから横加速度を算出する横加速度演算手段84と、本発明に係る演算処理に用いられる各種データを記憶した記憶手段85とを備えている。又、制御装置8は、揚高センサ25及び傾斜センサ26の出力に基づいてリフト装置2の上下方向の重心位置であるリフト重心高さを算出するリフト重心演算手段86と、揚高センサ25及び傾斜センサ26に基づいてリフト装置2にて支持されている荷物の上下方向の重心位置である積荷重心高さを算出する積荷重心演算手段87と、リフト重心演算手段86にて算出されたリフト重心高さと、積荷重心演算手段87にて算出された積荷重心高さとを用いて、このフォークリフトの総体としての上下方向の重心位置である車両重心高さを算出する車両重心演算手段88を備えており、更に、車両重心演算手段88にて算出された車両重心高さに基づいてしきい値を算出するしきい値演算手段89と、横加速度演算手段84にて算出された横加速度と、しきい値演算手段89にて算出されたしきい値とを比較する比較手段90と、比較手段90による比較結果に応じて電磁制御弁14を制御する駆動制御手段91とを備えている。
走行速度演算手段80は、回転センサ10の出力である走行モータ9の回転数と、走行モータ9の回転数と走行速度との関係データとから、前輪5の回転軸上で、両前輪5の左右方向中央における走行速度V(前進方向を正)を算出する。このとき用いられる各データは、記憶手段85に予め記憶されている。旋回半径演算手段81は、舵角センサ73の出力である後輪6の舵角と、記憶手段85に記憶されているこのフォークリフトの寸法データとから旋回半径を算出する。すなわち、舵角をθ(右旋回時を正)、旋回半径をRとして、
R=Lc/2+Lb*sinθ
の演算により旋回半径Rを算出する。ここで、Lcは左右の後輪5の左右方向距離、Lbは横軸である前輪4の回転軸と、縦軸であるアクスル71の回転軸との前後方向距離であり、いずれも記憶手段85にデータとして記憶されている。
旋回角速度演算手段82は、走行速度演算手段80で算出された走行速度Vと、旋回半径演算手段81で算出された旋回半径Rとにより、平面視右回りに正として旋回角速度ω(=V/R)を算出し、旋回角加速度演算手段83は、旋回角速度演算手段82で算出された旋回角速度ωを時間微分演算し、旋回角加速度dω/dtを算出する。
横加速度演算手段84は、走行速度演算手段80で算出された走行速度Vと旋回角速度演算手段82で算出された旋回角速度ωとを乗算し、更に、これを旋回角加速度dω/dtを用いて補正して横加速度Axを算出する。すなわち、
Ax=V*ω−dω/dt*L
の演算により横加速度Axを算出する。Lは前輪4の回転軸とこのフォークリフトの重心位置との前後方向距離であり、このLと旋回角加速度dω/dtとを乗算したものを走行速度Vと旋回角速度ωとを乗算したものから減算することで補正を行う。尚、ここでいう重心位置とは、例えば、積荷のない状態でリフトブラケット21を最下位置まで下降させ、且つマスト20を鉛直状態としたときの、このフォークリフトの総体としての重心位置のことであり、予め計測、或いは演算により導出できるものである。従って、Lは記憶手段85にデータとして記憶されている。もっとも、作業中に、このフォークリフトの前後方向の重心位置を検出できるようにし、Lを随時導出して上記の演算に用いるようにしても構わない。又、このフォークリフトの構成上、上記の計測、或いは演算により導出される重心位置は、前輪4の回転軸から見て後方に位置する。
リフト重心演算手段86は、揚高センサ25の出力である揚高hと、傾斜センサ26の出力である角度aとに応じてリフト重心高さHc2を算出する。すなわち、揚高センサ25からの揚高hを用いて、記憶手段85に記憶されている揚高hとリフト装置2の重心高さとの関係からリフト装置2の重心高さを算出し、更にこれを角度aだけ傾けたものとして、リフト重心高さHc2を算出する。又、同様に、積荷重心演算手段87は、揚高hと、角度aとに応じて積荷重心高さHc3を算出する。すなわち、揚高センサ25からの揚高hを用いて、記憶手段85に記憶されている揚高hと荷物の重心高さとの関係から荷物の重心高さを算出し、更にこれを角度aだけ傾けたものとして、積荷重心高さHc3を算出する。
車両重心演算手段88は、リフト重心演算手段86で算出されたリフト重心高さHc2、積荷重心演算手段87で算出された積荷重心高さHc3、及び荷重センサ27の出力である荷重M3を用いて車両重心高さHcを算出する。すなわち、
Hc=(Hc1*M1+Hc2*M2+Hc3*M3)/(M1+M2+M3)
の演算により車両重心高さHcを算出する。ここで、Hc1は、各種機器や装置(リフト装置2を除く)を備えた車体1の上下方向の重心位置である車体重心高さであり、M1は各種機器や装置(リフト装置2を除く)を備えた車体1の質量であり、M2はリフト装置2単独の質量である。尚、これらは記憶手段85にデータとして予め記憶されている。
しきい値演算手段89は、車両重心演算手段88にて算出された車両重心高さHcに基づいて、上側のしきい値Ax1を算出する。すなわち、
Ax1=Ka/(Hc−Kb)*g
の演算により上側のしきい値Ax1を算出する。ここで、Kaは正の係数(一定値)であり、このフォークリフトの寸法及び前後方向の重心位置を考慮して設定される。Kbは正の係数(一定値)であり、後輪懸架装置7の寸法を考慮して設定され、gは重力加速度である。又、しきい値演算手段89は、この上側のしきい値Ax1を用いて、下側のしきい値Ax0を算出する。すなわち、
Ax0=Ax1−C
の演算により下側のしきい値Ax0を算出する。ここで、Cは正の係数(一定値)であり、上記のKa,Kb,gと共に記憶手段85にデータとして記憶されている。尚、係数Kaは、一定値とする代わりに、このフォークリフトの前後方向の重心位置が車体後寄りになるほど小さな値に設定されるようにしても良い。
比較手段90は、横加速度演算手段84にて算出された横加速度Axと、しきい値演算手段89にて算出された上下のしきい値Ax0,Ax1とを比較し、その大小を判定する。そして、駆動制御手段91は、比較手段90での判定結果に基づき、電磁制御弁14を開閉駆動する。これにより、電磁制御弁14は開閉動作し、サスペンションシリンダ13のロック状態か、ロックの解除状態かのいずれかの状態とされる。
以下、図4ないし6を参照して、制御装置8による制御の流れについて説明する。
図4に示すように、制御装置8は、横加速度Axを算出し(S1)、続いて上下のしきい値Ax0,Ax1(>Ax0)を算出する(S2)。そして、横加速度Axと上下のしきい値Ax0,Ax1とを比較する(S3,S4)。横加速度Axが上側のしきい値Ax1よりも大きければ(S3のYES)、サスペンションシリンダ13のロックを行う。つまり、電磁制御弁14を閉動作させてサスペンションシリンダ13を伸縮不能とし(S5)、フラグをセットする(S6)。横加速度Axが上側のしきい値Ax1よりも小さく(S3のNO)、下側のしきい値Ax0よりも大きければ(S4のYES)、フラグが既にセットされているか否かを判定する(S7)。そして、フラグがセットされていれば(S7のYES)、現時点でロック状態であるので、そのままロック状態を維持し(S5)、フラグがセットされていなければ(S7のNO)、現時点ではロックの解除状態であるので、そのままロックの解除状態を維持する(S8)。又、横加速度Axが下側のしきい値Ax0よりも小さければ(S4のNO)、サスペンションシリンダ13のロックの解除動作を行う。つまり、電磁制御弁14を開動作させてサスペンションシリンダ13を伸縮可能とし(S8)、その上でフラグのクリアを行う(S9)。
S1について詳述すると、図5に示すように、まず、走行速度Vを検出し(S11)、舵角θを検出する(S2)。続いて、検出された舵角θを用いて旋回半径Rを算出し(S13)、この算出された旋回半径Rを用いて旋回角速度ωを算出する(S14)。更に、旋回角速度ωを用いて旋回角加速度dω/dtを算出し(S15)、横加速度Axを算出する(S16)。
S2について詳述すると、図6に示すように、まず、リフト装置2の揚高hを検出し(S21)、ティルト角aを検出し(S22)、積荷の荷重M3を検出する(S23)。続いて、検出された揚高hとティルト角aとを用いてリフト装置2の重心高さHc2を算出し(S24)、検出された揚高hとティルト角aとを用いて積荷の重心高さHc3を算出する(S25)。その上で、積荷を含むこのフォークリフトの総体としての重心高さHcを算出する(S26)。そして、算出された重心高さHcを用いて上側のしきい値Ax1を算出し(S27)、算出されたしきい値Ax1を用いて下側のしきい値Ax0を算出する(S28)。
このような実施形態によれば、横加速度Axをより正確に算出することができ、又、上下のしきい値Ax0,Ax1が、このフォークリフトの総体としての重心高さである車両重心高さHcに基づいて設定されるので、その結果、サスペンションシリンダ13のロック/ロックの解除を適切に行い、このフォークリフトの安定性及び安全性を確保することができる。
尚、積荷重心演算手段87において用いる積荷重心高さHc3の算出に係るデータは、常時同じものを制御装置8の記憶手段85に記憶させておく必要はない。例えば、荷物にバーコードや電子タグとしてこれらのデータを付帯させておき、これをフォークリフトに備えられた読取器により読取って荷物に応じてデータを変更するようにできる他、このフォークリフトの運行を管理する管理機にデータを記憶させておき、管理機との間で通信し、荷物に対応するデータを受信して使用するようにすることができる。同様に、荷物の荷重M3のデータも、バーコードや電子タグとして荷物に付帯させたり、管理機から受信したりして使用するようにすることができる。
又、上記の実施形態では、しきい値演算手段89により上下のしきい値Ax0,Ax1を設定し、これらを比較手段90において用いているが、予め設定してあるしきい値を用いるようにすることができる。すなわち、図7に示すように、上下のしきい値Ax0,Ax1を記憶手段85にデータとして記憶させておき、比較手段90は、これらのしきい値と、横加速度演算手段84にて算出された横加速度Axとを比較し、その大小を判定する。又、図4におけるS2での上下のしきい値Ax0,Ax1の算出処理に代えて、記憶手段85に予め記憶されている上下のしきい値Ax0,Ax1を読み出す処理を行うようにする。このようにすれば、構成が簡素化できるので、本発明を容易に実施できるようになる。尚、重心高さの変化が反映されなくなるが、例えば積荷のない状態であれば、予め設定してあるしきい値を用いても充分に安全性を確保することができる。
本発明の実施形態に係る側面図である。 本発明の実施形態に係る背面図である。 本発明の実施形態に係る機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る制御フロー図である。 本発明の実施形態に係る制御フロー図である。 本発明の実施形態に係る制御フロー図である。 本発明の他の実施形態に係る機能ブロック図である。
符号の説明
1 車体
2 リフト装置
25 揚高センサ
26 傾斜センサ
27 荷重センサ
5 前輪(駆動輪)
6 後輪(操舵輪)
7 後輪懸架装置
73 舵角センサ
8 制御装置
9 走行用モータ
10 回転センサ
13 サスペンションシリンダ
14 電磁制御弁
15 配管
16 ハンドル
17 アクセル

Claims (5)

  1. 荷役装置を支持する車体に、当該車両の走行をなす駆動輪と当該車両の操向をなす操舵輪とを備え、走行状態で操向されて旋回する荷役車両であって、上記車体に、上記駆動輪又は上記操舵輪を懸架する懸架装置が揺動可能に設けられると共に、該懸架装置の揺動を規制する揺動規制装置が設けられた荷役車両において、
    当該車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、
    当該車両の旋回角速度を検出する角速度検出手段と、
    上記旋回角速度を時間微分して旋回角加速度を導出する角加速度導出手段と、
    上記走行速度と上記旋回角速度とを乗算し、この乗算結果を上記旋回角加速度に基づいて補正して横加速度を導出する横加速度導出手段と、
    上記横加速度と予め設定されたしきい値とを比較する比較手段と、
    上記比較手段の比較結果に応じて、上記揺動規制装置を、上記懸架装置の揺動を規制する作動状態と、規制を解除した非作動状態とのいずれかに切り替える制御を行う制御手段とを備え、
    上記制御手段が、上記比較手段により上記横加速度が上記しきい値より大きいとされたときに、上記揺動規制装置を上記作動状態に切り替え、小さいとされたときに、上記揺動規制装置を上記非作動状態に切り替えることを特徴とする荷役車両。
  2. 上記角速度検出手段に代えて、上記操舵輪の舵角を検出する舵角検出手段と、上記舵角に基づいて旋回角速度を導出する角速度導出手段とを備え、上記角加速度導出手段は、上記角速度導出手段が導出した旋回角速度を時間微分して旋回角加速度を導出することを特徴とする請求項1に記載の荷役車両。
  3. 上記走行速度検出手段は、上記駆動輪の回転軸上での当該車両の走行速度を検出し、
    上記横加速度導出手段は、上記走行速度と上記旋回角速度との乗算結果を、上記旋回角加速度と予め設定されている上記回転軸から当該車両の重心位置までの前後方向距離との乗算結果を用いて補正して横加速度を導出することを特徴とする請求項1又は2に記載の荷役車両。
  4. 上記比較手段は、上記横加速度の絶対値と、予め設定された第1のしきい値及びこの値より小さな値に設定された第2のしきい値とをそれぞれ比較し、
    上記制御手段は、上記比較手段により上記絶対値が上記第1のしきい値より大きいとされたときに、上記揺動規制装置を上記作動状態に切り替え、上記絶対値が上記第2のしきい値より小さいとされたときに、上記揺動規制装置を上記非作動状態に切り替えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の荷役車両。
  5. 当該車両の重心位置の高さを導出する重心導出手段と、上記重心導出手段が導出した重心高さに基づいて上記しきい値を設定するしきい値設定手段とを備え、上記しきい値設定手段は、上記重心導出手段が導出する上記重心高さがより高いほど上記しきい値をより小さな値に設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の荷役車両。
JP2004165481A 2004-06-03 2004-06-03 荷役車両 Pending JP2005343633A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004165481A JP2005343633A (ja) 2004-06-03 2004-06-03 荷役車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004165481A JP2005343633A (ja) 2004-06-03 2004-06-03 荷役車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005343633A true JP2005343633A (ja) 2005-12-15

Family

ID=35496362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004165481A Pending JP2005343633A (ja) 2004-06-03 2004-06-03 荷役車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005343633A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114291766A (zh) * 2021-12-20 2022-04-08 河南嘉晨智能控制股份有限公司 一种工业车辆微动驾驶感改善方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6467411A (en) * 1987-09-07 1989-03-14 Toyota Motor Corp Stabilizer control device
JPH09142280A (ja) * 1995-11-24 1997-06-03 Toyota Motor Corp 車両状態推定装置
JPH09309308A (ja) * 1996-03-19 1997-12-02 Toyota Autom Loom Works Ltd 産業車両の制御装置
JPH11321267A (ja) * 1998-05-14 1999-11-24 Toyota Autom Loom Works Ltd 産業車両の車体揺動制御装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6467411A (en) * 1987-09-07 1989-03-14 Toyota Motor Corp Stabilizer control device
JPH09142280A (ja) * 1995-11-24 1997-06-03 Toyota Motor Corp 車両状態推定装置
JPH09309308A (ja) * 1996-03-19 1997-12-02 Toyota Autom Loom Works Ltd 産業車両の制御装置
JPH11321267A (ja) * 1998-05-14 1999-11-24 Toyota Autom Loom Works Ltd 産業車両の車体揺動制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114291766A (zh) * 2021-12-20 2022-04-08 河南嘉晨智能控制股份有限公司 一种工业车辆微动驾驶感改善方法
CN114291766B (zh) * 2021-12-20 2024-04-12 河南嘉晨智能控制股份有限公司 一种工业车辆微动驾驶感改善方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8126618B2 (en) Travel control apparatus for industrial vehicle
US5947516A (en) Swing control apparatus for industrial vehicle
JP3159147B2 (ja) 産業車両の車体揺動制御装置及び産業車両
JP3334582B2 (ja) 産業車両の車体揺動制御装置及び産業車両
JPH10338496A (ja) 産業車両の揺動制御装置及び前後重心位置推定装置
JP3152185B2 (ja) 産業車両の車軸揺動角検出装置及び産業車両
JP4557696B2 (ja) ホイール式建設機械
JP2010000989A (ja) 二輪自動車
JP4245722B2 (ja) フォークリフトの車軸揺動装置
JPH11129722A (ja) 産業車両の揺動制御装置
JPH06191251A (ja) リーチ式フォークリフトのサスペンション装置
JP2005343633A (ja) 荷役車両
JP4647916B2 (ja) 補助輪付き二輪車
JP3601294B2 (ja) 産業車両の車体揺動制御装置
JPH11105524A (ja) 産業車両の揺動制御装置
JP3159057B2 (ja) 産業車両の制御装置
JP2006160406A (ja) 荷役車両
JP2008174143A (ja) タイヤ空気圧制御装置
EP1541773A2 (en) Wheel-type construction machine
JP5050992B2 (ja) 産業車両の揺動制御装置
JP2005343313A (ja) 産業車両の制御装置
JPH11321266A (ja) リーチフォークリフト
CN112811356B (zh) 一种用于平衡重式叉车防侧翻的控制方法
JPH11321267A (ja) 産業車両の車体揺動制御装置
JP2008247066A (ja) 車両の運動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100401

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100818

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20100901

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110824