JP2005342615A - 球状複合粒子の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

球状複合粒子の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】球状の大粒子の表面に小粒子が分散付着した球状複合粒子を一つのプロセスで製造する。
【解決手段】プラズマ2に原材料粒子を導入しその表面を溶融・蒸発させることにより原材料粒子を球形に近づけつつ、その球状粒子の周囲に原材料蒸気が混在した場を形成し、さらに、その球状粒子と原材料蒸気の混在場22に反応・急冷ガス23を吹き込むことにより、原材料蒸気を反応・凝縮させて球状粒子よりも直径の小さな小粒子を生成させると共に、その小粒子を球状粒子の表面に分散付着させるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、球状の大粒子と小粒子とを合成した球状複合粒子の製造方法およびその製造装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、ミクロンオーダーの大粒子と直径が100nm以下の小粒子とを合成した球状複合粒子の製造に適した製造方法およびその製造装置に関するものである。
従来、粒径が異なる球状複合粒子の製造は、球状の大粒子と小粒子を別々に製造し、これらを混合することで行っていた。例えば、特開2003−275281号公報に開示されている薬物含有複合粒子の製造方法では、流動層乾燥造粒法または乾式機械的粒子複合化法を利用して、大粒子(直径1〜500μm)の表面に小粒子(直径0.01〜500μm)を付着させている。
図11に基づいて説明する。この方法では、まず最初に、ナノ粒子60を凝集させてナノ粒子凝集体61を製造する。ナノ粒子凝集体61としては、ナノ粒子60のみを凝集させてなる非キャリア型のナノ粒子凝集体61aであっても良く(図11の左上)、一次キャリア59を介してナノ粒子60を凝集させてなるキャリア型のナノ粒子凝集体61bでも良い(図11の左下)。ここで、キャリア型のナノ粒子凝集体61bは、流動層乾燥造粒法を利用して大粒子(一次キャリア59)の表面に小粒子(ナノ粒子60)を付着させることで製造される。
次に、ナノ粒子凝集体61を複合化して複合粒子62を製造する。即ち、大粒子(結合剤64又はキャリア粒子63)の表面に小粒子(ナノ粒子凝集体61)を付着させる。複合化工程としては、流動層乾燥造粒法または乾燥機械的粒子複合化法を用いる。流動層乾燥造粒法では、結合剤64を用いて造粒された結合剤凝集型の複合粒子62aが得られ(図11の上側のルート)、乾式機械的粒子複合化法では、キャリア粒子63を用いて造粒されたキャリア型の複合粒子62bが得られる(図11の下側のルート)。
なお、複合粒子62は薬物のナノ粒子60を含む複合粒子であり、口腔内への噴霧によって複合粒子62を崩壊させてナノ粒子凝集体61を分散させ、口腔内から肺へと吸収させている。
特開2003−275281号
しかしながら、上述の複合粒子の製造方法では、大粒子を製造するプロセス、小粒子を製造するプロセス、これらの大小粒子を混合するプロセスなど、多くの別々のプロセスが必要となる。このため、複合粒子の製造コストが高くなる。
本発明は、球状の大粒子の表面に小粒子が分散付着した球状複合粒子を一つのプロセスで製造することができる球状複合粒子の製造方法およびその製造装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載の球状複合粒子の製造方法は、プラズマに原材料粒子を導入しその表面を溶融・蒸発させることにより原材料粒子を球形に近づけつつ、その球状粒子の周囲に原材料蒸気が混在した場を形成し、さらに、その球状粒子と原材料蒸気の混在場に反応・急冷ガスを吹き込むことにより、原材料蒸気を反応・凝縮させて球状粒子よりも直径の小さな小粒子を生成させると共に、その小粒子を球状粒子の表面に分散付着させるものである。
したがって、プラズマ中に原材料粒子を導入すると、原材料粒子の表面が溶融して蒸発し、原材料粒子が丸くなって球状粒子となる。また、球状粒子の周囲には蒸発した原材料蒸気が混在し、混在場を形成する。この混在場に反応・急冷ガスが吹き込まれると、原材料蒸気が急速に冷やされ、反応・急冷ガスと反応しながら凝縮し、小粒子となる。即ち、球状粒子の周囲に多数の小粒子が生成される。多数の小粒子は球状粒子の表面に付着する。これにより、球状粒子の表面に小粒子を分散付着させた球状複合粒子が製造される。これらは一連の過程によって行われ、例えば一つのチャンバー内で球状複合粒子の製造が行われる。
ここで、請求項2記載の球状複合粒子の製造方法のように、小粒子は直径が100nm以下の超微粒子であることが好ましい。
また、請求項3記載の球状複合粒子の製造方法は、球状粒子の粒子寸法条件と小粒子の粒子寸法条件の少なくともいずれか一方を制御することで、球状複合粒子の粒子寸法条件を調節するものである。
球状複合粒子は球状粒子と小粒子より成るものであり、球状粒子の粒子寸法条件と小粒子の粒子寸法条件の少なくともいずれか一方が変化すると、球状複合粒子の粒子寸法条件も変化する。このため、前者の制御によって後者を調節することができる。このとき、球状粒子の粒子寸法条件を制御することで製造する球状複合粒子の粒子寸法条件を調節するようにしても良く、あるいは小粒子の粒子寸法条件を制御することで製造する球状複合粒子の粒子寸法条件を調節するようにしても良い。又は、球状粒子の粒子寸法条件と小粒子の粒子寸法条件の両方を制御することで、製造する球状複合粒子の粒子寸法条件を調節するようにしても良い。
ここで、請求項4記載の球状複合粒子の製造方法は、調節する球状複合粒子の粒子寸法条件が、球状複合粒子の球形度、球状複合粒子における球状粒子と小粒子との粒径比、球状複合粒子における球状粒子と小粒子との体積比のうち、少なくともいずれか1つである。
また、請求項5記載の球状複合粒子の製造方法は、原材料粒子の表面を溶融・蒸発させる加熱パラメータを制御することにより、球状粒子の粒子寸法条件を制御するものである。加熱パラメータが変わると、プラズマによる原材料粒子の加熱の条件が変わるので、球状粒子の粒子寸法条件が変化する。このため、加熱パラメータを制御することで、球状粒子の粒子寸法条件を制御することができる。
ここで、請求項6記載の球状複合粒子の製造方法は、制御する球状粒子の粒子寸法条件が、球状粒子の球形度、球状粒子の直径のうち、少なくともいずれか1つである。
また、請求項7記載の球状複合粒子の製造方法は、原材料粒子の表面を溶融・蒸発させる加熱パラメータを制御することにより、原材料粒子の蒸発量を制御して、小粒子の粒子寸法条件を制御するものである。
加熱パラメータが変わると、プラズマによる原材料粒子の加熱の条件が変わるので、原材料粒子の蒸発量が変化する。原材料蒸気は小粒子の素であり、反応・急冷ガスによって生成される小粒子の粒子寸法条件も変化する。このため、加熱パラメータを制御することで小粒子の粒子寸法条件を制御することができる。
ここで、請求項8記載の球状複合粒子の製造方法は、制御する加熱パラメータが、プラズマの温度、プラズマ中の原材料粒子の滞留時間、プラズマのガスの種類、プラズマの圧力、原材料粒子の種類、原材料粒子の粒径のうち、少なくともいずれか1つである。
また、請求項9記載の球状複合粒子の製造方法は、原材料蒸気を反応・凝縮させる反応・凝縮パラメータを制御することにより、小粒子の粒子寸法条件を制御するものである。反応・凝縮パラメータが変わると、反応・急冷ガスによる原材料蒸気の冷却の条件が変わるので、小粒子の粒子寸法条件が変化する。このため、反応・凝縮パラメータを制御することで、小粒子の粒子寸法条件を制御することができる。
ここで、請求項10記載の球状複合粒子の製造方法は、制御する反応・凝縮パラメータが、反応・急冷ガスの種類、反応・急冷ガスの流量、反応・急冷ガスの吹き込み位置の温度、混在場の圧力のうち、少なくともいずれか1つである。
また、請求項11記載の球状複合粒子の製造方法は、制御する小粒子の粒子寸法条件が、小粒子の直径、球状粒子1個に付着する小粒子の個数のうち、少なくともいずれか1つである。
さらに、請求項12記載の球状複合粒子の製造装置は、チャンバーと、チャンバー内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、プラズマに原材料粒子を導入する原材料供給手段と、原材料粒子の表面の溶融・蒸発によって形成された球状粒子と原材料蒸気の混在場に反応・急冷ガスを吹き込んで原材料蒸気を反応・凝縮させて球状粒子よりも直径の小さな小粒子を生成させるガス供給手段を備え、チャンバーは小粒子が球状粒子の表面に分散付着する領域を内部に有しており、さらに、小粒子が分散付着した球状粒子をチャンバー内から回収する回収手段を備えるものである。
したがって、プラズマ発生手段によってチャンバー内に発生させたプラズマに原材料供給手段によって原材料粒子を導入すると、原材料粒子の表面が溶融して蒸発し、原材料粒子が丸くなって球状粒子となる。また、球状粒子の周囲には蒸発した原材料蒸気が混在し、混在場を形成する。この混在場にガス供給手段によって反応・急冷ガスを吹き込むと、原材料蒸気が急速に冷やされ、反応・急冷ガスと反応しながら凝縮し、小粒子となる。即ち、球状粒子の周囲に小粒子が生成され、球状粒子と小粒子が混在する領域がチャンバー内に形成される。この領域で小粒子が球状粒子の表面に分散付着し、球状複合粒子となる。回収手段は球状複合粒子をチャンバー内から回収する。
しかして、請求項1記載の球状複合粒子の製造方法では、上述のようにして球状複合粒子を製造するので、一つのプロセスで球状複合粒子を製造することができる。このため、粒径が異なる球状複合粒子の製造が簡単なものとなり、製造コストを削減することができる。
また、請求項2記載の球状複合粒子の製造方法では、小粒子が直径100nm以下の超微粒子であるので、例えば熱伝導率や電気絶縁破壊強度の向上などいわゆるナノコンポジット効果の発揮を図ることができる。
また、請求項3記載の球状複合粒子の製造方法では、球状粒子の粒子寸法条件と小粒子の粒子寸法条件の少なくともいずれか一方を制御することで、球状複合粒子の粒子寸法条件を調節するので、様々な要求に応じた球状複合粒子を製造することができる。
ここで、請求項4記載の球状複合粒子の製造方法では、調節する球状複合粒子の粒子寸法条件を、球状複合粒子の球形度、球状複合粒子における球状粒子と小粒子との粒径比、球状複合粒子における球状粒子と小粒子との体積比のうち、少なくともいずれか1つとしている。
また、請求項5記載の球状複合粒子の製造方法では、原材料粒子の表面を溶融・蒸発させる加熱パラメータを制御することにより、球状粒子の粒子寸法条件を制御するので、球状粒子の粒子寸法条件の制御が容易である。
また、請求項6記載の球状複合粒子の製造方法では、制御する球状粒子の粒子寸法条件が、球状粒子の球形度、球状粒子の直径のうち、少なくともいずれか1つであるので、加熱パラメータの制御によって球状粒子の粒子寸法条件を制御し、これによって製造する球状複合粒子の粒子寸法条件を調節することができる。
また、請求項7記載の球状複合粒子の製造方法では、原材料粒子の表面を溶融・蒸発させる加熱パラメータを制御することにより、原材料粒子の蒸発量を制御して、小粒子の粒子寸法条件を制御するので、小粒子の粒子寸法条件の制御が容易である。
また、請求項8記載の球状複合粒子の製造方法では、制御する加熱パラメータが、プラズマの温度、プラズマ中の原材料粒子の滞留時間、プラズマのガスの種類、プラズマの圧力、原材料粒子の種類、原材料粒子の粒径のうち、少なくともいずれか1つであるので、球状粒子の粒子寸法条件や小粒子の粒子寸法条件の制御が容易である。
また、請求項9記載の球状複合粒子の製造方法では、原材料蒸気を反応・凝縮させる反応・凝縮パラメータを制御することにより、小粒子の粒子寸法条件を制御するので、小粒子の粒子寸法条件の制御が容易である。
また、請求項10記載の球状複合粒子の製造方法では、制御する反応・凝縮パラメータが、反応・急冷ガスの種類、反応・急冷ガスの流量、反応・急冷ガスの吹き込み位置の温度、混在場の圧力のうち、少なくともいずれか1つであるので、小粒子の粒子寸法条件の制御が容易である。
また、請求項11記載の球状複合粒子の製造方法の製造方法では、制御する小粒子の粒子寸法条件が、小粒子の直径、球状粒子1個に付着する小粒子の個数のうち、少なくともいずれか1つであるので、加熱パラメータ又は反応・凝縮パラメータの制御によって、あるいは加熱パラメータと反応・凝縮パラメータの両方の制御によって小粒子の粒子寸法条件を制御し、これによって製造する球状複合粒子の粒子寸法条件を調節することができる。
さらに、請求項12記載の球状複合粒子の製造装置では、上述のように構成しているので、球状複合粒子を一つのプロセスで製造することができる。このため、粒径が異なる球状複合粒子の製造が簡単なものとなり、製造コストを安くすることができる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明の球状複合粒子の製造装置の実施形態の一例を示す。球状複合粒子の製造装置(以下、単に製造装置という)は、チャンバー1と、チャンバー1内にプラズマ2を発生させるプラズマ発生手段3と、プラズマ2に原材料粒子を導入する原材料供給手段4と、原材料粒子の表面の溶融・蒸発によって形成された球状粒子と原材料蒸気の混在場22に反応・急冷ガス23を吹き込んで原材料蒸気を反応・凝縮させて球状粒子よりも直径の小さな小粒子を生成させるガス供給手段5を備え、チャンバー1は小粒子が球状粒子の表面に分散付着する領域21を内部に有しており、さらに、小粒子が分散付着した球状粒子をチャンバー1内から回収する回収手段6を備えている。
プラズマ発生手段3は、プラズマトーチ7と、プラズマトーチ7内の陰極8と、プラズマトーチ7から離れて配置された陽極9とを有している。陽極9はチャンバー1の例えば中央に設けられている。また、プラズマトーチ7は、チャンバー1上に設けられた支持手段11に高さ調節可能に且つ下向きに取り付けられている。陰極8と陽極9は図示しないアーク電源に接続されており、プラズマトーチ7から噴射されるプラズマガス10を利用してプラズマ(アークプラズマ)2を発生させる。
図1(b)にプラズマトーチ7の先端部の断面を示す。プラズマトーチ7は、例えば2重管構造になっており、陰極8によって内管(以下、内管8という)を構成している。図示しないプラズマガス源から供給されたプラズマガス10を内管8と外管12との間から噴射させる。また、粒子供給装置13からプラズマガス10とともに供給された原材料粒子を内管8内から噴射させる。即ち、本実施形態では、プラズマトーチ7内の陰極8が原材料供給手段4となっている。プラズマガス10は、例えばNガスである。また、アークプラズマ2の温度は、例えば6000K〜7000Kである。ただし、アークプラズマ2の温度はこれに限るものではなく、原材料粒子の表面を溶融させて蒸発させることができる温度であれば特に限定されない。
回収手段6はプラズマトーチ7の真下に設けられた回収筒14と、エタノール入りの回収タンク15と、回収筒14内に落下した球状複合粒子を回収タンク15に導くチューブ16より構成されている。回収タンク15は、フィルタ17および排ガス浄化装置18を介して真空ポンプ19に接続されている。また、回収筒14は支持体20によって高さ調節可能に支持されている。
図1(c)に回収筒14の先端部の断面を示す。回収筒14の先端部の内周面には、反応・急冷ガス23を混在場22に向けて噴射させるノズルが設けられている。即ち、本実施形態では、回収筒14に設けられたノズルがガス供給手段5となっている。ノズル5へは図示しないガス源から反応・急冷ガス23が供給されている。反応・急冷ガス23は、例えばNHガスである。
原材料粒子は、例えばAlN粒子(AlN粉)である。原材料粒子は、例えば所定の大きさのAlN塊を粉砕した粉砕粒子である。このため、図2に示すように、原材料粒子は角張った形状を成している。
チャンバー1内には、アークプラズマ2の圧力を計測する圧力センサが設けられている。また、チャンバー1の外には、アークプラズマ2の温度を離れた位置から計測する温度センサが設けられている。
次に、本発明の球状複合粒子の製造方法について説明する。球状複合粒子の製造方法(以下、単に製造方法という)は、プラズマ2に原材料粒子を導入しその表面を溶融・蒸発させることにより原材料粒子を球形に近づけつつ、その球状粒子の周囲に原材料蒸気が混在した場を形成し、さらに、その球状粒子と原材料蒸気の混在場22に反応・急冷ガス23を吹き込むことにより、原材料蒸気を反応・凝縮させて球状粒子よりも直径の小さな小粒子を生成させると共に、その小粒子を球状粒子の表面に分散付着させるものである。
プラズマトーチ7からプラズマガス10を噴射させ、陰極8と陽極9間に所定温度のアークプラズマ2を発生させる。また、真空ポンプ19を作動させて回収手段6を通じてチャンバー1内を吸引する。
この状態で原材料供給手段4から原材料粒子をアークプラズマ2内に導入すると、原材料粒子の表面が溶融して蒸発し、原材料粒子が丸くなって例えばミクロンオーダーの球状粒子となる。また、原材料粒子の表面が蒸発することで、球状粒子と原材料蒸気が混在する混在場22が形成される。
この混在場22にガス供給手段5によって反応・急冷ガス23を吹き込むと、混在場22の原材料蒸気が急速に冷やされ、反応・急冷ガス23と反応しながら凝集して球状粒子よりも小さな球状の小粒子が生成される。本実施形態では、小粒子として例えば直径が100nm以下の超微粒子を生成させる。このため、回収筒14内に球状粒子と超微粒子が混在する領域21が形成され、球状粒子の表面に超微粒子が分散付着しながら落下する。即ち、図3に示すように、球状複合粒子が合成される。このようにして球状複合粒子が製造される。本実施形態では、原材料粒子として例えばAlN粒子を使用しているので、窒化アルミニウム複合粒子を製造することができる。
製造された球状複合粒子は、排気ガス即ちプラズマガス10及び反応・急冷ガス23とともに真空ポンプ19に吸引されて回収筒14からチューブ16を通って回収タンク15に到達し、回収タンク15内で排気ガスと分離されて回収される。一方、回収タンク15を通過した排気ガスはフィルタ17、排ガス浄化装置18、真空ポンプ19を通過した後、大気に放出される。
本発明の製造装置、製造方法では、図10に示すように、球状粒子の粒子寸法条件27と小粒子の粒子寸法条件(本実施形態では小粒子が例えば直径100nm以下の超微粒子であるので、超微粒子の粒子寸法条件という)28の少なくともいずれか一方を制御することで、製造する球状複合粒子の粒子寸法条件29を調節することができる。ここで、制御する球状粒子の粒子寸法条件27は、球状粒子の球形度、球状粒子の直径のうち、少なくともいずれか1つである。また、制御する超微粒子の粒子寸法条件28は、超微粒子の直径、球状粒子1個に付着する超微粒子の個数(以下、超微粒子の個数比という)のうち、少なくともいずれか1つである。さらに、調節する球状複合粒子の粒子寸法条件29は、球状複合粒子の球形度、球状複合粒子における球状粒子と超微粒子との粒径比(以下、単に球状複合粒子の粒径比という)、球状複合粒子における球状粒子と超微粒子との体積比(以下、単に球状複合粒子の体積比という)のうち、少なくともいずれか1つである。
つまり、球状複合粒子の粒子寸法条件29の要素である球状複合粒子の球形度は、球状粒子の球形度、球状粒子の直径、超微粒子の直径、超微粒子の個数比によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで球状複合粒子の球形度を調節することができる。また、球状複合粒子の粒子寸法条件29の要素である球状複合粒子の粒径比は、球状粒子の球形度、球状粒子の直径、超微粒子の直径、超微粒子の個数比によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで球状複合粒子の粒径比を調節することができる。さらに、球状複合粒子の粒子寸法条件29の要素である球状複合粒子の体積比は、球状粒子の球形度、球状粒子の直径、超微粒子の直径、超微粒子の個数比によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで球状複合粒子の体積比を調節することができる。
球状複合粒子の粒子寸法条件29の調節は、球状複合粒子の球形度、粒径比、体積比のいずれか1つのみについて行っても良く、又はいずれか2つについて或いは3つ全てについて行っても良い。即ち、球状粒子の粒子寸法条件27と超微粒子の粒子寸法条件28の各要素の決め方によって、球状複合粒子の粒子寸法条件29の各要素を種々決定可能である。
球状粒子の粒子寸法条件27の制御は、原材料粒子の表面を溶融・蒸発させる加熱パラメータ24を制御することで行われる。ここで、制御する加熱パラメータ24は、プラズマ2の温度、プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間、プラズマガスの種類、プラズマ2の圧力、原材料粒子の種類、原材料粒子の粒径のうち、少なくともいずれか1つである。ただし、これらの要素以外の要素を加熱パラメータ24の要素にしても良い。
つまり、球状粒子の粒子寸法条件27の要素である球状粒子の球形度は、アークプラズマ2の温度、アークプラズマ2中の原材料粒子の滞留時間、プラズマガス10の種類、アークプラズマ2の圧力、原材料粒子の種類、原材料粒子の粒径によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで球状粒子の球形度を変化させることができる。また、球状粒子の粒子寸法条件27の要素である球状粒子の直径は、アークプラズマ2の温度、アークプラズマ2中の原材料粒子の滞留時間、プラズマガス10の種類、アークプラズマ2の圧力、原材料粒子の種類、原材料粒子の粒径によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで球状粒子の直径を変化させることができる。
超微粒子の粒子寸法条件28の制御も、加熱パラメータ24を制御することで行われる。つまり、超微粒子の粒子寸法条件28の要素である超微粒子の直径は原材料粒子の蒸発量26によって変化し、原材料粒子の蒸発量26はアークプラズマ2の温度、アークプラズマ2中の原材料粒子の滞留時間、プラズマガス10の種類、アークプラズマ2の圧力、原材料粒子の種類、原材料粒子の粒径によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで原材料粒子の蒸発量26を制御して超微粒子の直径を制御することができる。また、超微粒子の粒子寸法条件28である超微粒子の個数比は原材料粒子の蒸発量26によって変化し、原材料粒子の蒸発量26はアークプラズマ2の温度、アークプラズマ2中の原材料粒子の滞留時間、プラズマガス10の種類、アークプラズマ2の圧力、原材料粒子の種類、原材料粒子の粒径によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで原材料粒子の蒸発量26を制御して超微粒子の個数比を制御することができる。
また、超微粒子の粒子寸法条件28の制御は、原材料蒸気を反応・凝縮させる反応・凝縮パラメータ25を制御することでも行われる。ここで、制御する反応・凝縮パラメータ25は、反応・急冷ガス23の種類、反応・急冷ガス23の流量、反応・急冷ガス23の吹き込み位置の温度、混在場22の圧力のうち、少なくともいずれか1つである。ただし、これらの要素以外の要素を反応・凝縮パラメータ25の要素にしても良い。
つまり、超微粒子の粒子寸法条件28の要素である超微粒子の直径は、反応・急冷ガス23の種類、反応・急冷ガス23の流量、反応・急冷ガス23の吹き込み位置の温度、混在場22の圧力によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで超微粒子の直径を変化させることができる。また、超微粒子の粒子寸法条件28の要素である超微粒子の個数比は、反応・急冷ガス23の種類、反応・急冷ガス23の流量、反応・急冷ガス23の吹き込み位置の温度、混在場22の圧力によって変化するので、これらの値のうち少なくとも1つを変化させることで超微粒子の個数比を変化させることができる。
なお、超微粒子の粒子寸法条件28の制御を、加熱パラメータ24と反応・凝縮パラメータ25の両方を制御することで行っても良いし、いずれか一方のみを制御することで行っても良い。
加熱パラメータ24の制御の例は以下の通りである。つまり、アークプラズマ2の温度は、例えば電極8,9間の電流値や電圧値等を変えることで制御可能である。アークプラズマ2中の原材料粒子の滞留時間は、例えばプラズマ長(アークプラズマ2の長さ)、プラズマガス10の供給速度、真空ポンプ19による排気速度等を変えることで制御可能である。プラズマガス10の種類は、例えば使用するプラズマガス10の種類を変えることで制御可能である。アークプラズマ2の圧力は、例えばプラズマガス10の供給速度、真空ポンプ19による排気速度等を変えることで制御可能である。原材料粒子の種類は、例えば採用する原材料粒子の材料を変えることで制御可能である。原材料粒子の粒径は、例えば原材料粒子の粉砕の程度等を変えることで制御可能である。
また、反応・凝縮パラメータ25の制御の例は以下の通りである。つまり、反応・急冷ガス23の種類は、例えば使用する反応・急冷ガス23の種類を変えることで制御可能である。反応・急冷ガス23の流量は、例えば反応・急冷ガス23を供給するガスボンベの圧力を変えることで制御可能である。反応・急冷ガス23の吹き込み位置の温度は、例えば反応・急冷ガス23の予熱の有無、予熱温度、アークプラズマ2と回収筒14との距離等を変えることで制御可能である。混在場22の圧力は、例えばプラズマガス10の供給速度、反応・急冷ガス23の供給速度、真空ポンプ19による排気速度等を変えることで制御可能である。
このように本発明の製造装置、製造方法では、図10に示すように、加熱パラメータ24を制御することで球状粒子の粒子寸法条件27を制御する。また、加熱パラメータ24を制御することで原材料粒子の蒸発量26を制御し、超微粒子の粒子寸法条件28を制御する。さらに、反応・凝縮パラメータ25を制御することで超微粒子の粒子寸法条件28を制御する。そして、球状粒子の粒子寸法条件27と超微粒子の粒子寸法条件28のうち、少なくともいずれか一方の制御によって製造する球状複合粒子の粒子寸法条件29を調節することができる。即ち、加熱パラメータ24や反応・凝縮パラメータ25の制御によって球状複合粒子の粒子寸法条件29を調節することができる。
本発明の製造装置、製造方法では、原材料粒子の表面を溶融・蒸発させて球状粒子と原材料蒸気の混在場22を形成すると共に、この混在場22に反応・急冷ガス23を吹き込むことで小粒子を生成させて球状粒子の表面に分散付着させている。このため、一つのプロセスで球状複合粒子を製造することができ、製造工程が簡単なものとなって製造コストを削減することができる。また、製造する球状複合粒子の粒子寸法条件29を調節することができるので、様々な要求に応じた球状複合粒子を製造することができる。
本発明の製造装置、製造方法は、例えばミクロンオーダーの球状粒子と直径が100nm以下の超微粒子(小粒子)とを合成した球状複合粒子の製造に適している。ただし、球状粒子はミクロンオーダー以外の大きさの粒子でも良く、また、小粒子は直径が100nm以下の超微粒子以外の粒子であっても良いことは勿論である。なお、本実施形態のように、例えばミクロンオーダーの球状粒子と直径が100nm以下の超微粒子とを合成させた球状複合粒子は、例えば熱伝導率や電気絶縁破壊強度の向上などいわゆるナノコンポジット効果の発揮を図ることができる粒子である。
また、本実施形態では、原材料粒子として例えばAlN粒子を使用しており、高熱伝導性や高電気絶縁性などの特長を持つ窒化アルミニウム複合粒子を製造できるので、電子機器やエネルギー変換機器に高機能材料を導入でき、これらの機器のコンパクト化・高効率化に大いに貢献できる。
また、例えば電子機器内の高放熱性制御基板やエネルギー変換機器内の電気絶縁材料などの開発を行う分野では、異なる直径の球状粒子を混合して充填密度を向上させることにより焼結体や電気絶縁材料などの熱伝導性や絶縁破壊強度等の性能を向上させることが行われる。本発明では、このような分野等に使用される球状複合粒子を安価で提供することができる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば上述の説明では、原材料粒子としてAlN粒子を使用していたが、原材料粒子の材質はAlNに限るものではない。例えば、各種金属、セラミックス(酸化物、窒化物、炭化物など)、金属とセラミックスの複合物等であっても良い。例えば、金属酸化物としては、SiO、Al、TiO、CaO、Sb、ZrO、MgO、ZnO等でも良い。また、金属窒化物としては、Si、TiN、BN、ZrN等でも良い。さらに、金属炭化物としては、SiC、TiC、WC等でも良い。
また、上述の説明では、プラズマガス10としてNを使用していたが、これに限るものではない。プラズマガス10として、例えばAr、He、H、O、NH等を使用しても良く、又はAr、He、H、O、NH等のうち少なくとも2つ以上を混合したガスを使用しても良い。
さらに、上述の説明では、反応・急冷ガス23としてNHを使用していたが、これに限るものではない。反応・急冷ガス23として、例えばAr、He、H、O、N等を使用しても良く、又はAr、He、H、O、N等のうち少なくとも2つ以上を混合したガスを使用しても良い。
図1の製造装置を使用して、球状複合粒子を製造する実験を行った。実験では、プラズマトーチ7と陽極9との間に発生させた超高温(6000〜7000K)のアークプラズマ2にプラズマガス(N)10とともに原材料粒子であるAlN粒子(破砕粉、直径:25μm以下)を注入し、その表面を蒸発させて球状AlN粒子(球状粒子)およびAl蒸気(原材料蒸気)を生成させた。さらに、その下流側に設置した回収筒14内に反応・急冷ガス(NH)23を吹き込むことにより、Al蒸気を反応・凝縮させてAlN超微粒子を生成させると同時に球状AlN粒子の表面に分散付着させて球状複合粒子を合成した。この球状複合粒子をエタノール液が封入された回収タンク15にて回収した。
図2に、原材料粒子であるAlN粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す。また、図3に合成(製造)した球状複合粒子のSEM写真を示す。なお、図3の条件は、アーク電流:140A、プラズマ長:50mm、プラズマガス:N、プラズマガス流量:10L/min(プラズマ中の原材料粒子の滞留時間2.5ms)、反応・急冷ガス:NH、反応・急冷ガス流量:5L/minである。図2の原材料粒子の球形度は0.70、図3の球状複合粒子の球形度は0.82であった。図3からも明らかなように、ほぼ球状のミクロンオーダーの粒子(球状粒子)が得られていることが分かる。
また、図4に、別の条件で製造した球状複合粒子の表面の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す。球状粒子の表面に20〜50nm程度の超微粒子が多く付着している状況が観察された。なお、図4の条件は、アーク電流:140A、プラズマ長:50mm、プラズマガス流量:5L/min(プラズマ中の原材料粒子の滞留時間5ms)、反応・急冷ガス流量:20L/minである。
図5に、プラズマ中の原材料粒子の滞留時間が球状複合粒子の球形度(円形度)に及ぼす影響を示す。球形度が0.75程度の原材料粒子をプラズマ2中に2ms以上滞留させることにより、球状複合粒子の球形度を0.9程度まで向上でき、ほぼ円形(球形)の球状複合粒子が得られることが判明した。また、このような球形の球状複合粒子は、原材料粒子の溶融・蒸発により得られるものである。プラズマ2中の原材料粒子の溶融・蒸発挙動を支配するパラメータは、上述したプラズマ2中の原材料粒子の滞留時間だけではなく、プラズマ2の温度、プラズマガス10の種類、プラズマ2の圧力、原材料粒子の種類や粒径などが挙げられる。従って、これらの加熱パラメータ24を変化させることにより球状複合粒子の球形度を調節できると考えられる。なお、図5においてσは標準偏差を意味している(他の図も同様)。
図6に、プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間が球状粒子(ミクロンオーダーの粒子)の粒径に及ぼす影響を示す。プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間の増加とともに球状粒子の直径が減少した。例えば、8.6μm程度の原材料粒子をプラズマ2中に5ms滞留させた場合、その原材料粒子(即ち、原材料粒子の表面が溶融・蒸発することで形成された球状粒子)の直径は3.2μm程度まで減少した。なお、図6の破線は、プラズマ2中の原材料粒子の直径減少を考慮した蒸発挙動計算を行った結果である。プラズマ2の温度、プラズマガス10の熱物性値、原材料粒子の熱物性値や粒径などを用いて、プラズマ2から粒子への伝熱量、粒子の温度上昇および粒子の粒径減少のそれぞれの経時変化を計算したものである。この計算結果は実験結果と概略一致し、プラズマ2温度、原材料粒子の直径およびプラズマ2中の滞留時間を用いて、球状粒子の直径を予測できることが明らかになった。また、得られる球状粒子の直径、原材料粒子の蒸発量26(得られる球状粒子と原材料粒子の直径の違いから計算可)は、プラズマ2中の原材料粒子の溶融・蒸発挙動により影響を受け、これを支配するパラメータは、プラズマ2の温度、原材料粒子の直径およびプラズマ2中の原材料粒子の滞留時間だけでなく、プラズマガス10の種類、プラズマ2の圧力、原材料粒子の種類などが挙げられる。従って、これらの加熱パラメータ24を変化させることにより、得られる球状粒子の直径、原材料粒子の蒸発量26を制御できる。
図7に、プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間が、球状複合粒子(合成粒子)中の球状粒子(ミクロンオーダーの粒子)の体積割合に及ぼす影響について示す。プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間を2〜5msとすることにより、球状粒子と超微粒子の体積比を8:2から5:5程度まで制御できた(図7の○印)。また、図5と同様、プラズマ2中の原材料粒子の蒸発挙動計算を行った結果、実験結果(図7の破線)と概略一致し、球状粒子と超微粒子の体積比を予測できることが明らかになった。この球状粒子と超微粒子の体積比は、原材料粒子の蒸発量26、超微粒子の回収率(原材料蒸気から生成される超微粒子が球状粒子の表面に付着・回収される割合;今回の実験では超微粒子のみを生成させた別の実験結果を参考にして10%と仮定した)に影響を受ける。原材料粒子の蒸発量26は上述したように、プラズマ2中の原材料粒子の溶融・蒸発挙動により影響を受ける。従って、これを支配するプラズマガス10の種類、プラズマ2の圧力、原材料粒子の種類や粒径などの加熱パラメータ24を変化させることによっても、原材料粒子の蒸発量26を制御でき、それゆえ、球状粒子と超微粒子の体積比を調節できる。
なお、図7に破線で示す計算は以下の手順によるものである。つまり、図6の挙動計算で得られる球状粒子の直径と原材料粒子の直径の違いから、原材料粒子の蒸発量26を求めることができる。そして、この原材料蒸気から生成される超微粒子が球状粒子の表面に付着・回収される割合(今回の実験では、超微粒子のみを生成させた別の実験結果を参考にして10%とした)を仮定して、超微粒子の体積を計算する。この超微粒子の体積と、球状粒子の直径から求められる体積とを比較することにより、その体積比を求めている。
図8(△印)に、プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間が超微粒子の直径に及ぼす影響を示す。滞留時間を1msから5msまで増加させると、超微粒子の直径は20nmから40nm程度へと増加した。また、図8(○印)に、反応・急冷ガス23の流量が超微粒子の直径に及ぼす影響を示す。反応・急冷ガス23の流量を20L/minから5L/minに減少させると、超微粒子の直径は35nmから80nm程度へと増加した。超微粒子の直径は急冷場の蒸気濃度や温度の増加に伴い増大することが知られている。このことから、今回の実験において、プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間の増加に伴い蒸気濃度が増加し、また、反応・急冷ガス23の流量の低減により反応・急冷場のAlN蒸気(原材料蒸気)の濃度が相対的に増加するとともにその場の温度が上昇したために、AlN超微粒子の直径が増大したと考えられる。また、反応・急冷ガス23の種類を変化させることにより、反応・急冷ガス23の熱伝導率、比熱、密度などの熱物性値も変わるので、反応・急冷場(混在場22)の温度も変化すると思われる。従って、反応・急冷ガス23の種類を変化させた場合でも、超微粒子の直径を制御できる。また、反応・急冷場の圧力を変化させることにより、蒸気同士の衝突確率が変わるので、生成される超微粒子の粒径を制御できる。また、上述したように超微粒子の直径は急冷場の蒸気量に影響される。この蒸気量は、プラズマ2中の原材料粒子の溶融・蒸発挙動により影響を受ける。従って、これを支配するプラズマ2の温度、プラズマガス10の種類、プラズマ2の圧力、原材料粒子の種類や粒径などの加熱パラメータ24を変化させることによっても原材料粒子の蒸発量26を制御でき、それゆえ、超微粒子の直径を制御できる。
図6および図8の結果から求めた球状粒子(ミクロンオーダーの粒子)と超微粒子の粒径の比を図9に示す。即ち、球状粒子の直径(図6)と超微粒子の直径(図8)とから、これらの比を計算した結果を図9に示す。プラズマ2中に原材料粒子を2〜5ms程度滞留させ、反応・急冷ガス23の流量を5〜20L/minと変化させることにより、球状粒子と超微粒子の粒径比を30:1から250:1程度まで制御できた。この粒径比は、これまで述べたことから明らかなように、プラズマ2中の原材料粒子の滞留時間以外の加熱パラメータ24、反応・急冷ガス23流量以外の反応・凝縮パラメータ25を変化させることによっても制御できる。
本発明の球状複合粒子の製造装置の実施形態の一例を示し、(a)はその全体の概略構成図、(b)はプラズマトーチの先端部の断面図、(c)は回収筒の先端部の断面図である。 原材料粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 球状複合粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 球状複合粒子表面の透過型電子顕微鏡写真である。 プラズマ中の原材料粒子の滞留時間と球状複合粒子の球形度との関係を示す図である。 プラズマ中の原材料粒子の滞留時間と球状粒子(ミクロンオーダーの粒子)の粒径との関係を示す図である。 プラズマ中の原材料粒子の滞留時間と球状複合粒子(合成粒子)中の球状粒子(ミクロンオーダーの粒子)の体積割合との関係を示す図である。 プラズマ中の原材料粒子の滞留時間と超微粒子の直径との関係、および反応・急冷ガスの流量と超微粒子の直径との関係を示す図である。 反応・急冷ガスの流量と粒径比との関係、およびプラズマ中の原材料粒子の滞留時間と粒径比との関係を示す図である。 本発明の制御の流れを示す図である。 従来の複合粒子の製造方法を説明するための図である。
符号の説明
1 チャンバー
2 プラズマ
3 プラズマ発生手段
4 原材料供給手段
5 ガス供給手段
6 回収手段
21 超微粒子が球状粒子の表面に分散付着する領域
22 球状粒子と原材料蒸気の混在場
23 反応・急冷ガス
24 加熱パラメータ
25 反応・凝縮パラメータ
26 原材料粒子の蒸発量
27 球状粒子の粒子寸法条件
28 超微粒子の粒子寸法条件
29 球状複合粒子の粒子寸法条件

Claims (12)

  1. プラズマに原材料粒子を導入しその表面を溶融・蒸発させることにより前記原材料粒子を球形に近づけつつ、その球状粒子の周囲に原材料蒸気が混在した場を形成し、さらに、その球状粒子と原材料蒸気の混在場に反応・急冷ガスを吹き込むことにより、前記原材料蒸気を反応・凝縮させて前記球状粒子よりも直径の小さな小粒子を生成させると共に、その小粒子を前記球状粒子の表面に分散付着させることを特徴とする球状複合粒子の製造方法。
  2. 前記小粒子は直径が100nm以下の超微粒子であることを特徴とする請求項1記載の球状複合粒子の製造方法。
  3. 前記球状粒子の粒子寸法条件と前記小粒子の粒子寸法条件の少なくともいずれか一方を制御することで、球状複合粒子の粒子寸法条件を調節することを特徴とする請求項1又は2記載の球状複合粒子の製造方法。
  4. 調節する前記球状複合粒子の粒子寸法条件は、前記球状複合粒子の球形度、前記球状複合粒子における前記球状粒子と前記小粒子との粒径比、前記球状複合粒子における前記球状粒子と前記小粒子との体積比のうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項3記載の球状複合粒子の製造方法。
  5. 前記原材料粒子の表面を溶融・蒸発させる加熱パラメータを制御することにより、前記球状粒子の粒子寸法条件を制御することを特徴とする請求項3又は4記載の球状複合粒子の製造方法。
  6. 制御する前記球状粒子の粒子寸法条件は、前記球状粒子の球形度、前記球状粒子の直径のうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項5記載の球状複合粒子の製造方法。
  7. 前記原材料粒子の表面を溶融・蒸発させる加熱パラメータを制御することにより、前記原材料粒子の蒸発量を制御して、前記小粒子の粒子寸法条件を制御することを特徴とする請求項3又は4記載の球状複合粒子の製造方法。
  8. 制御する前記加熱パラメータは、前記プラズマの温度、前記プラズマ中の前記原材料粒子の滞留時間、前記プラズマのガスの種類、前記プラズマの圧力、前記原材料粒子の種類、前記原材料粒子の粒径のうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項5から7のいずれか1つに記載の球状複合粒子の製造方法。
  9. 前記原材料蒸気を反応・凝縮させる反応・凝縮パラメータを制御することにより、前記小粒子の粒子寸法条件を制御することを特徴とする請求項3又は4記載の球状複合粒子の製造方法。
  10. 制御する前記反応・凝縮パラメータは、前記反応・急冷ガスの種類、前記反応・急冷ガスの流量、前記反応・急冷ガスの吹き込み位置の温度、前記混在場の圧力のうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項9記載の球状複合粒子の製造方法。
  11. 制御する前記小粒子の粒子寸法条件は、前記小粒子の直径、前記球状粒子1個に付着する小粒子の個数のうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項7、9のうちいずれか1つに記載の球状複合粒子の製造方法。
  12. チャンバーと、前記チャンバー内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段と、前記プラズマに原材料粒子を導入する原材料供給手段と、前記原材料粒子の表面の溶融・蒸発によって形成された球状粒子と原材料蒸気の混在場に反応・急冷ガスを吹き込んで前記原材料蒸気を反応・凝縮させて前記球状粒子よりも直径の小さな小粒子を生成させるガス供給手段を備え、前記チャンバーは前記小粒子が前記球状粒子の表面に分散付着する領域を内部に有しており、さらに、前記小粒子が分散付着した前記球状粒子を前記チャンバー内から回収する回収手段を備えることを特徴とする球状複合粒子の製造装置。
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