JP6759246B2 - 不定比酸化チタン微粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
還元型チタン酸化物は、TiO2に比して、可視光の吸収の点のみならず、電子伝導性も優れているため、電極及び導電性フィラーとしての応用も充分に期待されている。
特許文献1では、例えば、不定比酸化チタン微粒子を製造する際には、二酸化チタン(TiO2)等のチタン酸化物粉末と、チタン金属粉末、水素化チタン等の酸素以外の元素のチタン化合物の粉末、及び不定比酸化チタン粉末のうちの少なくとも1つの粉末とを、それぞれ、又は予め混合した状態で、熱プラズマ炎中に供給している。
特許文献1では、原料として、チタン酸化物粉末と、チタン金属粉末、酸素を含まないチタン化合物粉末及び不定比酸化チタン粉末の少なくとも1つとの少なくとも2種類の粉末を用い、金属元素として不定比酸化チタン微粒子を構成するチタン以外の金属元素を用いないため、高い純度の不定比酸化チタン微粒子を得ることができるとしている。
また、特許文献1に開示の技術では、このように少なくとも2種類のチタン含有粉末を用いるので、少なくとも2種類の粉末の組み合わせで、不定比酸化チタン微粒子の酸化・還元の度合いが決まってしまい、自由に調整ができないという問題があった。
このため、特許文献1に開示の技術では、複数相の不定比酸化チタン微粒子、即ち混晶の微粒子が生成され、均一な単相の不定比酸化チタン微粒子を得ることは難しいという問題があった。
また、水の添加量を調整して、製造される不定比酸化チタン微粒子の酸化・還元度合いを調整することが好ましい。
また、炭素源を含む液体状の物質は、アルコール、ケトン、ケロシン、オクタンまたはガソリンであることが好ましい。
また、熱プラズマ炎は、水素、ヘリウム及びアルゴンの少なくとも1つのガスに由来するものであることが好ましい。
また、本発明によれば、熱プラズマを用いることにより、原料である酸化チタン粉末にナノサイズの粒子を用いることなく、また、製造に数日要することもなく、ナノサイズの不定比酸化チタン微粒子を得ることができる。更に、本発明によれば、純度の高い、200nm未満のナノサイズの不定比酸化チタン微粒子を得ることができる。
なお、本発明においては、原料にナノサイズの粒子を用いることがないため、生産性が低下することもない。
また、本発明によれば、不定比酸化チタン微粒子を製造する際に、酸化チタン粉末と炭素源を含む液体状の物質をスラリー化する際に添加する水の量を調整することにより、製造される不定比酸化チタン微粒子の酸化還元度合いを容易に調整することができる。
本発明において、不定比酸化チタンとは、一般的には、不定比化合物であるようなチタン酸化物のことである。不定比化合物とは、定比組成からのずれ(不定比性)を示す化合物のことである。なお、不定比酸化チタンは、亜酸化チタンともいう。
ここで、二酸化チタン(TiO2)は、耐食性に優れ、かつ絶縁性を有する。一方、不定比酸化チタン(TiOx(1<x<2))は、耐食性に優れ、かつ導電性を有し、しかも可視光を吸収する。このように、本発明では、二酸化チタンとは性質の異なる不定比酸化チタンの微粒子が得られる。
熱プラズマ炎を用いた熱プラズマ法では、一般的に、熱プラズマ炎に供給する原料粉末の粒径が100μm程度であっても、粒径が200nm未満のナノサイズの粒子が得られることが知られている。このため、本発明でも、原料粉末として100μm程度の粒径の二酸化チタンの粉末を用いても、粒径が200nm未満の不定比酸化チタン微粒子が得られる。なお、本発明の不定比酸化チタン微粒子は粒径が200nm未満であるが、不定比酸化チタン微粒子の粒径は5〜100nmであることがより好ましい。
このように、本発明では、原料である二酸化チタンの粉末について、原料としてナノサイズの粒子を用いなくても、ナノサイズの不定比酸化チタン微粒子が得られるため、扱いが難しいナノサイズの粒子を用いて生産性が低下することもない。
ここで、本発明において、粒径とは、比表面積測定から換算して求めた値である。
なお、不定比酸化チタン微粒子の粒子サイズをナノサイズ化することにより発現する特性としては、樹脂またはガラス等に分散させた場合に透過性が向上する。これ以外に、ナノサイズ化で発現する特性としては、熱伝導率の低下、および比表面積の増加等がある。
また、粒径が200nm未満の不定比酸化チタン微粒子の用途としては、例えば、熱線遮蔽材料、熱電素子、並びに触媒及び担持材が例示される。
ここで、本発明に用いられる熱プラズマ炎は、酸素を含まない熱プラズマ炎であるが、不定比酸化チタン微粒子の製造において、熱プラズマ炎で炭素源を含む液体状の物質から生成された炭素が、二酸化チタンを還元して不定比酸化チタン微粒子を製造できるだけの量が確保されるのであれば、熱プラズマ炎は酸素を含むものであってもよい。また、熱プラズマ炎は酸素を全く含まないものであることが好ましいのはもちろんである。ここで、熱プラズマ炎が酸素を含むとは、プラズマガスに酸素ガスや空気等の酸素を含むガスを一部または全部に用いた熱プラズマ炎のことであり、一方、熱プラズマ炎が酸素を含まないとは、プラズマガスに酸素ガスや空気等の酸素を含むガスを一部または全部に用いない熱プラズマ炎のことである。
以下に、本発明に係る不定比酸化チタン微粒子の製造方法について説明する。
本実施形態においては、後述する熱プラズマ炎24中で、炭素含有分散媒を燃焼させることなく分解して炭素を発生させるために、プラズマガスには酸素を含まないものを用いることが好ましい。このプラズマガスとしては、例えば、水素ガス(H2)、ヘリウムガス(He)、アルゴンガス(Ar)等が挙げられる。プラズマガスは、単体に限定されるものではなく、水素とアルゴン、ヘリウムとアルゴン、又は水素とヘリウムとアルゴンのように、これらプラズマガスを組み合わせて使用してもよい。
プラズマガスは、プラズマガス供給源22も高圧ガスボンベ22a、及び22bから、ガス配管22c、及び図2に示すリング状のプラズマガス供給口12cを介して、矢印Pで示されるようにプラズマトーチ12内に送り込まれる。そして、高周波発振用コイル12bに高周波電圧が印加されて、例えば、水素とアルゴンとの2種類のプラズマガスから酸素を含まない熱プラズマ炎24が発生する。
なお、この場合、プラズマガスの供給量ついては、アルゴンは10〜300リットル/minとすることが好ましい。
また、プラズマガス供給源22から、プラズマガスとしてアルゴン、ヘリウム、及び水素を供給し、プラズマトーチ12内に熱プラズマ炎24を発生させる場合には、熱プラズマ炎24のプラズマガスにおける水素、ヘリウム、アルゴンの割合は、ヘリウム及びアルゴンの総量に対して、水素の量を0〜20vol%とすることが好ましい。
なお、この場合、プラズマガスの供給量ついては、アルゴンは10〜300リットル/minとし、ヘリウムは5〜30リットル/minとすることが好ましい。
また、本発明では、プラズマガスとしてヘリウム、及び水素の2種類を用いても良く、この場合には、ヘリウムの総量に対して水素の量を0〜20vol%とするのが良い。
本発明においては、二酸化チタン原料を炭素含有分散媒に混ぜて得られたスラリーに水を加えて調整したスラリー26を用いることにより、二酸化チタン原料と炭素含有分散媒とのスラリーを用いる場合に比べて、製造される不定比酸化チタン微粒子の酸化還元の程度を変えることができ、製造された不定比酸化チタン微粒子のシート抵抗を低下させることができる。
更に、本発明においては、スラリー26を作製する際の水の量を調整することにより、添加される水の量に応じて、製造される不定比酸化チタン微粒子の酸化還元の程度を調整することができ、製造された不定比酸化チタン微粒子のシート抵抗を変化させることができる。
例えば、図示しない原料タンク等から所定量の二酸化チタン原料を、容器14b内に入れ、攪拌機14cで撹拌しながら、炭素含有分散媒を図示しないタンクなどから少しずつ所定量混入して、二酸化チタン原料と炭素含有分散媒とをスラリー化し、この二酸化チタン原料と炭素含有分散媒とからなるスラリーに、水(例えば、水道水、図示しないタンク内の貯留水)を少しずつ所定量加えて、所望の状態のスラリー26を作製する。
もしくは、所定量の炭素含有分散媒を図示しないタンク等から容器14b内に入れ、攪拌機14cで撹拌しながら、図示しない原料タンク等から二酸化チタン原料を少しずつ所定量混入して、二酸化チタン原料と炭素含有分散媒とをスラリー化し、この二酸化チタン原料と炭素含有分散媒とからなるスラリーに、水(例えば、水道水、図示しないタンク内の貯留水)を少しずつ所定量加えて、所望の状態のスラリー26を作製しても良い。
さらに他の方法として、例えば回転している円板上にスラリーを一定速度で落下させて遠心力により液滴化する方法、スラリーの表面に高い電圧を印加して液滴化する方法等が考えられる。
上述のコンプレッサ28cと気体供給源28dとは、ガス配管28eを介してチャンバ16の天板17に接続されている。
また、図3に示すように、気体射出口28aと気体射出口28bとは、チャンバ16の天板17に形成されている。
図5は、本発明の実施形態の不定比酸化チタン微粒子の製造方法を示すフローチャートである。
また、アルコールとしては、例えば、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコールが挙げられる。
上述したように、炭素含有分散媒は、二酸化チタン原料を還元するものである。このため、炭素含有分散媒は、熱プラズマ炎24により分解されやすいことが好ましい。このことから、炭素含有分散媒は、低級アルコールが好ましい。
また、更に、水(H2O)をスラリー26に加えている。この水は、炭素含有分散媒による二酸化チタン原料の不定比酸化チタン化を促進するものである。
ここで、二酸化チタン原料の量の好ましい範囲は、二酸化チタン原料と分散媒の総量に対して10〜65質量%であり、分散媒の量の好ましい範囲は、二酸化チタン原料と分散媒の総量に対して90〜35質量%であり、水の量の好ましい範囲は、二酸化チタン原料と分散媒の総量に対して5〜40質量%である。
分散媒及び水は、二酸化チタンを還元するものであるため、不定比酸化チタンが生成されるように、この二酸化チタン原料と分散媒との質量比、添加される水の量は、適宜変更してスラリーが調製される。
材料供給装置14の供給管14aの二流体ノズル機構を用いてスラリー26を液滴化させ、液滴化されたスラリー26が、プラズマトーチ12内に供給されることにより、プラズマトーチ12内に発生している熱プラズマ炎24中に供給されて、分散媒を燃焼させることなく炭素を生成する。
一方、熱プラズマ炎24の温度が高いほど、容易に二酸化チタン原料が還元されるので好ましいが、特に温度は限定されず、二酸化チタン原料が還元される温度に応じて適宜選択してよい。例えば、熱プラズマ炎24の温度を2000℃とすることもできるし、理論上は10000℃程度に達するものと考えられる。本発明では、熱プラズマ炎24の温度を、例えば4000〜10000℃とすることが好ましい。
熱プラズマ炎24において発生した炭素と二酸化チタン原料とが反応し、二酸化チタンが不定比酸化チタンに還元されて、更に水より発生した酸素により還元を制御して不定比酸化チタンにさせる。
次に、ステップS16において、ステップS14で生成された不定比酸化チタンを急冷して不定比酸化チタン微粒子(1次微粒子)15を生成する。
ステップS14において生成された不定比酸化チタンが、気体射出口28aを介して矢印Qで示される方向に射出される気体によって急冷されて、チャンバ16内で急冷されることにより、不定比酸化チタンからなる1次微粒子15が得られる。
このようにして、本実施形態においては、ナノサイズの不定比酸化チタン微粒子を得ることができる。
また、本発明の不定比酸化チタン微粒子の製造方法においては、使用するサイクロンの個数は、1つに限定されず、2つ以上でもよい。
図示例の気体供給装置28においては、気体供給源28dからガス配管28e及び天板17の通気路17dを介して気体射出口28aに送られた気体は、熱プラズマ炎24中の気相状態の不定比酸化チタン含有混合物を急冷するために、上述したように、図1及び図3中の矢印Qで示される方向に、熱プラズマ炎の尾部(終端部)に向かって、所定の供給量及び所定の角度で射出される。
ただし、この供給量は、熱プラズマ炎の安定を妨げることのないように制御されることが好ましい。
(実施例1)
実施例1において、図1に示す微粒子製造装置10を用いて、原料となる二酸化チタンの粉末と、炭素含有分散媒であるアルコールとの質量比(百分率)が、50%:50%となるように、二酸化チタンの粉末をアルコールに分散させてスラリー化し、更に、水を、二酸化チタンとアルコールとの総質量に対する水の質量比が78.4%:21.6%(アルコールと水の質量比(アルコール/水)が1.82)となるように添加して水分量が調整されたスラリー26を作製した。
また、原料として用いた二酸化チタンの粉末は、平均粒径が4μmであった。アルコールとして、エタノールを用いた。
熱プラズマ炎24のプラズマガスにおける水素ガス、及びアルゴンガスの割合は、アルゴンガスの量に対して、水素ガスの量を0〜20vol%として調整した。
なお、プラズマガスの供給量ついては、アルゴンガスは10〜300リットル/minとして調整した。
この時、材料供給装置14の噴霧ガス供給源14eから、噴霧ガスとして、10リットル/minでアルゴンガスを供給した。
その後、熱プラズマ炎24中に液滴化されて供給されたスラリー26中のアルコールから燃焼することなく生成された炭素とスラリー26中の二酸化チタン原料とを反応させることによって一部還元して不定比酸化チタンを生成し、生成された不定比酸化チタンを、気体供給装置28から供給され、気体射出口28aから射出される気体によりチャンバ16内で急冷して、不定比酸化チタンからなる1次微粒子15を得た。
ここで、気体供給装置28によって、チャンバ16内に供給される気体としては、アルゴンガスを使用した。この時のチャンバ16内の流速は5m/secで、供給量は1m3/minとした。
なお、サイクロン19内の圧力は50kPaとし、チャンバ16からサイクロン19への微粒子の供給速度は10m/sec(平均値)とした。
次に、得られた生成物である実施例1の不定比酸化チタン微粒子18についてX線回折(XRD)を用いて結晶構造を調べた。その結果を図7に示す。なお、4種の不定比酸化チタンの各結晶相のリファレンスを図8に示す。なお、図8は、ICSD(無機結晶構造データベース)のPDF番号で特定される4種の不定比酸化チタンTi4O7、Ti3O5、Ti2O3、及びTiOの各結晶相の結晶構造解析結果のピーク位置を示す。
また、実施例1の不定比酸化チタン微粒子18を50MPa圧粉成形品に成形し、そのシート抵抗を計測した。その結果、シート抵抗は、0.258×105Ω/□であった。
実施例1と同様に、図1に示す微粒子製造装置10を用い、二酸化チタンとアルコールとの総質量に対する水の質量比が80%:20%(アルコールと水の質量比(アルコール/水)が2.00)となるように添加した以外は、実施例1と同様にして、水分量が調整された実施例2のスラリー26を作製した。
こうして得られた実施例2のスラリー26を、実施例1と同様にして、微粒子製造装置10のプラズマトーチ12内の酸素を含まない熱プラズマ炎24中に供給し、チャンバ16内で急冷して、不定比酸化チタンからなる1次微粒子15を得、こうして得られた不定比酸化チタンの1次微粒子15をサイクロン19内に導き、比表面積値53.9m2/gの粒径がそろったナノサイズの不定比酸化チタンの2次微粒子である実施例2の不定比酸化チタン微粒子18を得た。
こうして得られた実施例2の不定比酸化チタン微粒子18について、実施例1と同様にして、X線回折(XRD)を用いて結晶構造を調べた。その結果を図7に示す。また、実施例1と同様にして、実施例2の不定比酸化チタン微粒子18の50MPa圧粉成形品のシート抵抗を計測した結果、シート抵抗は、0.820×104Ω/□であった。
実施例1と同様に、図1に示す微粒子製造装置10を用い、二酸化チタンとアルコールとの総質量に対する水の質量比が86.4%:13.6%(アルコールと水の質量比(アルコール/水)が3.17)となるように添加した以外は、実施例1と同様にして、水分量が調整された実施例3のスラリー26を作製した。
こうして得られた実施例3のスラリー26から、実施例1と同様にして、微粒子製造装置10を用いて、比表面積値58.7m2/gの粒径がそろったナノサイズの不定比酸化チタンの2次微粒子である実施例3の不定比酸化チタン微粒子18を得た。
こうして得られた実施例3の不定比酸化チタン微粒子18の結晶構造の測定結果を図7に示す。また、実施例1と同様にして、実施例2の不定比酸化チタン微粒子18の50MPa圧粉成形品のシート抵抗を計測した結果、シート抵抗は、1.632×102Ω/□であった。
実施例1と同様に、図1に示す微粒子製造装置10を用い、二酸化チタンとアルコールとの総質量に対する水の質量比が87%:13%(アルコールと水の質量比(アルコール/水)が3.33)となるように添加した以外は、実施例1と同様にして、水分量が調整された実施例4のスラリー26を作製した。
こうして得られた実施例4のスラリー26から、実施例1と同様にして、微粒子製造装置10を用いて、比表面積値71.8m2/gの粒径がそろったナノサイズの不定比酸化チタンの2次微粒子である実施例4の不定比酸化チタン微粒子18を得た。
こうして得られた実施例4の不定比酸化チタン微粒子18の結晶構造の測定結果を図7に示す。
また、水の添加量が少ない実施例3ではシート抵抗が高く、水の添加量が実施例3より多い実施例2ではシート抵抗が低くなり、水の添加量が最も多い実施例1ではシート抵抗が最も低いことが分かる。即ち、水の添加量を多くすれば、シート抵抗を低くすることができることが分かる。
また、本発明の実施例においては、スラリーを作製する際の水の量を調整することにより、添加される水の量に応じて、製造される不定比酸化チタン微粒子の酸化還元の程度を調整することができ、製造された不定比酸化チタン微粒子のシート抵抗を変化させることができることが分かる。
以上から、本発明の効果は明らかである。
12 プラズマトーチ
12a 石英管
12b 高周波発振用コイル
12c プラズマガス供給口
14 材料供給装置
14a 供給管
14b 容器
14c 攪拌機
14d ポンプ
14e 噴霧ガス供給源
14f スラリー配管
14g,22c,28e ガス配管
15 1次微粒子
16 チャンバ
16a 内壁(内側壁)
17 天板
17a 内側部天板部品
17b 外側部天板部品
17c 上部外側部天板部品
17d 通気路
18 微粒子(2次微粒子)
19 サイクロン
19a 入口管
19b 外筒
19c 円錐台部
19d 粗大粒子回収チャンバ
19e 内管
20 回収部
20a 回収室
20b フィルター
20c 管
22 プラズマガス供給源
22a,22b 高圧ガスボンベ
24 熱プラズマ炎
26 スラリー
28 気体供給装置
28a 気体射出口
28b 気体射出口
28c コンプレッサ
28d 気体供給源
28e 管
Claims (5)
- 二酸化チタンを含む酸化チタンを用いて不定比酸化チタン微粒子を製造する方法であって、
前記二酸化チタンの粉末を、炭素源を含む液体状の物質に分散させ、さらに水を添加してスラリーにし、
該スラリーを液滴化させて酸素を含まない熱プラズマ炎中に供給し、
該熱プラズマ炎で前記物質から生成された炭素と前記二酸化チタンとを反応させて気相状態の不定比酸化チタンを生成し、
生成された前記気相状態の不定比酸化チタンを急冷して不定比酸化チタン微粒子を生成することを特徴とする不定比酸化チタン微粒子の製造方法。 - 前記二酸化チタンの粉末の量は、前記二酸化チタンの粉末と前記炭素源を含む液体状の物質の総量に対して10〜65質量%であり、
前記炭素源を含む液体状の物質の量は、前記二酸化チタンの粉末と前記炭素源を含む液体状の物質の総量に対して90〜35質量%であり、
前記水の量は、前記二酸化チタンの粉末と前記炭素源を含む液体状の物質の総量に対して5〜40質量%である請求項1に記載の不定比酸化チタン微粒子の製造方法。 - 前記水の添加量を調整して、製造される不定比酸化チタン微粒子の酸化・還元度合いを調整する請求項1、又は2に記載の不定比酸化チタン微粒子の製造方法。
- 前記炭素源を含む液体状の物質は、アルコール、ケトン、ケロシン、オクタンまたはガソリンである請求項1〜3のいずれか1項に記載の不定比酸化チタン微粒子の製造方法。
- 前記熱プラズマ炎は、水素、ヘリウム及びアルゴンの少なくとも1つのガスに由来するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の不定比酸化チタン微粒子の製造方法。
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