JP2005340806A - バイポーラスイッチングpcmo薄膜の形成方法及びシステム - Google Patents

バイポーラスイッチングpcmo薄膜の形成方法及びシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 バイポーラスイッチング特性を備えたPCMO薄膜の形成方法を提供する。
【解決手段】 下部電極を形成する工程602と、超微細結晶PCMO層を堆積する第1堆積工程606と、多結晶PCMO層を堆積する第2堆積工程608と、バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程610と、を有する。更に好適には、PCMO膜上に上部電極を形成する工程612を有する。多結晶PCMO層が超微細結晶PCMO層の上部に形成されると、短いパルス幅の負電圧パルスで高抵抗状態に書き込むことができる。この多層PCMO膜は、短いパルス幅の正電圧パルスで低抵抗状態にリセットできる。同様に、超微細結晶PCMO層が多結晶PCMO層の上部に形成されると、短いパルス幅の正電圧パルスで高抵抗状態に書き込むことができ、短いパルス幅の負電圧パルスで低抵抗状態にリセットできる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、集積回路(IC)の製造方法に関し、より詳細には、抵抗性ランダムアクセスメモリ(Resistance Random Access Memory(RRAM):RRAMはシャープ株式会社の登録商標)に使用されるバイポーラスイッチング特性を備えたPCMO(PrCa1−xMnO)薄膜、及び、関連する薄膜形成方法に関する。
PCMO(PrCa1−xMnO)等のペロブスカイト材料は、低電力、低動作電圧、高速、大容量メモリへの応用が可能な可逆的な抵抗スイッチング特性を示す。超微小な(ナノサイズの)PCMO材料は、モノポーラ(単極性)スイッチング特性を現し、他方において、結晶化したPCMO材料は、バイポーラ(両極性)スイッチング特性を現すことが知られている。しかしながら、また、PCMO薄膜は、データ保持特性が弱いことも知られている。
完全に均一な電気的パルスによって抵抗変化が誘起される(EPIR)材料のメモリ抵抗素子は、比較的大振幅で短いパルスにより高抵抗状態に書き込まれ、長いパルス幅の電気的パルスにより低抵抗状態にリセットされるのみである。しかしながら、高電圧パルスの印加を重ねると、メモリ抵抗素子の電気的特性を劣化させる虞がある。更には、電源スパイクや電源電圧変動からメモリ状態を保護するために、メモリ抵抗素子の抵抗状態の書き込み及びリセットに、互いに逆極性(両極性)の短パルスを用いてRRAMメモリの書き込みを行うことが多くの場合好適である。
バイポーラスイッチング特性を備えた安定した材料を作り出すために、種々の方法が、例えば、結晶構造や酸素含有量の分布等の調整等が、提案されている。結晶構造において大きな違いのあるPCMO膜において、バイポーラスイッチング特性を得ることができる。しかしながら、そのような結晶構造を、微小なメモリデバイスの極めて薄い膜に対して微細化して実現することは困難である。同様に、PCMO膜を膜中の上部側の酸素含有量が下部側より高くなるように形成することで、バイポーラスイッチング特性を得ることができる。例えば、当該結果は、アニーリング処理を用いることで簡単に実現できる。しかしながら、酸素はPCMO等のRRAM材料中において可動であるため、後続の製造工程や回路動作中においてデバイス温度が高くなると、酸素マイグレーションに起因する信頼性問題が生じる。
従って、バイポーラスイッチング特性を備えたPCMO膜を作製可能な、高信頼度、低コスト、微細化容易なPCMO薄膜の形成方法が開発されれば有益である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、抵抗性ランダムアクセスメモリ装置(RRAM)に好適なPr1−xCaMnO(PCMO)膜を提供すること、特に、バイポーラスイッチング特性を備えたPCMO薄膜の形成方法を提供することを目的とする。更に、本発明は、MOCVD手法を用いて、RRAMに好適な超微細結晶(nanocrystalline)と多結晶の多層構造のPCMO薄膜の堆積方法を提供する。結果として、本発明の多層工程により、RRAMメモリ抵抗素子の信頼性が改善される。
上記目的を達成するための本発明に係るPCMO薄膜の形成方法は、下部電極を形成する工程と、超微細結晶PCMO層を堆積する第1堆積工程と、多結晶PCMO層を堆積する第2堆積工程と、バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程と、を有することを特徴とする。更に好適には、前記PCMO膜上に上部電極を形成する工程を有する。
前記超微細結晶PCMO層は、3〜40nmの範囲にあるグレインサイズ(結晶粒度)の結晶粒を有し、膜厚が5〜100nmの範囲にある。前記多結晶PCMO層は、40nm〜エピタキシャル(単結晶)の範囲にあるグレインサイズの結晶粒を有し、膜厚が5〜100nmの範囲にある。前記多層PCMO膜を形成する前記超微細結晶PCMO層と前記多結晶PCMO層の2重層の層数が2〜20の範囲である。
前記多層PCMO膜は、前記超微細結晶PCMO層と前記多結晶PCMO層の膜厚を増加すると、全体の抵抗が大きくなり、前記高抵抗状態と前記低抵抗状態の抵抗比が増加し、前記パルス印加の電圧振幅が増加する。前記多層PCMO膜は、(総膜厚を一定に維持しつつ、)前記2重層の層数を減少させて、前記超微細結晶PCMO層と前記多結晶PCMO層の膜厚を増加すると、全体の抵抗がより低くなり、前記高抵抗状態と前記低抵抗状態の抵抗比が減少し、前記パルス印加の電圧振幅が増加する。
前記多結晶PCMO層が前記超微細結晶PCMO層の上部に形成されると、短いパルス幅の負電圧パルスで高抵抗状態に書き込むことができる。この多層PCMO膜は、短いパルス幅の正電圧パルスで低抵抗状態にリセットできる。同様に、前記超微細結晶PCMO層が前記多結晶PCMO層の上部に形成されると、短いパルス幅の正電圧パルスで高抵抗状態に書き込むことができ、短いパルス幅の負電圧パルスで低抵抗状態にリセットできる。
上述の本発明に係るPCMO薄膜の形成方法の更なる詳細、及び、バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO薄膜キャパシタについて、以下に説明する。
本発明に係るPCMO薄膜の形成方法(以下、適宜「本発明方法」と略称する)及び本発明に係るPCMO薄膜キャパシタ(以下、適宜「本発明キャパシタ」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、バイポーラスイッチング特性を備える本発明キャパシタの一実施形態における部分断面図である。本発明キャパシタ100は、下部電極(BE)102を備え、下部電極(BE)102は、xがTi、TiN、または、TaN等であるPt/x/SiO/Si及びIr/x/SiO/Si等の積層体で形成される。下部電極102は、また、Pt、Au、または、Irでも形成される。バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜104が、下部電極102の上部に形成されている。多層PCMO膜104は、超微細結晶PCMO層108と多結晶PCMO層110を含む。上部電極(TE)106が、多層PCMO膜104の上部に形成されている。より具体的には、多層PCMO膜104を構成するPCMO2重層(2重層のPCMO膜)107は、多結晶PCMO層110の上部に超微細結晶PCMO層108を形成した構成となっている。
図2は、バイポーラスイッチング特性を備える本発明キャパシタの別実施形態における部分断面図である。この別実施形態では、PCMO2重層107の夫々において、多結晶PCMO層110が超微細結晶PCMO層108の上部に形成されている。
図1または図2の何れの形態にせよ、超微細結晶PCMO層108は、3〜40nmの範囲にあるグレインサイズ(結晶粒度)の結晶粒を有する。また、多結晶PCMO層110は、40nm〜エピタキシャル(単結晶)の範囲にあるグレインサイズの結晶粒(単結晶の場合を含む)を有する。超微細結晶PCMO層108の各層の膜厚112は、5〜100nmの範囲にあり、多結晶PCMO層110の各層の膜厚114は、5〜100nmの範囲にある。また、多層PCMO膜104は、超微細結晶PCMO層108と多結晶PCMO層110の2重層107の第1の層数は、1〜20の範囲を取り得る。尚、超微細結晶PCMO層108と多結晶PCMO層110の合計層数は必ずしも偶数である必要はない。典型的には、多層PCMO膜104は、多結晶PCMOの含有量が全PCMO材料の少なくとも20%であり、別実施例では、該多結晶PCMOの含有量は、20〜50%の範囲内にある。
結果として、多層PCMO膜104は、下記のバイポーラスイッチング特性を備える。即ち、電圧振幅が±(2〜10)V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に、また、電圧振幅が±(2〜10)V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態に、夫々なり得る。
多層PCMO膜104は、超微細結晶PCMO層108の膜厚112と多結晶PCMO層110の膜厚114を増加すると、全体の抵抗が大きくなり、上記高抵抗状態と低抵抗状態の抵抗比が増加し、電圧パルスの電圧振幅が増加する。多層PCMO膜104は、上記に代えて、超微細結晶PCMO層108と多結晶PCMO層110の夫々の膜厚の合計である多層PCMO膜104の総膜厚116を一定に維持しつつ、2重層107の第1の層数を減少させて、超微細結晶PCMO層108の膜厚112と多結晶PCMO層110の膜厚114を増加すると、全体の抵抗がより低くなり、上記高抵抗状態と低抵抗状態の抵抗比が減少し、電圧パルスの電圧振幅が増加する。
図1だけを参照すると、下部電極102の上部に超微細結晶PCMO層108を形成し、超微細結晶PCMO層108の上部に多結晶PCMO層110を形成した場合に、多層PCMO膜104は、下記のバイポーラスイッチング特性を備える。即ち、電圧振幅が−2V〜−10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に、電圧振幅が+2V〜+10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態に、夫々なり得る。
次に、図2だけを参照すると、下部電極102の上部に多結晶PCMO層110を形成し、多結晶PCMO層110の上部に超微細結晶PCMO層108を形成した場合に、多層PCMO膜104は、下記のバイポーラスイッチング特性を備える。即ち、電圧振幅が+2V〜+10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に、電圧振幅が−2V〜−10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態に、夫々なり得る。
更に、図1及び図2に示す多層PCMO膜104は、超微細結晶PCMO層108と多結晶PCMO層110の順序付け(積層順)に応じて、スイッチング極性が選択可能なバイポーラスイッチング特性を有するものと捉えることもできる。つまり、超微細結晶PCMO層108の上部に多結晶PCMO層110を形成する場合(図2参照)、抵抗スイッチング特性は、下記のようになる。即ち、負極性電圧パルスに応答して高抵抗状態に、正極性電圧パルスに応答して低抵抗状態に、夫々なり得る。更に、多結晶PCMO層110の上部に超微細結晶PCMO層108を形成する場合(図1参照)、抵抗スイッチング特性は、下記のようになる。即ち、正極性電圧パルスに応答して高抵抗状態に、負極性電圧パルスに応答して低抵抗状態に、夫々なり得る。
〈機能説明〉
ナノサイズの(超微小結晶)の結晶粒と完全に結晶化された(多結晶の)結晶粒の含有量が、多層PCMO膜のスイッチング特性に大いに影響を与える。実験結果によれば、ナノサイズ(超微小結晶)PCMO薄膜は、単極性スイッチング特性を現し、結晶化されたPCMO薄膜は、バイポーラ(両極性)スイッチング特性を現す。それ故、RRAMメモリセルにおいて、ナノサイズの(超微小結晶)の結晶粒と完全に結晶化された(多結晶の)結晶粒の含有量を調整することで、メモリセルは、単極性のパルス印加処理または両極性のパルス印加処理の何れかにより、書き込みが可能となる。更に、本発明キャパシタは、2重層の順序付けによって、非対称な構造となり、高い書き込み電圧を必要としない。本発明方法は、RRAMに応用すべく、ナノサイズ(超微小結晶)PCMO薄膜と結晶化されたPCMO薄膜を組み合わせて堆積する方法を提供するものである。
以下に、液体搬送式MOCVD(有機金属化学的気相成長法)を用いた多層PMO/CMO及びPMO/CMO超格子を備えたPrCa1−xMnO薄膜の堆積に用いられる処理工程の例を示す。
前駆体溶液を準備する工程において、前駆体に、固体有機金属化合物であるPr(thd)、Ca(thd)、及び、Mn(thd)を用い、有機溶媒に、ブチルエーテルとテトラグリムを用いる。基板(下部電極)は、Pt/(Pt、Au、または、Ir)/SiO/Si、Ir/(Pt、Au、または、Ir)/SiO/Siである。
一般的に、Pr:Ca:Mnのモル比が、約(0.9:0.5:1)、約(0.9:0.6:1)、及び、約(1.04:0.62:1)であるPr(thd)、Ca(thd)、及び、Mn(thd)を、容積比3:1でブチルエーテルとテトラグリムを混合した溶媒中に溶解する。前駆体溶液は、PCMO材料中の金属濃度が1リットル当たり0.1molである。前駆体溶液は、220〜300℃の温度範囲において、流量計(水流計)を用いて0.1〜0.5ml/分の割合で、前駆体蒸気を生成するために気化器に注入される。前駆体蒸気の供給ラインは230〜300℃の温度範囲に維持される。ナノサイズ(超微小結晶)PCMO薄膜と結晶化された(多結晶)PCMO薄膜を形成するための2つのMOCVD処理は、以下の要領で区別される。
〈ナノサイズPCMO薄膜〉:処理A
前駆体溶液のPr:Ca:Mnの比が約1.04:0.62:1;
堆積温度及び圧力が夫々、350〜420℃と1〜5Torr;
酸素分圧が20〜30%;
気化器温度が250〜300℃;
溶液搬送速度が0.1〜0.5ml/分;
堆積時間が所望の膜厚に依存して1〜30分。
〈多結晶PCMO薄膜〉:処理B
前駆体溶液のPr:Ca:Mnの比が約0.9:0.5:1;
堆積温度及び圧力が夫々、420〜550℃と1〜5Torr;
酸素分圧が20〜30%;
気化器温度が220〜260℃;
溶液搬送速度が0.1〜0.5ml/分;
堆積時間が所望の膜厚に依存して1〜30分。
ナノサイズPCMO薄膜の処理Aと多結晶PCMO薄膜の処理Bを交互に繰り返すことで、ナノサイズPCMO薄膜と多結晶PCMO薄膜の合成層が堆積される。
PCMO薄膜の組成がX線分析(EDX:エネルギー分散型X線分析装置)により測定され、PCMO薄膜の位相がX線回折を用いて特定される。
〈実験結果〉
図3(a)及び(b)は、夫々、ナノサイズPCMO薄膜の処理Aと多結晶PCMO薄膜の処理Bを用いて堆積したPCMO薄膜のX線パターンを示す。図3(a)では、PCMO薄膜は、最初、400℃で5分堆積し(処理A)、引き続き、温度を15分間500℃に上昇させた(処理B)。図3(a)のX線パターンは、強い110、112、及び、321PCMOピークを示しており、これは、高度に結晶化されたPCMO薄膜が形成されていることを意味している。
図3(b)では、PCMO薄膜は、最初、500℃で5分堆積し(処理B)、引き続き、温度を15分間400℃に低下させた(処理A)。図3(b)のX線パターンは、より小さな110、112、及び、321PCMOピークを示しており、これは、高度に結晶化されたPCMO薄膜上に超微細結晶層が形成されていることを意味している。両処理を交替することにより、ナノサイズPCMO薄膜と多結晶PCMO薄膜の合成層を形成でき、これにより、多層PCMO膜のデータ保持特性が改善される。
図4は、積層したナノサイズPCMO薄膜と多結晶PCMO薄膜のEDXパターンを示す。形成された多層PCMO膜の組成は、大体Pr0.7Ca0.3Mn0.95である。
図5は、超微小結晶と多結晶の積層構造を備えたPCMO薄膜のスイッチング特性を示す。該PCMO薄膜は、最初、500℃で5分堆積し、引き続き、温度を15分間400℃に低下させて最後の堆積をした。図3(b)のPCMO試料のX線パターンは、より小さな110、112、及び、321ピークを示している。当該PCMO薄膜は、バイポーラスイッチング特性のみを現している。印加パルスの時間を増加すると、抵抗変化率が増大する。更に、図5は安定したスイッチング特性をしている。PCMO薄膜中のMn含有量を更に増加すると、スイッチング特性はより一層安定する。
図6は、本発明方法によるバイポーラスイッチング特性を備えたPCMO薄膜の形成方法の概略を示すフローチャートである。尚、図6中、各工程には、説明を明瞭にするためにステップ番号を順に付してあるが、明記している以外は、図中の工程順に限定されるものではない。また、当該工程の一部は省略可能であり、或いは、並行して実行可能であり、或いは、上記工程順に制限されず実行可能である。本発明方法は、ステップ600から開始する。
ステップ602において、下部電極が形成される。下部電極は、Pt、Au、Ir、または、Pt/x/SiO/Si或いはIr/x/SiO/Si等の積層体により形成される。ここで、上記積層体中のxはTi、TiN、TaNを含むグループから選択される物質である。
ステップ604において、前駆体を用意する。ステップ606において、超微細結晶PCMO層を堆積し、ステップ608において、多結晶PCMO層を堆積する。別実施形態では、ステップ608は、ステップ606の前に行われる。典型的には、ステップ606とステップ608は、何れの実行順であっても、何回か反復される。
ステップ610において、バイポーラスイッチング特性を備えた多層PCMO薄膜が形成される。幾つかの実施形態では、ステップ610において、PCMO材料全体の多結晶含有量が少なくとも20%となるように多層PCMO薄膜が形成される。ステップ612において、多層PCMO薄膜の上部に上部電極が形成される。
幾つかの実施形態では、ステップ606において、グレインサイズが3〜40nmの範囲にあり、膜厚が5〜100nmの範囲にある超微細結晶PCMO層を堆積する。同様に、ステップ608において、グレインサイズが40nm〜エピタキシャル(単結晶)の範囲にあり、膜厚が5〜100nmの範囲にある多結晶PCMO層を堆積する。
別実施形態では、ステップ606において、第1の層数の超微細結晶PCMO層を、各層の膜厚が第1の膜厚で堆積し、ステップ608において、上記第1の層数の多結晶PCMO層を、各層の膜厚が第2の膜厚で堆積する。そして、ステップ610において、バイポーラスイッチング特性を備えた多層PCMO薄膜を形成する際に、超微細結晶PCMO層と多結晶PCMO層の2重層が上記第1の層数分形成される。2重層の上記第1の層数は、1〜20の範囲を取り得る。
一実施形態では、ステップ604において、前駆体溶液を以下の要領で準備する。
容積比が約3:1でブチルエーテルとテトラグリムを含むグループから選択される溶媒中に、モル比が夫々約(0.9:0.5:1)、約(0.9:0.6:1)、及び、約(1.04:0.62:1)であるPr(thd)、Ca(thd)、及び、Mn(thd)を導入して、PCMO材料1リットル当たり0.1molの濃度で溶解させる。
当該前駆体溶液を、220〜300℃の温度範囲において、水流計を用いて0.1〜0.6ml/分の割合で、気化器に注入する。
そして、前駆体蒸気を、供給ラインを用いて、230〜300℃の温度範囲で、堆積容器に導入する。
以下に示す処理は、ステップ606の超微細結晶PCMO層の堆積工程と、ステップ608の多結晶PCMO層の堆積工程の両方に共通である。
即ち、両ステップに共通して、堆積容器圧を1〜5Torrに維持し、20〜30%の酸素分圧を形成し、前駆体蒸気を1〜30分の期間中堆積容器に導入する。
ステップ606の超微細結晶PCMO層の堆積工程については、ステップ604において、Pr:Ca:Mnの比が約1.04:0.62:1の前駆体を用意し、250〜300℃の温度範囲で前駆体溶液を気化器に注入し、堆積温度を350〜420℃の温度範囲に維持する。
ステップ608の多結晶PCMO層の堆積工程については、ステップ604において、Pr:Ca:Mnの比が約0.8:0.5:1の前駆体を用意し、220〜260℃の温度範囲で前駆体溶液を気化器に注入し、堆積温度を420〜550℃の温度範囲に維持する。
ステップ610のバイポーラスイッチング特性を備えた多層PCMO薄膜の形成工程は、以下のサブステップを有する。ステップ610aにおいて、電圧振幅が±(2〜10)V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に書き込まれる。ステップ610bにおいて、電圧振幅が±(2〜10)V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態にリセットされる。
一実施形態において、ステップ610のバイポーラスイッチング特性を備えた多層PCMO薄膜の形成工程では、ステップ606とステップ608において、超微細結晶PCMO層の第1の膜厚と多結晶PCMO層の第2の膜厚を増加すると、全体の抵抗が大きくなり、高抵抗状態と低抵抗状態の抵抗比が増加し、電圧パルスの電圧振幅が増加する多層PCMO薄膜を形成する。
別実施形態において、ステップ610のバイポーラスイッチング特性を備えた多層PCMO薄膜の形成工程では、超微細結晶PCMO層と多結晶PCMO層の夫々の膜厚の合計を一定に維持しつつ、2重層の第1の層数を減少させて、超微細結晶PCMO層の第1の膜厚と多結晶PCMO層の第2の膜厚を増加すると、全体の抵抗がより低くなり、高抵抗状態と低抵抗状態の抵抗比が減少し、電圧パルスの電圧振幅が増加する。
一実施形態において、ステップ606において、下部電極の上部に超微細結晶PCMO層108を堆積し、ステップ608において、超微細結晶PCMO層の上部に多結晶PCMO層を堆積する。つまり、ステップ606がステップ608の前に行われる。そして、ステップ610aにおいて、電圧振幅が−2V〜−10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に書き込まれる。ステップ610bにおいて、電圧振幅が+2V〜+10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態にリセットされる。
別実施形態において、ステップ608において、下部電極の上部に多結晶PCMO層を堆積し、ステップ606において、多結晶PCMO層の上部に超微細結晶PCMO層108を堆積する。つまり、ステップ608がステップ606の前に行われる。そして、ステップ610aにおいて、電圧振幅が+2V〜+10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に書き込まれる。ステップ610bにおいて、電圧振幅が−2V〜−10V、パルス幅が5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態にリセットされる。
図7は、本発明方法によるスイッチング極性が選択可能なバイポーラスイッチング特性を備えたPCMO薄膜の形成方法の概略を示すフローチャートである。本発明方法はステップ700から開始する。
ステップ702において、下部電極が形成される。ステップ704において、超微細結晶PCMO層と多結晶PCMO層の2重層を備えた多層PCMO薄膜を形成する。ステップ706において、2重層PCMO膜の順序付けを行う。ステップ708において、2重層の順序付けに応じて抵抗スイッチング特性の選択を行う。
一実施形態では、ステップ706の2重層PCMO膜の順序付けにおいて、超微細結晶PCMO層の上部に多結晶PCMO層を形成する。そして、ステップ708の抵抗スイッチング特性の選択工程は以下のサブステップを有する。ステップ708aにおいて、負極性電圧パルスに応答して高抵抗状態に書き込まれる。ステップ708bにおいて、正極性電圧パルスに応答して低抵抗状態にリセットされる。
別実施形態では、ステップ706の2重層PCMO膜の順序付けにおいて、多結晶PCMO層の上部に超微細結晶PCMO層を形成する。そして、ステップ708aにおいて、正極性電圧パルスに応答して高抵抗状態に書き込まれる。ステップ708bにおいて、負極性電圧パルスに応答して低抵抗状態にリセットされる。
以上、バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO薄膜、及び、関連するMOCVD堆積処理について説明した。幾つかの処理仕様及び膜の属性等の実施例を開示したが、本発明は、これらの実施例に限られるものではない。本発明の他のバリエーションまたは実施例は、これらの技術スキルから導くことができる。
本発明に係るバイポーラスイッチング特性を備えるPr1−xCaMnO(PCMO)薄膜キャパシタの一実施形態における部分断面図 本発明に係るバイポーラスイッチング特性を備えるPCMO薄膜キャパシタの別実施形態における部分断面図 超微細結晶成長と多結晶成長を夫々用いて堆積したPCMO薄膜のX線パターン図 超微細結晶PCMOと結晶化PCMOの積層されたPCMO薄膜のEDXパターン図 超微細結晶PCMOと結晶化PCMOの積層構造を備えたPCMO薄膜のスイッチング特性を示す図 本発明に係るバイポーラスイッチング特性を備えるPCMO薄膜の形成方法の一実施形態を示すフローチャート 本発明に係る選択可能なバイポーラスイッチング特性を備えるPCMO薄膜の形成方法の一実施形態を示すフローチャート
符号の説明
100: 本発明に係るPCMO薄膜キャパシタ
102: 下部電極
104: 多層PCMO薄膜
106: 上部電極
107: 2重層
108: 超微細結晶PCMO層
110: 多結晶PCMO層
112: 超微細結晶PCMO層の膜厚
114: 多結晶PCMO層の膜厚
116: 多層PCMO薄膜の総膜厚

Claims (36)

  1. 正負両極性のパルス印加により抵抗状態がスイッチングするバイポーラスイッチング特性を備えるPr1−xCaMnO(PCMO)薄膜の形成方法であって、
    下部電極を形成する工程と、
    超微細結晶PCMO層を堆積する第1堆積工程と、
    多結晶PCMO層を堆積する第2堆積工程と、
    バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程と、を有することを特徴とするPCMO薄膜の形成方法。
  2. 前記第1堆積工程において、3〜40nmの範囲にあるグレインサイズのPCMO層を堆積することを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  3. 前記第2堆積工程において、40nm〜エピタキシャルの範囲にあるグレインサイズのPCMO層を堆積することを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  4. 前記下部電極を形成する工程において、Pt、Au、Ir、及び、Pt/x/SiO/SiとIr/x/SiO/Siを含む積層体から選択される物質で前記下部電極を形成し、前記積層体を構成するxがTi、TiN、TaNを含むグループから選択される物質であることを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  5. 前駆体溶液を準備する工程を更に有し、
    前記前駆体溶液を準備する工程において、
    容積比が約3:1でブチルエーテルとテトラグリムを含むグループから選択される溶媒中に、モル比が夫々約(0.9:0.5:1)、約(0.9:0.6:1)、及び、約(1.04:0.62:1)であるPr(thd)、Ca(thd)、及び、Mn(thd)を導入して、PCMO材料1リットル当たり0.1molの濃度で溶解させ、
    220〜300℃の温度範囲において、水流計を用いて0.1〜0.6ml/分の割合で、前記前駆体溶液を気化器に注入し、
    前駆体蒸気を、供給ラインを用いて、230〜300℃の温度範囲で、堆積容器に導入し、
    前記第1堆積工程と前記第2堆積工程が、
    前記堆積容器の圧力を1〜5Torrに維持すること、
    酸素分圧を20〜30%の範囲に形成すること、及び、
    前記前駆体蒸気を、1〜30分の範囲で搬送すること、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  6. 前駆体溶液を準備する工程を更に有し、
    前記前駆体溶液を準備する工程において、
    容積比が約3:1でブチルエーテルとテトラグリムを含むグループから選択される溶媒中に、Pr:Ca:Mnの比が約1.04:0.62:1の前駆体として準備されたPr(thd)、Ca(thd)、及び、Mn(thd)を導入して、PCMO材料1リットル当たり0.1molの濃度で溶解させ、
    250〜300℃の温度範囲において、水流計を用いて0.1〜0.6ml/分の割合で、前記前駆体溶液を気化器に注入し、
    前駆体蒸気を、供給ラインを用いて、230〜300℃の温度範囲で、堆積容器に導入し、
    前記第1堆積工程において、
    前記堆積容器の圧力が1〜5Torrに維持され、
    堆積温度が350〜420℃の温度範囲に維持され、
    酸素分圧が20〜30%の範囲に形成され、
    前記前駆体蒸気が、1〜30分の範囲で搬送されることにより、
    超微細結晶PCMO層が堆積されることを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  7. 前駆体溶液を準備する工程を更に有し、
    前記前駆体溶液を準備する工程において、
    容積比が約3:1でブチルエーテルとテトラグリムを含むグループから選択される溶媒中に、Pr:Ca:Mnの比が約0.8:0.5:1の前駆体として準備されたPr(thd)、Ca(thd)、及び、Mn(thd)を導入して、PCMO材料1リットル当たり0.1molの濃度で溶解させ、
    220〜260℃の温度範囲において、水流計を用いて0.1〜0.6ml/分の割合で、前記前駆体溶液を気化器に注入し、
    前駆体蒸気を、供給ラインを用いて、230〜300℃の温度範囲で、堆積容器に導入し、
    前記第2堆積工程において、
    前記堆積容器の圧力が1〜5Torrに維持され、
    堆積温度が420〜550℃の温度範囲に維持され、
    酸素分圧が20〜30%の範囲に形成され、
    前記前駆体蒸気が、1〜30分の範囲で搬送されることにより、
    多結晶PCMO層が堆積されることを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  8. 前記バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程が、
    電圧振幅±(2〜10)V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に書き込む工程と、
    電圧振幅±(2〜10)V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態にリセットする工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  9. 前記第1堆積工程が、膜厚5〜100nmの超微細結晶PCMO層を堆積することを含み、
    前記第2堆積工程が、膜厚5〜100nmの多結晶PCMO層を堆積することを含むことを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  10. 前記第1堆積工程が、第1の膜厚で超微細結晶PCMO層を堆積することを含み、
    前記第2堆積工程が、第2の膜厚で多結晶PCMO層を堆積することを含み、
    前記バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程が、前記第1及び第2の膜厚を増加すると、全体の抵抗が大きくなり、前記高抵抗状態と前記低抵抗状態の抵抗比が増加し、前記電圧パルスの電圧振幅が増加する2重層のPCMO膜を形成することを含むことを特徴とする請求項8に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  11. 前記第1堆積工程が、夫々が第1の膜厚を有する超微細結晶PCMO層を第1の層数堆積することを含み、
    前記第2堆積工程が、夫々が第2の膜厚を有する多結晶PCMO層を前記第1の層数堆積することを含み、
    前記バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程が、前記第1の層数の前記超微細結晶PCMO層と前記多結晶PCMO層の2重層を形成することを特徴とする請求項8に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  12. 前記第1の層数の前記2重層を形成して前記多層PCMO膜を形成する工程において、前記第1の層数が2〜20の範囲であることを特徴とする請求項11に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  13. 前記第1の層数の前記2重層を形成して前記多層PCMO膜を形成する工程が、
    前記超微細結晶PCMO層と前記多結晶PCMO層の各膜厚の合計である総膜厚を一定に維持しつつ、前記第1の層数を減少させて、前記第1及び第2の膜厚を増加すると、全体の抵抗がより低く、前記高抵抗状態と前記低抵抗状態の抵抗比が減少し、前記電圧パルスの電圧振幅が増加するPCMO薄膜を形成することを含むことを特徴とする請求項11に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  14. 前記第1堆積工程が、前記下部電極の上部に超微細結晶PCMO層を堆積することを含み、
    前記第2堆積工程が、前記超微細結晶PCMO層の上部に多結晶PCMO層を堆積することを含み、
    前記バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程が、
    電圧振幅−2V〜−10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に書き込む工程と、
    電圧振幅+2V〜+10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態にリセットする工程と、を有することを特徴とする請求項8に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  15. 前記第2堆積工程が、前記下部電極の上部に多結晶PCMO層を堆積することを含み、
    前記第1堆積工程が、前記多結晶PCMO層の上部に超微細結晶PCMO層を堆積することを含み、
    前記バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程が、
    電圧振幅+2V〜+10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態に書き込む工程と、
    電圧振幅−2V〜−10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答して、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態にリセットする工程と、を有することを特徴とする請求項8に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  16. 前記多層PCMO膜の上部に上部電極を形成する工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  17. 前記バイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜を形成する工程が、多結晶PCMOの含有量が全PCMO材料の少なくとも20%である多層PCMO膜を形成することを含むことを特徴とする請求項1に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  18. 正負両極性のパルス印加により抵抗状態がスイッチングするバイポーラスイッチング特性であって、スイッチング極性が選択可能なスイッチング特性を備えるPr1−xCaMnO(PCMO)薄膜の形成方法であって、
    下部電極を形成する工程と、
    超微細結晶PCMO層と多結晶PCMO層を含む2重層を備える多層PCMO膜を形成する工程と、
    前記2重層を順序付ける工程と、
    前記2重層の順序付けに応答して、前記スイッチング極性を選択する工程と、を有することを特徴とするPCMO薄膜の形成方法。
  19. 前記2重層を順序付ける工程が、前記超微細結晶PCMO層の上部に前記多結晶PCMO層を形成する工程を含み、
    前記スイッチング極性を選択する工程が、
    負極性電圧パルスに応答して高抵抗状態に書き込む工程と、
    正極性電圧パルスに応答して低抵抗状態にリセットする工程と、を有することを特徴とする請求項18に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  20. 前記2重層を順序付ける工程が、前記多結晶PCMO層の上部に前記超微細結晶PCMO層を形成する工程を含み、
    前記スイッチング極性を選択する工程が、
    正極性電圧パルスに応答して高抵抗状態に書き込む工程と、
    負極性電圧パルスに応答して低抵抗状態にリセットする工程と、を有することを特徴とする請求項18に記載のPCMO薄膜の形成方法。
  21. 正負両極性のパルス印加により抵抗状態がスイッチングするバイポーラスイッチング特性を備えるPr1−xCaMnO(PCMO)薄膜キャパシタであって、
    下部電極と、
    前記下部電極の上部に形成された、超微細結晶PCMO層と多結晶PCMO層を含む2重層を備えるバイポーラスイッチング特性を備える多層PCMO膜と、
    前記2重層の上部に形成された上部電極と、
    を備えてなるPCMO薄膜キャパシタ。
  22. 前記超微細結晶PCMO層が、3〜40nmの範囲にあるグレインサイズの結晶粒を有することを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  23. 前記多結晶PCMO層が、40nm〜エピタキシャルの範囲にあるグレインサイズの結晶粒を有することを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  24. 前記下部電極が、Pt、Au、Ir、及び、Pt/x/SiO/SiとIr/x/SiO/Siを含む積層体から選択される物質で形成され、前記積層体を構成するxがTi、TiN、TaNを含むグループから選択される物質であることを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  25. 前記多層PCMO膜が、
    電圧振幅±(2〜10)V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答してなる、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態と、
    電圧振幅±(2〜10)V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答してなる、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態と、を有するバイポーラスイッチング特性を備えることを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  26. 前記超微細結晶PCMO層が膜厚5〜100nmであり、
    前記多結晶PCMO層が膜厚5〜100nmであることを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  27. 前記超微細結晶PCMO層が第1の膜厚を有し、
    前記多結晶PCMO層が第2の膜厚を有し、
    前記多層PCMO膜が、前記第1と第2の膜厚を増加すると、全体の抵抗が大きくなり、前記高抵抗状態と前記低抵抗状態の抵抗比が増加し、前記パルス印加の電圧振幅が増加することを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  28. 前記多層PCMO膜が、前記2重層を第1の層数有することを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  29. 前記多層PCMO膜の前記第1の層数が2〜20の範囲であることを特徴とする請求項28に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  30. 前記超微細結晶PCMO層の各層が第1の膜厚を有し、
    前記多結晶PCMO層の各層が第2の膜厚を有し、
    前記多層PCMO膜が、
    前記超微細結晶PCMO層と前記多結晶PCMO層の各膜厚の合計である総膜厚を一定に維持しつつ、前記第1の層数を減少させて、前記第1及び第2の膜厚を増加すると、全体の抵抗がより低くなり、前記高抵抗状態と前記低抵抗状態の抵抗比が減少し、前記パルス印加の電圧振幅が増加することを特徴とする請求項29に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  31. 前記超微細結晶PCMO層が前記下部電極の上部に形成され、
    前記多結晶PCMO層が前記超微細結晶PCMO層の上部に形成され、
    前記多層PCMO膜が、
    電圧振幅−2V〜−10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答してなる、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態と、
    電圧振幅+2V〜+10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答してなる、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態と、を有するバイポーラスイッチング特性を備えることを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  32. 前記多結晶PCMO層が前記下部電極の上部に形成され、
    前記超微細結晶PCMO層が前記多結晶PCMO層の上部に形成され、
    前記多層PCMO膜が、
    電圧振幅+2V〜+10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答してなる、10〜1000kΩの範囲の高抵抗状態と、
    電圧振幅−2V〜−10V、パルス幅5ns〜50μsの範囲の電圧パルスに応答してなる、500Ω〜10kΩの範囲の低抵抗状態と、を有するバイポーラスイッチング特性を備えることを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  33. 前記多層PCMO膜における多結晶PCMOの含有量が、全PCMO材料の少なくとも20%であることを特徴とする請求項21に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  34. 正負両極性のパルス印加により抵抗状態がスイッチングするバイポーラスイッチング特性であって、スイッチング極性が選択可能なスイッチング特性を備えるPr1−xCaMnO(PCMO)薄膜キャパシタであって、
    下部電極と、
    超微細結晶PCMO層と多結晶PCMO層を含む2重層を備え、前記2重層の順序付けに応答して、前記スイッチング極性が選択可能な多層PCMO膜と、
    前記多層PCMO膜の上部に形成された上部電極と、
    を備えてなるPCMO薄膜キャパシタ。
  35. 前記多層PCMO膜における前記2重層の順序付けが、前記超微細結晶PCMO層の上部に前記多結晶PCMO層を形成することを含み、
    前記バイポーラスイッチング特性が、負極性電圧パルスに応答してなる高抵抗状態と、正極性電圧パルスに応答してなる低抵抗状態と、を有することを特徴とする請求項34に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
  36. 前記多層PCMO膜における前記2重層の順序付けが、前記多結晶PCMO層の上部に前記超微細結晶PCMO層を形成することを含み、
    前記バイポーラスイッチング特性が、正極性電圧パルスに応答してなる高抵抗状態と、負極性電圧パルスに応答してなる低抵抗状態と、を有することを特徴とする請求項34に記載のPCMO薄膜キャパシタ。
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