JP2005340523A - 配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線板用基材に対して導体配線の形成や部品実装等の加工処理を施すにあたり、配線板用基材を配線板用基材保持具に安定して保持した状態で加工処理を施すことにより、位置ずれや変形などを生じさせることなく高精度な加工処理を行うことが可能となり、且つ配線板用基材保持具からの配線板用基材の剥離時における過度の引っ張り応力による変形の発生を抑制することができる配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】保持具本体に配線板用基材を接着して保持する有機物層を設けた配線板用基材保持具の前記有機物層に、配線板用基材を接着保持し、この状態で配線板用基材に加工処理を施した後、有機物層と配線板用基材との界面に前記有機物層に対して親和性を有する液体を浸入させることによりこの界面における剥離強度を低減した状態で、有機物層から配線板用基材を剥離する。
【選択図】なし

Description

本発明は、配線板の製造方法に関し、特に可撓性の高いフィルム基材から形成される配線板用基材を用いてフレキシブル配線板を高精度且つ生産性良く製造するために好適な技術に関するものである。
近年、エレクトロニクス製品の軽量化、小型化に伴い、プリント回路基板のパターニングの高精度化が求められている。中でも可撓性フイルム基板は、エレクトロニクス製品の小型化に適していることから需要が拡大している。この分野においてポリイミドフィルムと配線用導体を積層成形したフレキシブルプリント配線基板(以降FPC基板(Flexible Printed Circuit Boards)と略す)が使用されている。このようなFPC基板は、フィルム状基材へパターン形成し、積層やソルダーレジスト処理工程、更に実装工程を経ることにより、製造される。
上記FPC基板を製造するにあたり、基材として薄肉で可撓性の高いフィルム状基材が用いられることから、いわゆるロール・トゥ・ロールでフィルム状基材を搬送しながら、回路形成用のフォトレジストをコーティングする工程、乾燥させる工程、露光する工程、現像する固定、硬化させる工程、めっき工程、はんだ処理工程(リフロー工程を含む)、各工程間における洗浄・乾燥工程等といった多くの加工工程を順次施す連続工程が採用されている。
しかし、従来のプリント配線板の製造工程においては、枚葉状の基材を搬送しながら加工処理を施していたため、上記の連続工程を採用するためには新たな設備投資が必要となり、また従来の設備が無駄になってしまうものである。
そのため、フィルム状の基材を補強材(配線板用基材保持具)に保持させることで補強し、この状態で従来の枚葉状のプリント配線板の製造と同様の工程にて加工処理を施すことで、FPC基板を製造することも行われている。このような工法において、フィルム状の基材を配線板用基材保持具に保持させるにあたって、板材の表面に接着剤を塗布形成して配線板用基材保持具を形成し、その接着力を利用していた。
しかし、接着剤による接着力にて配線板用基材を保持すると、配線板用基材保持具から配線板用基材を剥離する際に過度の引っ張り応力がかかり、これにより変形が生じて寸法変化が発生するおそれがある。またこのような寸法変化を防止するために接着力を弱くすると、配線板用基材を充分に保持することができなくなり、処理中に配線板用基材が剥離したり、位置ずれが生じたり、配線板用基材保持具から配線板用基材が浮き上がったり、配線板用基材保持具と配線板用基材の間へ薬液が侵入したりするなどの事態が生じて、加工精度が悪化するおそれがあった。特に熱処理プロセスや各種湿式処理が施される場合には、不良発生のおそれが高いものであった。
特開平3−262194号公報 特開2001−144430号公報
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、配線板用基材に対して導体配線の形成や部品実装等の加工処理を施すにあたり、配線板用基材を配線板用基材保持具に安定して保持した状態で加工処理を施すことにより、位置ずれや変形などを生じさせることなく高精度な加工処理を行うことが可能となり、且つ配線板用基材保持具からの配線板用基材の剥離時における過度の引っ張り応力による変形の発生を抑制することができる配線板の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る配線板の製造方法は、保持具本体に、配線板用基材を接着して保持する有機物層を設けた配線板用基材保持具の前記有機物層に、配線板用基材を接着保持し、この状態で配線板用基材に加工処理を施した後、有機物層と配線板用基材との界面に前記有機物層に対して親和性を有する液体を浸入させることによりこの界面における剥離強度を低減した状態で、有機物層から配線板用基材を剥離することを特徴とするものである。
上記有機物層に対して親和性を有する液体としては、液状有機化合物を用いることができ、また液状有機化合物と水との混合液を用いることも好ましい。
また、上記配線板は、ビルドアップ多層配線板のコア材として形成することもできる。
本発明によれば、有機物層から配線板用基材を剥離する際に、剥離界面に有機物層に対して親和性を有する液体を浸入させて剥離強度を低減させることから、配線板用基材に対する剥離時の引っ張り張力を低減して寸法精度を向上することができ、また配線板用基材を配線板用基材保持具に保持させた状態で加工処理を施す場合には配線板用基材を高い保持力で保持して位置ずれや界面への薬液の浸入などを防止することができて高い歩留まりを維持することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
配線板用基材保持具(以下、「保持具」と略称することがある)は、その表面が配線板用基材(以下、「基材」と略称することがある)が保持される保持面として形成される。このとき、平板状の保持具本体の一面に有機物層を形成して保持具を形成し、このとき前記有機物層の表面を保持面として形成する。
上記保持具本体としては、配線板の製造工程に耐え得るものであれば種々の材質のものを用いることができるが、充分な耐熱性と寸法安定性とを有し、且つ組成変形しにくい材質のものを用いることが好ましい。例えばソーダライムガラス、ホウケイ酸系ガラス、石英ガラスなどの無機ガラス類;インバー合金、ステンレススチール、チタン、アルミ、鉄、ステンレスなどの金属;アルミナ、ジルコニア、窒化シリコンなどのセラミックス;ポリカーボネートのような(硬質)プラスチック;ガラス繊維補強樹脂のような繊維強化プラスチック(FRP)等の材質から形成されるものが好適に用いられ、これら線膨張係数や吸湿膨張係数が小さく、導体配線の形成時における耐熱性、耐薬品性に優れ、また大面積化や表面平滑化が容易であり、また塑性変形しにくい点で好ましい。
このような保持具本体に対して有機物層を形成するにあたっては、まず保持具本体の有機物層が形成される面に、シランカップリング剤塗布などのプライマー処理を行うことで保持具本体と有機物層との間の密着性を向上することができる。またこの密着性向上のためには、プライマー処理以外にも、紫外線処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、紫外線オゾン処理などによる洗浄や、ケミカルエッチング処理、サンドブラスト処理あるいは微粒子分散層形成などの表面粗化処理なども好適に用いられる。
有機物層としては、感圧接着性のものであることが好ましく、すなわち、有機物層の表面に基材を押し付けるだけで接着性を発揮すると共に再剥離性を有するものであることが好ましい。この場合、後述するように有機物層に対する親和性を有する液体を用いて基材を剥離する際の剥離性が良好となり、また、保持具を繰り返し使用することができる。
有機物層を形成するための樹脂組成物としては、特に限定されないが、例えば適宜の熱硬化性や活性エネルギー線硬化性(紫外線硬化性、電子線硬化性等)の樹脂組成物を成形することで形成することができる。このとき、例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリサルファイド樹脂、シリコーン樹脂等を含む樹脂組成物を用いて有機物層を形成することができ、特にシリコーン樹脂を用いた場合は効果が著しい。
このように形成される有機物層の厚みは、使用目的や必要特性を満たす範囲であれば特に制限されない。また有機物層の厚みを全て同一にするとは限らず、例えば保持面に凹凸パターンを形成する場合などのように有機物層を異なる厚みに形成する場合もある。
すなわち、例えば、有機物層の表面(保持面)は、基材を保持する際に基材との間に隙間が発生しないように形成することが好ましいものであるから、保持面と接触する面が平面状の基材を用いる場合には、有機物層の厚みを全て同一に保持面の表面も平面状に形成することが好ましい。また、基材としてその保持具の保持面と接触する面に凹凸が形成されているものを用いる場合には、保持面に前記基材の凹凸と合致する凹凸パターンを形成することが好ましい。基材の表面に凹凸が形成される場合としては、例えば基材として予め導体配線が形成されたものを用い、この導体配線が形成された面を保持面と接触させる場合がある。このような凹凸パターンを保持具に形成すると、基材の凹凸面を保持面と接触させて保持具に保持させた際に、互いの凹凸形状が合致することで、保持具に対する基材の位置ずれが更に生じにくくなるものであり、また基材と保持面との間に隙間が生じることを防止して、例えば基材に湿式処理が施される場合に基材と保持面との間への薬液の侵入が防止されるものである。
上記保持面の凹凸パターンを形成するにあたっては、例えば有機物層を形成する際にその厚みを部分的に変更することで、保持面の表面を凹凸状に形成することができる。また、保持具本体としてその表面に切削加工等により予め凹凸パターンが形成されているものを用い、この保持具本体に有機物層を形成することで、有機物層の表面の保持面に凹凸パターンを形成することもでき、この場合は保持面の凹凸パターンを容易に形成することができる。
上記保持面の剥離強度の好適な値は、基材の剥離時の作業性や、保持具に保持された基材に対して施される加工処理の種類等によって適宜設定されるものであるが、少なくとも加工処理中に保持具に対して基材が位置ズレしたり浮き上がったりしない程度の剥離強度が必要とされる。また、加圧されたり湿式処理が施されたりする場合には、このような処理中においても基材の位置ずれや浮き上がりが生じないように、やや大きい剥離強度を付与しておくことが望ましい。ここで、配線板製造工程における湿式処理を施す工程としては、レジスト現像工程、めっき工程、エッチング工程、洗浄工程等があり、また加熱処理を施す工程としては、フォトレジストの乾燥・熱硬化工程、ソルダーレジストの乾燥・熱硬化・はんだ処理等がある。
具体的には、例えば代表的な基材であるポリイミドフィルムを用いる場合での保持面の剥離強度は、例えば0.001〜1N/cmの範囲で適宜設定することができる。
一方、基材としては、可撓性フィルムが好適に用いられる。この可撓性フィルムとしては、プラスチックフィルムであって、導体配線の形成工程及び電子部品の実装工程における熱プロセスに耐えるだけの耐熱性を有するものであることが好ましく、具体的な材質としては、ポリカーボネート、ポリエーテルサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミド、液晶ポリマー等を挙げることができる。このうち特にポリイミドフイルムは、耐熱性に優れるとともに耐薬品性にも優れているので好適に採用される。また、低誘電損失など電気的特性が優れている点で、液晶ポリマーも好適に採用される。また、可撓性のガラス繊維補強樹脂板を採用することも可能であり、この場合のガラス繊維補強樹脂板の樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、マレイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。
この配線板用基材の寸法、厚み等は特に制限されず、所望の最終製品の形態に応じた適宜のものが採用される。ここで、長尺の基材を用いて連続工程にて製造もできるが、位置精度を確保しやすい点で、枚葉状の基材を用いることが好ましい。枚葉とは、長尺連続体でなく、個別のシート状でハンドリングされる状態のものをいう。
また、予め導体配線が形成されている基材を用いる場合の、基材に対する導体配線の形成方法は特に制限されず、例えば、銅箔などの金属箔を接着剤層で貼り付けて形成することができる他、スパッタやメッキ、あるいはこれらの組合せで形成することができる。また、銅などの金属箔の上に可撓性フイルムなどの原料樹脂あるいはその前駆体を塗布、乾燥、キュアすることで、金属層付き可撓性フイルム・薄板を得ることもできる。
このような基材に対して、配線板製造のための加工処理を施すにあたり、まず上記の保持具の保持面に基材を接着して保持することで配線板用中間材(以下、「中間材」と略称することがある)を作製し、この中間材における基材に対して加工処理を施すようにする。
保持具に基材を保持させるにあたっては、基材を有機物層の上面に配置してその自重によって貼り付けたり、あるいは更にその上から指で軽く押さえる程度の荷重をかけることによって行うことができ、また、貼り付け用の設備、例えばロール式ラミネーターや真空ラミネーター等を用いることも可能であるが、基材の高い寸法精度を維持するためには、過大な圧力で貼り付けを行うことは避けるようにすることが好ましい。このとき、基材は所定の大きさにカットしてから保持具に保持させても良く、また長尺ロールから繰り出しながら保持具への保持と切断とを行っても良い。
このように形成される中間材に対して、配線板製造用の加工処理を施すことにより、配線板が製造される。
例えば、基材の表面に導体配線を形成する場合は、この基材の表面に予め金属層が設けられていない場合は、フルアディティブ法やセミアディティブ法等で導体配線を形成することができ、また金属層が予め設けられている場合にはサブトラクティブ法等により導体配線を形成することができる。導体配線を形成する際には、同時に例えば位置合わせ用のマークを形成することも可能である。
次に、導体配線が形成された基材表面にソルダーレジスト膜を形成することができる。このとき、導体配線を微細なパターンに形成している場合には、感光性のソルダーレジストを用いることが好ましい。ソルダーレジスト膜形の成にあたっては、例えばスピンコーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、スクリーン印刷機などで基材表面に感光性ソルダーレジストを塗布し、乾燥させた後、所定のフォトマスクを介して紫外線露光・現像してパターン形成し、100〜200℃で熱硬化を行うものである。
次に、必要に応じて部品実装や切断加工を施す。部品実装は、作業性向上や実装位置精度向上のためには、中間材の状態のまま、すなわち基材を保持具に保持させた状態で行うことが好ましい。部品実装方法は、適宜の手法を採用でき、例えばハンダ接続、異方導電性フイルムによる接続、金属共晶による接続、非導電性接着剤による接続、ワイヤーボンディング接続等を採用できる。
また、切断加工は、レーザー光、高圧水ジェット、カッター等を用いて行うことができ、これにより基材から個片の配線板、又は配線板の集合体を切り出すことができる。この切断加工は、中間材の状態のまま、すなわち基材を保持具に保持させた状態で行うこともできるが、通常は基材を保持具から剥離した後に行うようにする。
また、上記のように配線板を製造するにあたっては、基材の一面と他面とに順次導体配線を形成する際に、この基材の一面側に導体配線を形成する際と、他面側に導体配線を形成する際とで、それぞれ上記の工法にて加工処理を行うことができる。このとき例えば、まず両面共に導体配線が形成されていない基材を用いて中間材を形成し、この基材の一面に導体配線を形成した後、保持具から基材を剥離する。次に、この基材を、導体配線が形成されている面を保持面と接触させるように保持具に保持させて、中間材を形成した後、この基材の他面に導体配線を形成するものである。
本発明では、保持材に保持された状態で基材に上記のような加工処理を施した後、保持材から基材を剥離する際に、有機物層と基材との界面に前記有機物層に対して親和性を有する液体を浸入させた状態で剥離を行うようにし、これにより有機物層と基材との間の界面の剥離強度を低減するものであり、そしてこの状態で有機物層から基材を剥離するようにして、基材に大きな引っ張り力がかかることを防止し、作製される配線板の寸法精度を高い状態に維持するものである。
上記の有機物層に対して親和性を有する液体とは、特に制限されるものではないが、特に液状有機化合物を用いると、有機物層との間に高い親和性を有することから有機物層と基材との間に容易に浸入し、有機物層と基材との間の界面の剥離強度を容易に低減することができる。このような液状有機化合物としては、例えば芳香族系、エステル系、ケトン系、アルコール系のものなどを用いることができる。これらは単独で用いるほか、二種以上を混合して用いることもできる。
また、上記の有機物層に対して親和性を有する液体として、上記のような液状有機化合物と水との混合液を用いることもでき、この場合は有機化合物の使用量を低減することで作業環境の悪化を抑制することができる。この混合液は均一の溶液であってもエマルジョン状の分散液であっても良い。このような混合液における液状有機化合物と水との配合比率は適宜調整されるが、好ましくは(有機溶剤):(水)の重量比が1:99〜99:1、更に好ましくは20:80〜99:1の割合となるようにする。
有機物層に対して親和性を有する液体を有機物層と基材との界面に浸入させるにあたっては、適宜の手法が用いられるが、例えば有機物層と基材との端部の界面を前記の液体に浸漬したり、この界面に細管等を用いて液体を注入したり、この界面に向けて液体を噴霧したりすることができる。
上記のようにして配線板の製造を行うようにすれば、例えば基材として可撓性のフィルムや薄板状のものを用いる場合でも、従来からあるリジットタイプのプリント配線板の製造工程をそのまま用い、或いは若干の改造を施すだけで、配線板製造のための加工処理を行うことができるようになり、可撓性のフィルムや薄板状の基材を加工するための新たな設備を導入する必要がなくなって莫大な設備投資を削減することができ、またこのようなリジッドタイプのプリント配線板の製造と同様の製造工程にて加工処理を施すようにしても、基材の取扱性が向上し、歩留まりのアップや高精度化が可能なものである。
以上のようにして製造される配線板は、例えばビルドアップ配線板等の各種多層配線板を作製するための内外層用として用いても良い。すなわち、例えば得られた配線板に対して、ビルドアップ成形により絶縁層と導体層とを適宜の層数だけ順次積層成形することにより、多層の配線板を得ることができるものである。このように各種多層配線板の内外層用として用いることで、細線化の多い多層板においても歩留まり良く生産することができる。
(実施例1〜6、比較例1)
保持具としては、ガラスエポキシ樹脂基板の一面に弱粘着タイプのシリコーン樹脂製の有機物層が形成されたもの(株式会社京写製、「マジキャリア タイプS」)を用いた。
この保持具の有機物層の表面に、基材をロール式ラミネーターで圧接して保持させ、中間材を形成した。基材としては平面寸法25mm×200mm、厚み25μmのポリイミドフィルム(カプトン(R))を用いた。この有機物層と基材との間の180°ピール強度(線剥離強度)を測定したところ、0.028N/cmであった。
次に、各実施例及び比較例について、表1に示す液体をスポイトにて基材と有機物層との間の界面に注入し、この状態で有機物層と基材との間の180°ピール強度(線剥離強度)を測定した。この結果を表1に示す。
また、各実施例及び比較例について、基材を有機物層に接着保持させた後、この基材を引っ張りながら有機物層から剥離させた。この剥離後の基材の延びにより発生するカールの程度を観察することで、その寸法安定性を評価した。この結果も表1に併せて示す。
(実施例7〜12、比較例2)
保持具としては、ガラスエポキシ樹脂基板の一面に強粘着タイプのシリコーン樹脂製の有機物層が形成されたもの(株式会社京写製、「マジキャリア タイプH」)を用いた。
この保持具の有機物層の表面に、基材をロール式ラミネーターで圧接して保持させ、中間材を形成した。基材としては平面寸法25mm×200mm、厚み50μmのポリイミドフィルム(カプトン(R))を用いた。この有機物層と基材との間の180°ピール強度(線剥離強度)を測定したところ、0.130N/cmであった。
次に、各実施例及び比較例について、上記実施例1〜6、比較例1の場合と同様の評価試験を行った。この結果を表1に示す。
Figure 2005340523
以上の結果から明らかなように、基材の剥離の際に有機物層に対して親和性を有する液体を剥離界面に浸入させることで剥離強度を大幅に低減することができ、剥離後の基材の寸法精度を向上できることが、確認された。

Claims (4)

  1. 保持具本体に、配線板用基材を接着して保持する有機物層を設けた配線板用基材保持具の前記有機物層に、配線板用基材を接着保持し、この状態で配線板用基材に加工処理を施した後、有機物層と配線板用基材との界面に前記有機物層に対して親和性を有する液体を浸入させることによりこの界面における剥離強度を低減した状態で、有機物層から配線板用基材を剥離することを特徴とする配線板の製造方法。
  2. 上記有機物層に対して親和性を有する液体として、液状有機化合物を用いることを特徴とする請求項1に記載の配線板の製造方法。
  3. 上記有機物層に対して親和性を有する液体として、液状有機化合物と水との混合液を用いることを特徴とする請求項1に記載の配線板の製造方法。
  4. ビルドアップ多層配線板のコア材として形成することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の配線板の製造方法。
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