JP2005339762A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の光源から発生され異なる波長を有する記録再生光の回折効率及び回折角を同時に最適にする。
【解決手段】光ピックアップ1は、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズ13と、第1乃至第3の光源と対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層14aと第2の回折層14bとを有し、対物レンズを介して第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光するとともに、残る光ビームの0次回折光を光ディスク上に集光させる回折手段14と、光ディスクで反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の光ディスク等の情報記録媒体に対して、異なる波長の光ビームを用いて情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ及び光ディスク装置に関する。
近年、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体は、更なる大容量化が要求されており、大容量化のために様々な技術が開発されている。また、1つのメディアに多様なデータ、例えば、音楽コンテンツデータ、映像コンテンツデータ、コンピュータ用途のデータ等が自在に記録再生できることが求められている。なかでも405nmの波長帯のレーザを使用した高密度記録が可能な新規フォーマットの光ディスク(以下、高密度記録光ディスク)が次世代の記録技術として大いに注目されている。
汎用的に使用されるメディアを開発するに際しては、新旧メディアの記録再生装置間の互換性及び整合性も重要であり、新規開発の記録再生装置は、DVD、CD等の旧来の光ディスクを利用可能であることが好ましい。ところが、ディスク構造及びこれに伴うレーザ仕様が異なるメディア間の互換性をもたせた装置を設計することは容易ではない。
最も単純な方法は、異なる光学系を設け、専用対物レンズを使用波長毎に切り換える方式であるが、複数種類の対物レンズの切換機構が必要でコストアップに繋がる。また、アクチュエータが大型化するため、装置の小型化には不利であった。そのため、対物レンズ等の一部の光学系を共有した複数波長互換光学系とする方法がとられるが、球面収差が記録面を保護する保護基板厚に比例して発生するため、従来の単レンズで波長の異なる光ビームを層厚の異なる保護基板を介して記録面にほぼ無収差で集光することは困難である。そこで、回折素子等の光学素子を用いることによって特定波長を回折又は無回折で対物レンズに入射させる等の工夫がされている。
2波長互換タイプでは、あるレンズ曲面と回折素子の組合せによって、2つの異なるディスク保護基板厚と記録再生波長の組合せの最適値を満たすような回折素子を設計することが可能で、これにより上述の命題を解決することができる。2波長互換を実現した技術としては、例えば、使用波長付近で屈折率変化を大きくする有機物顔料層を回折素子に設ける方法(特許文献1参照)、また、回折素子を多層膜構造にして位相変化量を波長に応じて変化させる方法(特許文献2参照)が提案されている。
ところが、DVDとCDと、例えば上述した高密度記録光ディスクとの間の3波長互換を実現しようとすると、最適化が必要な保護基板厚及び波長の組合せが3つずつになるため、単一の回折素子を用いる手法では自由度が不足し回折効率及び回折角を同時に最適にすることは難しい。
高密度記録光ディスクは、単体での使用を考慮した専用の対物レンズを使用する場合、光利用効率95%以上の高効率を達成するレンズを設計することは比較的容易である。しかし、従来のDVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)との互換性を達成しようとすると課題は多い。ここでは一例として、既にある程度の互換性が達成されている高密度記録光ディスクとDVDとの2波長互換光学系をCD用の光ビームに対して拡張する場合について説明する。
例えば、高密度記録光ディスクとDVDとの2波長互換光学系としては、高密度記録光ディスクに対応した光ビームを基調とする光学系とし、対物レンズに入射される高密度記録光ディスク用の光ビームを無限系としCD及びDVD記録再生用の光ビームを有限系とする方式がある。無限系とは光ビームを対物レンズに対して無限遠から照射させる場合、すなわち光ビームを対物レンズに平行光で入射させることを示し、有限系とは対物レンズに発散光を入射させることを示す。無限系及び有限系による互換方式は、回折作用を使用しないため、光利用効率が良好であること、また対物レンズに入射する光ビームの発散度に応じて焦点距離を変更できるために適切な作動距離を確保できるという利点がある。しかし、光ビームが対物レンズに発散光として入射されるということは、光軸に対する対物レンズ横ぶれに対して余裕がないためトラッキング耐性が著しく低下するという欠点があった。
また、高密度記録光ディスクとDVDとの2波長互換光学系として、高密度記録光ディスク用の光ビームを基調とする光学系とし、高密度記録光ディスク、DVDともに1次回折光を生じるように最適化された光学素子を用いる系では、高密度記録光ディスク用の波長405nm程度の光ビームにおいて90%程度の1次回折光が得られるが、DVD用の波長655nm程度の光ビームにおいて70%程度の1次回折光しか得られず、収差特性上、有利であるものの、DVD用光ビームの回折効率が低く光利用効率が悪化するうえ、更にCD用の波長785nm程度の光ビームとの互換をとることは困難であった。
また、高密度記録光ディスクとDVDとの2波長互換光学系として、高密度記録光ディスク用の光ビームを基調とする光学系とし、高密度記録光ディスクにて2次回折光を生じDVDでは1次回折光を生じるように最適化された光学素子を用いる系では、高密度記録光ディスク用の光ビームの2次回折光及びDVD用の光ビームの1次回折光において90%程度の回折効率が得られ、良好な光利用効率を示すが、球面収差の波長依存性が非常に大きく、CD用の波長785nm程度の光ビームとの互換をとることは、やはり困難であった。
上述した高密度記録光ディスク、DVDの2波長互換光学系の特徴を図14に模式的に示した。図14における縦軸は各光ディスクの記録面を保護する保護基板厚を示し、横軸は使用波長帯を示している。発生する球面収差量は保護基板厚に比例的であり、回折角度は波長に比例的であるため、球面収差量とこの波長で生じる回折角度との関係も表している。
図14によれば、高密度記録光ディスク用の光ビームを基調とする光学系とし、高密度記録光ディスク、DVDともに1次回折光を生じるように最適化された光学素子を用いる系でCDの1次回折光を対物レンズに入射させた直線L111で示す場合(高密度記録光ディスク/DVD/CD=1次/1次/1次)、高密度記録光ディスク及びDVD互換の光学系ではCD用の光ビームに対して補償できない球面収差、すなわち残存球面収差SA111が発生する。
また、高密度記録光ディスク用の光ビームを基調とする光学系とし、高密度記録光ディスクにて2次回折光を生じDVDでは1次回折光を生じるように最適化された光学素子を用いる系でCDの1次回折光を対物レンズに入射させた直線L211で示す場合(高密度記録光ディスク/DVD/CD=2次/1次/1次)も、CD用の光ビームに対して残留球面収差SA211が生じる。2次回折光は、波長2倍の光ビームと同等に考えられるため、高密度記録光ディスクの2次回折光を使用する場合、高密度記録光ディスク用として2次光であることから波長810nm程度の光ビームとDVD用として波長655nm程度の光ビームを適応化する光学系として考えることができる。
図14に1次/1次/1次と示した直線のように、高密度記録光ディスク、DVD及びCDの1次回折光を発生する光学系のほうが球面収差の残存量が小さくできるが回折効率がよくない。
このように、高密度記録光ディスク、DVD及びCDの3波長互換を達成した光学系を設計することは非常に困難であった。
特開2002−318306号公報 特開2003−185819号公報
本発明の目的は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、単一の対物レンズ及び単一の回折手段を用いて、複数の光源から発生される異なる波長の記録再生光の回折効率及び回折角を同時に最適化できる光ピックアップ及びこの光ピックアップを用いた光ディスク装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、第1乃至第3の光源と対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、対物レンズを介して第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光するとともに、残る光ビームの0次回折光を光ディスク上に集光させる回折手段と、光ディスクで反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える。
また、本発明に係る光ピックアップは、更に第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する第1の回折層の屈折率が第2の回折層の屈折率よりも大きく、且つ第2の回折層のアッベ数が第1の回折層のアッベ数よりも大きくすることが好ましい。特に、第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する第1の回折層の屈折率が第2の回折層の屈折率よりも大きく、且つ第1の回折層の屈折率及び第2の回折層の屈折率がそれぞれ1.55〜1.65の範囲を満たすことが好ましい。また、第1の回折層が紫外線硬化樹脂により形成されていること、第2の回折層がガラス又は合成樹脂により形成されていることが好ましい。
上述した目的を達成するために、本発明に係る光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、第1乃至第3の光源と対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、対物レンズを介して第1乃至第3の波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光する回折手段と、光ディスクにて反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える。
また、本発明に係る光ピックアップは、更に第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する第2の回折層の屈折率が第1の回折層の屈折率よりも大きく、且つ第2の回折層のアッベ数が第1の回折層のアッベ数よりも大きくすることが好ましい。特に、第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する第2の回折層の屈折率が第1の回折層の屈折率よりも大きく、第1の回折層の屈折率が1.55〜1.65の範囲を満たし、第2の回折層の屈折率が1.6〜1.7の範囲を満たすことが好ましい。また、第1の回折層が紫外線硬化樹脂により形成されていること、第2の回折層がガラス又は合成樹脂により形成されていることが好ましい。また、本発明に係る光ピックアップにおいて、第1の回折層は、対物レンズの一方の面に配置され、ブレーズ形状とされた第1のホログラム部であり、第2の回折層は、第1のホログラム部と接合され、第1のホログラム部との屈折率差が0.3以下である第2のホログラム部であることが好ましい。
上述した目的を達成するために、本発明に係る光ディスク装置は、種類の異なる複数の光ディスクを回転駆動し、送り手段によって、光ディスクの半径方向に移動されて光ディスクの種類に応じて波長の異なる光ビームによって記録及び/又は再生を行う光ピックアップを有し、光ディスクの回転と光ピックアップの移動とを記録及び/又は再生動作に対応して制御する光ディスク装置において、光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、第1乃至第3の光源と対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、対物レンズを介して第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光するとともに、残る光ビームの0次回折光を光ディスク上に集光させる回折手段と、光ディスクで反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える。
本発明に係る光ディスク装置は、種類の異なる複数の光ディスクを回転駆動し、送り手段によって、光ディスクの半径方向に移動されて光ディスクの種類に応じて波長の異なる光ビームによって記録及び/又は再生を行う光ピックアップを有し、光ディスクの回転と光ピックアップの移動とを記録及び/又は再生動作に対応して制御する光ディスク装置において、光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、第1乃至第3の光源と対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、対物レンズを介して第1乃至第3の波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光する回折手段と、光ディスクにて反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える。
また、本発明に係る光ディスク装置において、第1の回折層は、対物レンズの一方の面に配置され、ブレーズ形状とされた第1のホログラム部であり、第2の回折層は、第1のホログラム部と接合され、第1のホログラム部との屈折率差が0.3以下である第2のホログラム部であることが好ましい。
本発明は、単一の対物レンズ及び単一の回折手段を用いることによって、複数の光源から発生され異なる波長を有する記録再生光の回折効率及び回折角を同時に最適化することができる。
以下、本発明に係る光ピックアップの具体例について、図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明の第1の具体例として示す光ピックアップの光学系について、図1及び図2を用いて説明する。図2には、光ディスクの信号記録面、対物レンズ、回折部が拡大して示されている。
本発明が適用された光ピックアップ1は、光源、記録面での反射光を受光し光信号を読み出す光検出素子、出射光及び戻り光を分岐する分光素子、フォーカス信号又はトラッキング信号を発生させる素子等を有する基本光学系と、光源より出射された光ビームを光ディスクの記録面に集光する対物レンズ13と、この対物レンズ13と光源との間に配置される回折部14とを備えている。この光ピックアップ1は、フォーマットの異なる3種類の光ディスクに対して記録及び/又は再生を行う3規格間互換性を実現した光ピックアップである。
ここで用いられる光ディスクは、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、情報の追記が可能とされるCD−R(Recordable)及びDVD−R(Recordable)、情報の書換えが可能とされるCD−RW(ReWritable)、DVD−RW(ReWritable)、DVD+RW(ReWritable)等の光ディスクや、さらに発光波長が短い405nm程度(青紫色)の半導体レーザを用いた高密度記録が可能な高密度記録光ディスクや、光磁気ディスク等である。
特に、本具体例では、光ピックアップ1により情報の再生又は記録を行う3種類の光ディスクとして、保護基板厚が0.1mmで波長405nm程度の光ビームを記録再生光として使用する高密度記録が可能な第1の光ディスク31と、保護基板厚が0.6mmで波長655nm程度の光ビームを記録再生光として使用するDVD等の第2の光ディスク32と、保護基板厚が1.2mmで波長785nm程度の光ビームを記録再生光として使用するCD等の第3の光ディスク13とを用いるものとして説明する。
本具体例では、上述した基本光学系として、第1の光ディスク31に対して波長405nm程度の第1の波長の光ビーム41を発生する第1の光源と、第1の光ディスク31における反射光を検出する光検出器と、第1の光ディスク31の規格に基づいてフォーカス信号又はトラッキング信号を発生させる素子とを含む第1の基本光学系11を備える。また、第2の光ディスク32に対して波長655nm程度の第2の波長の光ビーム42を発生する第2の光源と、第2の光ディスク32における反射光を検出する光検出器と、第3の光ディスク33に対して波長785nm程度の第3の波長の光ビーム43を発生する第3の光源と、第3の光ディスク33における反射光を検出する光検出器と、DVD又はCDの規格に基づいてフォーカス信号又はトラッキング信号を発生させる素子とを含み、DVDとCDとの互換がとられた第2の基本光学系12を備えている。
図示しない第1の基本光学系11に含まれる第1の光源は、第1の光ディスク31の記録再生用の第1の波長の光ビーム41を出射する。また、図示しない第2の基本光学系12に含まれる第2の光源は、第2の光ディスク32の記録再生用の第2の波長の光ビーム42を出射する。また、第3の光源もまた第2の基本光学系12に含まれており、第3の光ディスク33の記録再生用の第3の波長の光ビーム43を出射する。
対物レンズ13は、第1の保護基板厚31aを有する第1の光ディスク31に対して第1の波長を有する光ビーム41を集光することができる。また、第2の保護基板厚32aを有する第2のディスク32に対して第2の波長を有する光ビーム42を、第3の保護基板厚を33a有する第3の光ディスク33に対して第3の波長を有する光ビーム43を集光することができる。例えば、対物レンズ13を、いわゆるゾーン分割方式のレンズとすることによって3つの異なる波長に対する互換を達成することができる。
この対物レンズ13の開口数は、第1の波長の光ビーム41に対して0.85であり、第2の波長の光ビーム42に対しては0.60であり、第3の波長の光ビーム43に対しては0.45である。ただし、第1の光ディスク31の第1の保護基板厚は0.1mmであり、第2の光ディスク32の第2の保護基板厚は0.6mmであり、第3の光ディスク33の第3の保護基板厚は1.2mmである。
回折部14は、第1の回折層14aと第2の回折層14bとを有し、その断面が図2に示すように、第1の回折層14aと第2の回折層14bとの境界面が曲面且つ鋸歯形状(ブレーズ形状)とされている。また、対物レンズ13の直前(光源側)に配置されている。このように構成された回折部14は、表面から第1の波長の光ビーム41が入射した際には、対物レンズ13を介して、この光ビーム41の1次回折光を第1の光ディスク31の信号記録面上に集光するとともに、第2の波長の光ビーム42及び第3の波長の光ビーム43が入射した際には、これらの0次回折光を第2の光ディスク32の信号記録面上又は第3の光ディスク33の信号記録面上に集光する。なお、本具体例では、図2に示す回折部14の断面に対して矢印Aで示した方向に出射する1次回折光と、矢印Aと対照な−A方向に出射する−1次回折光とを合わせて1次回折光と称する。
図2では各光ビームが直線で描かれているが、回折部14によって生じる第1の波長の光ビーム41の1次回折光の波面を点線P1、第2の波長の光ビーム42の0次回折光の波面を点線P2、第3の波長の光ビーム43の0次回折光の波面を点線P3にて表してある。
第1の回折層14aと第2の回折層14bとしては、互いの相対屈折率差が0.3程度若しくはこれ以下になるような光透過性を有する光学材料を用いる。したがって空気層は、本具体例の回折層として不適である。
この具体例では、回折部14を構成する回折層の条件として、第1の回折層14aの屈折率n1を第1の波長の光ビーム41に対する第2の回折層14bの屈折率n2よりも大きくし(n1>n2)、且つ第2の回折層14bのアッベ数ν2を第1の回折層14aのアッベ数ν1よりも大きくする(ν2>ν1)。ただし、後述するが第2の波長の光ビーム42及び第3の波長の光ビーム43は、0次回折光が入射されるため、屈折率差の極性が回折効率に影響しない。そのため、n1>n2は、最短波長を有する第1の光ディスク31用の第1の波長(405nm)の光ビーム41に対する屈折率条件である。
回折部14をこのように構成することにより、高分散の回折が得られ、最短波長である第1の光ディスク31用の第1の波長の光ビーム41の実効屈折率を大きく変化させることができる。また、回折部14は、第2の光ディスク32用の第2の波長の光ビーム42及び第3の光ディスク33用の第3の波長の光ビーム43に対して位相変化はないが、第1の光ディスク用の第1の波長の光ビーム41に対して球面収差を発生させる光学特性を有する。
第2及び第3の光ディスク32,33用の基本光学系12から出射された第2及び第3の波長の光ビーム42、43は、波長選択合成プリズム16により第1の光ディスク31用の基本光学系11から出射された第1の波長の光ビーム41の光軸と一致するようになっている。すなわち、波長選択合成プリズム16は、第1及び第2の基本光学系11,12にそれぞれ設けられた光源から出射された第1乃至第3の波長の光ビームの光路を合成する光路合成手段として機能する。光軸が一致した各光ビームは、コリメートレンズ15によって平行光とされた後、回折部14に入射する。回折部14は、第1の波長の光ビーム41が入射した際には、対物レンズ13を介してこの光ビームの1次回折光を第1の光ディスク31の信号記録面上に集光するとともに、第2の光ディスク32用の第2の波長の光ビーム42及び第3の光ディスク33用の第3の波長の光ビーム43が入射した際には、この0次回折光を第2の光ディスク32の信号記録面上又は第3の光ディスク33の信号記録面上に集光する。
図3に、光ピックアップ1の回折部14の回折特性とブレーズ形状のみの回折素子の回折特性とを比較した結果を示す。横軸は格子条件として回折格子の溝深さを示し、縦軸は回折効率を示している。図3(a)は、ブレーズ形状のみの回折素子の回折特性を説明しており、図3(b)は、回折部14の回折特性を説明している。ブレーズ形状を設けただけの回折素子では、溝深さの最良値は、第1の波長の光ビーム41の1次回折光、第2又は第3の波長の光ビーム42、43の0次回折光に対する回折効率がそれぞれ65%、59%、70%のときであるのに対して、回折部14では、第1の波長の光ビーム41の1次回折光に対する回折効率が90%、第2の波長の光ビーム42の0次回折光に対する回折効率が89%、第3の波長の光ビーム43の0次回折光に対する回折効率が96%になる格子条件を選択することができる。この回折効率は、ピッチが十分広いときに適用されるスカラー理論による計算値であり、実用のピッチにおいては若干の効率低下が生じるが80%以上の効率確保が可能である。
なお、ここでは、第1の光ディスク31の記録再生用の第1の波長(405nm)の光ビームに対して、第1の回折層の屈折率;n1=1.618、第2の回折層の屈折率;n2=1.584、第1の回折層のアッベ数;ν1≒30、第2の回折層のアッベ数;ν2≒65であった。
図3(a)に示す通常のブレーズ回折素子の特性は、何れのディスクにも好適な回折効率を得る格子条件をみつけることが困難であるのに対して、図3(b)に示す回折部の特性は、何れのディスクに対しても80%以上の回折効率で利用できる溝深さが定まる。
このように、上述した第1の具体例として示す光ピックアップ1によれば、回折部14によって、第1乃至第3の波長の光ビーム41,42,43に対して1次回折光、0次回折光、0次回折光を記録面上に集光することにより、何れの系においても80%以上の良好な回折効率で光ビームを利用することができる。また、第1の具体例として示す光ピックアップ1では、3波長のうち第1の波長の光ビーム41のみが回折される。すなわち、回折部14は、第1の光ディスク31に対してのみ独立した特性を有した素子として機能している。このため、3波長互換光学系を設計する際、第1の光ディスク31に対する特性のみを適応的に変更すればよく光学系設計の自由度が増す。したがって、第1乃至第3の光ディスク31,32,33の3規格に対して単一の対物レンズ及び単一の回折手段によって球面収差を最適化することができる。
以上のように、本発明を適用した光ピックアップ1は、回折手段である回折部14により最短波長の光ビームの1次回折光を生成し、残る光ビームを透過させるので、単一の対物レンズ及び単一の回折素子を用いて、複数の光源から発生される異なる波長を有する記録再生光の回折効率及び回折角を同時に最適化することができる。
続いて、本発明の第2の具体例として示す光ピックアップ2の光学系について、図4及び図5を用いて説明する。図5には、光ディスク記録面、対物レンズ、回折部が拡大して示されている。第2の具体例は、結像ユニットを構成する1組の回折素子がともにブレーズ型回折素子の場合である。図4及び図5において、図1及び図2と同様の作用を有する構成は、同一の番号を付して詳細な説明は省略している。
本発明が適用された光ピックアップ2は、光源、記録面での反射光を受光し光信号を読み出す光検出素子、出射光及び戻り光を分岐する分光素子、フォーカス信号又はトラッキング信号を発生させる素子等を有する基本光学系と、光源より出射された光ビームを光ディスクの記録面に集光する対物レンズ21と、この対物レンズ21と光源との間に配置される回折部22とを備えている。ここで、光ピックアップ2は、基本光学系として、上述と同様に第1及び第2の基本光学系11,12を備える。
第2の本具体例も前例と同様に、光ピックアップ2により情報の再生又は記録を行う3種類の光ディスクとして、上述した第1乃至第3の光ディスク31,32,33を用いる。
光ピックアップ2における回折部22は、第1の回折層22aと第2の回折層22bとを有し、その断面は、図5に示すように、第1の回折層22aと第2の回折層22bとの境界面が曲面且つ鋸歯形状(ブレーズ形状)とされ、対物レンズ21の直前に配置されている。
第1の回折層22aと第2の回折層22bとしては、互いの屈折率差が0.3程度若しくはこれ以下になるような光透過性を有する光学材料を用いる。したがって空気層は、本具体例の回折層として不適である。
更に、この具体例では、回折部22を構成する回折層の条件として、第2の回折層22bの屈折率n2を第1の回折層22aの屈折率n1よりも大きく(n2>n1)、且つ第2の回折層22bのアッベ数ν2を第1の回折層22aのアッベ数ν1よりも大きく(ν2>ν1)する。
これにより最短波長である第1の光ディスク31用の第1の波長の光ビームの実効屈折率を大きく変化させることができる。また、回折部22は、第1の光ディスク用の第1の波長(405nm)の光ビーム41に対して球面収差を発生させ、第2の光ディスク32用の第2の波長(655nm)の光ビーム42及び第3の光ディスク33用の第3の波長(785nm)の光ビーム43に対して位相変化はないという光学特性を有する。
図5では各光ビームが直線で描かれているが、回折部22によって生じる第1の光ディスク31用の第1の波長の光ビーム41の1次回折光の波面を点線P1、第2の光ディスク32用の第2の波長の光ビーム42の1次回折光の波面を点線P2、第3の光ディスク33用の第3の波長の光ビーム43の1次回折光の波面を点線P3で表してある。
このように構成された回折部22は、表面から第1の波長の光ビーム41が入射した際には、対物レンズ21を介して、この第1の波長の光ビーム41の1次回折光を第1の光ディスク31の信号記録面上に集光するとともに、第2の波長の光ビーム42及び第3の波長の光ビーム43が入射した際にも1次回折光を第2の光ディスク32の信号記録面上又は第3の光ディスク33の信号記録面上に集光する。
図6に、光ピックアップ2の回折部22の回折特性とブレーズ形状のみの回折素子の回折特性とを比較した結果を示す。横軸は格子条件として回折格子の溝深さを示し、縦軸は回折効率を示している。図6(a)は、ブレーズ形状のみの回折素子の回折特性を説明しており、図6(b)は、回折部22の回折特性を説明している。ブレーズ形状を設けただけの回折素子では、溝深さの最良値は、第1の波長の光ビーム41の1次回折光、第2の波長の光ビーム42の1次回折光、第3の波長の光ビーム43の1次回折光に対する回折効率がそれぞれ66%、86%、75%であるのに対して、回折部22では、第1の波長の光ビーム41の1次回折光に対する回折効率が89%、第2の波長の光ビーム42の1次回折光に対する回折効率が99%、第3の波長の光ビーム43の1次回折光に対する回折効率が89%になる格子条件を選択することができる。この回折効率は、ピッチが十分広いときに適用されるスカラー理論による計算値であり、実用のピッチにおいては若干の効率低下が生じるが80%以上の効率確保が可能である。
なお、ここでは、第1の光ディスク31の記録再生用の第1の波長(405nm)の光ビームに対して、第1の回折層の屈折率;n1=1.611、第2の回折層の屈折率;n2=1.677、第1の回折層のアッベ数;ν1≒30、第2の回折層のアッベ数;ν2≒55であった。
図6(a)に示す通常のブレーズ回折素子では、何れのディスクにも好適な回折効率を得る格子条件を選択することが困難であるのに対して、図6(b)に示す回折部22の特性は、何れのディスクに対しても80%以上の回折効率で利用できる格子条件が定まる。
上述した第2の具体例として示す光ピックアップ2によれば、回折部22を用いて、第1乃至第3の波長の光ビーム41,42,43に対して1次回折光を記録面上に集光することにより、何れの系においても80%以上の良好な回折効率で光ビームを利用することができる。また、第1の波長の光ビーム41の回折角を変化させることができるため、図14の保護基板厚による球面収差発生量と回折素子の回折角の関係に示したCDの残存収差を補償し視野特性を良好にする。したがって、第1乃至第3の光ディスク31,32,33の3規格に対して単一の対物レンズ及び単一の回折手段によって球面収差を最適化できる。
以上のように、本発明を適用した光ピックアップ2によれば、回折手段である回折部22により第1乃至第3の光源から出射された光ビームの1次回折光を生成するので、単一の対物レンズ及び単一の回折素子を用いて、複数の光源から発生され異なる波長を有する記録再生光の回折効率及び回折角を同時に最適化することができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ2は、第2の回折層の屈折率22bは第1の回折層22aの屈折率よりも大きく、且つ第2の回折層のアッベ数は第1の回折層のアッベ数よりも大きくすることにより、最短波長の光ビームの実効屈折率を大きく変化させる。
上述した例では、第1の具体例、第2の具体例ともに回折部の各回折層は、入射側回折層を屈折率n1の材料によって形成しても、屈折率n2の材料によって形成してもよい。また、回折部は、実効屈折率を波長により変化させる構成であればよいため、上述した従来技術を適用して、例えば、有機物顔料の吸収端を第1の波長(405nm)より小さい値に設定することで第1の波長(405nm)付近の屈折率変化を急激にし第2の波長(655nm)及び第3の波長(785nm)付近の屈折率と大きく異ならせてもよい。また、多層膜を利用して同様の条件を得ることも可能である。この場合、屈折率が回折部より若干大きいものを充填剤として選択することにより、第1の波長(405nm)での回折効率を第2の波長(655nm)、第3の波長(785nm)に近付けることができる。また、本具体例では、上述した回折部を備えることが特徴であって、本発明の要旨を変更しない範囲で構成を適宜工夫変更することができる。例えば、立ち上げミラーを用いて途中の光軸を折り曲げて光路を構成すること等は設計事項である。
続いて、回折部14,22の第1の回折層及び第2の回折層として好適な材料の例について説明する。
まず、図7を用いて回折部14の第1及び第2の回折層の材料の例について説明する。図7は、第1の回折層として、第1の波長(405nm)の光ビーム41に対する屈折率が1.60708、第2の波長(655nm)の光ビーム42に対する屈折率が1.56868、第3の波長(785nm)の光ビーム43に対する屈折率が1.56291である紫外線硬化樹脂を使用し、第2の回折層として、第1の波長の光ビーム41に対する屈折率が1.58258、第2の波長の光ビーム42に対する屈折率が1.56666、第3の波長の光ビーム43に対する屈折率が1.56394であるガラスを用いて、ブレーズの溝深さと、この回折部による第1乃至第3の波長の光ビーム41,42,43に対するn次回折光の回折効率との関連を示す図である。
図7における曲線E410は光ビーム41の0次回折光の回折効率を表し、曲線E411は第1の波長の光ビーム41の1次回折光を表し、曲線E412は第1の波長の光ビーム41の2次回折光を表し、曲線E420は第2の波長の光ビーム42の0次回折光を表し、曲線E421は第2の波長の光ビーム42の1次回折光を表し、曲線E430は第3の波長の光ビーム43の0次回折光を表している。
図7によれば、上述した第1の回折層及び第2の回折層の条件下では、ブレーズの溝深さ16μm程度を選択することによって、第1の波長の光ビーム41の1次回折光を第1の光ディスク31の信号記録面上に集光するとともに、第2の波長の光ビーム42及び第3の波長の光ビーム43の0次回折光を第2の光ディスク32の信号記録面上又は第3の光ディスク33の信号記録面上に集光するとき、第1、第2、第3の波長の光ビームの順に100%、99%、100%という理想的な回折効率を得ることができる。
また、ここで光ビームのうち最短波長である第1の光ディスク31用の第1の波長の光ビーム41に対する第1の回折層の屈折率及び第2の回折層の屈折率は、第1の回折層の屈折率が第2の回折層の屈折率よりも大きいという条件を満たしつつ、互いに屈折率が1.55以上1.65以下の範囲を満たすことが好ましい。
次に、図8を用いて回折部22の第1及び第2の回折層の材料の例について説明する。図8は、第1の回折層として、第1の波長(405nm)の光ビーム41に対する屈折率が1.60708、第2の波長(655nm)の光ビーム42に対する屈折率が1.56868、第3の波長(785nm)の光ビーム43に対する屈折率が1.56291である紫外線硬化樹脂を使用し、第2の回折層として、第1の波長の光ビーム41に対する屈折率が1.6703、第2の波長の光ビーム42に対する屈折率が1.6482、第3の波長の光ビーム43に対する屈折率が1.6443であるガラスを用いて、ブレーズの溝深さと、この回折部による第1乃至第3の波長の光ビーム41,42,43に対するn次回折光の回折効率との関連を示す図である。
図8における曲線E410は第1の波長の光ビーム41の0次回折光の回折効率を表し、曲線E411は第1の波長の光ビーム41の1次回折光を表し、曲線E412は第1の波長の光ビーム41の2次回折光を表す。また、曲線E420は第2の波長の光ビーム42の0次回折光を表し、曲線E421は第2の波長の光ビーム42の1次回折光を表し、曲線E422は第2の波長の光ビーム42の2次回折光を表し、曲線E430は第3の波長の光ビーム43の0次回折光を表し、曲線E431は第3の波長の光ビーム43の1次回折光を表し、曲線E432は第3の波長の光ビーム43の2次回折光を表している。
図8によれば、上述した第1の回折層及び第2の回折層の条件下では、ブレーズの溝深さ7.5μm程度を選択することによって、第1の波長の光ビーム41の1次回折光を第1の光ディスク31の信号記録面上に集光するとともに、第2の波長の光ビーム42及び第3の波長の光ビーム43の1次回折光を第2の光ディスク32の信号記録面上又は第3の光ディスク33の記録面上に集光するとき、第1、第2、第3の波長の光ビームの順に90%、97%、85%という理想的な回折効率を得ることができる。
ここで、光ビームのうち最短波長である第1の光ディスク31用の第1の波長の光ビーム41に対する第1の回折層の屈折率及び第2の回折層の屈折率は、第1の回折層の屈折率が第2の回折層の屈折率よりも大きく、第1の回折層の屈折率が1.55以上1.65以下の範囲を満たし、第2の回折層の屈折率が1.6以上1.7以下の範囲を満たすことが好ましい。
なお、図7及び図8における第2の回折層は、ガラスでなくともガラスと同程度の光透過性を有する樹脂であれば使用できる。
次に、本発明の第3の具体例として示す光ピックアップ3の光学系について、図9及び図10を用いて説明する。図10には、光ディスク記録面、対物レンズ、(対物レンズの片側の面に設けた)回折部が拡大して示されている。第3の具体例は、結像ユニットを構成する対物レンズの片側の面に設けた1組のホログラム部がともにブレーズ形状とされたホログラム部の場合である。図9及び図10において、図1及び図2と同様の作用を有する構成は、同一の番号を付して詳細な説明は省略している。
本発明が適用された光ピックアップ3は、光源、記録面での反射光を受光し光信号を読み出す光検出素子、出射光及び戻り光を分岐する分光素子、フォーカス信号又はトラッキング信号を発生させる素子等を有する基本光学系と、光源より出射された光ビームを光ディスクの記録面に集光する対物レンズ23と、この対物レンズ23と光源との間に配置される回折部24とを備えている。ここで、光ピックアップ3は、基本光学系として、上述と同様に第1及び第2の基本光学系11,12を備える。
第3の本具体例も、第1及び第2の具体例と同様に、光ピックアップ3により情報の再生又は記録を行う3種類の光ディスクとして、上述した第1乃至第3の光ディスク31,32,33を用いる。
光ピックアップ3における回折部24は、第1の回折層と第2の回折層とを有し、その断面は、図示しないが、第1の回折層と第2の回折層との境界面が曲面且つ鋸歯形状(ブレーズ形状)とされ、対物レンズ23の一方の面、すなわち、光源側の面に配置されている。さらに具体的に説明すると、第1の回折層は、対物レンズ23の一方の面に配置され、ブレーズ形状とされた第1のホログラム部24aであり、第2の回折層は、この第1のホログラム部24aに対応したブレーズ形状を有し第1のホログラム部24aに接合される第2のホログラム部24bである。
第1の回折層である第1のホログラム部24aと、第2の回折層である第2のホログラム部24bとしては、互いの屈折率差が0.3程度若しくはこれ以下になるような光透過性を有する光学材料を用いる。したがって、空気層は、本具体例の回折層(ホログラム部)としては不適である。
更に、この具体例では、回折部24を構成するホログラム部の条件として、第1のホログラム部24aの屈折率が約1.57程度で比較的分散の大きな材料とし、且つ、第2のホログラム部24bの屈折率が約1.62程度で比較的分散の小さな材料とする。
回折部24は、上述のように構成することにより、対物レンズ23と共に、平行光で入射された第1の光ディスク31用の第1の波長(405nm)の光ビーム41及び第2の光ディスク32用の第2の波長(655nm)の光ビーム42に対して収差補正し、また、発散光で入射された第3の光ディスク33用の第3の波長(785nm)の光ビーム43に対して収差補正する光学特性を有する。
第2及び第3の光ディスク32,33用の基本光学系12から出射された光ビーム42、43は、波長選択合成プリズム16により第1の光ディスク31用の基本光学系11から出射された光ビーム41の光軸と一致するようになっている。光軸が一致した各光ビームは、コリメートレンズ15に入射する。第1及び第2の光ディスク31,32用の第1及び第2の波長の光ビーム41,42は、コリメートレンズ15により平行光とされた後、回折部24に入射する。一方、第3の光ディスク33用の第3の波長の光ビーム43は、コリメートレンズ15により発散光とされた後、回折部24に入射する。
回折部24は、表面から第1の波長の光ビーム41が入射した際には、対物レンズ23を介して、この第1の波長の光ビーム41の1次回折光を第1の光ディスク31の信号記録面上に集光するとともに、第2の波長の光ビーム42及び第3の波長の光ビーム43が入射した際にも1次回折光を第2の光ディスク32の信号記録面上又は第3の光ディスク33の信号記録面上に集光する。
図11に、光ピックアップ3の回折部24の回折特性結果を示す。横軸は格子条件として回折格子の溝深さを示し、縦軸は回折効率を示している。図11は、回折部24の回折特性を説明している。回折部24では、第1の波長の光ビーム41の1次回折光に対する回折効率が88%、第2の波長の光ビーム42の1次回折光に対する回折効率が97%、第3の波長の光ビーム43の1次回折光に対する回折効率が88%になる格子条件を選択することができる。この回折効率は、ピッチが十分広いときに適用されるスカラー理論による計算値であり、実用のピッチにおいては若干の効率低下が生じるが80%以上の効率確保が可能である。
なお、ここでは、第1の光ディスク31の記録再生用の第1の波長(405nm)の光ビームに対して、第1の回折層の屈折率;n1=1.57、第2の回折層の屈折率;n2=1.62であった。
対物レンズの片側の面にブレーズ形状を設けるだけでは、何れのディスクにも好適な回折効率を得る格子条件を選択することが困難であるのに対し、図11に示す回折部24の特性は、何れのディスクに対しても80%以上の回折効率で利用できる溝深さが定まる。
上述した第3の具体例として示す光ピックアップ3によれば、回折部24を用いて、第1乃至第3の波長の光ビーム41,42,43に対して1次回折光を記録面上に集光することにより、何れの系においても80%以上の良好な回折効率で光ビームを利用することができる。また、第1の波長の光ビーム41の回折角を変化させることができるため、図14の保護基板厚による球面収差発生量と回折素子の回折角の関係に示した第3の光ディスク33の残存収差を補償し視野特性を良好にする。したがって、第1乃至第3の光ディスク31,32,33の3規格に対して単一の対物レンズ及び単一の回折手段によって球面収差を最適化できる。
以上のように、本発明を適用した光ピックアップ3によれば、回折手段である回折部24により第1乃至第3の光源から出射された光ビームの1次回折光を生成するので、単一の対物レンズ及びこの対物レンズに設けた回折部を用いて、複数の光源から発生される異なる波長の記録再生光の回折効率及び回折角を同時に最適化できる。
続いて、回折部24の第1のホログラム部及び第2のホログラム部として好適な材料の例について説明する。図12は、第1のホログラム部として、第1の波長(405nm)の光ビーム41に対する屈折率が1.57である「紫外線硬化樹脂」を使用し、第2のホログラム部として、第1の波長の光ビーム41に対する屈折率が1.62である「ガラス」を用いて、ブレーズの溝深さと、この回折部による第1乃至第3の波長の光ビーム41,42,43に対するn次回折光の回折効率との関連を示す図である。
図12における曲線E410は第1の波長の光ビーム41の0次回折光の回折効率を表し、曲線E411は第1の波長の光ビーム41の1次回折光を表し、曲線E420は第2の波長の光ビーム42の0次回折光を表し、曲線E421は第2の波長の光ビーム42の1次回折光を表し、曲線E430は第3の波長の光ビーム43の0次回折光を表し、曲線E431は第3の波長の光ビーム43の1次回折光を表している。
図12によれば、上述した第1のホログラム部及び第2のホログラム部の条件下では、ブレーズの溝深さ約9μm弱程度を選択することによって、第1の波長の光ビーム41の1次回折光を第1の光ディスク31の信号記録面上に集光するとともに、第2の波長の光ビーム42及び第3の波長の光ビーム43の1次回折光を第2の光ディスク32の信号記録面上又は第3の光ディスク33の信号記録面上に集光するとき、第1、第2、第3の波長の光ビーム41,42,43の順に88%、97%、88%という理想的な回折効率を得ることができる。
続いて、上述の光ピックアップ1,2,3を用いた本発明が適用された光ディスク装置101を図13に示す。
光ディスク装置101は、光記録媒体である光ディスク102を回転操作する駆動手段としてのスピンドルモータ103と、本発明に係る光ピックアップ104と、その駆動手段としての送りモータ105とを備えている。この光ディスク装置101は、フォーマットの異なる3タイプの光ディスク102に対して記録再生できる3規格間互換性を実現した記録再生装置である。
本具体例で使用可能な光ディスクとしては、上述した第1乃至第3の光ディスク31,32,33が用いられる。尚、第1乃至第3の光ディスク31,32,33は、図13の光ディスク102に対応している。
ここで、スピンドルモータ103及び送りモータ105は、ディスク種類判別手段ともなるシステムコントローラ107からの指令に基づいて制御されるサーボ制御部109によりディスク種類に応じて駆動制御されており、例えば、第1の光ディスク31、第2の光ディスク32、第3の光ディスク33に応じて所定の回転数で駆動される。
光ピックアップ104は、図1及び図2、図4及び図5、図9及び図10を用いて説明した3波長互換光学系を有する光ピックアップ1,2,3であり、規格の異なる光ディスクの記録層に対して異なる波長の光ビームを照射するとともに、この光ビームの記録層における反射光を検出する。光ピックアップ104は、検出した反射光から各光ビームに対応する信号をプリアンプ部120に供給する。
プリアンプ部120の出力は、信号変復調器及びエラー訂正符号ブロック(以下、信号変復調&ECCブロックと記す。)108に送られる。この信号変復調部及びECCブロック108は、信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。光ピックアップ104は、信号変復調部及びECCブロック108の指令にしたがって回転する光ディスク102の記録層に対して光ビームを照射し、光ディスク102に対して信号の記録又は再生を行う。
プリアンプ部120は、フォーマット毎に異なって検出される光ビームに対応する信号に基づいて、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号等を生成するように構成されている。記録又は再生の対象媒体とされる光記録媒体の種類に応じて、サーボ制御回路109、信号変復調部及びECCブロック108等により、第1乃至第3の光ディスク31,32,33の規格に基づく復調及び誤り訂正処理等の所定の処理が行われる。
ここで例えば、信号変復調&ECCブロック108により復調された記録信号がコンピュータのデータストレージ用であれば、インターフェイス111を介して外部コンピュータ130に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は、光ディスク102に記録された信号を再生信号として受け取ることができる。
また、信号変復調&ECCブロック108により復調された記録信号がオーディオビジュアル用であれば、D/A及びA/D変換器112のD/A変換部でデジタルアナログ変換され、オーディオビジュアル処理部113に供給される。そしてオーディオビジュアル処理部113でオーディオビジュアル処理が行われ、オーディオビジュアル信号入出力部114を介して、図示しない外部の撮像映写機器等に伝送される。
光ピックアップ104において、例えば、光ディスク102上の所定の記録トラックまで移動させるための送りモータ105の制御、スピンドルモータ103の制御、及び光ピックアップ104において光集光手段となる対物レンズを保持する2軸アクチュエータのフォーカシング方向の駆動とトラッキング方向の駆動制御は、それぞれサーボ制御回路109により行われる。
サーボ制御回路109は、光ピックアップ104内に配設された光結合効率可変素子を動作させ、光ピックアップ104における光結合効率、すなわち半導体レーザ素子等のレーザ光源から出射される光束の総光量と光ディスク102上に集光する光量との比率が、記録モード時、再生モード時、或いは光ディスク102の種類に応じて変更されるように制御している。
レーザ制御部121は、光ピックアップ104のレーザ光源を制御する。特に、この具体例では、レーザ制御部121は、記録モード時と再生モード時とでレーザ光源の出力パワーを異ならせる制御を行っている。また、光ディスク102の種類に応じてもレーザ光源の出力パワーを異ならせる制御を行っている。レーザ制御部121は、ディスク種類判別部115によって検出された光ディスク102の種類に応じて光ピックアップ104のレーザ光源を切り換えている。
ディスク種類判別部115は、第1乃至第3の光ディスク31,32,33間の表面反射率、形状的及び外形的な違い等から光ディスク102の異なるフォーマットを検出することができる。光ディスク装置101を構成する各ブロックは、ディスク種類判別部115における検出結果に応じて、装着される光ディスクの仕様に基づく信号処理ができるように構成されている。
システムコントローラ107は、ディスク種類判別部115から送られる検出結果に基づいて光ディスク102の種類を判別する。光記録媒体の種類を判別する手法としては、光記録媒体がカートリッジに収納されるタイプであれば、このカートリッジに検出穴を設けて接触検出センサ又は押下スイッチを用いて検出する手法があげられる。
光結合効率制御手段として機能するサーボ制御回路109は、システムコントローラ107に制御され、ディスク種類判別部115の判別結果に応じて光ピックアップ104における光結合効率を制御する。サーボ制御回路109は、例えば光ピックアップ104と光ディスク102との相対位置を検出する(光ディスク102に記録されたアドレス信号をもとに位置検出する場合を含む)ことによって、記録及び/又は再生する記録領域を判別できる。そして、サーボ制御回路109は、記録及び/再生する記録領域の判別結果に応じて光ピックアップ104における光結合効率を制御する。
以上説明した光ディスク装置101によれば、図1及び図2、図4及び図5、図9及び図10に示す光ピックアップ1,2,3を用いることにより、第1乃至第3の波長(405nm、655nm、785nm)の光ビームを使用する系においてもそれぞれ80%以上の良好な回折効率で光ビームを利用することができる。また、光ディスク装置101では、第1乃至第3の光ディスク31,32,33の3規格に対して単一の対物レンズ及び単一の回折手段によって球面収差が最適化されている。
本発明は、異なる保護基板厚を有する光学記録媒体に対する記録再生を異なる波長の光ビームによって行う光ピックアップであれば、具体例にて説明した以外のディスクフォーマットに対しても適用可能である。例えば、光ディスクは、光変調記録を用いた種々の方式の記録再生ディスク、いわゆる「光磁気記録」、「相変化記録」及び「色素記録」等を含む光ディスク、又は、各種光磁気記録媒体であってもよい。光ディスクは、記録層上における最適な記録及び/又は再生光パワーが異なる少なくとも2以上の記録領域に記録層が分割された光ディスク、複数の記録層が透明基板を介して積層された光ディスクであっても使用できる。
本発明を適用した光ピックアップの光学系を説明する構成図である。 本発明を適用した光ピックアップの光学系の記録面付近を説明する拡大図である。 (a)は、通常のブレーズ回折素子の回折特性を示し、(b)は、本発明を適用した光ピックアップの回折部の回折特性を示す図である。 本発明を適用した光ピックアップの他の例の光学系を説明する構成図である。 本発明を適用した光ピックアップの他の例の光学系の記録面付近を説明する拡大図である。 (a)は、通常のブレーズ回折素子の回折特性を示し、(b)は、本発明を適用した光ピックアップの他の例の回折部の回折特性を示す図である。 ブレーズの溝深さと、回折部による第1乃至第3の波長の光ビームに対するn次回折光の回折効率との関連を示す図である。 ブレーズの溝深さと、回折部による第1乃至第3の波長の光ビームに対するn次回折光の回折効率との関連を示す図である。 本発明を適用した光ピックアップの更に他の例の光学系を説明する構成図である。 本発明を適用した光ピックアップの更に他の例の光学系の記録面付近を説明する拡大図である。 本発明を適用した光ピックアップの更に他の例の回折部の回折特性を示す図である。 ブレーズの溝深さと、回折部による第1乃至第3の波長の光ビームに対するn次回折光の回折効率との関連を示す図である。 本発明を適用した光ピックアップを用いた光ディスク装置を説明する構成図である。 光ディスクの記録面を保護する保護基板厚及び使用波長帯と発生する球面収差量とを説明する図である。
符号の説明
1,2,3 光ピックアップ、 11 第1の基本光学系、 12 第2の基本光学系、 13 対物レンズ、 14 回折部、 14a 第1の回折層、 14b 第2の回折層、 15 コリメートレンズ、 16 波長選択合成プリズム、 21 対物レンズ、 22 回折部、 22a 第1の回折層、 22b 第2の回折層、 23 対物レンズ、 24 回折部、 24a 第1のホログラム部、 24b 第2のホログラム部、 31 第1の光ディスク、 32 第2の光ディスク、 33 第3の光ディスク、 41 第1の波長(405nm)の光ビーム、 42 第2の波長(655nm)の光ビーム、 43 第3の波長(785nm)の光ビーム

Claims (14)

  1. 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、
    第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、
    第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、
    上記第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、
    上記第1乃至第3の光源と上記対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、上記対物レンズを介して上記第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光するとともに、残る光ビームの0次回折光を光ディスク上に集光させる回折手段と、
    上記光ディスクで反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える光ピックアップ。
  2. 上記第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する上記第1の回折層の屈折率が上記第2の回折層の屈折率よりも大きく、且つ上記第2の回折層のアッベ数が上記第1の回折層のアッベ数よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 上記第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する上記第1の回折層の屈折率が上記第2の回折層の屈折率よりも大きく、且つ上記第1の回折層の屈折率及び第2の回折層の屈折率がそれぞれ1.55〜1.65の範囲を満たすことを特徴とする請求項2記載の光ピックアップ。
  4. 上記第1の回折層は、紫外線硬化樹脂により形成されていることを特徴とする請求項3記載の光ピックアップ。
  5. 上記第2の回折層は、ガラス又は合成樹脂により形成されていることを特徴とする請求項3記載の光ピックアップ。
  6. 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、
    第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、
    第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、
    上記第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、
    上記第1乃至第3の光源と上記対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、上記対物レンズを介して上記第1乃至第3の波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光する回折手段と、
    上記光ディスクにて反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える光ピックアップ。
  7. 上記第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する上記第2の回折層の屈折率が上記第1の回折層の屈折率よりも大きく、且つ上記第2の回折層のアッベ数が上記第1の回折層のアッベ数よりも大きいことを特徴とする請求項6記載の光ピックアップ。
  8. 上記第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームに対する上記第1の回折層の屈折率が上記第2の回折層の屈折率よりも大きく、上記第1の回折層の屈折率が1.55〜1.65の範囲を満たし、上記第2の回折層の屈折率が1.6〜1.7の範囲を満たすことを特徴とする請求項7記載の光ピックアップ。
  9. 上記第1の回折層は、紫外線硬化樹脂により形成されていることを特徴とする請求項8記載の光ピックアップ。
  10. 上記第2の回折層は、ガラス又は合成樹脂により形成されていることを特徴とする請求項8記載の光ピックアップ。
  11. 上記第1の回折層は、上記対物レンズの一方の面に配置され、ブレーズ形状とされた第1のホログラム部であり、
    上記第2の回折層は、上記第1のホログラム部と接合され、上記第1のホログラム部との屈折率差が0.3以下である第2のホログラム部であることを特徴とする請求項6記載の光ピックアップ。
  12. 種類の異なる複数の光ディスクを回転駆動し、送り手段によって、上記光ディスクの半径方向に移動されて光ディスクの種類に応じて波長の異なる光ビームによって記録及び/又は再生を行う光ピックアップを有し、上記光ディスクの回転と上記光ピックアップの移動とを記録及び/又は再生動作に対応して制御する光ディスク装置において、
    上記光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、
    第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、
    第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、
    上記第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、
    上記第1乃至第3の光源と上記対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、上記対物レンズを介して上記第1乃至第3の波長の光ビームのうち最短波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光するとともに、残る光ビームの0次回折光を光ディスク上に集光させる回折手段と、
    上記光ディスクで反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える光ディスク装置。
  13. 種類の異なる複数の光ディスクを回転駆動し、送り手段によって、上記光ディスクの半径方向に移動されて光ディスクの種類に応じて波長の異なる光ビームによって記録及び/又は再生を行う光ピックアップを有し、上記光ディスクの回転と上記光ピックアップの移動とを記録及び/又は再生動作に対応して制御する光ディスク装置において、
    上記光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、
    第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、
    第3の波長の光ビームを出射する第3の光源と、
    上記第1乃至第3の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、
    上記第1乃至第3の光源と上記対物レンズとの間に配置され、断面形状が鋸歯形状であって且つ互いの屈折率差が0.3以下になるような第1の回折層と第2の回折層とを有し、上記対物レンズを介して上記第1乃至第3の波長の光ビームの1次回折光を光ディスク上に集光する回折手段と、
    上記光ディスクにて反射された反射ビームを検出する光検出手段とを備える光ディスク装置。
  14. 上記第1の回折層は、上記対物レンズの一方の面に配置され、ブレーズ形状とされた第1のホログラム部であり、
    上記第2の回折層は、上記第1のホログラム部と接合され、上記第1のホログラム部との屈折率差が0.3以下である第2のホログラム部であることを特徴とする請求項14記載の光ディスク装置。
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