JP2009129502A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なる3種類の波長を用いて複数種類の光ディスクに対して記録、再生を行う光ピックアップで、構成部品を共通化し、各フォーマットに対応する適切なフォーカス引き込み範囲を設定する。
【解決手段】 厚さの異なる保護層を有する第1乃至第3の光ディスクに対応する第1乃至第3の波長の光ビームを出射する各出射部と、各光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する集光光学デバイス36と、光軸方向の位置に応じて光ビームを所定の発散角となるように変換する発散角変換素子37と共通の受光部40を有する光検出器41とを備え、集光光学デバイスは、略平行光とされた第1の波長の光ビームを第1の光ディスクの信号記録面に集光し、所定の拡散光とされた第2の波長の光ビームを第2の光ディスクの信号記録面に集光し、所定の拡散光とされた第3の波長の光ビームを第3の光ディスクの信号記録面に集光するように形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】 厚さの異なる保護層を有する第1乃至第3の光ディスクに対応する第1乃至第3の波長の光ビームを出射する各出射部と、各光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する集光光学デバイス36と、光軸方向の位置に応じて光ビームを所定の発散角となるように変換する発散角変換素子37と共通の受光部40を有する光検出器41とを備え、集光光学デバイスは、略平行光とされた第1の波長の光ビームを第1の光ディスクの信号記録面に集光し、所定の拡散光とされた第2の波長の光ビームを第2の光ディスクの信号記録面に集光し、所定の拡散光とされた第3の波長の光ビームを第3の光ディスクの信号記録面に集光するように形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、異なる3種類の光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置に関する。
近年、次世代光ディスクフォーマットとして、青紫色半導体レーザによる波長405nm程度の光ビームを用いて信号の記録再生を行う高密度記録が可能な光ディスク(以下、「高密度記録光ディスク」という。)が提案されている。この高密度記録光ディスクは、信号記録層を保護する保護層(カバー層)の厚さを薄く、例えば0.1mmとした構造のものが提案されている。
これらの高密度記録光ディスクに対応する光ピックアップを提供するに際して、従来の使用波長が785nm付近であるCD(Compact Disc)、使用波長が655nm付近であるDVD(Digital Versatile Disc)等のフォーマットの異なる光ディスクとの互換性を有するものが望まれる。このように、ディスク構造及びこれに伴うレーザ仕様が異なるフォーマットの光ディスク間の互換性を有する光ピックアップ及び光ディスク装置が必要とされる。
ところで、上述したような高密度記録光ディスク並びにDVD,CD等の光ディスクには、それぞれ、普及するメディアやこれを記録再生する装置の統一性・互換性を守るための規格(フォーマット)が存在する。これらの規格書(フォーマットブック)には、製品技術に関して、さまざまな要求事項が記載されているが、上述したような異なる3種類の光ディスクに対して、情報信号の記録又は再生を実現する所謂3波長互換を実現するためには、特にその記載事項の一つであるフォーカスサーボ等のためのサーボ信号に対する要求事項を満足することが重要となってくる。
上述したような3波長互換を行う場合には、DVD、CD等の光ディスクに対する従来のシステムに加えて、高密度記録光ディスクに対するシステムを実現可能とする必要があり、そのためには、複数種類のフォーマットに対応したフォーカスサーボに適したフォーカスエラー信号の要求仕様を満たす必要がある。そして、このような複数種類のフォーマットで決められた光ディスクの仕様の違いにより、それぞれの光ディスクのフォーマットに対応したフォーカスサーボに適したフォーカスエラー信号の要求仕様が、異なっている。
特に、フォーカスエラー信号の波形は、光ピックアップの光学系及び電気系と関わり合いが深く、光学系の復路系の倍率(以下、「復路倍率」ともいう。)でS字波形の引き込み範囲(以下、「フォーカス引き込み範囲」ともいう。)という指標が制約されることとなる。そして、このフォーカス引き込み範囲が各光ディスクのフォーマットに適合しない場合には、フォーカスサーボの感度が低下したり、フォーカス外れが発生し適切なフォーカスサーボを行うことができず、これにより、記録・再生を良好に行うことができないといった問題が発生するおそれがあった。使用波長としての3波長それぞれにおいて適切なフォーカス引き込み範囲を与えるためには、それぞれ最適な復路倍率に設定する必要がある。復路倍率は、主に対物レンズの焦点距離、対物レンズへの入射倍率、その他の復路光学系に配置される光学部品の焦点距離により決まる。以上のようなことに鑑みて、従来は、図12に示すように、各波長間で所定の復路倍率差を与えるために焦点距離の異なる対物レンズを2つ以上設ける方法や、図13に示すように、受光素子を2つ以上用い、復路系の共通光路以外の光路に曲率の異なるカップリングレンズとしてのマルチレンズを個別に配置する方法等が用いられ、又は検討されてきた。ここで、図12及び図13に示す従来検討されてきた光ピックアップの構成について説明する。
図12に示す光ピックアップ130は、2種類の対物レンズ134A,134Bを設けることにより、異なる種類の光ディスクの記録及び/又は再生を実現するものであり、CD等の光ディスクに対して波長785nm程度の光ビームを出射する出射部と、DVD等の光ディスクに対して波長655nm程度の光ビームを出射する出射部とを有するレーザダイオード等の光源部132と、高密度記録光ディスクに対して波長405nm程度の光ビームを出射する出射部を有するレーザダイオード等の光源部131と、DVD、CD等の光ディスク用の対物レンズ134Bと、高密度記録光ディスク用の対物レンズ134Aとを備える。また、この光ピックアップ130は、コリメータレンズ137A,137B、1/4波長板145A,145B、立ち上げミラー146A,146B、ビームスプリッタ138,139、グレーティング143,144、光検出器141、マルチレンズ142等を備える。
光源部132より出射された波長785nm程度の光ビームは、ビームスプリッタ138、ビームスプリッタ139を透過し、対物レンズ134Bへと入射する。この対物レンズ134Bによって厚さ1.1mmの保護層(カバー層)を有する光ディスクの信号記録面に集光される。
同様に、光源部132より出射された波長655nm程度の光ビームは、まったく同一の光路によって対物レンズ134Bへと入射し、厚さ0.6mmの保護層を有する光ディスクの信号記録面に集光される。光ディスクの信号記録面で反射された波長785nm及び波長655nmの戻り光は、ビームスプリッタ139を経て、フォトディテクタ等を有する光検出器141で検出される。
光源部131より出射された波長405nm程度の光ビームは、ビームスプリッタ138で反射され、ビームスプリッタ139を経て対物レンズ134Aへと入射する。この対物レンズ134Aによって厚さ約0.1mmの保護層を有する光ディスクの信号記録面に集光される。光ディスクの信号記録面で反射された波長405nmの戻り光は、ビームスプリッタ139を経て、光検出器141で検出される。
この光ピックアップ130の復路光学系において、DVD/CD用の対物レンズ134Bと、高密度記録光ディスク用の対物レンズ134Aとの焦点距離等を適宜調整することにより、DVD及びCD等の光ディスク用の波長785nm及び波長655nmの光ビームの復路倍率と、高密度記録光ディスク用の波長405nmの光ビームの復路倍率とを設定して、各波長それぞれにおいて適切なフォーカス引き込み範囲を与えることができる。
以上のような図12に示す光ピックアップ130は、上述のようなDVD/CD用の対物レンズ134Bと、高密度記録光ディスク用の対物レンズ134Aとの2種類の対物レンズを設けることにより、異なる3種類の光ディスクの記録及び/又は再生を実現するとともに、各光ディスクに対して適切なフォーカス引き込み範囲を設定し、すなわち、複数種類の光ディスク間の互換を実現する。
しかし、図12に示す光ピックアップ130は、部品点数が増加することや、2つの対物レンズ134A,134Bを対物レンズ駆動用のアクチュエータに搭載する必要があるため、アクチュエータの重量が増大し、感度が低下する等の問題があった。これに対し、上述のような問題を解消するため、3波長の光ビームに対応する共通の対物レンズを有する図13に示す光ピックアップ160が検討されている。
図13に示す光ピックアップ160は、CD等の光ディスクに対して波長785nm程度の光ビームを出射する出射部を有するレーザダイオード等の光源部163と、DVD等の光ディスクに対して波長655nm程度の光ビームを出射する出射部を有するレーザダイオード等の光源部162と、高密度記録光ディスクに対して波長405nm程度の光ビームを出射する出射部を有するレーザダイオード等の光源部161と、高密度記録光ディスク、DVD、CD用の共通の対物レンズ164と、収差補正用の回折光学素子165とを備える。
また、この光ピックアップ160は、可動コリメータレンズ167、1/4波長板175、立ち上げミラー176、ビームスプリッタ168A,168B,169A、グレーティング173A,173B,173C等を備える。
さらに、この光ピックアップ160は、復路の光路中に、DVD、CD等の光ディスク用の戻り光検出系としてマルチレンズ172B及び光検出器171Bと、高密度記録光ディスク用の戻り光検出系としてマルチレンズ172A及び光検出器171Aと、それぞれの戻り光検出系に所定の光ビームを導くビームスプリッタ169Bとを備える。
光源部163より出射された波長785nm程度の光ビームは、ビームスプリッタ168Bで反射され、ビームスプリッタ169Aを透過して対物レンズ164へと入射する。この対物レンズ164によって厚さ1.1mm程度の保護層を有する光ディスクの信号記録面に集光される。
光源部162より出射された波長655nm程度の光ビームは、ビームスプリッタ168Aで反射され、ビームスプリッタ168B,169Aを透過して対物レンズ164へと入射する。この対物レンズ164によって厚さ0.6mmの保護層を有する光ディスクの信号記録面に集光される。光ディスクの信号記録面で反射された波長785nm及び波長655nmの戻り光は、ビームスプリッタ169Aを経て、ビームスプリッタ169Bで反射されて、マルチレンズ172Bによりフォトディテクタ等を有する光検出器171Bで検出される。
光源部161より出射された波長405nm程度の光ビームは、ビームスプリッタ168A,168B,169Aを透過され、対物レンズ164へと入射する。この対物レンズ164によって厚さ約0.1mmの保護層を有する光ディスクの信号記録面に集光される。光ディスクの信号記録面で反射された波長405nmの戻り光は、ビームスプリッタ169Aを経て、ビームスプリッタ169Bを透過されて、マルチレンズ172Aによりフォトディテクタ等を有する光検出器171Aで検出される。
この光ピックアップ160の復路光学系において、DVD/CD用のマルチレンズ172Bと、高密度記録光ディスク用のマルチレンズ172Aとの焦点距離及び配置を適宜調整することにより、DVD及びCD等の光ディスク用の波長785nm及び波長655nmの光ビームの復路倍率と、高密度記録光ディスク用の波長405nmの光ビームの復路倍率とを設定して、各波長それぞれにおいて適切なフォーカス引き込み範囲を与えることができる。
以上のような図13に示す光ピックアップ160は、3波長の光ビームに対応する対物レンズ164と、収差補正用の回折光学素子165とを設けることにより、異なる3種類の光ディスクの記録及び/又は再生を実現するとともに、各光ディスクに対して適切なフォーカス引き込み範囲を設定し、すなわち、複数種類の光ディスク間の互換を実現する。
しかし、図13に示す光ピックアップ160は、受光素子を有する光検出器を2個設ける必要により部品点数が多くなり、低コスト化と小型化の面から問題がある。すなわち、かかる光ピックアップ160は、例えば、2つの光検出器が必要であるためにコストがかかるのみならず、これらの光検出器に対応する光ビームを分離して入射させるビームスプリッタ等の素子も必要となり、また、それぞれの光検出器の受光素子上に集光させる倍率変換レンズとしてのマルチレンズ等の部品も複数個必要となり、さらに配線も二箇所から引き回すために構成が複雑となり、これにより、全体としての構成が複雑になるとともに装置の小型化を妨げる等の問題があった。
このように、上述の図12及び図13に示す光ピックアップでは、部品点数が多くなり、光学系が複雑になるという問題があった。また、複数の対物レンズや受光素子を設けることで、それを調整する工程も増え、光ピックアップを作製するのに多大な時間を要し、装置の構成が複雑となったり、小型化の妨げとなるという問題があった。
このように、フォーカス引き込み範囲を適正なものとするという観点から各フォーマットに対応させた復路倍率を最適なものにすることと、各光ディスクに対応した各使用波長に対して対物レンズと受光素子とを共通化することにより、3波長互換と装置の小型化及び構成の簡素化とを可能にすることを両立させることは非常に困難であった。
本発明の目的は、異なる3種類の波長を用いて複数種類の光ディスクに対して記録及び/又は再生を行う光ピックアップであって、構成部品を共通化して構成の簡素化、装置の小型化を可能とするとともに、それぞれの光ディスクのフォーマットに対応する適切なフォーカス引き込み範囲とすることを可能として、構成の小型化と良好なサーボ信号を得て3波長互換を両立させることを可能とする光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置を提供することにある。
本発明に係る光ピックアップは、第1の厚さで形成された保護層を有する第1の光ディスクと、上記第1の厚さより大きな第2の厚さで形成された保護層を有する第2の光ディスクと、上記第2の厚さより大きな第3の厚さで形成された保護層を有する第3の光ディスクとに対して対応する波長の光ビームを選択的に照射することにより情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップにおいて、上記第1の光ディスクに対応した第1の波長の光ビームを出射する第1の出射部と、上記第2の光ディスクに対応し且つ上記第1の波長より長い第2の波長の光ビームを出射する第2の出射部と、上記第3の光ディスクに対応し且つ上記第2の波長より長い第3の波長の光ビームを出射する第3の出射部と、上記第1乃至第3の波長の光ビームをそれぞれ対応する光ディスクの信号記録面上に集光する集光光学デバイスと、上記第1乃至第3の出射部と、上記集光光学デバイスとの間の光路上に配置され且つ光軸方向に移動可能とされ、移動された光軸方向の位置に応じて第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を所定の発散角となるように変換する発散角変換素子と、上記光ディスクで反射された戻りの第1乃至第3の波長の光ビームを受光する共通の受光部を有する光検出器とを備え、上記集光光学デバイスは、上記発散角変換素子により発散角を変換され略平行光とされた第1の波長の光ビームを上記第1の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、上記発散角変換素子により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第2の波長の光ビームを上記第2の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、上記発散角変換素子により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第3の波長の光ビームを上記第3の光ディスクの信号記録面に良好に集光するように形成されている。
また、本発明に係る光ディスク装置は、第1の厚さで形成された保護層を有する第1の光ディスクと、上記第1の厚さより大きな第2の厚さで形成された保護層を有する第2の光ディスクと、上記第2の厚さより大きな第3の厚さで形成された保護層を有する第3の光ディスクとから任意に選択される光ディスクを保持して回転駆動する駆動手段と、上記駆動手段によって回転駆動される光ディスクに対し対応する波長の光ビームを選択的に照射することにより情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップとを有する光ディスク装置であり、この光ディスク装置に用いる光ピックアップとして、上述したようなものを用いたものである。
本発明は、3種類の使用波長に対応する共通の対物レンズと共通の受光素子を有する共通の光学系を用いて、各光ディスクに対して対応する波長の光ビームを集光するとともに、光ディスクからの反射光を検出して、複数種類の光ディスクに情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップの光学系において、それぞれの使用波長に応じて復路系の倍率を最適なものとすることができ、これにより、それぞれの各光ディスクのフォーマットに対応する適切なフォーカス引き込み範囲を設定することを可能とし、構成の簡素化及び装置の小型化を実現するとともに各光ディスクに対して良好な記録及び/又は再生を実現する。
以下、本発明を適用した光ピックアップを用いた光ディスク装置について、図面を参照して説明する。
本発明が適用された光ディスク装置1は、図1に示すように、光ディスク2から情報記録再生を行う光ピックアップ3と、光ディスク2を回転操作する駆動手段としてのスピンドルモータ4と、光ピックアップ3を光ディスク2の径方向に移動させる送りモータ5とを備えている。この光ディスク装置1は、フォーマットの異なる3種類の光ディスク及び記録層が積層化された光ディスクに対して情報の記録及び/又は再生を行うことができる3規格間互換性を実現した光ディスク装置である。
ここで用いられる光ディスクは、例えば、発光波長が785nm程度の半導体レーザを用いたCD(Compact Disc)、CD−R(Recordable)、CD−RW(ReWritable)等の光ディスクや、発光波長を655nm程度の半導体レーザを用いたDVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R(Recordable)、DVD−RW(ReWritable)、DVD+RW(ReWritable)等の光ディスクや、さらに発光波長が短い405nm程度(青紫色)の半導体レーザを用いた高密度記録が可能なBD(Blu-ray Disc(登録商標))等の高密度記録光ディスクである。
特に、以下で光ディスク装置1により情報の再生又は記録を行う3種類の光ディスク2として、0.1mm程度の第1の厚さで形成された保護層を有し波長405nm程度の光ビームを記録再生光として使用する高密度記録が可能な上述したBD等の第1の光ディスク11と、0.6mm程度の第2の厚さで形成された保護層を有し波長655nm程度の光ビームを記録再生光として使用するDVD等の第2の光ディスク12と、1.1mm程度の第3の厚さで形成された保護層を有し波長785nm程度の光ビームを記録再生光として使用するCD等の第3の光ディスク13とを用いるものとして説明する。
光ディスク装置1において、スピンドルモータ4及び送りモータ5は、ディスク種類判別手段ともなるシステムコントローラ7からの指令に基づいて制御されるサーボ制御部9によりディスク種類に応じて駆動制御されており、例えば、第1の光ディスク11、第2の光ディスク12、第3の光ディスク13に応じて所定の回転数で駆動される。
光ピックアップ3は、3波長互換光学系を有する光ピックアップであり、規格の異なる光ディスクの記録層に対して異なる波長の光ビームを保護層側から照射するとともに、この光ビームの記録層における反射光を検出する。光ピックアップ3は、検出した反射光から各光ビームに対応する信号を出力する。
光ディスク装置1は、光ピックアップ3から出力された信号に基づいてフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号等を生成するプリアンプ14と、プリアンプ14からの信号を復調し又は外部コンピュータ17等からの信号を変調するための信号変復調器及びエラー訂正符号ブロック(以下、信号変復調器&ECCブロックと記す。)15と、インターフェース16と、D/A,A/D変換器18と、オーディオ・ビジュアル処理部19と、オーディオ・ビジュアル信号入出力部20とを備える。
このプリアンプ14は、光検出器からの出力に基づいて、非点収差法等によってフォーカスエラー信号を生成し、また、3ビーム法、DPD法、DPP法等によってトラッキングエラー信号を生成し、更にRF信号を生成し、RF信号を、信号変調&ECCブロック15に出力する。また、プリアンプ14は、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とをサーボ制御部9に出力する。
信号変調&ECCブロック15は、第1の光ディスクに対して、データの記録を行うとき、インタフェース16又はD/A,A/D変換器18から入力されたディジタル信号に対して、LDC−ECC及びBIS等のエラー訂正方式によってエラー訂正処理を行い、次いで、1−7PP方式等の変調処理を行う。また、信号変調&ECCブロック15は、第2の光ディスクに対してデータを記録するとき、PC(Product Code)等のエラー訂正方式に従ってエラー訂正処理を行い、次いで、8−16変調等の変調処理を行う。更に、信号変調&ECCブロック15は、第3の光ディスクに対してデータを記録するとき、CIRC等のエラー訂正方式によってエラー訂正処理を行い、次いで、8−14変調処理等の変調処理を行う。そして、信号変調&ECCブロック15は、変調されたデータをレーザ制御部21に出力する。更に、信号変調&ECCブロック15は、各光ディスクの再生を行うとき、プリアンプ14から入力されたRF信号に基づいて復調処理を行い、更に、エラー訂正処理を行って、インタフェース16又はデータをD/A,A/D変換器18に出力する。
なお、データ圧縮してデータ記録するときには、圧縮伸長部を変調&ECCブロック15とインタフェース16又はD/A,A/D変換器18との間に設けても良い。この場合、データは、MPEG2やMPEG4といった方式でデータが圧縮される。
サーボ制御部9は、プリアンプ14からフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号が入力される。サーボ制御部9は、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号が0となるようなフォーカスサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成し、これらのサーボ信号に基づいて、対物レンズを駆動する2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動部を駆動制御する。また、プリアンプ14からの出力より、同期信号等を検出して、CLV(Constant Linear Velocity)やCAV(Constant Angular Velocity)、更にはこれらの組み合わせの方式等で、スピンドルモータをサーボ制御する。
レーザ制御部21は、光ピックアップ3のレーザ光源を制御する。特に、この具体例では、レーザ制御部21は、記録モード時と再生モード時とでレーザ光源の出力パワーを異ならせる制御を行っている。また、光ディスク2の種類に応じてもレーザ光源の出力パワーを異ならせる制御を行っている。レーザ制御部21は、ディスク種類判別部22によって検出された光ディスク2の種類に応じて光ピックアップ3のレーザ光源を切り換えている。
ディスク種類判別部22は、第1〜第3の光ディスク11,12,13の間の表面反射率、形状的及び外形的な違い等から反射光量の変化を検出し光ディスク2の異なるフォーマットを検出することができる。
光ディスク装置1を構成する各ブロックは、ディスク種類判別部22における検出結果に応じて、装着される光ディスク2の仕様に基づく信号処理ができるように構成されている。
システムコントローラ7は、ディスク種類判別部22で判別された光ディスクの種類に応じて装置全体を制御する。また、システムコントローラ7は、ユーザからの操作入力に応じて、光ディスク最内周にあるプリマスタードピットやグルーブ等に記録されたアドレス情報や目録情報(Table Of Contents;TOC)に基づいて、記録再生を行う光ディスクの記録位置や再生位置を特定し、特定した位置に基づいて、各部を制御する。
以上のように構成された光ディスク装置1は、スピンドルモータ4によって、光ディスク2を回転操作し、サーボ制御部9からの制御信号に応じて送りモータ5を駆動制御し、光ピックアップ3を光ディスク2の所望の記録トラックに対応する位置に移動することで、光ディスク2に対して情報の記録再生を行う。
具体的には、光ディスク装置1により記録再生するときには、サーボ制御部9は、CAVやCLVやこれらの組み合わせで光ディスク2を回転する。光ピックアップ3は、光源から光ビームを照射して光検出器により光ディスク2からの戻りの光ビームを検出し、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を生成し、これらフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいて対物レンズ駆動機構により対物レンズを駆動してフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行う。
また、光ディスク装置1により記録する際には、外部コンピュータ17からの信号がインターフェース16を介して信号変復調&ECCブロック15に入力される。信号変復調&ECCブロック15は、インターフェース16又はA/D変換器18から入力されたディジタルデータに対して上述したような所定のエラー訂正符号を付加し、更に所定の変調処理を行った後に記録信号を生成する。レーザ制御部21は、信号変復調&ECCブロック15で生成された記録信号に基づいて、光ピックアップ3のレーザ光源を制御して、所定の光ディスクに記録する。
また、光ディスク2に記録された情報を光ディスク装置1により再生する際には、光検出器で検出された信号に対して、信号変復調&ECCブロック15が復調処理を行う。信号変復調&ECCブロック15により復調された記録信号がコンピュータのデータストレージ用であれば、インターフェース16を介して外部コンピュータ17に出力される。これにより、外部コンピュータ17は、光ディスク2に記録された信号に基づいて動作することができる。また、信号変復調&ECCブロック15により復調された記録信号がオーディオビジュアル用であれば、D/A変換器18でデジタルアナログ変換され、オーディオビジュアル処理部19に供給される。そしてオーディオビジュアル処理部19でオーディオビジュアル処理が行われ、オーディオビジュアル信号入出力部20を介して、図示しない外部のスピーカやモニターに出力される。
ここで、上述した記録再生用光ピックアップ3について詳しく説明する。
本発明を適用した光ピックアップ3は、図2に示すように、第1の波長の光ビームを出射する第1の出射部を有する第1の光源部31と、第1の波長より長い第2の波長の光ビームを出射する第2の出射部と、第2の波長より長い第3の波長の光ビームを出射する第3の出射部とを有する第2の光源部32と、この第1乃至第3の出射部から出射された光ビームを光ディスク2の信号記録面上に集光する集光光学デバイス36を構成する対物レンズ34及び回折光学素子35と、第1乃至第3の出射部と、集光光学デバイス36との間の光路上に配置され且つ光軸方向に移動可能とされ、第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を変換して略平行光の状態又は所定の発散角を有する状態となるように調整して出射させる発散角変換素子としてのコリメータレンズ37とを備える。
また、光ピックアップ3は、対物レンズ34により光ディスク2の信号記録面に集光されてこの信号記録面で反射された戻りの第1乃至第3の波長の光ビーム(以下、「復路の光ビーム」ともいう。)の光路を第1乃至第3の出射部から出射された往路の各光ビームの光路とを分離する光路分離手段として機能する第1及び第2のビームスプリッタ38,39と、この第1及び第2のビームスプリッタ38,39により分離された復路(戻り)の第1乃至第3の波長の光ビームを受光する共通の受光部40を有する光検出器41と、第1のビームスプリッタ38と受光部40との間に設けられ、第1のビームスプリッタ38からの復路の第1乃至第3の波長の光ビームを受光部40の受光面に集光させるカップリングレンズとして機能するマルチレンズ42とを備える。
また、光ピックアップ3は、第1の光源部31の第1の出射部と第1のビームスプリッタ38との間に設けられ、第1の出射部から出射された第1の波長の光ビームをトラッキングエラー信号等の検出のために3ビームに回折する第1のグレーティング43と、第2の光源部32の第2及び第3の出射部と第2のビームスプリッタ39との間に設けられ、第2及び第3の出射部から出射された第2及び第3の波長の光ビームをそれぞれトラッキングエラー信号等の検出のために3ビームに回折する第2のグレーティング44とを備える。
さらに、光ピックアップ3は、コリメータレンズ37と対物レンズ34との間に設けられ、入射した第1乃至第3の波長の光ビームに1/4波長の位相差を与える1/4波長板45と、対物レンズ34と1/4波長板45との間に設けられ、対物レンズ34及び回折光学素子35の光軸に直交する平面内で上述した光学部品を経由された光ビームを反射して立ち上げることにより対物レンズ34及び回折光学素子35の光軸方向に光ビームを出射させる立ち上げミラー46とを有する。
第1の光源部31は、第1の光ディスク11に対して405nm程度の第1の波長の光ビームを出射する第1の出射部を有する。第2の光源部32は、第2の光ディスク12に対して655nm程度の第2の波長の光ビームを出射する第2の出射部と、785nm程度の第3の光ディスクに対して第3の波長の光ビームを出射する第3の出射部とを有する。この第2の光源部32において、第2及び第3の出射部は、この第2及び第3の出射部から出射される第2及び第3の波長の光ビームの光軸に直交する同一平面内に各発光点が位置するように配置されている。尚、ここでは、第1の出射部を第1の光源部31に配置し、第2及び第3の出射部を第2の光源部32に配置するように構成したが、これに限られるものではなく、第1乃至第3の出射部をそれぞれ別々の光源部31,32,33に配置するように構成してもよいが、上述のように第2及び第3の出射部を共通の光源部に配置するように構成した方が構成の簡素化、装置の小型化に有利である。
第1のグレーティング43は、第1の光源部31と第1のビームスプリッタ38との間に設けられ、第1の光源部31の第1の出射部から出射された第1の波長の光ビームをトラッキングエラー信号等の検出のために3ビームに回折して第1のビームスプリッタ38側に出射させる。
第2のグレーティング44は、第2の光源部32と第2のビームスプリッタ39との間に設けられ、第2の光源部32の第2及び第3の出射部から出射された第2及び第3の波長の光ビームをトラッキングエラー信号等の検出のためにそれぞれ3ビームに回折して第2のビームスプリッタ39側に出射させる。この第2のグレーティング44は、波長依存性を有する所謂2波長グレーティングであり、第2及び第3の波長の光ビームに対して所定の3ビームに回折する機能を有している。
第1のビームスプリッタ38は、第1のグレーティング43で回折され入射された第1の波長の光ビームを反射させて第2のビームスプリッタ39側に出射させるとともに、復路の第1乃至第3の波長の光ビームを透過させてマルチレンズ42側に出射させる分離面38aを有している。この分離面38aは、波長依存性、偏光依存性等を有して形成されることにより上述のような機能を発揮する。そして、第1のビームスプリッタ38は、この分離面38aにより、復路の第1の波長の光ビームの光路と、第1の出射部から出射された往路の第1の波長の光ビームの光路とを分離する光路分離手段として機能する。
第2のビームスプリッタ39は、第1のビームスプリッタ38からの往路の第1の波長の光ビームを透過させてコリメータレンズ37側に出射させ、第2のグレーティング44からの往路の第2及び第3の波長の光ビームを反射させてコリメータレンズ37側に出射させて導くとともに、復路の第1乃至第3の波長の光ビームを透過させて第1のビームスプリッタ38側に出射させる合成分離面39aを有している。この合成分離面39aは、波長依存性、偏光依存性等を有して形成されることにより上述のような機能を発揮する。そして、第2のビームスプリッタ39は、この合成分離面39aにより、往路の第1の波長の光ビームの光路と、往路の第2及び第3の波長の光ビームの光路とを合成してコリメータレンズ37側に導く光路合成手段として機能する。また、第2のビームスプリッタ39は、この合成分離面39aにより、復路の第2及び第3の波長の光ビームの光路と、第2及び第3の出射部から出射された往路の第2及び第3の波長の光ビームの光路とを分離する光路分離手段として機能する。
尚、この光ピックアップ3では、第1及び第2のビームスプリッタ38,39に光路分離手段としての機能を持たせるとともに、第2のビームスプリッタ39に光路合成手段としての機能を持たせるように構成したが、これに限られるものではなく、往路における第1乃至第3の波長の光ビームの光路を合成する光路合成手段と、復路における第1乃至第3の波長の光ビームの光路を、この各第1乃至第3の波長の光ビームの往路の光路から分離して受光部40側に導くようにする光路分離手段とを設けるように構成すればよい。
コリメータレンズ37は、第2のビームスプリッタ39と、1/4波長板45との間に設けられるとともに光軸方向に移動可能とされ、移動された光軸方向の位置に応じて第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を所定の発散角となるように変換する発散角変換素子として機能する。このコリメータレンズ37は、例えば、S−BSL7(株式会社オハラ製)等の低Tg光学ガラス等の材料により形成されている。また、光ピックアップ3には、このコリメータレンズ37を光軸方向に駆動して移動させるコリメータレンズ駆動手段47が設けられている。
光ピックアップ3におけるコリメータレンズ37は、第1の光ディスク11に対して記録・再生を行う場合には、図3(a)に示すように、第1の波長の光ビームの発散角を変換して平行光B1となる状態として出射させることができる第1の位置P1にコリメータレンズ駆動手段47により移動され、第2の光ディスク12に対して記録・再生を行う場合には、図3(b)に示すように、第2の波長の光ビームの発散角を変換して後述のような所定の発散角の拡散光B2となる状態として出射させることができる第2の位置P2にコリメータレンズ駆動手段47により移動され、第3の光ディスク13に対して記録・再生を行う場合には、第3の波長の光ビームの発散角を変換して後述のような所定の発散角の拡散光B3となる状態として出射させることができる第3の位置P3にコリメータレンズ駆動手段47により移動される。尚、この第2及び第3の位置P2,P3は、第1の位置P1に比べて光源部31,32側の位置である。
具体的に、コリメータレンズ37は、第1の波長の光ビームの発散角を変換して対物レンズ34等により構成される集光光学デバイス36への入射倍率が以下の式(1)で示される関係式を満足するm1となるように調整し、第2の波長の光ビームの発散角を変換して対物レンズ34等により構成される集光光学デバイス36への入射倍率が以下の式(2)で示される関係式を満足するm2となるように調整し、第3の波長の光ビームの発散角を変換して対物レンズ34等により構成される集光光学デバイス36への入射倍率が以下の式(3)で示される関係式を満足するm3となるように調整する。
m1=0 ・・・(1)
−1/40≦m2≦−1/200 ・・・(2)
−1/40≦m3≦−1/200 ・・・(3)
m1=0 ・・・(1)
−1/40≦m2≦−1/200 ・・・(2)
−1/40≦m3≦−1/200 ・・・(3)
ここで、集光光学デバイス36への各波長の光ビームの入射倍率mn(第1の波長のときはn=1とし、第2の波長のときはn=2とし、第3の波長のときはn=3とする)は、当該波長の光ビームに対する集光光学デバイス36の焦点距離をSon(n=1,2,3)とし、図3(b)に示すように、この集光光学デバイス36に入射する拡散光の仮想的な発光位置Pvlから集光光学デバイス36の前側主点(物側手平面)Pobまでの距離をXn(n=1,2,3)としたとき、mn=Son/(−Xn)で表される。尚、図3及びここの説明では、焦点距離Sonを、集光光学デバイス36の焦点距離としたが、実際には、集光光学デバイス36を構成する屈折レンズとしての対物レンズ34の焦点距離であり、同様に距離Xnを決定するPobも、実際には対物レンズ34の前側主点を意味するものである。これは、集光光学デバイス36を構成する他の部品としての回折光学素子35が屈折力を有さず、倍率には関係しないからである。また、m1,m2,m3で表される入射倍率は、負の場合には光軸から離れる方向、すなわち発散状態の光ビームであるものとし、正の場合には光軸に近づく方向、すなわち、収束状態の光ビームであるものとする。後述する集光光学デバイス36は、第1乃至第3の波長の光ビームがそれぞれm1,m2,m3の状態で入射された状態で、対応する各光ディスクの信号記録面に良好に集光できるように形成されている。よって、式(2)又は式(3)で規定される入射倍率m2,m3で入射される第2及び第3の波長の光ビームは、有限系で且つ発散状態であることを意味し、式(1)で規定される入射倍率m1は、無限系すなわち平行光の状態であることを意味している。尚、集光光学デバイス36を構成する対物レンズ34は、後述のようにその入射側に収差補正用の回折光学素子35が設けられていることにより各波長の光ビームに対して収差を発生させることなく良好に光ディスクの信号記録面に光ビームを集光させることができる。
このとき、コリメータレンズ駆動手段47は、ディスク種類判別部22で検出された光ディスク2の種類に応じて、システムコントローラ7に制御されることにより、コリメータレンズ37を駆動して上述の第1乃至第3の位置P1,P2,P3に移動させる。
以上のようなコリメータレンズ37及びコリメータレンズ駆動手段47を有する光ピックアップ3は、共通の対物レンズ34を用いて各波長の光ビームを対応する光ディスクの信号記録面に集光させる構成を備えるとともに、コリメータレンズ37の位置を使用する波長に応じて変化させることで、第1の波長の光ビームは、略平行光となるようにして対物レンズ34に入射させ、第2及び第3の波長の光ビームは、所定の発散角の拡散光となるようにして対物レンズ34に入射させる構成により、各波長の戻り光学系(復路光学系)の倍率(以下、「復路倍率」ともいう。)を所定の倍率にすることができ、これによりフォーカス引き込み範囲を各フォーマットに適合した所望の値とすることを可能とする。ここで、所定の倍率とは、フォーカス引き込み範囲を第1乃至第3の光ディスクの各フォーマットに適合させることができる程度の倍率をいう。また、フォーカス引き込み範囲とは、制御信号に応じてアクチュエータが駆動してフォーカス動作を実行しうる範囲をいい、具体的には、図4に示すように横軸に対物レンズのデフォーカス量をとり、縦軸に後述のように算出されるフォーカスエラー信号FEをとったときに、現れるS字波形のピーク間(以下、「S字p−p」ともいう。)、すなわち、上限ピーク位置と下限ピーク位置との横軸方向の距離である。
ここで、戻りの光学系の倍率を所定の倍率とすることで、フォーカス引き込み範囲を適合させることができることについて説明する。
上述のような第1乃至第3の光ディスクのフォーカス引き込み範囲の目安はフォーマットにより規定されているが、一般的に実際に設定される、第1の光ディスクのフォーカス引き込み範囲は、第2及び第3の光ディスクのフォーカス引き込み範囲より短く設定することが好ましい。また、その一方で、上述したフォーカス引き込み範囲を示すS字p−p(Sji)は、非点隔差をΔとし、光学系の復路倍率をMとしたときに、Sji=Δ/(2×M2)の関係を満たす。ここで、非点隔差Δは、マルチレンズ42等により発生する非点収差により形成される前焦線と後焦線との焦線間の距離を意味する。また、復路倍率Mは、復路光学系に配置される光学部品の焦点距離等により算出される値であり、この点については後述する。そして、フォーカス引き込み範囲を所望の値に設定するためには、少なくとも第1の光ディスクに対する第1の波長の光ビームの復路倍率M1を、第2及び第3の光ディスクに対する第2及び第3の波長の光ビームの復路倍率M2,M3より大きくする必要がある。
すなわち、上述したように、各波長の光ビームの復路倍率を所定の値となるように設定することにより、各光ディスクに対応して各波長の光ビーム毎に所望のフォーカス引き込み範囲を得ることができる。
尚、式(2)及び式(3)中において、上限である−1/200は、これ以下であれば所定の復路倍率が得られ、換言すると復路倍率が所定値まで引き下げるための限界値であり、これ以上となると所望の復路倍率を得ることができず、下限である−1/40は、コリメータレンズ37の光軸方向への駆動量であるストローク量との関係でこれ以上であればストロークを所定値以下とすることができ、換言するとストローク量を所定値以下とするための限界値であり、これ以下となるとコリメータレンズ37のストローク量が大きくなってしまい、装置の大型化や、さらには、光学系のバランスを損なうといった問題を招来してしまうこととなる。
また、各波長に対する復路倍率Mは、次のように設定されている。復路光学系において、復路倍率Mは、通過する光ビームの発散角を変換する、すなわち屈折力を有する光学部品により決定されるものであり、ここでは、集光光学デバイス36と、コリメータレンズ37と、マルチレンズ42とにより決定されている。そして、図5に示すように、集光光学デバイス36(対物レンズ34)の焦点距離と、コリメータレンズ37とマルチレンズ42とを仮想的に合成した仮想合成レンズ49の焦点距離とに基づいて、復路倍率Mは、次の関係式M=Scm/Soにより算出される値である。ここでSo及びScmは、各波長に応じて異なる距離を有している。尚、図5は、復路光学系を模式的に表したものであり、図5中Soは、集光光学デバイス36の焦点距離を示し、Scmは、仮想合成レンズ49の焦点距離を示し、Pobは、集光光学デバイス36の物側主平面(前側主点)を示し、Pozは、集光光学デバイス36の像側主平面(後側主点)を示し、Pgbは、仮想合成レンズ49の物側手平面(前側主点)を示し、Pgzは、仮想合成レンズ49の像側主平面(後側主点)を示すものである。尚、この光ピックアップ3では、復路光学系において、屈折力を有して配置される光学部品としてコリメータレンズ37及びマルチレンズ42を配置したため、これらを仮想的に合成した仮想合成レンズ49により復路倍率Mを算出するようにしたが、他に屈折力を有して配置される光学部品が設けられている場合には、上述した仮想合成レンズ49に換えて復路光学系における集光光学デバイス36以外の全ての屈折力を有する光学部品を合成することにより得られる仮想合成レンズの焦点距離を以下のように算出して、これに基づいて上述のように復路倍率Mを算出することができる。
ここで、各波長毎にSo及びScmの値について検討する。まず、集光光学デバイス36の焦点距離Soについては、往路の光ビームの観点から検討すると、上述したように、この集光光学デバイス36は、第1の波長の光ビームが無限系(平行光入射)で第1の光ディスクの信号記録面に適切に集光できるように形成されているとともに、第2及び第3の波長の光ビームが有限系で且つ発散状態で第2、第3の光ディスクの信号記録面に適切に集光できるように形成されている。そして、一般的に、あるレンズから同程度の距離に適切に集光するレンズにおいて、平行状態の入射で適切に集光する光ビームの波長に対する焦点距離に対して、発散状態の入射で適切に集光する光ビームの波長に対する焦点距離は長い。これを、上述した集光光学デバイス36に当てはめると、平行光の状態で入射して適切に集光される第1の波長の光ビームに対する焦点距離So1に対して、拡散光の状態で入射して適切に集光される第2及び第3の波長の光ビームに対する焦点距離So2、So3が大きいことを意味し、すなわち、次の関係式So1<So2,So1<So3を満たすことを意味する。
次に、コリメータレンズ37とマルチレンズ42との仮想合成レンズ49の焦点距離Scmについて、復路の光ビームの観点から検討する。まず、一般的な、仮想合成レンズの焦点距離について図6を用いて説明する。光軸方向に所定の距離dだけ離間した2枚のレンズ49A,49Bのそれぞれの焦点距離をf1,f2としたときに、これらの合成レンズ49Cの合成焦点距離f’は、式(4)で算出されることが知られており、これを変形して式(5)のような関係が得られる。
1/f’=(1/f1)+(1/f2)−(d/(f1×f2)) ・・・(4)
f’=(f1×f2)/(f1+f2−d) ・・・(5)
1/f’=(1/f1)+(1/f2)−(d/(f1×f2)) ・・・(4)
f’=(f1×f2)/(f1+f2−d) ・・・(5)
そして、このことを上述したコリメータレンズ37及びマルチレンズ42の関係にあてはめると、上述したように、このコリメータレンズ37とマルチレンズ42との距離は、第1の光ディスクに対して記録再生を行う第1の波長の光ビームを通過させる場合の距離d1に対して、第2及び第3の光ディスクに対して記録再生を行う第2、第3の波長の光ビームを通過させる場合の距離d2、d3が小さくなっている。これは、上述したように第2及び第3の光ディスクの場合のコリメータレンズ37の位置である第2及び第3の位置P2,P3が、第1の光ディスクの場合のコリメータレンズ37の位置である第1の位置P1に比べて光源部31,32側、すなわち、マルチレンズ42側の位置となるように、コリメータレンズ37が移動されるからである。その一方で、コリメータレンズ37及びマルチレンズ42の、各波長に対する個々の焦点距離の変化は少ない。これらのことは、第1の波長の光ビームに対する仮想合成レンズの焦点距離Scm1に対して、第2及び第3の波長の光ビームに対する焦点距離Scm2,Scm3が小さいことを意味している。これは、第1の波長に対して第2及び第3の波長の場合には、式(5)の分母においてdの値が小さく、すなわち式(5)の分母が大きくなり、式(5)のf’により得られるこれらの仮想合成レンズ49の焦点距離が小さくなるからである。そして、各波長に対する焦点距離において、次の関係式Scm1>Scm2,Scm1>Scm3を満たすことを意味している。
そして、この各波長に対する焦点距離So1,So2,So3,Scm1,Scm2,Scm3の各関係式から、第1の波長に対する復路倍率M1に対して、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3は、上述したM=Scm/SOの関係式において、分母So2,So3がSo1に対して大きく、分子Scm2,Scm3がScm1に対して小さく、結果として小さくなることを意味し、すなわち、次の関係式M1>M2、及び関係式M1>M3の関係を満たすこととなる。そして、フォーカス引き込み範囲Sji(=Δ/2M2)は、この復路倍率の関係から、第1の波長を用いる場合のフォーカス引き込み範囲は、第2及び第3の波長を用いる場合のフォーカス引き込み範囲に比べて小さく設定されることとなる。
また、以上のことから、上述したように、集光光学デバイス36への入射倍率m2,m3を所定の倍率に設定し、すなわち、例えば式(2)及び式(3)を満たすように設定することにより、第1の波長に対する復路倍率M1に対して、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を、適宜設定することが可能となり、受光素子である受光部40が共通でこの受光部40と対物レンズ34との間の復路共通の光学系において、コリメータレンズ37を各波長に応じて異なる位置に配置して、それに対応した対物レンズ34を有する構成により、フォーカス引き込み範囲をフォーマットに応じてそれぞれ適切な値とすることが可能となる。このようにフォーカス引き込み範囲を適切なものとすることにより、フォーカスサーボの感度が低下したり、フォーカス外れが発生し適切なフォーカスサーボが阻害されてしまうことを防止して、良好な記録再生特性を可能とする。
ここで、共通復路光学系で第1の波長に対する復路倍率を15倍と固定して各光学部品を配置した例において、第2及び第3の波長の光ビームの集光光学デバイス36への入射有限倍率m2,m3を変化させた場合の復路倍率M2,M3の変化の関係を図7に示す。また、表1〜表4に、このときの第2及び第3の波長の光ビームの集光光学デバイス36への入射倍率m2,m3を、「−1/20」、「−1/60」、「−1/100」及び「1/∞」として、最適な対物レンズ34及び回折光学素子35を形成したときの、各波長に対する「対物レンズの焦点距離」、各波長における集光光学デバイス36への「入射倍率m」、各波長に対する「往路倍率」、各波長に対する「復路倍率M」、第1の波長を用いる場合の位置を基準とした第2及び第3の波長を用いる場合のコリメータレンズ37の「ストローク量」、及び、各波長におけるフォーカス引き込み範囲を示す所謂「s字p−p」の関係を示す。
また、ここで、図7(a)は、第3の光ディスク(CD等)に対する第3の波長の光ビームの集光光学デバイス36に対する入射倍率の変化に伴う第3の波長の光ビームに対する復路倍率M3の変化を示す破線LM3と、コリメータレンズ37のストローク量(移動量)の変化を示す実線LC3とを示すものである。ここで、ストローク量は、第1の波長のときのコリメータレンズ37の位置を基準としたもので、この位置に対する当該第3の波長のときのコリメータレンズ37の位置への必要移動量を示す。図7(a)中横軸は、第3の波長の光ビームの入射倍率をm3としたときの(−m3)の値を示すものであり、縦軸は、破線LM3に対しては第3の波長の光ビームに対する復路倍率M3を示し、実線LC3に対してはコリメータレンズ37のストローク量(mm)を示すものである。
また、図7(b)は、第2の光ディスク(DVD等)に対する第2の波長の光ビームの集光光学デバイス36に対する入射倍率の変化に伴う第2の波長の光ビームに対する復路倍率M2の変化を示す破線LM2と、コリメータレンズ37の移動量の変化を示す実線LC2とを示すものである。図7(b)中横軸は、第2の波長の光ビームの入射倍率をm2としたときの(−m2)の値を示すものであり、縦軸は、破線LM2に対しては第2の波長の光ビームに対する復路倍率M2を示し、実線LC2に対してはコリメータレンズ37の移動量(mm)を示すものである。
また、図7(c)は、第2及び第3の光ディスクに対する第2、第3の波長の光ビームの集光光学デバイス36に対する入射倍率の変化と比較して第1の波長の光ビームに対する復路倍率M1の変化を示す破線LM1と、第1の波長に対するコリメータレンズ37の移動量の変化を示す実線LC1を示すものである。図7(c)中横軸は、第2又は第3の波長の光ビームの入射倍率m2,m3のいずれかをmとしたときの(−m)の値を示すものであり、縦軸は、破線LM1に対しては第1の波長の光ビームに対する復路倍率M1を示し、実線LC1に対してはコリメータレンズ37の移動量(mm)を示すものである。ここで、図7(c)において横軸を第2,第3の波長の光ビームの入射倍率のいずれかとしたのは、第1の波長の光ビームは平行光である無限系であるので、第2,第3の波長における有限倍率の変化に対する第2,第3の復路倍率M2,M3(図7(a),図7(b))と比較するための復路倍率M1を示すための図である。尚、この図7(a)及び図7(b)において、ハッチングされた範囲は、復路倍率及びストローク量の観点から後述のように適切な範囲を示すものであり、具体的には、横軸における0.005〜0.025の範囲を示すものである。
図7(a)〜図7(b)に示すように、第2及び第3の波長における集光光学デバイス36への入射倍率m2,m3がm2,m3≦−1/200の範囲(0.005≦(−m2),(−m3))で、復路倍率M2,M3を、図7(c)に示す復路倍率M1に対して十分に小さい値とすることができ、これによりフォーカス引き込み範囲を適切な値に設定することができる。尚、光ディスクの各フォーマットは、上述した規格書により規定されているものであり、可動コリメータレンズ37と、第1の波長に対して無限系で且つ第2及び第3の波長に対して有限系の対物レンズ34とを用いた光ピックアップ3においては、上述の範囲において、M1とM2及びM3との間で適切な復路倍率の関係とし、所望のフォーカス引き込み範囲が得られるものである。
その一方で、図7(a)及び図7(b)に示すように、入射有限倍率(−m2),(−m3)を大きくすると復路倍率M1と、復路倍率M2、M3との間の復路倍率差を有するという観点では優れているが、その一方でコリメータレンズ37を駆動させるストローク量が増加してしまうという問題がある。このストローク量の増大は、光ピックアップを構成する上で、コリメータレンズ37用のアクチュエータの大型化や、光学系の大型化等の重大な問題を引き起こしてしまう。コリメータレンズ37のストローク量の観点からは、第2及び第3の波長における集光光学デバイス36への入射倍率m2,m3が−1/40≦m2,m3の範囲((−m2),(−m3)≦0.025)で、コリメータレンズ37のストローク量を、適切な範囲とすることができ、これにより、光ピックアップ3の構成上の問題や、装置の大型化の問題等の発生を防止できる。
また、上述した−1/40≦m2,m3≦−1/200の範囲のうち、表2及び表3で示されるm2,m3=−1/60、m2,m3=−1/100の場合には、特に、第1の波長の復路倍率M1=15.00であるのに対して、第2の波長の復路倍率M2=13.55,13.82であり、第3の波長の復路倍率M3=13.53,13.65であり、すなわち、第1の波長に対する復路倍率M1と比べて第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3に十分な倍率差を与えて、所望のフォーカス引き込み範囲を設定することができるとともに、コリメータレンズ37のストローク量も、第2の波長の場合に、−2.70,−1.43であり、第3の波長の場合に、−1.84,−1.20であり、装置の構成上十分に問題のない値に抑えることができ、換言すると、このm2,m3が−1/60〜−1/100の範囲は、装置の大型化等の問題を招来することなく、フォーカス引き込み範囲をさらに優れた範囲とすることができる。
以上のようにコリメータレンズ37及びコリメータレンズ駆動手段47は、装着された光ディスクの種類に応じて、対応する波長の光ビームの発散角を調整して、所望の入射倍率m1,m2,m3で集光光学デバイス36に入射するような状態の平行光又は拡散光として、集光光学デバイス36側に向けて出射させることができる。尚、このコリメータレンズ37及びコリメータレンズ駆動手段47は、通過した光ビームの発散角を調整して、集光光学デバイス36への入射倍率を各波長毎に適切な範囲にすることができるのみならず、装着された光ディスクが信号記録面を複数有する所謂多層光ディスクであった場合には、そのいずれの信号記録面への記録及び/又は再生をも可能とする。
1/4波長板45は、コリメータレンズ37により発散角を変換された往路の第1乃至第3の波長の光ビームに、1/4波長の位相を付与することにより、直線偏光状態から円偏光状態として立ち上げミラー46に出射させ、立ち上げミラー46から導かれた復路の第1乃至第3の波長の光ビームに、1/4波長の位相を付与することにより、円偏光状態から直線偏光状態としてコリメータレンズ37側に出射させる。
立ち上げミラー46は、1/4波長板45により1/4波長の位相差を付与された光ビームを反射して、対物レンズ34の光軸にその光軸を合わせた状態で回折光学素子35側に出射させる。
対物レンズ34は、入射した第1乃至第3の波長の光ビームを光ディスク2の信号記録面上に集光させる。この対物レンズ34は、図示しない2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動機構によって移動自在に保持されている。そして、この対物レンズ34は、光検出器41で検出された光ディスク2からの戻り光により生成されたトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号に基づいて、2軸アクチュエータ等により移動操作されることにより、光ディスク2に近接離間する方向及び光ディスク2の径方向の2軸方向へ移動される。対物レンズ34は、第1乃至第3の出射部からの光ビームが光ディスク2の信号記録面上で常に焦点が合うように、この光ビームを集束するとともに、この集束された光ビームを光ディスク2の信号記録面上に形成された記録トラックに追従させる。尚、対物レンズ34が保持される対物レンズ駆動機構のレンズホルダに、この対物レンズ34と一体になるように後述の回折光学素子35を保持するように構成されており、対物レンズ34のトラッキング方向への移動等の視野振りの際にも回折光学素子35に設けた回折部50の後述の作用効果を適切に発揮することができる。
回折光学素子35は、その一方の面として例えば、入射側の面に複数の回折領域からなる回折部50が設けられており、この回折部50により、複数の回折領域毎に通過する第1乃至第3の波長の光ビームのそれぞれを所定の次数となるように回折して対物レンズ34に入射させ、すなわち、所定の発散角を有する拡散状態又は収束状態の光ビームとして対物レンズ34に入射させることで、この単一の対物レンズ34を用いて第1乃至第3の波長の光ビームをそれぞれに対応する3種類の光ディスクの信号記録面に球面収差を発生しないように適切に集光することを可能とする。
具体的に、図8(a)及び図8(b)に示すように、回折光学素子35の入射側の面に設けられた回折部50は、最内周部に設けられ略円形状の第1の回折領域(以下、「内輪帯」ともいう。)51と、第1の回折領域51の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域(以下、「中輪帯」ともいう。)52と、第2の回折領域52の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域(以下、「外輪帯」ともいう。)53とを有する。
内輪帯である第1の回折領域51は、輪帯状で且つ所定の深さを有する第1の回折構造が形成され、通過する第1の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第1の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。
また、第1の回折領域51は、第1の回折構造により、通過する第2の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第2の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。
また、第1の回折領域51は、第1の回折構造により、通過する第3の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第3の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。
このように、第1の回折領域51は、上述の各波長の光ビームに対して上述の所定の次数の回折光が支配的となるのに適するような回折構造が形成されているため、第1の回折領域51を通過して所定の次数の回折光とされた各波長の光ビームが対物レンズ34によりそれぞれの光ディスクの信号記録面に集光される際の球面収差を補正して低減することを可能とする。
中輪帯である第2の回折領域52は、輪帯状で且つ所定の深さを有し第1の回折構造とは異なる構造とされた第2の回折構造が形成され、通過する第1の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第1の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。
また、第2の回折領域52は、第2の回折構造により、通過する第2の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第2の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。
また、第2の回折領域52は、第2の回折構造により、通過する第3の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第3の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数以外の次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。尚、第2の回折領域52は、第2の回折構造により、通過する第3の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第3の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光の回折効率を十分に低減することができる。
このように、第2の回折領域52は、上述の各波長の光ビームに対して上述の所定の次数の回折光が支配的となるのに適するような回折構造が形成されているため、第2の回折領域52を通過して所定の次数の回折光とされた第1及び第2の波長の光ビームが対物レンズ34によりそれぞれの光ディスクの信号記録面に集光される際の球面収差を補正して低減することを可能とする。
外輪帯である第3の回折領域53は、輪帯状で且つ所定の深さを有し第1及び第2の回折構造とは異なる構造とされた第3の回折構造が形成され、通過する第1の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第1の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。
また、第3の回折領域53は、第3の回折構造により、通過する第2の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第2の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数以外の次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。尚、第3の回折領域53は、第3の回折構造により、通過する第2の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第2の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光の回折効率を十分に低減することができる。
また、第3の回折領域53は、第3の回折構造により、通過する第3の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第3の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数以外の次数の回折光が支配的となるように、すなわち、他の次数の回折光に対して最大の回折効率となるように発生させる。尚、第3の回折領域53は、第3の回折構造により、通過する第3の波長の光ビームの対物レンズ34を介して第3の光ディスクの信号記録面に適切なスポットを形成するよう集光する次数の回折光の回折効率を十分に低減することができる。
このように、第3の回折領域53は、上述の各波長の光ビームに対して上述の所定の次数の回折光が支配的となるのに適するような回折構造が形成されているため、第3の回折領域53を通過して所定の次数の回折光とされた第1の波長の光ビームが対物レンズ34により光ディスクの信号記録面に集光される際の球面収差を補正して低減することを可能とする。
ここで、上述の第1乃至第3の回折領域51,52,53には、例えば、光軸を中心とした輪帯状でこの輪帯の断面形状が、所定の深さのブレーズ形状又は階段形状となるように形成されている。各回折領域51,52,53の各回折構造において、溝深さ及び溝幅は、上述したように光ディスクの信号記録面で集光されるスポットが最適となるような所定の次数の回折光の回折角度、及びこの次数の回折光の回折効率が所定の範囲となるように形成されている。
また、第1乃至第3の回折領域51,52,53は、通過する各波長の光ビームに対して開口制限を行うよう機能している。すなわち、第1の回折領域51は、例えばNA=0.45程度に対応する大きさに形成されており、第2の回折領域52は、例えばNA=0.6程度に対応する大きさに形成されており、第3の回折領域53は、例えばNA=0.85程度に対応する大きさに形成されている。この第1乃至第3の回折領域51,52,53は、通過する第1の波長の光ビームについて例えば0.85程度のNAとなるように開口制限を行うことを可能とし、通過する第2の波長の光ビームについて例えば0.60程度のNAとなるように開口制限を行うことを可能とし、通過する第3の波長の光ビームについて例えば0.45程度のNAとなるように開口制限を行うことを可能とする。このように、第1乃至第3の回折領域51,52,53からなる回折部50は、3種類の光ディスク及び3種類の波長の光ビームに対応した開口数で開口制限を行うことができ、これにより従来光ピックアップに必要であった開口制限フィルター等を設けることや、これを配置させる際の調整を不要とし、光ピックアップの構成の簡素化、小型化、及び低コスト化を可能とする。
また、上述では、図9(a)に示すように、対物レンズ34とは別体に設けた回折光学素子35の入射側の面に、3つの回折領域51,52,53からなる回折部50を設けるように構成したが、これに限られるものではなく、回折光学素子35の出射側の面に設けてもよい。さらに、第1乃至第3の回折領域51,52,53を有する回折部50は、対物レンズ34の入射側又は出射側の面に一体に設けるように構成してもよく、例えば図9(b)に示すように、その入射側の面に回折部50を有する対物レンズ34Bを設けるように構成してもよい。例えば、対物レンズ34Bの入射側の面に回折部50が設けられる場合には、対物レンズとしての機能として要求される入射側の面の面形状を基準として、これに上述のような回折構造の面形状を合わせたような面形状が形成されることとなる。このように構成される対物レンズ34Bは、上述した回折光学素子35及び対物レンズ34が2つの素子により集光光学デバイス36として機能していたのに対して、1つの素子のみで、3つの異なる波長の光ビームをそれぞれに対応する光ディスクの信号記録面に球面収差を発生しないように適切に集光する集光光学デバイスとして機能する。回折部50を対物レンズ34Bに一体に設け、これを本発明を適用した光ピックアップを構成する集光光学デバイスとすることにより、さらなる光学部品の削減、及び構成の小型化を可能とする。回折部50と同様の機能を有する回折部を入射側又は出射側の面に一体に設けられた対物レンズ34Bは、光ピックアップに用いられることにより収差等を低減して光ピックアップの3波長互換を実現するとともに、部品点数を削減して、構成の簡素化及び小型化を可能とし、高生産性、低コスト化を実現する。
以上のように、対物レンズ34及び回折光学素子35からなる集光光学デバイス36、並びに対物レンズ34Bからなる集光光学デバイスは、上述したように、コリメータレンズ37により発散角を変換され略平行光とされた第1の波長の光ビームを第1の光ディスクの信号記録面に良好に集光させ、コリメータレンズ37により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第2の波長の光ビームを第2の光ディスクの信号記録面に良好に集光させ、コリメータレンズ37により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第3の波長の光ビームを第3の光ディスクの信号記録面に良好に集光させるように形成されている。すなわち、この集光光学デバイス36等は、入射倍率がm1,m2,m3程度とされた各波長の光ビームを適切に対応する光ディスクの信号記録面に集光させる。
マルチレンズ42は、第1のビームスプリッタ38と受光部40との間の光路上に配置され、各光ディスクの信号記録面で反射され、対物レンズ34、回折光学素子35、立ち上げミラー46、1/4波長板45、及びコリメータレンズ37を経由して、第2及び第1のビームスプリッタ39,38を透過されて往路の光ビームより分離された戻りの第1乃至第3の波長の光ビームに所定の倍率及び屈折力を付与して光検出器41のフォトディテクタ等の受光部40の受光面に適切に集光する。このとき、マルチレンズ42は、フォーカスエラー信号等の検出のための非点収差を戻りの光ビームに付与する。このように、マルチレンズ42は、非点収差を付与するとともに入射した復路の各波長の光ビームを共通の受光部40上に集光するための屈折力を付与する素子として機能する。
このマルチレンズ42は、例えば、上述したコリメータレンズ37と同様にS−BSL7(νd=64.1)等により構成されるようにしても良いが、コリメータレンズ37よりも材料分散が大きい材料により形成されるように構成してもよく、例えば、アッベ数が小さく材料分散が大きなS−NPH2(νd=18.9)(株式会社オハラ製)等の低Tg光学ガラス等により形成されるようにしてもよい。マルチレンズ42は、コリメータレンズ37よりも材料分散が大きい材料により形成されるように構成されることにより、第1の波長の場合と、第2及び第3の波長の場合とで復路倍率に倍率差をつける機能を有し、すなわち、第1の波長に対する復路倍率M1に対して、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を小さくすることに寄与し、これにより、第1の波長に対するフォーカス引き込み範囲に対して、第2及び第3の波長に対するフォーカス引き込み範囲を大きくすることに寄与し、上述の集光光学デバイス36への入射倍率m1,m2,m3を適切な範囲とする構成と組み合わせることにより、フォーカス引き込み範囲をフォーマットに応じてそれぞれ、より適切な値とすることを可能とする。
尚、材料のアッベ数をνとしたときに、材料分散は、1/νで表される。そして、マルチレンズ42の構成材料のアッベ数をνmlとし、コリメータレンズ37の構成材料のアッベ数をνclとしたとき、マルチレンズ42の材料分散(1/νml)がコリメータレンズ37の材料分散(1/νcl)より大きいことは、(1/νcl)≦(1/νml)ことを意味し、これを変形すると(νml/νcl)≦1であることを意味する。
ここで、復路光学系に配置され、戻り光を受光部40の受光面に集光するマルチレンズ42の材質として高分散特性を有する硝材等を選択することで、第1の波長に対する復路倍率M1に対して、第1の波長よりも波長の長い第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を小さくできることについて説明する。この構成及び機能は、屈折率が波長に依存するものであり、コリメータレンズ37やマルチレンズ42を構成する材料においては、一般的に短い波長となるにつれてその波長の光ビームに対する屈折率が大きくなることを利用するものである。尚、マルチレンズ42に材料分散の大きい材料を用いることにより上述のような機能を持たせるためにはマルチレンズ42を負の屈折力を有するレンズとして構成する必要がある。
コリメータレンズ37は、正の屈折力を有するレンズであり、例えば、図10(a)に示すように同じ状態(平行状態)で第1乃至第3の波長の光ビームが入射した場合には、第1の波長の光ビームの集光位置Pc1に対して、第1の波長よりも波長が長い第2及び第3の波長の光ビームの集光位置Pc2,Pc3が進行方向側、すなわち奥側に位置することになる。この集光位置の間隔dcは、材料分散(1/ν)が小さいほど小さくなる。尚、実際には、対物レンズ34及び回折光学素子35からなる集光光学デバイス36の各波長に対する焦点距離や、コリメータレンズ37の位置が異なることから、各波長の光ビームにおいて、同じ状態でコリメータレンズ37に入射するとは限らないが、図10(a)は、あくまで、コリメータレンズ37の材料分散による各波長の集光位置の差分のみを示すための概念的な図である。また、図10(a)及び後述の図10(b)において、第2及び第3の波長の光ビームの集光位置Pc2,Pc3,Pm2,Pm3が、同じ位置に集光するような図となっているが、厳密には僅かに異なる位置に位置することとなるが、これらの図は、あくまで、第1の波長の光ビームと、第2及び第3の光ビームとの集光位置に差分を設ける機能を示すための図であり、説明の便宜上及び図を明瞭なものとするため同じ位置に位置するようにしているものである。
その一方で、マルチレンズ42は、負の屈折力を有するレンズであった場合には、例えば、図10(b)に示すように同じ状態(収束状態)で第1乃至第3の波長の光ビームが入射した場合には、第1の波長の光ビームの集光位置Pm1に対して第2及び第3の波長の光ビームの集光位置Pm2,Pm3が進行方向と逆側、すなわち手前側に位置することになる。この集光位置dmの間隔は、材料分散が大きいほど大きくなる。尚、実際には、上述のコリメータレンズ37の材料分散により、第1の波長の光ビームと、第2及び第3の波長の光ビームとで、同じ状態でマルチレンズ42に入射するとは限らないが、図10(b)は、あくまで、マルチレンズ42の材料分散による各波長の集光位置の差分のみを示すための概念的な図である。
以上のことから、コリメータレンズ37の材料分散に比べてマルチレンズ42の材料分散を大きく設定することにより、同じ状態で入射すると仮定した場合の、第1の波長の光ビームの集光位置に対して、第2及び第3の波長の光ビームの集光位置をより手前側にすることができる。このことは、上述した復路倍率Mを算出(M=Scm/So)する際の第1の波長における焦点距離Scm1に対して第2及び第3の波長における焦点距離Scm2,Scm3を小さくすることを意味し、第1の波長における復路倍率M1に対して第2及び第3の波長における復路倍率M2,M3を小さくする効果がある。尚、復路倍率Mに対しては、上述の効果があるが、実際には、図10(c)に示すように、第2及び第3の波長の光ビームは、戻りの光学系においては収束状態でコリメータレンズ37に入射するので、第1乃至第3の波長の光ビームが同じ集光位置Pm1,Pm2’,Pm3’、すなわち同じ受光面上に集光することができる。
このように、復路光学系に配置するマルチレンズ42の材質に高分散特性を持つ硝材を選択的に利用するようにすることで、フォーカス引き込み範囲を各フォーマットに適合させるための、さらに第1の波長と、第2及び第3の波長との間での復路倍率の倍率差を与えることが可能となる。ここで、倍率差を与える素子が復路光学系にのみに配置されるマルチレンズ42であるため、コリメータレンズ37のストローク量としては拡大する必要なく、光学系として有利であるとともに、小型化を実現するを構成とすることが可能となる。
ここで、マルチレンズ42を構成する材料の材料分散の値を変化させた場合の一例として、上述した図7及び表2に示した第2及び第3の波長の光ビームの集光光学デバイス36への入射倍率m2,m3がm2,m3=−1/60である場合において、マルチレンズ42を構成する材料を、コリメータレンズ37と同等のアッベ数(νd=64.1)を有する材料から、高分散の材料となるようにアッベ数νd=18.9を有する材料まで変化させたときの第2及び第3の波長の光ビームに対する復路倍率の変化を図11に示すとともに、マルチレンズ42のアッベ数をνd=64.1,18.9とした場合の、表1〜表4に示した各数値と同様の各数値をそれぞれ表5及び表6に示す。
尚、ここで、図11中横軸は、材料分散比としてνml/νclを示し、縦軸は、第2及び第3の波長の復路倍率Mを示し、破線LMν2は、マルチレンズ42の材料分散(アッベ数)を変化させたときの第2の波長に対する復路倍率M2の変化を示すものであり、実線LMν3は、マルチレンズ42の材料分散(アッベ数)を変化させたときの第3の波長に対する復路倍率M3の変化を示すものである。尚、この図11において、マルチレンズ42の材料分散(アッベ数)を変化させたときにも第1の波長に対する復路倍率M1が15.00で変化しないものとして、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を算出したものである。
図11及び表5,6に示すように、マルチレンズ42の材料分散を大きくし(アッベ数νmlを小さくし)、マルチレンズ42の材料分散(1/νml)に対するコリメータレンズ37の材料分散(1/νcl)の比を示す材料分散比(νml/νcl)が小さくなるにつれて、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を小さくでき、これにより固定された第1の波長に対する復路倍率M1に対して十分に小さい値とすることができ、よって、フォーカス引き込み範囲を適切な値に設定することができる。すなわち、例えば表1〜4及び図7を用いて上述したように、集光光学デバイス36への入射倍率m1,m2,m3を適切な範囲に設定する構成により、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を、第1の波長に対する復路倍率M1に比べて、M2=13.55,M3=13.53と小さくできる(表5参照)のに加えて、例えば、表6に示すように、マルチレンズ42の材料分散(1/νml)を大きする構成により、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を、さらに、M2=13.33,M3=13.26とより小さくすることができ、これにより、第1の波長に対する復路倍率M1との倍率差をより大きくすることによりフォーカス引き込み範囲をさらに適切な値に設定することができるものである。
光検出器41は、フォトディテクタ等の受光素子からなる受光部40を有し、マルチレンズ42で集光された戻りの第1乃至第3の波長の光ビームをこの共通の受光部40で受光して、情報信号とともに、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号等の各種検出信号を検出する。
以上のように構成された光ピックアップ3は、光検出器41によって得られたフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ34を駆動変位させることによって、光ディスク2の信号記録面に対して対物レンズ34が合焦位置に移動されて、光ビームが光ディスク2の信号記録面に合焦されて、光ディスク2に対して情報の記録又は再生が行われる。
光ピックアップ3は、第1乃至第3の波長の光ビームを出射する第1乃至第3の出射部と、第1乃至第3の出射部から出射された第1乃至第3の波長の光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する集光光学デバイス36を構成する対物レンズ34と、第1乃至第3の波長の光ビームの往路の光路上に配置される回折光学素子35の一方の面に設けられる回折部50とを備え、回折部50が、第1乃至第3の回折領域51,52,53を有し、第1乃至第3の回折領域51,52,53が、輪帯状で且つ所定の深さを有するそれぞれ異なる回折構造とされるとともに、各波長の光ビームに対して上述のような所定の回折次数の回折光が支配的となるように発生させる第1乃至第3の回折構造を有するように構成されていることにより、それぞれ使用波長を異にする3種類の光ディスクに対して、共通の一の対物レンズ34を用いてそれぞれ対応する光ビームを信号記録面に適切に集光することを可能として、構成を複雑にすることなく、対物レンズ34を共通とした3波長互換を実現してそれぞれの光ディスクに対して良好な情報信号の記録及び/又は再生を実現する。
尚、ここで、対物レンズ34と、対物レンズ34で光ディスクに集光される光ビームの入射側の位置に設けられ、対物レンズ34により光ディスクに集光される各波長の光ビームの収差を低減する回折部50を有する回折光学素子35とから光ピックアップ3を構成する集光光学デバイス36を構成して対物レンズを共通とした3波長互換を実現するようにしたが、光ピックアップ3を構成する集光光学デバイス36は、これに限られるものではなく、上述したような少なくとも一方の面に回折部50として各波長の光ビームの収差を低減する回折構造を有する対物レンズ34Bにより構成されるようにしてもよく、その場合には、さらなる構成の簡素化及び小型化を可能とする。また、ここでは、第1乃至第3の回折領域51,52,53からなる所謂一面に3輪体を備えた回折部50により収差低減を実現したが、これに限られるものではなく例えば光学素子の両面に設けた回折構造によりこの回折部50と同様の機能を持たせるようにしてもよいが、上述した回折部50を設ける構成とした場合の方が、装置の小型化や構成の簡素化、さらには光利用効率の向上や調整工程の省略化等に有利である。
以上のように、光ピックアップ3は、集光光学デバイス36を構成する回折光学素子35の一方の面に設けられ、第1乃至第3の回折領域51,52,53を有する回折部50により、各波長の光ビームに対して領域毎に最適な回折効率及び回折角を与えることができ、保護層の厚さ等のフォーマットが異なる3種類の第1乃至第3の光ディスク11,12,13の信号記録面における球面収差を十分に低減でき、対物レンズ34等の光学部品を共通化することにより、装置の小型化及び構成の簡素化を可能とするとともに、異なる3波長の光ビームを用いて、複数種類の光ディスク11,12,13に対して信号の読み取り及び書き込みを可能とする。
さらに、光ピックアップ3は、光軸方向に移動可能とされ、移動された光軸方向の位置に応じて各波長の光ビームの発散角を所定の発散角となるように変換する発散角変換素子としてのコリメータレンズ37を備え、集光光学デバイス36が、コリメータレンズ37により略平行光とされた第1の波長の光ビームを第1の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、コリメータレンズ37により所定の拡散光とされた第2の波長の光ビームを第2の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、コリメータレンズ37により所定の拡散光とされた第3の波長の光ビームを第3の光ディスクの信号記録面に良好に集光するように形成されていることにより、使用波長に応じて復路系の光学倍率を最適なものとすることができ、すなわち、第1の光ディスクの使用波長である第1の波長における復路倍率M1に対して、第2及び第3の光ディスクそれぞれの使用波長である第2、第3の波長における復路倍率M2,M3を小さくすることができ、これにより、3種類の使用波長に対応する共通の集光光学デバイス36と共通の受光部40を有する共通の光学系を用いて、各光ディスクに対して対応する波長の光ビームを集光するとともに、光ディスクからの反射光を検出して、複数種類の光ディスクに情報信号の記録再生を行う光学系において、各光ディスクのフォーマットに対応する適切なフォーカス引き込み範囲を設定することができ、各光ディスクに対して良好な記録及び/又は再生を実現する。そして、この光ピックアップ3は、フォーカス引き込み範囲を所定の要求する範囲に設定することにより、既存のシステムに対してシステムの大幅な変更の必要がなく信頼性の高い記録再生を行うことを実現する。
このように、この光ピックアップ3は、共通の対物レンズ34と共通の受光部40により、フォーカス引き込み範囲等を含めた適切な3波長互換を実現し、対物レンズ34及び光検出器41の光学部品を共通化して部品点数を削減するのみならず、その間の光路上に配置される種々の光学部品を共通化することを実現して、小型化及び低コスト化を実現するとともに、部品共通化により各波長ごとに設けた個々の部品毎に特性ばらつきがあった場合等の影響を防止して光ピックアップとしての特性を向上させることができる。
また、この光ピックアップ3は、3波長互換を1つの対物レンズ34により実現することにより、複数の対物レンズを用いていた場合の問題点である、アクチュエータの感度が低下する等の問題や、個々の対物レンズのアクチュエータへの取り付け角度に誤差があった場合の特性の劣化等の問題を解消して、良好な記録再生特性を実現する。また、この光ピックアップ3は、3波長互換を1つの受光部40により実現することにより、複数の受光素部を設ける場合の問題点である、配線を複数引き回すための構成が煩雑となったり小型化を妨げるという問題点を解消して、簡素な構成及び小型化を実現する。さらに、この光ピックアップ3は、全体として上述のように構成部品を削減することで、製造上において必要となる調整工程を少なくして、製造の容易化及び低コスト化を実現する。
ところで、上述の光ピックアップ3の回折部50を有する回折光学素子35及び対物レンズ34は、上述したように入射した光ビームを所定の位置に集光させる集光光学デバイス36として機能するものである。上述では、この集光光学デバイス36を構成する、回折部50が設けられた回折光学素子35及び対物レンズ34を一体となるように、対物レンズ34を駆動する対物レンズ駆動機構等のアクチュエータに設けるように構成したが、このアクチュエータのレンズホルダに組み付ける際の組み付け精度を高めるとともに組付けを容易にするために回折光学素子35及び対物レンズ34をユニット状にして一体としたような集光光学ユニットとして構成してもよい。例えば、回折光学素子35及び対物レンズ34を、スペーサ等を用いて、位置、間隔及び光軸を合わせながらホルダにより固定することで一体化して構成でき、この構成により調整工程を簡素化するとともに回折部50及び対物レンズ34の調整を精度良くでき光ピックアップとしての特性を向上させることができる。
次に、上述のように構成された光ピックアップ3における、第1及び第2の光源部31,32の各出射部から出射された光ビームの光路について、図2を用いて説明する。まず、第1の光ディスク11に対して第1の波長の光ビームを出射させて情報の読み取り又は書き込みを行うときの光路について説明する。
光ディスク2の種類が第1の光ディスク11であることを判別したディスク種類判別部22は、第1の光源部31の第1の出射部から第1の波長の光ビームを出射させる。
第1の出射部から出射された第1の波長の光ビームは、第1のグレーティング43によりトラッキングエラー信号等の検出のため3ビームに分割され、第1のビームスプリッタ38に入射される。第1のビームスプリッタ38に入射された第1の波長の光ビームは、その分離面38aで反射され、第2のビームスプリッタ39側に出射される。
第2のビームスプリッタ39に入射された第1の波長の光ビームは、その合成分離面39aを透過されて、コリメータレンズ37側に出射され、コリメータレンズ37により発散角を変換されて略平行光とされ、1/4波長板45に所定の位相差を付与され、立ち上げミラー46で反射されて集光光学デバイス36の回折光学素子35側に出射される。このとき、コリメータレンズ37は、コリメータレンズ駆動手段47により第1の位置に移動されて、第1の波長の光ビームを略平行光の状態で出射させ、換言すると、集光光学デバイス36への入射倍率m1をm1=0とするように制御されている。
回折光学素子35に入射した第1の波長の光ビームは、その入射側の面に設けられた回折部50の第1乃至第3の回折領域51,52,53により、各領域を通過した光ビームがそれぞれ上述のように所定の回折次数が支配的となるようにして出射され、集光光学デバイス36の対物レンズ34に入射される。尚、回折光学素子35から出射される第1の波長の光ビームは、所定の発散角の状態とされているのみならず、所定の開口制限がされた状態とされている。
対物レンズ34に入射した第1の波長の光ビームは、各領域51,52,53を通過した光ビームが球面収差を低減できるような発散角の状態で入射されているので、対物レンズ34により、第1の光ディスク11の信号記録面に適切に集光される。
第1の光ディスク11で集光された光ビームは、信号記録面で反射し、対物レンズ34、回折光学素子35、立ち上げミラー46、1/4波長板45、コリメータレンズ37を経由して、第2のビームスプリッタ39の合成分離面39aを透過され、第1のビームスプリッタ38の分離面38aを透過されて、マルチレンズ42側に出射される。
第1及び第2のビームスプリッタ38,39により往路の光ビームの光路から光路分岐された第1の波長の光ビームは、マルチレンズ42により非点収差及び所定の屈折力を付与されて、光検出器41の受光部40の受光面上に収束されて検出される。このとき、第1の光ディスクからの戻りの光学系における復路倍率M1は、上述した入射倍率m1を所定の値となるようにされ、集光光学デバイス36がこの状態で適切に集光させるような構成とされていることから、後述の復路倍率M2,M3よりも大きな値とされている。
次に、第2の光ディスク12に対して第2の波長の光ビームを出射させて情報の読み取り又は書き込みを行うときの光路について説明する。
光ディスク2の種類が第2の光ディスク12であることを判別したディスク種類判別部22は、第2の光源部32の第2の出射部から第2の波長の光ビームを出射させる。
第2の出射部から出射された第2の波長の光ビームは、第2のグレーティング44によりトラッキングエラー信号等の検出のため3ビームに分割され、第2のビームスプリッタ39に入射される。第2のビームスプリッタ39に入射された第2の波長の光ビームは、その合成分離面39aで反射され、コリメータレンズ37側に出射され、コリメータレンズ37により発散角を変換されて所定の発散角の拡散光とされ、1/4波長板45に所定の位相差を付与され、立ち上げミラー46で反射されて集光光学デバイス36の回折光学素子35側に出射される。このとき、コリメータレンズ37は、コリメータレンズ駆動手段47により第2の位置に移動されて、第2の波長の光ビームを所定の発散角を有する拡散光の状態で出射させ、換言すると、集光光学デバイス36への入射倍率m2を−1/40≦m2≦−1/200とするように制御されている。
回折光学素子35に入射した第2の波長の光ビームは、その入射側の面に設けられた回折部50の第1乃至第3の回折領域51,52,53により、各領域を通過した光ビームがそれぞれ上述のような所定の回折次数が支配的となるようにして出射され、集光光学デバイス36の対物レンズ34に入射される。尚、回折光学素子35から出射される第2の波長の光ビームは、所定の発散角の状態とされているのみならず、対物レンズ34に入射することにより開口制限の効果が得られる状態とされている。
対物レンズ34に入射した第2の波長の光ビームは、第1及び第2の回折領域51,52を通過した光ビームが球面収差を低減できるような発散角の状態で入射されているので、対物レンズ34により、第2の光ディスク12の信号記録面に適切に集光される。
第2の光ディスク12の信号記録面で反射された光ビームの復路の光路については、上述した第1の波長の光ビームと同様であるので、省略する。但し、このとき、第2の光ディスクからの戻りの光学系における復路倍率M2は、上述した入射倍率m2を所定の範囲内の値となるようにされ、集光光学デバイス36がこの状態で適切に集光させるような構成とされていることから、上述の復路倍率M1よりも小さな値とされている。
次に、第3の光ディスク13に対して第3の波長の光ビームを出射させて情報の読み取り又は書き込みを行うときの光路について説明する。
光ディスク2の種類が第3の光ディスク13であることを判別したディスク種類判別部22は、第2の光源部32の第3の出射部から第3の波長の光ビームを出射させる。
第3の出射部から出射された第3の波長の光ビームは、第2のグレーティング44によりトラッキングエラー信号等の検出のため3ビームに分割され、第2のビームスプリッタ39に入射される。第2のビームスプリッタ39に入射された第3の波長の光ビームは、その合成分離面39aで反射され、コリメータレンズ37側に出射され、コリメータレンズ37により発散角を変換されて所定の発散角の拡散光とされ、1/4波長板45に所定の位相差を付与され、立ち上げミラー46で反射されて集光光学デバイス36の回折光学素子35側に出射される。このとき、コリメータレンズ37は、コリメータレンズ駆動手段47により第3の位置に移動されて、第3の波長の光ビームを所定の発散角を有する拡散光の状態で出射させ、換言すると、集光光学デバイス36への入射倍率m3を−1/40≦m3≦−1/200とするように制御されている。
回折光学素子35に入射した第3の波長の光ビームは、その入射側の面に設けられた回折部50の第1乃至第3の回折領域51,52,53により、各領域を通過した光ビームがそれぞれ上述のような所定の回折次数が支配的となるようにして出射され、集光光学デバイス36の対物レンズ34に入射される。尚、回折光学素子35から出射される第3の波長の光ビームは、所定の発散角の状態とされているのみならず、対物レンズ34に入射することにより開口制限の効果が得られる状態とされている。
対物レンズ34に入射した第3の波長の光ビームは、第1の回折領域51を通過した光ビームが球面収差を低減できるような発散角の状態で入射されているので、対物レンズ34により、第3の光ディスク13の信号記録面に適切に集光される。
第3の光ディスク13の信号記録面で反射された光ビームの復路の光路については、上述した第1の波長の光ビームと同様であるので、省略する。但し、このとき、第3の光ディスクからの戻りの光学系における復路倍率M3は、上述した入射倍率m3を所定の範囲内の値となるようにされ、集光光学デバイス36がこの状態で適切に集光させるような構成とされていることから、上述の復路倍率M1よりも小さな値とされている。
本発明を適用した光ピックアップ3は、第1乃至第3の波長の光ビームを出射する第1乃至第3の出射部と、第1乃至第3の出射部から出射された第1乃至第3の波長の光ビームをそれぞれ対応する光ディスクの信号記録面上に集光する集光光学デバイス36と、光軸方向に移動可能とされ、移動された光軸方向の位置に応じて第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を所定の発散角となるように変換する発散角変換素子としてコリメータレンズ37と、光ディスクで反射された戻りの第1乃至第3の波長の光ビームの光路を第1乃至第3の出射部から出射された各光ビームの光路と分離する光路分離手段として第1及び第2のビームスプリッタ38,39と、この第1及び第2のビームスプリッタ38,39により各往路光から分離された戻りの第1乃至第3の波長の光ビームを受光する3波長間において共通の受光部40を有する光検出器41とを備え、集光光学デバイス36が、コリメータレンズ37により発散角を変換され略平行光とされた第1の波長の光ビームを第1の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、且つコリメータレンズ37により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第2の波長の光ビームを第2の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、且つコリメータレンズ37により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第3の波長の光ビームを第3の光ディスクの信号記録面に良好に集光するように形成されている構成により、このような3種類の使用波長に対応する共通の集光光学デバイス36と共通の受光部40を有する共通の光学系を用いて、各光ディスクに対して対応する波長の光ビームを集光するとともに、光ディスクからの反射光を検出して、装置の小型化及び構成の簡素化を達成した上で、複数種類の光ディスクに情報信号の記録及び/又は再生を行うことを可能とするとともに、このような共通の光学系における、それぞれの使用波長に応じて復路系の光学倍率(復路倍率)を最適なものとすることができ、これにより、それぞれの各光ディスクのフォーマットに対応するフォーカス引き込み範囲を設定することを可能とし、各光ディスクに対する互換性をより発揮することを可能とし、よって、構成の簡素化及び装置の小型化を実現するとともに各光ディスクに対して互換性を発揮して良好な記録及び/又は再生を実現する。
また、光ピックアップ3は、コリメータレンズ37及びコリメータレンズ駆動手段47により、第1の波長の光ビームが、集光光学デバイス36への入射倍率m1が、m1=0の関係式を満たすように集光光学デバイス36に入射され、第2の波長の光ビームが、集光光学デバイス36への入射倍率m2が、−1/40≦m2≦−1/200の関係式を満たすように集光光学デバイス36に入射され、第3の波長の光ビームが、集光光学デバイス36への入射倍率m3が、−1/40≦m3≦−1/200の関係式を満たすように集光光学デバイス36に入射されるよう構成されており、例えば対物レンズ34及び回折光学素子35により構成される集光光学デバイス36が、この入射倍率m1,m2,m3とされた各波長の光ビームを対応する光ディスクに球面収差を低減させた状態で各信号記録面に良好に集光するように形成されていることから、第1の波長に対する復路倍率M1に対して、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3を十分に小さくすることができ、これにより、各光ディスクのフォーマットに対応するフォーカス引き込み範囲を設定することを実現する。これにより、光ピックアップ3は、構成の簡素化及び装置の小型化を実現するとともに各光ディスクに対して互換性を発揮して良好な記録及び/又は再生を実現する。
また、光ピックアップ3は、第1のビームスプリッタ38と受光部40との間には、戻りの第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を変換して受光部40上に集光させるマルチレンズ42が設けられ、コリメータレンズ37を構成する材料の材料分散1/νclと、マルチレンズ42を構成する材料の材料分散1/νmlとが、(νml/νcl)≦1の関係式を満たすように、コリメータレンズ37及びマルチレンズ42の構成材料が決定されていることから、このコリメータレンズ37及びマルチレンズ42の仮想的に合成した仮想合成レンズ49の各波長に対する焦点距離をScm1,Scm2,Scm3としたときに、Scm1>Scm2,Scm3の関係とすることができ、これにより、第1の波長に対する復路倍率M1に対して、第2及び第3の波長に対する復路倍率M2,M3をより小さくすることができ、これにより、各光ディスクのフォーマットに対応するフォーカス引き込み範囲を設定することを実現する。これにより、光ピックアップ3は、構成の簡素化及び装置の小型化を実現するとともに各光ディスクに対して互換性を発揮して良好な記録及び/又は再生を実現する。
また、光ピックアップ3は、第1の出射部が、第1の光源部31に設けられ、第2の出射部及び第3の出射部とが、第1の光源部31とは異なる位置に配置される第2の光源部32に設けられ、第2の出射部と、第3の出射部とが、この第2及び第3の出射部から出射される光ビームの光軸に直交する同一平面内に各発光点が位置するように配置されている構成により第2及び第3の出射部が異なる配置とされている場合に比較してさらに構成部品の簡素化及び装置の小型化を実現し、上述した可動とされたコリメータレンズ37とあわせることにより、光学系の互換性を実現するとともに、第1の波長の光ビームを出射する出射部と、第2及び第3の波長の光ビームを出射部とを異なる位置に配置されていることにより、上述したような復路倍率の倍率差を設ける構成を可能とするものである。
また、本発明を適用した光ピックアップ3は、対物レンズ34を3波長に対して共通とすることができるので、アクチュエータにおける可動部の重量が増大することによる感度低下等の問題の発生を防止できる。また、本発明を適用した光ピックアップ3は、3波長互換の際の共通の対物レンズ34を用いた場合に問題となる球面収差を光学素子の一面に設けた回折部50により十分に低減できるので、従来のような球面収差低減用の回折部を複数面に設けた場合の各回折部間の位置合わせや、複数の回折部を設けることによる回折効率の低下等の問題を防止でき、すなわち、組立工程の簡素化及び光の利用効率の向上を実現する。また、本発明を適用した光ピックアップ3は、上述のように回折部50を光学素子の一面に設ける構成を可能とすることにより、対物レンズ34及び回折光学素子35に換えて回折部50を有する対物レンズ34Bを有するように構成することを可能とし、この回折部50を対物レンズに一体とする構成により、さらなる構成の簡素化、アクチュエータの可動部の重量を小さくすること、組立工程の簡素化及び光の利用効率の向上を実現する。
さらに、本発明を適用した光ピックアップ3は、上述した回折光学素子35の一面に設けられた回折部50により3波長互換を実現するのみならず、3種類の光ディスク及び3種類の波長の光ビームに対応した開口数で開口制限を行うことができ、これにより従来必要であった開口制限フィルター等を設けることや、これを配置させる際の調整を不要とし、さらに、構成の簡素化、小型化、及び低コスト化を実現する。
本発明を適用した光ディスク装置1は、第1乃至第3の光ディスクから任意に選択される光ディスクを保持して回転駆動する駆動手段と、この駆動手段によって回転駆動される光ディスクに対し波長を異にする複数の光ビームを選択的に照射することにより情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップとを備え、この光ピックアップとして上述した光ピックアップ3を用いたことにより、第1乃至第3の波長の光ビームの光路上の光学素子の一面に設けられた回折部により、それぞれ使用波長を異にする3種類の光ディスクに対して、共通の一の対物レンズ34を用いてそれぞれ対応する光ビームを信号記録面に適切に集光することを可能として、構成を複雑にすることなく、対物レンズ34を共通した3波長互換を実現するので、構成の簡素化及び小型化を可能とするとともに良好な記録・再生特性を得ることを実現する。
1 光ディスク装置、 2 光ディスク、 3 光ピックアップ、 4 スピンドルモータ、 5 送りモータ、 9 サーボ制御部、22 ディスク種類判別部、 31 第1の光源部、 32 第2の光源部、 34 対物レンズ、 35 回折光学素子、 36 集光光学デバイス、 37 コリメータレンズ、 38 第1のビームスプリッタ、 39 第2のビームスプリッタ、 40 受光部、 41 光検出器、 42 マルチレンズ、 43 第1のグレーティング、 44 第2のグレーティング、 45 1/4波長板、 46 立ち上げミラー、 47 コリメータレンズ駆動手段、 50 回折部、 51 第1の回折領域、 52 第2の回折領域、 53 第3の回折領域
Claims (8)
- 第1の厚さで形成された保護層を有する第1の光ディスクと、上記第1の厚さより大きな第2の厚さで形成された保護層を有する第2の光ディスクと、上記第2の厚さより大きな第3の厚さで形成された保護層を有する第3の光ディスクとに対して対応する波長の光ビームを選択的に照射することにより情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップにおいて、
上記第1の光ディスクに対応した第1の波長の光ビームを出射する第1の出射部と、
上記第2の光ディスクに対応し且つ上記第1の波長より長い第2の波長の光ビームを出射する第2の出射部と、
上記第3の光ディスクに対応し且つ上記第2の波長より長い第3の波長の光ビームを出射する第3の出射部と、
上記第1乃至第3の波長の光ビームをそれぞれ対応する光ディスクの信号記録面上に集光する集光光学デバイスと、
上記第1乃至第3の出射部と、上記集光光学デバイスとの間の光路上に配置され且つ光軸方向に移動可能とされ、移動された光軸方向の位置に応じて第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を所定の発散角となるように変換する発散角変換素子と、
上記光ディスクで反射された戻りの第1乃至第3の波長の光ビームを受光する共通の受光部を有する光検出器とを備え、
上記集光光学デバイスは、上記発散角変換素子により発散角を変換され略平行光とされた第1の波長の光ビームを上記第1の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、上記発散角変換素子により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第2の波長の光ビームを上記第2の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、上記発散角変換素子により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第3の波長の光ビームを上記第3の光ディスクの信号記録面に良好に集光するように形成されている光ピックアップ。 - 上記第2の波長の光ビームは、上記集光光学デバイスへの入射倍率m2が、−1/40≦m2≦−1/200の関係式を満たすように上記集光光学デバイスに入射され、
上記第3の波長の光ビームは、上記集光光学デバイスへの入射倍率m3が、−1/40≦m3≦−1/200の関係式を満たすように上記集光光学デバイスに入射される請求項1記載の光ピックアップ。 - 上記光路分離手段と上記受光部との間には、少なくとも上記戻りの第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を変換して上記受光部上に集光させるマルチレンズが設けられ、
上記発散角変換素子を構成する材料の材料分散1/νclと、上記マルチレンズを構成する材料の材料分散1/νmlとが、(νml/νcl)≦1の関係式を満たすように、上記発散角変換素子及び上記マルチレンズが構成されている請求項1記載の光ピックアップ。 - 上記第1の出射部は、第1の光源部に設けられ、
上記第2の出射部と、上記第3の出射部とは、上記第1の光源部とは異なる位置に配置される第2の光源部に設けられ、
上記第2の出射部と、上記第3の出射部とは、この第2及び第3の出射部から出射される光ビームの光軸に直交する同一平面内に各発光点が位置するように配置されている請求項1記載の光ピックアップ。 - 上記集光光学デバイスは、少なくとも一方の面に各波長の光ビームの収差を低減する回折構造を有する対物レンズである請求項1記載の光ピックアップ。
- 上記集光光学デバイスは、対物レンズと、
上記対物レンズで光ディスクに集光される光ビームの入射側の位置に設けられ、上記対物レンズにより光ディスクに集光される各波長の光ビームの収差を低減する回折光学素子とからなる請求項1記載の光ピックアップ。 - 上記発散角変換素子は、上記第1の波長の光ビームが入射される場合には、この光ビームの発散角を変換して平行光となるようにして出射させる位置に移動され、上記第2の波長の光ビームが入射される場合には、この光ビームの発散角を変換して所定の発散角の拡散光となるようにして出射させる位置に移動され、上記第3の波長の光ビームが入射される場合には、この光ビームの発散角を変換して所定の発散角の拡散光となるようにして出射させる位置に移動され、
上記集光光学デバイスは、上記発散角変換素子によりそれぞれ所定の発散角となるように変換された第1乃至第3の波長の光ビームをそれぞれ対応する光ディスクの信号記録面に良好に集光できるように形成されている請求項1記載の光ピックアップ。 - 第1の厚さで形成された保護層を有する第1の光ディスクと、上記第1の厚さより大きな第2の厚さで形成された保護層を有する第2の光ディスクと、上記第2の厚さより大きな第3の厚さで形成された保護層を有する第3の光ディスクとから任意に選択される光ディスクを保持して回転駆動する駆動手段と、
上記駆動手段によって回転駆動される光ディスクに対し対応する波長の光ビームを選択的に照射することにより情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップとを有する光ディスク装置において、
上記光ピックアップは、上記第1の光ディスクに対応した第1の波長の光ビームを出射する第1の出射部と、
上記第2の光ディスクに対応し且つ上記第1の波長より長い第2の波長の光ビームを出射する第2の出射部と、
上記第3の光ディスクに対応し且つ上記第2の波長より長い第3の波長の光ビームを出射する第3の出射部と、
上記第1乃至第3の波長の光ビームをそれぞれ対応する光ディスクの信号記録面上に集光する集光光学デバイスと、
上記第1乃至第3の出射部と、上記集光光学デバイスとの間の光路上に配置され且つ光軸方向に移動可能とされ、移動された光軸方向の位置に応じて第1乃至第3の波長の光ビームの発散角を所定の発散角となるように変換する発散角変換素子と、
上記光ディスクで反射された戻りの第1乃至第3の波長の光ビームを受光する共通の受光部を有する光検出器とを備え、
上記集光光学デバイスは、上記発散角変換素子により発散角を変換され略平行光とされた第1の波長の光ビームを上記第1の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、上記発散角変換素子により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第2の波長の光ビームを上記第2の光ディスクの信号記録面に良好に集光し、上記発散角変換素子により発散角を変換され所定の発散角の拡散光とされた第3の波長の光ビームを上記第3の光ディスクの信号記録面に良好に集光するように形成されている光ディスク装置。
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