JP2011119022A - 回折光学素子、それを備えた対物光学系、及びそれを備えた光ピックアップ装置 - Google Patents

回折光学素子、それを備えた対物光学系、及びそれを備えた光ピックアップ装置 Download PDF

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康弘 田中
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Abstract

【課題】回折効率の波長依存性が低く、且つ設計自由度が高い回折光学素子を提供する。
【解決手段】回折光学素子1は、相互に接合されており、接合面12が回折面13に形成されている第1の光学部10及び第2の光学部11を備えている。回折光学素子1は、複数種類のレーザー光線のうちのひとつの回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数と、少なくとも他のひとつの同回折次数とが相互に異なるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は回折光学素子、それを備えた対物光学系、及びそれを備えた光ピックアップ装置に関する。
例えば、特許文献1では、積層された複数の光学部(光学材料)を有し、境界面の少なくとも一つにレリーフパターンが形成されている回折光学素子において、下記数式を満たすような構成とすることでレリーフパターンが形成された境界面における回折効率の波長依存性を低減しようとしている;
(λ)>n(λ)、
[{n(λ)−n(λ)}/{n(λ)−n(λ)}]>[{n(λ)−1}/{n(λ)−1}] ・・・・・(*)
但し、
λ、λ:任意の波長であって、λ<λ
(λ):波長λの光に対する上記境界面に面する光学部の一方の屈折率、
(λ):波長λの光に対する上記境界面に面する光学部の他方の屈折率、
である。
特開平9−127321号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、上記条件式(*)を満足させる必要があるため、光学部に使用できる材料が限定されてしまい、回折光学素子の設計自由度が低下するという問題がある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回折効率の波長依存性が低く、且つ設計自由度が高い回折光学素子を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る回折光学素子は、相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を備え、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれを回折面でもって回折させるものであり、複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る対物光学系は、光情報記録媒体の情報記録面に相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれを合焦させるためのものであり、相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を有し、複数種類のレーザー光線のそれぞれを回折面でもって回折させる回折光学素子を少なくとも備え、回折光学素子は、複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、光情報記録媒体の情報記録面にレーザー光線を合焦させるものであり、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線を出射させる光源と、光源からのレーザー光線を情報記録面に合焦させるための対物光学系とを備え、対物光学系は、相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を有し、光源からの複数種類のレーザー光線のそれぞれを回折面でもって回折させる回折光学素子を少なくとも備え、回折光学素子は、複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、回折効率の波長依存性が低く、且つ設計自由度が高い回折光学素子を実現することができる。
実施形態1に係る回折光学素子1の概略断面図である。 実施形態2に係る回折光学素子2の概略断面図である。 回折光学素子2の接合面22の一部を拡大した概略断面図である。 実施形態3に係る光ピックアップ装置3の主要部の構成を表す図である。 実施形態4に係る光ピックアップ装置4の主要部の構成を表す図である。 BD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の数値実施例4における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の数値実施例4における回折光学素子2の光路図である。 数値実施例4において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例4において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図である。 BD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の数値実施例5における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の数値実施例5における回折光学素子2の光路図である。 数値実施例5において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例5において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図である。 BD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の数値実施例6における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の数値実施例6における回折光学素子2の光路図である。 数値実施例6において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例6において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図である。 BD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の数値実施例10における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の数値実施例10における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:780nm、ディスク厚:1.2mm)に対して配置された場合の数値実施例10における回折光学素子2の光路図である。 数値実施例10において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例10において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例10において回折光学素子2に波長780nmの光が入射した場合の収差図である。 BD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の数値実施例11における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の数値実施例11における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:780nm、ディスク厚:1.2mm)に対して配置された場合の数値実施例11における回折光学素子2の光路図である。 数値実施例11において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例11において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例11において回折光学素子2に波長780nmの光が入射した場合の収差図である。 BD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の数値実施例12における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の数値実施例12における回折光学素子2の光路図である。 DVD25b(対応波長:780nm、ディスク厚:1.2mm)に対して配置された場合の数値実施例12における回折光学素子2の光路図である。 数値実施例12において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例12において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図である。 数値実施例12において回折光学素子2に波長780nmの光が入射した場合の収差図である。
以下、本発明の実施形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態1に係る回折光学素子1の概略断面図である。
本実施形態1に係る回折光学素子1は、相互に波長の異なる(好ましくは、相互に離散した波長の)複数種類のレーザー光線のそれぞれを回折させるものである。回折光学素子1は、それぞれ光透過性のガラスや樹脂等からなる第1の光学部10及び第2の光学部11を備えている。第1の光学部10と第2の光学部11とは相互に接合されており、その接合面12は、凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなる(具体的には、断面略三角形状(頂部が面取り又はR面取りされていてもよく、辺が曲線により構成されていてもよい。)の微細な凸部14が規則的に複数配列されてなる断面鋸歯状の)回折面13に形成されている。一方、第1の光学部10の接合面12とは反対側の表面10aと第2の光学部11の接合面12とは反対側の表面11aとは相互に並行な平面状に形成されており、図1に示すように、例えば、第2の光学部11側から回折光学素子1に入射したレーザー光線は、回折面13でもって回折されて第1の光学部10側から出射されるようになっている。ここで、回折面13の光学的パワーは波長依存性を有するものであるため、回折面13は、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれに相互に異なる位相を付与し、相互に異なる回折角で複数種類のレーザー光線を回折させるものである。このため、この回折光学素子1は、例えば、位相補正素子として、例えば、光ピックアップ装置等の相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線を使用する光学装置などに使用することができる。
回折光学素子1は、複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている。さらにはすべてのレーザー光源の同回折次数が2次以上であってもよい。尚、回折光学素子1を、複数種類のレーザー光線のうちのひとつの回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数と、少なくとも他のひとつの同回折次数とが相互に異なるように構成してもよい。
例えば、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれの回折次数を1次に限定する場合、すべての種類のレーザー光線に対して高い回折効率を得るためには、上記条件式(*)を満足させることが好ましく、回折光学素子の設計自由度が低下してしまう。
それに対して、本実施形態1における構成によれば、複数種類のレーザー光線のそれぞれに対する高い回折効率を得るための第1の光学部10及び第2の光学部11の条件(詳細には、屈折率条件、分散条件等)を比較的緩和することができる。すなわち、本実施形態1の構成によれば、回折効率の波長依存性が低く、複数種類のレーザー光線のすべてに対する高い回折効率を有すると共に、設計自由度の高い回折光学素子1を実現することができる。また、複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数を2次以上にすることによって、回折面13のピッチ(隣接する凸部14頂点相互間の距離)を大きくすることができ、回折光学素子1の製造容易性を向上することができる。回折光学素子1の製造容易性の観点から、すべての種類のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上であることがより好ましい。
また、例えば、回折光学素子1が、波長がλ(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)である第i(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)のレーザー光線のk種類のレーザー光線を回折させるものである場合は、回折光学素子1は少なくとも上記第1乃至第kのレーザー光線のうちの少なくとも2つが入射する領域において、下記条件式(2)を満足するものであることが好ましい。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (2)
但し、
:第iのレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第iのレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部10の第iのレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第iのレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部14)の光軸方向における高さ(図1参照)、
である。
この構成によれば、第i(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)のレーザー光線のすべてに対してより高い回折効率を実現することができる。一方、この条件式の下限を下回る場合や上限を上回る場合には、第iのレーザー光線の接合面12における回折効率が低下する傾向にあり、例えば90%以下となってしまう。
より高い回折効率を実現する観点から、下記条件式(2−1)を満たすことがさらに好ましい。
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (2−1)
但し、
:第iのレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第iのレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部10の第iのレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第iのレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部14)の光軸方向における高さ、
である。
この構成によれば、第i(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)のレーザー光線のすべてに対して95%以上というさらに高い回折効率を実現することができる。
尚、第1乃至第kのレーザー光線のすべてに対して上記条件式(2)、(2−1)を満足することが好ましいが、例えば、他のレーザー光線に対してそれほど高い回折効率が求められないような場合は、そのレーザー光線に対しては上記条件式(2)、(2−1)を必ずしも満たしている必要はない。例えば、特に高い回折効率が求められる第1及び第2のレーザー光線に対しては上記条件式(2−1)を満足するようにし、第3のレーザー光線に対しては、上記条件式(2−1)は満足しないものの条件式(2)を満足するようにし、第4乃至第kのレーザー光線は上記条件式(2)を満足しないように構成しても構わない。
より具体的に、回折光学素子1が、第1の波長λの第1のレーザー光線と、第1の波長λとは異なる第2の波長λの第2のレーザー光線と、第1の波長λ及び第2の波長λのいずれとも異なる第3の波長λの第3のレーザー光線とを回折させるものである場合は、少なくとも第1乃至第3のレーザー光線のうち少なくとも2つが入射する領域において、下記条件式(3)乃至(5)を満足するものであることがさらに好ましい。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (3)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (4)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (5)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第3のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長(第1の波長)、
λ:第2のレーザー光線の波長(第2の波長)、
λ:第3のレーザー光線の波長(第3の波長)、
(λ):第1の光学部10の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部10の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部10の第3のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第3のレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部14)の光軸方向における高さ、
である。
より高い回折効率を実現する観点から、下記条件式(3−1)乃至(5−1)を満たすことがさらに好ましい。
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (3−1)
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (4−1)
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (5−1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第3のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長、
λ:第2のレーザー光線の波長、
λ:第3のレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部10の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部10の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部10の第3のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第3のレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部14)の光軸方向における高さ、
である。
特に、回折光学素子1が、第1の波長λの第1のレーザー光線と、第1の波長λとは異なる第2の波長λの第2のレーザー光線とを回折させるものである場合は、回折光学素子1が満たすべき好ましい条件はさらに緩和され、下記条件式(1)を満たすものとすることにより、第1及び第2のレーザー光線のすべてに対して、90%以上という高い回折効率を実現することができる。一方、この条件式(1)の下限値を下回ると回折効率が90%から低下していく傾向にある。同様に、条件式(1)の上限値を上回った場合にも回折効率が90%から低下していく傾向にある。
0.7<m・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ))<1.3 ・・・・・ (1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長、
λ:第2のレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部10の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部10の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第2のレーザー光線に対する屈折率、
である。
さらに、下記条件式(1−1)を満たすことが特に好ましい。この構成によれば、第1及び第2のレーザー光線のすべてに対して、95%以上というさらに高い回折効率を実現することができる。
0.78<m・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ))<1.22 ・・・・・ (1−1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面13における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長(第1の波長)、
λ:第2のレーザー光線の波長(第2の波長)、
(λ):第1の光学部10の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部10の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部11の第2のレーザー光線に対する屈折率、
である。
尚、第1の光学部10及び第2の光学部11とは密着して積層されているが、第1の光学部10と第2の光学部11との間に空気層等の他の層が介在する構成としてもよい。
また、回折面13が形成された接合面12が非球面であるような場合には、その非球面での屈折による位相ずれも考慮した形状であってよい。
また、得たい回折効率の状況によっては、回折面13は所謂バイナリ回折面であってもよい。
回折面13を構成する周期構造の高さを任意に調節することにより、特定の波長の回折効率をさらに高めるなどの措置を取ってもよい。
(実施形態2)
上記実施形態1では、位相補正素子等として使用できる,所謂平行平板状の回折光学素子1を例に挙げて本発明に係る回折光学素子の一実施形態について説明した。しかし、本発明に係る回折光学素子は、上記実施例1にて説明した形態に限定されるものではなく、例えば、レンズ状、プリズム状等の形態の光学素子であってもよい。本実施形態2では、本発明を実施したレンズ状の回折光学素子の例について説明する。具体的に、ここでは、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu−ray Disc(登録商標))等に代表される光ディスクなどの光情報記録媒体25の情報記録面26に複数種類のレーザー光線のそれぞれを合焦させるための対物レンズを例に挙げて説明する。
図2は本実施形態2に係る回折光学素子2の概略断面図である。図3は回折光学素子2の接合面22の一部を拡大した概略断面図である。
本実施形態2に係る回折光学素子2は、第1の光学部20と、第2の光学部21とを備えている。第1の光学部20は、少なくとも一方の面が凸状に形成された、正の光学的パワーを有するものであり、例えば両凸レンズ、片方が平面状に形成された平凸レンズ、メニスカスレンズであってもよい。第1の光学部20の凸状に形成された一方の面は、例えば、凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなる(例えば、断面略三角形状(頂部が面取り又はR面取りされていてもよく、辺が曲線により構成されていてもよい。)の微細な凸部24が規則的に複数配列されてなる断面鋸歯状の)回折面23に形成されており、第2の光学部21はその一方の面上に接合されている。すなわち、第1の光学部20と第2の光学部21との接合面22は回折面23に形成されている。
ここで、回折面23の光学的パワーは波長依存性を有するものであるため、回折面23は、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれに相互に異なる位相を付与し、相互に異なる回折角で複数種類のレーザー光線を回折させるものである。詳細には、回折面23は、配置された光情報記録媒体25の種類に応じた波長のレーザー光線が光情報記録媒体25の情報記録面26に好適に合焦するように、レーザー光線の種類に応じた位相を付与するものである。具体的に、例えば、光情報記録媒体25としてCD(基板厚:1.2mm、使用するレーザー光線の波長:780nm)が配置された場合、波長780nmのレーザー光線は、回折面23によって、CDの情報記録面26に好適に合焦するように位相が変換される一方、光情報記録媒体25としてBD(基板厚:0.1mm、使用するレーザー光線の波長:408nm)が配置された場合、波長408nmのレーザー光線には、BDの情報記録面26に好適に合焦するように、波長が780nmのレーザー光線に付与される位相とは異なる位相が付与され、そして、光情報記録媒体25としてDVD(基板厚:0.6mm、使用するレーザー光線の波長:660nm)が配置された場合、波長660nmのレーザー光線には、DVDの情報記録面26に好適に合焦するように、波長が780nmのレーザー光線及び波長が408nmのレーザー光線に付与される位相のいずれとも異なる位相が付与されるように回折面23は形成されている。
回折光学素子2は、上記実施形態1に係る回折光学素子1と同様に、複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている。このため、複数種類のレーザー光線のそれぞれに対する高い回折効率を得るための第1の光学部20及び第2の光学部21の条件(詳細には、屈折率条件、分散条件等)を比較的緩和することができる。すなわち、本実施形態2の構成によれば、回折効率の波長依存性が低く、複数種類のレーザー光線のすべてに対する高い回折効率を有すると共に、設計自由度の高い回折光学素子2を実現することができる。
尚、すべてのレーザー光源の同回折次数が2次以上であってもよい。また、複数種類のレーザ光線相互間で同回折次数が異なっていてもよいが、同じであってもよい。また、回折光学素子1を、複数種類のレーザー光線のうちのひとつの回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数と、少なくとも他のひとつの同回折次数とが相互に異なるように構成してもよい。
また、複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数を2次以上にすることによって、回折面23のピッチ(隣接する凸部14頂点相互間の距離)を大きくすることができ、回折光学素子1の製造容易性を向上することができる。回折光学素子1の製造容易性の観点から、すべての種類のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上であることがより好ましい。
例えば、回折光学素子2が、波長がλ(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)である第i(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)のレーザー光線のk種類のレーザー光線を回折させるものである場合は、回折光学素子2を、少なくとも上記第1乃至第kのレーザー光線のうちの少なくとも2つが入射する領域において、下記条件式(2)を満足するように構成することが好ましい。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (2)
但し、
:第iのレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第iのレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部20の第iのレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第iのレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部24)の光軸方向における高さ、
である。
この構成によれば、第i(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)のレーザー光線のすべてに対してより高い回折効率を実現することができる。一方、この条件式の下限を下回る場合や上限を上回る場合には、第iのレーザー光線の回折面23における回折効率が低下する傾向にあり、例えば90%以下となってしまう。
より高い回折効率を実現する観点から、下記条件式(2−1)を満たすことがさらに好ましい。
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (2−1)
但し、
:第iのレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第iのレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部20の第iのレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第iのレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部24)の光軸方向における高さ、
である。
この構成によれば、第i(i=1、2、3・・・、k−2、k−1、k)のレーザー光線のすべてに対して95%以上というさらに高い回折効率を実現することができる。
より具体的に、回折光学素子2が、第1の波長の第1のレーザー光線と、第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線と、第1の波長及び第2の波長のいずれとも異なる第3の波長の第3のレーザー光線とを回折させるものである場合は、少なくとも第1乃至第3のレーザー光線のうち少なくとも2つが入射する領域において、下記条件式(3)乃至(5)を満足するものであることがさらに好ましい。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (3)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (4)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (5)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第3のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長(第1の波長)、
λ:第2のレーザー光線の波長(第2の波長)、
λ:第3のレーザー光線の波長(第3の波長)、
(λ):第1の光学部20の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部20の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部20の第3のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第3のレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部24)の光軸方向における高さ、
である。
より高い回折効率を実現する観点から、下記条件式(3−1)乃至(5−1)を満たすことがさらに好ましい。
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (3−1)
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (4−1)
0.875<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.125 ・・・・・ (5−1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第3のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長、
λ:第2のレーザー光線の波長、
λ:第3のレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部20の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部20の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部20の第3のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第3のレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位(凸部24)の光軸方向における高さ、
である。
例えば、回折光学素子2が、CD、BD、DVDの3種の光情報記録媒体25に対して使用されるものである場合は、回折光学素子2は、λが780nm、λが408nm、λが660nmである場合の上記条件式(3)乃至(5)を満足するものであることが好ましく、条件式(3−1)乃至(5−1)を満足するものであることがより好ましい。
特に、回折光学素子2が、第1の波長の第1のレーザー光線と、第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線とを回折させるものである場合は、回折光学素子2が満たすべき好ましい条件はさらに緩和され、下記条件式(1)を満たすものとすることにより、第1及び第2のレーザー光線のすべてに対して、90%以上という高い回折効率を実現することができる。一方、この条件式(1)の下限値を下回ると回折効率が90%から低下していく傾向にある。同様に、条件式(1)の上限値を上回った場合にも回折効率が90%から低下していく傾向にある。
0.7<m・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ))<1.3 ・・・・・ (1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長、
λ:第2のレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部20の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部20の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第2のレーザー光線に対する屈折率、
である。
さらに、下記条件式(1−1)を満たすことが特に好ましい。この構成によれば、第1及び第2のレーザー光線のすべてに対して、95%以上というさらに高い回折効率を実現することができる。
0.78<m・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ))<1.22 ・・・・・ (1−1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面23における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1のレーザー光線の波長、
λ:第2のレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部20の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部20の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部21の第2のレーザー光線に対する屈折率、
である。
(実施形態3)
本実施形態3では、上記実施形態1において説明した回折光学素子1を位相補正素子として用いた光ピックアップ装置の例について説明する。尚、本実施形態3の説明において、図1は実施形態1と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
図4は本実施形態3に係る光ピックアップ装置3の主要部の構成を表す図である。
光ピックアップ装置3は、複数波長光源30と、ビームスプリッタ31及び32と、コリメータ33と、ビームスプリッタ34と、検出器35と、対物光学系37とを備えている。
複数波長光源30は、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線を選択的に出射可能なものである。詳細には、複数波長光源30は、それら複数種類のレーザー光線のうち、光情報記録媒体25の種類に応じたレーザー光線(例えば、CDの場合は波長が750〜810nmの範囲に属するレーザー光線(例えば波長が780nmのレーザー光線)、DVDの場合は波長が630〜690nmの範囲に属するレーザー光線(例えば波長が660nmのレーザー光線)、BDの場合は波長が378〜438nmの範囲に属するレーザー光線(例えば波長が408nmのレーザー光線))を出射する。
具体的には、複数波長光源30は、相互に波長の異なるレーザー光線を出射させる複数の光源(レーザー光源)を備えていてもよい。例えば、図4に示すように、複数波長光源30が、波長が630〜690nmの範囲に属するレーザー光線を出射する光源30aと、波長が378〜438nmの範囲に属するレーザー光線を出射する光源30bと、波長が750〜810nmの範囲に属するレーザー光線を出射する光源30cとを備えていてもよい。
光源30aからのレーザー光線は、ビームスプリッタ31及び32を透過して対物光学系37方向へと導かれる。光源30bからのレーザー光線は、ビームスプリッタ31の反射面によってその光路が曲げられ、ビームスプリッタ32を透過して対物光学系37方向へと導かれる。光源30cからのレーザー光線は、ビームスプリッタ32の反射面によってその光路が曲げられ、対物光学系37方向へと導かれる。
コリメータ33は、複数波長光源30から出射されたレーザー光線を平行光束(又は、必要に応じて所定の発散光)に変換する機能を有する。コリメータ33は、1枚のレンズによって構成されていてもよい。また、コリメータ33は、2枚のレンズ、例えば、凹レンズと凸レンズとを含む光学系によって構成されていてもよい。また、ここではコリメータ33はビームスプリッタ31、32よりも光情報記録媒体25寄りに配置する構成が採用されているが、例えば、ビームスプリッタ32と光源30cとの間に光源30c専用に設計されたのコリメータを配置し、ビームスプリッタ31と光源30a、30bとの間のそれぞれに光源30a、30bそれぞれに専用に設計されたのコリメータを設けてもよい。
コリメータ33ににより平行光束に(又は所定の発散光束に)変換されたレーザー光線は、ビームスプリッタ34を透過して対物光学系37に入射する。対物光学系37は、複数波長光源30側からこの順で配置された,回折光学素子1と対物レンズ36とにより構成されている。対物レンズ36は、対物レンズ36は、少なくとも一方のレンズ面が非球面である(好ましくは、両非球面の)凸レンズであり、回折光学素子1を透過したレーザー光線を光情報記録媒体25の情報記録面26に合焦させるためのものである。尚、本実施形態3では、対物レンズ36は一枚のレンズにより構成されているが複数のレンズにより構成してもよい。
回折光学素子1は、相互に光学特性(屈折率、分散等)が異なる第1の光学部10と第2の光学部11とが接合されたものであるため、入射光の波長によって異なる波面変換機能を発揮するものである。本実施形態3では、回折光学素子1は、回折光学素子1からの出射光が対物レンズ36によって情報記録面26に合焦されるように、回折光学素子1に入射したレーザー光線の波面を合焦対象たる光情報記録媒体25の種類に応じた相互に異なる波面に変換して出射するように構成されている。すなわち、回折光学素子1によって、レーザー光線の波長や設置された光情報記録媒体25の保護層の層厚(光情報記録媒体25の光源側表面と情報記録面26との間の距離)が変化した場合に生ずる収差が補正されるように構成されている。
具体的には、光情報記録媒体25としてBD25a(保護層の層厚:0.1mm)が設置された場合は、回折光学素子1には、波長378〜438nmの平行なレーザー光線が入射するように構成されている。回折光学素子1は、その波長378〜438nmのレーザー光線の波面を変換せずに透過するように構成されている。従って、回折光学素子1から平行なレーザー光線が出射される。ここで、対物レンズ36は、波長378〜438nmの平行なレーザー光線が保護層の層厚が0.1mmであるBD25aの情報記録面26に好適に合焦するように設計されたものである。このため、対物レンズ36に入射した波長378〜438nmのレーザー光線は対物レンズ36によって情報記録面26に好適に合焦される。
一方、光情報記録媒体25としてDVD25bが設置された場合は、回折光学素子1には、波長630〜690nmの平行なレーザー光線が入射するように構成されている。回折光学素子1は、その波長630〜690nmの平行なレーザー光線が対物レンズ36によってDVD25bの情報記録面26に好適に合焦されるように球面収差を付与するように設計されている。従って、回折光学素子1の波面変換機能により複数波長光源30から出射された波長630〜690nmのレーザー光線はDVD25bの情報記録面26に好適に合焦される。
また、光情報記録媒体25としてCD25cが設置された場合は、回折光学素子1には、波長750〜810nmのレーザー光線が入射するように構成されている。回折光学素子1は、その波長750〜810nmのレーザー光線が対物レンズ36によってCD25cの情報記録面26に好適に合焦されるように球面収差を付与するように設計されている。従って、回折光学素子1の波面変換機能により光源から出射された波長750〜810nmのレーザー光線はCD25cの情報記録面26に好適に合焦される。
そして、対物レンズ36により各種光情報記録媒体25の情報記録面26に合焦されたレーザー光線は、情報記録面26により反射、又は散乱される。情報記録面26により反射されたレーザー光線は再び対物光学系37に入射し、ビームスプリッタ34の反射面により反射されて検出器35に入射する。検出器35において反射光の強度が測定され、その測定された強度に基づいて情報記録面26に記録された情報が検出される。
以上説明したように、対物レンズ36よりも複数波長光源30寄りに回折光学素子1を設けることによって、BD25a、DVD25b、及びCD25cのすべての光情報記録媒体25の情報記録面26に対して、その光情報記録媒体25に対応した波長のレーザー光線を好適に合焦することができる。
さらに、上記実施形態1において説明したように、回折光学素子1は回折効率の波長依存性が小さいものであるため、各種光情報記録媒体25に対応したレーザー光線の回折効率・利用効率を向上することができる。また、回折光学素子1は設計自由度が高いものであるため、光ピックアップ装置3の設計自由度が向上すると共に、光ピックアップ装置3の製造コストを低減することができる。
尚、ビームスプリッタ31、32、34に代えてダイクロイックミラーを用いてもよく、平面ミラーを併用してもよい。すなわち、1又は複数のビームスプリッタ、1又は複数のダイクロイックミラー、及び1又は複数の平面ミラーを任意に組み合わせて光路合成手段を構成しても構わない。また、例えば、光源30a、30b、30cが一つの航路上に設けられている場合や、光学系の位置に合わせて移動可能であるような場合には、光路合成手段は必ずしも必須ではない。
(実施形態4)
上記実施形態3では、対物光学系37が位相補正素子としての回折光学素子1と対物レンズ36とにより構成されている例について説明したが、対物光学系37は、例えば、対物レンズとしての回折光学素子2のみによって構成することもできる。ここでは、対物光学系37を上記実施形態2で説明した回折光学素子2によって構成する例について説明する。尚、本実施形態4の説明において、図2及び3は実施形態2と共通に参照する。また、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1乃至3と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
図5は、本実施形態4に係る光ピックアップ装置4の主要部の構成を表す図である。
本実施形態4において対物光学系37を構成する回折光学素子2は上記実施形態3で説明した回折光学素子1と対物レンズ36との両方の機能を兼ね備えるものである。すなわち、回折光学素子2は、入射光の波長によって異なる波面変換機能を発揮するものであり、レンズ面20a及び21aの屈折力によって各種光情報記録媒体25の情報記録面26にレーザー光線が好適に合焦するように、回折面23においてレーザー光線の波面を合焦対象たる光情報記録媒体25の種類に応じた相互に異なる波面に変換されるように構成されている。言い換えれば、回折面23は、回折光学素子2に入射するレーザー光線の波長等が変化することにより生じるレンズ面20a及び21aの収差を補正するように構成されている。従って、上記実施形態3の場合と同様に、BD25a、DVD25b、及びCD25cのすべての光情報記録媒体25の情報記録面26に対して、対応した波長のレーザー光線を好適に合焦することができる。
さらに、上記実施形態2において説明したように、回折光学素子2は回折効率の波長依存性が小さいものであるため、各種光情報記録媒体25に対応したレーザー光線の回折効率・利用効率を向上することができる。また、回折光学素子2は設計自由度が高いものであるため、光ピックアップ装置4の設計自由度が向上すると共に、光ピックアップ装置4の製造コストを低減することができる。
以上の実施形態の回折光学素子は、相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を備え、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記回折面でもって回折させるものであって、上記複数種類のレーザー光線の何れに対しても、上記回折面における回折光のうち最大光量を有するものの回折次数が0次以外の次数となるように、回折光を発生させ、上記複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている。
上記回折光学素子において、上記複数種類のレーザー光線は第1の波長の第1のレーザー光線と該第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線とを含み、回折光学素子は、少なくとも上記第1のレーザー光線と該第2のレーザー光線との双方が入射する領域において下記条件式(1)を満足する。
0.7<m・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ))<1.3 ・・・・・ (1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1の波長、
λ:第2の波長、
(λ):第1の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
である。
上記回折光学素子において、上記回折面は凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなるものであり、上記複数種類のレーザー光線は第1乃至第kのレーザー光線を含み、回折光学素子は、少なくとも該複数種類のレーザー光線のうちの2つ以上が入射する領域において、下記条件式(2)を満足する。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (2)
但し、
:第iのレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第iのレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部の第iのレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第iのレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位の光軸方向における高さ、
であり、
i=1、2、・・・、k
である。
上記回折光学素子において、上記回折面は凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなるものであり、上記複数種類のレーザー光線は第1の波長の第1のレーザー光線と該第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線と上記第1の波長及び該第2の波長のいずれとも異なる第3の波長の第3のレーザー光線とを含み、回折光学素子は、少なくとも上記第1乃至第3のレーザー光線のうちの少なくとも2つが入射する領域において下記条件式(3)乃至(5)を満足する。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (3)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (4)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (5)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第3のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1の波長、
λ:第2の波長、
λ:第3の波長、
(λ):第1の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第3のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第3のレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位の光軸方向における高さ、
である。
また、上記対物光学系は、光情報記録媒体の情報記録面に相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれを合焦させるためのものであって、相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を有し、上記複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記回折面でもって回折させる回折光学素子を少なくとも備え、上記回折光学素子は、上記複数種類のレーザー光線の何れに対しても、上記回折面における回折光のうち最大光量を有するものの回折次数が0次以外の次数となるように、回折光を発生させ、上記複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている。
上記対物光学系は、上記回折光学素子を透過した上記複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記情報記録面に合焦させる対物レンズをさらに備えている。
上記対物光学系において、上記回折光学素子は上記複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記情報記録面に合焦させるものである。
上記対物光学系において、上記複数種類のレーザー光線は第1の波長の第1のレーザー光線と該第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線とを含み、上記回折光学素子は少なくとも上記第1のレーザー光線と該第2のレーザー光線との双方が入射する領域において下記条件式(1)を満足する。
0.7<m・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ))<1.3 ・・・・・ (1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1の波長、
λ:第2の波長、
(λ):第1の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
である。
上記対物光学系において、上記回折面は凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなるものであり、上記複数種類のレーザー光線は第1乃至第kのレーザー光線を含み、上記回折光学素子は少なくとも該複数種類のレーザー光線のうちの2つ以上が入射する領域において下記条件式(2)を満足する。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (2)
但し、
:第iのレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第iのレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部の第iのレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第iのレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位の光軸方向における高さ、
であり、
i=1、2、・・・、k
である。
上記対物光学系において、上記回折面は凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなるものであり、上記複数種類のレーザー光線は第1の波長の第1のレーザー光線と該第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線と上記第1の波長及び該第2の波長のいずれとも異なる第3の波長の第3のレーザー光線とを含み、上記回折光学素子は少なくとも上記第1乃至第3のレーザー光線のうちの少なくとも2つが入射する領域において下記条件式(3)乃至(5)を満足する。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (3)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (4)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (5)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第3のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1の波長、
λ:第2の波長、
λ:第3の波長、
(λ):第1の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第3のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第3のレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位の光軸方向における高さ、
である。
上記光ピックアップ装置は、光情報記録媒体の情報記録面にレーザー光線を合焦させるものであって、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線を出射させる光源と、上記光源からのレーザー光線を上記情報記録面に合焦させるための対物光学系と、を備え、上記対物光学系は、相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を有し、上記光源からの複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記回折面でもって回折させる回折光学素子を少なくとも備え、該回折光学素子は、上記複数種類のレーザー光線の何れに対しても、上記回折面における回折光のうち最大光量を有するものの回折次数が0次以外の次数となるように、回折光を発生させ、上記複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている。
上記光ピックアップ装置において、上記対物光学系は、上記回折光学素子を透過した上記複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記情報記録面に合焦させる対物レンズをさらに備えている。
上記光ピックアップ装置において、上記回折光学素子は上記複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記情報記録面に合焦させるものである。
上記光ピックアップ装置において、上記光源は、上記複数種類のレーザー光線として、第1の波長の第1のレーザー光線と、該第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線とを少なくとも出射させるものであり、上記回折光学素子は、少なくとも上記第1のレーザー光線と該第2のレーザー光線との双方が入射する領域において下記条件式(1)を満足する。
0.7<m・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ))<1.3 ・・・・・ (1)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1の波長、
λ:第2の波長、
(λ):第1の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
である。
上記光ピックアップ装置において、上記回折面は凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなるものであり、上記光源は、上記複数種類のレーザー光線として、第1乃至第kのレーザー光線を少なくとも出射させるものであり、上記回折光学素子は、少なくとも該複数種類のレーザー光線のうちの2つ以上が入射する領域において下記条件式(2)を満足する。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (2)
但し、
:第iのレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第iのレーザー光線の波長、
(λ):第1の光学部の第iのレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第iのレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位の光軸方向における高さ、
であり、
i=1、2、・・・、k
である。
上記光ピックアップ装置において、上記回折面は凹部及び/又は凸部からなる構造単位が規則的に複数配列されてなるものであり、上記光源は、上記複数種類のレーザー光線として、第1の波長の第1のレーザー光線と、該第1の波長とは異なる第2の波長の第2のレーザー光線と、上記第1の波長及び該第2の波長のいずれとも異なる第3の波長の第3のレーザー光線とを少なくとも出射させるものであり、上記回折光学素子は、少なくとも上記第1乃至第3のレーザー光線のうちの少なくとも2つが入射する領域において下記条件式(3)乃至(5)を満足する。
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (3)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (4)
0.83<(m・λ/|n(λ)−n(λ)|)/h<1.17 ・・・・・ (5)
但し、
:第1のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第2のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
:第3のレーザー光線の回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数、
λ:第1の波長、
λ:第2の波長、
λ:第3の波長、
(λ):第1の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第1の光学部の第3のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第1のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第2のレーザー光線に対する屈折率、
(λ):第2の光学部の第3のレーザー光線に対する屈折率、
h:構造単位の光軸方向における高さ、
である。
以下、本発明を実施した回折光学素子について、コンストラクションデータ、収差図等を挙げてさらに具体的に説明する。
各数値実施例のコンストラクションデータにおいて、面番号:光源側から数えた場合のレンズ面の番号、光源〜レンズ間:光源から回折光学素子までの距離(mm)、ディスク厚:光情報記録媒体25の光源側表面から情報記録面26までの距離(mm)である。
下記数値実施例中において、非球面データが与えられたレンズ面は非球面であり、下記数式(6)で与えられる。
Figure 2011119022
但し、
X:光軸からの高さがhの非球面上の点の非球面頂点の接平面からの距離、
h:光軸からの高さ、
RD:非球面頂点における曲率半径、
CC:円錐定数、
An:n次の非球面係数、
である。
また、位相関数の係数が与えられたレンズ面は回折面であり、その回折面によって生じる位相差は下記数式(7)で与えられる。
Figure 2011119022
但し、
P:位相差関数、
h:光軸からの高さ、
Pm:m次の位相関数係数、
M:回折次数、
である。
−数値実施例1−
本数値実施例1は上記実施形態1に対応するものである(図1参照)。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd(d線(波長587.6nm)に対する屈折率):1.515、
νd(アッベ数):75.2、
408(波長408nmの光に対する屈折率):1.52573、
660(波長660nmの光に対する屈折率):1.51277、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.815、
νd:40.2
408:1.84987、
660:1.80876、
である。
レリーフの高さは4.12μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは3次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の3次回折光の回折効率:97.8%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:97.8%、
と、95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ)):0.847
であり上記条件式(1−1)を満たしていた。
−数値実施例2−
本数値実施例2は上記実施形態1に対応するものである(図1参照)。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.635、
νd:50.9、
408:1.65587、
660:1.63109、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.735、
νd:30.9
408:1.77689、
660:1.72779、
である。
レリーフの高さは11.9μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは3次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の3次回折光の回折効率:92.9%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:92.9%、
と、90%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ)):0.741
であり上記条件式(1)を満たしていた。
−数値実施例3−
本数値実施例3は上記実施形態1に対応するものである(図1参照)。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.517、
νd:55.6、
408:1.53237、
660:1.51406、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.717、
νd:30.6
408:1.75829、
660:1.70990、
である。
レリーフの高さは3.49μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは1次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.6%、
波長660nmのレーザー光線の1次回折光の回折効率:99.6%、
と、95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ)):1.072
であり上記条件式(1−1)を満たしていた。
−数値実施例4−
本数値実施例4は上記実施形態2に対応するものである(図2、3参照)。
下記表1乃至3に本数値実施例4における詳細データを記載する。
また、表4に第1面の非球面データ、表5に第1面の位相関数の係数を表す。表6に第2面の非球面データを表す。
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
図6はBD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の本数値実施例4における回折光学素子2の光路図である。
図7はDVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の本数値実施例4における回折光学素子2の光路図である。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.515、
νd:75.2、
408:1.52573、
660:1.51277、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.815、
νd:40.2
408:1.84987、
660:1.80876、
である。
レリーフの高さは4.12μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは3次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の3次回折光の回折効率:97.8%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:97.8%、
と、95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ)):0.847
であり上記条件式(1−1)を満たしていた。
また、下記表7に本数値実施例4における波面収差を示す。図8に本数値実施例4において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図を示す。図9に本数値実施例4において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図を示す。
Figure 2011119022
−数値実施例5−
本数値実施例5は上記実施形態2に対応するものである(図2、3参照)。
本数値実施例5及びこれ以降の数値実施例において相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線が入射する領域においてのみ下記表等に詳細データを示すレンズ設計を行い、単一の波長のレーザー光線のみが入射する領域では、そのレーザー光線に対して最適なレンズ設計を行った。
下記表8乃至10に本数値実施例5における詳細データを記載する。
また、表11に第1面の非球面データ、表12に第1面の位相関数の係数を表す。表13に第2面の非球面データを表す。
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
図10はBD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の本数値実施例5における回折光学素子の光路図である。
図11はDVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の本数値実施例5における回折光学素子の光路図である。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.515、
νd:75.2、
408:1.52573、
660:1.51277、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.815、
νd:40.2
408:1.84987、
660:1.80876、
である。
上記表8に示すように、波長408nmのレーザー光線の有効径を3.91mmとし、NAを0.85とした。一方、波長660nmのレーザー光線の有効径を2.88mmとし、NAを0.62とした。そして、有効径2.88mm〜3.91mmの領域には、波長408nmのレーザー光線を透過し、波長660nmのレーザー光線を透過させないように波長フィルタ(図示せず)を配置した。そして、波長408nmのレーザー光線のみが透過する有効径2.88mm〜3.91mmの領域では、レリーフの高さを3.78μmに設定した。一方、波長408nmのレーザー光線と波長660nmのレーザー光線との両方が透過する有効径2.88mm以下の領域では、レリーフの高さを4.12μmに設定した。このところ、有効径2.88mm以下の領域及び有効径2.88mm〜3.91mmの領域の双方において、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは3次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。
有効径2.88mm以下の領域における波長408nmのレーザー光線の3次回折光の回折効率:97.8%、
有効径2.88mm〜3.91mmの領域における波長408nmのレーザー光線の3次回折光の回折効率:100%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:97.8%、
と、95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ)):0.847
であり上記条件式(1−1)を満たしていた。
また、下記表14に本数値実施例5における波面収差を示す。図12に本数値実施例5において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図を示す。図13に本数値実施例5において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図を示す。
Figure 2011119022
−数値実施例6−
本数値実施例6は上記実施形態2に対応するものである(図2、3参照)。
下記表15乃至17に本数値実施例6における詳細データを記載する。
また、表18に第1面の非球面データ、表19に第1面の位相関数の係数を表す。表20に第2面の非球面データを表す。
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
図14はBD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の本数値実施例6における回折光学素子2の光路図である。
図15はDVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の本数値実施例6における回折光学素子2の光路図である。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.517、
νd:55.6、
408:1.53237、
660:1.51406、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.717、
νd:30.6
408:1.75829、
660:1.70990、
である。
レリーフの高さは3.49μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは1次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.6%、
波長660nmのレーザー光線の1次回折光の回折効率:99.6%、
と、95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
・λ(n(λ)−n(λ))/(m・λ(n(λ)−n(λ)):1.072
であり上記条件式(1−1)を満たしていた。
また、下記表21に本数値実施例6における波面収差を示す。図16に本数値実施例6において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図を示す。図17に本数値実施例6において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図を示す。
Figure 2011119022
−数値実施例7−
本数値実施例7は上記実施形態1に対応するものである(図1参照)。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.596、
νd:29.8、
408:1.63131、
660:1.58995、
780(波長780nmの光に対する屈折率):1.58347、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.796、
νd:44.8
408:1.82620、
660:1.79049、
780:1.78438、
である。
レリーフの高さは6.876μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは3次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。また、波長780nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の3次回折光の回折効率:97.6%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.4%、
波長780nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:94.6%、
と、いずれの場合も90%以上という高い回折効率が得られた。特に波長が408nm及び660nmの場合は95%以上という高い回折効率が得られた。
(m・λ408/|n(λ408)−n(λ408)|)/h:0.913、
(m・λ660/|n(λ660)−n(λ660)|)/h:0.957、
(m・λ780/|n(λ780)−n(λ780)|)/h:1.129、
でありいずれの場合も上記条件式(2)を満たしていた。特に波長が408nm及び660nmの場合は条件式(2−1)を満たしていた。
−数値実施例8−
本数値実施例8は上記実施形態1に対応するものである(図1参照)。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.450、
νd:72.7、
408:1.45976、
660:1.44799、
780:1.44564、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.850、
νd:37.7
408:1.88903、
660:1.84309、
780:1.83555、
である。
レリーフの高さは1.857μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは1次回折光となった。また、波長780nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは1次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.8%、
波長660nmのレーザー光線の1次回折光の回折効率:96.7%、
波長780nmのレーザー光線の1次回折光の回折効率:98.1%、
と、いずれの場合も95%以上という高い回折効率が得られた。
(m・λ408/|n(λ408)−n(λ408)|)/h:1.023、
(m・λ660/|n(λ660)−n(λ660)|)/h:0.899、
(m・λ780/|n(λ780)−n(λ780)|)/h:1.077、
でありいずれの場合も上記条件式(2−1)を満たしていた。
−数値実施例9−
本数値実施例9は上記実施形態1に対応するものである(図1参照)。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.582、
νd:32.2、
408:1.61372、
660:1.57651、
780:1.57060、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.632、
νd:62.2
408:1.64850、
660:1.62876、
780:1.62503、
である。
レリーフの高さは25.796μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものも2次回折光となった。また、波長780nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものも2次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:97.3%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.9%、
波長780nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:96.0%、
と、いずれの場合も95%以上という高い回折効率が得られた。
(m・λ408/|n(λ408)−n(λ408)|)/h:0.910、
(m・λ660/|n(λ660)−n(λ660)|)/h:0.979、
(m・λ780/|n(λ780)−n(λ780)|)/h:1.111、
でありいずれの場合も上記条件式(2−1)を満たしていた。
−数値実施例10−
本数値実施例10は上記実施形態2に対応するものである(図2、3参照)。
下記表22乃至24に本数値実施例10における詳細データを記載する。
また、表25に第1面の非球面データ、表26に第1面の位相関数の係数を表す。表27に第2面の非球面データを表す。
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
図18はBD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の本数値実施例10における回折光学素子2の光路図である。
図19はDVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の本数値実施例10における回折光学素子2の光路図である。
図20はDVD25b(対応波長:780nm、ディスク厚:1.2mm)に対して配置された場合の本数値実施例10における回折光学素子2の光路図である。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.596、
νd:29.8、
408:1.63131、
660:1.58995、
780:1.58347、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.796、
νd:44.8
408:1.82620、
660:1.79049、
780:1.78438、
である。
レリーフの高さは6.876μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは3次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。また、波長780nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の3次回折光の回折効率:97.6%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.4%、
波長780nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:94.6%、
と、いずれの場合も90%以上という高い回折効率が得られた。特に波長が408nm及び660nmの場合は95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
(m・λ408/|n(λ408)−n(λ408)|)/h:0.913、
(m・λ660/|n(λ660)−n(λ660)|)/h:0.957、
(m・λ780/|n(λ780)−n(λ780)|)/h:1.129、
であり上記条件式(2−1)を満たしていた。
また、下記表28に本数値実施例6における波面収差を示す。図21に本数値実施例10において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図を示す。図22に本数値実施例10において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図を示す。また、図23に本数値実施例10において回折光学素子2に波長780nmの光が入射した場合の収差図を示す。
Figure 2011119022
−数値実施例11−
本数値実施例11は上記実施形態2に対応するものである(図2、3参照)。
下記表29乃至31に本数値実施例11における詳細データを記載する。
また、表32に第1面の非球面データ、表33に第1面の位相関数の係数を表す。表34に第2面の非球面データを表す。
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
図24はBD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の本数値実施例11における回折光学素子2の光路図である。
図25はDVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の本数値実施例11における回折光学素子2の光路図である。
図26はDVD25b(対応波長:780nm、ディスク厚:1.2mm)に対して配置された場合の本数値実施例11における回折光学素子2の光路図である。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.450、
νd:72.7、
408:1.45976、
660:1.44799、
780:1.44564、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.850、
νd:37.7
408:1.88903、
660:1.84309、
780:1.83555、
である。
レリーフの高さは1.857μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは1次回折光となった。また、波長780nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは1次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.8%、
波長660nmのレーザー光線の1次回折光の回折効率:96.7%、
波長780nmのレーザー光線の1次回折光の回折効率:98.1%、
と、いずれの場合も95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
(m・λ408/|n(λ408)−n(λ408)|)/h:1.024、
(m・λ660/|n(λ660)−n(λ660)|)/h:0.900、
(m・λ780/|n(λ780)−n(λ780)|)/h:1.077、
であり上記条件式(2−1)を満たしていた。
また、下記表35に本数値実施例6における波面収差を示す。図27に本数値実施例11において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図を示す。図28に本数値実施例11において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図を示す。また、図29に本数値実施例11において回折光学素子2に波長780nmの光が入射した場合の収差図を示す。
Figure 2011119022
−数値実施例12−
本数値実施例12は上記実施形態2に対応するものである(図2、3参照)。
下記表36乃至38に本数値実施例12における詳細データを記載する。
また、表39に第1面の非球面データ、表40に第1面の位相関数の係数を表す。表41に第2面の非球面データを表す。
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
Figure 2011119022
図30はBD25a(対応波長:408nm、ディスク厚:0.1mm)に対して配置された場合の本数値実施例12における回折光学素子2の光路図である。
図31はDVD25b(対応波長:660nm、ディスク厚:0.6mm)に対して配置された場合の本数値実施例12における回折光学素子2の光路図である。
図32はDVD25b(対応波長:780nm、ディスク厚:1.2mm)に対して配置された場合の本数値実施例12における回折光学素子2の光路図である。
ここで、第1の光学部の光学特性は、
nd:1.582、
νd:32.2、
408:1.61372、
660:1.57651、
780:1.57060、
である。
また、第2の光学部の光学特性は、
nd:1.632、
νd:62.2
408:1.64850、
660:1.62876、
780:1.62503、
である。
レリーフの高さは25.796μmに設定した。このところ、波長408nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものは2次回折光となった。一方、波長660nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものも2次回折光となった。また、波長780nmのレーザー光線に対して生じる回折光のうち最大の光量を有するものも2次回折光となった。
波長408nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:97.3%、
波長660nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:99.9%、
波長780nmのレーザー光線の2次回折光の回折効率:96.0%、
と、いずれの場合も95%以上という高い回折効率が得られた。
尚、
(m・λ408/|n(λ408)−n(λ408)|)/h:0.909、
(m・λ660/|n(λ660)−n(λ660)|)/h:0.979、
(m・λ780/|n(λ780)−n(λ780)|)/h:1.111、
であり上記条件式(2−1)を満たしていた。
また、下記表42に本数値実施例6における波面収差を示す。図33に本数値実施例12において回折光学素子2に波長408nmの光が入射した場合の収差図を示す。図34に本数値実施例12において回折光学素子2に波長660nmの光が入射した場合の収差図を示す。また、図35に本数値実施例12において回折光学素子2に波長780nmの光が入射した場合の収差図を示す。
Figure 2011119022
本発明に係る回折光学素子は、回折効率の波長依存性が低く、且つ設計自由度が高いため、対物光学系を初めとする種々の光学系、例えば、撮像光学系、照明光学系、走査光学系に有用である。また、それらの光学系を備えた光学装置、例えば、光ピックアップ装置、撮像装置、照明装置、画像形成装置(例えば、複写機、プリンタ等)、画像読み取り装置(例えば、スキャナ等)に有用である。
1、2 回折光学素子
3、4 光ピックアップ装置
10、20 第1の光学部
11、21 第2の光学部
12、22 接合面
13、23 回折面
14、24 凸部
25 光情報記録媒体
26 情報記録面
30 複数波長光源
31、32、34 ビームスプリッタ
33 コリメータ
35 検出器
36 対物レンズ
37 対物光学系

Claims (6)

  1. 相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を備え、相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記回折面でもって回折させる回折光学素子であって、
    上記複数種類のレーザー光線の何れに対しても、上記回折面における回折光のうち最大光量を有するものの回折次数が0次以外の次数となるように、回折光を発生させ、
    上記複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている回折光学素子。
  2. 請求項1に記載された回折光学素子において、
    上記複数種類のレーザー光線のうちの最短波長のレーザー光線の上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている回折光学素子。
  3. 光情報記録媒体の情報記録面に相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線のそれぞれを合焦させるための対物光学系であって、
    相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を有し、上記複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記回折面でもって回折させる回折光学素子を少なくとも備え、
    上記回折光学素子は、上記複数種類のレーザー光線の何れに対しても、上記回折面における回折光のうち最大光量を有するものの回折次数が0次以外の次数となるように、回折光を発生させ、上記複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている対物光学系。
  4. 請求項3に記載された対物光学系において、
    上記回折光学素子は、上記複数種類のレーザー光線のうちの最短波長のレーザー光線の上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている対物光学系。
  5. 光情報記録媒体の情報記録面にレーザー光線を合焦させる光ピックアップ装置であって、
    相互に波長の異なる複数種類のレーザー光線を出射させる光源と、
    上記光源からのレーザー光線を上記情報記録面に合焦させるための対物光学系と、
    を備え、
    上記対物光学系は、相互に接合されており、接合面が回折面に形成されている第1の光学部及び第2の光学部を有し、上記光源からの複数種類のレーザー光線のそれぞれを上記回折面でもって回折させる回折光学素子を少なくとも備え、該回折光学素子は、上記複数種類のレーザー光線の何れに対しても、上記回折面における回折光のうち最大光量を有するものの回折次数が0次以外の次数となるように、回折光を発生させ、上記複数種類のレーザー光線のうちの少なくともひとつの上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている光ピックアップ装置。
  6. 請求項5に記載された光ピックアップ装置において、
    上記回折光学素子は、上記複数種類のレーザー光線のうちの最短波長のレーザー光線の上記回折面における回折光のうち最大の光量を有するものの回折次数が2次以上となるように構成されている光ピックアップ装置。
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