JP2005337464A - 複列アンギュラ型玉軸受 - Google Patents

複列アンギュラ型玉軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】 小型な構造でも、動トルクを抑え、しかも焼き付き寿命を十分に確保できる構造を実現する。
【解決手段】 1対のシールリング33aにより塞いだ、各玉31を設置した内部空間42のうちで、これら各シールリング33aの内周縁が摺接するシール溝34を構成する側壁面35aと、これら各シールリング33aの内側面との間に存在する環状空間43を除いた部分の容積から、上記各玉31と保持器44とが限りなく高速で回転すると仮定した場合にこれら各部材31、44の外周縁により規定される環状部分の容積を減じたものを、動的空間容積と定義する。そして、上記内部空間42内に封入するグリースの封入量を、0.4g以上で、この動的空間容積の110%以下とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば自動車用エンジン等のエンジンに使用されるタイミングベルト等の無端ベルトの張力を調整する為のテンショナ用プーリ、アイドラプーリ、又は自動車用空気調和装置に組み込むコンプレッサ、自動車用発電機であるオルタネータ、ウォーターポンプ等の補機を駆動する為の従動プーリ等のプーリの回転支持部に組み込んで、内部にグリースを封入した状態で使用する複列アンギュラ型玉軸受の改良に関する。
従来から、自動車用エンジンに使用されているタイミングベルトや補機駆動用ベルトの張力を調整する為にオートテンショナを使用したり、このベルトによりコンプレッサ、オルタネータ等の補機を駆動する事が行なわれている。そして、上記オートテンショナに使用するプーリ、アイドラプーリ、上記補機を駆動する為の従動プーリ等のプーリの回転支持部には、転がり軸受を使用して、固定の部分に対しプーリを回転自在に支持している。
例えば、自動車用空気調和装置に組み込まれる蒸気圧縮式冷凍機に組み込んで冷媒を圧縮するコンプレッサとして、従来から種々の構造のものが知られている。例えば、特許文献1には、回転軸の回転運動を斜板によりピストンの往復運動に変換し、このピストンにより冷媒の圧縮を行なう斜板式のコンプレッサが記載されている。図4は、この様な従来から知られている斜板式のコンプレッサの1例を示している。
この図4に示すコンプレッサ1を構成するケーシング2の内側には、低圧室3と高圧室4とを設けている。又、このケーシング2内には回転軸5を、回転のみ自在に支持している。即ち、この回転軸5の両端部を1対のラジアルニードル軸受6a、6bにより、回転自在に支持すると共に、1対のスラストニードル軸受37a、37bにより、この回転軸5に加わるスラスト荷重を支承自在としている。
又、上記ケーシング2の内側で上記回転軸5の周囲部分には、複数のシリンダ孔36、36を形成しており、これら各シリンダ孔36、36の内側に、それぞれピストン7、7の先半部に設けた摺動部8、8を、軸方向の変位自在に嵌装している。そして、これら各シリンダ孔36、36の底面と上記各ピストン7、7の先端面との間に設けられた空間を、圧縮室9としている。又、上記ケーシング2の内側に設けた斜板室10には、上記回転軸5の中間部に所定の角度を持たせて固設した斜板11を配置し、この斜板11がこの回転軸5と共に回転する様にしている。この斜板11の円周方向複数個所と上記各ピストン7、7の基端部とは、それぞれ1対ずつのスライディングシュー12、12により連結している。
上述の様に構成するコンプレッサ1の回転軸5は、自動車の走行用エンジンにより回転駆動する。この為に、図示の例の場合には、上記ケーシング2の外側面中央に設けた支持筒部13の周囲に従動プーリ14を、複列アンギュラ型玉軸受15により、回転自在に支持している。この従動プーリ14は、断面コ字形で全体を円環状に構成しており、上記ケーシング2の外側面に固定したソレノイド16を、上記従動プーリ14の内部空間に配置している。
一方、上記回転軸5の端部で上記支持筒部13から突出した部分に固定した取付ブラケット17の周囲には、磁性材製の環状板18を、板ばね19を介して支持している。この環状板18は、上記ソレノイド16への非通電時には、この板ばね19の弾力により、図4に示す様に従動プーリ14から離隔しているが、このソレノイド16への通電時にはこの従動プーリ14に向け吸着されて、この従動プーリ14から上記回転軸5への回転力の伝達を自在とする。即ち、上記ソレノイド16と環状板18と板ばね19とにより、上記従動プーリ14と回転軸5とを係脱する為の電磁クラッチ45を構成している。又、上記走行用エンジンのクランクシャフトの端部に固定した駆動プーリと上記従動プーリ14との間には、無端ベルト20を掛け渡している。そして、上記電磁クラッチ45により上記従動プーリ14と回転軸5とを係合させた状態で、この無端ベルト20の循環に基づき、上記回転軸5を回転駆動する。
上述の様に構成するコンプレッサ1により、自動車室内の冷房或は除湿を行なう為、蒸気圧縮式冷凍機を運転する場合には、上述の様に回転軸5を走行用エンジンにより回転駆動する。この結果、前記斜板11が回転して、前記各ピストン7、7を構成する摺動部8、8が、それぞれシリンダ孔36、36内で往復移動する。そして、この様な摺動部8、8の往復移動に伴って、冷媒蒸気が、図示しない吸入ポートから、前記低圧室3及び吸入孔21を通じて圧縮室9内に吸い込まれる。この冷媒蒸気は、これら各圧縮室9内で圧縮されてから、吐出孔22、22を通じて前記高圧室4に送り出され、図示しない吐出ポートより吐出される。
尚、図4に示したコンプレッサ1は、回転軸5に対する斜板11の傾斜角度が変えられず、冷媒の吐出容量が固定のものである。これに対して、冷房負荷等に応じて吐出容量を変えるべく、回転軸5に対する斜板11の傾斜角度を変える事ができる、可変容量型のコンプレッサも、例えば特許文献2、3に記載される等により従来から広く知られ、更に一般的に実施されている。図5は、このうちの特許文献3に記載されたコンプレッサ1aを示している。
このコンプレッサ1aは、回転軸5の中間部で斜板室10内に位置する部分に、スリーブ23と支持ブラケット24とを、シリンダ孔36を設けた側から順に設けている。このうちのスリーブ23は、その外径面(外周面)を球状凸面とし、内径面(内周面)を円筒面としている。そして、この内径面を、上記回転軸5に摺動自在に外嵌している。又、上記支持ブラケット24は、上記回転軸5に外嵌固定する事により、この回転軸5と共に回転する様にしている。又、上記スリーブ23とこの支持ブラケット24との間に圧縮ばね38を設けて、このスリーブ23に、上記シリンダ孔36に近づく方向の弾力を付与している。
又、上記斜板11の内径面(内周面)を球状凹面とし、この内径面を上記スリーブ23の外径面に摺動自在に外嵌する事により、この斜板11を上記回転軸5の周囲に、軸方向に亙る変位及び傾斜角度の調節自在に支持している。更に、上記支持ブラケット24の外周縁には駆動腕25を、直径方向外方に突出する状態で設けている。そして、この駆動腕25の先端部に傾斜長孔26を形成すると共に、上記斜板11の片面に固設した被駆動腕39の先端部に形成したガイドピン27を、この傾斜長孔26に遊合している。この構成により、上記斜板11は、上記回転軸5に対する上記スリーブ23の摺動に伴って、上記ガイドピン27を中心に揺動する。
又、低圧室3と斜板室10との間には、圧力調整弁28を設け、この低圧室3に送り込まれる冷媒蒸気の圧力により、ピストン7の背面に加わる圧力を調整できる様にしている。そして、上記斜板11の傾斜角度をこの圧力により変化させる事により、ピストン7のストロークを変化させ、吸入圧を一定に維持すると共に、コンプレッサ1aの容量を変化させる。
上述の図4〜5に示したコンプレッサ1、1aの何れの場合も、無端ベルト20を掛け渡す為の従動プーリ14を、支持筒部13の周囲に回転自在に支持する為に、複列アンギュラ型玉軸受15を使用している。図6〜7は、この様な複列アンギュラ型玉軸受のうち、特許文献3に記載された構造を示している。この図6〜7に示す、複列アンギュラ型玉軸受15は、外周面に複列の内輪軌道29、29を有する内輪40と、内周面に複列の外輪軌道30、30を有する外輪41と、これら各内輪軌道29、29と各外輪軌道30、30との間に、それぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた玉31、31とを備える。又、上記外輪41の両端部内周面と上記内輪40の両端部外周面との間に、1対のシールリング33、33を設けている。これら各シールリング33、33は、円環状に形成した芯金46、46と、この芯金46、46に結合した弾性材47、47とから成る。そして、この弾性材47、47の外周縁部に設けた係止部48、48を、上記外輪41の両端部内周面に全周に亙り形成した係止溝32、32に係止している。又、この弾性材46、46の内周縁部に設けたシールリップ49、49の先端縁を、上記内輪40の両端部外周面に全周に亙り形成したシール溝34、34を構成する1対の側壁面35a、35bのうち、内側(各玉31を設置した側)の側壁面35aに、それぞれ摺接させている。この様な構成により、複数の玉31、31を設置した、複列アンギュラ型玉軸受1aの内部空間42内に封入したグリースや、内部で発生したダストの外部への漏出を阻止すると共に、外部からこの内部空間42内に塵芥等の異物が侵入する事を阻止する。
上述の様に、従動プーリ14の回転支持部に複列アンギュラ型玉軸受15を使用した構造の場合には、この従動プーリ14に無端ベルト20の張力に基づいて、支持筒部13に対し傾斜させる方向の大きなモーメント荷重が加わるのにも拘らず、この従動プーリ14を上記支持筒部13に対し傾斜しにくくできる。
一方、近年、省エネルギ、地球環境への配慮から、自動車の燃費性能の向上を図るべく、コンプレッサ等の補機の小型・軽量化を図る事や、エンジンの動力損失を低減する事が求められている。そして、これに伴って、上述の図4〜5に示したコンプレッサ駆動用プーリの回転支持部に組み込む複列アンギュラ型玉軸受15等の、プーリの回転支持部に組み込む転がり軸受には、小型・軽量化と動トルクの低減とを図る事が望まれている。
但し、上記複列アンギュラ型玉軸受15の小型・軽量化を図ると、この複列アンギュラ型玉軸受15の内部空間42の容積が小さくなる。そして、この場合には、この内部空間42内に封入するグリースの封入量を少なくする等の考慮をしない限り、グリースの攪拌抵抗が大きくなり、動トルクが増大する。この動トルクの増大は、自動車用エンジンの動力損失が大きくなる原因となる。逆に、上記グリースの封入量を、上記複列アンギュラ型玉軸受15の内部空間42の容積に対して、極端に少なくし過ぎた場合には、動トルクの上昇を抑える事はできるが、上記複列アンギュラ型玉軸受15の軸受寿命(焼き付き寿命)の低下が著しくなると言った問題が生じる。
この様な事情から、本発明者は、小型な構造でも、動トルクの増大を抑えて、しかも軸受寿命を十分に確保する為には、グリースの封入量を適切に設定する必要があると考えた。これに対して、従来は、上記複列アンギュラ型玉軸受15の内部空間42内への上記グリースの封入量を設定する為に、「静的空間容積」を定義し、この「静的空間容積」を基準とした所定の割合のグリースを、上記内部空間42内に封入している。尚、この「静的空間容積」は、後述する本発明の実施例を説明する為の図1に梨地で示す様に、その両端部を1対のシールリング33aにより塞いだ、複数の玉31を設置した内部空間42のうちで、これら各シールリング33aの内周縁が摺接するシール溝34を構成する内側の側壁面35aと、これら各シールリング33aの内側面との間に存在する環状空間43を除いた部分の容積から、上記複数の玉31とこれら各玉31を保持する保持器44との静止状態での全容積(容積の和)を減じた容積である。
但し、従来構造の様に、グリースの封入量を「静的空間容積」を基準に設定している場合には、このグリースの封入量の変化に、トルクの変化が十分に対応しない事が分かってきた。そして、この事から、上記複列アンギュラ型玉軸受15の動トルクの増大を抑えつつ小型化を図るベく、この封入量の上限を設定する場合に、上記「静的空間容積」を基準とする事は望ましくないと考えた。又、軸受の長寿命化を図る事を考慮して上記グリースの封入量の下限を設定する場合も、この「静的空間容積」を基準とする事は望ましくなく、空間容積に対する相対量ではなく、絶対量で規制する事が望ましいと考えた。
尚、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1〜3以外に、特許文献4〜6がある。
特開平11−280644号公報 特開平8−326655号公報 国際公開第03/69175号パンフレット 国際公開第03/64872号パンフレット 特開平9−21424号公報 特開2001−123190号公報
本発明の複列アンギュラ型玉軸受は、上述の様な事情に鑑みて、内部空間内へのグリースの封入量を適切に設定する事により、小型な構造でも、動トルクを抑え、しかも焼き付き寿命を十分に確保できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の複列アンギュラ型玉軸受は、前述の図6に示した構造と同様に、外周面に複列の内輪軌道を有する内輪と、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、これら各内輪軌道と各外輪軌道との間に、それぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた玉とを備える。
特に、本発明の複列アンギュラ型玉軸受にあっては、その両端部を1対の密封板により塞いだ、上記各玉を設置した内部空間のうちで、これら各密封板の一部が摺接するシール溝を構成する側壁面とこれら各密封板の側面との間に存在する環状空間を除いた部分の容積から、上記各玉とこれら各玉を保持する保持器とが限りなく高速で回転すると仮定した場合にこれら各玉と保持器との外縁により規定される環状部分の容積を減じたものを、動的空間容積とした場合に、上記内部空間内に封入するグリースの封入量を、0.4g以上で、この動的空間容積の110%以下としている。
上述の様に構成する本発明の複列アンギュラ型玉軸受によれば、内部空間内へのグリースの封入量を適切に設定している為、小型で、且つ、動トルクを抑え、しかも焼き付き寿命を十分に確保できる構造を得られる。
図1は、本発明の実施例を示している。本実施例の複列アンギュラ型玉軸受15aの特徴は、コンプレッサ駆動用の従動プーリ14(図4、5参照)を支持する為に使用する構造で、小型な構造でも、動トルクを抑え、しかも焼き付き寿命を十分に確保すべく、内部空間42内に封入するグリースの封入量を適切な範囲に規制した点にある。その他の複列アンギュラ型玉軸受15aの構造は、前述の図6〜7に示した従来構造とほぼ同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
上記複列アンギュラ型玉軸受15aは、複数の玉31を設置した内部空間42の両端部を、1対のシールリング33aにより密封している。本実施例の場合、これら各シールリング33aを構成する弾性材47の内周縁部に設けたシールリップ49の先端縁を、内輪40の両端部外周面に全周に亙り形成したシール溝34を構成する1対の側壁面35a、35bのうち、外側(各玉31を設置した側と反対側)の側壁面35bに摺接させている。そして、上記内部空間42内にグリースを封入している。又、本実施例の場合には、合成樹脂製の冠型の保持器44により、上記各玉31を転動自在に保持している。
特に、本実施例の場合には、上記グリースの内部空間42内への封入量を、次述する所定の範囲に規制している。即ち、この封入量を規制する為、本実施例の場合には、前述した従来構造の場合と異なり、内部空間42内の「静的空間容積」ではなく「動的空間容積」を基準としている。即ち、本実施例の場合には、図1に梨地で示す様に、その両端部を1対のシールリング33aにより塞いだ、複数の玉31を設置した内部空間42のうちで、これら各シールリング33aの内周縁が摺接するシール溝34を構成する内側の側壁面35aとこれら各シールリング33aの内側面との間に形成される環状空間43を除いた部分の容積から、上記各玉31と上記保持器44とが限りなく高速で回転すると仮定した場合にこれら各玉31と保持器44との外縁により規定される環状部分(保持器44の径方向及び軸方向のぶれは考慮しないものとする。)の容積を減じたものを、上記「動的空間容積」と定義している。そして、本実施例の場合には、上記内部空間42内に封入するグリースの封入量を、0.4g以上(好ましくは0.6g以上)で、上記動的空間容積の110%以下(好ましくは100%以下)としている。
この様に構成する複列アンギュラ型玉軸受15aは、前述の図4又は図5に示した従来構造の第1、2例の場合と同様に、従動プーリ14と、固定の支持部分である支持筒部13との間に組み込んで、この従動プーリ14をこの支持筒部13に対し回転自在に支持した状態で使用する。又、本実施例の場合には、上記複列アンギュラ型玉軸受15aの外径を65mm以下とし、軸方向に関する幅(内輪40の幅及び外輪41の幅とほぼ一致する)を、内輪40の内径の45%以下の大きさとしている。
上述の様に構成する本実施例のプーリ支持用玉軸受15aの場合、内部空間42内へのグリースの封入量を、0.4g以上(好ましくは0.6g以上)で、動的空間容積の110%以下(好ましくは100%以下)と、適切に設定している。この為、本実施例の様に、相対的に幅が小さい小型な構造でも、動トルクを抑え、しかも焼き付き寿命を十分に確保できる。即ち、動トルクが問題となる、複列アンギュラ型玉軸受15aの回転時には、円周方向に隣り合う2個の玉31同士の間の円弧状の空間部分に、グリースが入り込みにくくなる。この為、上記複列アンギュラ型玉軸受15aの内部でグリースが流動する部分が、従来構造で基準としている「静的空間容積」の空間よりも、「動的空間容積」の空間に近くなる。又、軸受に荷重が負荷される状態での動トルクは、グリースの封入量が多くなる程上昇する傾向になるが、この封入量が動的空間容積の100〜110%の間を境(変曲点)として、急激に上昇する事が確認された。そこで、本発明では、上記グリースの封入量を、上記動的空間容積の110%以下、好ましくは100%以下とし、この動的空間容積に対する相対量でこの封入量の上限を規制する事とした。この様な相対量でグリースの封入量の上限を規制した本発明によれば、前述の様な小型な構造でも、動トルクを十分に抑える事ができる。
一方、前記焼き付き寿命は、複列アンギュラ型玉軸受15aの内部空間42の容積に対するグリースの封入量の相対量ではなく、この封入量の絶対量が大きく影響する。又、この封入量が0.4g未満である場合には、上記焼き付き寿命が著しく低下した。そこで、本発明の場合には、この封入量を、0.4g以上、好ましくは0.6g以上とし、この封入量の下限を絶対量で規制している。この様な絶対量でグリースの封入量の下限を規制した本発明によれば、焼き付き寿命を十分に確保できる。
次に、本発明者が本発明の効果を確認すべく行なった第一、第二の実験に就いて説明する。先ず第一の実験は、複列アンギュラ型玉軸受15aで、動的空間容積に対するグリースの封入量(絶対量)を、0.2〜0.8gの範囲で5種類に異ならせたものを、それぞれ2個ずつ使用した.そして、このグリースの封入量を異ならせた複列アンギュラ型玉軸受15aを、従動プーリ14(図4等参照)の回転支持部に組み込んで、所定の荷重を負荷した状態で耐久試験(焼き付き寿命試験)を行なった。又、実験は、所定の時間を経過した時点で打ち切った。
図2は、この様にして行なった第一の実験結果を示している。尚、グリースの封入量が0.7g及び0.8gの場合には、実験終了時点に於いても焼き付き寿命に達していなかった。この様な図2に示した第一の実験結果から明らかな様に、グリースの封入量が0.4g以上である本発明の場合には、焼き付き寿命を十分に長くできた。これに対して、上記封入量が0.4g未満である、0.2gの場合には、複列アンギュラ型玉軸受15の焼き付き寿命が急激に短くなった。
次に、第二の実験は、互いに寸法が異なる2種類の複列アンギュラ型玉軸受A、Bを使用し、それぞれで動的空間容積に対するグリースの封入量の割合(グリース封入率)を種々に異ならせたもので、動トルクを測定した。又、実験は、各複列アンギュラ型玉軸受A、Bを従動プーリ14の回転支持部に組み込んだ状態で、これら各複列アンギュラ型玉軸受A、Bに所定の軸方向の荷重(2000N)を負荷した状態で行なった。又、この従動プーリ14の回転速度を3000min-1 とした。図3は、この様にして行なった第二の実験結果を示している。この図3に示した第二の実験結果から明らかな様に、動的空間容積に対するグリースの封入量の割合が、110%以下である本発明の場合には、動トルクを十分に低く抑える事ができた。又、上記図3に示した実験結果から明らかな様に、複列アンギュラ型玉軸受A、Bに荷重を負荷した条件で、動的空間容積に対するグリースの封入量の割合が大きくなる程、動トルクが増大する傾向になった。又、この動トルクは、この割合が100〜110%の間を境に急激に上昇した。言い換えれば、この割合が100〜110%の間に、上記グリースの封入量の割合と動トルクとの関係を表す、互いに傾きが異なる2直線の交点P、Qが存在する事が分かった。この様に動トルクが交点P、Qを境に急激に上昇する理由は、上記グリースの封入量の割合が100%を越えた場合に、グリースの攪拌抵抗が急激に上昇して、大幅なトルク上昇に繋る為であると考えられる。そして、この様な第二の実験結果から、本発明の場合には、「静的空間容積」ではなく、「動的空間容積」に対するグリースの封入量の割合の上限を、110%以下、好ましくは100%以下と適切に規制する事により、動トルクを低減できる事を確認できた。
尚、上述した実施例は、複列アンギュラ型玉軸受15aを構成するシールリング33aの内周縁が、各シール溝34を構成する1対の側壁面35a、35bのうち、外側の側壁面35bに摺接する場合に就いて説明したが、本発明はこの様な構造に限定するものではない。例えば、前述の図6〜7に示した従来構造の様に、シールリング33の内周縁が、各シール溝34を構成する1対の側壁面35a、35bのうち、各玉31を設置した側である、内側の側壁面35aに摺接する構造に、本発明を適用する事もできる。
又、上述した実施例は、コンプレッサ駆動用の従動プーリ14の回転支持部に組み込む為の複列アンギュラ型玉軸受15aに就いて説明したが、本発明はこの様な用途に使用する複列アンギュラ型玉軸受に限定するものでもない。例えば、テンショナ用プーリ、アイドラプーリ、自動車用発電機であるオルタネータ等の、補機用のプーリ等の、種々のプーリの回転支持部に使用する複列アンギュラ型玉軸受に、本発明を適用する事もできる。
本発明の実施例を示す、図6の右半部に相当する断面図。 第一の実験結果を、グリース封入量(絶対量)と焼き付き寿命との関係で示すグラフ。 第二の実験結果を、グリース封入率と動トルクとの関係で示す図。 本発明の対象となる複列アンギュラ型玉軸受を従動プーリの回転支持部に組み込んだ、コンプレッサの従来構造の第1例を示す断面図。 同じく従来構造の第2例を示す断面図。 複列アンギュラ型玉軸受の従来構造の1例を示す部分断面図。 図6のA部拡大断面図。
符号の説明
1、1a コンプレッサ
2 ケーシング
3 低圧室
4 高圧室
5 回転軸
6a、6b ラジアルニードル軸受
7 ピストン
8 摺動部
9 圧縮室
10 斜板室
11 斜板
12 スライディングシュー
13 支持筒部
14 従動プーリ
15、15a 複列アンギュラ型玉軸受
16 ソレノイド
17 取付ブラケット
18 環状板
19 板ばね
20 無端ベルト
21 吸入孔
22 吐出孔
23 スリーブ
24 支持ブラケット
25 駆動腕
26 傾斜長孔
27 ガイドピン
28 圧力調整弁
29 内輪軌道
30 外輪軌道
31 玉
32 係止溝
33、33a シールリング
34 シール溝
35a、35b 側壁面
36 シリンダ孔
37a、37b スラストニードル軸受
38 圧縮ばね
39 被駆動腕
40 内輪
41 外輪
42 内部空間
43 環状空間
44 保持器
45 電磁クラッチ
46 芯金
47 弾性材
48 係止部
49 シールリップ

Claims (1)

  1. 外周面に複列の内輪軌道を有する内輪と、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、これら各内輪軌道と各外輪軌道との間に、それぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた玉とを備えた複列アンギュラ型玉軸受であって、その両端部を1対の密封板により塞いだ、上記各玉を設置した内部空間のうちで、これら各密封板の一部が摺接するシール溝を構成する側壁面とこれら各密封板の側面との間に存在する環状空間を除いた部分の容積から、上記各玉とこれら各玉を保持する保持器とが限りなく高速で回転すると仮定した場合にこれら各玉と保持器との外縁により規定される環状部分の容積を減じたものを、動的空間容積とした場合に、上記内部空間内に封入するグリースの封入量を、0.4g以上で、この動的空間容積の110%以下とした複列アンギュラ型玉軸受。
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Cited By (3)

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JP2009281547A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Nsk Ltd 密封型転がり軸受
JP2010084588A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Nsk Ltd 圧縮機プーリ構造
JP2011241946A (ja) * 2010-05-20 2011-12-01 Nsk Ltd 潤滑剤封入方法、及び、潤滑剤封入方法によって潤滑剤を封入した転がり軸受

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