JP2005337001A - 排水用防音継手 - Google Patents

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Abstract

【構成】 排水用防音継手10の接合部12は塩化ビニル樹脂から形成され、接合部12以外の管壁14の内層16は制振材で、外層18は塩化ビニル樹脂で形成される。制振材はポリスチレン系熱可塑性エラストマに塩化ビニル樹脂を配合した混合材料である。
【効果】 この制振材を有する排水用防音継手10を建物内の排水管路に使用すると、制振材は衝突する排水音の発生を抑え、優れた防音効果を示す。また、塩化ビニル樹脂で形成された接合部12は接着剤により防音管などと連結することができるため、これらの接合が容易で施工性がよい。
【選択図】 図1

Description

この発明は、排水用防音継手に関し、特にたとえば、建築設備における縦排水管路を形成する、排水用防音継手に関する。
従来の排水用防音継手の一例が、特許文献1に開示されている。この特許文献1の排水集合縦管では、縦管に水平排出管が接続され、これらの接続部に防振材が設けられている。この防振材は収納ケース内に入れられて、ボルトおよびナットで取り付けられている。
特開平8−13567号公報[E03C 1/122、F16L 43/00]
特許文献1の従来技術では、防振材が縦管および水平排出管と独立しているため、形状が複雑になってしまう。また、防振材を縦管などに取り付けるための収納ケースなどを別に用意しなければならず、コストおよび手間がかかる。さらに、これを取り付ける作業なども必要となり、施工性が悪い。
それゆえに、この発明の主たる目的は、施工性を低下させることない、排水用防音継手を提供することである。
請求項1の発明は、建築設備における排水管路を形成する排水用防音継手において、少なくとも排水が直接衝突する部分の管壁内に制振材を含むことを特徴とする、排水用防音継手である。
請求項1の発明では、排水用防音継手を建築設備における縦排水管路に用いた場合、排水管路を流れる排水は排水用防音継手の、たとえば屈曲部の内面に衝突する。排水が衝突すると、管壁が振動して衝突音を発し、騒音となる。このため、排水が直接衝突する部分の管壁内に制振材を含ませると、排水が管壁に衝突した際に制振材は排水の衝突エネルギを吸収して、管壁の振動を抑えるため、管壁の衝突音の発生を抑えられる。
また、排水用防音継手の管壁内に制振材を含ませれば、制振材を排水用防音継手とは別に用意し、その管壁に取り付ける必要がない。
請求項2の発明は、管壁を少なくとも2層構造として、管壁の内層を制振材で形成し、管壁の外層を塩化ビニル樹脂で形成したことを特徴とする、請求項1記載の排水用防音継手である。
請求項2の発明では、排水が直接衝突する部分の管壁の内層を制振材で形成すると、制振材は排水の衝突エネルギを直接吸収して、衝突音の発生を効果的に防ぐことができる。
この制振材の外側に塩化ビニル樹脂で形成された管壁の外層を設ければ、外層は制振材を保護するため、制振材の効果は維持される。
また、排水用防音継手の管壁内に制振材の層を形成すると、一般的に使用される管継手と同様の形状に排水用防音継手を形成することができる。また、排水が直接衝突する部分の内層以外、たとえば排水用防音継手の接合部を塩化ビニル樹脂で形成すれば、接合部に防音管を嵌めてこれらを接着剤により連結することができる。このため、排水用防音継手に防音管を嵌め込んでこれらを容易に連結し、かつその接合強度は向上させられる。
請求項3の発明は、管壁を少なくとも3層構造として、管壁の内層および外層を塩化ビニル樹脂で形成し、内層と外層との間に制振材による層を設けたことを特徴とする、請求項1記載の排水用防音継手である。
請求項3の発明では、排水が直接衝突する部分の管壁の内層を塩化ビニル樹脂で形成すると、排水が内層に衝突しても内層は磨耗しにくく、しかも排水に有機溶剤などが混入していても内層が劣化しにくいため、排水用防音継手の耐久性は向上する。
また、管壁の内層と外層との間に制振材による層を設けることにより、排水が内層に衝突して内層が振動しても、その振動は緩和されるため、衝突音の音量は抑えられる。
さらに、管壁の外層を塩化ビニル樹脂で形成すれば、その外層により制振材が保護されるため、制振材の効果を維持することができる。
請求項4の発明は、制振材にフィラを添加した、請求項1ないし3のいずれかに記載の排水用防音継手である。
請求項4の発明では、制振材にフィラを添加することにより、制振材による層の面密度が大きくなるため、その層は制振性能とともに遮音性能を備える。このため、制振性能により排水が管壁に衝突して生じる管壁の振動を抑えて、排水の衝突音の発生を防ぎ、さらに、遮音性能によりこの衝突音および排水の流下音が内層を貫いて外に出ることを防ぐため、排水用防音継手はさらなる防音効果を発揮する。
請求項5の発明は、制振材がポリスチレン系熱可塑性エラストマで形成される、請求項1ないし4のいずれかに記載の排水用防音継手である。
請求項5の発明では、ポリスチレン系熱可塑性エラストマは制振性能が高い上、塩化ビニル樹脂との混合性が良いため、たとえばポリスチレン系熱可塑性エラストマに塩化ビニル樹脂を混合することができる。
また、ポリスチレン系熱可塑性エラストマは耐薬品性にも優れており、排水により制振材で形成された内層および管壁が侵されることがないため、排水用防音継手を排水管路として長期間にわたり使用することができる。
請求項6の発明は、制振材が塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマで形成される、請求項1ないし4のいずれかに記載の排水用防音継手である。
請求項6の発明では、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマは塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマと同様に、制振性能、塩化ビニル樹脂との混合性および薬品性に優れる。
請求項7の発明は、制振材に塩化ビニル樹脂を配合した、請求項5または6に記載の排水用防音継手である。
請求項7の発明では、制振材に塩化ビニル樹脂を配合して、制振材の粘度を調整することにより、押出成形製品の二次加工や射出成形など多くの成形法により排水用防音継手を製造され得る。
この発明によれば、排水用防音継手の管壁内に制振材の層を設けることにより、一般に使用される排水用防音継手などと同様に用いることができ、施工性を低下させることがない。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1に示すこの発明の一実施例である排水用防音継手10は90度ベンドであり、管壁14は接合部12を除き2層構造を有する。排水用防音継手10の管壁14の内層16は制振材で形成され、管壁14の外層18および接合部12は塩化ビニル樹脂から形成される。
制振材は損失係数tanδが大きい材料であり、制振材単体でもよいし、制振材に樹脂を加えた混合材料でもよい。制振材にブチルゴム、天然ゴム、クロロプレンゴムなどの粘弾性材料、またはポリスチレン系熱可塑性エラストマや塩素化ポリエチレン系エストラマなどが用いられる。樹脂には塩化ビニル樹脂、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの合成樹脂などが用いられる。そして、混合材料に、たとえば、30〜50重量%(以下、%という)のポリスチレン系熱可塑性エラストマであるクラレ製「セプトン」に塩化ビニル樹脂を配合したものが用いられる。
この排水用防音継手10の製造方法は限定されないが、たとえば射出成形により製造され得る。また、2層押出成形により防音管を形成した後、それを二次加工しても製造され得る。
排水用防音継手10を建築設備における縦排水管路に用いると、排水が排水管路内を流れ、排水用防音継手10の、たとえば屈曲部の内面に当たって管壁14を振動させて衝突音を発生させる。しかし、排水用防音継手10の内層16を制振材で形成すると、制振材は管壁14の振動を抑えるため、排水の管壁14への衝突音が弱められ、排水用防音継手10は防音効果を発揮する。そして、この防音効果は、ポリスチレン系熱可塑性エラストマのような制振性能が高い制振材を用いることにより、優れる。
また、排水用防音継手10の管壁14内に制振材を含ませると、制振材を排水用防音継手10と別に用意する必要がない。しかも、排水用防音継手10をJIS規格に準拠した寸法に形成し、その接合部12に接着性の良い塩化ビニル樹脂を用いると、接合部12にJIS規格の縦管や排出管などを挿入し、接合部12と縦管などとを接着剤により固着することができる。このため、排水用防音継手10は防音効果を備えながら、一般のJIS規格の管継手と同様に用いられ、施工性が悪くならない。
さらに、ポリスチレン系熱可塑性エラストマは塩化ビニル樹脂との混合性が良いため、塩化ビニル樹脂でポリスチレン系熱可塑性エラストマの粘度を調整することができる。これにより、排水用防音継手10の製造に射出成形や押出形成など多くの成形法を用いることができる。
このポリスチレン系熱可塑性エラストマは耐薬品性にも優れることにより、制振材および管壁14が排水により侵されることがなく、排水用防音継手10を排水管路として長期間にわたり使用することができる。
なお、制振材にフィラをさらに添加してもよい。フィラはたとえば銅、鉄、亜鉛、鉛、クロム、モリブデン、マンガン、ニッケルおよびタングステンなどの金属粉末、酸化銅、酸化亜鉛、および酸化第二鉄などの金属酸化物の粉末、炭酸カルシウムおよび炭酸バリウムなどの炭酸化合物の粉末、硫酸鉛、硫酸バリウム、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムなど水酸化化合物の粉末などの硫酸化合物の粉末、タルク、マイカ、グレー、シリカ、グラファイトなどである。このようなフィラを添加することにより、制振材に遮音効果を付加することができる。
また、排水用防音継手10に90度ベンドを用いたが、これ以外の45度ベンドなどの継手にも適応することができる。
さらに、管壁14を2層構造にしたが、内層16と外層18との間に遮音層などを設けて、管壁14を3層構造以上にすることもできる。また、接合部12の管壁を1層構造にしたが、これ以外の部分の管壁14と同様に2層構造またはそれ以上にしてもよい。
図3に示すこの発明の他の一実施例である排水用防音継手10は90度ベンドである。図3および図4に示すように、その管壁38の背部のみが2層構成であり、それ以外の部分の管壁は1層構造である。背部とは90度ベンドの曲がった管壁の外周部分であり、排水用防音継手10を縦排水管路に用いた場合、排水管路内を流下する排水が直接衝突する位置を含む部分を指す。背部の内層16は制振材で形成され、これ以外の部分は塩化ビニル樹脂で形成される。このような排水用防音継手10は、たとえば2色成形により製造され得る。これ以外の部分に関しては図1実施例の示す排水用防音継手10と同様であるため、説明は省略する。
排水用防音継手10を用いた排水管路では、排水は主に排水用防音継手10の背部の内面に直接衝突するため、排水用防音継手10の背部の内層を制振材で形成することにより、排水の衝突音を抑えられる。
図5に示すこの発明の他の一実施例である排水用防音継手10は90度ベンドであり、その管壁40は1層構造で、制振材により形成される。これ以外の部分に関しては図1実施例の示す排水用防音継手10と同様であるため、説明は省略する。
この排水用防音継手10の性能評価をした結果を表1に示す。この性能評価試験に用いた設備20は、図6に示すように、Φ100の縦管22を備える。縦管22は天井24を貫き、その上端部に通気孔26を備え、通気孔26と天井24との間に合流継手28を介してΦ75の横管30と接続される。また、縦管22の下部は床32を貫き、90度ベンド10を介して排出管34と連結される。そして、床32から高さh:250mm、縦管22の表面から距離d:10mmの位置に測定器36、たとえば精密騒音計「RION製NL−32」が配置される。
Figure 2005337001
性能評価方法では排水を排水管路に流した際の90度ベンドに対する排水の衝突音を測定器36で測定する。すなわち、まず横管30からトイレの排水として流量8リットル/回の水を流す。排水は横管30から合流継手28を通り、縦管22内を流下して、90度ベンド10の内壁に衝突し、排出管34から排出される。そして、測定器36は、排水が縦管22を流下して90度ベンド10に衝突し始めてから5秒間の等価騒音レベルを測定する。この等価騒音レベルは一定時間内の騒音の総エネルギを、その時間で割った平均の騒音レベルである。
性能評価には5種類のベンドを用い、それぞれ3回ずつ等価騒音レベルを測定して、3回の平均値を算出した。ベンド(a)、(d)および(e)は90度ベンドであり、ベンド(b)および(c)は急傾斜ベンドである。急傾斜ベンドは管壁の排水が直接衝突する部分を傾斜させた継手であり、傾斜させることにより、管壁と流下する排水とのなす角度を小さくして、管壁が排水から受ける力を小さくし、排水の衝撃音を弱めている。また、ベンド(a)および(b)の管壁は一層構造であり、塩化ビニル樹脂から形成される。ベンド(c)の管壁は塩化ビニル樹脂、セプトン、塩化ビニル樹脂の3層構造で形成される。ベンド(d)の管壁は1層構造で、塩化ビニル樹脂に50%のセプトンを加えた混合材料で形成され、ベンド(e)の管壁も一層構造で、塩化ビニル樹脂に30%のセプトンを加えた混合材料で形成される。なお、これらのベンドの管壁14全体の厚みはすべて等しい。
表1の評価結果より、塩化ビニル樹脂に対してセプトンを30%配合したベンド(e)の騒音レベルは63.4dBであり、ベンド(a)の騒音レベル:64.5dBより0.9dB低い。さらに塩化ビニル樹脂に対するセプトンの割合を増やして、その割合を50%にしたベンド(d)の騒音レベルは57.8dBになる。この騒音レベルは、セプトンの割合を30%としたベンド(e)の騒音レベル63.4dBより5.6dBも低く、評価2の実験を行った5種類のベンドの中で最も低い値であった。このため、排水用防音継手10の管壁14の内層16を塩化ビニル樹脂と50%のセプトンとの混合材料で形成すると、塩化ビニル樹脂単体の排水用防音継手(ベンド(a))の騒音レベル:64.5dBに比べて、騒音レベルを6.7dBも低下させることができる。
また、このベンド(d)の騒音レベルは、90度ベンドより傾斜角度を急にした急傾斜ベンド(b)および(c)に比べても低く、ベンド(d)の内層16を制振材で形成することは、勾配を緩めるよりも騒音を低減する効果が高い。
このように、排水用防音継手10の管壁を制振材で形成すると、管壁全体で排水の衝突を緩和するため、排水用防音継手10は高い防音効果を発揮する。
図7に示すこの発明の他の一実施例である排水用防音継手10は90度ベンドであり、この管壁42は接合部12も含めてすべて3層構造である。管壁42の内層16および外層18は塩化ビニル樹脂で形成され、それらの間の中間層44は制振材で形成される。これ以外の部分に関しては図1実施例の示す排水用防音継手10と同様であるため、説明は省略する。
排水用防音継手10の製造方法は限定されないが、たとえば射出成形により製造され得る。また、3層押出成形により管壁が3層構造の防音管を作成し、これを加熱軟化状態で90度ベンドの型に嵌め、両端から受口の型を挿入することによって成形してもよい。
この実施例の排水用防音継手10の防音効果を評価した結果を表2に示す。この評価設備20および評価方法はほぼ評価1の評価と同様である。
ただし、排水の衝突音の測定位置、つまり測定器36の配置位置について、図6に示すように評価1の評価では床32から高さh:250mm、縦管22の表面から距離d1:10mmの位置であったが、この評価では床32から高さh:600mm、縦管22の中心から距離d2:500mmの位置とした。これは評価1の評価に比べて実際の住環境により近似した状況での騒音を測定するためである。
また、居住空間を考慮して評価設備20の床がある状態で排水の衝突音を測定するとともに、制振材の効果を評価するため、評価設備20の床を取り除いた状態でも排水の衝突音を測定した。
さらに、評価1の評価では、90度ベンドと直管とを組合せて連結し、ベンド(b)およびベンド(c)の急傾斜ベンドを作成した。このため、排水の衝突音を正確に測定することができず、ベンド(c)の管壁内に制振材を含ませても、その騒音レベルは管壁内に制振材を含まないベンド(b)の騒音レベルより大きな値となってしまった。そこで、評価2の評価では、管壁が3層構造の90度ベンドを一体的に形成し、改めて管壁を3層構造にした排水用防音継手の効果を評価しなおした。
評価2の評価では、トイレの排水として流量8リットル/回の水を流すだけでなく、より実際の状況に近い状況を作り出すため、模擬汚物として2個のスポンジと4個の75cmの長さに切ったトイレットペーパとを水の中に入れて横管30から流した。
Figure 2005337001
評価2の評価サンプルとして5種類のベンド(a)、(d)、(e)(f)および(g)を用い、この内、ベンド(a)、(d)および(e)は評価1の評価のサンプルと同じものである。5種類のすべてのベンドは90度ベンドである。ベンド(f)の管壁は2層構造を有し、その内層16はブチルゴムで形成され、外層18は塩化ビニル樹脂で形成される。ベンド(g)の管壁は3層構造を有し、その内層16および外層18は塩化ビニル樹脂で形成され、中間層44はセプトンで形成される。
表2の評価結果によれば、管壁に制振材を含むベンド(d)、(e)、(f)および(g)の騒音レベルは一般品であるベンド(a)の騒音レベルに比べて小さい値となった。よって、ベンドの管壁に制振材を含ませることにより、排水の衝突音を抑える効果があることがわかる。
この中でも、ベンド(d)、(e)および(f)の騒音レベルはベンド(g)の騒音レベルより小さい。この結果から、管壁の内層16を制振材で形成すると、排水が制振材に直接衝突するため、制振材による防音効果が大きくなる。
特に、ベンド(d)の騒音レベルが最も小さいため、管壁内における制振材の層の厚みが大きく、その層の制振材に配合されている樹脂の割合を小さくするほど、制振材の防音効果は向上する。
また、ベンド(g)のように、排水用防音継手10の管壁42を3層構造にし、その中間層44を制振材で形成しても、防音効果は発揮される。
この効果は内層16を制振材で形成した排水用防音継手10より低いが、管壁42の内層16を塩化ビニル樹脂で形成すれば、排水が内層16に衝突しても内層16は磨耗しにくく、しかも排水に有機溶剤などが混入していても内層16が劣化しにくいため、排水用防音継手10の耐久性は向上する。これについて、排水用防音継手10の管壁42の内層16を塩化ビニル樹脂で形成すれば、その内面は従来の塩化ビニル樹脂で形成された管の内面と同様の作用を示すため、塩化ビニル樹脂管の実績をそのまま援用することができ、信頼性がある。
そして、管壁42の外層18を塩化ビニル樹脂で形成すれば、その外層18により制振材が保護されるため、制振材の効果を維持することができる。
なお、図7に示すように管壁42の全体を3層構造にしたが、図3および図4に示すように背部の管壁のみを3層構造にしたり、図1に示すように接合部12を1層構造にし、それ以外の管壁を3層構造にしたりしてもよい。
また、図7では管壁42を3層構造にしたが、内層16と外層18との間に遮音層などを設けて、管壁42を4層以上の構造にすることもできる。
この発明の一実施例の排水用防音継手を示す縦断面図である。 図1実施例の排水用防音継手の横断面図である。 この発明の他の実施例の排水用防音継手を示す縦断面図である。 図3実施例の排水用防音継手の横断面図である。 この発明のさらに他の実施例の排水用防音継手を示す縦断面図である。 排水用防音継手の性能評価設備を示す平面図である。 この発明のさらに他の実施例の排水用防音継手を示す縦断面図である。 図7実施例の排水用防音継手の横断面図である。
符号の説明
10…排水用防音継手
12…接合部
14、38、40、42…管壁
16…内層
18…外層
44…中間層

Claims (7)

  1. 建築設備における排水管路を形成する排水用防音継手において、
    少なくとも排水が直接衝突する部分の管壁内に制振材を含むことを特徴とする、排水用防音継手。
  2. 前記管壁を少なくとも2層構造として、
    前記管壁の内層を制振材で形成し、前記管壁の外層を塩化ビニル樹脂で形成したことを特徴とする、請求項1記載の排水用防音継手。
  3. 前記管壁を少なくとも3層構造として、
    前記管壁の内層および外層を塩化ビニル樹脂で形成し、前記内層と前記外層との間に制振材による層を設けたことを特徴とする、請求項1記載の排水用防音継手。
  4. 前記制振材にフィラを添加した、請求項1ないし3のいずれかに記載の排水用防音継手。
  5. 前記制振材がポリスチレン系熱可塑性エラストマで形成される、請求項1ないし4のいずれかに記載の排水用防音継手。
  6. 前記制振材が塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマで形成される、請求項1ないし4のいずれかに記載の排水用防音継手。
  7. 前記制振材に塩化ビニル樹脂を配合した、請求項5または6に記載の排水用防音継手。
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