JP2005335145A - インクジェット記録装置用乾燥装置 - Google Patents

Abstract

【課題】走行路が長い乾燥装置内での連続紙のバタツキや蛇行を防止でき、さらにここでの紙切れを防止できるようにする。
【解決手段】走行路が長い乾燥装置４において、この乾燥装置を通る往復の各走行路に、それぞれの入口ローラ６ａ，６ｃと出口ローラ６ｄ，６ｂの用紙巻き掛け面を結ぶ直線より外側に巻掛け面が位置するようにした案内ローラ７ａ〜７ｄを少なくとも１個設けて、上記往復の各走行路を通る連続紙２に振動抑止力が作用するようにした。
【選択図】図２

Description

本発明は、インクジェット記録装置により印刷されて未乾燥印刷面のある連続紙を、これの紙通し経路内にて乾燥するようにしたインクジェット記録装置用乾燥装置に関するものである。

インクジェット記録装置にて印刷された印刷直後の未乾燥の印刷面は用紙の案内ローラに触れるとローラ面にインクが移り、印刷面に汚れが発生してしまう。このことから印刷直後の用紙は、これの未乾燥の印刷面がローラ等に触れない状態で、すなわち非印刷面を案内ローラにて案内して乾燥機を通すようにしている。

そして従来この種の装置では、印刷速度の高速化に伴い、印刷面の乾燥のために乾燥装置の長さを長くする必要があり、その一例として図１に示される乾燥装置がある（例えば、特許文献１参照）

この図１にて示される装置は、給紙部１から給紙される連続紙２は印刷部３における複数の印字ユニット３ａ，３ｂ，３ｃにてこれの表面に印刷されてから複数の分割型の乾燥機４ａ，４ｂ，４ｃを紙通し方向に並べて乾燥路長を長くした乾燥装置４内を往復走行してから巻き取り部５にて巻き取られるようになっている。

従来のこの種の乾燥装置４では、乾燥装置４の両端部のみに案内ローラ、すなわち印刷部３の下流側に連なる一方側に往路用の入口ローラ６ａと復路用の出口ローラ６ｂが、また反対側に２つの折り返し用となる往路用の出口ローラ６ｃと復路用の入口ローラ６ｄが配置されていて、往路用の入口ローラ６ａから乾燥装置４内を通り、往路用の出口ローラ６ｃ、復路用の入口ローラ６ｄを経て再び乾燥装置４内を通り復路用の出口ローラ６ｂより巻き取り部５へ通るようになっている。なお、このとき復路用の出口ローラ６ｂは、乾燥装置４の最下流側で、印刷面が乾燥した状態の連続紙２を案内するので、この出口ローラ６ｂは連続紙２の印刷面を案内するようにしており、他のローラは非印刷面に転接するようになっている。

特開平８−２１６４６７号公報

上記乾燥装置４を通る連続紙を案内する各ローラは、乾燥装置の走行方向両側にのみ設けられていて、乾燥装置内ではローラによる案内はされていなかった。

このため、乾燥装置４内に通される連続紙２は全く案内されない直線部分が長くなり、この間において連続紙２がバタツキや蛇行が生じやすく、これにより印刷見当の精度に悪影響を与えてしまうという問題があった。また、この間における連続紙２の張力を高くすることで安定する方向に向かうが、その反面紙切れやシワが発生してしまうという問題が生じてくる。

本発明は上記のことに鑑みなされたもので、乾燥装置内で連続紙のバタツキや蛇行が生じることがないインクジェット記録装置用乾燥装置を提供しようとするもので、その構成は、印刷された連続紙が、複数の乾燥機よりなる乾燥装置内を、往路用の入口ローラと出口ローラを有する往側の走行路と、復路用の入口ローラと出口ローラを用いた復側の走行路を折り返し状に走行する間に印刷面が乾燥されるようにしたインクジェット記録装置用乾燥装置において、上記往復の各走行路に、それぞれの入口ローラと出口ローラの用紙巻き掛け面を結ぶ直線より外側に巻き掛け面が位置するようにした案内ローラを乾燥機間に配置して少なくとも１個設けて、上記往復の各走行路を通る連続紙に振動抑止力が作用するようにした。

本発明によれば、乾燥装置内での連続紙は案内ローラにより短いローラ間隔で走行されることになり、この乾燥装置内での連続紙のバタツキを防止でき、また乾燥装置内での連続紙は案内ローラにて適当な大きさの振動抑止力が作用されることにより、乾燥装置での連続紙の蛇行を防止でき、これらのことから乾燥装置内での連続紙の走行が安定し、印刷見当精度を向上することができる。

また、上記のことにより印刷中の印刷見当の振れ幅が小さくなり、これにより見当が安定し、印刷開始時の印刷見当合わせを短時間ででき、損紙量を減少することができ、生産性が向上される。

さらに、従来装置に比較して連続紙の張力を低く設定しても安定した紙送りができ、高張力による用紙切れや、連続紙にシワが入る等の問題を発生しにくくすることができる。

本発明の実施の形態を図２、図３に基づいて説明する。なお、この実施の形態において図１で示した従来の技術と同一構成のものは同一符号を付して説明する。

乾燥装置４内における連続紙２の往路と復路の各走行路において連続紙２に振動抑止力を付与するための案内ローラ７ａ〜７ｄを、それぞれの走行路内に各乾燥機間に配置して少なくとも１個以上設ける。

すなわち、往路側の案内ローラ７ａ，７ｂは、これの巻き掛け面が往路用の入口ローラ６ａと出口ローラ６ｄのそれぞれの巻き掛け面を結ぶ直線より外側（下側）へ少しずれた位置となるようにして設けられている。また、復路側の案内ローラ７ｃ，７ｄは、これの巻掛け面が復路用の入口ローラ６ｃと出口ローラ６ｂのそれぞれの巻掛け面を結ぶ直線より外側（上側）へ少しずれた位置となるようにして設けられている。

上記各案内ローラ７ａ〜７ｄは往路、復路の両走行路共に２個ずつ、各乾燥機４ａ，４ｂ，４ｃの間に設けたが、これはそれぞれ１個ずつでもよい。

上記構成により、乾燥装置４内での往路と復路の両走行路における連続紙２は、それぞれの入口側と出口側のローラを結ぶ直線に対して案内ローラ７ａ〜７ｄに向けて外側（下側及び上側）へθの巻き付け角度をなして巻き掛けられ、両走行路を通る連続紙２は上記巻き掛け角θに応じた長さにわたって上記入口と出口の両ローラの巻き掛け面を結ぶ直線より走行経路が長くなり、この間の連続紙２にはその分の振動抑止力が作用される。

上記した巻き掛け角θは大きいほど上記振動抑止力は大きくなるが、これを大きくすると往復の両走行路の間隔が上下に大きくなり、その分乾燥装置４が上下方向に大きくなるので、この巻き掛け角θは必要な振動抑止力が作用する程度の大きさにする。また、複数個の乾燥機４ａ〜４ｃを用いる場合、上記巻き掛け角θに応じて連続紙２の走行経路が傾斜するので、それぞれの入口と出口の開口部はこの連続紙２の走行経路に合わせる。さらにこの乾燥機の数は図２に示した３個に限るものではなく４個、５個でもよく、それぞれの間に案内ローラを配置する。

上記構成において、乾燥装置４内での連続紙２の走行路は乾燥装置４の両端部のローラ間に案内ローラを設けることにより、この走行路でのローラ間隔が短くなり、この走行路を走行する連続紙のバタツキが防止される。また上記案内ローラにより連続紙２に適正な大きさの振動抑止力が作用されて連続紙の蛇行が防止される。

従来例を示す概略的な構成説明図である。 本発明の実施の形態を示す概略的な説明図である。 図２で示した乾燥装置を拡大して示す説明図である。

符号の説明

１…給紙部、２…連続紙、３…印刷部、３ａ，３ｂ，３ｃ…印字ユニット、４…乾燥装置、４ａ，４ｂ，４ｃ…乾燥機、５…巻き取り部、６ａ，６ｃ…入口ローラ、６ｂ、６ｄ…出口ローラ、７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ…案内ローラ。

Claims (1)

1. 印刷された連続紙が、複数の乾燥機よりなる乾燥装置内を、往路用の入口ローラと出口ローラを有する往側の走行路と、復路用の入口ローラと出口ローラを用いた復側の走行路を折り返し状に走行する間に印刷面が乾燥されるようにしたインクジェット記録装置用乾燥装置において、
   上記往復の各走行路に、それぞれの入口ローラと出口ローラの用紙巻き掛け面を結ぶ直線より外側に巻き掛け面が位置するようにした案内ローラを乾燥機間に配置して少なくとも１個設けて、上記往復の各走行路を通る連続紙に振動抑止力が作用するようにしたことを特徴とするインクジェット記録装置用乾燥装置。
   
   

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