JP2005334660A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 進路変更部材に遊技球を転入させるための新規な転入経路を有した弾球遊技機の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明の弾球遊技機によれば、遊技球が、進路変更部材61の上方に設けられた流路構成部材60から落下して進路変更部材61に転入するという、従来にない新規な遊技球の転入経路を提供することができる。また、球出口65の幅方向の中心位置は、中央溝形凹部68Aの幅方向において、中央溝形凹部68Aの中心位置より外側にずれかつ、上段山形凸部68Cの頂点より内側にずれた位置に配置されているので、球出口65から排出された遊技球を、中央溝形凹部68Aの底面の傾斜した部分に衝突させて、中央溝形凹部68Aの湾曲した底面に沿って揺動させることができる。
【選択図】 図12

Description

本発明は、弾球遊技機に関する。
従来より、横長の波状路を階段状に配置してなる進路変更部材を備えた弾球遊技機があった。この進路変更部材は、上下に隣接する2つの波状路が位相をずらして配置されており、遊技球は波状路に形成された溝部に沿って上段側の波状路から下段側の波状路に向かって転動するようになっている。これにより、上段側の溝部から下段側の波状路に転入する際に、遊技球は左右に振り分けられるようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−334031号公報(段落[0037]〜[0043]、第1図)
ところで、上述した従来の弾球遊技機では、遊技球は、進路変更部材の側方から転がって進路変更部材に転入するように構成されていた。しかしながら、このような遊技球の転入経路は新鮮味がなくなりつつあり、新規な転入経路を備えた弾球遊技機の開発が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、進路変更部材に遊技球を転入させるための新規な転入経路を有した弾球遊技機の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る弾球遊技機は、遊技球を流下させる遊技領域を有した遊技盤と、遊技領域を流下した遊技球を上面で受け、上面に遊技球が転動可能な遊技球流路を備えた流路構成部材と、遊技球流路の一端で開放し、遊技球流路を転動した遊技球を前記流路構成部材の下方に排出する球出口と、流路構成部材の下方に配置されて、球出口から落下した遊技球を受け、その遊技球の進路を振り分けて転動させ、遊技領域に排出する進路変更部材と、進路変更部材のうち球出口の下方に少なくとも1つ形成され、円弧状に湾曲した底面と底面から側方に離れるに従って上るように傾斜した傾斜面とを有して、遊技球を遊技領域に誘導する第1溝形凹部と、第1溝形凹部の幅を、遊技球を1つずつ誘導する大きさとし、球出口の幅を、遊技球を1つずつ排出する大きさとし、球出口の中心を、第1溝形凹部の幅方向において、第1溝形凹部の底面の中心位置と、第1溝形凹部の傾斜面の上端部が配置された側部境界位置との間に配置することで、球出口から排出された遊技球が、第1溝形凹部の傾斜面又は底面の中心位置からずれた位置に衝突するように構成し、さらに、進路変更部材は階段構造をなし、その最上段に第1溝形凹部が配置され、最上段の次の段には、第1溝形凹部と略同一形状をなした第2溝形凹部が複数横並びにして形成され、それら隣り合った第2溝形凹部同士の間の中心位置と、第1溝形凹部の底面の幅方向における中心位置とが重なるように配置し、進路変更部材の最上段には、第1溝形凹部が複数横並びに形成され、球出口の中心は、複数の第1溝形凹部のうち進路変更部材の幅方向において最も中央に配置された第1溝形凹部の底面の幅方向の中心位置と側部境界位置との間に配置され、進路変更部材のうち隣り合った第1溝形凹部が互いの側部境界位置で連絡し、第1溝形凹部が上方に向かうに従って幅広になることに対応して、上方に向かうに従って先細りとなった第1山形凸部が形成され、遊技球と進路変更部材とが衝突した場合の跳ね返り係数をEとし、球出口の底面から進路変更部材の遊技球が衝突した部分まで下ろした垂線の長さをLとし、進路変更部材に衝突した時点での遊技球の最下部から、その下方の任意の水平面に下ろした垂線の長さをRとし、進路変更部材のうち第1山形凸部の頂点から任意の水平面に下ろした垂線の長さをHとした場合に、R>H−EL上記関係式を満たすように、流路構成部材と進路変更部材とを配置したところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の弾球遊技機において、球出口の中心は、第1溝形凹部の幅方向において、側部境界位置寄りに配置されたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1に記載の弾球遊技機において、進路変更部材は階段構造をなし、その最上段に第1溝形凹部が配置され、最上段の次の段には、第1溝形凹部と略同一形状をなした第2溝形凹部が複数横並びにして形成され、それら隣り合った第2溝形凹部同士の間の中心位置と、第1溝形凹部の底面の幅方向における中心位置とが重なるように配置したところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1又は3に記載の弾球遊技機において、階段構造は、少なくとも3段以上であり、最上段より下側の各段に、それぞれ第2溝形凹部が複数横並びに形成され、上段側の第2溝形凹部の底面の幅方向における中心位置と、その下隣の段において隣り合った第2溝形凹部同士の間の中心位置とが重なるように配置したところに特徴を有する。
[請求項1の効果]
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、遊技球は、進路変更部材の上方に設けられた流路構成部材から落下して進路変更部材に転入するという、従来にない新規な遊技球の転入経路を提供することができる。
また、球出口の中心は、第1溝形凹部の幅方向において、第1溝形凹部の底面の中心位置より外側にずれかつ、第1溝形凹部の側部境界位置よりも第1溝形凹部の底面側にずれた位置に配置されているので、球出口から排出された遊技球は、第1溝形凹部の傾斜面又は底面の中心位置からずれた位置に衝突し、第1溝形凹部の湾曲した底面に沿って揺動することになる。そして、遊技球が第1溝形凹部内で揺動することで進路変更部材上での遊技球の進路をランダムに振り分けることができる。ここで、遊技球が第1溝形凹部の底面の中心位置や第1溝形凹部の側部境界位置に落下した場合には、遊技球が第1溝形凹部内で揺動しないために、進路変更部材上での遊技球の進路が特定の進路に偏ったり、遊技球が第1溝形凹部内で停止して球詰まりを起こす虞がある。しかしながら、本発明によれば、進路変更部材上に落下した遊技球を第1溝形凹部内で揺動させることができるので、進路変更部材上での遊技球の進路をランダムに振り分けると共に球詰まりを防止することが可能となる。
また、進路変更部材の最上段に落下した遊技球は、第1溝形凹部内で揺動しながら次の段に向かって転動する。ここで、最上段の次の段には複数の第2溝形凹部が横並びにして形成されており、第2溝形凹部同士の間の中心位置と第1溝形凹部の底面の幅方向における中心位置とが重なるように配置されているので、遊技球が最上段からその次の段に転入する際に、その遊技球を隣り合った2つの第2溝形凹部の何れかにランダムに振り分けることができる。
また、進路変更部材の最上段に形成された複数の第1溝形凹部のうち、最も中央に配置された第1溝形凹部に遊技球が落下するので、端部寄りに配置された第1溝形凹部に遊技球が落下した場合に比較して、進路変更部材上を上段から下段に向かって転動する遊技球の転動経路を複雑にすると共に、転動経路の予想を困難にすることができる。
また、進路変更部材のうち隣り合った第1溝形凹部同士の間には、上方に向かうに従って先細りとなった第1山形凸部が形成されたので、流路構成部材から進路変更部材に落下した遊技球が第1山形凸部上で転動することが防止され、遊技球を確実に第1溝形凹部内で転動させることができる。
また、遊技球と進路変更部材とが衝突した場合の跳ね返り係数をEとし、球出口の底面から進路変更部材の遊技球が衝突した部分まで下ろした垂線の長さをLとし、進路変更部材に衝突した時点での遊技球の最下部から、その下方の任意の水平面に下ろした垂線の長さをRとし、進路変更部材のうち第1山形凸部の頂点から任意の水平面に下ろした垂線の長さをHとした場合に、
R>H−E
上記関係式を満たすように、流路構成部材と進路変更部材とが配置されている。ここで、球出口から落下した遊技球が進路変更部材と衝突して跳ね返った場合の遊技球の垂直方向の跳ね返り距離をMとすると、
E=(M/L)1/2
の関係が成立するので、上記関係式は、
M>H−R
と表すことができる。つまり、上記関係式を満たすように流路構成部材と進路変更部材とを配置すれば、遊技球が進路変更部材上に落下した際に、進路変更部材との衝突によって遊技球を第1山形凸部の頂点よりも高い位置まで跳ね上がるようにすることが可能となる。これにより、遊技球が落下した第1溝形凹部とは異なる第1溝形凹部へ遊技球を転入させることも可能となる。
[請求項2の効果]
請求項2の発明によれば、球出口の中心が第1溝形凹部の幅方向において、側部境界位置寄りに配置されたので、第1溝形凹部の中心位置寄りに配置された場合に比較して、遊技球をより大きく揺動させることが可能となる。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、階段構造は、少なくとも3段以上とされ、上段側の第2溝形凹部の底面の幅方向における中心位置と、その下隣の段において隣り合った第2溝形凹部同士の間の中心位置とが重なるように配置されたので、遊技球が上側の段からその下隣の段に転入する度に、その遊技球を隣り合った2つの第2溝形凹部の何れかにランダムに振り分けることができる。即ち、進路変更部材上を転動する遊技球の転動方向を複数回に亘ってランダムに変化させることができる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、進路変更部材のうち隣り合った第2溝形凹部同士の間には、上方に向かうに従って先細りとなった第2山形凸部が形成されたので、進路変更部材上を上段から下段に向かって転動する遊技球が第2山形凸部上で転動することが防止され、遊技球を確実に複数の第2溝形凹部の何れかに振り分けることができる。
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機に係る一実施形態を、図1〜図13に基づいて説明する。本実施形態のパチンコ遊技機には、図1に示すように、一般のものと同様に、遊技場の遊技島に固定される外枠82に前面枠90が着脱可能に取り付けられている。
前面枠90には、図3に示した遊技盤11に種々の部品を組み付けてなる遊技盤側集合体と、同図に示した機構板75に種々の部品を組み付けてなる機構板側集合体の2つの集合体が組み付けられる。
まず、遊技盤側集合体を構成する各部品に関して説明すると、遊技盤11は、木製の概矩形板材で構成されている。遊技盤11の前面には、図1に示すように、ガイドレール12が取り付けられ、ガイドレール12の内側が、遊技領域R1となっている。遊技領域R1のほぼ中央部には、表示装置13が設けられ、表示装置13の下方には、始動入賞口14、大入賞口15及びアウト口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。遊技領域R1のうち表示装置13の左側には、風車19が備えられ、ガイドレール12に沿った左右両側には、LEDを内蔵したサイドランプ22,22が備えられている。また、始動入賞口14の左右両側には、上側サイド入賞口20,20が備えられ、左側の上側サイド入賞口20と始動入賞口14との間には、始動ゲート18が備えられている。また、大入賞口15の左右両側には、下側サイド入賞口21,21が備えられている。さらに、これら入賞口等以外に、遊技領域R1には、図示しない複数の釘が起立している。
所要の各部位についてさらに詳説する。
上側サイド入賞口20及び下側サイド入賞口21は、共に遊技球が1つ入賞可能な開口幅をなして上方に開放されている。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなし、通過した遊技球は、その始動ゲート18に内蔵した普通図柄始動スイッチによって検出される。そして、その検出信号に基づいて、後述する普通図柄表示部24の図柄が変動表示される。
始動入賞口14は、所謂、ポケット構造をなして上方に向かって開口しており、その開口の両側部には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっており、両可動翼片14C,14Cに挟まれた始動入賞口14の開口幅は、遊技球が約1つ入る大きさになっている。そして、遊技盤11の裏に設けたソレノイドが駆動されると、可動翼片14C,14Cが横に倒され、遊技球が可動翼片14Cに案内されて始動入賞口14に入り易くなる。
始動入賞口14に遊技球が入賞すると、始動入賞口14内に設けた特別図柄始動スイッチが遊技球を検出し、表示装置13が後述するように図柄を変動表示する。なお、表示装置13が図柄を変動表示している間に、始動入賞口14に入賞した入賞球は、4個まで保留記憶される。
大入賞口15は、横長に形成されて、常には、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、後述する所定条件の成立によって、パチンコ遊技機が「大当たり状態」になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイドが駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。これにより、大入賞口15が開放され、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能になる。大入賞口15に遊技球が入賞すると、大入賞口15内に設けた検出スイッチが遊技球を検出し、その検出信号に基づいて、例えば、15個の遊技球が賞球として払い出される。そして、所定条件が成立(例えば、可動扉15Tの開放時間が30秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか)すると、可動扉15Tが遊技盤11側に回動して大入賞口15を閉塞する。
表示装置13は、遊技盤11に貫通形成された開口部(図示せず)に対し、遊技盤11の前面側から取り付けた枠形構造の装飾枠23(図4を参照)と、遊技盤11の後面側から取り付けた図示しない液晶モジュール(詳細には、TFT−LCDモジュール)とで構成されている。そして、遊技者は、遊技盤11の前面側から、装飾枠23を介して、液晶モジュールの表示画面34を見ることができる。
表示画面34の中央部分には、図1に示すように、通常は、3つの左、中、右の特別図柄13A,13B,13Cが、横並びに表示されている。これら各特別図柄13A,13B,13Cは、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄13A,13B,13Cごと、所定の種類のものが、表示画面34に確定表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに当否判定され、各特別図柄13A,13B,13Cが、上下方向にスクロールして変動表示され、所定時間後に、例えば、左、中、右の順で各特別図柄13A,13B,13Cが停止表示される。このとき、例えば、当否判定の結果が当たりで全ての特別図柄13A,13B,13Cが同じ図柄、即ち、ぞろ目になった場合に、遊技が「大当たり状態」になり、可動扉15Tが開かれる。
表示画面34の左下隅には、普通図柄表示部24が設けられている。この普通図柄表示部24は、始動ゲート18内に設けた普通図柄始動スイッチが遊技球の通過を検出したときに当否判定され、例えば、「0」〜「9」までの数字(普通図柄)を所定期間に亘って変動表示した後、所定の数字を確定表示する。そして、確定表示された数字が、例えば、奇数の場合に、前記始動入賞口14に設けた前記可動翼片14C,14Cが所定期間(例えば、0.4秒)に亘って横に倒される。なお、普通図柄表示部24で表示する普通図柄は、数字に限るものではなく、アルファベットや記号等でもよい。
図2及び図3に示すように、遊技盤11の後面には、表示装置13を構成する液晶モジュールの後側に重なるようにして表示制御基板51が備えられている。また、表示制御基板51の下側には、電飾制御基板52と音声制御基板50とが横並びにして取り付けられている。そして、これら電飾制御基板52、音声制御基板50及び表示制御基板51の後側に重なるようにして主制御基板49が取り付けられている。なお、前記各制御基板49〜52は、それぞれ透明な樹脂ケースに収容されている。
次に、機構板側集合体について説明すると、機構板75は、合成樹脂で構成され、図3に示すように、全体として遊技盤11より縦方向に長い矩形状をなす。機構板75の中央部分には、矩形窓74が形成され、機構板75が遊技盤11に重ねられると、遊技盤11に固定された後述する各制御基板49〜52が、矩形窓74内に配置される。なお、矩形窓74の縁部には、各制御基板49〜52を収容した筐体状のカバー(図示せず)が着脱可能に取り付けられている。
図2に示すように、機構板75の後面のうち、矩形窓74より上側には、遊技球タンク71が設けられている。また、矩形窓74の側方部分には、賞球払出装置30及び貸球払出装置31が設けられている。そして、遊技球タンク71と賞球払出装置30及び貸球払出装置31との間が、矩形窓74の上辺と右側辺に沿って延びた遊技球誘導レール71Rにより連絡されている。
機構板75の後面のうち矩形窓74より下方には、払出制御基板58と電源装置54とが横並びにして取り付けられている。払出制御基板58は、主制御基板49から受けた信号に基づき、賞球払出装置30及び貸球払出装置31を駆動して、所定数の遊技球を後述の上皿27A(図1を参照)に払い出させる。電源装置54は、パチンコホールに備えたAC24V設備電源から電力を受け、これを所定の電圧に変圧して各部位に配電する。なお、払出制御基板58と電源装置54も、個々に透明な樹脂ケースに収容されている。機構板75は、一側部の上下端部に備えたヒンジ部73,73によって前面枠90に対して回動可能に組み付けられる(図3を参照)。
次に外枠82について説明する。外枠82は、4つの木製の長板83を縦長矩形状に接合して構成されており、外枠82のうち両側辺を構成する長板83の下端部の間には、前面板84が差し渡され、その前面板84の下縁部が、下辺を構成する長板83に接合されている。
外枠82のうち一方の側辺には、その上下の2箇所に、金属製のヒンジ片85,85が取り付けられている。また、図3に示すように、外枠82のうちヒンジ片85と反対側の側辺を構成する長板83には、その上端寄りと下端寄りの内面の2箇所に、1対の係止部86,86が取り付けられている。さらに、外枠82のうちヒンジ片85を備えた側の外側面には、図1に示すように、プリペードカードユニット100が取り付けられる。
前面枠90は、例えば、合成樹脂で構成され、図3に示すように、外枠82の前面のうち前面板84より上方部分に対応した矩形構造をなす。前面枠90の一方の側辺には、その上下の2箇所に、金属製のヒンジ片91,91が備えられている。そして、これらヒンジ片91,91が前記外枠82に設けたヒンジ片85,85に係合されて、前面枠90が外枠82に対して回動自在に取り付けられている。
また、図3に示すように、前面枠90のうち、ヒンジ片91が備えられた側と反対側の側辺には、1対の被係止部92,92が備えられており、外枠82に備えられた係止部86,86とこの被係止部92,92とが係止することで、前面枠90が外枠82に対して回動不能に固定される。
図3に示すように、前面枠90には、遊技窓90Wが形成されており、前面枠90の後面側から挿入された遊技盤11の遊技領域R1を前面枠90の前面側から視認可能となっている。また、前面枠90の前面には、図1に示すようにガラス枠95が設けられている。ガラス枠95は、前面枠90のうちヒンジ片91側の側縁部に回動可能に取り付けられており、遊技窓90Wより一回り小さな窓95Wを備えて、そこにガラス板が張られている。また、ガラス枠95の前面のうち窓95Wの縁部には、装飾ランプ96が配されている。装飾ランプ96は、有色(例えば、赤色や黄色等)の透光性樹脂で構成されたランプカバーの内部に複数のLEDを備えてなる。なお、遊技盤11は、前面枠90の後面側に起立形成された囲壁78内に収容され、囲壁78の複数箇所に設けられた係止レバー77によって係止されている(図3を参照)。
図1に示すように、前面枠90のうちガラス枠95の下方には、横長の回動板97が、ガラス枠95と同様に、前面枠90に対して回動可能に取り付けられている。この回動板97には、上皿27Aが取り付けられている。
前面枠90のうち回動板97の下方には、下皿27Bを備えた下皿ユニット98が取り付けられている。そして、遊技を行った場合の賞球としての遊技球が、上皿27Aに払い出され、上皿27Aに設けたボタン29を押すと、上皿27Aから下皿27Bに遊技球が移動する。
回動板97のうち、上皿27Aの左右の両端部寄り位置には1対のスピーカ59S,59Sが設けられ、下皿ユニット98のうち、下皿27Bの右端部には操作ノブ28が設けられている。そして、操作ノブ28を操作すると、前面枠90の下端部に組み付けられた発射装置53が駆動して、上皿27Aに収容された遊技球が遊技盤11上の遊技領域R1に向けて弾き出され、遊技の進行状況に応じて、装飾ランプ96及びスピーカ59Sが駆動される。以上が機構板側集合体の説明である。
ところで、本実施形態のパチンコ遊技機では、表示装置13に備えられた装飾枠23に、本発明の流路構成部材60と進路変更部材61とが備えられている。ここで、装飾枠23について詳細に説明する。
装飾枠23のうち、上辺部分と右側辺部分は、遊技盤11から前方に突出している。これにより、表示画面34の前側を遊技球が流下することが規制されると共に、装飾枠23の上方及び右側方から装飾枠23で囲まれた領域に遊技球が直接進入しないように規制されている。
装飾枠23の上辺部分と右側辺部分には、遊技球が転動する流路が備えられている。また、装飾枠23の下辺部分には、遊技球が遊転可能な上側ステージ25Uと下側ステージ25Dとが上下2段に形成されている。そして、表示装置13の上方から流下した遊技球が、装飾枠23の上辺部分のほぼ中央位置に斜め上方を向いて開放した入球口39から装飾枠23の上辺部分及び右側辺部分を通って上下のステージ25U,25Dに案内される。
装飾枠23の上辺部分と右側辺部分に備えられた遊技球の流路は、装飾枠23の上辺部分に配設された上辺転動部40と、装飾枠23の右側辺部分に配設された右側辺転動部42とから構成される。
まず、上辺転動部40について説明する。上辺転動部40は、図5に示すように、装飾枠23の上辺のほぼ中央部分から装飾枠23の右側辺に向かって延びており、遊技盤11面よりも前方に張り出している。また、上辺転動部40は、右側辺に向かうに従って下るように傾斜している。上辺転動部40の上面には、蛇行した溝部41が陥没形成されており、入球口39から上辺転動部40の左端部に落下した遊技球は、この溝部41に案内されて、装飾枠23の右側辺側へ向かってジグザグに転動し、右端部から下方に排出される。なお、上辺転動部40上を転動する遊技球は、遊技者側から視認可能となっているので、遊技者は、遊技球が上辺転動部40上をジグザグに転動する様子を見て楽しむことができる。なお、遊技球をジグザグに転動させることで、遊技球の転動速度を落とすことができ、上辺転動部40での遊技球の転動態様を視認し易くすることができる。
次に、右側辺転動部42について説明する。右側辺転動部42は、上辺転動部40よりも下側に設けられている。右側辺転動部42には、流路構成部材60と進路変更部材61とが上下に重なるように備えられている。詳細には、図9に示すように、流路構成部材60と進路変更部材61は、略筺形状をなして前方に開放した囲壁部材62の内部に組み付けられている。本実施形態では、囲壁部材62、流路構成部材60及び進路変更部材61は、樹脂製でそれぞれ別体となっており、流路構成部材60及び進路変更部材61を囲壁部材62の開口部から挿入することで着脱可能に組み付けられている。図7に示すように、囲壁部材62の内側面にはレール溝62Rが陥没形成され、流路構成部材60及び進路変更部材61の両側面には突条60T,61Tが形成されている。そして、これら突条60T,61Tと対応するレール溝62Rとが係合するように流路構成部材60及び進路変更部材61を囲壁部材62の開口部の前方から挿入して各部材60,61,62が組み付けられている。このようにすれば、組み付け時における流路構成部材60及び進路変更部材61の位置決めが容易となる。
流路構成部材60は、全体として板状をなし、上面には、遊技球が転動する遊技球流路63が陥没形成されている。流路構成部材60の一部は、前方に張り出しており、この張り出した部分に上辺転動部40から排出された遊技球を受け止める球受け部64が形成されている。図11に示すように、遊技球流路63は前記球受け部64に連絡しており、流路構成部材60の後端(図11における上側)に向かって蛇行して延びている。遊技球流路の幅は、遊技球がちょうど1つ転動可能な幅となっている。流路構成部材60の後端部の右寄り位置には、後方に開放した球出口65が形成されており、遊技球流路63を転動した遊技球は、この球出口65から1つずつ下方に排出されるようになっている。即ち、流路構成部材60には、遊技球流路63の一端を流路構成部材60の端部で開放してなる球出口65が形成されている。また、流路構成部材60の上面は、前端部から後端部(図11における下側から上側)に向かうに従って下るように傾斜しており、上辺転動部40から流路構成部材60上に転入した遊技球は、その傾斜によって、遊技球流路63上をパチンコ遊技機の前側から後方(図11における下側から上側)に向かって図11の太線で示すようにジグザグに転動する。なお、このパチンコ遊技機の前側から後方へ向かう方向が、本発明に係る「球出口に流入する遊技球の進行方向」である。
ここで、遊技球流路63の球出口65は、遊技球の排出位置が左右にずれることなく、ほぼ一定となるような構成となっている。具体的には、図13に示すように、球出口65の開口幅は、遊技球が球出口65の幅方向の中央に位置するときに、球出口65の上縁部65Jと遊技球の周面との間に形成される隙間が、例えば、それぞれ0.05mmとなるように形成されている。即ち、球出口65の幅方向における遊技球の排出位置のずれが、0.1mm以下となるように構成されている。これにより、球出口65からの遊技球の排出位置を安定させることができる。以上が、流路構成部材60の説明である。
図11に示すように、流路構成部材60の後端部60Rより後方(図11における上側)には、囲壁部材62に一体形成された球出口対向壁66が備えられている。球出口対向壁66は、水平方向、より詳細には、遊技球流路63から球出口65に流入する遊技球の進行方向(図11における下方から上方へ向かう方向)で球出口65と対向している。また、流路構成部材60の後端部60Rと球出口対向壁66との間には、遊技球が通過可能な流下空間67が設けられている。つまり、球出口対向壁66は、流路構成部材60の端部との間に遊技球が通過可能な空間を挟んで対向している。ここで、本実施形態では、流路構成部材60の後端部60Rと球出口対向壁66との間の距離が、遊技球の直径(約11mm)よりも若干大きくなるように配置されている。
そして、流路構成部材60上を転動した遊技球は、遊技球流路63の球出口65から排出され、流下空間67を通過して、次述する進路変更部材61の奥端部に落下する。また、遊技球が球出口65から勢いよく飛び出した場合でも、その遊技球は球出口対向壁66に衝突するので、流下空間67を通って進路変更部材61上に落下することになる。即ち、球出口65の後方に球出口対向壁66を設けたことで、球出口65から排出された遊技球を確実に下方に流下させることができる。
さて、流路構成部材60の真下には、進路変更部材61が配設されている(図9を参照)。進路変更部材61は、図6に示すように、表示装置13の前方に向かうに従って段付き状に低くなった階段構造をなしている。具体的には、進路変更部材61は、上段部68、中段部69、下段部70からなる3段の階段構造をなしている。各段部68〜70はそれぞれ横長に形成されかつ、上面は凹凸形状をなしている。また、各段部68〜70の奥行きは、例えば、遊技球の直径(約11mm)とほぼ等しくなっている。
進路変更部材61のうち、上段部68には、3つの溝形凹部68A,68B,68B(本発明の「第1溝形凹部」に相当する)が横並びに備えられている。詳細には、上段部68の左右方向の中央には、中央溝形凹部68Aが形成されている。中央溝形凹部68Aは、遊技球がちょうど1つ受け入れ可能な形状をなしている。詳細には、遊技球の周面に対応して略円弧形状に湾曲した底面88と、その底面88から側方に離れるに従って上るように傾斜した傾斜面87とを備え(図8及び図9を参照)、前方に向かって開放した開放口が上方に向かうに従って幅広となっている。なお、図9に示すように、底面88は中央溝形凹部68Aの幅方向(図9における左右方向)の中央に配置されている。ここで、本発明における「遊技球一つ分の大きさの円弧状に湾曲した底面」とは、二つの遊技球を一度に誘導しうる底面よりも小さい底面のことである。
中央溝形凹部68Aの両側には、中央溝形凹部68Aと略同一形状の側部溝形凹部68B,68Bが形成されている。即ち、側部溝形凹部68B,68Bも、遊技球の周面に対応した略円弧形状の底面88と、その底面88から側方に離れるに従って上るように傾斜した傾斜面87とを備え、上方に向かうに従って幅広となっている。そして、中央溝形凹部68Aと側部溝形凹部68Bとの間には、隣り合う溝形凹部68A,68Bのそれぞれの上方から底面88に向けて傾斜面87の始まる端部を結合することで、各溝形凹部68A,68Bの形状に対応して上方に向かうに従って先細りとなり、上端部分が滑らかに尖った上段山形凸部68C,68C(本発明の「第1山形凸部」に相当する)が形成されている。
換言すれば、上段山形凸部68C,68Cは、隣り合った溝形凹部68A,68Bのそれぞれの傾斜面87,87の上端部同士を連絡することで上方に向かうに従って先細りとなり、上端部分が滑らかに尖った形状をなしている。そして、傾斜面87,87の上端部同士が連絡した位置、即ち、上段山形凸部68Cの幅方向における中心位置(頂点)が、本発明の「側部境界位置」に相当する。なお、上段山形凸部68Cの上端部分(頂点近傍)は、滑らかな曲面となるように面取りされている。
進路変更部材61の上段部68の下隣に設けられた中段部69には、2つの溝形凹部69A,69A(本発明の「第2溝形凹部」に相当する)が横並びに備えられている。この溝形凹部69Aは、上段部68に備えられた中央溝形凹部68Aと略同一形状をなしている。2つの溝形凹部69A,69Aの間の中心には、前記上段山形凸部68Cと略同一形状をなした山形凸部69B(本発明の「第2山形凸部」に相当する)が形成されている。そして、上段部68の中央溝形凹部68Aの幅方向における中心位置と、中段部69の山形凸部69Bの頂点とが重なりかつ、上段部68の上段山形凸部68C,68Cの頂点と、中段部69の溝形凹部69A,69Aの幅方向の中心位置とが重なるように配置されている(図9を参照)。なお、上記したように、底面88は中央溝形凹部68Aの幅方向の中央に配置されているので、中央溝形凹部68Aの幅方向における中心位置は、中央溝形凹部68Aの底面88の幅方向における中心位置に一致する。
中段部69のうち、溝形凹部69A,69Aよりも外側部分、換言すれば、上段部68の側部溝形凹部68B,68Bの前側部分は、溝形凹部69A,69Aに向かって下るように傾斜した平坦部69C,69Cが備えられている。
進路変更部材61のうち、中段部69の下隣に設けられた下段部70は、前記上段部68とほぼ同様な構成となっている。即ち、下段部70には、中央溝形凹部68Aと略同一形状をなした3つの溝形凹部70A(本発明の「第2溝形凹部」に相当する)が横並びに形成され、隣り合った2つの溝形凹部70A,70A同士の間の中心に、前記上段山形凸部68Cに略同一形状の2つの山形凸部70B,70B(本発明の「第2山形凸部」に相当する)がそれぞれ形成されている。そして、中段部69の山形凸部69Bの頂点が下段部70の中央に形成された溝形凹部70Aの幅方向の中心位置に重なりかつ、中段部69の溝形凹部69A,69Aの幅方向の中心位置と、下段部70の山形凸部70B,70Bの頂点とが重なるように配置されている(図9を参照)。
なお、図9に示すように、中段部69に備えられた溝形凹部69Aの底面88、及び下段部70に備えられた溝形凹部70Aの底面88は、各溝形凹部69A,70Aの幅方向における中央に配置されているので、中段部69の溝形凹部69Aの幅方向における中心位置は、溝形凹部69Aの底面88の幅方向における中心位置に一致し、下段部70の溝形凹部70Aの幅方向における中心位置は、溝形凹部70Aの底面88の幅方向における中心位置に一致する。
以上を纏めると、進路変更部材61は、上側の段部に形成された溝形凹部の(底面の)幅方向における中心位置と、その下隣の段部に形成された山形凸部の頂点とがパチンコ遊技機の前後方向で重なりかつ、上側の段部に形成された山形凸部の頂点と、その下隣の段部に形成された溝形凹部の(底面の)幅方向における中心位置とがパチンコ遊技機の前後方向で重なるように構成されている。また、各溝形凹部68A,68B,69A,70Aの底面88は、前方(下側の段部)に向かって下るように傾斜している。
このような構成とすることで、進路変更部材61を転動する遊技球は、上段部68の3つの溝形凹部68A,68Bの何れかを揺動しながら前方に転がり、中段部69の2つの溝形凹部69Aの何れかにランダムに振り分けられる。さらに、中段部69の2つの溝形凹部69Aの何れかを揺動しながら前方に転がり、下段部70の3つの溝形凹部70Aの何れかにランダムに振り分けられることになる。つまり、進路変更部材61上では、遊技球が上側の段部から下側の段部に落ちる毎に左右に位置を変えながら、パチンコ遊技機の後側から前方(図9における紙面手前側)に向かって転動する。
また、上段部68、中段部69及び下段部70の溝形凹部68A,68B,69A,70Aに遊技球が転入すると、その遊技球は溝形凹部68A,68B,69A,70Aの底面88の湾曲に沿って左右に揺動しながら転動するので、揺動せずに転動した場合と比較して、進路変更部材61上においてより長い時間に亘って遊技球を転動させることが可能となる。本実施形態では、1つの溝形凹部68A,68B,69A,70Aを通過するのに、約0.5秒〜1.5秒を要するように構成されている。
なお、進路変更部材61の各段部68〜70に形成された山形凸部68C,69B,70Bの上端部分の前端縁と、中段部69に形成された平坦部69Cの前端縁とには、遊技球が前方へ落下することを防止する落下防止壁37が起立形成されている(図8を参照)。また、山形凸部68C,69B,70Bの上端部分(頂点近傍)は、滑らかな曲面となるように面取りされている。これらにより、遊技球を確実に溝形凹部68A,68B,69A,70Aに転入させることができ、溝形凹部68A,68B,69A,70A以外の部分から遊技球が前方に落下しないようになっている。以上が、進路変更部材61の説明である。
さて、図6に示すように、進路変更部材61の前側には、3つの球誘導部材55が横並びに備えられている。詳細には、これら球誘導部材55は進路変更部材61の下段部70に形成された溝形凹部70Aの前側に配置されている。図7に示すように、球誘導部材55は、遊技盤11面に平行でかつ水平方向に差し渡された回動軸38を中心として、遊技盤11面に直交する面内で回動可能に設けられている。球誘導部材55の上端部は、上方に開放した筺形の球受入部56となっており、遊技球をちょうど1つ受け入れ可能となっている。また、球誘導部材55の下端部には、付勢手段としての図示しない重り部が備えられており、この重り部によって、球誘導部材55の球受入部56が進路変更部材61の前端部に当接し、進路変更部材61から排出された遊技球を球受入部56に受け入れ可能な状態(図5の状態)に保持されている。そして、球受入部56に遊技球が受け入れられると、その遊技球の自重によって球誘導部材55が前側に倒れるように回動し、排出姿勢(図6における中央の球誘導部材55の状態)となると、球受入部56から遊技球が排出される。遊技球が排出されると、球誘導部材55は重り部の付勢力によって起きあがるように回動し、球受入部56を進路変更部材61の前端部に当接させて遊技球を受け入れ可能な状態に戻される。
ここで、3つの球誘導部材55のうち、中央の球誘導部材55の下方には、球受入部56から排出された遊技球を後述する上側ステージ25Uへ誘導するための誘導樋57が備えられている。誘導樋57は、球誘導部材55が排出姿勢(図6の状態)となったときの球受入部56の位置から前方に向かって突出している。また、誘導樋57は、底面が遊技球の周面に対応した半円弧形状に湾曲しておりかつ、後方に向かって下方に傾斜している。そして、球誘導部材55の球受入部56から排出された遊技球は、誘導樋57によって受け止められ、誘導樋57の傾斜によってパチンコ遊技機の後方に向かって転動し、誘導樋57の後端部から上側ステージ25Uの右端部に落下する。つまり、進路変更部材61の下段部70のうち、中央の溝形凹部70Aを転動した遊技球は、上側ステージ25Uに誘導される。
これに対し、左右両側の球誘導部材55,55から排出された遊技球は、そのまま真下に流下し下側ステージ25Dの端部に落下する。つまり、進路変更部材61の下段部70のうち、両端部の溝形凹部70A,70Aを転動した遊技球は下側ステージ25Dの端部に誘導される。以上が右側辺転動部42の説明である。
次に、装飾枠23の下辺部分に形成された下側ステージ25D及び上側ステージ25Uについて説明する。図5に示すように、下側ステージ25Dは、装飾枠23の左右両側辺を繋ぐように延びており、左右の両端部から中央部に向かって下るように傾斜している。図5に示すように、下側ステージ25Dの中央部には、下側ステージ25Dの奥側から前方に向かって若干下方に傾斜した緩斜面80が形成されている。下側ステージ25Dの左右両端寄り部分の前端縁には、流下防止壁81が起立しており、遊技球が下側ステージ25Dの中央部分以外の位置から装飾枠23の下方に流下することが防止されている。なお、図1に示すように、下側ステージ25Dの中央部分の真下位置には、前記始動入賞口14が配置されており、下側ステージ25Dの緩斜面80の中央から下方へ流下した遊技球については始動入賞口14へ入賞し易く、緩斜面80の両側部側から流下した遊技球については入賞し難くなっている。
一方、上側ステージ25Uは、下側ステージ25Dよりも装飾枠23の奥側(図5における紙面奥側)に設けられかつ段付状に下側ステージ25Dよりも高くなっている。上側ステージ25Uも、下側ステージ25Dと同様に、装飾枠23の左右両側辺を繋ぐように形成されている。上側ステージ25Uは、両端部から中央部に向かって下方に傾斜する一方、上側ステージ25Uの中央部、即ち、下側ステージ25Dの緩斜面80の奥側部分には、山形に隆起した隆起部43が形成されている。そして、上側ステージ25Uのうち、隆起部43の左右両側の上面は、上側ステージ25Uの奥側から前端縁に向かうに従って下方に傾斜した緩斜面44,44が形成されている。さらに、上側ステージ25Uのうち、緩斜面44,44が形成された部分以外の前端縁には落下防止壁45が形成されている。これにより上側ステージ25U上を転動した遊技球の一部は、上側ステージ25Uの緩斜面44,44によって前方へ案内され、上側ステージ25Uの前端縁から下側ステージ25Dへ落下する。
ここで、上側ステージ25Uの隆起部43の後方には、ワープ路46が形成されている。ワープ路46は、装飾枠23の下辺部分の内部を貫通し、上側ステージ25Uと下側ステージ25Dとを連絡している。詳細には、上側ステージ25Uの隆起部43の後側には、ワープ路46の入口47が上方に開口しており、下側ステージ25Dと上側ステージ25Uとの間に形成された段差壁99には、ワープ路46の出口48が前方に開口している。また、隆起部43の上面には、ワープ路46の入口47に向かって下るように傾斜した溝36が形成されている。これにより、上側ステージ25U上を転動する遊技球が、隆起部43において後方に転動して入口47からワープ路46に転入し、ワープ路46を通って出口48から下側ステージ25Dの緩斜面80の中央へ案内されるようになっている。そして、ワープ路46を通って下側ステージ25Dから流下した遊技球は、ほとんどが始動入賞口14へ入賞することになる。ここで、本実施形態では、上側ステージ25Uに誘導された遊技球の多くがワープ路46を通過するように構成されているので、上側ステージ25Uに案内された遊技球の方が、下側ステージ25Dに案内された遊技球よりも始動入賞口14に入賞し易くなっている。なお、ワープ路46の底面は、前方に向かって傾斜しており、ワープ路46に転入した遊技球が、確実に前方(下側ステージ25D側)へ向かって転がるように構成されている。以上が下側ステージ25D及び上側ステージ25Uの説明である。
ところで、本実施形態のパチンコ遊技機では、流路構成部材60から下方に排出されて進路変更部材61上に落下した遊技球を、進路変更部材62の上段部68に設けられた中央溝形凹部68A内で揺動させるために、流路構成部材60と進路変更部材61とが以下に説明する配置となっている。
即ち、流路構成部材60の球出口65の幅方向の中心位置は、中央溝形凹部68Aの(底面88の)幅方向の中心位置と右隣の上段山形凸部68Cの頂点との間に配置されている。具体的には、図13に示すように、球出口65の幅方向の中心を通る鉛直線Xは、中央溝形凹部68Aの(底面88の)幅方向の中心を通る鉛直線Y及び、中央溝形凹部68Aの右隣に形成された上段山形凸部68Cの頂点を通る鉛直線Zと重ならないように配置されている。
即ち、球出口65の幅方向の中心位置は、進路変更部材61の上段部68に形成された上段山形凸部68Cの頂点よりも中央溝形凹部68Aの底面88側にずれておりかつ、中央溝形凹部68Aの(底面88の)幅方向の中心位置よりも上段山形凸部68Cの頂点側にずれている。より詳細には、球出口65の幅方向の中心位置は、中央溝形凹部68Aの幅方向の中心位置よりも上段山形凸部68Cの頂点に近い位置に配置されている。これを鉛直線X,Y,Zを用いて説明すれば、球出口65の幅方向の中心位置は、鉛直線Xと鉛直線Zとの間の距離が、鉛直線Xと鉛直線Yとの間の距離よりも短くなるように配置されている。本実施形態では、鉛直線Xと鉛直線Zとの間の距離が、例えば、「0.5mm」となるように構成されている。即ち、球出口65の中心位置は、上段山形凸部68Cの頂点から「0.5mm」だけ中央溝形凹部68A側にずれた位置に配置されている。
これにより、球出口65から排出された遊技球は、図12に示すように、上段山形凸部68Cの頂点から中央溝形凹部68A側に若干ずれかつ中央溝形凹部68Aの中心位置からずれた位置に衝突して、中央溝形凹部68A内に転入し、中央溝形凹部68Aの湾曲した底面88及び傾斜面87,87に沿って左右に揺動することになる。本実施形態のように、球出口65の幅方向の中心位置を上段山形凸部68Cの頂点に近い位置に配置したことで、中央溝形凹部68Aの幅方向の中心位置に近い位置に配置した場合と比較して、遊技球をより大きく揺動させることが可能となる。
ここで、例えば、球出口65の幅方向の中心位置を中央溝形凹部68Aの(底面88の)幅方向の中心位置に重なるようにした場合には、流路構成部材60から排出された遊技球が、中央溝形凹部68Aの底面88の中央に衝突するため、遊技球が中央溝形凹部68A内で揺動し難くなる。すると、中央溝形凹部68Aから排出される遊技球が、中段部69に備えた2つの溝形凹部69Aの一方だけに偏って転入する虞がある。また、底面88が遊技球一つ分の大きさとなっているため、遊技球が中央溝形凹部68Aに嵌って、中央溝形凹部68A内で遊技球が停止して球詰まりを起こす虞がある。しかしながら、本実施形態では、遊技球を中央溝形凹部68A内で揺動させることができるので、中央溝形凹部68Aから排出される遊技球を、中段部69に備えた2つの溝形凹部69A,69Aに振り分けることができ、球詰まりを防止することが可能となる。
また、例えば、球出口65の幅方向の中心位置を上段山形凸部68Cの頂点に重なるようにした場合には、流路構成部材60から排出された遊技球が、上段山形凸部68Cの頂点と、球出口対向壁66又は流路構成部材60の後端部とで支持されて停止し、球詰まりを起こす虞があるが、本実施形態では、遊技球が上段山形凸部68Cの頂点よりも中央溝形凹部68A側にずれた位置に排出されるので、遊技球が上段山形凸部68C上で停止し、球詰まりを起こすことがない。
図12に示すように、流路構成部材60の球出口65が形成された部分の下面60Kと、進路変更部材61の上段山形凸部68Cの頂点における上面との間の距離は、遊技球の直径(約11mm)よりも小さくなっており、本実施形態では、例えば、7mmとなっている。これにより、球出口65から排出された遊技球が球出口対向壁66に衝突して前方へ跳ね返った場合でも、その遊技球を流路構成部材60の後端部60R(図11を参照)に衝突させることができ、進路変更部材61上に落下させることができる。これにより、遊技球が進路変更部材61上を転動せずに進路変更部材61を飛び越えて直接前方へ排出されることを防止できる。
また、本実施形態では、球出口65の中心位置が、上段部68に横並びに形成された3つの溝形凹部68A,68Bのうち、中央に配置された中央溝形凹部68Aの幅方向の中心位置と、その側方の上段山形凸部68Cの頂点との間に配置されているので、球出口65から排出された遊技球が、中央溝形凹部68Aに転入し易くなっている。中央溝形凹部68Aに遊技球が転入した場合には、側部溝形凹部68B,68Bに転入した場合に比較して、進路変更部材61上を上段部68から下段部70に向かって転動する遊技球の転動経路が複雑になり、転動経路の予想が困難となる。これにより、遊技球が下段部70の3つの溝形凹部70Aの何れから排出されるか、即ち、遊技球が上側ステージ25Uと下側ステージ25Dの何れに誘導されるかが予想困難となり、進路変更部材61における遊技球の動きに興味を抱かせることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ遊技機では、遊技球が流路構成部材60から下方に排出されて進路変更部材61に衝突した場合に、その遊技球が、上段部68に備えられた上段山形凸部68Cの頂点よりも高い位置まで跳ね上がるように構成されている。
換言すると、図12及び図13に示すように、進路変更部材61に衝突した時点での遊技球の最下部から、進路変更部材61の下端面(本発明の「任意の水平面」に相当する)に下ろした垂線の長さをRとし、進路変更部材61の上段山形凸部68Cの頂点から進路変更部材61の下端面に下ろした垂線の長さをHとし、球出口65から落下した遊技球が進路変更部材61と衝突して跳ね返ったときの遊技球の垂直方向の跳ね返り距離をMとした場合に、次式(1)の関係が成立するように構成されている。
M>H−R ・・・・(1)
ここで、図13に示すように、球出口65の底面から、進路変更部材61の遊技球が衝突した部分まで下ろした垂線の長さをLとすると、跳ね返り係数Eは、
E=(M/L)1/2・・・・(2)
であるから、上記関係式(1),(2)より、次式(3)の関係が成立する。
R>H−EL ・・・・(3)
即ち、上記関係式(3)を満たすように流路構成部材60と進路変更部材61とを配置すれば、流路構成部材60の球出口65から排出された遊技球を進路変更部材61と衝突した後で、上段山形凸部68Cの頂点よりも高い位置まで跳ね上げることが可能となる。これにより、中央溝形凹部68Aに落下させた遊技球を、その横隣の側部溝形凹部68Bに転入させることも可能となる。
なお、本実施形態では、H=7mm、E=0.21、L=7mmとなっているので、上記関係式(3)より、進路変更部材に衝突した時点での遊技球の最下部から、進路変更部材61の下端面に下ろした垂線の長さRが、約6.69mmより大きければよいことになる。本実施形態において、R=6.69mmであった場合には、実測の結果、球出口65の中心位置と上段山形凸部68Cの頂点とのずれの大きさ(図13における鉛直線Xと鉛直線Zとの距離)は、1.9mmになる。
そして、球出口65の中心位置と上段山形凸部68Cの頂点とのずれを、1.9mmよりも小さくすれば、遊技球の衝突する位置が上段山形凸部68Cの頂点に近づくことになり、上記Rを6.69mmよりも大きくすることができる。つまり、上記関係式(3)を満たすためには、球出口65の中心位置と上段山形凸部68Cの頂点とのずれの大きさを1.9mmより小さくすればよい。本実施形態では、前述したように、球出口65の幅方向の中心位置と上段山形凸部68Cの頂点との幅方向のずれ(図13における鉛直線Xと鉛直線Zとの距離)は、「0.5mm」であり、1.9mmよりも小さくなっている。つまり、本実施形態の流路構成部材60と進路変更部材61の配置は、上記関係式(3)を満たしている。なお、球出口65の幅方向の中心位置を上段山形凸部68Cの頂点から中央溝形凹部68A側へ0.5mmずらしておけば、遊技球が図12における球出口65の最も右端の位置から落下したとしても、その遊技球が上段山形凸部68Cの頂点上に落下することが防がれる。
次に、上記構成からなるパチンコ遊技機の動作を説明する。
操作ノブ28を操作して、遊技球が連続的に遊技盤11の遊技領域R1における上方部分に弾き出されると、それら遊技球は、障害釘、風車19等に当たって向きを変えられ、ランダムな経路を通って遊技領域R1の下方に向かう。遊技領域R1を流下して、表示装置13の上方に達した遊技球の幾つかは、装飾枠23の上辺に衝突し、表示装置13の側方へ流下される。また、幾つかの遊技球は、装飾枠23の上辺に形成された入球口39から、装飾枠23の内側に進入する。
装飾枠23の内側に進入した遊技球は、上辺転動部40に形成された溝部41に沿って、装飾枠23の右側辺へ向かってジグザグに転動する。そして、上辺転動部40の右端部に達すると流路構成部材60に向かって流下する。
上辺転動部40から排出された遊技球は、流路構成部材60の前端部に設けられた球受け部64にて受け止められ、遊技球流路63に誘導される。そして、流路構成部材60の上面の傾斜によって装飾枠23の奥側へと案内される。ここで、遊技球は、遊技球流路63に沿って、図9の太線で示すように、流路構成部材60上をジグザグに転動する。このとき、遊技者は、遊技球が流路構成部材60上をジグザグに転動しながらパチンコ遊技機の奥側に向かう様子を視認することができる。
流路構成部材61の後端部に達すると、遊技球は、球出口65から下方に排出され、流下空間67を通って進路変更部材61の上段部68に落下する。即ち、遊技球が、進路変更部材61の上方に設けられた流路構成部材60から落下して進路変更部材61に転入する。
進路変更部材61に落下した遊技球は、上段部68の中央溝形凹部68Aの幅方向の中心位置と、右隣の上段山形凸部68Cの頂点との間に落下し、中央溝形凹部68A内に転入する。すると、遊技球は、中央溝形凹部68Aの湾曲した底面88及び傾斜面87,87に沿って左右に揺動しながら前方へ転がる。
上段部68の前端縁に達すると、遊技球は、中段部69の山形凸部69Bによって左右にランダムに振り分けられ、2つの溝形凹部69A,69Aの何れかに転入する。すると、遊技球は、再び溝形凹部69A内で左右に揺動しながら前方へ転がる。
中段部69の前端縁に達すると、遊技球は、再度、下段部70の山形凸部70Bによって左右にランダムに振り分けられ、3つの溝形凹部70A,70Aの何れかに転入する。すると、遊技球は溝形凹部70A内で左右に揺動しながら前方へ転がる。
このように、遊技球が溝形凹部68A,68B,69A,70A内で揺動することで遊技球の進路が進路変更部材61上でランダムに振り分けられ、また、進路変更部材61での遊技球の転動時間を比較的長くすることができる。そして、遊技者は、遊技球が左右に振り分けられながら、パチンコ遊技機の奥側から前方に向かって転動する様子を見て楽しむことができる。
進路変更部材61の下段部70の前端縁に達すると、遊技球は溝形凹部70Aから進路変更部材61の下方に排出され、排出された溝形凹部70Aの前側に備えられた球誘導部材55の球受入部56に受け入れられる。
球誘導部材55は、球受入部56に遊技球を受け入れると前方に向かって回動する。そして排出姿勢(図6を参照)となると、球受入部56から遊技球が排出される。ここで、左右両側の球誘導部材55,55から排出された遊技球(下段部70の左右両側の溝形凹部70A,70Aから排出された遊技球)は、そのまま下方に流下し、下側ステージ25Dの右端部に落下する。
一方、中央の球誘導部材55から排出された遊技球(下段部70の中央の溝形凹部70Aから排出された遊技球)は、誘導樋57に転入し、誘導樋57に案内されて上側ステージ25Uの右端部に落下する。
即ち、進路変更部材61からの排出位置に応じて、遊技球が上側ステージ25U又は下側ステージ25Dの何れかに振り分けて案内される。
下側ステージ25Dに誘導された遊技球は、以下のように転動する。即ち、遊技球は、下側ステージ25Dの傾斜によって下側ステージ25Dの右端部から中央に向かって転がり、下側ステージ25D上を左右に往復する。そして、左右へ転動する勢いを次第に落とし、緩斜面80の傾斜によって前方へ向かって転動し、緩斜面80の前端部から装飾枠23の下方へ流下される。なお、下側ステージ25Dを左右に転動した遊技球は、緩斜面80のうちの始動入賞口14の真上位置から排出されるとは限らず、ほとんどの場合は、緩斜面80の左右何れか寄りの位置から表示装置13の下方に流下する。即ち、始動入賞口14に入賞せずにその側方を流下していく。
一方、上側ステージ25Uに誘導された遊技球は、以下のように転動する。即ち、上側ステージ25Uの右端部に落下した遊技球は、上側ステージ25Uの傾斜によって上側ステージ25U上を左右に転動する。そして多くの遊技球は、上側ステージ25Uの中央に形成された隆起部43において勢いを落とし、隆起部43の上面に形成された溝36によって、ワープ路46に転入する。ワープ路46を通った遊技球は、出口48から下側ステージ25Dの緩斜面80の中央を横切って、始動入賞口14の真上位置から表示装置13の下方に流下する。つまり、上側ステージ25Uからワープ路46を通って表示装置13の下方に排出された遊技球は、下側ステージ25Dを左右に転動してから下方に排出された遊技球に比較して始動入賞口14に入賞し易くなっている。
ここで、進路変更部材61からの排出位置によって遊技球が上側ステージ25Uと下側ステージ25Dの何れに案内されるかが決まるので、進路変更部材61上の遊技球の進路に興味を抱かせることができる。また、遊技球が上側ステージ25Uに誘導された場合には、始動入賞口14への入賞の期待感を高めることができる。
なお、上側ステージ25Uを転動する遊技球のいくつかは、隆起部43の左右に形成された緩斜面44,44から下側ステージ25D上に落下し、下側ステージ25D上で再度、左右に転動して表示装置13の下方に流下する。
このように、本実施形態によれば、遊技球が、進路変更部材61の上方に設けられた流路構成部材60から落下して進路変更部材61に転入するという、従来にない新規な遊技球の転入経路を提供することができる。
また、球出口65の幅方向の中心位置は、中央溝形凹部68Aの幅方向において、中央溝形凹部68Aの底面88の中心位置より外側にずれかつ、上段山形凸部68Cの頂点より内側(中央溝形凹部68Aの底面88側)にずれた位置に配置されているので、球出口65から排出された遊技球は、中央溝形凹部68Aの傾斜した部分に衝突して中央溝形凹部68Aに転入し、中央溝形凹部68Aの湾曲した底面88に沿って揺動することになる。そして、遊技球が中央溝形凹部68A内で揺動することで、中段部69に遊技球が転入する際に、遊技球を左右の溝形凹部69A,69Aの何れかにランダムに振り分けることができる。
しかも、遊技球を中央溝形凹部68Aで揺動させることで、遊技球が中央溝形凹部68A内で停止して球詰まりが発生することが防がれる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態においては、弾球遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例示したが、本発明はこれに限られず、例えばアレンジボール等に本発明を適用してもよい。
(2)前記実施形態では、進路変更部材61を3段の階段構造としたが、4段以上としてもよいし、2段としてもよい。また、上段部68だけの1段としてもよい。
(3)前記実施形態では、流路構成部材60及び進路変更部材61を装飾枠23に組み込んでいたが、遊技領域R1であれば、どの位置に設けてもよい。
(4)前記実施形態では、上段部68に溝形凹部が3つ備えられていたが、3つ以外の複数備えていてもよい。また、溝形凹部は1つでもよく、例えば、図14に示すように、上段部68には、左右方向の中央に溝形凹部200を備えると共に、この溝形凹部200の左右両側には、上面が略水平な平坦部201が設けられていてもよい。この場合、溝形凹部200の傾斜面87の上端縁、即ち、溝形凹部200と平坦部201との境界位置202が、本発明における「側部境界位置」に相当する。
(5)前記実施形態では、囲壁部材62、流路構成部材60、進路変更部材61を別体としていたが、これらを一体形成してもよい。
(6)前記実施形態では、囲壁部材62、流路構成部材60、進路変更部材61は樹脂製であったが、他の材質でもよい。また、流路構成部材60の球受け部64、進路変更部材61の中央溝形凹部68A、囲壁部材62の球出口対向壁66等の遊技球が衝突する部分を、他の部分よりも強い材質としてもよい。このようにすれば、遊技球の衝撃に対する各部材60,61,62の耐久性を向上することができる。
(7)前記実施形態では、流路構成部材における遊技球の転動方向と進路変更部材61における遊技球の転動方向とが、パチンコ遊技機の前後方向(図1における紙面に直交する方向)において逆向きとなるように構成されていたが、例えば、パチンコ遊技機の左右方向(図1における左右方向)で逆向きとなるように構成してもよい。
(8)前記実施形態では、球出口65の中心位置は、上段山形凸部68Cの頂点から「0.5mm」だけ中央溝形凹部68A側にずれた位置に配置されていたが、上段山形凸部68Cの頂点から内側にずれかつ、中央溝形凹部68Aの底面88の幅方向の中心位置から外側にずれた位置であれば、この位置に限るものではない。
(9)前記実施形態では、流路構成部材60の上面に蛇行した遊技球流路63を陥没形成して、遊技球をジグザグに転動させる構成であったが、例えば、流路構成部材60の上面を平坦面として、遊技球が流路構成部材60の上面を自由に転動するようにしてもよい。この場合、流路構成部材60の上面の全体が、本発明の「遊技球流路」に相当する。
(10)前記実施形態では、円弧状に湾曲した底面88が中央溝形凹部68Aの幅方向における中央に配置されていたが、中央溝形凹部68Aの幅方向の何れか一方側に偏在させてもよい。
(11)前記実施形態では、山形凸部68C,69B,70Bが上方に向かって先細りとなり、上端部分(頂点近傍)は滑らかに尖った形状をなしていたが、上端部分は、例えば、水平面をなしていてもよい。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図 パチンコ遊技機の背面図 パチンコ遊技機の分解斜視図 表示装置の正面図 表示装置の斜視図 表示装置の斜視図 囲壁部材、流路構成部材、進路変更部材の分解斜視図 進路変更部材の斜視図 囲壁部材と流路構成部材と進路変更部材の組み付け状態を示す正面図 組み付け状態における進路変更部材及び流路構成部材の部分正断面図 流路構成部材の平面図 組み付け状態における流路構成部材と進路変更部材とを示す正面図 中央溝形凹部、上段山形凸部及び球出口を示す正面図 他の実施形態(4)における進路変更部材の斜視図
符号の説明
60 流路構成部材
61 進路変更部材
63 遊技球流路
65 球出口
66 球出口対向壁
68A 中央溝形凹部(第1溝形凹部)
68B 側部溝形凹部(第1溝形凹部)
69A,70A 溝形凹部(第2溝形凹部)
68C 上段山形凸部(第1溝形凸部)
69B,70B 山形凸部(第2山形凸部)
87 傾斜面
88 底面
200 溝形凹部(第1溝形凹部)
R1 遊技領域

Claims (4)

  1. 遊技球を流下させる遊技領域を有した遊技盤と、
    前記遊技領域を流下した遊技球を上面で受け、前記上面に遊技球が転動可能な遊技球流路を備えた流路構成部材と、
    前記遊技球流路の一端で開放し、前記遊技球流路を転動した遊技球を前記流路構成部材の下方に排出する球出口と、
    前記流路構成部材の下方に配置されて、前記球出口から落下した遊技球を受け、その遊技球の進路を振り分けて転動させ、前記遊技領域に排出する進路変更部材と、
    前記進路変更部材のうち前記球出口の下方に少なくとも1つ形成され、円弧状に湾曲した底面と前記底面から側方に離れるに従って上るように傾斜した傾斜面とを有して、遊技球を前記遊技領域に誘導する第1溝形凹部と、
    前記第1溝形凹部の幅を、遊技球を1つずつ誘導する大きさとし、
    前記球出口の幅を、遊技球を1つずつ排出する大きさとし、
    前記球出口の中心を、前記第1溝形凹部の幅方向において、前記第1溝形凹部の前記底面の中心位置と、前記第1溝形凹部の前記傾斜面の上端部が配置された側部境界位置との間に配置することで、前記球出口から排出された遊技球が、前記第1溝形凹部の前記傾斜面又は前記底面の中心位置からずれた位置に衝突するように構成し、
    さらに、前記進路変更部材は階段構造をなし、その最上段に前記第1溝形凹部が配置され、
    前記最上段の次の段には、前記第1溝形凹部と略同一形状をなした第2溝形凹部が複数横並びにして形成され、それら隣り合った前記第2溝形凹部同士の間の中心位置と、前記第1溝形凹部の前記底面の幅方向における中心位置とが重なるように配置し、
    前記進路変更部材の前記最上段には、前記第1溝形凹部が複数横並びに形成され、
    前記球出口の中心は、複数の前記第1溝形凹部のうち前記進路変更部材の幅方向において最も中央に配置された前記第1溝形凹部の前記底面の幅方向の中心位置と前記側部境界位置との間に配置され、
    前記進路変更部材のうち隣り合った前記第1溝形凹部が互いの前記側部境界位置で連絡し、前記第1溝形凹部が上方に向かうに従って幅広になることに対応して、上方に向かうに従って先細りとなった第1山形凸部が形成され、
    遊技球と前記進路変更部材とが衝突した場合の跳ね返り係数をEとし、
    前記球出口の底面から前記進路変更部材の遊技球が衝突した部分まで下ろした垂線の長さをLとし、
    前記進路変更部材に衝突した時点での遊技球の最下部から、その下方の任意の水平面に下ろした垂線の長さをRとし、
    前記進路変更部材のうち前記第1山形凸部の頂点から前記任意の水平面に下ろした垂線の長さをHとした場合に、
    R>H−E
    上記関係式を満たすように、前記流路構成部材と前記進路変更部材とを配置したことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記球出口の中心は、前記第1溝形凹部の幅方向において、前記側部境界位置寄りに配置されたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記階段構造は、少なくとも3段以上であり、前記最上段より下側の各段に、それぞれ前記第2溝形凹部が複数横並びに形成され、
    上段側の前記第2溝形凹部の底面の幅方向における中心位置と、その下隣の段において隣り合った前記第2溝形凹部同士の間の中心位置とが重なるように配置したことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  4. 前記進路変更部材のうち隣り合った前記第2溝形凹部同士の間には、前記第2溝形凹部の開放口が上方に向かうに従って幅広になることに対応して、上方に向かう従って先細りとなった第2山形凸部が形成されたことを特徴とする請求項1又は3に記載の弾球遊技機。


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