JP2005333302A - 多値判定帰還等化装置および方法 - Google Patents
多値判定帰還等化装置および方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005333302A JP2005333302A JP2004148660A JP2004148660A JP2005333302A JP 2005333302 A JP2005333302 A JP 2005333302A JP 2004148660 A JP2004148660 A JP 2004148660A JP 2004148660 A JP2004148660 A JP 2004148660A JP 2005333302 A JP2005333302 A JP 2005333302A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- comparison
- input signal
- signal
- decision
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Abstract
【課題】多値判定帰還等化装置において、比較判定器における判定の誤りを抑えることで、性能のよい多値判定帰還等化装置を提供すること。
【解決手段】送信信号のN個の符号点により硬判定する比較判定器の出力信号を、フィードバックフィルタを通じて入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタからの出力信号と加算して、比較判定器に入力する多値判定帰還等化装置において、比較判定器4への入力信号gが、N個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの距離がある閾値以下であるときに、符号点による硬判定を行わず、入力信号gをそのまま比較判定器の出力信号とする。
【選択図】図1
【解決手段】送信信号のN個の符号点により硬判定する比較判定器の出力信号を、フィードバックフィルタを通じて入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタからの出力信号と加算して、比較判定器に入力する多値判定帰還等化装置において、比較判定器4への入力信号gが、N個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの距離がある閾値以下であるときに、符号点による硬判定を行わず、入力信号gをそのまま比較判定器の出力信号とする。
【選択図】図1
Description
本発明は多値判定帰還等化器に関するものである。
判定帰還等化は、比較判定器の判定結果の出力を基に、フィードバックフィルタで、受信信号に付加された干渉分を打ち消すレプリカを生成して比較判定器の入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタの出力信号と加算することによって干渉分を取り除いて所望の信号成分を取り出す方法である。そのため、雑音等の原因により比較判定器から誤った判定結果が得られると、誤った干渉分を取り除くことになり、誤りが拡大することになる。この拡大はエラー伝播と呼ばれており、このエラー伝播を抑えることが判定帰還等化器の性能を大きく左右する。
従来の技術としては、比較判定器の入力信号から誤差信号を算出し、誤差信号が所定値を超えることを検出した時に、比較判定器のスライス(硬判定)レベルを対応するオフセット値に制御するものなどがあった(特許文献1参照)。図17は前記特許文献1に記載された多値判定帰還等化装置の構造を表すブロック図である。図17の構成は、スライス(硬判定)レベルを基準とし入力信号のレベルを判定する比較判定器4の出力を、入力側にフィードバックフィルタ3によって帰還し、フィードフォワードフィルタ2からの出力信号と加算器5にて加算した信号を、比較判定器4へ入力している。比較判定器4の入力信号をy(t)とし、比較判定器4の出力信号を±1で表される2値信号a(k)とする。a(k−1)≠a(k+1)を誤差算出条件とし、比較判定器4の入力信号と比較判定器4の出力信号から、エラー伝播検出器201において誤差信号ev(k)を求め、この算出された誤差信号ev(k)を所定値と比較することでエラー伝播を検知する。さらに、エラー伝播オフセット方向検出器202において、比較判定器4の出力信号から+1と−1の多数決を採ることで、信号の偏りからエラー伝播のオフセット方向を検知して、スライス(硬判定)オフセット制御器203で、スライス(硬判定)レベルを、信号の偏りを打ち消すように制御する構成としている。
特開2000−331426号公報(第5頁、図6)
しかしながら従来の方法では、判定誤りが起きたときに、エラーの伝播を抑えることは可能であるが、比較判定器における判定の誤りそのものを抑えることができない。
図12は、雑音の影響を受けた信号の分布とその頻度を表す模式図である。図12において、雑音が強い時には比較判定器への入力信号は符号点から離れたものになる。そして、入力信号が、隣接する符号点の間に位置してしまい、雑音が強いときに、本来判定されるべき符号点ではなく他の符号点の判定領域に位置した場合(図12(b))に、判定の誤りを引き起こしてしまう。この判定誤りは、判定前に付加されていた雑音をさらに増大させるものであり、さらにその判定の誤った信号を入力とするフィードバックフィルタに誤った情報を与え、その結果、フィードフォワードフィルタの出力から、フィードバックフィルタより生成された、誤った干渉分のレプリカを取り除くこととなり、フィードバックフィルタのループによって、誤りが累積され、誤りが伝播していくこととなる。
本発明では、比較判定器の入力信号が、判定の誤りの起こる可能性が大きい時には判定を行わないようにすることで、判定の誤りを抑えることのできる多値判定帰還等化装置の提供を目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の請求項1記載の多値判定帰還等化装置は、送信信号のN個の符号点により硬判定する比較判定器の出力信号を、フィードバックフィルタを通じて比較判定器の入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタからの出力信号と加算して、比較判定器に入力する多値判定帰還等化装置において、この比較判定器への入力信号gが、N個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの距離がある閾値以下であるときに、符号点による硬判定を行わず、入力信号gをそのまま比較判定器の出力信号とする構成にしている。
多値判定帰還等化装置をこのような構成にしておけば、隣接する符号点の間の誤判定をおこしやすい領域の信号に対し、硬判定を行わないので、判定誤りを抑えることができ、誤った判定結果をフィードバックフィルタに入力することが抑えられ、等化性能を向上することができる。
また、本発明の請求項2記載の多値判定帰還等化装置は、送信信号のN×M個の符号点によりスライスする比較判定器の出力信号を、フィードバックフィルタを通じて入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタからの出力と加算して、比較判定器に入力する多値判定帰還等化装置において、この比較判定器への、二次元座標空間(x,y)である複素入力信号gの実軸成分が、実軸に関するN個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの実軸成分の距離がある閾値以下であるとき、または、複素入力信号gの虚軸成分が、虚軸に関してM個の符号点のうち、ある隣接する符号点m_(j)とm_(j+1)の間にあり、m_(j)とm_(j+1)との間の所定の点c_(j)からの入力信号gの虚軸成分の距離がある閾値以下であるときに、硬判定を行わず、入力信号gをそのまま比較判定器の出力信号とする構成にしている。
多値判定帰還等化装置をこのような構成にしておけば、直角振幅変調等において、実軸または虚軸成分のどちらかが判定誤りをおこしやすい信号に対し、硬判定を行わないので、判定誤りを抑えることができ、誤った判定結果をフィードバックフィルタに入力することが抑えられ、等化性能を向上することができる。
また、本発明の請求項3記載の多値判定帰還等化装置は、請求項1または2に記載の多値判定帰還等化装置において、比較判定器の入力信号に含まれる雑音量を検出する雑音量検出器をもち、この雑音量検出器における推定した雑音量に応じて、請求項1または2に記載の閾値を制御するという構成にしている。
多値判定帰還等化装置をこのような構成にしておけば、雑音量によって硬判定を行わない領域を変化させることができる。図12(b)に示すように、雑音が強い時には、比較判定器への入力信号は送信時の符号点から離れ、異なる符号点の判定領域に入ってしまうため、判定誤りが生じてしまうが、図12(a)に示すように、雑音が弱い時には、比較判定器への入力信号は送信時の符号点からあまり離れていない信号であるため、判定誤りが起きにくくなる。判定誤りがない時は、硬判定により、雑音のない信号をフィードバックフィルタへ入力することで、正しく干渉分を取り除くことができるので、判定誤りがない信号に対して硬判定を行わないことは等化の性能劣化に繋がることとなる。よって、雑音により閾値を変え、硬判定を行わない領域を制御することで、雑音が少なく判定誤りがおきにくい時に硬判定を行わない領域を小さくし、雑音が大きく判定誤りがおきやすい時に硬判定を行わない領域を大きくすることができ、領域を固定した時よりも、等化能力を向上することができる。
また、本発明の請求項4記載の多値判定帰還等化装置は、請求項3記載の多値判定帰還等化装置において、雑音量検出器が、比較判定器の入力信号と、入力信号を符号点により硬判定した値とを用いて誤差を算出することで、入力信号に含まれる雑音を推定し、算出された誤差を基に請求項1または2に記載の閾値を制御するように構成している。
多値判定帰還等化装置をこのような構成にしておけば、比較判定器の入力信号から、受信環境の雑音量が随時推定でき、刻一刻と変動する環境において、雑音量に応じた硬判定を行わない領域を制御できる。
また、本発明の請求項5記載の多値判定帰還等化装置は、請求項3記載の多値判定帰還等化装置において、雑音量検出器が、比較判定器の入力信号と、送信信号中に周期的に挿入された既知信号を用いて誤差を算出することで入力信号に含まれる雑音を推定し、算出された誤差を基に請求項1または2記載の閾値を制御するように構成している。
多値判定帰還等化装置をこのような構成にしておけば、雑音検出部が、判定誤りがおきやすい硬判定した信号ではなく、送信信号中に含まれる既知信号を用いることで、精度の高い雑音量を推定することが可能となり、雑音量に応じて硬判定を行わない領域を制御できる。
本発明の多値判定帰還等化装置は、比較判定器において硬判定する硬判定適用領域と硬判定をしない硬判定適用外領域を設けることで隣接する符号点の間の誤判定をおこしやすい領域の信号に対し、硬判定を行わないので、判定誤りを抑えることができ、波形等化の性能を向上することが可能となる。また、判定誤りがない時には、硬判定をすることで、より正しく干渉分を取り除くことができ、この時に硬判定を行わないことは等化の性能劣化に繋がることとなるので、本発明の多値判定帰還等化装置の比較判定器において、雑音が少なく判定誤りがおきにくい時に硬判定適用外領域を小さくして多くの信号を硬判定し、雑音が大きく判定誤りがおきやすい時に硬判定適用外領域を大きくして符号点に近い信号のみ硬判定することで、領域を固定した時よりも、等化能力を向上することができる。
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態1について、図1、図2を参照して説明する。
本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態1について、図1、図2を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における多値判定帰還等化装置のブロック図である。
図1に示すように、入力信号は、フィードフォワードフィルタ2に送られ、加算器5においてフィードフォワードフィルタ2の出力とフィードバックフィルタ3の出力とを加算する。この加算した信号を比較判定器4へ入力し、比較判定器4の出力をフィードバックフィルタ3へ入力する。
図2は、硬判定適用外領域を表す模式図である。
図2において、比較判定器4へ入力された信号は、符号点により硬判定を行うスライサ7に入力され、N個の符号点に関して硬判定される。また、入力信号は領域判定器6に入力され図2に示す領域判定が行われる。領域判定器6によって、入力信号が、ある隣接する符号点n_(i)101とn_(i+1)102の間にあり、n_(i)101とn_(i+1)102との中間点b_(i)103からの入力信号の距離が閾値104以下であるとき(図2の硬判定適用外領域)、スイッチ8を比較判定器4の入力信号をそのまま出力する方へ切り換え、それ以外の場合と判定されると、スイッチ8をスライサ7からの出力側に切り換える。これにより、誤判定を起こしやすい領域の信号を硬判定せずフィードバックフィルタ3へ入力することができ、判定誤りを抑えることが可能となる。なお、ここで、Nは2以上の整数としてよく、例えば多値判定帰還等化装置の入力信号が、8VSB(Vestigial Side Band)変調信号であれば、領域判定器6における領域判定は図3のようになる。
また、図1では、比較判定器4の出力信号を多値判定帰還等化装置の出力信号としているが、図4のように比較判定器4の入力信号を多値判定帰還等化装置の出力信号にしてもよいし、図5のように比較判定器4の入力信号を、符号点により硬判定を行うスライサ9に介したものを多値判定帰還等化装置の出力信号としてもよい。ここで、このスライサ9は、比較判定器4内の構成要素であるスライサ7と共用してもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態2について、図6、図7を参照して説明する。図6は、本発明の実施の形態2における多値判定帰還等化装置のブロック図、図7は、本発明の実施の形態2における多値判定帰還等化装置の比較判定器24のブロック図である。ここでは、図1の実施の形態1とは異なり、複素信号を扱う。
次に、本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態2について、図6、図7を参照して説明する。図6は、本発明の実施の形態2における多値判定帰還等化装置のブロック図、図7は、本発明の実施の形態2における多値判定帰還等化装置の比較判定器24のブロック図である。ここでは、図1の実施の形態1とは異なり、複素信号を扱う。
図6に示すように、受信した複素信号は、フィードフォワードフィルタ22に送られ、加算器25においてフィードフォワードフィルタ22の出力とフィードバックフィルタ23の出力とを加算する。この加算した信号を比較判定器24へ入力し、比較判定器24の出力をフィードバックフィルタ23へ入力する。
図7において、比較判定器24への複素入力信号40は、実軸成分41と虚軸成分42に分けられ、実軸成分41は、領域判定器26とスライサ27、虚軸成分42は、領域判定器28とスライサ29に入力される。領域判定器26によって、入力信号の実軸成分41が実軸に関するN個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、n_(i)とn_(i+1)との間の中間点b_(i)からの入力信号の実軸成分41の距離が閾値以下であると判定された時、または、領域判定器28によって、入力信号の虚軸成分42が、虚軸に関するM個の符号点のうち、ある隣接する符号点m_(j)とm_(j+1)の間にあり、m_(j)とm_(j+1)との間の中間点c_(j)からの入力信号の虚軸成分42の距離が閾値以下であるときに、スイッチ30、スイッチ31を比較判定器24の入力信号がそのまま出力する方へ切り換え、それ以外の場合には、スイッチ30、スイッチ31をスライサ27、スライサ29からの出力側に切り換える。図8は、実施の形態2における硬判定適用外領域を示す模式図である。図8(a)の斜線部が、硬判定適用外領域である。以上により、複素信号において、誤判定を起こしやすい領域の信号を硬判定せずフィードバックフィルタへ入力することができ、判定誤りを抑えることが可能となる。
なお、図7のOR素子32をAND素子としてもよい。このとき、図8(b)の斜線部がAND素子を使った場合の硬判定適用外領域となる。
さらに、複素入力信号40の実軸成分41、虚軸成分42において、それぞれの成分に対し硬判定を行う領域を判定して、それぞれの判定に対し、それぞれ独立にスイッチ30およびスイッチ31を切り換えてもよい。
また、実施の形態1で述べたように、図6の実施の形態2において、比較判定器24の入力信号を多値判定帰還等化装置の出力信号にしてもよいし、比較判定器24の入力信号を、符号点により硬判定を行うスライサに介したものを多値判定帰還等化装置の出力信号としてもよい。ここで、このスライサは、比較判定器24内の構成要素であるスライサ27、スライサ29と共用してもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態3について図9、図10、図11を参照して説明する。
次に、本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態3について図9、図10、図11を参照して説明する。
図9は、本発明の実施の形態3における多値判定帰還等化装置のブロック図である。図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。本実施形態は実施形態1と比較して、入力信号に含まれる雑音量を推定する雑音量検出部50を設けた点が相違する。図10は、本発明の実施の形態3における雑音検出部50のブロック図である。
図10において、雑音量検出部50は、加算器5の出力信号を入力し、2乗誤差算出部52においてその入力信号と入力信号を符号点について硬判定した信号との2乗誤差を算出し、積算部53において平均値を算出する。算出された誤差の平均値を図11のような入出力関係を持つROM54に入力し、ROM54の出力信号によって、図1における比較判定器4内の領域判定器6の閾値を制御する(なお、ROM54の入出力関係は、図11のような比例関係でなくてもよい)。図12(b)に示すように、雑音が強い時には、比較判定器4への入力信号は送信時の符号点から離れ、異なる符号点の判定領域に入ってしまうため、判定誤りが生じてしまうが、図12(a)に示すように、雑音が弱い時には、比較判定器4への入力信号は送信時の符号点からあまり離れていない信号であるため判定誤りが起きにくくなる。判定誤りがない時は、硬判定により、雑音のない信号をフィードバックフィルタへ入力することで、正しく干渉分を取り除くことができるので、判定誤りが起きない信号に対して硬判定を行わないことは等化の性能劣化に繋がることとなる。よって、雑音により領域判定器6の閾値を変え、硬判定適用外領域を制御することで、雑音が少なく判定誤りがおきにくい時に硬判定適用外領域を小さくし、雑音が大きく判定誤りがおきやすい時に硬判定適用外領域を大きくすることができ、領域を固定した時よりも、等化能力を向上することができる。
なお、誤差算出は、ここでは2乗誤差を用いたが、2乗誤差の代わりに入力信号と硬判定した信号との差の絶対値によって算出してもよい。
また、実施の形態1で述べたように、図9の実施の形態3において、比較判定器4の入力信号を多値判定帰還等化装置の出力信号にしてもよいし、比較判定器4の入力信号を、符号点により硬判定を行うスライサに介したものを多値判定帰還等化装置の出力信号としてもよい。ここで、このスライサは、比較判定器4内の構成要素であるスライサ7と共用してもよい。さらに、本実施例は、図6に示した複素信号を入力信号とした多値判定帰還等化装置に実施してもよく、この場合、ROM54の出力信号によって、図7における領域判定器26、領域判定器28の閾値を制御する。
(実施の形態4)
次に、本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態4について図11、図13、図14、図15を参照して説明する。
次に、本発明の多値判定帰還等化装置の実施の形態4について図11、図13、図14、図15を参照して説明する。
図13は、本発明の実施の形態4における多値判定帰還等化装置のブロック図であり、図14は、図13における雑音量検出部50のブロック図である。図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。本実施形態は実施形態3と比較して、雑音量検出部57において入力信号内に含まれる既知信号を用いる点が相違する。
図14において、雑音量検出部57は、加算器5の出力信号を入力し、誤差算出部52によって、入力信号の既知信号部分と、既知信号生成部55でタイミング信号43を使用して生成された既知信号との2乗誤差を算出し、積算部53で平均値を算出する。算出された誤差の平均値を図11のような入出力関係を持つROM54に入力し、ROM54の出力信号によって、図1における比較判定器4内の領域判定器6の閾値を制御する(なお、ROM54の入出力関係は、図11のような比例関係でなくてもよい)。これらの回路動作は、図示しないタイミング信号発生部において生成されたタイミング信号43によって制御されている。図15はタイミング信号43のタイムチャート図である。タイミング信号発生部において、タイミング信号43は、既知信号部分ではHighレベルに、その他のデータ信号部分ではLowレベルに設定される。雑音量検出部57において、タイミング信号43がHighレベルの時には、既知信号生成部55、2乗誤差算出部52、積算部53、ROM54の回路を動作させ、Lowレベルの時には既知信号生成部55、2乗誤差算出部52、積算部53、ROM54の回路を停止させ、雑音量検出部57はLowレベルになる直前のROM54の出力信号を保持して出力する。図12(b)に示すように、雑音が強い時には、比較判定器4への入力信号は送信時の符号点から離れ、異なる符号点の判定領域に入ってしまうため、判定誤りが生じてしまうが、図12(a)に示すように、雑音が弱い時には、比較判定器4への入力信号は送信時の符号点からあまり離れていない信号であるため判定誤りが起きにくくなる。判定誤りがない時は、硬判定により、雑音のない信号をフィードバックフィルタへ入力することで、正しく干渉分を取り除くことができるので、判定誤りが起きない信号に対して硬判定を行わないことは等化の性能劣化に繋がることとなる。よって、雑音により領域判定器6の閾値を変え、硬判定適用外領域を制御することで、雑音が少なく判定誤りがおきにくい時に硬判定適用外領域を小さくし、雑音が大きく判定誤りがおきやすい時に硬判定適用外領域を大きくすることができ、領域を固定した時よりも、等化能力を向上することができる。さらに、入力信号を符号点について硬判定した信号は、先述したように判定誤りがおきやすいので、雑音量を推定することに硬判定した信号ではなく既知信号を用いることで、雑音量推定の精度が向上して、精度よく硬判定適用外領域の制御ができる。
なお、図13の雑音量検出器57は、図16に示すように、タイミング信号43がHighレベルの時にスイッチ56を既知信号生成部55側に切り替え、既知信号と入力信号との2乗誤差を算出し、タイミング信号43がLowレベルの時には、スイッチ56をスライサ51側に切り替え、入力信号を符号点により硬判定した信号と入力信号との2乗誤差を算出して、積算部53において積算を行う雑音量検出部58としてもよい。このときは、2乗誤差算出部52、積算部53、ROM54はタイミング信号43のレベルに関わらず作動している。
また、ここでは誤差算出は2乗誤差を用いたが、2乗誤差の代わりに入力信号と生成した既知信号との差の絶対値によって算出してもよい。
さらに、実施の形態1で述べたように、図13の実施の形態4において、比較判定器4の入力信号を多値判定帰還等化装置の出力信号にしてもよいし、比較判定器4の入力信号を、符号点により硬判定を行うスライサに介したものを多値判定帰還等化装置の出力信号としてもよい。ここで、このスライサは、比較判定器4内の構成要素であるスライサ7と共用してもよい。
また、本実施例は、図6に示した複素信号を入力信号とする多値判定帰還等化装置に実施してもよく、この場合、ROM54の出力信号によって、図7における領域判定器26、領域判定器28の閾値を制御する。
本発明にかかる判定帰還等化器は、通信装置や磁気ディスク装置等、判定帰還等化器を用いた装置に有益である。
2 フィードフォワードフィルタ
3 フィードバックフィルタ
4 比較判定器
5 加算器
6 領域判定器
7 スライサ
8 スイッチ
9 スライサ
22 フィードフォワードフィルタ
23 フィードバックフィルタ
24 比較判定器
25 加算器
26 領域判定器
27 スライサ
28 領域判定器
29 スライサ
30 スイッチ
31 スイッチ
32 OR素子
40 複素入力信号
41 実軸成分
42 虚軸成分
43 タイミング信号
50 雑音量検出部
51 スライサ
52 2乗誤差算出部
53 積算部
54 ROM
55 既知信号生成部
56 スイッチ
57 雑音量検出部
58 雑音量検出部
101 符号点n_(i)
102 符号点n_(i+1)
103 所定の点b_(i)
104 閾値
201 エラー伝播検出器
202 エラー伝播オフセット方向検出器
203 スライスオフセット検出器
3 フィードバックフィルタ
4 比較判定器
5 加算器
6 領域判定器
7 スライサ
8 スイッチ
9 スライサ
22 フィードフォワードフィルタ
23 フィードバックフィルタ
24 比較判定器
25 加算器
26 領域判定器
27 スライサ
28 領域判定器
29 スライサ
30 スイッチ
31 スイッチ
32 OR素子
40 複素入力信号
41 実軸成分
42 虚軸成分
43 タイミング信号
50 雑音量検出部
51 スライサ
52 2乗誤差算出部
53 積算部
54 ROM
55 既知信号生成部
56 スイッチ
57 雑音量検出部
58 雑音量検出部
101 符号点n_(i)
102 符号点n_(i+1)
103 所定の点b_(i)
104 閾値
201 エラー伝播検出器
202 エラー伝播オフセット方向検出器
203 スライスオフセット検出器
Claims (10)
- 送信信号のN個の符号点により硬判定する比較判定器の出力信号を、フィードバックフィルタを通じて前記比較判定器の入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタの出力信号と加算して、前記比較判定器に入力する多値判定帰還等化装置において、
前記比較判定器への入力信号gが、N個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、
n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの距離がある閾値以下であるときに、符号点による硬判定を行わず、入力信号gをそのまま前記比較判定器の出力信号とすることを特徴とする多値判定帰還等化装置。 - 送信信号のN×M個の符号点により硬判定する比較判定器の出力信号を、フィードバックフィルタを通じて前記比較判定器の入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタの出力と加算して、前記比較判定器に入力する多値判定帰還等化装置において、
前記比較判定器への、二次元座標空間(x,y)である複素入力信号gの実軸成分が、実軸に関するN個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、
n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの実軸成分の距離がある閾値以下であるとき、
または、複素入力信号gの虚軸成分が、虚軸に関するM個の符号点のうち、ある隣接する符号点m_(j)とm_(j+1)の間にあり、
m_(j)とm_(j+1)との間の所定の点c_(j)からの入力信号gの虚軸成分の距離がある閾値以下であるときに、符号点による硬判定を行わず、入力信号gをそのまま前記比較判定器の出力信号とすることを特徴とする多値判定帰還等化装置。 - 前記比較判定器の入力信号に含まれる雑音量を検出する雑音量検出器をもち、前記雑音量検出器における推定した雑音量に応じて、前記閾値を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の多値判定帰還等化装置。
- 前記雑音量検出器は、前記比較判定器の入力信号と、前記入力信号を符号点により硬判定した値とを用いて誤差を算出することで前記入力信号に含まれる雑音量を推定し、
前記算出された誤差に応じて前記閾値を制御することを特徴とする請求項3記載の多値判定帰還等化装置。 - 前記雑音量検出器は、前記比較判定器の入力信号と、送信信号中に周期的に挿入された既知信号を用いて誤差を算出することで前記入力信号に含まれる雑音量を推定し、
前記算出された誤差に応じて前記閾値を制御することを特徴とする請求項3記載の多値判定帰還等化装置。 - 送信信号のN個の符号点により硬判定する比較判定処理の出力信号を、フィードバックフィルタ演算を通じて前記比較判定処理の入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタ演算の出力信号と加算して、前記比較判定処理に入力する多値判定帰還等化方法において、
前記比較判定処理への入力信号gが、N個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、
n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの距離がある閾値以下であるときに、符号点による硬判定を行わず、入力信号gをそのまま前記比較判定処理の出力信号とすることを特徴とする多値判定帰還等化方法。 - 送信信号のN×M個の符号点により硬判定する比較判定処理の出力信号を、フィードバックフィルタ演算を通じて前記比較判定処理の入力側に帰還し、フィードフォワードフィルタ演算の出力と加算して、前記比較判定処理に入力する多値判定帰還等化方法において、
前記比較判定処理への、二次元座標空間(x,y)である複素入力信号gの実軸成分が、実軸に関するN個の符号点のうち、ある隣接する符号点n_(i)とn_(i+1)の間にあり、
n_(i)とn_(i+1)との間の所定の点b_(i)からの入力信号gの実軸成分の距離がある閾値以下であるとき、
または、複素入力信号gの虚軸成分が、虚軸に関するM個の符号点のうち、ある隣接する符号点m_(j)とm_(j+1)の間にあり、
m_(j)とm_(j+1)との間の所定の点c_(j)からの入力信号gの虚軸成分の距離がある閾値以下であるときに、符号点による硬判定を行わず、入力信号gをそのまま前記比較判定処理の出力信号とすることを特徴とする多値判定帰還等化方法。 - 前記比較判定処理の入力信号に含まれる雑音量を検出する雑音量検出処理をもち、前記雑音量検出処理における推定した雑音量に応じて、前記閾値を制御することを特徴とする請求項6または7に記載の多値判定帰還等化方法。
- 前記雑音量検出処理は、前記比較判定処理の入力信号と、前記入力信号を符号点により硬判定した値とを用いて誤差を算出することで前記入力信号に含まれる雑音量を推定し、
前記算出された誤差に応じて前記閾値を制御することを特徴とする請求項8記載の多値判定帰還等化方法。 - 前記雑音量検出処理は、前記比較判定処理の入力信号と、送信信号中に周期的に挿入された既知信号を用いて誤差を算出することで前記入力信号に含まれる雑音量を推定し、
前記算出された誤差に応じて前記閾値を制御することを特徴とする請求項8記載の多値判定帰還等化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004148660A JP2005333302A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | 多値判定帰還等化装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004148660A JP2005333302A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | 多値判定帰還等化装置および方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005333302A true JP2005333302A (ja) | 2005-12-02 |
Family
ID=35487666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004148660A Pending JP2005333302A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | 多値判定帰還等化装置および方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005333302A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008041609A1 (fr) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Panasonic Corporation | Dispositif d'égalisation de formes d'onde |
-
2004
- 2004-05-19 JP JP2004148660A patent/JP2005333302A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008041609A1 (fr) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Panasonic Corporation | Dispositif d'égalisation de formes d'onde |
JP4783432B2 (ja) * | 2006-09-28 | 2011-09-28 | パナソニック株式会社 | 波形等化装置 |
US8102908B2 (en) | 2006-09-28 | 2012-01-24 | Panasonic Corporation | Waveform equalizing device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011101294A (ja) | 受信装置および方法 | |
JP2021521716A (ja) | 非協調システムにおける干渉検出および抑制 | |
KR20060089429A (ko) | 디지털 수신장치를 위한 판정 궤환 채널 등화기 및 그 방법 | |
EP1278344A1 (en) | Decoder and decoding method | |
JP2005333302A (ja) | 多値判定帰還等化装置および方法 | |
US10616015B2 (en) | Signal processing system and method, and apparatus | |
JP5326759B2 (ja) | Fsk受信装置、fsk受信方法、及びプログラム | |
US8451948B2 (en) | Carrier recovering apparatus and carrier recovering method | |
JPWO2006092830A1 (ja) | 受信装置 | |
JP2006166402A (ja) | 波形等化装置、波形等化方法および集積回路 | |
JP2006074314A (ja) | ブラインド適応等化器における引込方法及びブラインド適応等化器 | |
US8810943B2 (en) | Sync mark detection using branch metrics from data detector | |
JP2002141885A (ja) | Ofdm受信機 | |
JP4623684B2 (ja) | Ofdm信号受信装置及びofdm信号受信方法 | |
JP6810129B2 (ja) | 特にcdma信号のようなスペクトル拡散信号のロバスト性を向上させた信号のノイズ分布整形 | |
JP2008160386A (ja) | 信号処理装置、プログラムおよび信号処理方法 | |
JP4545616B2 (ja) | 自動周波数制御装置 | |
CN111294125B (zh) | 信噪比估计方法及装置、计算机可读存储介质 | |
JP2008259198A (ja) | 移動チャネルトラッキングおよび信号検出方法並びに受信側 | |
JP2005333528A (ja) | 妨害波除去装置 | |
JP5174741B2 (ja) | 半導体集積回路及び受信信号処理方法 | |
JP4822945B2 (ja) | 適応等化器 | |
US6650713B1 (en) | Maximum likelihood sequence estimation apparatus | |
JP2546022B2 (ja) | 適応型通信路インパルスレスポンス推定方式 | |
US20100040128A1 (en) | Equalizer and Method for Processing a Signal and Communication Receiving System Comprising the Same |