JP2005333264A - 1芯双方向光波長多重伝送システム及び送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長間隔の等しい光信号を1芯の光ファイバで送信及び受信する1芯双方向光波長多重伝送システムにおいて、光信号同士の間で発生する四光波混合による光信号の劣化を軽減することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システム及び同システムに用いられる送受信装置は、1芯の光ファイバで伝送して送信及び受信する波長間隔の略等しい光信号を、複数の連続する波長の組ごとに異なる伝送方向で伝送する。例えば、波長の短い順に並んだ波長L1〜L12の波長間隔の等しい光信号を光ファイバで伝送するとき、一方向へ波長L1、L2、L3、L7、L8、L9の光信号を伝送し、反対方向へ波長L4、L5、L6、L10、L11、L12の光信号を送信する。このように、光信号の組ごとに上り方向と下り方向とが交互になった波長配置によって構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、1芯の光ファイバで送信及び受信する1芯双方向光波長多重伝送システム及び同システムに用いられる送受信装置の構成に関するものである。
近年、大容量の光通信システムとして、波長の異なる複数の光信号を多重化して光ファイバにより伝送する光波長多重伝送システムが用いられている。この光波長多重伝送システムにおいて使用される波長としては、ITU(国際電気通信連合)により勧告されている波長間隔の等しい複数の波長が使用されている。この光波長多重伝送システムを応用し、光信号を比較的短い伝送距離で1芯の光ファイバを用いて送信及び受信する1芯双方向光波長多重伝送システムも開発されている。この1芯双方向光波長多重伝送システムでも、波長間隔の等しい複数の光信号が送受信されている。
1芯双方向光波長多重伝送システムの第1の従来技術を図5を用いて説明する。図5は、1芯双方向光波長多重伝送システムの構成例について説明する図である。図5において1芯双方向光波長多重伝送システムは、送受信装置191及び192を備え、両者は光ファイバ111で接続されている。
送受信装置191は、送信回路121〜124を含む複数の送信回路と、受信回路131〜134を含む複数の受信回路と、合分波器112とを備えている。送信回路121、122、123、124の出力端子は、それぞれ合分波器112へ接続されている。受信回路131、132、133、134の入力端子は、それぞれ合分波器112へ接続されている。合分波器112は、光ファイバ111と接続されている。光ファイバ111は送受信装置192と接続されている。
送受信装置192は、送信回路121〜124を含む複数の送信回路と、受信回路131〜134を含む複数の受信回路と、合分波器113とを備えている。送信回路141、142、143、144の出力端子は、それぞれ合分波器113へ接続されている。受信回路151、152、153、154の入力端子は、それぞれ合分波器113へ接続されている。合分波器113は、光ファイバ111と接続されている。光ファイバ111は送受信装置191と接続されている。
図5では、送受信装置191及び192に備わる複数の送信回路及び受信回路のうち、送信回路121〜124及び141〜144、受信回路131〜134及び151〜154を例示して説明する。また、図5に示されているL1〜L8は、波長の短い順に並んだ波長間隔の等しい光信号の波長である。
送信装置191及び192の機能及び動作を送受信装置191の送信する光信号を用いて説明する。送信回路121〜124は、波長L1、L3、L5、L7の光信号を合分波器112に出力する。合分波器112は、波長L1、L3、L5、L7の光信号を合波し、光ファイバ111へ出力する。光ファイバ111は、合波された光信号を送受信装置192へ伝送する。合分波器113は、送受信装置192に伝送された波長L1、L3、L5、L7の光信号を分波して出力する。受信回路151、152、153、154は、波長L1、L3、L5、L7の光信号をそれぞれ受信する。
送信装置191及び192の動作を送受信装置192の送信する光信号を用いて説明する。送信回路141〜144は、波長L2、L4、L6、L8の光信号を合分波器113に出力する。合分波器113は、波長L2、L4、L6、L8の光信号を合波し、光ファイバ111へ出力する。光ファイバ111は、合波された光信号を送受信装置191へ伝送する。合分波器112は、送受信装置191に伝送された波長L2、L4、L6、L8の光信号を分波して出力する。受信回路131、132、133、134は、波長L2、L4、L6、L8の光信号をそれぞれ受信する。
合分波器112及び113として、アレイ導波路回折格子型合分波器が用いられている。アレイ導波路回折格子型合分波器は、異なる複数の波長の光信号を同時に合波及び分波することができる。このアレイ導波路回折格子型合分波器を用い、伝搬方向が異なる光信号の波長を一致させないことにより、1芯の光ファイバで送信及び受信する。
複数の異なる波長の光信号を1芯の光ファイバで伝送する際、2つの光信号の相互作用による四光波混合という光混合現象が発生する。四光波混合は、異なる波長L1及びL2(但し、L1<L2。)の光信号があるとき、L1、L2の波長間隔と波長間隔の等しい長波長側の波長(L2+|L1−L2|)に出力光を発生させる。四光波混合は、波長L1及びL2の波長の差が小さいほど相互作用が大きいため、波長L1とL2とが最も近いときに四光波混合によって発生する出力光は最大となる。
さらに四光波混合による出力光は、同じ方向に伝送される2つの光信号で生じるとき、その2つの光信号と同じ方向に伝搬される。このため、四光波混合による出力光と、光ファイバを伝送する光信号のいずれかと、が同じ波長かつ同じ方向であるとき、四光波混合による出力光は光信号に重層されて雑音信号となる。よって、同じ方向に伝送されかつ波長の最も近い2つの光信号の四光波混合によって生じる出力光が、光ファイバを伝送する光信号のいずれかと同じ波長かつ同じ方向に伝送されるとき、四光波混合による出力光は最も大きな雑音信号となる。
従来の1芯双方向光波長多重伝送システムにおける光信号と四光波混合による雑音信号とについて図6を用いて説明する。以下、四光波混合による雑音信号を「雑音信号」と略記する。図6(a)は、送受信装置191から送信された波長L1及びL3の光信号による雑音信号について説明する図である。図6(b)は、送受信装置192から送信された波長L3及びL5の光信号による雑音信号について説明する図である。図6(a)及び図6(b)は共に、横軸に波長、縦軸に光信号の強度が示されている。図6(a)及び図6(b)の横軸に示したL1〜L8は、前述の図5で説明した光信号の波長を示す。図6(a)及び図6(b)において、実線を用いて表されているのは送受信装置から送信された光信号であり、点線で表されているのは雑音信号である。
波長L1〜L8は同じ波長間隔で並んだ連続した波長である。図6(a)に示した波長L1及びL3の光信号は同じ方向に伝送されるので、それらの光信号により、波長(L3+|L1−L3|)の出力光が発生する。すなわち波長L5に雑音信号が発生する。波長L5の光信号は波長L1及びL3と同じ方向に伝送されるため、波長L5の雑音信号は波長L5の光信号に重畳される。同様に、図6(b)に示した波長L3及びL5の光信号は同じ方向に伝送されるので、それらの光信号により、波長(L5+|L3−L5|)の出力光が発生する。すなわち波長L7に雑音信号が発生する。波長L7の光信号も波長L3及びL5と同じ方向に伝送されるため、波長L7の雑音信号は波長L7の光信号に重畳される。ここで、波長L5の光信号は雑音信号が重畳されている。そのため、波長L7の光信号は、波長L1及びL3並びに波長L3及びL5による雑音信号が重畳されている。同様に、波長L9(不図示)の光信号は、波長L1及びL3、波長L3及びL5並びに波長L5及びL7による雑音信号が重層されている。
一方、第2の従来技術として、光信号同士による四光波混合ではないが、四光波混合による雑音信号を軽減する1芯双方向光波長多重伝送システムもある(例えば、特許文献1参照。)。この1芯双方向光波長多重伝送システムでは、送受信装置にラマン励起光源を備え、光信号をラマン励起光源で励起して光ファイバへ出力する構成となっている。零分散周波数をf0、第1の光信号の周波数をfs1、第2の光信号の周波数をfs2、第1のラマン励起光の周波数をfp1、第2のラマン励起光の周波数をfp2としたとき、|fs1−f0|≠|fp2−f0|かつ|fs2−f0|≠|fp1−f0|の条件式が成立するような、fs1、fs2、fp1、fp2およびf0となるように、fs1、fs2、fp1、fp2、f0を選択する。このように、送信する波長ごとにラマン励起光の周波数を制御する。ただし、この1芯双方向光波長多重伝送システムでは、伝送方向によって異なる波長帯を用いる。例えば上り方向に1580nm帯、下り方向では1550nm帯を使用する。このため、1つの送受信装置に送信回路と受信回路とで異なる波長帯を制御するための回路が備わり、回路が複雑になっていた。
特開2003−273811号公報。
第1の従来技術は、光信号同士で生じた四光波混合により発生した雑音信号が光信号に重層され、雑音信号が重畳された光信号の四光波混合光により雑音信号が発生する雑音信号の累積がされるため、ファイバを伝送する光信号の全体に信号の劣化が生じる問題が生じていた。
第2の従来技術では、同一方向に伝送するラマン励起光と光信号との間で発生する四光波混合を軽減するのみである。このため、同じ方向に光ファイバを伝送する光信号同士の間での四光波混合は軽減されなかった。
したがって本発明は、波長間隔の等しい光信号を1芯の光ファイバで送信及び受信する1芯双方向光波長多重伝送システムにおいて上記課題を解決するものであり、光信号同士の間で発生する四光波混合による光信号の劣化を軽減することのできる1芯双方向光波長多重伝送システム及び同システムに用いられる送受信装置の提供を目的とする。
本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システム及び同システムに用いられる送受信装置は、1芯の光ファイバで伝送して送信及び受信する波長間隔の略等しい光信号を、複数の連続する波長の組ごとに異なる伝送方向で伝送する。例えば、波長の短い順に並んだ波長L1〜L12(但し、L1〜L12は波長を表す。)の波長間隔の等しい光信号を光ファイバで伝送するとき、一方向へ波長L1、L2、L3、L7、L8、L9の光信号を伝送し、反対方向へ波長L4、L5、L6、L10、L11、L12の光信号を送信する。このように、光信号の組ごとに上り方向と下り方向とが交互になった波長配置によって構成される。
一方向へ伝送される波長L1、L2、L3の光信号の間で発生した雑音信号は、波長L3の光信号へ重層される。しかし、波長L1、L2、L3の光信号による雑音信号が発生する波長は、波長(L3+|L1−L3|)が最大である。波長L1〜L12は波長間隔が等しいので、波長(L3+|L1−L3|)は波長L5に相当するが、波長L5は波長L1、L2、L3の光信号とは異なる方向へ伝送されるので、雑音信号は重層されない。このように、波長間隔の略等しい光信号を複数の連続する波長の組ごとに異なる伝送方向で伝送することにより、同一の光信号の組に含まれる光信号同士の間で発生した四光波混合による雑音信号が他の光信号の組に含まれる光信号に重層されるのを防ぐことができる。その結果、雑音信号が累積して光信号に重層され、光ファイバを伝送する光信号の全体に信号の劣化が生じるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による光信号の劣化を軽減することができる。
1つの光信号の組に含まれる光信号が3つ以上あるとき、四光波混合により雑音信号が発生し、その雑音信号が同じ光信号の組に含まれる光信号に重層される。しかし、1つの光信号の組に含まれる光信号同士でも雑音信号が光信号に重層されないことが好ましい。このため、光信号の組を構成する複数の連続した波長の光信号は連続した2つの波長の光信号にすることが好ましい。例えば、波長の短い順に並んだ波長L1〜L12(但し、L1〜L12は波長を表す。)の波長間隔の等しい光信号を光ファイバで伝送するとき、一方向へ波長L1、L2、L5、L6、L9、L10の光信号を伝送し、反対方向へ波長L3、L4、L7、L8、L11、L12の光信号を送信する。
1つの光信号の組に含まれる光信号が2つであることによって、同じ方向に伝送される最近接の波長の光信号による雑音信号の伝送方向を、その雑音信号と同じ波長の光信号の伝送方向と異なる方向にすることができる。これにより最も強い四光波混合による出力光が光信号に重層されるのを防ぐことができる。また、波長L1及びL2と同じ方向に伝送される光信号のなかで、次に強い四光波混合による出力光が発生するのは、例えば波長L2及びL5による光信号である。しかし、波長L2及びL5により出力光が発生するのは、波長(L5+|L2−L5|)に相当する波長L8である。波長L8の光信号は、波長L2及びL5とは光ファイバを伝送する方向が異なる。さらに波長L1及びL2と同じ方向に伝送される光信号のなかで、次に強い四光波混合による出力光が発生するのは、例えば波長L1及びL5による光信号である。波長L1及びL5の四光波混合により波長(L5+|L1−L5|)に出力光が発生する。波長(L5+|L1−L5|)に相当する波長L9の光信号は波長L1及びL5と光ファイバを伝送する方向が同じであるので、波長L9の光信号に雑音信号が重層される。しかし、波長L1とL5とは波長が離れているため、波長L9の光信号に重層される雑音信号は小さい。したがって、雑音信号が累積して光信号に重層されるのを防ぎ、かつ近接した波長の光信号同士の間で発生する四光波混合による雑音信号を防ぐことができるため、光信号同士の間で発生する四光波混合による雑音信号をさらに軽減することができる。
具体的には、本発明に係る送受信装置は、波長間隔の略等しい複数の光信号を1芯の光ファイバで送信及び受信する1芯双方向光波長多重伝送システムに用いられる送受信装置であって、異なる波長の光信号を送信する複数の送信回路と、異なる波長の光信号を受信する複数の受信回路と、前記送信回路が送信する光信号を合波し、前記受信回路が受信する光信号に分波する合分波器と、を備え、前記複数の送信回路の送信する光信号の波長は、前記複数の受信回路の受信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長であり、かつ 前記複数の受信回路の受信する光信号の波長は、前記複数の送信回路の送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長である。
本発明に係る送受信装置は、略等しい波長間隔で連続して並んだ複数の波長の光信号を送受信する。ここで連続とは、波長間隔の略等しい波長が隙間なく隣接して続いている状態を意味する。本送受信装置は、前記複数の送信回路は、前記受信回路の受信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長の光信号をそれぞれ送信し、前記複数の受信回路は、前記送信回路の送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長の光信号をそれぞれ受信することにより、波長間隔の略等しい光信号を複数の連続する波長の組ごとに異なる伝送方向で伝送する。これにより、同一の光信号の組に含まれる光信号同士の間で発生した四光波混合による雑音信号が他の光信号の組に含まれる光信号に重層されるのを防ぐことができる。その結果、雑音信号が累積して光信号に重層され、光ファイバを伝送する光信号の全体に信号の劣化が生じるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による光信号の劣化を軽減することができる。
前記複数の送信回路により送信され又は前記複数の受信回路により受信される前記連続した波長は連続した2つの波長であることが好ましい。送受信装置に備わる複数の送信回路により送信され又は複数の受信回路により受信される連続した波長の光信号が、連続した2つの波長の光信号であることにより、光信号の組に含まれる光信号が2つになるので、同じ光信号の組に含まれる光信号により生じる雑音信号をなくすことができる。さらにその連続した2つの波長の光信号から発生する雑音信号は、他の光信号の組へは累積されるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による雑音信号をさらに軽減することができる。
本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムは、波長間隔の略等しい光信号を1芯の光ファイバで送信及び受信する対向する1対の送受信装置を備える1芯双方向光波長多重伝送システムであって、前記送受信装置は、それぞれ、異なる波長の光信号を送信する複数の送信回路と、異なる波長の光信号を受信する複数の受信回路と、前記送信回路が送信する光信号を合波し、前記受信回路が受信する光信号に分波する合分波器と、を備え、前記対向する1対の送受信装置のうち一方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記対向する1対の送受信装置のうち他方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長は、前記他方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記一方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長であり、かつ前記他方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記一方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長は、前記一方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記他方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長である。
本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムは、略等しい波長間隔で連続して並んだ複数の波長の光信号を送受信する。ここで連続とは、波長間隔の略等しい波長が隙間なく隣接して続いている状態を意味する。複数の送信回路が、同じ送受信装置に備わる受信回路の受信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長の光信号をそれぞれ送信し、複数の受信回路が、同じ送受信装置に備わる送信回路の送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長の光信号をそれぞれ受信することにより、波長間隔の略等しい光信号を、複数の連続する波長の組ごとに異なる伝送方向で伝送する。これにより、同一の光信号の組に含まれる光信号同士の間で発生した四光波混合による雑音信号を、他の光信号の組に含まれる光信号に重層されるのを防ぐことができる。その結果、雑音信号が累積して光信号に重層され、光ファイバを伝送する光信号の全体に信号の劣化が生じるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による光信号の劣化を軽減することができる。
前記一方の送受信装置に備わる前記複数の送信回路により送信され又は前記一方の送受信装置に備わる前記複数の受信回路により受信される前記連続した波長は連続した2つの波長であることが好ましい。これにより、光信号の組に含まれる光信号が2つになるので、同じ光信号の組に含まれる光信号により生じる雑音信号をなくすことができる。さらにその連続した2つの波長の光信号から発生する雑音信号は、他の光信号の組へは累積されるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による雑音信号をさらに軽減することができる。
本発明により、四光波混合による光信号の劣化を軽減することのできる1芯双方向光波長多重伝送システム及び同システムに用いられる送受信装置の提供が可能になる。
以下、本発明の実施例について、図面の参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムの構成例を図1に示す。図1において、91、92は送受信装置、11は光ファイバ、21〜25、41〜43は送信回路、31〜33、51〜55は受信回路、12、13は合分波器である。送受信装置91は、送信回路21〜25を含む複数の送信回路と、受信回路31〜33を含む複数の受信回路と、合分波器12とを備えている。図1に示されているL1〜L8は、波長の短い順に並んだ波長間隔の略等しい光信号の波長を示す。
送受信装置91について説明する。送受信装置91は、送信回路21〜25を含む異なる波長の光信号を送信する複数の送信回路と、受信回路31〜33を含む異なる波長の光信号を受信する複数の受信回路と、前記送信回路が送信する光信号を合波し、前記受信回路が受信する光信号に分波する合分波器12と、を備える。
本実施形態では、送受信装置91に備わる複数の送信回路及び受信回路のうち、送信回路21〜25、受信回路31〜33を例示して説明する。送受信装置92についても同様であり、送受信装置92に備わる複数の送信回路及び受信回路のうち、送信回路41〜43、受信回路51〜55を例示して説明する。
送信回路21〜25の出力端子は、それぞれ合分波器12へ接続されている。受信回路31〜33の入力端子は、それぞれ合分波器12へ接続されている。合分波器12は、光ファイバ11と接続されている。
送信回路21〜25は、それぞれ異なる波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を送信する。複数の送信回路21〜23の送信する光信号の波長は、受信回路31の受信する光信号の波長L4に隣接する波長L3を含む連続した波長L1、L2、L3である。複数の送信回路24、25、26(不図示)の送信する光信号の波長は、受信回路33の受信する光信号の波長L6に隣接する波長L7を含む連続した波長L7、L8、L9(不図示)である。送信回路21〜25は、電気信号を波長間隔の略等しい波長のうちの特定の波長の光信号に変換できるものである。
受信回路31〜33は、それぞれ異なる波長L4、L5、L6の光信号を受信する。受信回路31〜33の受信する光信号の波長は、複数の送信回路21〜25の送信する光信号の波長L3に隣接する波長L4を含む連続した波長L4、L5、L6である。受信回路31〜33は、光信号を電気信号に変換することのできるものである。
合分波器12は、送信回路21〜25が送信する光信号を合波し、受信回路31〜33が受信する光信号に分波するものである。一方から異なる波長の複数の光信号を入射して、他方からそれら異なる波長の合波された1つの光信号を出力できるものであり、かつ前記他方から異なる波長の合波された1つの光信号を入射して、前記一方からそれら異なる波長を分波された複数の光信号を出力できるものである。このようなものに、アレイ導波路回折格子がある。
光ファイバ11は、波長多重した光信号を伝送するものである。光信号を伝送できる従来のものでよい。
送受信装置91の動作について説明する。送信回路21〜25はそれぞれ、波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を送信して、合分波器12へ出力する。合分波器12は波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を合波して、光ファイバ11へ出力する。光ファイバ11は、波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を送受信装置92へ伝送する。一方、光ファイバ11は送受信装置92から送信された波長L4、L5、L6の光信号を伝送する。合分波器12は、光ファイバ11が伝送した波長L4、L5、L6の光信号を波長L4の光信号と、波長L5の光信号と、波長L6の光信号とに分波する。受信回路31〜33は、それぞれ波長L4、L5、L6の光信号を受信する。以上が送受信装置91の動作である。
四光波混合による雑音信号は、1芯の光ファイバを同じ方向に伝送する2つの光信号があるとき、それらの波長間隔と等しい波長間隔を隔てた長波長側に発生する。すなわち、図1で説明した波長間隔の略等しい波長L1〜L8の光信号では、例えば、波長L1とL2の光信号により波長L3に、波長L1とL3の光信号により波長L5に、波長L1とL4の光信号により波長L8に、それぞれ四光波混合による雑音信号が発生する。
上記の送受信装置91及び92から構成される1芯双方向光波長多重伝送システムにおいて発生する四光波混合による雑音信号と光信号について図2を用いて説明する。図2(a)は、送受信装置91から送信され、送受信装置92で受信される波長L1、L2、L3の光信号から発生する四光波混合による雑音信号について説明する図である。図2(b)は、送受信装置92から送信され、送受信装置91で受信される波長L4、L5、L6の光信号から発生する四光波混合による雑音信号について説明する図である。図2(a)及び図2(b)は共に、横軸に波長、縦軸に光信号の強度が示されている。図2(a)及び図2(b)の横軸に示したL1〜L8は、前述の図1で説明した光信号の波長を示す。図2(a)及び図2(b)において、実線を用いて表されているのは送受信装置91、92から送信された光信号であり、点線で表されているのは四光波混合による雑音信号である。また、以下「雑音信号」とは、四光波混合による雑音信号を表す。
図2(a)に示した波長L1、L2、L3の光信号は、同じ方向に伝送される。このため波長L1、L2の波長間隔と波長間隔の等しい長波長側の波長である波長L3に、雑音信号が発生する。また、波長L2、L3の波長間隔と波長間隔の等しい長波長側の波長である波長L4に、雑音信号が発生する。波長L3の光信号は波長L1、L2と同じ方向に伝送されるため、波長L3の光信号と波長L1及びL2の光信号による雑音信号とは重畳される。しかし、波長L4の光信号は波長L2、L3と同じ方向には伝送されないので、波長L4の光信号と波長L2及びL3の光信号による雑音信号とは重畳されない。また、波長L1、L3の光信号による雑音信号は波長L5に発生するが、波長L5の光信号は波長L1、L3の光信号とは伝送方向が異なるので雑音信号が重畳されない。さらに波長L4、L5、L6の光信号は、波長L7、L8の光信号とは伝送方向が異なる。このため、送受信装置91から送信される波長L7、L8の光信号は、波長L4、L5、L6の光信号による雑音信号が重層されない。
前述したように、四光波混合による雑音信号は、1芯の光ファイバを同じ方向に伝送する2つの光信号があるとき、それらの波長間隔と等しい波長間隔を隔てた長波長側に発生する。すなわち、波長L1とL7の光信号でも発生しうる。しかし、四光波混合は近接する連続した波長の光信号に顕著に現れる現象であり、波長間隔の離れた光信号で四光波混合による雑音信号が発生しても光信号への影響は少ない。したがって、送受信装置91から送信され、送受信装置92で受信される波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号について、雑音信号が重層されるのは波長L3の光信号のみとなる。同様にして、送受信装置92から送信され、送受信装置91で受信する波長L4、L5、L6の光信号について、雑音信号が重層されるのは波長L6の光信号のみとなる。
以上説明したように、波長間隔の略等しい光信号を複数の連続する波長の組ごとに異なる伝送方向で伝送することにより、同一の光信号の組に含まれる光信号同士の間で発生した四光波混合による雑音信号が他の光信号の組に含まれる光信号に重層されるのを防ぐことができる。その結果、雑音信号が累積して光信号に重層され、光ファイバを伝送する光信号の全体に信号の劣化が生じるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による光信号の劣化を軽減することのできる送受信装置が可能になる。
さらに、送受信装置92について図1を用いて説明する。送受信装置92は、異なる波長の光信号を送信する送信回路41〜43と、異なる波長の光信号を受信する受信回路51〜55と、送信回路41〜43が送信する光信号を合波し、受信回路51〜55が受信する光信号に分波する合分波器13と、を備える。送信回路41〜43の出力端子は、それぞれ合分波器13へ接続されている。受信回路51〜55の入力端子は、それぞれ合分波器13へ接続されている。合分波器13は、光ファイバ11と接続されている。
送信回路41〜43は、それぞれ異なる波長L4、L5、L6の光信号を送信する。送信回路41〜43は、送受信装置91に備わる受信回路31〜33の受信する光信号の波長L4、L5、L6の光信号をそれぞれ送信する。送信回路41〜43は、電気信号を波長間隔の略等しい波長の光信号に変換できるものであればよい。
受信回路51〜55は、それぞれ異なる波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を受信する。受信回路51〜55は、送受信装置91に備わる送信回路21〜25の送信する光信号の波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号をそれぞれ受信する。受信回路51〜55は、光信号を電気信号に変換することのできるものである。
合分波器13は、送信回路41〜43が送信する光信号を合波し、受信回路51〜55が受信する光信号に分波するものである。その他の機能については前述の合分波器12と同様でよい。
送受信装置92の動作について説明する。送信回路41〜43はそれぞれ、波長L4、L5、L6の光信号を送信して、合分波器13へ出力する。合分波器13は波長L4、L5、L6の光信号を合波して、光ファイバ11へ出力する。光ファイバ11は、波長L4、L5、L6の光信号を送受信装置91へ伝送する。
一方、光ファイバ11は送受信装置91から送信された波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を伝送する。合分波器13は、光ファイバ11が伝送した波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を波長L1の光信号と、波長L2の光信号と、波長L3の光信号と、波長L7の光信号と、波長L8の光信号とに分波する。受信回路51〜55は、それぞれ波長L1、L2、L3、L7、L8の光信号を受信する。以上が送受信装置92の動作である。
上記の構成により、送受信装置91を用いて1芯の光ファイバで送信及び受信することのできる1芯双方向光波長多重伝送システムが可能となる。この1芯双方向光波長多重伝送システムにより、雑音信号が累積して光信号に重層され、光ファイバを伝送する光信号の全体に信号の劣化が生じるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による光信号の劣化を軽減することのできる1芯双方向光波長多重伝送システムが可能になる。
なお、送受信装置が送信する複数の連続した波長の光信号は3つに限定するものではない。送受信装置が送信する複数の連続した波長の光信号は複数であればよい。これにより、上記実施形態にて説明したように、四光波混合による雑音信号と、該雑音信号と同じ波長の光信号と、が同じ方向に伝送されるのは、送受信装置から送信される複数の連続した波長の範囲内に限られる。そのため、雑音信号が波長多重された光信号の全体にわたり累積して重畳されることはない。したがって、四光波混合による雑音信号により生じる光信号の劣化を軽減することができる。
(実施形態2)
本実施形態では、前述の実施形態1で説明した送受信装置91及び92に備わる複数の送信回路により送信され又は複数の受信回路により受信される連続した波長の光信号が連続した2つの波長の光信号である場合について説明する。本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムの構成例を図3に示す。図3において、93、94は送受信装置、11は光ファイバ、21〜24、41〜44は送信回路、31〜34、51〜54は受信回路、12、13は合分波器である。送受信装置93は、送信回路21〜24を含む複数の送信回路と、受信回路31〜34を含む複数の受信回路と、合分波器12とを備えている。図1に示されているL1〜L8は、波長の短い順に並んだ波長間隔の略等しい光信号の波長を示す。
本実施形態では、送受信装置93に備わる複数の送信回路及び受信回路のうち、送信回路21〜24、受信回路31〜34を例示して説明する。送受信装置94についても同様であり、送受信装置94に備わる複数の送信回路及び受信回路のうち、送信回路41〜43、受信回路51〜54を例示して説明する。
まず、送受信装置93について説明する。送受信装置93は、異なる波長の光信号を送信する送信回路21〜24と、異なる波長の光信号を受信する受信回路31〜34と、送信回路21〜24が送信する光信号を合波し、受信回路31〜34が受信する光信号に分波する合分波器12と、を備え、送信回路21〜24は、受信回路31〜34の受信する光信号の波長に隣接する波長を含む連続した2つの波長の光信号をそれぞれ送信し、受信回路31〜34は、送信回路21〜24の送信する光信号の波長に隣接する波長を含む連続した2つの波長の光信号をそれぞれ受信する。
送信回路21〜24の出力端子は、それぞれ合分波器12へ接続されている。受信回路31〜34の入力端子は、それぞれ合分波器12へ接続されている。合分波器12は、光ファイバ11と接続されている。
送信回路21〜24は、それぞれ異なる波長L1、L2、L5、L6の光信号を送信する。送信回路21〜22は、連続した2つの波長L1、L2の光信号を送信する。波長L2は、受信回路31が受信する光信号の波長L3に隣接する。送信回路23〜24は、連続した2つの波長L5、L6の光信号を送信する。波長L5は、受信回路32が受信する光信号の波長L4に隣接する。波長L6は、受信回路33が受信する光信号の波長L7に隣接する。送信回路21〜24を含む送信回路のそれぞれは、電気信号を波長間隔の略等しい波長のうちの特定の波長の光信号に変換できるものであればよい。
図3において、受信回路31〜34は、それぞれ異なる波長L3、L4、L7、L8の光信号を受信する。受信回路31〜32は、連続した2つの波長L3、L4の光信号を受信する。波長L3は、送信回路22が送信する光信号の波長L2に隣接する。波長L4は、送信回路23が送信する光信号の波長L5に隣接する。受信回路33〜34は、連続した2つの波長L7、L8の光信号を受信する。波長L7は、送信回路24が送信する光信号の波長L6に隣接する。波長L8は、送信回路25(不図示)が送信する光信号の波長L9(不図示)に隣接する。なお、受信回路31〜34を含む受信回路は、光信号を電気信号に変換することのできるものである。
合分波器12は、送信回路21〜24が送信する光信号を合波し、受信回路31〜34が受信する光信号に分波するものである。その他の機能については、前述の実施形態1で説明した合分波器12と同様である。
光ファイバ11は、波長多重した光信号を伝送するものである。光信号を伝送できるものであればよい。
送受信装置93の動作について説明する。送信回路21〜24はそれぞれ、波長L1、L2、L5、L6の光信号を送信して、合分波器12へ出力する。合分波器12は波長L1、L2、L5、L6の光信号を合波して、光ファイバ11へ出力する。光ファイバ11は、波長L1、L2、L5、L6の光信号を送受信装置94へ伝送する。
一方、光ファイバ11は送受信装置94から送信された波長L3、L4、L7、L8の光信号を伝送する。合分波器12は、光ファイバ11が伝送した波長L3、L4、L7、L8の光信号を波長L3の光信号と、波長L4の光信号と、波長L7の光信号と、波長L8の光信号とに分波する。受信回路31〜34は、それぞれ波長L3、L4、L7、L8の光信号を受信する。
四光波混合による雑音信号は、1芯の光ファイバを同じ方向に伝送する2つの光信号があるとき、それらの波長間隔と等しい波長間隔を隔てた長波長側に発生する。すなわち、図3で説明した波長間隔の略等しい波長L1〜L8の光信号では、例えば、波長L1とL2の光信号により波長L3に、波長L1とL3の光信号により波長L5に、波長L1とL4の光信号により波長L8に、それぞれ雑音信号が発生する。
上記の送受信装置93により送受信される光信号から発生する四光波混合による雑音信号と光信号とについて図4を用いて説明する。図4(a)は、送受信装置93から送信される波長L1、L2、L5、L6の光信号に発生する四光波混合による雑音信号について説明する図である。図4(b)は、送受信装置93で受信される波長L3、L4、L7、L8の光信号に発生する四光波混合による雑音信号について説明する図である。図4(a)及び図4(b)は共に、横軸に波長、縦軸に光信号の強度が示されている。図4(a)及び図4(b)の横軸に示したL1〜L8は、前述の図3で説明した光信号の波長を示す。図4(a)及び図4(b)において、実線を用いて表されているのは送受信装置から送信された光信号であり、点線で表されているのは四光波混合による雑音信号である。また、以下「雑音信号」とは、四光波混合による雑音信号を表す。
図4(a)に示した波長L1、L2の光信号は、同じ方向に伝送される。このため波長L1、L2の波長間隔と波長間隔の等しい長波長側の波長である波長L3に、雑音信号が発生する。波長L5、L6の波長間隔と波長間隔の等しい長波長側の波長である波長L7に、雑音信号が発生する。波長L3の光信号は波長L1、L2の光信号と同じ方向に伝送されないため、波長L3の光信号と波長L1及びL2の光信号による雑音信号とは重畳されない。同様に、波長L7の光信号は波長L5、L6の光信号と同じ方向に伝送されないため、波長L7の光信号と波長L5、L6の光信号による雑音信号とは重畳されない。また、波長L2、L5の光信号による雑音信号は波長L8に発生するが、波長L8の光信号は波長L2、L5の光信号とは伝送される方向が異なるので雑音信号が重畳されない。波長L1、L5の光信号による雑音信号は波長L10(不図示)に発生するが、波長L1、L5の波長間隔は離れているので雑音信号は小さい。このため、送受信装置93から送信される波長L1、L2、L5、L6の光信号は、いずれの光信号による雑音信号も重層されない。
前述したように、隣接した波長の光信号により発生する四光波混合の出力光と同じ波長の光信号に重層される雑音信号が最大となる。すなわち本実施形態では、例えば波長L1、L2の連続する2つの波長の光信号による雑音信号が最も大きい。しかし、波長L1、L2で発生する四光波混合による雑音信号は伝送される方向が異なるので、光信号には重層されない。送受信装置93が送受信する光信号で四光波混合による雑音信号が重層されるとしても、波長L9(不図示)に発生する波長L1、L5の光信号によるものが最大となる。これにより、同じ光信号の組に含まれる光信号により生じる雑音信号をなくすことができるので、強い雑音信号が光信号に重層されるのを防ぐことができる。さらにその連続した2つの波長の光信号から発生する雑音信号は、他の光信号の組へは累積されない。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による雑音信号をさらに軽減することができる送受信装置が可能になる。
さらに、送受信装置94について説明する。送受信装置94は、異なる波長の光信号を送信する送信回路41〜44と、異なる波長の光信号を受信する受信回路51〜54と、送信回路41〜44が送信する光信号を合波し、受信回路51〜54が受信する光信号に分波する合分波器13と、を備える。
送信回路41〜44の出力端子は、それぞれ合分波器13へ接続されている。受信回路51〜54の入力端子は、それぞれ合分波器13へ接続されている。合分波器13は、光ファイバ11と接続されている。
送信回路41〜44は、それぞれ異なる波長L3、L4、L7、L8の光信号を送信するものである。さらに、送信回路41〜44は、送受信装置93に備わる受信回路31〜34の受信する光信号の波長L3、L4、L7、L8の光信号をそれぞれ送信する。送信回路41〜44は、電気信号を波長間隔の略等しい波長の光信号に変換できるものであればよい。
受信回路51〜54は、それぞれ異なる波長L1、L2、L5、L6の光信号を受信するものである。さらに受信回路51〜54は、送受信装置93に備わる送信回路21〜24の送信する光信号の波長L1、L2、L5、L6の光信号をそれぞれ受信する。受信回路51〜54は、光信号を電気信号に変換することのできるものである。
合分波器13は、送信回路41〜44が送信する光信号を合波し、受信回路51〜54が受信する光信号に分波するものである。その他の機能については前述の合分波器12と同様でよい。
送受信装置94の動作について説明する。送信回路41〜44はそれぞれ、波長L3、L4、L7、L8の光信号を送信して、合分波器13へ出力する。合分波器13は波長L3、L4、L7、L8の光信号を合波して、光ファイバ11へ出力する。光ファイバ11は、波長L3、L4、L7、L8の光信号を送受信装置93へ伝送する。
一方、光ファイバ11は送受信装置93から送信された波長L1、L2、L5、L6の光信号を伝送する。合分波器13は、光ファイバ11が伝送した波長L1、L2、L5、L6の光信号を波長L1の光信号と、波長L2の光信号と、波長L5の光信号と、波長L6の光信号と、波長L8の光信号とに分波する。受信回路51〜54は、それぞれ波長L1、L2、L5、L6の光信号を受信する。以上が送受信装置94の動作である。
以上、送受信装置93及び94の構成により、送受信装置93を用いて1芯の光ファイバで送信及び受信することのできる1芯双方向光波長多重伝送システムが可能となる。この1芯双方向光波長多重伝送システムにより、同じ光信号の組に含まれる光信号により生じる雑音信号をなくすことができるので、強い雑音信号が光信号に重層されるのを防ぐことができる。さらにその連続した2つの波長の光信号から発生する雑音信号は、他の光信号の組へは累積されるのを防ぐことができる。したがって、光信号同士の間で発生する四光波混合による雑音信号をさらに軽減することのできる1芯双方向光波長多重伝送システムが可能になる。
本発明は、光信号同士の間で発生する四光波混合による信号の劣化が軽減できるので、多くの光信号を狭い波長間隔で1芯双方向光波長多重伝送が可能な送受信装置及び1芯双方向光波長多重伝送システムに適用することができる。
本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムの構成例を説明する図である。 本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムにおける四光波混合による雑音信号と光信号について説明する図である。 本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムの構成例を説明する図である。 本発明に係る1芯双方向光波長多重伝送システムにおける四光波混合による雑音信号と光信号について説明する図である。 従来の1芯双方向光波長多重伝送システムの構成例を説明する図である。 従来の1芯双方向光波長多重伝送システムにおける光信号の波長と四光波混合により発生する雑音信号について説明する図である。
符号の説明
11、111 光ファイバ
91、92、93、94、191、192 送受信装置
12、13、112、113 合分波器
21〜25、41〜44、121〜124、141〜144 送信回路
31〜34、51〜55、131〜134、151〜154 受信回路
L1〜L8 波長

Claims (4)

  1. 波長間隔の略等しい複数の光信号を1芯の光ファイバで送信及び受信する1芯双方向光波長多重伝送システムに用いられる送受信装置であって、
    異なる波長の光信号を送信する複数の送信回路と、
    異なる波長の光信号を受信する複数の受信回路と、
    前記送信回路が送信する光信号を合波し、前記受信回路が受信する光信号に分波する合分波器と、を備え、
    前記複数の送信回路の送信する光信号の波長は、前記複数の受信回路の受信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長であり、かつ
    前記複数の受信回路の受信する光信号の波長は、前記複数の送信回路の送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長である送受信装置。
  2. 前記複数の送信回路により送信され又は前記複数の受信回路により受信される前記連続した波長は連続した2つの波長であることを特徴とする請求項1に記載の送受信装置。
  3. 波長間隔の略等しい光信号を1芯の光ファイバで送信及び受信する対向する1対の送受信装置を備える1芯双方向光波長多重伝送システムであって、
    前記送受信装置は、それぞれ、
    異なる波長の光信号を送信する複数の送信回路と、
    異なる波長の光信号を受信する複数の受信回路と、
    前記送信回路が送信する光信号を合波し、前記受信回路が受信する光信号に分波する合分波器と、を備え、
    前記対向する1対の送受信装置のうち一方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記対向する1対の送受信装置のうち他方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長は、前記他方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記一方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長であり、かつ
    前記他方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記一方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長は、前記一方の送受信装置に備わる複数の送信回路から前記他方の送受信装置に備わる複数の受信回路へ送信する光信号の波長に隣接する波長を含む複数の連続した波長である1芯双方向光波長多重伝送システム。
  4. 前記一方の送受信装置に備わる前記複数の送信回路により送信され又は前記一方の送受信装置に備わる前記複数の受信回路により受信される前記連続した波長は連続した2つの波長であることを特徴とする請求項3に記載の1芯双方向光波長多重伝送システム。
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