JP2005333198A - 地上波デジタル放送受信チューナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 他チャンネルによる妨害の影響を低減できる地上波デジタル放送受信チューナを提供する。
【解決手段】 マイコン14は、バンドパスフィルタ3及び5とPLL回路9を制御することにより受信周波数及び電圧制御発振器7の発振周波数を掃引し、その掃引中に復調回路13からの出力を用いて前記受信周波数の受信信号の入力電界強度が第1の閾値以上であるチャンネルを検出し、その検出したチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が第2の閾値以上であるものが少なくとも一つある場合は前記検出したチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が全て第2の閾値未満である場合と比較してAGC電圧(V2,V3)の設定を下げる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、TV(television)やSTB(Set Top Box)等に用いられる地上波デジタル放送受信チューナに関する。
従来の地上波放送受信チューナの概略構成例を図4に示す。図4に示す従来の地上波放送受信チューナは、RF入力端子1と、UHFバンド部2aと、VHFバンド部2bと、水晶発振子8と、PLL回路9と、IFアンプ10と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)12とを備えている。また、UHFバンド部2aは、バンドパスフィルタ3aと、RFアンプ4aと、バンドパスフィルタ5aと、ミキサ回路6aと、電圧制御発振器7aとを有し、VHFバンド部2bは、バンドパスフィルタ3bと、RFアンプ4bと、バンドパスフィルタ5bと、ミキサ回路6bと、電圧制御発振器7bとを有している。そして、IFアンプ10の出力端に復調回路11が接続される。なお、バンドパスフィルタ3a、3b、5a、及び5bは、マイコン12から出力される同調電圧V1に応じてフィルタ特性が変化する。また、マイコン12は外部から入力される受信希望チャンネルに関する情報に基づいて受信希望チャンネル毎に異なる値の同調電圧V1を出力する。
RF入力端子1に入力された多数の受信信号は、UHFバンド部2aとVHFバンド部2bそれぞれに分配入力される。
図4に示す従来の地上波放送受信チューナは、バンド切り替え用スイッチ(図示せず)によってUHFバンド部2aとVHFバンド部2bのいずれか一方のみに電力供給を行っている。
受信希望チャンネルがUHFバンドのチャンネルである場合、UHFバンド部2aに電力が供給される。UHFバンド部2aに入力された多数の受信信号は、先ず、バンドパスフィルタ3aにより多数の受信信号の中から受信希望信号のみが選別される。そして、バンドパスフィルタ3aによって選別された受信希望信号が、RFアンプ4aで増幅される。その後、バンドパスフィルタ5aによりRFアンプ4aの出力信号の中から受信希望信号のみが更に選別され、ミキサ回路6aに入力される。また、電圧制御発振器7aは、PLL回路9が生成する制御電圧に応じて周波数が変化する局部発振信号を発振し、ミキサ回路6aに出力する。
ミキサ回路6aは、受信希望信号と局部発振信号を混合することにより周波数変換をおこない、受信希望信号を中間周波(IF)信号にダウンコンバートしてIFアンプ10に出力する。ミキサ回路6aから出力される中間周波信号の周波数は電圧制御発振器7aが発振する局部発振信号の周波数と受信希望信号の周波数との差により決定される。
PLL回路9は、水晶振動子8の振動周波数を基準周波数とし、マイコン12から出力される同調電圧V1に応じて受信希望チャンネル毎に異なる値の制御電圧を生成する。これにより、電圧制御発振器7aが発振する局部発振信号の周波数は受信希望信号の周波数に比例して変更され、ミキサ回路6aから出力される中間周波信号は常に一定の周波数となる。
一方、受信希望チャンネルがVHFバンドのチャンネルである場合、VHFバンド部2bに電力が供給される。VHFバンド部2bに入力された多数の受信信号は、先ず、バンドパスフィルタ3bにより多数の受信信号の中から受信希望信号のみが選別される。そして、バンドパスフィルタ3bによって選別された受信希望信号がRFアンプ4bで増幅される。その後、バンドパスフィルタ5bによりRFアンプ4bの出力信号の中から受信希望信号のみが更に選別され、ミキサ回路6bに入力される。また、電圧制御発振器7bは、PLL回路9が生成する制御電圧に応じて周波数が変化する局部発振信号を発振し、ミキサ回路6bに出力する。
ミキサ回路6bは、受信希望信号と局部発振信号を混合することにより周波数変換をおこない、受信希望信号を中間周波(IF)信号にダウンコンバートしてIFアンプ10に出力する。ミキサ回路6bから出力される中間周波信号の周波数は電圧制御発振器7bが発振する局部発振信号の周波数と受信希望信号の周波数との差により決定される。
PLL回路9は、水晶振動子8の振動周波数を基準周波数とし、マイコン12から出力される同調電圧V1に応じて受信希望チャンネル毎に異なる値の制御電圧を生成する。これにより、電圧制御発振器7bが発振する局部発振信号の周波数は受信希望信号の周波数に比例して変更され、ミキサ回路6bから出力される中間周波信号は常に一定の周波数となる。
ミキサ回路6aまたはミキサ回路6bから出力された中間周波信号は、IFアンプ10によって増幅されたのち復調回路11に入力され、復調回路11によって復調され、映像信号及び音声信号となって復調回路11から出力される。
図4に示す従来の地上波放送受信チューナへ入力される受信希望信号のレベルにはかなりの幅があるが、どの入力レベル(入力電界強度)でも安定した性能を確保する必要がある。そのため、RFアンプ4及びIFアンプ10は可変利得増幅器になっており、RFアンプ4の利得はマイコン12から出力されるRF_AGC電圧V2によって制御され、IFアンプ10の利得はマイコン12から出力されるIF_AGC電圧V3によって制御される。マイコン12は、復調回路12から中間周波信号のレベルに関する情報を復調回路12から受け取り、その受け取った情報から受信希望信号の入力電界強度を求め、受信希望信号の入力電界強度に応じたRF_AGC電圧V2及びIF_AGC電圧V3を設定している。
特開昭61−1113号公報 特開昭61−1114号公報
昨今、TVやSTB等に用いられる地上波放送受信チューナにおいては、地上波デジタル放送の開始により多様な信号を処理する必要がでてきており、チャンネル間の電界強度の差が受信地域によって大きく異なっており、受信地域によっては隣接チャンネル妨害の影響が現れている。また、昨今、TVやSTB等に用いられる地上波放送受信チューナにおいては、地上波デジタル放送の開始により受信する放送の多チャンネル化が進んでおり、それに伴ってマルチチャンネル妨害の影響が現れている。
本発明は、上記の問題点に鑑み、他チャンネルによる妨害の影響を低減できる地上波デジタル放送受信チューナを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナは、入力端子と、前記入力端子に入力された多数の受信信号から受信周波数の受信信号を選別する選別部と、制御電圧によって発振周波数が制御される電圧制御発振器と、前記選別部の出力信号に基づく信号を入力し、その入力した信号を前記電圧制御発振器から出力される局部発振信号を用いて周波数変換して出力するミキサと、前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力し、前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に応じたゲイン制御電圧を生成するゲイン制御電圧生成部と、前記ゲイン制御電圧に応じてチューナのゲインを可変する可変利得部と、前記制御電圧を生成する制御電圧生成部と、前記選別部及び前記制御電圧生成部を制御することにより前記受信周波数及び前記発振周波数を掃引し、前記受信周波数及び前記発振周波数の掃引中に前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力して前記受信周波数の受信信号の入力電界強度が第1の閾値(例えば、50dBμ)以上であるチャンネルを検出し、その検出したチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が第2の閾値(例えば15dB)以上であるものが少なくとも一つある場合は前記検出したチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が全て第2の閾値未満である場合と比較して前記ゲイン制御電圧の設定を下げるように前記ゲイン制御電圧生成部を制御する制御部と、を備える構成とする。
オートサーチによって検出されたチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が大きい場合、入力電界強度の小さいチャンネルを受信すると隣接チャンネル妨害の影響が大きく現れるが、上記構成の地上波デジタル放送受信チューナでは、オートサーチによって検出されたチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が第2の閾値以上であるものが少なくとも一つある場合はゲイン制御電圧の設定を下げているので、隣接チャンネル妨害の影響を低減することができる。
上記目的を達成するために本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナは、入力端子と、前記入力端子に入力された多数の受信信号から受信周波数の受信信号を選別する選別部と、制御電圧によって発振周波数が制御される電圧制御発振器と、前記選別部の出力信号に基づく信号を入力し、その入力した信号を前記電圧制御発振器から出力される局部発振信号を用いて周波数変換して出力するミキサと、前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力し、前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に応じたゲイン制御電圧を生成するゲイン制御電圧生成部と、前記ゲイン制御電圧に応じてチューナのゲインを可変する可変利得部と、前記制御電圧を生成する制御電圧生成部と、前記選別部及び前記制御電圧生成部を制御することにより前記受信周波数及び前記発振周波数を掃引し、前記受信周波数及び前記発振周波数の掃引中に前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力して前記受信周波数の受信信号の入力電界強度が第1の閾値(例えば50dBμ)以上であるチャンネルを検出し、その検出したチャンネルの数が第3の閾値(例えば10)以上である場合は前記検出したチャンネルの数が第3の閾値未満である場合と比較して前記ゲイン制御電圧の設定を下げるように前記ゲイン制御電圧生成部を制御する制御部と、を備える構成とする。
オートサーチによって検出されたチャンネルが多数である場合、マルチチャンネル妨害の影響が大きく現れるおそれがあるが、上記構成の地上波デジタル放送受信チューナでは、オートサーチによって検出されたチャンネルの数が第3の閾値以上である場合はゲイン制御電圧の設定を下げているので、マルチチャンネル妨害の影響を低減することができる。
また、上記いずれかの構成の地上波デジタル放送受信チューナにおいて、前記入力端子の後段に設けられるローノイズアンプと、前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めるか否かを切り替える切替部と、を備え、前記制御部が、前記切替部を制御することにより前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めないようにした状態で前記選別部及び前記制御電圧生成部を制御することにより前記受信周波数及び前記発振周波数を掃引し、前記受信周波数及び前記発振周波数の掃引中に前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力し前記受信周波数の受信信号の入力電界強度が第1の閾値以上であるチャンネルを検出し、その検出したチャンネルの入力電界強度が全て第1の閾値より大きい値である第4の閾値(例えば60dBμ)以下である場合は前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めるように前記切替部を制御し、前記検出したチャンネルの入力電界強度の少なくとも一つが第4の閾値より大きい場合は前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めないように前記切替部を制御してもよい。
このような構成によると、オートサーチによって検出されたチャンネルの入力電界強度が全て第4の閾値以下である場合はローノイズアンプが信号伝達経路に含まれるので、チューナのゲインを稼ぐことができ、前記ゲイン制御電圧の設定が下げられていても良好な信号を得ることができる。
なお、本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナは、TVやSTB等の電子機器に適用することができる。
本発明によると、他チャンネルによる妨害の影響を低減できる地上波デジタル放送受信チューナを実現することができる。
本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナの概略構成例を図1に示す。なお、図1において図4と同一の部分には同一の符号を付す。
図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナは、RF入力端子1と、スイッチSW1と、ローノイズアンプA1と、バンドパスフィルタ3と、RFアンプ4と、バンドパスフィルタ5と、ミキサ回路6と、電圧制御発振器7と、水晶発振子8と、PLL回路9と、バンドパスフィルタF1と、IFアンプ10と、マイコン14とを備えている。そして、IFアンプ10の出力端に復調回路13が接続される。なお、バンドパスフィルタ3及び5は、マイコン14から出力される同調電圧V1に応じてフィルタ特性が変化する。また、マイコン14は外部から入力される受信希望チャンネルに関する情報に基づいて受信希望チャンネル毎に異なる値の同調電圧V1を出力する。
RF入力端子1に入力された多数の受信信号は、ローノイズアンプA1を介してまたはローノイズアンプA1を介さずにバンドパスフィルタ3に入力され、先ず、バンドパスフィルタ3により多数の受信信号の中から受信希望信号のみが選別される。そして、バンドパスフィルタ3によって選別された受信希望信号が、RFアンプ4で増幅される。その後、バンドパスフィルタ5によりRFアンプ4の出力信号の中から受信希望信号のみが更に選別され、ミキサ回路6に入力される。また、電圧制御発振器7は、PLL回路9が生成する制御電圧に応じて周波数が変化する局部発振信号を発振し、ミキサ回路6に出力する。
ミキサ回路6は、受信希望信号と局部発振信号を混合することにより周波数変換をおこない、受信希望信号を中間周波(IF)信号にダウンコンバートしてバンドパスフィルタF1を介してIFアンプ10に出力する。ミキサ回路6から出力される中間周波信号の周波数は電圧制御発振器7が発振する局部発振信号の周波数と受信希望信号の周波数との差により決定される。
PLL回路9は、水晶振動子8の振動周波数を基準周波数とし、マイコン14から出力される同調電圧V1に応じて受信希望チャンネル毎に異なる値の制御電圧を生成する。これにより、電圧制御発振器7が発振する局部発振信号の周波数は受信希望信号の周波数に比例して変更され、ミキサ回路6から出力される中間周波信号は常に一定の周波数となる。
ミキサ回路6から出力された中間周波信号は、バンドパスフィルタF1によって不要成分が除去され、IFアンプ10によって増幅されたのち復調回路13に入力され、復調回路13によって復調され、映像信号及び音声信号となって復調回路13から出力される。
図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナへ入力される受信希望信号の入力電界強度にはかなりの幅があるが、どの入力電界強度でも安定した性能を確保する必要がある。そのため、RFアンプ4及びIFアンプ10は可変利得増幅器になっており、RFアンプ4の利得はマイコン14から出力されるRF_AGC電圧V2によって制御され、IFアンプ10の利得はマイコン14から出力されるIF_AGC電圧V3によって制御される。マイコン14は、復調回路13から中間周波信号のレベルに関する情報を復調回路13から受け取り、その受け取った情報から受信希望信号の入力電界強度を求め、受信希望信号の入力電界強度に応じたRF_AGC電圧V2及びIF_AGC電圧V3を設定している。
図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナのオートサーチ・プリセット時における動作について説明する。オートサーチ・プリセット時におけるマイコン14の動作フローチャートを図2に示す。なお、以下の説明では説明を簡単にするためRF_AGC電圧V2及びIF_AGC電圧V3を同一とし、これらをまとめてAGC電圧と称する。
マイコン14にオートサーチ・プリセットの開始する旨の指令が入力されると、図2のフローチャートが開始される。先ず、マイコン14は、ローノイズアンプA1を信号伝達経路に含めないように即ちRF入力端子1とバンドパスフィルタ3とがローノイズアンプA1を介さずに接続されるようにスイッチSW1を制御した状態で、同調電圧V1を所定の範囲掃引する。同調電圧V1を掃引している間、マイコン14は、入力電界強度が第1の閾値(例えば50dBμ)以上の受信チャンネルを検出し、検出した受信チャンネルの同調電圧V1及び入力電界強度をチャンネル番号に対応させて内部メモリに記憶することで、検出した受信チャンネルを登録する(ステップS10)。なお、マイコン14は、復調回路13から中間周波信号のレベルに関する情報を復調回路13から受け取っており、入力電界強度が第1の閾値(例えば50dBμ)以上の受信チャンネルを検出すると、その受け取った情報から検出した受信チャンネルの入力電界強度を求めている。
続くステップS20では、マイコン14は、ステップS10において内部メモリに記憶したデータに基づいて、登録した受信チャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が全て第2の閾値(例えば15dB)未満であるか否かを判定する。
登録した受信チャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が全て第2の閾値未満である場合(ステップS20のYES)、後述するステップS30に移行する。一方、登録したチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が第2の閾値以上であるものが少なくとも一つある場合(ステップS20のNO)、後述するステップS50に移行する。
ステップS30では、マイコン14は、ステップS10において内部メモリに記憶したデータに基づいて、登録した受信チャンネルの数が第3の閾値(例えば10)未満であるか否かを判定する。
登録した受信チャンネルの数が第3の閾値未満である場合(ステップS30のYES)、後述するステップS40に移行する。一方、登録したチャンネルの数が第3の閾値以上である場合(ステップS30のNO)、後述するステップS50に移行する。
ステップS40では、マイコン14は、AGC電圧の設定を予め内部メモリに記憶されている図3(a)の特性線T1の関係を満たす設定(標準設定)とする。これに対して、ステップS50では、マイコン14は、AGC電圧の設定を予め内部メモリに記憶されている図3(a)の特性線T2の関係を満たす設定とする、即ち標準設定よりもAGC電圧を下げる設定とする。なお、図3(a)の特性線T1の関係を満たす設定の代わりに図3(b)の特性線T1’の関係を満たす設定、図3(a)の特性線T2の関係を満たす設定の代わりに図3(b)の特性線T2’の関係を満たす設定をそれぞれマイコン14の内部メモリに予め記憶させるようにしてもよい。
ステップS40またはステップS50の処理を行った後、マイコン14は、ステップS10において内部メモリに記憶したデータに基づいて、登録した受信チャンネルの入力電界強度が全て第4の閾値(例えば60dBμ)以下であるか否かを判定する。なお、第4の閾値は第1の閾値よりも大きな値に設定される。
登録した受信チャンネルの入力電界強度が全て第4の閾値以下であれば(ステップS60のYES)、マイコン14は、ローノイズアンプA1を信号伝達経路に含めるように即ちRF入力端子1とバンドパスフィルタ3とがローノイズアンプA1を介して接続されるようにスイッチSW1を制御し(ステップS70)、フロー動作を終了する。一方、チャンネルの入力電界強度の少なくとも一つが第4の閾値より大きければ(ステップS60のNO)、マイコン14は、ローノイズアンプA1を信号伝達経路に含めないように即ちRF入力端子1とバンドパスフィルタ3とがローノイズアンプA1を介さずに接続されるようにスイッチSW1を制御し(ステップS80)、フロー動作を終了する。なお、消費電力の低減を図る観点から、ステップS10及びステップS80においては、ローノイズアンプA1への電力供給を停止することが望ましい。
オートサーチ・プリセット時にマイコン14が上述した動作を行うので、図1に示す地上波デジタル放送受信チューナは以下の効果を奏する。
オートサーチによって検出され登録(プリセット)された受信チャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が大きい場合、入力電界強度の小さいチャンネルを受信すると隣接チャンネル妨害の影響が大きく現れるが、図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナでは、オートサーチによって検出され登録(プリセット)された受信チャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が第2の閾値以上であるものが少なくとも一つある場合はAGC電圧の設定を下げているので、隣接チャンネル妨害の影響を低減することができる。また、オートサーチによって検出され登録(プリセット)された受信チャンネルが多数である場合、マルチチャンネル妨害の影響が大きく現れるおそれがあるが、図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナでは、オートサーチによって検出され登録(プリセット)された受信チャンネルの数が第3の閾値以上である場合はAGC電圧の設定を下げているので、マルチチャンネル妨害の影響を低減することができる。なお、図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナの受信対象はデジタル放送であるため、従来のアナログ放送を受信する場合と異なり、ある程度の入力感度を有していれば良好に復調することができるため、上述したようにAGC電圧の設定を下げることができる。
また、図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナでは、オートサーチによって検出され登録(プリセット)された受信チャンネルの入力電界強度が全て第4の閾値以下である場合はローノイズアンプが信号伝達経路に含まれるので、チューナのゲインを稼ぐことができ、AGC電圧の設定が下げられていても入力感度が低くなり過ぎることを防止することができ、良好な信号を得ることができる。
なお、本実施形態では、オートサーチによって検出され登録(プリセット)された受信チャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差やオートサーチによって検出され登録(プリセット)された受信チャンネルの数に応じてAGC電圧(RF_AGC電圧V2及びIF_AGC電圧V3)の設定を変更したが、RF_AGC電圧V2及びIF_AGC電圧V3のいずれか一方のみの設定を変更するようにしてもよい。
また、図2に示すフローチャートにおいて、ステップS30、S60〜S80を省いても構わない。この場合、図1に示す地上波デジタル放送受信チューナは、隣接チャンネル妨害の影響を低減するという効果を奏する。また、図2に示すフローチャートにおいて、ステップS20、S60〜S80を省いても構わない。この場合、図1に示す地上波デジタル放送受信チューナは、マルチチャンネル妨害の影響を低減するという効果を奏する。また、図2に示すフローチャートにおいて、ステップS30のみを省いても構わない。この場合、図1に示す地上波デジタル放送受信チューナは、隣接チャンネル妨害の影響を低減するという効果と、AGC電圧の設定が下げられていても入力感度が低くなり過ぎることを防止することができ、良好な信号を得るという効果を奏する。また、図2に示すフローチャートにおいて、ステップS20のみを省いても構わない。この場合、図1に示す地上波デジタル放送受信チューナは、マルチチャンネル妨害の影響を低減するという効果と、AGC電圧の設定が下げられていても入力感度が低くなり過ぎることを防止することができ、良好な信号を得るという効果を奏する。
次に、本発明に係る電子機器についてTVを例に挙げて説明する。本発明に係るTVの概略構成は、図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナ及び復調回路13に、操作キー等から成る入力部と、音声出力装置と、表示装置とを加えた構成である。
上記入力部は、受信希望チャンネルに関する情報を入力し、マイコン14に出力する。マイコン14は、入力した受信希望チャンネルに関する情報に応じた同調電圧V1を生成し、図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナは受信希望チャンネルに応じた中間周波信号を復調回路13に出力する。復調回路13は、上記中間周波信号をデジタル復調して音声信号及び映像信号等を得て、当該音声信号を上記音声出力装置に出力し、当該映像信号を上記表示装置に出力する。上記音声出力装置は復調回路13から出力される音声信号に応じた音声を出力し、上記表示装置は復調回路13から出力される映像信号に応じた映像を表示画面に表示する。
本発明に係るTVは、図1に示す本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナを備えるので、他チャンネルによる妨害の影響を低減でき、良質な映像及び音声を出力することができる。
は、本発明に係る地上波デジタル放送受信チューナの概略構成例を示す図である。 は、図1の地上波デジタル放送受信チューナのオートサーチ、プリセット時における動作を示すフローチャートである。 は、AGC電圧と受信希望信号の入力電界強度との関係を示す図である。 は、従来の地上波放送受信チューナの概略構成例を示す図である。
符号の説明
1 RF入力端子
3 バンドパスフィルタ
4 RFアンプ
5 バンドパスフィルタ
6 ミキサ回路
7 電圧制御発振器
8 水晶発振子
9 PLL回路
10 IFアンプ
13 復調回路
14 マイクロコンピュータ
A1 ローノイズアンプ
F1 バンドパスフィルタ
SW1 スイッチ

Claims (4)

  1. 入力端子と、
    前記入力端子に入力された多数の受信信号から受信周波数の受信信号を選別する選別部と、
    制御電圧によって発振周波数が制御される電圧制御発振器と、
    前記選別部の出力信号に基づく信号を入力し、その入力した信号を前記電圧制御発振器から出力される局部発振信号を用いて周波数変換して出力するミキサと、
    前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力し、前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に応じたゲイン制御電圧を生成するゲイン制御電圧生成部と、
    前記ゲイン制御電圧に応じてチューナのゲインを可変する可変利得部と、
    前記制御電圧を生成する制御電圧生成部と、
    前記選別部及び前記制御電圧生成部を制御することにより前記受信周波数及び前記発振周波数を掃引し、前記受信周波数及び前記発振周波数の掃引中に前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力して前記受信周波数の受信信号の入力電界強度が第1の閾値以上であるチャンネルを検出し、その検出したチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が第2の閾値以上であるものが少なくとも一つある場合は前記検出したチャンネルにおいて隣接するチャンネル間の入力電界強度差が全て第2の閾値未満である場合と比較して前記ゲイン制御電圧の設定を下げるように前記ゲイン制御電圧生成部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする地上波デジタル放送受信チューナ。
  2. 入力端子と、
    前記入力端子に入力された多数の受信信号から受信周波数の受信信号を選別する選別部と、
    制御電圧によって発振周波数が制御される電圧制御発振器と、
    前記選別部の出力信号に基づく信号を入力し、その入力した信号を前記電圧制御発振器から出力される局部発振信号を用いて周波数変換して出力するミキサと、
    前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力し、前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に応じたゲイン制御電圧を生成するゲイン制御電圧生成部と、
    前記ゲイン制御電圧に応じてチューナのゲインを可変する可変利得部と、
    前記制御電圧を生成する制御電圧生成部と、
    前記選別部及び前記制御電圧生成部を制御することにより前記受信周波数及び前記発振周波数を掃引し、前記受信周波数及び前記発振周波数の掃引中に前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力し前記受信周波数の受信信号の入力電界強度が第1の閾値以上であるチャンネルを検出し、その検出したチャンネルの数が第3の閾値以上である場合は前記検出したチャンネルの数が第3の閾値未満である場合と比較して前記ゲイン制御電圧の設定を下げるように前記ゲイン制御電圧生成部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする地上波デジタル放送受信チューナ。
  3. 前記入力端子の後段に設けられるローノイズアンプと、
    前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めるか否かを切り替える切替部と、
    を備え、
    前記制御部が、前記切替部を制御することにより前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めないようにした状態で前記選別部及び前記制御電圧生成部を制御することにより前記受信周波数及び前記発振周波数を掃引し、前記受信周波数及び前記発振周波数の掃引中に前記受信周波数の受信信号の入力電界強度に関する情報を入力し前記受信周波数の受信信号の入力電界強度が第1の閾値以上であるチャンネルを検出し、その検出したチャンネルの入力電界強度が全て第1の閾値より大きい値である第4の閾値以下である場合は前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めるように前記切替部を制御し、前記検出したチャンネルの入力電界強度の少なくとも一つが第4の閾値より大きい場合は前記ローノイズアンプを信号伝達経路に含めないように前記切替部を制御する請求項1または請求項2に記載の地上波デジタル放送受信チューナ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の地上波デジタル放送受信チューナを備えることを特徴とする電子機器。
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