JP2005332722A - 燃料電池用セパレータとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セパレータ外縁部に導電フィラーの異常配向と表面露出が生じることを抑制することができる燃料電池用セパレータとその製造方法の提供。
【解決手段】 (1) 樹脂6と導電フィラー5とを有し成形によって作製された燃料電池用セパレータ18であって、燃料電池用セパレータはセパレータ外縁部3を有し、該セパレータ外縁部では導電フィラー5が樹脂中にセパレータ外縁部表面3a、3bにほぼ平行に、配向されている燃料電池用セパレータ。
(2) 金型クリアランス4cに成形材料がはみ出しても製品部18では製品部外縁部3の表面3a、3bに導電フィラー5が平行かほぼ平行となるように、セパレータ成形品1を成形する第1の工程と、該セパレータ成形品1から、セパレータ成形品に製品部18より大きい部分があれば該製品部より大きい部分と、バリ2を、加工により除去する第2の工程と、を有する燃料電池用セパレータ18の製造方法。
【選択図】 図4

Description

本発明は、燃料電池用セパレータとその製造方法に関する。
燃料電池、たとえば固体高分子電解質型燃料電池は、膜−電極アッセンブリ(Membrane-Electrode Assembly 、MEA)をセパレータで挟んだものから構成される。少なくとも1つの単位燃料電池からモジュールを構成し、モジュールを複数積層して(積層方向は任意)燃料電池スタックが構成される。セパレータは、燃料ガス、酸化ガス、冷却水を分離するためのガス、水の遮断性を有し、また、電子の通路となるための導電性を有する。これらの性質を満足するために、セパレータは導電フィラーと樹脂との混合材料からなるセパレータや金属製セパレータとされる。本発明は導電フィラーと樹脂との混合材料からなるセパレータとその製造方法に係わる。
特開2001−198921号公報は、導電フィラーがカーボンフィラーである場合の、燃料電池用カーボンセパレータの製造方法を開示している。従来のカーボンセパレータの製造方法は、図9、図10に示すように、セパレータ製品部と同じ形状にセパレータ成形品101を金型により成形する第1の工程と、セパレータ成形品のバリ102を加工により除去する第2の工程とを、有する。
しかし、従来の燃料電池用カーボンセパレータの製造方法には、以下の問題がある。
セパレータ外縁部103では、成形時に金型クリアランス104cへ材料がはみ出す時に生じる、樹脂106中におけるカーボンフィラー105の配向の乱れ107が生じ、とくに成形品の表裏表面と斜交するまたはほぼ直交する方向へのカーボンフィラー105の配向が表面に露出する点108が割れの起点となり、これが成形品の曲げ強度を大幅に低下させる欠陥となる。その結果、成形工程、スタックへの積層工程、燃料電池運転時に、セパレータ外縁部に割れを生じるおそれがある。とくに、セパレータ外周部には、反応ガスや冷媒のマニホールド110が、セパレータ成形後加工され、マニホールド110とセパレータ外縁との間の部分109は幅が狭く強度上弱小部となるので、その部分109に割れの起点があると、その点から割れが生じやすい。
特開2001−198921号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来の導電材料と樹脂との混合材料からなる燃料電池用セパレータにおける、セパレータ外縁部の導電フィラーの異常配向とそれが表面に交差して露出することによりセパレータ外縁部に割れが生じやすいという問題である。
本発明の目的は、導電材料と樹脂との混合材料からなる燃料電池用セパレータであって、セパレータ外縁部に導電フィラーの異常配向と表面露出が生じることを抑制することができる燃料電池用セパレータとその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 樹脂と導電フィラーとを有し成形によって作製された燃料電池用セパレータであって、燃料電池用セパレータはセパレータ外縁部を有し、該セパレータ外縁部は第1の表面と該第1の表面と反対側の第2の表面を有し、前記セパレータ外縁部では導電フィラーが樹脂中に、前記第1の表面と第2の表面との少なくとも一方の表面に対して、ほぼ平行に、または/かつ、該表面に沿うように、配向されている燃料電池用セパレータ。
(2) 前記セパレータ外縁部の前記第1の表面と前記第2の表面は、互いに平行でかつ平坦である(1)記載の燃料電池用セパレータ。
(3) 前記セパレータ外縁部の前記第1の表面と前記第2の表面のうち少なくとも一方の表面はセパレータ外縁部の最外縁に近づくに従い厚さが薄くなる方向に湾曲する湾曲面である(1)記載の燃料電池用セパレータ。
(4) 外縁部を有し該外縁部が第1の表面と該第1の表面と反対側の第2の表面を有している燃料電池用セパレータの製造方法であって、
製品部と同じ大きさかそれより大きい外形をもつセパレータ成形品を成形する第1の工程と、
セパレータ成形品から、バリと、セパレータ成形品に製品部より大きい部分があれば該製品部より大きい部分とを、加工により除去する第2の工程と、
を有し、
前記第1の工程では、金型クリアランスに成形材料がはみ出しても、製品部では製品部の外縁部の第1の表面と第2の表面との少なくとも一方の表面に対して導電フィラーがほぼ平行か、および/または、該表面に沿うように、セパレータ成形品を成形する、
燃料電池用セパレータの製造方法。
(5) 前記第1の工程が熱圧縮成形工程である(4)記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
(6) 前記第1の工程が射出成形工程である(4)記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
(7) 金型クリアランスにより導電フィラーの配向に乱れが生じる領域以上分、製品部より大きめにセパレータ成形品を成形する第1の工程と、
該セパレータ成形品の製品部より大きい部分をバリごと加工により除去する第2の工程と、
を有する(4)記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
(8) セパレータ成形品を、製品部と同じ大きさの外形をもち、かつ、該セパレータ成形品の外縁部の第1の表面とそれと反対側の第2の表面のうち少なくとも一方の表面が最外縁に近づくに従いセパレータ厚さが薄くなる方向に湾曲するように、成形する第1の工程と、
該セパレータ成形品のバリを加工により除去する第2の工程と、
を有する(4)記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
上記(1)の燃料電池用セパレータおよび上記(4)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、導電フィラーが樹脂中にセパレータの外縁部の第1の表面と第2の表面との少なくとも一方の表面に対して、ほぼ平行に、または/かつ、該表面に沿うように、配向されているので、セパレータ外縁部において導電フィラーがセパレータ表面に斜め方向にあるいは直交方向に露出しなくなり、割れの起点が生じにくくなる。その結果、燃料電池用セパレータの強度が向上し、成形工程、スタックへの積層工程、燃料電池運転時に、割れを生じにくくなる。
上記(2)の燃料電池用セパレータおよび上記(7)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、セパレータにおいては、セパレータの外縁部の第1の表面と第2の表面は平坦面であり、その製造方法においては、成形段階では大きめに作っておいて、バリ取り段階で外縁部の欠陥部ごと除去するので、製品セパレータの外縁部では、導電フィラーがセパレータの外縁部の第1の表面と第2の表面との少なくとも一方の表面に対してほぼ平行に走り、割れの起点が無くなる。その結果、燃料電池用セパレータの強度が向上し、成形工程、スタックへの積層工程、燃料電池運転時に、割れが生じにくくなる。
上記(3)の燃料電池用セパレータおよび上記(8)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、セパレータにおいては、セパレータの外縁部の第1の表面と第2の表面との少なくとも一方の面は湾曲面であり、その製造方法においては、表面が湾曲して厚さが減少する外縁部をもつセパレータ成形品を成形するので、セパレータ外縁部の導電フィラーはセパレータ外縁部において該外縁部の第1の表面と第2の表面の少なくとも一方の表面に平行かほぼ平行に配列し、導電フィラーがセパレータ外縁部の表裏面に対して斜交方向あるいは直交方向に配列して第1の表面と第2の表面に露出することがなくなり、セパレータ外縁部の第1の表面および第2の表面に割れの起点がなくなる。その結果、燃料電池用セパレータの強度が向上し、成形工程、スタックへの積層工程、燃料電池運転時に、割れを生じにくくなる。
上記(5)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、セパレータ成形品の成形に、セパレータの外縁部に割れの起点を生じさせることなく、熱圧縮成形を用いることができる。
上記(6)の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、セパレータ成形品の成形に、セパレータの外縁部に割れの起点を生じさせることなく、射出成形を用いることができる。
以下に、本発明の燃料電池用セパレータとその製造方法を、図1〜図8を参照して説明する。
図中、図1、図2は本発明の全実施例に適用可能な燃料電池用セパレータとその製造方法を示し、図3、図4は本発明の実施例1の燃料電池用セパレータとその製造方法を示し、図5、図6は本発明の実施例2の燃料電池用セパレータとその製造方法を示す。ただし、図5は実施例2の1、図6は実施例2の2を示す。図7、図8は本発明の実施例1、2に適用可能である。
本発明の全実施例に共通する構成部分には本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明の全実施例に共通する部分を、図1〜図4、図7、図8を参照して、説明する。
本発明のセパレータまたは本発明のセパレータの製造方法によって作製されたセパレータが組み付けられる燃料電池は、低温型燃料電池であり、たとえば、固体高分子電解質型燃料電池10である。該燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
固体高分子電解質型燃料電池10は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータ18との積層体からなる。積層方向は上下方向に限るものではなく、任意の方向でよい。
膜−電極アッセンブリは、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とからなる。膜−電極アッセンブリとセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれ拡散層13、16が設けられる。
セパレータ18には、アノード14、カソード17に燃料ガス(水素)および酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための反応ガス流路27、28(燃料ガス流路27、酸化ガス流路28)と、その裏面に冷媒(通常、冷却水)を流すための冷媒流路26が形成されている。また、セパレータ18には、燃料ガス流路27に燃料ガスを供給、排出するための燃料ガスマニホールド30、酸化ガス流路28に酸化ガスを供給、排出するための酸化ガスマニホールド31、冷媒流路26に冷媒を供給、排出するための冷媒マニホールド29が形成されている。
膜−電極アッセンブリとセパレータ18を重ねて単位燃料電池(「単セル」ともいう)19を構成し、少なくとも1つのセルからモジュール(図7、図8では1モジュールが1セルから構成される場合を示しており、セル19とモジュールが等しいので、モジュールにも符号19を付す)を構成し、モジュール19を積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、セル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)、ボルト・ナット25により固定して、燃料電池スタック23を構成する。
各セル19の、アノード側14では、水素を水素イオン(プロトン)と電子にする電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水を生成する反応が行われ、かくして発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
流体流路26、27、28、29、30、31をシールするために、ガス側のシール材33および冷媒側のシール32が設けられる。図示例では、ガス側シール材33が接着剤からなり、冷媒側シール材32がゴムガスケットからなる場合を示してあるが、ガス側シール材33も冷媒側シール材32も、接着剤とゴムガスケットの何れから構成されてもよい。
セパレータ18は、燃料ガス、酸化ガス、冷却水を互いに分離するためのガス、水の遮断性を有し、また、電子の通路となるための導電性を有する。これらの性質を満足するために、セパレータ18は、導電フィラー5と樹脂6との混合材料からなるセパレータからなる。導電フィラー5がカーボンフィラー(カーボンフィラーには導電フィラーと同じ符号5を付す、カーボンは黒鉛である場合を含む)である場合、セパレータ18はカーボンセパレータと呼ばれる。カーボンは、たとえば鱗片状カーボンであるが、それに限定される必要はなく、球状カーボン、粉状カーボン、繊維状カーボンであってもよい。セパレータ18はカーボンセパレータに限るものではなく、導電性樹脂セパレータであってもよい。
セパレータ18が、導電フィラー(カーボンフィラー)5と樹脂6との混合材料からなる場合、導電材料(たとえば、カーボン)の比率は、たとえば80〜90重量%(ただし、80〜90重量%に限定されるものではない)であり、残りが樹脂である。
図1、図2に示すように、本発明の燃料電池用セパレータ18は、樹脂6と導電フィラー(たとえば、カーボンフィラー)5とを有し成形によって作製された燃料電池用セパレータであって、燃料電池用セパレータはセパレータ外縁部(製品部外縁部)3を有し、セパレータ外縁部3は第1の表面3aと第1の表面と反対側の第2の表面3bを有しセパレータ外縁部3では導電フィラー5が樹脂6中に、第1の表面3aと第2の表面3bとの少なくとも一方の表面に対して、ほぼ平行に、または/かつ、該表面に沿うように(表面3a、3bに沿って配列するように、および/または、表面3a、3bに斜交、または直行して配列が乱れ表面に露出して欠陥となることがないように)、配向されている。セパレータ外縁部の第1の表面3aは、ガス流路が形成される側のセパレータ表面に連なる面と冷媒流路が形成される側のセパレータ表面に連なる面との何れか一方の面であり、セパレータ外縁部の第2の表面3bは、第1の表面3aと反対側の面である。
従来の、成形によって作製されたセパレータでは、セパレータ外縁部103ではカーボンフィラー105の配向が乱れてセパレータ外縁部103の表面に平行でない部位があり、カーボンフィラー105の一部はセパレータ外縁部103の表面に露出して欠陥となるが、本発明のセパレータ18の外縁部3では導電フィラー(カーボンフィラー)5はセパレータ18の外縁部3の第1の表面3aと第2の表面3bとの少なくとも一方の表面に対して平行かほぼ平行であるため、セパレータ外縁部3の表面(上面3a、下面3b)に斜め方向にまたは直交方向に露出しないか、または、ほぼ露出しない。
セパレータ外縁部3の第1、第2の表面3a、3bは平面であってもよいし、あるいは第1、第2の表面3a、3bのうち少なくとも一方の面(両方の面でもよい)が湾曲面であってもい。第1、第2の表面3a、3bのうち少なくとも一方の面が湾曲面の場合は、導電フィラー(カーボンフィラー)5は湾曲面に平行かほぼ平行に(導電フィラー5の並びの流線が湾曲面にほぼ平行)に配向され、湾曲表面3a、3bに露出しないか、または、ほぼ露出しない。
セパレータ18は、金型4(たとえば、上型4a、下型4bを備えた金型4)を用いた「成形」で作製される。
セパレータ18の成形は熱圧縮成形であってもよいし、射出成形であってもよい。熱圧縮成形は、板状の(冷間)予備成形品を、たとえば100〜160℃に加熱してある下型4bの上におき、同様の温度の加熱してある上型4aを下降させて所定のセパレータ成形品に成形する成形である。射出成形は、上下の金型を閉じておいてその中に形成されたキャビティに溶融材料(樹脂が溶融しており、カーボンフィラーは固形のまま)を射出し、成形する成形である。熱圧縮成形であろうと、射出成形であろうと、金型4には金型クリアランス4cがあるので、すなわち、閉じられた上下金型4a、4b間には金型クリアランス4cがあるので、成形時には固化前の成形材料が金型クリアランス4cにはみ出し、固化後にはバリ2となる。バリ2中には、図示はしていないが、導電フィラー(カーボンフィラー)5が存在する。
燃料電池用セパレータ18の製造方法は、外縁部3を有し該外縁部3が第1の表面3aと該第1の表面と反対側の第2の表面3bを有している燃料電池用セパレータ18の製造方法であって、製品部(製品セパレータ18となる部分)と同じ大きさかそれより大きい外形をもつセパレータ成形品1を成形する第1の工程と、セパレータ成形品1から、バリ2と、セパレータ成形品1に製品部より大きい部分があれば該製品部より大きい部分とを、加工(たとえば、ミーリング加工などの切削加工や、グラインダー加工等の機械加工)により除去する第2の工程と、を有する。
そして、第1の工程では、金型クリアランス4cに成形材料がはみ出しても、製品部では製品部の外縁部3の第1の表面3aと第2の表面3bとの少なくとも一方の表面に対して導電フィラー5がほぼ平行か、および/または、該表面に沿うように、セパレータ成形品1を成形する。第1の表面3aと第2の表面3bは、平坦面、または、セパレータ厚さが薄くなる方向に湾曲する湾曲面(たとえば、弧状面)である。
流体の流路26、27、28は第1の工程で成形するが、マニホールド29、30、31は第1の成形加工後、機械加工であける。
第1の表面と3aと第2の表面3bとの少なくとも一方の表面がセパレータ厚さ方向に湾曲面である場合は、成形型4a、4bをセパレータ厚さ方向に湾曲する湾曲面にしておき、成形型が転写されたセパレータ18の外縁部3の表面が湾曲面となるようにする。
本発明の全実施例に共通する部分の作用・効果を説明する。
本発明の燃料電池用セパレータ18およびその製造方法では、導電フィラー(カーボンフィラー)5が樹脂6中に外縁部表面3a、3bにほぼ平行に配向されているセパレータ外縁部3を有しているので、セパレータ外縁部3において導電フィラー5がセパレータ外縁部表面3a、3bに斜め方向にあるいは直交方向に延びて表面3a、3bに露出することがなくなり、外縁部表面3a、3bに割れの起点が生じにくくなる。これはセパレータ外縁部表面3a、3bが平坦な面であろうと、あるいはセパレータ厚さ方向に湾曲する湾曲面面であろうが、言えることである。その結果、燃料電池用セパレータ18、とくにセパレータ(製品部)外縁部3の強度が向上し、成形工程、スタックへの積層工程、燃料電池運転時に、割れを生じにくくなる。
燃料電池用セパレータの製造方法の第1の工程では、セパレータ成形品1の成形に、熱圧縮成形を用いることができる。
あるいは、燃料電池用セパレータの製造方法の第1の工程では、セパレータ成形品1の成形に、射出成形を用いることができる。
つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を説明する。
本発明の実施例1に係る燃料電池用セパレータ18では、図3、図4に示すように、セパレータ18の外縁部(製品部の外縁部)3はセル面内方向に延びる両表面3a、3bを有し、この両表面3a、3bは互いに平行でかつ平坦である。
本発明の実施例1に係る燃料電池用セパレータ18の製造方法は、製品部(製品セパレータとなる部分、セパレータ18と同じ符号を付す)より大きめにセパレータ成形品1を成形する第1の工程と、該セパレータ成形品1の製品部18より大きい部分をバリ2ごと加工(たとえば、ミーリング等の切削加工やグラインダー等の研磨加工等の機械加工)により除去する第2の工程と、を有する。
本発明の実施例1に係る燃料電池用セパレータ18の製造方法は、金型クリアランス4cにより樹脂6中の導電フィラー5の配向に乱れ7が生じる領域(セパレータ成形品の外縁部の表面に平行でない導電フィラー5の配向が生じる領域)以上の距離(D)分、製品部(製品セパレータ18となる部分)より大きめに、セパレータ成形品1を成形する第1の工程と、該セパレータ成形品1の製品部18より大きい部分をバリ2ごと加工(たとえば、ミーリング等の切削加工やグラインダー等の研磨加工等の機械加工)により除去する第2の工程と、を有する。成形型4は上下型4a、4bを有し、一方の型4aはフラット面を有するが、他方の型4bはキャビティとキャビティ外周面を有し、このキャビティ外周面は製品部18より距離(D)分大きく作製されている。金型クリアランス4cは上下型4a、4bの合わせ面間に存在する。
本発明の実施例1の燃料電池用セパレータ18およびその製造方法の作用・効果については、成形段階では大きめに作っておいて、製品部18より外側に導電フィラー5の配向に乱れ7が生じる領域(欠陥部)がくるようにし、バリ取り段階で製品部18より外側にある部分をバリ2ごと除去するので、製品セパレータ18の外縁部3では、導電フィラー5がセパレータ表面に平行かほぼ平行に走り、割れの起点が無くなる。その結果、燃料電池用セパレータの強度が向上し、成形工程、スタックへの積層工程、燃料電池運転時に、割れを生じにくくなる。
たとえば、セパレータ18の厚みが約1mm〜1.5mmである場合、セパレータ成形品1で導電フィラー5の配向に乱れ7が生じる領域の距離Dは約1mmであり、この領域をバリ2ごと削り取って製品セパレータ18とすることにより、導電フィラー5の配向に乱れのない、製品セパレータ外縁部3において導電フィラー5が外縁部3の両表面3a、3bに平行な、製品セパレータ18とすることができる。
本発明の実施例2に係る燃料電池用セパレータ18は、図5、図6に示すように、セパレータ外縁部3は第1の表面3aとそれと反対側の第2の表面3bを有し、両表面3a、3bのうち少なくとも一方の面はセパレータ外縁部の最外縁に近づくに従い厚さが薄くなる方向に湾曲する湾曲面(たとえば、弧状面)となっている。
図5は、セパレータ外縁部3の第1、第2の表面3a、3bのうち一方の面が湾曲面(たとえば、弧状面)である場合を示す。その場合は、金型4a、4bのうち一方の型4aのキャビティ面は平坦で他方の型4bのキャビティ面は外縁部が湾曲している。型4bのキャビティ外周面が製品セパレータ18の外周面を形成する。金型クリアランス4cは一方の型4aのキャビティ面の延長面に沿って存在する。
図6は、セパレータ外縁部3の第1、第2の表面3a、3bの両方の面が湾曲面(たとえば、弧状面)である場合を示す。その場合は、金型4a、4bの両方が、キャビティ外周部で、セパレータ厚み方向に湾曲している。また、金型クライアランス4cはセパレータ外縁部3の厚さ方向中央部にある。
本発明の実施例2に係る燃料電池用セパレータ18の製造方法は、図5、図6に示すように、セパレータ成形品1を、製品部18と同じ大きさの外形をもち、かつ、該セパレータ成形品1の外縁部の第1の表面3aとそれと反対側の第2の表面3bのうち少なくとも一方の表面が最外縁に近づくに従いセパレータ厚さが薄くなる方向に湾曲するように、成形する第1の工程と、該セパレータ成形品1のバリ2を加工により除去する第2の工程と、を有する。
本発明の実施例2に係る燃料電池用セパレータ18およびその製造方法の作用・効果については、セパレータ18の外縁部3の第1、第2の表面3a、3bの少なくとも一方の面はセパレータ厚さが薄くなる方向に湾曲する湾曲面であるので、セパレータ外縁部3の導電フィラー5は外縁部3において外縁部3の第1、第2の表面3a、3bに平行かほぼ平行に延びる(第1、第2の表面3a、3bが湾曲している場合は、導電フィラー5の配向の流線も湾曲し、流線が第1、第2の表面3a、3bに平行となる)。その結果、導電フィラー5がセパレータ外縁部3の第1、第2の表面3a、3bに対して斜交方向あるいは直交方向に第1、第2の表面3a、3bに露出することがなくなり、セパレータ外縁部3の第1、第2の表面3a、3bに割れの起点がなくなる。それによって、燃料電池用セパレータ18の強度が向上し、成形工程、スタックへの積層工程、燃料電池運転時に、割れを生じにくくなる。
本発明の何れの実施例に適用可能な燃料電池用セパレータの平面図である。 図1のII−II断面図である。 本発明の実施例1の燃料電池用セパレータの製造方法における第1の工程のセパレータ成形品の平面図である。 図3のIV−IV断面図である。 本発明の実施例2の燃料電池用セパレータとその製造方法における第1の工程のセパレータ成形品の断面図である。 本発明の実施例2のもう一つの燃料電池用セパレータとその製造方法における第1の工程のセパレータ成形品の断面図である。 本発明の実施例1、2に適用可能な燃料電池スタックの側面図である。 図7の一部の断面図である。 従来の燃料電池用セパレータの平面図である。 図9のX−X断面図である。
符号の説明
1 セパレータ成形品
2 バリ
3 セパレータ外縁部
3a、3b セパレータ外縁部の第1、第2の表面
4 金型
4a、4b 上下型
4c 金型クリアランス
5 導電フィラー(カーボンフィラー)
6 樹脂
7 乱れ
10 (固体高分子電解質型)燃料電池
11 電解質膜
14 電極(アノード、燃料極)
17 電極(カソード、空気極)
18 燃料電池用防食塗膜付きメタルセパレータ
19 セルまたはモジュール
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 スタック
24 外側部材または締結部材(テンションプレート)
25 ボルト
26 冷媒流路
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷媒マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 冷媒側シール材(たとえば、ゴムガスケット)
33 ガス側シール材(たとえば、接着剤)

Claims (8)

  1. 樹脂と導電フィラーとを有し成形によって作製された燃料電池用セパレータであって、燃料電池用セパレータはセパレータ外縁部を有し、該セパレータ外縁部は第1の表面と該第1の表面と反対側の第2の表面を有し、前記セパレータ外縁部では導電フィラーが樹脂中に、前記第1の表面と第2の表面との少なくとも一方の表面に対して、ほぼ平行に、または/かつ、該表面に沿うように、配向されている燃料電池用セパレータ。
  2. 前記セパレータ外縁部の前記第1の表面と前記第2の表面は、互いに平行でかつ平坦である請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 前記セパレータ外縁部の前記第1の表面と前記第2の表面のうち少なくとも一方の表面はセパレータ外縁部の最外縁に近づくに従い厚さが薄くなる方向に湾曲する湾曲面である請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  4. 外縁部を有し該外縁部が第1の表面と該第1の表面と反対側の第2の表面を有している燃料電池用セパレータの製造方法であって、
    製品部と同じ大きさかそれより大きい外形をもつセパレータ成形品を成形する第1の工程と、
    セパレータ成形品から、バリと、セパレータ成形品に製品部より大きい部分があれば該製品部より大きい部分とを、加工により除去する第2の工程と、
    を有し、
    前記第1の工程では、金型クリアランスに成形材料がはみ出しても、製品部では製品部の外縁部の第1の表面と第2の表面との少なくとも一方の表面に対して導電フィラーがほぼ平行か、および/または、該表面に沿うように、セパレータ成形品を成形する、
    燃料電池用セパレータの製造方法。
  5. 前記第1の工程が熱圧縮成形工程である請求項4記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  6. 前記第1の工程が射出成形工程である請求項4記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  7. 金型クリアランスにより導電フィラーの配向に乱れが生じる領域以上分、製品部より大きめにセパレータ成形品を成形する第1の工程と、
    該セパレータ成形品の製品部より大きい部分をバリごと加工により除去する第2の工程と、
    を有する請求項4記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  8. セパレータ成形品を、製品部と同じ大きさの外形をもち、かつ、該セパレータ成形品の外縁部の第1の表面とそれと反対側の第2の表面のうち少なくとも一方の表面が最外縁に近づくに従いセパレータ厚さが薄くなる方向に湾曲するように、成形する第1の工程と、 該セパレータ成形品のバリを加工により除去する第2の工程と、
    を有する請求項4記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
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