JP5179721B2 - 燃料電池用セパレータ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用セパレータに関するものである。
電解質としてプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用いた燃料電池システムは、一般に、図5及び図6に示すように構成されている。すなわち、図5に示すように、アノード極1とカソード極2とが固体高分子電解質膜3を挟んで対向配置され、アノード極1に水素を含む燃料ガス(以下、アノードガスという)を供給し、カソード極2に酸素を含む酸化剤ガス(以下、カソードガスという)を供給して発電を行うように構成されている。そして、これらのアノードガスとカソードガスは、層状のアノード極1、固体高分子電解質膜3及びカソード極2に対して、セパレータ4に設けられたガス流路5、6に沿って供給されるように構成されている。
また、ガス流路5、6は、図6に示すように、ガス供給マニホールド7、9及びガス排出マニホールド8、10と連通しており、アノードガス及びカソードガスはガス供給マニホールド7、9のガス供給部から供給され、ガス流路5、6の上流から下流へと流れ、ガス排出マニホールド8、10のガス排出部から外部へ排出されるように構成されている。そして、電池反応によってアノードガス中の水素とカソードガス中の酸素が消費され、反応生成物の水が水蒸気として排出されるように構成されている。
一方、図5に示す固体高分子電解質膜3は、平衡する水蒸気圧により膜の含水率が変化し、電解質膜の抵抗が変化するという特性があり、電解質膜の抵抗を小さくし、十分な発電性能を得るためには、固体高分子電解質膜3に水分を加える、つまり加湿する必要がある。この加湿方法としては、アノードガスやカソードガスに予め水蒸気を添加する外部加湿方式と、セパレータを介して水を直接添加する内部加湿方式がある。
上述したように、固体高分子型燃料電池スタック11は、一般的には、1単位セル毎にセパレータ4が挿入されて構成されている。このセパレータ4は、セル発電に伴う発熱を除去するための冷却除熱機能、セルを電気的に直列に接続するための導電機能、及びセパレータを介して配置された一つのセルのセパレータ側に流通するアノードガス(又はカソードガス)と、そのセパレータを介して隣接して配置された他のセルのセパレータ側に流通するカソードガス(又はアノードガス)とが、セパレータ4を貫通して混合することを防止する反応ガス遮断機能を有している。また、積層された複数のセルを所定の締付け力で締め付け固定する際に、所定の形状を保持できる機械的強度も有している。
なお、所定の湿度分を外部から反応ガスに加える外部加湿型の固体高分子型燃料電池においては、通常、セパレータの材質自体は緻密構造を有しており、反応ガス及び冷却水に対し不浸透とされている(特許文献1)。また、特許文献2に記載される燃料電池においては、上記セパレータの機能に加え、反応ガスの加湿機能と、セル内凝縮生成水の除去機能を持つ多孔質セパレータが提案されている。
これらのセパレータは、上記図5に示したように、一方の面に、カソードガス(又はアノードガス)をセル反応面に供給するためのガス流路6を形成し、他の面には、冷却水を流通させるための冷却水流路12を形成した両側溝付きプレート13と、一方の面にのみ、アノードガス(又はカソードガス)をセル反応面に供給するためのガス流路5を形成した片側溝付きプレート14とを、前記両側溝付きプレート13の冷却水流路形成面と片側溝付きプレート14の平面とを接着面として一体化して形成されるのが一般的である。
また、セパレータの材質としては、特許文献3に代表される金属系が提案されているが、一般的には、耐久性の点から炭素質あるいは黒鉛質炭素材料を主成分とするセパレータが使用されている。このような炭素質あるいは黒鉛質を主体とするセパレータは、それらの粉体粒子を接着・結着する機能を有する樹脂で固着し、プレート化して用いられている。
なお、接着・結着機能を有する樹脂としては、一般的にはフェノール樹脂、エポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂又はポリフェニレン樹脂(PPS)に代表される熱可塑性樹脂が用いられている。さらには、耐久性向上、電気導電性向上を目的として、上記プレートを高温処理(炭化処理あるいは黒鉛化処理)したセパレータが用いられている。
このような炭素質あるいは黒鉛質を主体とするセパレータは、一般にはそのコスト及び物性の信頼性レベルの面から、熱硬化性樹脂を接着・結着剤とし、上記炭素質あるいは黒鉛質粉体の混合・混練した材料を熱間加圧成形したプレートから形成されている。また、この混合・混練物としては、上記セパレータ機能を満たすため、80重量%以上の炭素質あるいは黒鉛質粉と、20重量%以下の熱硬化性樹脂(及び硬化剤)と内部離型剤等成形補助剤との組成を有しているものが用いられている。
上記炭素質あるいは黒鉛質を主体とする成形セパレータは、成形平板に所定の機械加工を施した後一体化する方法、もしくは直接溝付け成形を行い、これを一体化する方法が用いられている。
上記機械加工方式では、両面に流路が形成される両面溝付きプレート13においては、成形平板の一方の面に、アノードガス(又はカソードガス)をセル反応面に供給するための反応ガス流路を機械加工により形成し、他の面には、冷却水を流通させるための冷却水流路を機械加工により形成する。一方、片面にのみ流路が形成される片面溝付きプレート14においては、成形平板の一方の面のみに、カソードガス(又はアノードガス)をセル反応面に供給するための反応ガス流路を機械加工により形成する。そして、これらの機械加工プレート13、14を、両側溝付きプレート13の冷却水流路形成面と片側溝付きプレート14の流路が形成されていない平面とを接着面として一体化してセパレータ4が形成されている。
また、機械加工の排除を目的として、溝付き成形金型を用いて反応ガス流路及び冷却水流路を備えた両面溝付きプレート13を成形する方法も用いられている。すなわち、一方の面にアノードガス(又はカソードガス)をセル反応面に供給するための反応ガス流路を持ち、他の面には冷却水を流通させるための冷却水流路を持つ両面溝付きプレート13を一段で成形を行う。
また、一方の面にのみ、カソードガス(又はアノードガス)をセル反応面に供給するための反応ガス流路を持つ片面溝付きプレート14を一段で成形を行う。そして、これら溝付き成形プレート13、14を、両側溝付きプレート13の冷却水流路形成面と片側溝付きプレート14の流路が形成されていない平面とを接着面として一体化してセパレータを形成する。近年は、セパレータ製造の合理化・コストダウンの観点から、この機械加工を排除した直接溝付け成形を行い、これを一体化する方法が用いられつつある。
特開2004−281261号公報 特公平7−95447号公報 特開2003−193206号公報
しかしながら、上述したような直接溝付け成形を行うに当たっては、セパレータとして要求される機能、特に電気導電特性及び熱伝導特性を出すための成形材料の組成は、80重量%以上の炭素質あるいは黒鉛質粉と、20重量%以下の熱硬化性樹脂(及び硬化剤)と、内部離型剤等の成形補助剤との組成を有しているものが用いられるのが一般的である。
この成形材料は、固形分すなわち炭素質あるいは黒鉛質粉の組成比が高く、結果的に樹脂量が低くならざるを得ないため、熱間加圧成形時の材料の流れ度が小さいという特性を持っている。このため均一な密度を得るためには、成形品形状に則した材料の投入位置及び投入量の制御が重要あり、この制御に失敗すると、密度が不均一なセパレータができてしまうという問題点があった。
特に、密度が不均一な部分はセパレータの単位面積当たりの容積の大きい部分に発生しやすく、この部分の密度が低くなり、当該部分がセパレータの機能(特に、電気伝導性、熱伝導性、反応ガス及び冷却水シール性及び機械的強度)を満たすことができず、セパレータとしては不適当なプレートができてしまうという問題点があった。
また、局所的に成形材料を入れ過ぎると、当該部分で加圧力を受けてしまい、結果的に厚み不均一、密度不均一、硬化加圧力不足による当該不足部分の物性未達等の欠陥が発生し、結果的にセパレータとしての機能を満たすことができないという問題点があった。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、セパレータ平面の単位面積当たりの容積の均一化を図り、密度不均一に起因する局所的物性未達のない高精度の燃料電池用セパレータを提供することにある。
上記のような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電解質としてプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用いた燃料電池システムに用いられる燃料電池用セパレータであって、その表面にセパレータ外部のガス供給マニホールドから供給された反応ガスをセパレータ外部のガス排出マニホールドに排出されるように流す反応ガス流路が形成された燃料電池用セパレータにおいて、該セパレータの反応ガス流路が形成された面の、反応ガス流路が形成されていない部分に、その部分の単位面積当たりの容積を、前記反応ガス流路が形成された部分の単位面積当たりの容積と略同一とするための捨て溝が形成され、前記捨て溝は、折り返し構造をなすサーペンタイン形状でありかつ両端部が前記反応ガス流路に開口して反応ガスの一部を当該捨て溝内に分岐させさらに前記反応ガス流路に合流させるように構成されたものであるか、または、前記捨て溝は、一端が前記ガス供給マニホールドまたは前記ガス排気マニホールドに開口され、前記ガス供給マニホールドまたは前記ガス排気マニホールド内の反応ガスの一部が流入するように構成されたものであることを特徴とするものである
上記のような構成を有する請求項1に記載の発明によれば、密度が不均一な部分の発生を防止することができるので、常に、セパレータに要求される電気伝導性、熱伝導性、反応ガス及び冷却水シール性及び機械的強度等の機能を満たすことができる、優れた燃料電池用セパレータを得ることができる。しかも、請求項1の発明では、捨て溝は、折り返し構造をなすサーペンタイン形状でありかつ両端部が前記反応ガス流路に開口して反応ガスの一部を当該捨て溝内に分岐させさらに前記反応ガス流路に合流させるように構成されたものであるか、または、前記捨て溝は、一端が前記ガス供給マニホールドまたは前記ガス排気マニホールドに開口され、前記ガス供給マニホールドまたは前記ガス排気マニホールド内の反応ガスの一部が流入するように構成されたものであるので、そのガス雰囲気を反応ガス流路またはセパレータ外部のマニホールド内と同じ気体とすることができる。その結果、捨て溝と、反応ガス流路またはマニホールドと違う気体が存在することによる電極端部の腐食を防止できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池用セパレータにおいて、前記セパレータが、前記反応ガスに予め水蒸気を添加する外部加湿方式に用いられる緻密質セパレータであることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池用セパレータにおいて、前記セパレータが、前記反応ガスにそれ自身で水蒸気を添加する機能を有する内部加湿方式に用いられる多孔質セパレータであることを特徴とするものである。
上記のような構成を有する請求項2または請求項3に記載の発明によれば、外部加湿方式に用いられる緻密質セパレータ及び内部加湿方式に用いられる多孔質セパレータのいずれにおいても、密度が不均一な部分の発生を防止することができるので、常に、セパレータに要求される電気伝導性、熱伝導性、反応ガス及び冷却水シール性及び機械的強度等の機能を満たすことができる、優れた燃料電池用セパレータを得ることができる。
本発明によれば、セパレータ平面の単位面積当たりの容積の均一化を図り、密度不均一に起因する局所的物性未達のない高精度の燃料電池用セパレータを提供することができる。
以下、本発明に係る燃料電池用セパレータの実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)構成
本実施形態は、本発明を反応ガス及び冷却水に対し不浸透特性を有する緻密質セパレータに適用したものである。なお、本実施形態のセパレータの基本的な構成は、図5に示した従来型と同様に、両面溝付きプレートと片面溝付きプレートとを接着させて一体化した構成とされている。
すなわち、本実施形態の直接溝付け成形によるセパレータにおいては、図1及び図2(B)に示すように、前記両面溝付きプレート23のカソードガス流路6が形成された面の両側部に位置する、カソードガス流路6が形成されていない部分に、その部分の単位面積当たりの容積を、カソードガス流路6が形成された内部反応部と近づけるための捨て溝20が形成されている。
なお、前記両面溝付きプレート23のカソードガス流路6が形成された面23bの周縁部には、L字状のシールシート固定用段差15が形成されている。また、図2(A)は、両面溝付きプレート23の冷却水流路12が形成された面23aの構成を示したものであり、その周縁部にも、L字状のシールシート固定用段差15が形成されている。
なお、本実施形態と従来型との比較を容易にするため、図3(A)(B)に、従来の直接溝付け成形によるセパレータを構成する両面溝付きプレート13の両面の構成を示した。すなわち、従来の両面溝付きプレート13のカソードガス流路6が形成された面13bにおいては、カソードガス流路6が形成されていない部分(溝なし部)19の単位面積当たりの容積は、カソードガス流路6及び冷却水流路12が形成されている内部反応部に比べて、約2倍程度と大きくなっていた。
(試験例1)
本実施形態のセパレータを構成する両面溝付きプレート23を成形する溝付き金型、及び従来型のセパレータを構成する両面溝付きプレート13を成形する溝付き金型を製作し、以下に示す表1の組成を持つ成形材料を用いて両面溝付きプレート23、13を作製した。なお、成形温度は170℃、加圧圧力は15MPa、加圧時間は5分、後硬化処理は200℃−6時間とした。また、同様にして、片面にアノードガス流路5を形成した片面溝付きセパレータ14を作製した。
上記のようにして作製した両面溝付きプレート23と片面溝付きプレート14とを接着剤を用いて一体化して本発明に係るセパレータAを作製し、両面溝付きプレート13と片面溝付きプレート14とを接着剤を用いて一体化して従来方式のセパレータBを作製した。これらのセパレータに冷却水を通水し、加圧して、水の反応ガス側へのリークを調査し、その結果を表2に示した。
表2から明らかなように、従来方式のセパレータBでは、20kPa程度の加圧で、前記溝なし部19から水のリークが確認された。一方、本実施形態のセパレータAにおいては、50kPaの加圧でもリークは観察されなかった。
以上の結果から、本実施形態の直接溝付け成形によるセパレータは、従来の直接溝付け成形によるセパレータに比して優れた効果を有していることが分かった。
なお、本試験例ではシール材用の段差15を有するセパレータの場合を記載したが、段差15がない場合についても、段差の替わりに本実施形態と同様に容積を小さくするための捨て溝20を設けても同様な効果が得られることは言うまでもない。
(1−2)作用・効果
上記のような構成を有する本実施形態の不浸透特性を有する緻密質セパレータにおいては、炭素質あるいは黒鉛質を主体とする成形セパレータの直接溝付けの成形にあたり、セパレータ平面の単位面積当たりの容積が大きい部分に捨て溝を形成することにより、平面内単位面積当たりの容積を他の部分と可能な限り近づけることができるので、密度不均一に起因する局所的な物性の欠陥のないセパレータを得ることができる。
このように、本実施形態によれば、密度が不均一な部分の発生を防止することができるので、常に、セパレータに要求される電気伝導性、熱伝導性、反応ガス及び冷却水シール性及び機械的強度等の機能を満たすことができる、優れたセパレータを得ることができる。
(2)第2実施形態
本実施形態は、上記第1実施形態の変形例であって、反応ガスの加湿機能とセル内凝縮生成水除去機能を持つ多孔質セパレータに適用したものである。
(2−1)構成
本実施形態のセパレータは、その溝形状及び成形材料の組成は上記第1実施形態と同様であるが、成形条件を変えて多孔質としたものである。すなわち、上記表1の組成を持つ成形材料を用い、成形温度は170℃、加圧圧力は3MPa、加圧時間は10分、後硬化処理は200℃−10時間としたものである。
そして、このセパレータを水中に水没させて減圧を5回繰り返し、セパレータ基材中に水を完全に含浸して泡出圧試験を実施した。なお、加圧は冷却水側から窒素を用いて行った。その結果を表3に示した。
表3から明らかなように、従来方式のセパレータでは、30kPa以下の泡出圧でウェットシールが破壊し泡が観察されたが、本実施形態のセパレータにおいては、50kPa以上の泡出圧を持つことが示された。
以上の結果から、本発明による直接溝付きセパレータは、従来の直接溝付きセパレータに比して優れた効果を有していることが分かった。
なお、本実施形態ではシール材用の段差を有するセパレータの場合を記載したが、段差がない場合についても、段差の替わりに実施例と同様に容積を小さくするための捨て溝をつけて行っても同様な効果が得られることは言うまでもない。
(2−2)作用・効果
上記のような構成を有する本実施形態の多孔質セパレータにおいても、炭素質あるいは黒鉛質を主体とする成形セパレータの直接溝付けの成形にあたり、セパレータ平面の単位面積当たりの容積が大きい部分に捨て溝を形成することにより、平面内単位面積当たりの容積を他の部分と可能な限り近づけることができるので、密度不均一に起因する局所的な物性の欠陥のないセパレータを得ることができる。
このように、本実施形態によれば、密度が不均一な部分の発生を防止することができるので、常に、セパレータに要求される電気伝導性、熱伝導性、反応ガス及び冷却水シール性及び機械的強度等の機能を満たすことができる、優れたセパレータを得ることができる。
(3)他の実施形態
本発明は、上述したような実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例も可能である。すなわち、上記の各実施形態では、溝なし部の容積を減少させる手段として捨て溝を採用したが、容積を減少させることができるならば、捨て溝に限らず、段差あるいは窪みを設けても良い。また、捨て溝の設置場所は、単位面積当たりの容積が高いところであれば良く、その位置は特に限定されない。
また、捨て溝の形成方向は、図2(B)に示した方向に限定されるものではなく、図4(A)に示したように、捨て溝21を、隣接するガス流路6に対して垂直方向に形成して良い。また、図2(B)及び図4(A)のように、捨て溝20、21の端部を閉塞とし、捨て溝20、21にガスが流通しないように構成しても良い。
また、図4(B)に示したように、捨て溝22をガス流路6と連結してサーペンタイン形状とし、隣接するガス流路を分岐・合流させる形状としても良い。この形状では、サーペンタインの圧損が大きく、捨て溝22に反応ガスはほとんど流れないが、捨て溝22のガス雰囲気をガス流路と同じ気体とすることができるので、違う気体が存在することによる電極端部の腐食を防ぐことができる。
また、図4(C)に示したように、ガス流通路6の一端のみがマニホールドに開口し、他端が閉塞している場合には、閉塞側の端部とマニホールドとの間に捨て溝24を設けても良い。このように構成することにより、セパレータ周囲のマニホールド開口部近傍部分と、セパレータ中央部分の溝の間隔を一定にすることができるので、セパレータ全面に渡って容積を均一にすることができる。
また、上記の従来型及び各実施形態においては、ガス流路及び冷却水流路を一方向としたが、リターン型のマニホールドを用いて、ガス流路及び冷却水流路をUターンさせても良いことは言うまでもない。
本発明に係る固体高分子型燃料電池スタックの第1実施形態の構成を示す断面図。 図1に示した第1実施形態の燃料電池スタックに用いられるセパレータを構成する両面溝付きプレートの構成を示す図であって、(A)は冷却水流路側、(B)はカソードガス流路側を示す平面図。 従来の燃料電池スタックに用いられるセパレータを構成する両面溝付きプレートの構成を示す図であって、(A)は冷却水流路側、(B)はカソードガス流路側を示す平面図。 (A)、(B)、(C)共、本発明に係る燃料電池スタックに用いられるセパレータを構成する両面溝付きプレートのカソードガス流路側の他の構成例を示す平面図。 従来の固体高分子型燃料電池スタックの構成を示す断面図。 固体高分子型燃料電池スタックにおける反応ガス及び冷却水の流れを示す概略図。
符号の説明
1…アノード極
2…カソード極
3…固体高分子電解質膜
4…セパレータ
5…アノードガス流路
6…カソードガス流路
7…アノードガス供給マニホールド
8…アノードガス排出マニホールド
9…カソードガス供給マニホールド
10…カソードガス排出マニホールド
11…固体高分子型燃料電池スタック
12…冷却水流路
13…両面溝付きプレート
14…片面溝付きプレート
15…端部シールシート固定用段差
16…カソードガス供給方向
17…アノードガス供給方向
18…冷却水供給方向
19…溝なし部
20、21、22、24…捨て溝
23…両面溝付きプレート

Claims (3)

  1. 電解質としてプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用いた燃料電池システムに用いられる燃料電池用セパレータであって、その表面にセパレータ外部のガス供給マニホールドから供給された反応ガスをセパレータ外部のガス排出マニホールドに排出されるように流す反応ガス流路が形成された燃料電池用セパレータにおいて、
    該セパレータの反応ガス流路が形成された面の、反応ガス流路が形成されていない部分に、その部分の単位面積当たりの容積を、前記反応ガス流路が形成された部分の単位面積当たりの容積と略同一とするための捨て溝が形成され、
    前記捨て溝は、折り返し構造をなすサーペンタイン形状でありかつ両端部が前記反応ガス流路に開口して反応ガスの一部を当該捨て溝内に分岐させさらに前記反応ガス流路に合流させるように構成されたものであるか、
    または、
    前記捨て溝は、一端が前記ガス供給マニホールドまたは前記ガス排気マニホールドに開口され、前記ガス供給マニホールドまたは前記ガス排気マニホールド内の反応ガスの一部が流入するように構成されたものであることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 前記セパレータが、前記反応ガスに予め水蒸気を添加する外部加湿方式に用いられる緻密質セパレータであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 前記セパレータが、前記反応ガスにそれ自身で水蒸気を添加する機能を有する内部加湿方式に用いられる多孔質セパレータであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用セパレータ。
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