JP2003100321A - 燃料電池用セパレータとその製造方法 - Google Patents

燃料電池用セパレータとその製造方法

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JP2003100321A
JP2003100321A JP2001290385A JP2001290385A JP2003100321A JP 2003100321 A JP2003100321 A JP 2003100321A JP 2001290385 A JP2001290385 A JP 2001290385A JP 2001290385 A JP2001290385 A JP 2001290385A JP 2003100321 A JP2003100321 A JP 2003100321A
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flow path
pipe
fuel cell
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Seiji Sano
誠治 佐野
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Toyota Motor Corp
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス流路を断面積大に容易に形成でき、電気
接触抵抗も低減できる、燃料電池用セパレータとその製
造方法の提供。 【解決手段】 (1)粉末原料の成形体からなるセパレ
ータ本体部18aと、該セパレータ本体部とは異なる材
料のパイプまたは該パイプの一部からなりセパレータ本
体部に一体的に固定され内側がガス流路27、28とな
るガス流路表面部18bと、を有する燃料電池用セパレ
ータ18。(2)リブ18cに突起18dが形成されて
いる。(3)ガス流路が左右非対称形状を有する。
(4)リブ18cにもガス流路を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池(とく
に、固体高分子電解質型燃料電池)用のセパレータとそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子電解質型燃料電池は、イオン
交換膜からなる電解質膜とこの電解質膜の一面に配置さ
れた触媒層および拡散層からなる電極(アノード、燃料
極)および電解質膜の他面に配置された触媒層および拡
散層からなる電極(カソード、空気極)とからなる膜−
電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assem
bly )と、セパレータに形成されたアノード、カソード
に燃料ガス(水素)および酸化ガス(酸素、通常は空
気)を供給するための流体流路とからセルを構成し、M
EAとセパレータを少なくとも1層積層してモジュール
とし、モジュールを積層してセル積層体を構成し、セル
積層体のセル積層方向両端に、ターミナル、インシュレ
ータ、エンドプレートを配置してスタックを構成し、ス
タックをセル積層方向に締め付け、セル積層体の外側で
セル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンション
プレート、該テンションプレートはスタックの一部を構
成する)とボルトにて固定したものからなる。固体高分
子電解質型燃料電池では、アノード側では、水素を水素
イオンと電子にする反応が行われ、水素イオンは電解質
膜中をカソード側に移動し、カソード側では酸素と水素
イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した
電子がセパレータを通してくる、またはセル積層体の一
端のセルで生成した電子が外部回路を通してセル積層体
の他端のセルにくる)から水を生成する反応が行われ
る。 アノード側:H2 →2H+ +2e- カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2 O ジュール熱とカソードでの水生成反応での熱を冷却する
ために、セパレータ間には、各セル毎にあるいは複数個
のセル毎に、冷媒(通常は冷却水)が流れる冷媒流路が
形成されており、燃料電池を冷却している。電池の出力
を確保するには、セパレータと電極との接触面積および
ガス流路断面積を大きくすることが望ましい。それを達
成するために、特開2000−21424Aは、セパレ
ータのガス流路溝の溝先の流路幅を溝底の流路幅より小
としたセパレータを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開2000
−21424Aの燃料電池には、セパレータのガス流路
溝がアンダカット形状のため、ガス流路溝の形成が困難
である。たとえば、ガス流路溝を成形、プレス加工で形
成しようとすると、抜き勾配がとれない、また、機械加
工で形成しようとすると刃具とセパレータが干渉する、
等の問題が生じる。リブ(流路間の部分)とセパレータ
板を別体にすればアンダカット形状のガス流路を作製可
能ではあるが、リブとセパレータ間に接触抵抗が発生し
てしまい、電池性能が低下してしまう。本発明の目的
は、ガス流路を断面積大に容易に形成でき、電気接触抵
抗も増加させない、燃料電池用セパレータとその製造方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 粉末原料の成形体からなるセパレータ本体部
と、該セパレータ本体部とは異なる材料のパイプまたは
該パイプの一部からなり前記セパレータ本体部に一体的
に固定され内側がガス流路となるガス流路表面部と、を
有する燃料電池用セパレータ。 (2) ガス流路間に前記セパレータ本体部の一部とな
るリブを有し、該リブに前記ガス流路表面部を前記セパ
レータ本体部から外れないように押さえる突起が形成さ
れている(1)記載の燃料電池用セパレータ。 (3) 前記ガス流路は該ガス流路の中心線に対して左
右非対称形状を有する(1)記載の燃料電池用セパレー
タ。 (4) ガス流路間に前記セパレータ本体部の一部とな
るリブを有し、リブ間とリブ内の両方に前記ガス流路表
面部により形成されるガス流路が形成されている、
(1)記載の燃料電池用セパレータ。 (5) セパレータ本体部を粉末原料より圧縮成形する
際、該セパレータ本体部とは異なる材料のパイプの一部
をセパレータ本体部内に埋め込み、前記パイプの前記セ
パレータ本体部の表面から突出している部分を除去して
前記パイプ内をガス流路とするとともに、前記パイプで
ガス流路表面部を形成する燃料電池用セパレータの製造
方法。 (6) 前記パイプの前記セパレータ本体部の表面から
突出している部分を除去する時に、前記パイプの前記セ
パレータ本体部に埋まっている部分も溶融またはガス化
して除去する(5)記載の燃料電池用セパレータの製造
方法。
【0005】上記(1)〜(4)の燃料電池用セパレー
タおよび上記(5)、(6)の燃料電池用セパレータの
製造方法では、パイプの一部をセパレータ本体部に埋め
込み、パイプのセパレータ本体部表面から突出している
部分を除去して、ガス流路を形成するので、ガス流路
を、アンダカット形状など、大きな流路断面積をもつと
ともにセパレータと電極との接触面積を増加させる形状
に容易に形成できる。上記(3)の燃料電池用セパレー
タでは、ガス流路が該ガス流路の中心線に対して左右非
対称形状を有するので、生成水をガス流路の溝底に保持
しまたは排水しやすい形状をとることができる。上記
(4)の燃料電池用セパレータでは、リブ内にもガス流
路を形成したので、リブ内ガス流路を介してリブ先端と
拡散層との接触面に容易にガスを供給することができ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の燃料電池用セパ
レータとその製造方法を図1〜図9を参照して、説明す
る。図中、図1、図2は本発明の何れの実施例にも適用
可能であり、図3、図4は本発明の実施例1の燃料電池
用セパレータとその製造方法を示し、図5、図6は本発
明の実施例2の燃料電池用セパレータを示し、図7〜図
9は本発明の実施例3の燃料電池用セパレータを示す。
本発明の全実施例にわたって共通または類似する部分に
は本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明の全実施例にわたって共通または類似する
部分を図1〜図4を参照して説明する。
【0007】本発明の燃料電池用セパレータを構成部材
とする燃料電池は固体高分子電解質型燃料電池10であ
る。固体高分子電解質型燃料電池10は、たとえば燃料
電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いら
れてもよい。固体高分子電解質型燃料電池10は、図
1、図2に示すように、イオン交換膜からなる電解質膜
11とこの電解質膜11の一面に配置された触媒層12
および拡散層13からなる電極14(アノード、燃料
極)および電解質膜11の他面に配置された触媒層15
および拡散層16からなる電極17(カソード、空気
極)とからなる膜−電極アッセンブリ(MEA:Membra
ne-Electrode Assembly 、ただし、拡散層13、16は
電極と別体に形成されていてもよい)と、セパレータ1
8に形成された、電極14、17に燃料ガス(水素)、
酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための流体流
路27、28(燃料ガス流路27、酸化ガス流路28)
からセル29を構成し、MEAとセパレータを1層以上
重ねてモジュール19を構成し、モジュール19を積層
してセル積層体を構成し、セル積層体のセル積層方向両
端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプ
レート22を配置してスタック23を構成し、スタック
23をセル積層方向に締め付けセル積層体の外側でセル
積層方向に延びる締結部材24(たとえば、テンション
プレート、テンションプレートはスタックの一部を構成
する)とボルト25で固定したものからなる。
【0008】セパレータ18に形成されたガス流路2
7、28冷媒流路26は、たとえば、セパレータ18の
面に形成された複数の流路溝の群からなる。MEAを挟
んだ一対のセパレータ18のうち、MEAの一側に位置
するセパレータのMEAに対向する面に溝からなる燃料
ガス流路27が形成されており、同じMEAの他側に位
置するセパレータのMEAに対向する面に溝からなる酸
化ガス流路28が形成されている。燃料ガス流路27、
酸化ガス流路28は、それぞれ、セル積層体のセル積層
方向に連続して延びる燃料ガスマニホールド30、酸化
ガスマニホールド31に接続している。同様に、セパレ
ータ18には、溝からなる冷媒流路26が形成されてい
る。冷媒流路26はセル毎に、または複数のセル毎に、
設けられる。たとえば、図2では、2つのセル29から
モジュール19を構成し、モジュール19毎に1つの冷
媒流路26が設けられている。各冷媒流路26は、セル
積層体のセル積層方向に連続して延びる冷媒マニホール
ドに接続している。
【0009】セパレータ18は、燃料ガスと酸化ガスを
区画するか、冷却水と、燃料ガスおよび酸化ガスを区画
している。セパレータ18は、導電体であり、隣り合う
セルのアノードからカソードに電子が流れる電気の通路
をも形成している。セパレータ18は拡散層13、16
を介して触媒層12、15に圧接される。セパレータ1
8と触媒層12、15との間に拡散層13、16を介在
させるのは、触媒層12、15へのガスの拡散を良くす
るためである。ガスの供給をよくするには、ガス流路2
7、28の流路断面積を大きくすることが有効である。
また、セパレータ18と拡散層13、16との電気的接
触抵抗を低減するにはセパレータ18のリブ先端の面積
を大きくすることが有効である。リブ先端の面積を小さ
くして流路断面積を大きくしセパレータ18を拡散層1
3、16に強く圧接して電気的接触抵抗を低減すると、
拡散層の多孔性が低減し、ガスの拡散性が悪くなるの
で、必ずしも好ましいとは言えない。流路断面積を大き
くし、セパレータ18のリブ先端の面積を大きくする
と、成形上、切削加工上、ガス流路を形成することが難
しくなる。しかし、本発明のセパレータ構造とその製造
方法をとることにより、流路断面積が大で、リブ先端面
の面積が大のセパレータを容易に提供できる。
【0010】構造については、図3、図4に示すよう
に、セパレータ18は、粉末原料の成形体からなるセパ
レータ本体部18aと、該セパレータ本体部18aの材
料とは異なる材料のパイプまたは該パイプの一部からな
りセパレータ本体部18aに一体的に固定され内側がガ
ス流路27、28となるガス流路表面部18bと、を有
する。セパレータ本体部18aは、カーボン粉末をバイ
ンダ樹脂を混入して圧縮・成形したもの、または導電性
粒子(たとえば、カーボン粒子)を混入して導電性をも
たせて樹脂粉末を圧縮・成形したもの、等からなる。ガ
ス流路表面部18bを構成するパイプまたはパイプの一
部は、金属製または樹脂製であり、セパレータ本体部1
8aに埋められる部分は、セパレータ本体部18aの圧
縮・成形時に原料粉末に埋められて、原料粉末が圧縮・
成形後にはパイプの外面にてセパレータ本体部18aに
一体的に固定される。そして、このガス流路表面部18
bを構成するパイプまたはパイプの一部の内側の中空ス
ペースがガス流路27、28となる。
【0011】セパレータ18は、燃料ガス流路27間お
よび酸化ガス流路28間に、セパレータ本体部18aの
一部となるリブ18cを有し、該リブ18cにガス流路
表面部18bをセパレータ本体部18aから外れないよ
うに押さえる突起18dが形成されている。突起18d
はリブ18cの先端部においてリブ18cからガス流路
27、28側に突出している。リブ18cの先端部に突
起18dが設けられていることによって、リブ18cの
先端面の拡散層との接触面積も増大する。また、リブ1
8cの先端部に突起18dが設けられていることによっ
て、リブ18cの先端面の拡散層との接触面積を接触抵
抗を所定値以下にするように保持したまま、突起18d
以外の部分でガス流路幅を拡げることができ、ガス流路
27、28の流路断面積を大にすることができる。
【0012】上記構造をもつセパレータ18の製造方法
は、セパレータ本体部18aを粉末原料より圧縮成形す
る際、該セパレータ本体部18aとは異なる材料のパイ
プの一部をセパレータ本体部18a内に埋め込む工程
と、パイプのセパレータ本体部18aの表面(リブ18
cの先端面)から拡散層側に突出している部分(図4で
2点鎖線で示した部分)を除去して(カットなどによる
除去)、パイプ内をガス流路27、28とするととも
に、パイプでガス流路表面部18bを形成する工程と、
からなる。パイプの材料は、金属または樹脂である。
【0013】パイプのセパレータ本体部18aの表面
(リブ18cの先端面)から突出している部分の除去に
よって、ガス流路27、28は開放され、拡散層を通し
てガスを拡散し、触媒層にガスを供給し、拡散させるこ
とができる。パイプが樹脂である場合には、パイプのセ
パレータ本体部18aの表面から突出している部分を除
去する時に、パイプのセパレータ本体部18aに埋まっ
ている部分も溶融またはガス化して除去してもよい。そ
の場合は、製造後にはガス流路表面部18bは無くな
る。
【0014】上記の本発明の全実施例に共通するセパレ
ータの構造部分およびその製造方法の作用を説明する。
セパレータ18が、パイプを用いて形成されたガス流路
表面部18bをもつので、成形の抜き勾配や刃工具との
干渉等からの制限を受けることなく、パイプの断面形状
を適宜選定することにより、ガス流路27、28の断面
形状に任意の形状を選択することができる。また、その
セパレータ18とその製造方法では、パイプの一部をセ
パレータ本体部18aに埋め込み、パイプのセパレータ
本体部表面から突出している部分を除去して、ガス流路
27、28を形成するので、成形の抜き勾配や刃工具と
の干渉等からの制限を受けることなく、ガス流路をアン
ダカット形状など、大きな流路断面積をもつ形状に容易
に形成できるとともに、セパレータと電極との接触面積
を増加させて電気接触抵抗を低減することができる。こ
れによって、燃料電池の電極へのガスの供給量増大、圧
損の低減、セパレータと拡散層との接触面積の増加によ
る電気接触抵抗の低減、により、燃料電池の出力を増大
させることができる。
【0015】つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を
説明する。本発明の実施例1では、図3、図4に示すよ
うに、パイプが、流路中心線に対して左右対称の断面形
状を有し、流路幅が、ガス流路27、28の溝底側(リ
ブ18cのつけ根側に対応)で拡げられ、ガス流路2
7、28の開放端(リブ18cの先端側に対応)で縮小
された、流路断面形状を有している。図示例では、突起
18dは拡散層との接触面が平坦面で、拡散層との接触
面と反対側の面が突起先端に近づくほど拡散層との接触
面に近づくテーパ面とされている。図4の2点鎖線部
は、パイプをセパレータ本体部18aに埋め込んでセパ
レータ本体部18aを圧縮・成形した後に除去される部
分である。除去された後は、流路は拡散層に向かって開
放する。本発明の実施例1の作用については、上記構造
によって、ガス流路27、28はアンダカット形状とな
り、大きな流路断面積をもつとともに、セパレータと電
極との接触面積が増加される。これによって、燃料電池
の電極へのガスの供給量増大、圧損の低減、セパレータ
と拡散層との接触面積の増加による電気接触抵抗の低減
が得られる。
【0016】本発明の実施例2では、図5、図6に示す
ように、ガス流路27、28はガス流路中心線(セパレ
ータ面に直交する方向に延びるガス流路中心線)に対し
て左右非対称の流路断面形状を有する。セパレータ18
はガス流路の断面形状の外形に沿って、パイプで形成さ
れたガス流路表面部18bを有していてもよいし(図
5、図6はパイプが有る場合を示す)、有していなくて
もよい。有していない場合は、セパレータ本体部18a
の圧縮・成形時には樹脂製パイプで形成されたガス流路
表面部18bはあるが、その後、溶融またはガス化して
樹脂製パイプを除去した場合である。
【0017】図5に示すように、セパレータ面を鉛直に
向けた場合に、流路の下側に位置する突起18dの高さ
1 を流路の上側に位置する突起18dの高さh2 より
高くする。また、セパレータ面を鉛直に向けた場合に、
流路の下側に位置する突起18dのテーパ面のリブ18
c先端面に対する角度θ1 を流路の上側に位置する突起
18dのテーパ面のリブ18c先端面に対する角度θ2
より小さくする。また、図6に示すように、セパレータ
面を鉛直に向けた場合に、ガス流路27、28の下面を
構成するガス流路面には、窪み18eが形成されてもよ
い。この窪み18eはガス流路表面部18bを構成する
パイプに形成しておき、該パイプをセパレータ本体部1
8aに埋め込む時に、形成する。
【0018】本発明の実施例2の作用については、流路
の下側に位置する突起18dの高さh1 を流路の上側に
位置する突起18dの高さh2 より高くすることによ
り、突起18dによってできる溝部の深さが大になり、
そこに溜めることができる凝縮水の量が大となり、耐ド
ライ性能、耐フラッディング性能ともに向上する。ま
た、流路の下側に位置する突起18dのテーパ面のリブ
18c先端面に対する角度θ1 を流路の上側に位置する
突起18dのテーパ面のリブ18c先端面に対する角度
θ2 より小さくすると、突起18dによってできる溝部
に凝縮水が排出されやすくなり、フラッディングが抑制
される。また、ガス流路面に窪み18eを形成すること
によって、凝縮水を窪み18eに溜めやすくなり、ガス
湿度が低下しにくくなり、その結果、電解質膜11が乾
きにくくなり、無加湿性能が向上する。
【0019】本発明の実施例3では、図7〜図9に示す
ように、セパレータ18は、燃料ガス流路27間および
酸化ガス流路28間に、セパレータ本体部18aの一部
となるリブ18cを有し、リブ間18cとリブ18c内
の両方に、ガス流路表面部18bにより形成されるガス
流路27または28が形成されている。すなわち、リブ
とリブとの間に形成されるガス流路27、28だけでな
く、リブ18c内にもガス流路27、28が形成されて
いる。そして、リブ18c内に形成されたガス流路2
7、28とリブ18cの先端面(拡散層と接触する面)
との間には貫通孔32が設けられて、この貫通孔32を
通して、リブ18c内に形成されたガス流路27、28
を流れるガスを、リブ18cの先端面と拡散層との圧接
面に供給する。
【0020】図9の例は燃料ガス流路27に実施例3を
適用した場合であり、貫通孔32は燃料ガス流路27の
下流側部分に設けられる。貫通孔32は燃料ガス流路2
7の上流側部分には設けられない。ガス流路表面部18
bはパイプで形成されてガス流路に沿って残っていても
よいし(図7〜図9はパイプが有る場合を示す)、有し
ていなくてもよい。有していない場合は、セパレータ本
体部18aの圧縮・成形時には樹脂製パイプで形成され
たガス流路表面部18bはあるが、その後、溶融または
ガス化して樹脂製パイプを除去した場合である。
【0021】本発明の実施例3の作用については、リブ
18cの先端面にはガスが回り込みにくく、ガスの供給
が不十分になりやすいが、リブ18cにガス流路を設け
貫通孔32を通してリブ18cの先端面にガスを供給す
るようにしたので、リブ18cの先端面にも十分にガス
を供給でき、セル全面で高出力の発電を行わせることが
でき、電池の出力性能を高めることができる。また、図
9に示すように、貫通孔32は燃料ガス流路27の下流
側部分に設けた場合は、燃料ガスの濃度が下流にいくに
従って低下しても、リブ先端面に燃料ガスを供給でき、
上流と下流で燃料ガス濃度がより均一になり、反応もよ
り均一になって、電池の出力性能を高めることができ
る。
【0022】
【発明の効果】請求項1〜4の燃料電池用セパレータに
よれば、パイプの一部をセパレータ本体部に埋め込み、
パイプのセパレータ本体部表面から突出している部分を
除去して、ガス流路を形成するので、ガス流路を、アン
ダカット形状など、大きな流路断面積をもつとともにセ
パレータと電極との接触面積を増加させた形状に容易に
形成でき、それによって、容易に、電池出力性能の向
上、電気接触抵抗の低減をはかることができる。請求項
3の燃料電池用セパレータによれば、ガス流路が該ガス
流路の中心線に対して左右非対称形状を有するので、生
成水をガス流路の溝底に保持しまたは排水しやすい形状
をとることができる。請求項4の燃料電池用セパレータ
によれば、リブ内にもガス流路を形成したので、リブ内
ガス流路を介してリブ先端と拡散層との接触面に容易に
ガスを供給することができる。請求項5、6の燃料電池
用セパレータの製造方法によれば、パイプの一部をセパ
レータ本体部に埋め込み、パイプのセパレータ本体部表
面から突出している部分を除去して、ガス流路を形成す
るので、ガス流路を、アンダカット形状など、大きな流
路断面積をもつとともに電極との接触面積を増加させた
形状に容易に形成でき、それによって、容易に、電池出
力性能の向上、電気接触抵抗の低減をはかることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池用セパレータを有する燃料電
池の全体概略図である。
【図2】図1の燃料電池の一部拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例1の燃料電池用セパレータと拡
散層、電解質膜の一部の断面図である。
【図4】本発明の実施例1の燃料電池用セパレータの製
造方法を示すセパレターの一部の断面図である。
【図5】本発明の実施例2の燃料電池用セパレータと拡
散層の一部の断面図である。
【図6】本発明の実施例2の燃料電池用セパレータ(図
5のものにさらに窪みを設けたもの)と拡散層の一部の
断面図である。
【図7】本発明の実施例3の燃料電池用セパレータと拡
散層の一部の断面図である。
【図8】図7のセパレータの正面図である。
【図9】図7の燃料電池用セパレータで貫通孔を燃料ガ
ス流路の下流だけに設けたものの正面図である。
【符号の説明】
10 (固体高分子電解質型)燃料電池 11 電解質膜 12 触媒層 13 拡散層 14 電極(アノード、燃料極) 15 触媒層 16 拡散層 17 電極(カソード、空気極) 18 セパレータ 18a セパレータ本体部 18b ガス流路表面部 18c リブ 18d 突起 18e 窪み 19 モジュール 20 ターミナル 21 インシュレータ 22 エンドプレート 23 スタック 24 テンションプレート 25 ボルト 26 冷媒流路 27 燃料ガス流路 28 酸化ガス流路 29 セル 30 燃料ガスマニホールド 31 酸化ガスマニホールド 32 貫通孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末原料の成形体からなるセパレータ本
    体部と、該セパレータ本体部とは異なる材料のパイプま
    たは該パイプの一部からなり前記セパレータ本体部に一
    体的に固定され内側がガス流路となるガス流路表面部
    と、を有する燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 ガス流路間に前記セパレータ本体部の一
    部となるリブを有し、該リブに前記ガス流路表面部を前
    記セパレータ本体部から外れないように押さえる突起が
    形成されている請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 前記ガス流路は該ガス流路の中心線に対
    して左右非対称形状を有する請求項1記載の燃料電池用
    セパレータ。
  4. 【請求項4】 ガス流路間に前記セパレータ本体部の一
    部となるリブを有し、リブ間とリブ内の両方に前記ガス
    流路表面部により形成されるガス流路が形成されている
    請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 セパレータ本体部を粉末原料より圧縮成
    形する際、該セパレータ本体部とは異なる材料のパイプ
    の一部をセパレータ本体部内に埋め込み、前記パイプの
    前記セパレータ本体部の表面から突出している部分を除
    去して前記パイプ内をガス流路とするとともに、前記パ
    イプでガス流路表面部を形成する燃料電池用セパレータ
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記パイプの前記セパレータ本体部の表
    面から突出している部分を除去する時に、前記パイプの
    前記セパレータ本体部に埋まっている部分も溶融または
    ガス化して除去する請求項5記載の燃料電池用セパレー
    タの製造方法。
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