JP2005331936A - 情報表示装置の駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロストーク電圧に起因するコントラスト低下を解消することができる情報表示装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、表示媒体を封入し、電極から表示媒体に電界を与えて、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示装置の駆動方法において、1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加するとともに、1回の画素書換えの間、非書換え画素に印加されるクロストーク電圧の極性が変化しないように駆動波形を調整する。
【選択図】図8

Description

本発明は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、表示媒体を封入し、電極から表示媒体に電界を与えて、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示装置の駆動方法に関するものである。
従来より、液晶(LCD)に代わる情報表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
これら従来技術は、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な情報表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用情報表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。特に最近では、分散粒子と着色溶液から成る分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置して成る電気泳動方式が提案され、期待が寄せられている。
しかしながら、電気泳動方式では、液中を粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題がある。さらに、低比重の溶液中に酸化チタン等の高比重の粒子を分散させているため沈降しやすくなっており、分散状態の安定性維持が難しく、画像繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。また、マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにして、見かけ上、上述した欠点が現れにくくしているだけであって、本質的な問題は何ら解決されていない。
一方、溶液中での挙動を利用する電気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸送層とを基板の一部に組み入れる方式も提案され始めている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、電荷輸送層、さらには電荷発生層を配置するために構造が複雑化するとともに、導電性粒子に電荷を一定に注入することは難しいため、安定性に欠けるという問題もある。
上述した種々の問題を解決するための一方法として、少なくとも一方が透明な対向する基板間に粒子群または粉流体からなる表示媒体を封入し、表示媒体に電界を与えて、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示装置が知られている。
趙 国来、外3名、"新しいトナーディスプレイデバイス(I)"、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)"Japan Hardcopy’99"論文集、p.249-252
上述した表示媒体を用いる情報表示装置において、単純マトリックス駆動やダイナミック駆動(セグメントパネル)などで駆動する場合、非書換え画素に印加されるクロストーク電圧によるコントラスト低下が問題であった。
クロストーク(漏話)とは元々電話で他の回線の信号が混じり合う現象を言うが、この場合のクロストークとは、列電極が非選択にもかかわらず、他の行の影響を受けて実際とは違う画像が表示されてしまう現象である。上述した表示媒体を使用する情報表示装置のパッシブマトリクス駆動による表示では、列電極の非選択行には表示を保持するための電圧が印加される。この保持電圧が列電極の行数だけ印加される影響で、情報表示に濃淡が発生しムラになる。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、クロストーク電圧に起因するコントラスト低下を解消することができる情報表示装置の駆動方法を提供しようとするものである。
本発明の情報表示装置の駆動方法は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、表示媒体を封入し、電極から表示媒体に電界を与えて、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示装置の駆動方法において、1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加するとともに、1回の画素書換えの間、非書換え画素に印加されるクロストーク電圧の極性が変化しないように駆動波形を調整したことを特徴とするものである。
本発明の情報表示装置の駆動方法の好適例としては、1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加する間、書換え画素に印加されるパルス電圧におけるピークとピークとの間隔を広くすること、および、ロウ(走査)駆動電圧およびカラム駆動電圧をそれぞれ同一周期および同一デューティーのパルス列で構成し、ロウ側の列選択に際し、ロウ駆動電圧とカラム駆動電圧のそれぞれのパルス列の位相を反転すること、がある。
本発明の情報表示装置の駆動方法によれば、1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加するとともに、1回の画素書換えの間、非書換え画素に印加されるクロストーク電圧の極性が変化しないように駆動波形を調整することで、クロストーク電圧に起因するコントラスト低下を解消することができる。
まず、本発明の対象となる情報表示装置が備える情報表示用パネルの基本的な構成について説明する。本発明で用いる情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間に封入した表示媒体(粒子群または粉流体)に電界が付与される。付与された電界方向にそって、高電位側に向かっては低電位に帯電した表示媒体がクーロン力などによって引き寄せられ、また、低電位側に向かっては高電位に帯電した表示媒体がクーロン力などによって引き寄せられ、それら表示媒体が電位の切替による電界方向の変化によって移動方向を変えることにより、情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し時あるいは保存時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体とする粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気影像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の情報表示装置で用いる情報表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、それぞれが少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは粒子群からなる白色表示媒体3Wと粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1、2の外部に配置した電極(図示せず)から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図1(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図2(a)、(b)に示す例では、それぞれが少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは粒子群からなる白色表示媒体3Wと粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、図2(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図3(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する1種の表示媒体3(ここでは粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、基板1に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3(b)に示す例では、図3(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。また、図3(b)において、手前にある隔壁は省略している。
以上の説明は、粒子群からなる白色表示媒体3Wを粉流体からなる白色表示媒体に、粒子群からなる黒色表示媒体3Bを粉流体からなる黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することが出来る。
本発明の情報表示装置の駆動方法の特徴は、上述した構成の情報表示装置において、様々な駆動方法を適用した場合のクロストーク電圧波形をさらに詳細に検討し、最適な方法を選択することにより、コントラストを向上させた点にある。具体的には、1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加する間、非書換え画素に印加されているクロストーク電圧の極性が変化しないよう、すなわち、非書換え画素におけるロウ(走査)駆動電圧とカラム駆動電圧との差分として与えられるクロストーク電圧のパルスが正と負の両極性の領域にまたがって存在しないよう、言い換えると、正の場合は正の領域のみに存在し、負の場合は負の領域のみに存在するよう、駆動電圧のパルス波形を調整した点にある。
図4(a)、(b)はそれぞれ2行2列の単純マトリックスにおけるロウ1選択時とロウ2選択時の状態を示す図である。図4(a)、(b)に示す例において、書換えしたい画素(図中斜線部)に書換え電圧を印加すると、図示したクロストーク1〜3の3種類のクロストーク電圧がかかる。行列数が増えても上記2種類の電圧のみが存在する(ロウに選択・非選択の2種、カラムに書換え・非書換えの2種で、2×2の2種である。もっと複雑な駆動ロジックを用いればさらに多種類の電圧が存在する)。クロストーク電圧が0Vでない場合、非書換え画素がたとえば黒なら白みがかった黒(グレー)に、たとえば白なら黒みがかった白(グレー)になって画質を劣化させる(白黒表示の場合)。画像メモリー性のある情報表示装置の場合は印加電圧の極性を反転して書込み(消去と同意の場合もある)を行う必要がある。
また、本発明の情報表示装置の駆動方法の好適例として、上述したコントラストの向上に加えて、1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加する間、書換え画素に印加されるパルス電圧におけるピークとピークとの間隔を広くすることで、書換え画素の表示色を濃くすることができ、その結果、コントラストをさらに向上させることができる。具体的には、ロウ(走査)駆動電圧およびカラム駆動電圧をそれぞれ同一周期および同一デューティーのパルス列で構成し、ロウ側の列選択に際し、ロウ駆動電圧とカラム駆動電圧のそれぞれのパルス列の位相を反転することで、書換え画素におけるロウ(走査)駆動電圧とカラム駆動電圧との差分として与えられるクロストーク電圧において、ピーク・トゥ・ピークの差を大きくして、書換え画素の色を濃くすることができる。いずれの例も、後述する実施例で詳細に説明する。
以下、本発明の情報表示装置で用いる情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板は情報表示用パネル外側から表示媒体の色が確認できる透明な基板2であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板1は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
電極については、視認側であり透明である必要のある基板2側に設ける電極6は、透明かつパターン形成可能である導電性材料で形成され、例示すると、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金、酸化インジウム等の金属類やITO、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の透明導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。基板1側に設ける電極5の材質や厚みなどは上述した電極6と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて設ける隔壁4については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。本発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成される表示セルは、図5に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、情報表示の鮮明さが増す。ここで、隔壁の形成方法を例示すると、スクリーン印刷法、金型転写法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。このうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明の情報表示装置において表示媒体として用いる粒子について説明する。粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
また、本発明の粒子は平均粒子径d(0.5)が、0.1〜50μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために粒子の移動に支障をきたすようになる。
更に本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、情報表示用パネルにおける粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、粒子の帯電量測定を行うことにより、表示媒体に用いる粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
次に、本発明の情報表示装置において表示媒体として用いる粉流体について説明する。なお、本発明の情報表示装置で用いる粉流体の名称については、本出願人が「電子粉流体(登録商標):登録番号4636931」の権利を得ている。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
すなわち、本発明における粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、本発明の情報表示装置で固体状物質を分散質とするものである。
本発明の対象となる情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入するものであり、このような粉流体は、低電圧の印加でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
本発明に用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の情報表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
エアロゾル状態の範囲は、粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍以上であることが好ましく、更に好ましくは2.5倍以上、特に好ましくは3倍以上である。上限は特に限定されないが、12倍以下であることが好ましい。
粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍より小さいと表示上の制御が難しくなり、また、12倍より大きいと粉流体を装置内に封入する際に舞い過ぎてしまうなどの取扱い上の不便さが生じる。なお、最大浮遊時の見かけ体積は次のようにして測定される。すなわち、粉流体が透過して見える密閉容器に粉流体を入れ、容器自体を振動或いは落下させて、最大浮遊状態を作り、その時の見かけ体積を容器外側から測定する。具体的には、直径(内径)6cm、高さ10cmのポリプロピレン製の蓋付き容器(商品名アイボーイ:アズワン(株)製)に、未浮遊時の粉流体として1/5の体積相当の粉流体を入れ、振とう機に容器をセットし、6cmの距離を3往復/secで3時間振とうさせる。振とう停止直後の見かけ体積を最大浮遊時の見かけ体積とする。
また、本発明では、粉流体の見かけ体積の時間変化が次式を満たすものが好ましい。
10/V>0.8
ここで、Vは最大浮遊時から5分後の見かけ体積(cm)、V10は最大浮遊時から10分後の見かけ体積(cm)を示す。なお、本発明の情報表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化V10/Vが0.85よりも大きいものが好ましく、0.9よりも大きいものが特に好ましい。V10/Vが0.8以下の場合は、通常のいわゆる粒子を用いた場合と同様となり、本発明のような高速応答、耐久性の効果が確保できなくなる。
また、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、好ましくは0.1〜20μm、更に好ましくは0.5〜15μm、特に好ましくは0.9〜8μmである。0.1μmより小さいと表示上の制御が難しくなり、20μmより大きいと、表示上の鮮明さに欠けるようになる。なお、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、次の粒子径分布Spanにおけるd(0.5)と同様である。
粉流体を構成する粒子物質は、下記式に示される粒子径分布Spanが5未満であることが好ましく、更に好ましくは3未満である。
粒子径分布Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
ここで、d(0.5)は粉流体を構成する粒子物質の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質が90%である粒子径をμmで表した数値である。粉流体を構成する粒子物質の粒子径分布Spanを5以下とすることにより、サイズが揃い、均一な粉流体移動が可能となる。
なお、以上の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粉流体にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。この粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られる。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粉流体を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、測定を行うことができる。
粉流体の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、モノマーから重合しても、既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。以下、粉流体を構成する樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板との付着力を制御する上から、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
荷電制御剤の例としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
しかしながら、このような材料を工夫無く混練り、コーティングなどを施しても、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することはできない。エアロゾル状態を示す粉流体の決まった製法は定かではないが、例示すると次のようになる。
まず、粉流体を構成する粒子物質の表面に、平均粒子径が20〜100nm、好ましくは20〜80nmの無機微粒子を固着させることが適当である。更に、その無機微粒子がシリコーンオイルで処理されていることが適当である。ここで、無機微粒子としては、二酸化珪素(シリカ)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅等が挙げられる。この無機微粒子を固着させる方法が重要であり、例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所(株)製)やメカノフュージョン(ホソカワミクロン(株)製)などを用いて、ある限定された条件下(例えば処理時間)で、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することができる。
更に、本発明においては基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下、更に好ましくは35%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板内側に設けた場合)、表示媒体(粒子群あるいは粉流体3)の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の情報表示装置が備える情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動の支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を更に具体的に説明する。但し本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
まず、図6に示すようにロウ電極11−1〜11−nとカラム電極12−1〜12−mから構成される単純マトリックスパネルを作製した。単純マトリックスパネルでは、ロウ電極11−1〜11−nまで1列ずつ選択して1画面を書き換える。そして、図7に比較例1の駆動方法を示すとともに、図8〜図10に実施例1〜3の駆動方法を示す。図7〜図10の駆動方法では、説明を簡単にするために、図4(a)、(b)に示した例と同じ2行2列の単純マトリックスパネルを例にとって説明し、1回の書換えに際し2回のパルス電圧を印加(ON-OFF-ON-OFF)して駆動した例を示す。そして、1番目のロウ書換え時(選択時)及び2番目のロウ書換え時(選択時)の、ロウ、カラム及びそれぞれの電極に印加される電圧波形と各画素に印加される電圧波形を示している。
<比較例1>
図7に示す比較例1の駆動方法では、カラムの書換え電圧をパルス状に2回印加させる一方、ロウの選択電圧は従来と同様とした。本例では、非書換え画素に印加されるクロストーク2及び4におけるパルス状の電圧が、一方のピークが+V1で他方のピークが−V1と極性が変化しており、また、ピーク・トゥ・ピークの大きさが大きい。どちらも表示媒体が移動し易くなる方向であり、クロストークの影響をより強く受け、コントラストは良好であるがクロストークが目立ち表示品質が劣化した。
<実施例1>
図8に示す実施例1の駆動方法では、ロウの選択電圧をパルス状に2回印加させる一方、カラムの書換え電圧は従来と同様とした。本例では、非書換え画素に印加されるクロストーク1〜3及び4〜6におけるパルス状の電圧のいずれもが極性が一定、すなわち、クロストーク1と6では一方のピークが0Vで他方のピークが−V1と極性が一定であり、クロストーク2と4では+V1と極性が一定であり、クロストーク3と5では−V1と極性が一定である。ただ、画素に印加される書換え電圧のピーク・トゥ・ピークが書換え電圧の半分(V2−V1)である。そのため、コントラストはやや低下したが、1回から複数回にパルス電圧の印加を分割する目的に対してクロストークが低減し、表示品質としては良好となった。
<実施例2>
図9に示す実施例2の駆動方法では、ロウ/カラムを同期させたパルス列とし、ロウを選択する特にはパルスを取り除く。バイアス電圧が駆動電圧の1/2でない場合はパルスを取り除いたときの印加電圧は0Vでない場合もある。本例では、非書換え画素に印加されるクロストーク1〜3及び4〜6におけるいずれもが極性が一定、すなわち、クロストーク1と6では0Vと極性が一定であり、クロストーク2と4では一方のピークが+Vで他方のピークが0Vと極性が一定であり、クロストーク3と5では一方のピークが0Vで他方のピークが−V1と極性が一定である。実施例2では、クロストークの影響は実施例1の改善効果をそのままに、書換え電圧のピーク・トゥ・ピークの大きさを実施例1より2倍も大きくしている。これにより、書換え画素の書換えを効果的に行うことができ、且つ、非書換え画素がクロストークの影響で変化してしまうことを防ぐことができた。
<実施例3>
図10に示す実施例3の駆動方法では、ロウ(走査)駆動電圧およびカラム駆動電圧をそれぞれ同一周期および同一デューティーのパルス列で構成し、ロウ側の列選択に際し、ロウ駆動電圧とカラム駆動電圧のそれぞれのパルス列の位相を反転する。本例では、非書換え画素に印加されるクロストーク1〜3及び4〜6におけるいずれもが極性が一定、すなわち、クロストーク1と6では一方のピークが0Vで他方のピークが−V1と極性が一定であり、クロストーク2と4では一方のピークが+Vで他方のピークが0Vと極性が一定であり、クロストーク3と5では一方のピークが0Vで他方のピークが−V1と極性が一定である。実施例3では、クロストークの影響は実施例1、2の改善効果をそのままに、書換え電圧のピーク・トゥ・ピークの大きさを実施例1より3倍も大きくしている。これにより、書換え画素の書換えをより効果的に行うことができ、且つ、非書換え画素がクロストークの影響で変化してしまうことをより良好に防ぐことができた。
なお、上述した実施例1〜3及び比較例1では、0Vを基準に印加する電圧の正負を定めたが、本発明の情報表示装置では駆動するために基準が0Vである必要はない。その場合は、0Vを基準とした正負ではなく、基準となる電圧に対し、正側に一定か負側に一定かを規定すれば良い。また、非選択ロウに印加するバイアス電圧をV1(=(V2)/2)とカラムに印加する書換え電圧V2の半分としたが、これに限定されるものではなく、例えば、バイアス電圧V1を((V2)/3)とすることもできる。
<効果の確認>
上述した実施例1〜3及び比較例1に示す駆動方法で駆動する、ロウ(走査)側320ライン、カラム側320ラインの図11(a)に示す単純マトリックスパネルにテストパターンを表示し、図11(b)に示す書換え(クロストークなし)エリアとクロストークエリア(上記クロストーク4〜6)の反射率を、光学濃度計(グレタマクベス社製RD−1)によって測定した。駆動条件は以下の通りであった。すなわち、1画素に対する書換え電圧印加回数=8、コントラストが最大で且つクロストーク4の影響が最も少なくなる駆動電圧で駆動し、非選択カラム/ロウは駆動電圧の1/2でバイアスした。結果を以下の表1に示す。
Figure 2005331936
表1の結果から、非書換え画素に印加されるクロストーク1〜3及び4〜6におけるパルス状の電圧のいずれも極性が一定の実施例1〜3は、非書換え画素に印加されるクロストーク2及び4においてパルス状の電圧の極性が一定でない比較例1と比べて、濃度変化が少なくクロストークが目立たないことがわかる。また、実施例1〜3を比較してみると、書換え電圧のピーク・トゥ・ピークの大きさが大きいほど、濃度変化が少なくクロストークが目立たないことがわかる。
本発明の駆動方法を利用した情報表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、電子POP、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部などに好適に用いられる。
(a)、(b)はそれぞれ本発明の粒子を用いる情報表示装置に用いる情報表示用パネルの一例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の粒子を用いる情報表示装置に用いる情報表示用パネルの他の例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の粒子を用いる情報表示装置に用いる情報表示用パネルのさらに他の例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ2行2列の単純マトリックスにおけるロウ1選択時とロウ2選択時の状態を示す図である。 本発明の情報表示装置に用いる情報表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。 ロウ電極とカラム電極とから構成される単純マトリックスパネルの一例を説明するための図である。 比較例1の駆動方法を説明するための図である。 実施例1の駆動方法を説明するための図である。 実施例2の駆動方法を説明するための図である。 実施例3の駆動方法を説明するための図である。 (a)、(b)はそれぞれテストパターン及びテストパターン上の測定位置を説明するための図である。
符号の説明
1、2 基板
3 表示媒体
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
4 隔壁
5、6 電極
11−1〜11−n ロウ電極
12−1〜12−m カラム電極

Claims (3)

  1. 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、表示媒体を封入し、電極から表示媒体に電界を与えて、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示装置の駆動方法において、1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加するとともに、1回の画素書換えの間、非書換え画素に印加されるクロストーク電圧の極性が変化しないように駆動波形を調整したことを特徴とする情報表示装置の駆動方法。
  2. 1回の画素書換えに際し複数回パルスを印加する間、書換え画素に印加されるパルス電圧におけるピークとピークとの間隔を広くすることを特徴とする請求項1記載の情報表示装置の駆動方法。
  3. ロウ(走査)駆動電圧およびカラム駆動電圧をそれぞれ同一周期および同一デューティーのパルス列で構成し、ロウ側の列選択に際し、ロウ駆動電圧とカラム駆動電圧のそれぞれのパルス列の位相を反転することを特徴とする請求項2記載の情報表示装置の駆動方法。
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