JP5129919B2 - 画像表示装置の駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、第1の色と第2の色との少なくとも2種類の画像表示媒体を封入し、電極から画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示装置の駆動方法に関するものである。
従来より、液晶(LCD)に代わる画像表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた画像表示装置が提案されている。
これら従来技術は、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な画像表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用画像表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。特に最近では、分散粒子と着色溶液から成る分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置して成る電気泳動方式が提案され、期待が寄せられている。
しかしながら、電気泳動方式では、液中を粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題がある。さらに、低比重の溶液中に酸化チタン等の高比重の粒子を分散させているため沈降しやすくなっており、分散状態の安定性維持が難しく、画像繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。また、マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにして、見かけ上、上述した欠点が現れにくくしているだけであって、本質的な問題は何ら解決されていない。
一方、溶液中での挙動を利用する電気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸送層とを基板の一部に組み入れる方式も提案され始めている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、電荷輸送層、さらには電荷発生層を配置するために構造が複雑化するとともに、導電性粒子に電荷を一定に注入することは難しいため、安定性に欠けるという問題もある。
上述した種々の問題を解決するための一方法として、少なくとも一方が透明な対向する基板間に粒子群または粉流体からなる画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示装置が知られている。
趙 国来、外3名、"新しいトナーディスプレイデバイス(I)"、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)"Japan Hardcopy’99"論文集、p.249-252
上述した画像表示媒体を使用する画像表示装置において、一方の基板側で行方向に延びる複数本の電極からなる行電極、及び、他方の基板側で列方向に延びる複数本の電極からなる列電極、に対し、行電極の一端から他端にスキャンして電圧を印加することで1画面の画像を表示するにあたり、マトリクス表示するよう駆動させる場合や、セグメントをダイナミック駆動させる場合に、クロストークが発生する問題があった。
クロストーク(漏話)とは元々電話で他の回線の信号が混じり合う現象を言うが、この場合のクロストークとは、列電極が非選択にもかかわらず、他の行の影響を受けて実際とは違う画像が表示されてしまう現象である。上述した画像表示媒体を使用する画像表示装置のパッシブマトリクス駆動による表示では、列電極の非選択行には表示を保持するための電圧が印加される。この保持電圧が列電極の行数だけ印加される影響で、コントラストが低下し、又、表示パターンによっては画像表示に濃淡が発生しムラになる。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、クロストークに起因するコントラストの低下及び濃淡のムラを無くすことのできる画像表示装置の駆動方法を提供しようとするものである。
本発明の画像表示装置の駆動方法は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、第1の色と第2の色との少なくとも2種類の画像表示媒体を封入し、電極から画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示装置の駆動方法において、電界を発生させるため電極に印加する駆動電圧として、オン状態である駆動電圧とオフ状態である画像表示媒体が移動を開始するしきい値以下の電圧との複数の電圧から成るパルス状の電圧を印加することを特徴とするものである。ここで、駆動電圧Vはしきい値電圧Vより大きい(V>V>V:Vはしきい値以下の電圧)。
本発明の画像表示装置の駆動方法の好適例としては、パルス状の電圧のデューティー比(=パルス幅/(パルス幅+オフ状態の時間))が0.9以下であること、オフ状態の時間が0.1msec以上であること、がある。
本発明の画像表示装置の駆動方法によれば、電界を発生させるため電極に印加する駆動電圧として、オン状態である駆動電圧とオフ状態である画像表示媒体が移動を開始するしきい値以下の電圧との複数の電圧から成るパルス状の電圧を印加することで、クロストークに起因するコントラストの低下及び濃淡のムラを無くすことができる。
まず、本発明の対象となる画像表示装置が備える画像表示用パネルの基本的な構成について説明する。本発明で用いる画像表示用パネルでは、対向する2枚の基板間に封入した画像表示媒体(粒子群または粉流体)に電界が付与される。付与された電界方向にそって、高電位側に向かっては低電位に帯電した画像表示媒体がクーロン力などによって引き寄せられ、また、低電位側に向かっては高電位に帯電した画像表示媒体がクーロン力などによって引き寄せられ、それら画像表示媒体が電位の切替による電界方向の変化によって往復運動することにより、画像表示がなされる。従って、画像表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し時あるいは保存時の安定性を維持できるように、画像表示用パネルを設計する必要がある。ここで、画像表示媒体として粒子群を用いた場合、粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気影像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の画像表示装置で用いる画像表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図2(a)、(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、2種以上の色の異なる粒子3(ここでは白色粒子3Wと黒色粒子3Bを示す)を、基板1、2の外部に設けた電極から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色粒子3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設け表示セルを画成している。
図2(a)、(b)に示す例では、2種以上の色の異なる粒子3(ここでは白色粒子3Wと黒色粒子3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色粒子3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、図2(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設け表示セルを画成している。
以上の説明は、白色粒子3Wを白色粉流体に、黒色粒子3Bを黒色粉流体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することが出来る。
本発明の画像表示装置の駆動方法の特徴は、上述した構成の画像表示装置において、従来は画像表示にあたってオン状態である駆動電圧Vを連続して印加していたのに対し、オン状態である駆動電圧Vとオフ状態である画像表示媒体が移動を開始するしきい値以下の電圧Vとの間を往復するパルス状の電圧を印加する点にある。言い換えると、しきい値以下の電圧Vを印加するオフ状態の時間(=オフ時間)という新しい概念を用い、オフ時間を制御することでクロストークを低減している。この際、V、Vは複数の値と取る事ができ、又、徐々に変化させてもよい。
図3は本発明の画像表示装置の駆動方法を用いるパルス電圧の一例を示す図である。図3に示す例において、本発明で用いるパルス電圧は、オン状態である駆動電圧とオフ状態である画像表示媒体が移動を開始するしきい値(V)以下の電圧とを用いたパルスとして示される。そして、本発明の好適例としては、パルス電圧のデューティー比(=パルス幅/(パルス幅+オフ状態の時間))が0.9以下であること、及び、オフ状態の時間が0.1msec以上であること、がある。いずれの例も、後述する実施例で詳細に説明する。
以下、本発明の対象となる画像表示装置を構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板は装置外側から画像表示媒体の色が確認できる透明な基板2であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板1は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型画像表示装置とする場合に不都合がある。
各基板側に設ける電極については、視認側であり透明である必要のある基板2側に設ける電極6は、透明かつパターン形成可能である導電性材料で形成され、例示すると、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類やITO、酸化インジウム、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の透明導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。基板1側に設ける電極5の材質や厚みなどは上述した電極6と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて設ける隔壁4については、その形状は表示にかかわる画像表示媒体の種類により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。本発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成される表示セルは、図4に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示側から見える隔壁断面部分に相当する部分(表示セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、画像表示の鮮明さが増す。ここで、隔壁の形成方法を例示すると、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。このうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法が好適に用いられる。
次に、本発明の画像表示装置において画像表示媒体として用いる粒子について説明する。粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
また、本発明の粒子は平均粒子径d(0.5)が、0.1〜50μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために粒子の移動に支障をきたすようになる。
更に本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、画像表示用パネルにおける粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、粒子の帯電量測定を行うことにより、画像表示媒体に用いる粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
次に、本発明の画像表示装置において画像表示媒体として用いる粉流体について説明する。なお、本発明の画像表示装置で用いる粉流体の名称については、本出願人が「電子粉流体(登録商標)」の権利を得ている。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
すなわち、本発明における粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、本発明の画像表示装置で固体状物質を分散質とするものである。
本発明の対象となる画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入するものであり、このような粉流体は、低電圧の印加でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
本発明に用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の画像表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
エアロゾル状態の範囲は、粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍以上であることが好ましく、更に好ましくは2.5倍以上、特に好ましくは3倍以上である。上限は特に限定されないが、12倍以下であることが好ましい。
粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍より小さいと表示上の制御が難しくなり、また、12倍より大きいと粉流体を装置内に封入する際に舞い過ぎてしまうなどの取扱い上の不便さが生じる。なお、最大浮遊時の見かけ体積は次のようにして測定される。すなわち、粉流体が透過して見える密閉容器に粉流体を入れ、容器自体を振動或いは落下させて、最大浮遊状態を作り、その時の見かけ体積を容器外側から測定する。具体的には、直径(内径)6cm、高さ10cmのポリプロピレン製の蓋付き容器(商品名アイボーイ:アズワン(株)製)に、未浮遊時の粉流体として1/5の体積相当の粉流体を入れ、振とう機に容器をセットし、6cmの距離を3往復/secで3時間振とうさせる。振とう停止直後の見かけ体積を最大浮遊時の見かけ体積とする。
また、本発明では、粉流体の見かけ体積の時間変化が次式を満たすものが好ましい。
10/V>0.8
ここで、Vは最大浮遊時から5分後の見かけ体積(cm)、V10は最大浮遊時から10分後の見かけ体積(cm)を示す。なお、本発明の画像表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化V10/Vが0.85よりも大きいものが好ましく、0.9よりも大きいものが特に好ましい。V10/Vが0.8以下の場合は、通常のいわゆる粒子を用いた場合と同様となり、本発明のような高速応答、耐久性の効果が確保できなくなる。
また、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、好ましくは0.1〜20μm、更に好ましくは0.5〜15μm、特に好ましくは0.9〜8μmである。0.1μmより小さいと表示上の制御が難しくなり、20μmより大きいと、表示上の鮮明さに欠けるようになる。なお、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、次の粒子径分布Spanにおけるd(0.5)と同様である。
粉流体を構成する粒子物質は、下記式に示される粒子径分布Spanが5未満であることが好ましく、更に好ましくは3未満である。
粒子径分布Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
ここで、d(0.5)は粉流体を構成する粒子物質の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質が90%である粒子径をμmで表した数値である。粉流体を構成する粒子物質の粒子径分布Spanを5以下とすることにより、サイズが揃い、均一な粉流体移動が可能となる。
なお、以上の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粉流体にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。この粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られる。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粉流体を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、測定を行うことができる。
粉流体の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、モノマーから重合しても、既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。以下、粉流体を構成する樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板との付着力を制御する上から、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
荷電制御剤の例としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
しかしながら、このような材料を工夫無く混練り、コーティングなどを施しても、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することはできない。エアロゾル状態を示す粉流体の決まった製法は定かではないが、例示すると次のようになる。
まず、粉流体を構成する粒子物質の表面に、平均粒子径が20〜100nm、好ましくは20〜80nmの無機微粒子を固着させることが適当である。更に、その無機微粒子がシリコーンオイルで処理されていることが適当である。ここで、無機微粒子としては、二酸化珪素(シリカ)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅等が挙げられる。この無機微粒子を固着させる方法が重要であり、例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所(株)製)やメカノフュージョン(ホソカワミクロン(株)製)などを用いて、ある限定された条件下(例えば処理時間)で、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することができる。
更に、本発明においては基板間の画像表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下、更に好ましくは35%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a)、(b)〜図2(a)、(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6、画像表示媒体(粒子群あるいは粉流体3)の占有部分、隔壁4の占有部分(存在する場合)、装置シール部分を除いた、いわゆる画像表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように装置に封入することが必要であり、例えば、画像表示媒体の充填、基板の組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の画像表示装置が備える画像表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、画像表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の空間における画像表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には画像表示媒体の移動の支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、実施例を示して、本発明を更に具体的に説明する。但し本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
<コントラストと駆動電圧のマージンについて>
本発明の画像表示装置の駆動方法を評価する指標となる、コントラストと駆動電圧のマージンを、以下のような実験を行うことで定義した。
1.実験方法
クロストークの影響を測定するために最も単純なテストパターンをさまざまな駆動により表示させ、電圧を変えて反射率を測定することとした。
1.1.テストパターン
パッシブマトリクス駆動により表示するテストパターンを図5に示す。図5中、(a)は黒ベタ領域、(b)は白ベタ領域、(c)〜(f)はクロストークにより影響を受ける領域である。詳細は次の項で述べる。
1.2.典型的な反射率−印加電圧特性の説明
図6にテストパターンを表示したときの表示画面、図7に測定した典型的な反射率−印加電圧特性を示す。図6のように5×5の測定ポイントを割り付けて、書込み電圧を0Vから徐々に印加してテストパターンを表示させたときの各点の反射率を測定した。このうち四角で囲んだ部分をそれぞれ平均化した値を各領域の反射率とし、図7では、横軸印加電圧、縦軸反射率の特性曲線を描いている。以下、図7に示すそれぞれのラインについて説明する。尚、本実験のマトリクス駆動は以下の表1の様に行った。又、以下の説明では、列側の電極にかかる電位を+として電位差を表記している。例えば、列に0V、行に50V電圧がかかればその電極の電位差は−50Vになる。
Figure 0005129919
(1)領域1−1
ラインの選択時には0(V)の電圧が加わり、非選択時にはスキャンの前半では−V/2、後半ではV/2のクロストーク電圧が加わる。この領域はスキャンの前半にライン選択されるが、印加電圧が大きくなるとスキャン後半のクロストークの影響を大きく受け、白表示にもかかわらず黒色へと移行する。
(2)領域1−5
ラインの選択時にはVの電圧が加わり、非選択時にはスキャンの前半では−V/2、後半ではV/2のクロストーク電圧が加わる。スキャンの後半に選択されるこの領域はほとんどクロストークの影響を受けないので、領域5とほぼ同じ傾向を示す。
(3)領域2−1
ラインの選択時にはVの電圧が加わり、非選択時にはスキャンの前半ではV/2、後半では−V/2のクロストーク電圧が加わる。スキャンの前半にライン選択されるこの領域は、印加電圧が大きくなるとスキャン後半のクロストークの影響を大きく受け、黒表示にもかかわらず白色へと移行する。
(4)領域2−5
ラインの選択時には0(V)の電圧が加わり、非選択時にはスキャンの前半ではV/2、後半では−V/2のクロストーク電圧が加わる。この領域はスキャンの後半にライン選択されるが、領域1−5と異なり、0(V)で選択されるので、前半に受けたクロストークの影響が残ってしまう。このため、印加電圧が高くなると白表示にもかかわらずやや黒色に移行する。
(5)領域4
ラインの選択時には0(V)の電圧が加わり、非選択時には常に−V/2の電圧が加わるこの領域は白表示のままであり、これが各表示法の白の基準となる。
(6)領域5
ラインの選択時にはVの電圧が加わり、非選択時には常にV/2の電圧が加わるこの領域は黒表示のままであり、これが各表示法の黒の基準となる。
2.評価方法
中間調表示をする上で重要な評価項目としてコントラストがある。各領域の中でもっとも重要な領域は領域2−1である。どんなに黒の最低反射率が低くても、領域2−1がクロストークの影響で白側へシフトしているため、コントラストがこの領域の反射率に制限されてしまう。領域1−1もクロストークの影響を大きく受けてはいるが、このクロストークによる変化は領域2−1に比べて高電圧側で起こっている。消費電力低減のために、より低電圧で良好な表示を得ることを目的としているので、領域1−1のクロストークは無視できる。
ここで本実験での評価方法を以下のように定義する。
(1)コントラスト(図7のライン11)
通常のコントラストは白色の最大反射率と黒色の最小反射率との比で表されるが、本実験では上に述べた事項を考慮して、以下のように定義した。すなわち、コントラストを、ライン2−1の最低(最高:黒消し白書きの場合)レベルの反射率とその時の白(黒:黒消し白書きの場合)表示の反射率の比として定義した。なお、コントラストはより高い方が良い。
(2)駆動電圧のマージン(図7のライン12)
駆動電圧のマージンは、ライン2−1の最低(最高:黒消し白書きの場合)レベルの反射率とその時の白(黒:黒消し白書きの場合)表示の反射率の差の10%上がった(下がった:黒消し白書きの場合)ところでの、ライン2−1の幅として定義した。なお、駆動電圧のマージンは広い方が良い。
<パルス状の駆動電圧について>
以上のように定義したコントラストと駆動電圧のマージンを指標として、パルス状の駆動電圧について調べた。本実験ではしきい値以下の電圧V=0(V)とした。
(1)デューティー比について
まず、駆動電圧として、パルス幅0.2msecで4パルス、パルス幅0.08msecで8パルス、パルス幅0.2msecで8パルスの3種類のパルス状の電圧を用い、各パルス状電圧のデューティー比を種々変化させたときのコントラストを測定した。結果を図8に示す。なお、図8において、横軸のデューティー比は対数として記載している。図8の結果から、デューティー比が0.9を超えるとコントラストが低下していることがわかり、デューティー比を0.9以下とすることが好ましいことがわかる。
次に、駆動電圧として、パルス幅0.2msecで4パルス、パルス幅0.08msecで8パルス、パルス幅0.2msecで8パルスの3種類のパルス状の電圧を用い、各パルス状電圧のデューティー比を種々変化させたときのマージンを測定した。結果を図9に示す。図9の結果から、マージンはデューティー比が小さいほど大きいので、デューティー比は小さければ小さいほど好ましいことがわかる。
(2)オフ時間について
上述したデューティー比とコントラストまたはマージンとの関係について得られたデータに基づき、オフ時間とマージンとの関係について調べた。結果を図10に示す。図10の結果から、オフ時間が0.1msec未満であるとマージンが小さくなることがわかり、オフ時間を0.1msec以上とすることが好ましいことがわかる。
本発明の画像表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、電子POP、電子値札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部などに好適に用いられる。
(a)、(b)はそれぞれ本発明の粒子を用いる画像表示装置の一例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の粒子を用いる画像表示装置の他の例を示す図である。 本発明の画像表示装置の駆動方法を用いるパルス電圧の一例を示す図である。 本発明の画像表示装置に用いる画像表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。 パッシブマトリックス駆動により表示するテストパターンの一例を示す図である。 テストパターンを実際に表示したときの表示画面及び測定領域を示す図である。 図6に示す各領域で測定した印加電圧と反射率との関係を示すグラフである。 パルス状の駆動電圧におけるデューティー比とコントラストとの関係を示すグラフである。 パルス状の駆動電圧におけるデューティー比とマージンとの関係を示すグラフである。 パルス状の駆動電圧におけるオフ時間とマージンとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1、2 基板
3 粒子(粉流体)
3W 白色粒子(白色粉流体)
3B 黒色粒子(黒色粉流体)
4 隔壁
5、6 電極

Claims (3)

  1. 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、第1の色と第2の色との少なくとも2種類の表示メモリ性を有する粉流体からなる画像表示媒体を封入し、2枚の基板に設けた単純マトリックス駆動電極から画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示装置の駆動方法において、
    表示面側の基板全面に第1の色を有する粒子を移動させると共に非表示面側の基板全面に第2の色を有する粒子を移動させた後、第1の色を有する粒子を非表示面側の基板に移動させると共に第2の色を有する粒子を表示面側の基板に移動させて書き込みを行うにあたり、
    選択行の画像表示を書き換える選択画素に、電界を発生させるため単純マトリックス駆動電極に印加する駆動電圧として、オン状態である画像表示媒体が移動を開始するしきい値より大きい駆動電圧と、オフ状態である前記しきい値以下の電圧との間を往復するパルス状の電圧を印加し、
    選択行の画像表示を書き換えない選択画素には電圧を印加せず、
    非選択行の画素には、オン状態である前記しきい値より大きいクロストーク電圧V/2または−V/2と、オフ状態である前記しきい値以下の電圧との間を往復するパルス状の電圧を印加することを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
  2. パルス状の電圧のデューティー比(=パルス幅/(パルス幅+オフ状態の時間))が0.9以下である請求項1記載の画像表示装置の駆動方法。
  3. オフ状態の時間が0.1msec以上である請求項1記載の画像表示装置の駆動方法。
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