JP2008046292A - 情報表示用パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明な2枚の基板1,2間の気中空間に封入した表示媒体に、基板に設けた電極5,6間に所定電圧を印加して発生させた電界を付与して、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルの製造方法は、検査工程で、完成した情報表示用パネルに電極間ショートがあるか否かを検査し、完成した情報表示用パネルに電極間ショートがあった場合には、ショート除去工程で、電極間ショートを有する基板の外側に配置したレーザー式リペア装置から電極間ショートを有する部位に所定発振波長、所定最大エネルギー、所定最大ピークパワーおよび所定パルス幅を有するレーザー光線を照射して、当該電極間ショートを除去することにより、製品状態でのレーザーリペアを実現した。
【選択図】図4
Description
電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
上記導通検査は、電極パターンの各電極に表示状態(例えば色)が変化するような駆動電圧を印加したときに、隣接する2つの電極の間や電極配線の間にショートが存在している場合には、それら隣接する2つの電極や電極配線に対応するラインの部分の表示状態(例えば色)が変化しないことを利用して、電極間ショートや電極配線間ショートが存在する2つの電極や配線を特定するものである。
上記顕微鏡観察は、レーザー式リペア装置を構成する顕微鏡を利用して、上記導通検査で特定した2つの電極の間や電極配線の間を詳細に観察することにより、「2つの電極の間や電極配線の間のどの位置にどれ位の大きさのショートが存在するか」を検出して、当該電極間ショートや電極配線間ショートの位置情報および大きさ情報を生成するものである。例えば図4(a)の断面図に示す構成の完成した情報表示用パネルにおいて、図4(b)に示すように隣接する電極5、電極5間にショート11が存在していた場合、ショート11の位置情報および大きさ情報を生成する。
本発明の情報表示用パネルの製造方法では、実際に完成した情報表示用パネルで電極間ショートや電極配線間ショートを修復できることを確認した。
上記表示媒体としては、白色表示媒体、黒色表示媒体、白色表示媒体および黒色表示媒体の組合せの何れかを用いることが好ましいが、白色表示媒体、赤色表示媒体、白色表示媒体および赤色表示媒体の組合せの何れかを用いてもよい。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図5に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の対象となる情報表示用パネルでは、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で表示媒体として用いられる。
本発明において、帯電量の測定は、以下によって行った。
<ブローオフ測定原理および測定方法>
ブローオフ法においては、両端に網を張った円筒容器中に表示用粒子とキャリアの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き込んで表示用粒子とキャリアとを分離し、網の目開きから表示用粒子のみをブローオフ(吹き飛ばし)する。このとき、表示用粒子が容器外に持ち去った帯電量と等量で逆の帯電量がキャリアに残る。そして、この電荷による電束の全てはファラデーケージで集められ、この分だけコンデンサは充電される。そこでコンデンサ両端の電位を測定することにより、表示用粒子の電荷量Qは、
Q=CV(C;コンデンサ容量、V;コンデンサ両端の電圧)
として求められる。
ブローオフ帯電量測定装置としては東芝ケミカル社製のTB−200を用いた。本発明では、被測定粒子の帯電量測定にフェライト系キャリアを用いるが、情報表示用パネルに例えば正帯電性の表示用粒子から構成される表示媒体と負帯電性の表示用粒子から構成される表示媒体との2種類の表示媒体を組み合わせて用いる場合にそれぞれの表示媒体を構成する表示用粒子の帯電量を測定するときには同一種類のキャリアを用いる。具体的には、キャリアとして同和鉄粉工業(株)製のDFC100 リンクル(Mn−Mg含有フェライト系)を用いて粒子の帯電量(μC/g)を測定した。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。上記着色剤を配合して、所望の色の表示用粒子を作製できる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
この空隙部分とは、図1(a),(b)、図2(a),(b)、図3(a),(b)、図4(a)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動型表示用パネルやスタティック駆動型表示用パネル、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動型表示用パネルなど、種々のタイプの情報表示用パネルを用いることができる。
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 表示用白色粒子
3Ba 表示用黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
11 電極間ショート
Claims (3)
- 少なくとも一方が透明な2枚の基板間に形成した気中空間に、光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を封入し、基板に設けた対電極間に所定電圧を印加することにより発生させた電界を表示媒体に付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルの製造方法であって、
完成した情報表示用パネルに電極間ショートや電極配線間ショートがあるか否かを検査する検査工程と、
完成した情報表示用パネルに電極間ショートや電極配線間ショートがあった場合に、電極間ショートや電極配線間ショートを有する基板の外側に配置したレーザー式リペア装置から電極間ショートや電極配線間ショートを有する部位に、所定発振波長、所定最大エネルギー、所定最大ピークパワーおよび所定パルス幅を有するレーザー光線を照射することにより、当該電極間ショートや当該電極配線間ショートを除去するショート除去工程と、を行うことを特徴とする情報表示用パネルの製造方法。 - 前記レーザー式リペア装置のレーザーはYAGレーザーであり、前記所定発振波長は266〜1064nmであり、前記最大エネルギーは1〜12mJ/pulseであり、前記最大ピークパワーは0.2〜2MWであり、前記パルス幅は5〜8nsecであることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルの製造方法。
- 前記表示媒体が白色表示媒体、黒色表示媒体、または白色表示媒体と黒色表示媒体との組合せであることを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示用パネルの製造方法。
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