JP2005331068A - 取付部材の仮固定構造 - Google Patents

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直康 原
Yuji Hyodo
勇二 兵藤
Toshio Iwahara
利夫 岩原
Takahiro Sugiyama
孝弘 杉山
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Abstract

【課題】 取付部材を被取付部材に装着してナット締結により固定させるに際し、仮固定専用のスタッドボルトを必要とすることなく、取付部材を被取付部材に簡便に仮固定できるようにし、取付部材の位置決め及びナット締結による固定をスムーズに行えるようにすることで、組付け作業性の向上を図る。
【解決手段】 樹脂からなる取付部材10を、該取付部材10に穿設されたボルト取付孔13を被取付部材Tに固設されたスタッドボルトSに挿通させて被取付部材Tに装着し、ナットを締結させることにより被取付部材Tに固定して取付ける構造におけるナット締結前状態の取付部材10を被取付部材Tに仮固定状態に保持する仮固定構造であって、取付部材10のボルト取付孔13をスタッドボルトSに挿通して被取付部材Tに装着するに際して該スタッドボルトSに係合する係止爪31からなる係止部材30を、取付部材10に直接設けている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、取付部材の仮固定構造に関する。詳しくは、スタッドボルトが固設された被取付部材に取付部材を装着してナット締結により固定するに際し、ナット締結の前状態において取付部材を被取付部材に対して仮固定状態に保持することのできる取付部材の仮固定構造に関する。
従来、例えば、自動車のボデーに対して部品組付けを行う場合には、取付部材としての取付部品の所定箇所に穿設されたボルト取付孔をボデー本体に固設されたスタッドボルトに挿通し、その後にナット締結することにより固定して組付けを行っていた。詳しくは、ボデー本体には取付部品を仮固定するためのスタッドボルトが幾らか固設されており、組付け作業を行う場合には、先ず、この仮固定専用のスタッドボルトに取付部品の所定箇所をナット締結により固定させて、取付部品を仮固定状態とする。そして、この状態で、本固定用のスタッドボルトに取付部品をナット締結することにより固定(本固定)して組付けるようにしていた。
このような組付け作業時の仮固定は、取付部品を下方から組付ける場合にのみならず、側方や上方からの組付けに対しても必要とされることがあった。すなわち、例えば、取付部品の形状が大きい場合において、被取付部材(ボデー本体など)に対して側方や上方からの組付けを行うと、取付部品のボルト取付孔が取付けるべき位置に安定しないことがあるためである。つまり、取付部品の重心位置などによって、スタッドボルトに挿通状態のボルト取付孔が浮動するなどして抜け外れることがあるため、これを抑止することが必要となる。
なお、この種の関連技術として、例えば、後記特許文献1に示されるものがある。
特開2002−147426号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、取付部材としての取付部品を仮固定するためのスタッドボルトは、専ら仮固定用にのみ使用され、組付け後には不用のものとなる。したがって、近年のボデー本体には、このような仮固定用のスタッドボルトが配備されないような構造になっているものも多い。
このような場合、例えば、取付部品の組付けを仮固定することなしに行おうとすると、作業者は一方の手で取付部品をボデー本体に装着した(当て交った)状態で、他方の手でナット締結を行わなければならない。すると、前述したように、取付部品を取付位置に安定させることが難しくなり、作業性を悪化させることとなる。また、作業者が一手に担うべき作業負担量が増大することも併せて、注意力が散漫になったりして作業に支障を来たすことにもなる。そして、取付部品の形状が大きい場合には、作業性が益々悪化し、作業を迅速に行うことが困難となる。しかしながら、作業者を増員させて作業性の向上を図ることは、効率的に好ましいものとは言い難い。
また、例えば、取付部品を取付位置に保持するような治具を用いて作業を行うことは、係る設備を大掛かりなものにするばかりでなく、治具費が嵩むといった不具合を生じるものとなる。更に、治具を用いて作業を行うこと自体も作業工程を余計に増大させることになる。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、取付部材を被取付部材に装着してナット締結により固定させるに際し、仮固定専用のスタッドボルトを必要とすることなく、取付部材を被取付部材に簡便に仮固定できるようにし、取付部材の位置決め及びナット締結による固定をスムーズに行えるようにすることで、組付け作業性の向上を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の取付部材の仮固定構造は次の手段をとる。
先ず、本発明の第1の発明は、樹脂からなる取付部材を、該取付部材に穿設されたボルト取付孔を被取付部材に固設されたスタッドボルトに挿通させて被取付部材に装着し、該スタッドボルトにナットを締結させることにより取付部材を被取付部材に固定して取付ける構造におけるナット締結前状態の取付部材を被取付部材に仮固定状態に保持する仮固定構造であって、取付部材のボルト取付孔をスタッドボルトに挿通して被取付部材に装着するに際して該スタッドボルトに係合する係止爪からなる係止手段を、取付部材に直接設けるか又は取付部材と取付け方向に対して一体的とされた部材に設けられたものである。
この第1の発明によれば、取付部材に穿設されたボルト取付孔を、被取付部材に固設されたスタッドボルトに挿通して取付部材を被取付部材に装着すると、係止手段の係止爪がスタッドボルトに係合する。この係止手段は、取付部材に直接設けられるか又は取付部材と取付け方向に対して一体的とされた部材に設けられる。したがって、ナット締結前状態の取付部材は、この係止爪の係合により被取付部材に仮固定された状態で保持される。
次に、本発明の第2の発明は、上述した第1の発明において、取付部材のボルト取付孔には円筒状のカラーが嵌合装着されており、ナットの締付けを規制するものである。
この第2の発明によれば、取付部材のボルト取付孔には円筒状のカラーが嵌合装着されている。したがって、取付部材が被取付部材に仮固定された状態でナット締結すると、このナットの締付けはカラーによって規制されることになる。
次に、本発明の第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、係止手段の係止爪は樹脂からなる取付部材に直接設けられて構成されており、ナット締結する際の締付力により易圧潰する構成とされているものである。
この第3の発明によれば、仮固定状態の取付部材をナット締結すると、係止手段の係止爪は、このナットの締付力によって容易に圧潰する。
次に、本発明の第4の発明は、上述した第2又は第3の発明において、取付部材のボルト取付孔に装着されたカラーの内筒径は、スタッドボルトの径より広径に形成されているものである。
この第4の発明によれば、取付部材のボルト取付孔に装着されたカラーの円筒内部とスタッドボルトの軸部との間に隙間が形成される。したがって、仮固定状態の取付部材をナット締結する際に、圧潰された係止爪の潰片は、ナットの締結方向に押送されてこの隙間に押込まれるなどする。これにより、ナットと取付部材との間に係止爪の潰片が残存し難くなる。
次に、本発明の第5の発明は、上述した第1又は第2の発明において、係止手段の係止爪は樹脂からなる取付部材に直接設けられて構成されており、該取付部材の取付け方向の厚み幅の範囲内に構成されているものである。
ここで、係止手段の係止爪が取付部材の取付け方向の厚み幅の範囲内に構成されている場合としては、例えば、取付部材に穿設されたボルト取付孔の内部に係止爪が構成されている場合が挙げられる。
この第5の発明によれば、係止手段の係止爪は取付部材の取付け方向の厚み幅の範囲内に設けられているため、仮固定状態の取付部材をナット締結するに際し、係止爪がナットの締結進路に現れない。すなわち、係止爪によって、ナットの締結進路が阻害されることはない。
次に、本発明の第6の発明は、上述した第5の発明において、係止手段の係止爪は取付部材のボルト取付孔に嵌合装着されたカラーの周方向の一部が切り欠かれて形成された切欠き部に係合して配置されているものである。
この第6の発明によれば、ボルト取付孔に嵌合装着されるカラーには、周方向の一部が切り欠かれて形成されており、この切欠き部に係止手段の係止爪が係合するように配置される。したがって、カラーをボルト取付孔に嵌合装着する際には、切欠き部を係止爪の位置となるように嵌合装着することにより、カラーの位置決め(回転止め)がなされる。また、切欠き部が、カラー装着時の正規位置を示すマーカーとして作用する。
次に、本発明の第7の発明は、上述した第1又は第2の発明において、係止手段は取付部材と取付け方向に対して一体的とされた部材である弾性金属薄板に構成されており、該弾性金属薄板は取付部材に弾性的に掛着される掛着部を有して構成されているものである。
この第7の発明によれば、係止手段は取付部材と取付け方向に対して一体的とされた部材である弾性金属薄板に構成されている。詳しくは、この係止手段は、取付部材に対して弾性的に掛着される掛着部を有しており、この掛着部を取付部材に掛着することで取付け方向に対して一体的となる。
次に、本発明の第8の発明は、上述した第1から第7のいずれかの発明において、係止手段の係止爪は複数配されているものである。
この第8の発明によれば、複数の係止爪によって、取付部材を被取付部材に仮固定した状態を保持する。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、本発明の第1の発明によれば、取付部材に穿設されたボルト取付孔を被取付部材に固設されたスタッドボルトに挿通するのみで、取付部材を被取付部材に仮固定した状態にすることができる。したがって、従来の如く被取付部材側に仮固定専用のスタッドボルトを予め配備しておく必要がなく、本固定用のスタッドボルトに対して、取付部材を直接仮固定することができる。また、一旦仮固定した箇所(取付部材のボルト取付孔)はスタッドボルトから抜け外れることがないため、取付部材の位置決めを容易に行うことができ、取付部材を本固定するまでの作業が簡単に行える。すなわち、組付け作業性が向上する。
次に、本発明の第2の発明によれば、被取付部材に仮固定状態の取付部材をナット締結を行うに際し、ナットの締付け規制を行うことができる。したがって、仮固定状態の取付部材を適度な締付力によって被取付部材に固定することができる。
次に、本発明の第3の発明によれば、仮固定用の係止爪を、ナット締結時の締付力によって容易に圧潰することができるため、ナット締結がスムーズに行える。
次に、本発明の第4の発明によれば、ナット締結時に圧潰された係止爪の潰片によってナット締結が阻害されることがなくなる。したがって、ナット締結が確実に行える。
次に、本発明の第5の発明によれば、仮固定状態の取付部材をナット締結するに際し、係止手段の係止爪がナット締結を阻害することがない。したがって、ナット締結を終始スムーズ、かつ、確実に行うことができる。
次に、本発明の第6の発明によれば、カラーをボルト取付孔に嵌合装着した状態での位置決めを行うことができ、更に、装着位置が視認し易くなり装着が容易に行える。
次に、本発明の第7の発明によれば、取付部材に係止手段の掛着部を簡便に掛着することができる。
次に、本発明の第8の発明によれば、取付部材の仮固定状態を安定的に保持することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、本発明の実施例1の取付部材10の仮固定構造について、図1〜図4に基づいて説明する。図1は取付部材10の仮固定構造を示す斜視図、図2は取付部材10を被取付部材Tに取付ける前状態を示す図、図3は取付部材10を被取付部材Tに仮固定させた状態を示す図、図4は図3の取付部材10をナット締結した状態を示す図である。なお、図1は、図2〜図4とは表裏が逆の状態で図示されている。
本実施例の取付部材10の仮固定構造は、所定の物品を被取付部材Tに固定して組付けるためにこの所定の物品の一部を構成する取付部材10を、スタッドボルトSが固設された被取付部材Tに装着してナットNの締結により固定するに際し、ナット締結を行う前状態において、取付部材10を被取付部材Tに仮固定させた状態で保持する構成を備えている。
なお、本実施例では、取付部材10を被取付部材Tに対して上方向に取付ける(仮固定する)場合について説明する。このような実施対象として、例えば、自動車のボデー(被取付部材T)に対して部品組付けを行う場合などが挙げられる。
次に、本実施例の取付部材10の仮固定構造について、具体的な構成を説明する。
先ず、図1及び図2に良く示されるように、取付部材10は、合成樹脂をやや厚肉に成形したものであり、この厚み方向には被取付部材Tに固設されたスタッドボルトSの軸部A(図2参照)に対して挿通可能なボルト取付孔13が穿設されている。ここで、ボルト取付孔13は、ナット締結時の締付け規制するためのカラー20を嵌合装着可能な形状になっている。詳しくは、カラー20は、一方側に鍔21を有する円筒状をなして取付部材10の肉厚と略同じ長さに形成されている。更に、カラー20(円筒状)の内筒径は、スタッドボルトSの軸部Aよりもやや広径に形成されている。また、これに伴って、取付部材10の裏面12側には、この鍔21を受けるための鍔受面14が形成されている。
したがって、取付部材10の裏面12側からカラー20を埋込むようにして嵌合装着すると、カラー20の他方側が取付部材10の表面11と略面一となり、ナット締結時にナットNが取付部材10に食込まないような位置規制が行える。また、ボルト取付孔13をスタッドボルトSに挿通した状態(図3参照)では、カラー20とスタッドボルトSの軸部Aとの間に隙間Cが形成される。
次に、取付部材10の表面11側におけるボルト取付孔13の周縁近傍には、ボルト取付孔13の中心に向かう立上がり状の係止爪31を対向する2箇所に有する係止部材30が形設されている。ここで、係止部材30が本発明の係止手段に相当する。この係止部材30は、取付部材10に直接設けられ(一体的に成形され)ており、薄板状の係止爪31が取付部材10の表面11から図2に示す紙面下方向に先端に向かって互いの離間寸法を狭めるように延出している。また、2つの係止爪31の先端の離間寸法は、スタッドボルトSの軸部Aの外径よりもやや小さく設定されている。したがって、係止爪31がこのように形成されているので、図3に良く示されるように、取付部材10に穿設されたボルト取付孔13をスタッドボルトSに挿通するように軽く力を作用させると、2つの係止爪31は、スタッドボルトSのねじ山の外径部位を通る際には外方向に弾性変形する。また、谷径部位に差掛かると、先の状態から弾性的に引戻されて外径部位よりも内方向位置に弾性変形する。そして、この状態で取付部材10を支える手を離すと、係止爪31がスタッドボルトSのねじ山に係合して、取付部材10がスタッドボルトS(被取付部材T)に対して係止した状態で保持される。すなわち、スタッドボルトSに係合する係止爪31の係止力によって、この係止部材30と一体をなす取付部材10も係止状態(仮固定状態)となる。したがって、取付部材10は、ボルト取付孔13をスタッドボルトSに挿通するのみで、被取付部材Tに仮固定された状態で保持される。
ところで、係止爪31は、上述したように、樹脂からなる取付部材10に対して図2に示す紙面下方向に先端に向かって互いの離間寸法を狭めるように延出した形状に一体成形され、かつ、薄板状に形成されている。したがって、図3及び図4に示されるように、仮固定状態の取付部材10を固定(本固定)するためにナット締結を行うと、このナット締結する際の締付力によって係止爪31は容易に圧潰される。また、圧潰された係止爪31の潰片32は、ナットNの締付力によってカラー20の位置まで到達した後には、前述したカラー20の円筒内部とスタッドボルトSの軸部Aとの間に形成された隙間Cに押込まれるなどする。
以上のように本実施例の取付部材10の仮固定構造が構成されている。続いて、取付部材10の仮固定構造の使用方法について、図2〜図4に基づいて説明する。
先ず、図2に示されるように、取付部材10に穿設されたボルト取付孔13にカラー20を嵌合装着した状態で、ボルト取付孔13をスタッドボルトSに挿通する。詳しくは、取付部材10の裏面12側からカラー20の円筒(中空)内部にスタッドボルトSを挿通させるようにする。すると、図3に示されるように、この挿通に伴って係止部材30(係止爪31)がスタッドボルトSに係合するため、取付部材10が被取付部材Tに仮固定された状態で保持される。なお、被取付部材Tに組付ける所定の物品の形状が大きい場合などで、取付部材10が複数設けられている場合には、上述したようにしてそれぞれのスタッドボルトSに取付部材10を仮固定すればよい。
次に、取付部材10が仮固定された状態のスタッドボルトSにナットNを螺合する。この際、ナット締結の終端位置近傍において、ナットNと係止爪31とが当接状態となるが、そのままナットNを締付けるようにすれば、係止爪31はこの締付力によって容易に圧潰される。そして、図4に良く示されるように、圧潰された係止爪31の潰片32は、前述したようにカラー20の円筒内部とスタッドボルトSの軸部Aとの間に形成された隙間Cに押込まれるなどするため、ナットNをカラー20の位置まで締付けることができる。以上のようにして、取付部材10を被取付部材Tに固定(本固定)すればよい。
このように、本実施例の取付部材10の仮固定構造は、被取付部材Tに固設されたスタッドボルトS(本固定用)に取付部材10のボルト取付孔13を挿通するのみで、取付部材10を被取付部材Tに仮固定した状態に保持することができる。したがって、例えば、被取付部材Tに仮固定専用のスタッドボルトが配備されていないような場合でも、本固定用のスタッドボルトSに直接仮固定することができる。また、一旦仮固定した箇所(取付部材10のボルト取付孔13)は、係止爪31によって係止されスタッドボルトSから抜け外れることがないため、作業者が取付部材10を支持しておく必要がない。したがって、ナット締結などの他の作業を両手を用いて行うことができ、作業性が向上する。また、例えば、被取付部材Tに組付ける所定の物品の形状が大きい場合などで、取付部材10が複数設けられている場合であっても、取付部材10の位置決めを容易に行うことができ、組付け作業性も向上する。
また、取付部材10の仮固定後も、ナット締結による締付力によって、係止爪31を易圧潰させることができる。したがって、ナット締結がスムーズに行える。更に、圧潰した係止爪31の潰片32は、カラー20の円筒(中空)内部とスタッドボルトSの軸部Aとの隙間Cに押込むことができるため、ナット締結が阻害されることなく確実に行える。
更に、係止部材30は、係止爪31を2箇所(複数箇所)に設けて取付部材10を仮固定しているため、仮固定を安定的に行うことができる。
続いて、本発明の実施例2の取付部材40の仮固定構造について、図5〜図8に基づいて説明する。図5は取付部材40の仮固定構造を示す斜視図、図6は取付部材40を被取付部材Tに取付ける前状態を示す図、図7は取付部材40を被取付部材Tに仮固定させた状態を示す図、図8は図7の取付部材40をナット締結した状態を示す図である。なお、図5は、図6〜図8とは表裏が逆の状態で図示されている。
また、本実施例においては、実施例1の取付部材40の仮固定構造と同様の構成及び作用を奏する箇所についての説明は省略し、相異する箇所について詳しく説明することにする。
次に、本実施例の取付部材40の仮固定構造について、具体的な構成を説明する。
先ず、図5及び図6に良く示されるように、ボルト取付孔43に嵌合装着されるカラー50は、周方向の一部が切り欠かれた切欠き部45が対向する2箇所に形成されている。また、カラー50の鍔51側には、カラー50を取付部材40に嵌合装着する際の位置決めとなる凸部52が形成されている。また、取付部材40には、この凸部52に対応する凹部46が形成されている。
次に、ボルト取付孔43の内部の表面41側には、ボルト取付孔43の中心に向かう立上がり状の係止爪61を対向する2箇所に有する係止部材60が形設されている。なお、係止部材60が本発明の係止手段に相当する。この係止部材60は、取付部材40に直接設けられ(一体的に成形され)ており、薄板状の係止爪61がボルト取付孔43の内部において、図6に示す紙面下方向に先端に向かって互いの離間寸法を狭めるように延出するような構成となっている。このようなボルト取付孔43に対して、カラー50を嵌合装着する際には、カラー50の凸部52をボルト取付孔43の凹部46に合わせるようにすれば、切欠き部45が係止爪61にそれぞれ係合する位置とされるため、容易に装着することができる。また、これにより、カラー50は、切欠き部45が係止爪61に係合されて、装着状態の位置決め(回転止め)がなされる。
また、2つの係止爪61の先端の離間寸法は、スタッドボルトSの軸部Aの外径よりもやや小さく設定されている。この係止爪61によって、取付部材40がスタッドボルトSから抜き外れることのないように保持している。よって、取付部材40を被取付部材Tに装着する(ボルト取付孔43をスタッドボルトSに挿通する)のみで、被取付部材Tに仮固定された状態で保持される。
ところで、係止爪61は、上述したように、ボルト取付孔43の内部に形設されており、図7及び図8に示されるように、仮固定状態の取付部材40を固定(本固定)するためにナット締結を行っても、係止爪61がナットNの締結進路に現れることはない。すなわち、係止爪61がナット締結を阻害するということはない。
以上のように本実施例の取付部材40の仮固定構造が構成されている。続いて、取付部材40の仮固定構造の使用方法について、図6〜図8に基づいて説明する。
先ず、図6に示されるように、取付部材40のボルト取付孔43にカラー50を嵌合装着した状態で、ボルト取付孔43(詳しくは、カラー50の円筒内部)をスタッドボルトSに挿通する。すると、図7に示されるように、係止部材60がスタッドボルトSに係合して、取付部材40が被取付部材Tに仮固定された状態で保持される。
次に、図7及び図8に示されるように、取付部材40が仮固定された状態のスタッドボルトSにナットNを螺合する。この際、ナットNの締結進路に係止爪61が現れることがないため、ナット締結が阻害されることなくスムーズに行われ、カラー50の位置まで締付けることができる。以上のようにして、取付部材40を被取付部材Tに固定(本固定)すればよい。
このように、本実施例の取付部材40の仮固定構造は、取付部材40の仮固定後にナット締結するに際し、仮固定用の係止爪61がボルト取付孔43の内部に形成されているために、ナットNの締結進路に現れない。よって、ナットNの締結が阻害されないので、ナット締結が終始スムーズに行える。
また、カラー50の周方向の一部が切り欠かれており、その部位(切欠き部45)に係止爪61が係合するように配置されている。したがって、カラー50をボルト取付孔43に嵌合装着する際には、切欠き部45を係止爪61の位置となるように嵌合装着することにより、カラー50の位置決め(回転止め)を行うことができる。また、特に凸部52とも併せて、切欠き部45が、カラー50の装着時の正規位置を示すマーカーとしても機能するため、装着がし易い。
続いて、本発明の実施例3の取付部材70の仮固定構造について、図9〜図12に基づいて説明する。図9は取付部材70の仮固定構造を示す斜視図、図10は取付部材70を被取付部材Tに取付ける前状態を示す図、図11は取付部材70を被取付部材Tに仮固定させた状態を示す図、図12は図11の取付部材70をナット締結した状態を示す図である。なお、図9は、図10〜図12とは表裏が逆の状態で図示されている。
また、本実施例においては、実施例1及び実施例2の取付部材70の仮固定構造と同様の構成及び作用を奏する箇所についての説明は省略し、相異する箇所について詳しく説明することにする。
次に、本実施例の取付部材70の仮固定構造について、具体的な構成を説明する。
先ず、図9及び図10に良く示されるように、取付部材70のボルト取付孔73を挟む両側位置には、後述する係止金具80の掛着部82を挿込むための細孔75が形成されている。
次に、取付部材70を被取付部材Tに仮固定するための係止金具80は、図9に良く示されるように、弾性金属薄板に構成されたものであり、中央に複数の係止爪81を有し、両側には掛着部82が形成されている。ここで、係止金具80が本発明の係止手段に相当する。詳しくは、係止爪81の先端が形成する円径は、スタッドボルトSの軸部Aの外径よりもやや小さく設定されている。また、掛着部82は、係止金具80の両端側を直角に屈折させて起立させ、更に、その起立させた先端を外方に向けて屈折させてフック83を形成している。また、この掛着部82の離間寸法(直角に屈曲させた間の離間寸法)は、上述した取付部材70の細孔75の離間寸法と略同一に設定されている。したがって、このような構成の掛着部82を取付部材70に掛着させるには、掛着部82を細孔75に向けて押圧してそれぞれの細孔75に挿込むようにすればよい。すなわち、押圧力を受けた掛着部82は、細孔75の離間寸法に合わせるようにして、フック83の外方への突出寸法分を弾性的に窄めながら細孔75に挿込まれる。また、フック83が取付部材70の表面71に突出する位置まで挿込まれると、先の拘束状態(窄められた状態)が開放されるため、フック83が外方に向けて弾性的に広げられて取付部材70の表面71に掛着する。これにより、係止金具80が、取付部材70の取付け方向に対して一体的とされた状態になる。すなわち、取付部材70を被取付部材Tに対して装着する場合(取付け方向)に対しては、取付部材70と係止金具80とが一体的になって動作する。
また、係止爪81は、ボルト取付孔73の中央に向かって面一状に(立上がりがなく)形成されており、取付部材70を取付け方向に押送するように力を付与すれば、スタッドボルトSに簡単に挿通することができる。そして、一旦係止爪81がスタッドボルトSに係合すれば、自重等によって取付部材70が抜き外れることはない。したがって、取付部材70は、ボルト取付孔73をスタッドボルトSに挿通するのみで、被取付部材Tに係止させた状態(仮固定状態)を保持することができる。
ところで、係止爪81は、上述したように、面一状に(立上がりがなく)形成されているため、図11等に良く示されるように、仮固定状態の取付部材70を固定(本固定)するためにナット締結を行っても、係止爪81がナットNの締結進路を阻害することはない。
以上のように本実施例の取付部材70の仮固定構造が構成されている。続いて、取付部材70の仮固定構造の使用方法について、図10〜図12に基づいて説明する。
先ず、図10に示されるように、取付部材70に穿設されたボルト取付孔73にカラー20を嵌合装着し、細孔75に係止金具80の掛着部82を挿込んだ状態(係止金具80を取付部材70に掛着させた状態)で、ボルト取付孔73(カラー20の円筒内部)をスタッドボルトSに挿通する。すると、図11に示されるように、取付部材70が被取付部材Tに仮固定された状態で保持される。
次に、図11及び図12に良く示されるように、取付部材70が仮固定された状態のスタッドボルトSにナットNを螺合する。この際、係止爪81が面一状に形成されているため、ナット締結が阻害されることなく、カラー20の位置までスムーズに締付けることができる。以上のようにして、取付部材70を被取付部材Tに固定(本固定)すればよい。
このように、本実施例の取付部材70の仮固定構造は、取付部材70を仮固定するための係止金具80(本発明の係止手段に相当するもの)を、取付部材70に対して簡便に掛着できる(着脱自在に掛着できる)ような構成となっている。したがって、取付部材70を仮固定させるために必要な箇所にのみ係止金具80を利用することができ、また、かかる取付作業も非常に簡単に済む。よって、仮固定にかかる作業性の向上が図れる。
以上、本発明の実施形態を3つの実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
例えば、上記1〜3の実施例では、いずれも、所定の物品を被取付部材Tに対して上方向に組付けるために、取付部材10,40,70も上方向に取付けるようにし、係止部材30,60又は係止金具80により取付部材10,40又は70が下方向に抜け外れないように仮固定するようにしたものを示したが、例えば、取付部材10,40,70を側方や上方から被取付部材Tに固定する場合であっても、同様にして適用することができる。すなわち、所定の物品の形状が大きい場合に、その重心位置などによって、取付部材10,40,70が被取付位置から浮動するなどして抜け外れるということのないように、これを抑止させるようにしてもよい。
本発明の実施例1における取付部材の仮固定構造を示す斜視図である。 取付部材を被取付部材に取付ける前状態を示す図である。 取付部材を被取付部材に仮固定した状態を示す図である。 図3の取付部材をナット締結した状態を示す図である。 本発明の実施例2における取付部材の仮固定構造を示す斜視図である。 取付部材を被取付部材に取付ける前状態を示す図である。 取付部材を被取付部材に仮固定した状態を示す図である。 図7の取付部材をナット締結した状態を示す図である。 本発明の実施例3における取付部材の仮固定構造を示す斜視図である。 取付部材を被取付部材に取付ける前状態を示す図である。 取付部材を被取付部材に仮固定した状態を示す図である。 図11の取付部材をナット締結した状態を示す図である。
符号の説明
10,40,70 取付部材
11,41,71 表面
12,42,72 裏面
13,43,73 ボルト取付孔
14,44,74 鍔受面
20,50 カラー
21,51 鍔
30,60 係止部材(係止手段)
31,61,81 係止爪
32 潰片
45 切欠き部
46 凹部
52 凸部
75 細孔
80 係止金具(係止手段)
82 掛着部
83 フック
T 被取付部材
S スタッドボルト
A 軸部
N ナット
C 隙間

Claims (8)

  1. 樹脂からなる取付部材を、該取付部材に穿設されたボルト取付孔を被取付部材に固設されたスタッドボルトに挿通させて被取付部材に装着し、該スタッドボルトにナットを締結させることにより取付部材を被取付部材に固定して取付ける構造におけるナット締結前状態の取付部材を被取付部材に仮固定状態に保持する仮固定構造であって、
    前記取付部材のボルト取付孔を前記スタッドボルトに挿通して被取付部材に装着するに際して該スタッドボルトに係合する係止爪からなる係止手段を、前記取付部材に直接設けるか又は取付部材と取付け方向に対して一体的とされた部材に設けられたことを特徴とする取付部材の仮固定構造。
  2. 請求項1に記載の取付部材の仮固定構造であって、
    前記取付部材のボルト取付孔には円筒状のカラーが嵌合装着されており、ナットの締付けを規制することを特徴とする取付部材の仮固定構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の取付部材の仮固定構造であって、
    前記係止手段の係止爪は前記樹脂からなる取付部材に直接設けられて構成されており、
    ナット締結する際の締付力により易圧潰する構成とされていることを特徴とする取付部材の仮固定構造。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の取付部材の仮固定構造であって、
    前記取付部材のボルト取付孔に装着されたカラーの内筒径は、前記スタッドボルトの径より広径に形成されていることを特徴とする取付部材の仮固定構造。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の取付部材の仮固定構造であって、
    前記係止手段の係止爪は前記樹脂からなる取付部材に直接設けられて構成されており、
    該取付部材の取付け方向の厚み幅の範囲内に構成されていることを特徴とする取付部材の仮固定構造。
  6. 請求項5に記載の取付部材の仮固定構造であって、
    前記係止手段の係止爪は前記取付部材のボルト取付孔に嵌合装着されたカラーの周方向の一部が切り欠かれて形成された切欠き部に係合して配置されていることを特徴とする取付部材の仮固定構造。
  7. 請求項1又は請求項2に記載の取付部材の仮固定構造であって、
    前記係止手段は取付部材と取付け方向に対して一体的とされた部材である弾性金属薄板に構成されており、該弾性金属薄板は前記取付部材に弾性的に掛着される掛着部を有して構成されていることを特徴とする取付部材の仮固定構造。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の取付部材の仮固定構造であって、
    前記係止手段の係止爪は、複数配されていることを特徴とする取付部材の仮固定構造。
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