JP2005330222A - 水系メイクアップ用顔料分散液及びこれを用いたアイライナー並びに化粧料 - Google Patents

水系メイクアップ用顔料分散液及びこれを用いたアイライナー並びに化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】黒酸化鉄を安定に分散することが可能になり、高度な分散安定化が要求されるペン型容器に充填した化粧料としても優れた黒酸化鉄分散液を得る。
【解決手段】少なくとも黒酸化鉄と重量平均分子量1000〜20000であるアニオン性分散剤と水を含有し、且つべんがら及び/又は黄酸化鉄のうちいずれか一つ以上を含む化粧料用顔料分散液。
【選択図】なし

Description

本発明は黒酸化鉄をべんがらまたはおよび黄酸化鉄をアニオン性分散剤と共に水中へ分散せしめた水系メイクアップ用顔料分散液及びその用途に関する。
例えば、特許文献1には、特定の粒子径を有する酸化鉄粒子を、ポリマー分散剤及び水と共にボールミル、ダイノミルで分散した分散液に、他の成分を配合して液状化粧料を作製することにより、内蔵タイプの塗布具に充填した際の塗布部への浸透が良好で経時的な目詰まりが防止できると記載されている。また、特許文献2では、アルミナで表面処理された酸化鉄等の無機着色顔料を、界面活性剤、消泡剤、と共に水と配合して水性分散液としたものをポリマーエマルションと混合することにより、色分かれ、使用感・化粧持続性を向上させて水性メイクアップ化粧料を得る、としている。
また、特許文献3には、少なくとも90%以上の顔料粒子の分散径が0.7μm以下に分布することを特徴とする化粧品用顔料分散液を用いることにより、顔料の分散状態が微細且つ安定であり発色性・光沢に優れた化粧品用顔料分散液並びに化粧品用組成物を得ることができることが記載されている。
また、特許文献4には、着色材成分として予め顔料を分散媒に分散させた顔料分散液を用いて口紅組成物を製造することにより、顔料が微分散されており、しかも低粘度で扱いやすく、他の成分との混合も容易であることから、発色性が良く優れた口紅組成物を得ることができることが記載されている。
また、特許文献5、特許文献6には、黒酸化鉄、べんがら及び紺青を含有する化粧料用顔料分散液により、汎用可能な黒酸化鉄を黒色顔料として用い、分散性に優れペン型タイプの化粧料としても好適に用いることのできる化粧料用顔料分散液を提供できることが記載されている。
特2604190号公報 特開平11−189,513号公報 2002-363,031号公報 2002-363,033号公報 2003-231,614号公報 WO03/047536国際公開パンフレット
しかし、上記方法では、黒酸化鉄は、磁性を有するため、凝集しやすく、分散が困難である。また酸化されて赤褐色に変色したりするといった不具合も生じていた。特に、化粧品用途では皮膚への安全性等の面から分散媒が限定されており、水性分散媒を用いた水系タイプの化粧品に使用した場合には、黒酸化鉄の安定な分散は一層困難であった。このように顔料成分の微分散が困難であり粗大粒子が多く存在してしまうために、アイライナー等のペン型タイプの化粧品に使用した場合には、ペン先へインクが充分に供給されず、かすれが生じやすいという問題があった。
そこで本発明者らは上記課題を解決すべく、化粧品用途として汎用可能な黒酸化鉄を黒色顔料として用い、分散性に優れ、ペン型タイプの化粧料としても好意に用いることのできる化粧品用顔料分散液を提供すべく鋭意検討を重ねた。その結果、黒酸化鉄を、べんがら及び黄酸化鉄のうち少なくとも一方と共にアニオン性分散剤とともに水中へ分散することにより黒酸化鉄の磁性による凝集を防いだ分散安定性に優れた化粧品用顔料分散液を得ることに成功した。
本発明の顔料分散液は、黒酸化鉄が凝集せずに非常に微細な状態で均一に分散されたものとすることができ、このため、発色性、光沢などに優れ、均一な状態であるがために、経時での安定性にも優れている。さらに目的とする化粧料に応じて適宜選択したアクリル系ポリマーエマルジョンを含有することにより、化粧持続性に優れた経時安定性の良い水系メイクアップ化粧料を提供することが可能である。
すなわち、本発明は、
(1)少なくとも黒酸化鉄と重量平均分子量1000〜20000であるアニオン性分散剤と水を含有し、且つべんがら及び/又は黄酸化鉄のうちいずれか一つ以上を含む化粧料用顔料分散液、
(2)黒酸化鉄100重量部に対し、べんがら及び/又は黄酸化鉄を少なくとも10重量部含上記(1)記載の化粧料用顔料分散液、
(3)水系メイクアップ化粧料である上記(1)又は(2)に記載の化粧料用顔料分散液、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化粧料用顔料分散液を、ペン型容器に充填してなるアイライナー、
に存する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の顔料分散液は、黒酸化鉄を含有し、さらにべんがら及び黄酸化鉄の一方又は双方を含有することを必須とする。黒酸化鉄のみだと、磁性のために分散が困難で充分な分散安定化ができない。
また、本発明の顔料分散液は、アニオン性分散剤を含有することを必須とする。ノニオン性分散剤、カチオン性分散剤あるいは両性分散剤のみであると、上記の顔料の組み合わせの場合、分散が困難で充分な分散安定化は不可能である。さらに、黒酸化鉄を分散安定化するためには、アニオン性分散剤、中でも特定の範囲の重量平均分子量を有するもの、並びにべんがら及び黄酸化鉄のうち少なくとも片方が必須成分であることを本発明者は見出したのである。
黒酸化鉄に対する、べんがら及び/又は黄酸化鉄の配合比率は、黒酸化鉄100重量部に対してべんがら及び/又は黄酸化鉄10重量部%以上が好ましく、特に好ましくは20重量部以上が特に黒酸化鉄の磁性による凝集を防ぎ、分散安定性に優れている。
べんがら及び/又は黄酸化鉄の配合比率が上記の比率より少ないと、黒酸化鉄の磁性の性質が顕著に現れ、大きな凝集塊を形成し、ペン型タイプの化粧品に使用した場合には、ペン先へインクが充分に供給されず、かすれが生じる原因となってしまうことがある。また、他の色材と混色した際には、顔料の色分離を起こす原因となってしまうことがある。
なお、本発明では必須成分として黒酸化鉄の他、べんがら及び黄酸化鉄のうち一方又は双方を含むものであるが、べんがら及び黄酸化鉄のうち一方のみを含んでいてもよく、双方を含んでいても良い。また双方を含む場合の互いの配合比率も特に限定されるものではなく、所望の色相に応じて適宜選択すればよい。
また顔料としては以上説明したように必須成分として黒酸化鉄、さらにべんがら及び/又は黄酸化鉄を含む他、他の顔料を含ませることも差し支えない。他の顔料としては着色顔料の他、フィラー、UV吸収材料等、特に制限なく、目的とする化粧料に応じて選択することができる。顔料以外の成分特にエマルジョンについてはあらかじめ顔料を分散しておいてから入れるのが好ましい。
本発明に用いる顔料すなわち少なくとも黒酸化鉄並びにべんがら及び/又は黄酸化鉄の粒径は特に限定されないが、黒酸化鉄の1次粒子径としては通常0.15〜0.5μm、好ましくは0.15〜0.3μm、べんがらの1次粒子径としては通常、0.02〜0.7μm、好ましくは0.09〜0.4μm、黄酸化鉄の1次粒子径としては通常、0.07〜0.9μm、好ましくは0.09〜0.4μmである。これら顔料の形状も特に制限されず、針状、球状等、いづれの形状のものも用いることができる。
分散液中の顔料濃度は1〜50重量%が良く、さらに好ましくは、10〜40重量%が良い。
本発明の化粧料用顔料分散液は、水系の化粧品用途に好適である。ここで水系とは、分散媒が水を20重量%以上含むものをいう。水以外の分散媒は限定されないが、通常、水溶性のアルコールおよび多価アルコール類を含むことができる。
本発明の顔料分散液には、特定の分散剤を含有させることにより黒酸化鉄を含有する顔料成分の分散安定性を向上させることができる。ここで、分散剤としては重量平均分子量が1000〜20000のアニオン性分散剤を用いるのが本発明の特徴である。アニオン性分散剤とは、アニオン性官能基を有する化合物であって顔料の分散安定機能を有するものであり、比較的低分子量で一般に界面活性剤と称されるものと高分子系分散剤と称されるものの双方が対象となるが、本発明ではそのうち重量平均分子量が1000〜20000のものを用いる。特に好ましくは重量平均分子量が2000〜13000である。重量平均分子量の測定はスチレン換算による。
分散剤にはアニオン性分散剤の他にもノニオン性分散剤、カチオン性分散剤、両性分散剤があるが、上記の顔料組成では、ノニオン性分散剤、カチオン性分散剤、両性分散剤だと、系の安定性が低く、分散不足になり良好な分散状態、分散安定化状態は得られず、発色、使用感、化粧持ちに良好な品質は得られないことが本発明者の検討により判明した。また、アニオン性分散剤を用いた時でも重量平均分子量が1000未満の場合にはやはり良好な分散安定性が得られない。これは、おそらく黒酸化鉄とべんがら及び/又は黄酸化鉄との顔料粒子間に充分な距離を保つことが出来ないことから、黒酸化鉄の磁性の性質が顕著に現れ、大きな凝集塊をつくりやすくなり、分散安定化が困難であるものと考えられる。また、アニオン性分散剤の重量平均分子量が20000を超える場合にも顔料は凝集しやすい傾向にあり、良好な分散状態は得られないことが本発明者により判明した。
アニオン性分散剤の具体例としては、スチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-α-メチルスチレン-アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸エステル-メタクリル酸共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、メトキシエチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸、ポリアスパラギン酸、およびそのハーフエステル等が挙げられ、その塩としてナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ塩、アンモニウム塩や、モノ、ジ―、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン塩が挙げられる。
これら重量平均分子量1000〜20000のアニオン性分散剤であれば限定されず用いることができ、また2成分以上併用しても差し支えない。
本発明の化粧料用顔料分散液は、さらには他の界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、pH調整剤、エマルジョンなどの添加剤を含有してもよい。顔料としては有機顔料としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、橙色205号、黄色202号、黄色203号などのアルミニウム、ジルコニウム、バリウムレーキ、赤色201号のカルシウム、バリウムレーキ、赤色202号、赤色204号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色404号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色204号、青色404号、が挙げられる。
無機顔料として紺青、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化クロム、チタンブラック、チタン酸コバルト、チタン酸リチウムコバルト、グンジョウ、グンジョウピンク、グンジョウバイオレットおよびカーボンブラックが挙げられる。
界面活性剤のうちアニオン性界面活性剤としては、例えば石鹸素地、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(12〜16)エーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、モノステアリン酸グリセライド、モノオレイン酸グリセライド、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリンなどが挙げられる。
保湿剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1.3ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビット、ソルビット液、マルチトール、マルチトール液、キシリット、尿素が挙げられる。
増粘剤としてはメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレングリコール、酸化エチレン・酸化プロピレンブロック共重合体、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、カゼイン、グァーガム、ローカストビーンガム、ベントナイト系増粘剤、が挙げられる。
防腐剤としては、クロロブタノ―ル、クロルクレゾール、パラクロルメタキシレノール、クレゾール、トリクロサン、トリクロロカルバニド、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンゼトニウム液、塩化セチルピリジニウム、チアントール、フェノール、パラフェノールスルホン酸ナトリウム(二水和物)、パラフェノールスルホン酸亜鉛、レゾルシン、感光素101号、感光素201号、感光素301号、感光素401号、ヒノキオール、l−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル類、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、サリチル酸フェニル等が挙げられる。
pH調製剤としてはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン。ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1.3−プロパンジオール、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、強アンモニア水が挙げられる。
エマルジョンとしては代表的にはアクリル系ポリマーエマルジョンが挙げられ、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステル又は誘導体の中の1種又は2種以上から選択されるものからなる共重合体である。モノマーとしてはアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸アミド、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エチル、メタクリル酸アミド、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ハイドロキシエチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、等が挙げられる。また、これらのモノマーを共重合させる際、スチレン、酢酸ビニル、シリコーンマクロマー、フッ素系モノマー、アルコキシシラン不飽和単量体等を共重合させたポリマーエマルジョンが挙げられる。
本発明の化粧料用顔料分散液には、本発明の効果を損なわない程度に、上記成分の他に、水系化粧料用アイテムに一般に使用されている成分、例えば、キレート剤、消泡剤を適宜配合できる。
本発明における化粧料用顔料分散液は、各種の液状化粧料自体、例えばアイライナー等のメイクアップ化粧料として用いることもできる他、また他の成分と配合して液状化粧料又はその他固形・半固形等の形態の化粧料を調製するための色材成分として用いることもできる。特に分散媒として水性媒体を用いた水系メイクアップ化粧料、代表的にはアイライナーとして用いた場合極めて優れた性能を発揮し好適である。
本発明の水系メイクアップ化粧料又は水系メイクアップ化粧料用顔料分散液の調製方法は限定されないが、例えば、上記の各成分を配合し、公知のボールミル、サンドミル、ロールミル、ホモミキサー、アトライターなど分散機を使用して湿式粉砕することにより顔料分散液を得る。
こうして得られた顔料分散液は、黒酸化鉄が凝集せずに非常に微細な状態で均一に分散されたものとすることができ、このため、発色性、光沢などに優れ、均一な状態であるがために、経時での安定性にも優れている。さらに目的とする化粧料に応じて適宜選択したアクリル系ポリマーエマルジョンを含有することにより、化粧持続性に優れた経時安定性の良い水系メイクアップ化粧料を提供することが可能である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。特にことわりのない限り「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を表す。
(実施例1)
精製水 57.2部
ポリアスパラギン酸ナトリウム 1.5部
スチレン/アクリル酸共重合体エマルション 5.0部
1,3−ブチレングリコール 5.0部
フェノキシエタノール 0.7部
メチルパラベン 0.3部
プロピルパラベン 0.1部
AMP 0.2部
黒酸化鉄 20.0部
黄酸化鉄 10.0部
以上の成分を混合し、アイライナー茶インクを得た。「マイクロトラックUPA MODEL:9340−UPA」(日機装(株)製)により、90%以上の顔料粒子の分散径が0.67μm以下の顔料分散液を得た。この顔料分散液の顔料の平均分散径は0.28μmであり粘度は22mPa・sであった。
このアイライナー茶インクを筆ペン型容器に詰め、筆記を行った。筆記物を目視判定したところ、色相は茶であった。肌へ塗布した場合、発色良好で、にじまず、耐水性も良好で、1日経っても、化粧くずれを起こさない良好なものであった。また、室温および50℃での平均分散径、pH、粘度、顔料粒子の粒度分布、色相のいずれも、3ヶ月経時後も安定であった。
(実施例2)
精製水 60.7部
アクリル酸アルキル共重合体エマルション 5.0部
1,3−チレングリコール 5.0部
ポリアスパラギン酸ナトリウム 1.5部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 2.4部
フェノキシエタノール 0.7部
メチルパラベン 0.3部
プロピルパラベン 0.1部
エデト酸二ナトリウム 0.1部
AMP 0.2部
黒酸化鉄 10.0部
べんがら 6.8部
コンジョウ 7.2部
以上の成分を混合し、アイライナー黒インクを得た。「マイクロトラックUPA MODEL:9340−UPA」(日機装(株)製)により、90%以上の顔料粒子の分散径が0.65μm以下の顔料分散液を得た。この顔料分散液の顔料の平均分散径は0.28μmであり粘度は15mPa・sであった。
このアイライナー黒インクを筆ペン型容器に詰め、筆記を行った。筆記物を目視判定したところ、色相は青味黒であった。肌へ塗布した場合、発色良好で、にじまず、耐水性も良好で、1日経っても、化粧くずれを起こさない良好なものであった。また、室温および50℃での平均分散径、pH、粘度、顔料粒子の粒度分布、色相のいずれも、3ヶ月経時後も安定であった。
(実施例3)
精製水 57.3部
スチレン/アクリル酸共重合体エマルション 5.0部
1,3−ブチレングリコール 5.0部
スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体 5.0部
フェノキシエタノール 0.7部
メチルパラベン 0.3部
プロピルパラベン 0.1部
エデト酸二ナトリウム 0.1部
AMP 0.2部
強アンモニア水 1.3部
黒酸化鉄 20.0部
べんがら 5.0部
以上の成分を混合し、アイライナー茶インクを得た。「マイクロトラックUPA MODEL:9340−UPA」(日機装(株)製)により、90%以上の顔料粒子の分散径が0.69μm以下の顔料分散液を得た。この顔料分散液の顔料の平均分散径は0.23μmであり粘度は6mPa・sであった。
このアイライナー茶インクを筆ペン型容器に詰め、筆記を行った。筆記物を目視判定したところ、色相は青味黒であった。肌へ塗布した場合、発色良好で、にじまず、耐水性も良好で、1日経っても、化粧くずれを起こさない良好なものであった。また、室温および50℃での平均分散径、pH、粘度、顔料粒子の粒度分布、色相のいずれも、3ヶ月経時後も安定であった。
(比較例―1)
精製水 55.6部
アクリル酸アルキル共重合体エマルション 5.0部
ポリアスパラギン酸ナトリウム 3.0部
1,3−ブチレングリコール 5.0部
フェノキシエタノール 0.7部
メチルパラベン 0.3部
プロピルパラベン 0.1部
エデト酸二ナトリウム 0.1部
AMP 0.2部
黒酸化鉄 30.0部
以上の成分を混合し、アイライナー黒インクを得た。「マイクロトラックUPA MODEL:9340−UPA」(日機装(株)製)により90%以上の顔料粒子の分散径が3.42μm以下の分散液を得た。この顔料分散液の顔料の平均分散径は1.27μmであり粘度は30mPa・sであった。このアイライナー黒インクを筆ペン型容器に詰め、筆記を行った。筆記物を目視判定したところ、色相は赤味黒であった。また、ペン先へのインク供給が不良で、筆記物は、かすれてしまった。
(比較例―2)
精製水 50.6部
アクリル酸アルキル共重合体エマルション 5.0部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 10.0部
1,3−ブチレングリコール 5.0部
フェノキシエタノール 0.7部
メチルパラベン 0.3部
プロピルパラベン 0.1部
エデト酸二ナトリウム 0.1部
AMP 0.2部
黒酸化鉄 30.0部
以上の成分を混合し、アイライナー黒インクを得た。「マイクロトラックUPA MODEL:9340−UPA」(日機装(株)製)により測定したが6.54μm以上の顔料粒子が30%以上確認された。
(比較例―3)
精製水 55.6部
アクリル酸アルキル共重合体エマルション 5.0部
ラウリル硫酸ナトリウム 5.0部
1,3−ブチレングリコール 5.0部
フェノキシエタノール 0.7部
メチルパラベン 0.3部
プロピルパラベン 0.1部
エデト酸二ナトリウム 0.1部
AMP 0.2部
黒酸化鉄 20.0部
べんがら 10.0部
以上の成分を混合し、アイライナー茶インクを得た。「マイクロトラックUPA MODEL:9340−UPA」(日機装(株)製)によりアイライナー茶インクを得た。「マイクロトラックUPA MODEL:9340−UPA」(日機装(株)製)により90%以上の顔料粒子の分散径が1.42μm以下の分散液を得た。この顔料分散液の顔料の平均分散径は0.56μmであり粘度は27mPa・sであった。このアイライナー茶インクを筆ペン型容器に詰め、筆記を行った。筆記物を目視判定したところ、色相は焦げ茶であった。また、ペン先へのインク供給が不良で、筆記物は、かすれてしまった。
本発明により、黒酸化鉄を安定に分散することが可能になり、高度な分散安定化が要求されるペン型容器に充填した化粧料としても優れた黒酸化鉄分散液を得ることができる。

Claims (4)

  1. 少なくとも黒酸化鉄と重量平均分子量1000〜20000であるアニオン性分散剤と水を含有し、且つべんがら及び/又は黄酸化鉄のうちいずれか一つ以上を含む化粧料用顔料分散液。
  2. 黒酸化鉄100重量部に対し、べんがら及び/又は黄酸化鉄を少なくとも10重量部含む請求項1記載の化粧料用顔料分散液。
  3. 水系メイクアップ化粧料である請求項1又は2に記載の化粧料用顔料分散液。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料用顔料分散液を、ペン型容器に充填してなるアイライナー。
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