JP2005329972A - 包装容器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器本体と蓋体との閉塞性を良好にできるとともに、低廉な製造コストで製造可能な包装容器を提供する。
【解決手段】 包装容器1は、収納部14を有する容器本体2と、蓋体3とを有し、容器本体2に形成された嵌合凸部15と蓋体3に形成された嵌合凹部25とが嵌合することによって、蓋体3が収納部14を閉塞する。容器本体2は射出成型によって形成されるとともに、蓋体3は真空成型または圧空成型の少なくともどちらか一方によって形成されているため、容器本体2では剛性と成型精度を有し、蓋体3では嵌合時の変形自由度を付与できる。したがって、容器本体2と蓋体3とが嵌合した際、収納部14の閉塞性を良好にすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、容器本体と蓋体とが嵌合することにより閉塞される包装容器に係り、特に、閉塞性を良好にできるとともに、製造コストを低廉にすることが可能な包装容器に関する。
例えば食品などの被包装体が収納される包装容器として、容器本体と蓋体とが凹凸嵌合するものが存在する。このような包装容器は、容器本体に形成された係止凸部または係止凹部と、蓋体に形成された係止凹部または係止凸部とが互いに嵌合することによって、前記蓋体が前記容器本体に係止される。前記容器本体に形成された収納部は、前記蓋体が前記容器本体に係止されることによって閉塞されるように構成されている。
容器本体と蓋体とが嵌合することによって、被包装体が収納される収納部が閉塞される包装容器は、以下に示す特許文献1に開示されている。
特開平11−059711号公報
前記した従来の包装容器では、前記容器本体と前記蓋体とが、共に射出成型によって形成された射出成形品によって構成されており、または圧空成型あるいは真空成型によって形成された圧空成形品あるいは真空成形品によって構成されていた。このように、前記容器本体と前記蓋体とが、同じ製法からなる成形品で構成されている場合には、前記容器本体と前記蓋体との統一性を図ることができると共に、製造を行い易くできることができる。
しかし、前記容器本体と前記蓋体とを共に射出成型によって形成されたものから構成すると以下に示す問題があった。
すなわち、射出成型品は厚さ寸法が比較的大きくなるため剛性が大きくなる。したがって、前記容器本体に形成された係止凸部または係止凹部と、前記蓋体に形成された係止凹部または係止凸部とが嵌合する際、前記係止凸部や係止凹部が撓み難いため、僅かな嵌合遊びが存在しても、前記容器本体と前記蓋体との嵌合が不十分となる。そのため、前記容器本体と前記蓋体とを閉塞性良く確実に嵌合させるためには、前記容器本体と前記蓋体とに形成された係止凸部および係止凹部を精度良く形成する必要がある。
また、射出成型によって前記容器本体および前記蓋体とを形成するためには金型が必要になるが、射出成型は高圧下や高温下などの成型条件でなされるため、金型もこれらの成型条件に耐えるだけの耐性が必要となる。したがって、金型のコストが非常に大きい。そのため、前記容器本体と前記蓋体とを、共に射出成型品で形成した場合には、製造コストが高くなってしまうという問題もあった。
一方、前記容器本体と前記蓋体とを、共に圧空成型あるいは真空成型によって形成すると、圧空成型品や真空成型品は厚さが比較的薄く剛性が小さくなる。したがって、前記容器本体に形成された係止凸部または係止凹部と、前記蓋体に形成された係止凹部または係止凸部とが嵌合する際、前記係止凹部や係止凸部が撓み易いため、前記容器本体と前記蓋体との間に隙間が生じ易く、前記容器本体と前記蓋体とを閉塞性良く嵌合することはできない。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、容器本体と蓋体との閉塞性を良好にできるとともに、低廉な製造コストで製造可能な包装容器を提供することを目的とする。
本発明は、収納部を有する容器本体と、蓋体とを有し、前記容器本体に形成された嵌合凸部と前記蓋体に形成された嵌合凹部とが嵌合することによって、前記蓋体が前記収納部を閉塞する包装容器において、
前記容器本体は射出成型によって形成されるとともに、前記蓋体は真空成型または圧空成型の少なくともどちらか一方によって形成されていることを特徴とするものである。
本発明の包装容器では、前記容器本体が射出成型によって形成された射出成型品で構成されている。一方、前記蓋体は真空成型によって形成された真空成形品、あるいは圧空成型によって形成された圧空成形品で構成されている。
したがって、射出成型品によって形成された前記容器本体は厚さ寸法を比較的大きくすることができるため剛性を大きくすることが可能となり、また成型精度を良好にすることが可能となる。また、剛性を大きくすることが可能となるため、容器本体に形成された嵌合凸部は撓み難く、前記蓋体と嵌合した際に変形し難い。したがって、成型精度を保持することができる。
一方、前記蓋体は、薄い樹脂シートによる圧空成型あるいは真空成型によって形成されているため、比較的薄く剛性を小さくできるため、前記嵌合凹部が撓み易く変形自由度が大きくできる。
ゆえに、前記容器本体に形成された嵌合凸部と、前記蓋体に形成された嵌合凹部とが嵌合する際、剛性が大きく成型精度が良好な前記容器本体の嵌合凸部に対して、前記蓋体3の前記嵌合凹部を撓ませて嵌合し易くできるため、前記容器本体に対して前記蓋体を密着し易くできる。
したがって、前記蓋体と前記容器本体の双方を射出成型によって形成した場合と比較して成型精度を必要とせず、また前記蓋体と前記容器本体の双方を圧空成型や真空成型で形成した場合よりも前記容器本体と前記蓋体との閉塞性を良好にすることができる。
また、前記容器本体のみを射出成型とするため、コスト高に寄与する射出成型用金型は蓋体の成型のためには必要とならない。したがって、製造コストを低廉にすることが可能となる。
この場合、前記容器本体の前記嵌合凸部には側面周囲に連続して形成された係止凸部が形成され、前記蓋体の前記嵌合凹部には側面に係止凹部が形成され、前記係止凸部と前記係止凹部とが嵌合することによって、前記容器本体の前記収納部が前記蓋体により閉塞されるものとして構成できる。
また、前記蓋体は、厚さ寸法が0.15〜0.8mmで形成されているものとして構成することが好ましい。
このように構成すると、前記蓋体と前記容器本体との閉塞性をさらに良好にすることが可能となる。
また、前記蓋体は、熱可塑性樹脂によって形成されたものとして構成できる。
この場合、前記熱可塑性樹脂は、ポリエステルによって形成されているものとして構成でき、前記ポリエステルは、非結晶PET(A−PET)であるものとして構成することが好ましい。
また本発明は、収納部を有する容器本体と、蓋体とを有し、前記容器本体に形成された嵌合凸部と前記蓋体に形成された嵌合凹部とが嵌合することによって、前記蓋体が前記収納部を閉塞する包装容器の製造方法において、以下の工程を有することを特徴とするものである。
(a)前記容器本体を射出成型によって形成する工程と、
(b)前記蓋体を真空成型または圧空成型の少なくともどちらか一方によって形成する工程。
この場合、前記(b)工程で、厚さ寸法が0.15〜0.8mmの樹脂シートに金型の形状を賦型することによって前記蓋体を形成するものとして構成することが好ましい。
また、前記樹脂シートを、熱可塑性樹脂によって形成するものとして構成できる。
また、前記熱可塑性樹脂を、ポリエステルによって形成することができる。
この場合、前記ポリエステルは、非結晶PET(A−PET)であるものとして構成することが好ましい。
本発明の包装容器では、前記容器本体が射出成型によって形成された射出成型品で構成されている。一方、前記蓋体は真空成型によって形成された真空成形品、あるいは圧空成型によって形成された圧空成形品で構成されている。
したがって、射出成型品によって形成された前記容器本体は厚さ寸法を比較的大きくすることができるため剛性を大きくすることが可能となり、また成型精度を良好にすることが可能となる。また、剛性を大きくすることが可能となるため、容器本体に形成された嵌合凸部は撓み難く、前記蓋体と嵌合した際に変形し難い。したがって、成型精度を保持することができる。
一方、前記蓋体は、薄い樹脂シートによる圧空成型あるいは真空成型によって形成されているため、比較的薄く剛性を小さくできるため、前記嵌合凹部が撓み易く変形度が大きくできる。
ゆえに、前記容器本体に形成された嵌合凸部と、前記蓋体に形成された嵌合凹部とが嵌合する際、剛性が大きく成型精度が良好な前記容器本体の嵌合凸部に対して、前記蓋体の前記嵌合凹部を撓ませて嵌合し易くできるため、前記容器本体に対して前記蓋体を密着し易くできる。
したがって、前記蓋体と前記容器本体の双方を射出成型によって形成した場合と比較して成型精度を必要とせず、また前記蓋体と前記容器本体の双方を圧空成型や真空成型で形成した場合よりも前記容器本体と前記蓋体との閉塞性を良好にすることができる。
また、前記容器本体のみを射出成型とするため、コスト高に寄与する射出成型用金型は蓋体の成型のためには必要とならない。したがって、製造コストを低廉にすることが可能となる。
図1は本発明における包装容器を構成する容器本体と蓋体とを示す斜視図、図2は前記蓋体を図1に示す下方向(図示Z2方向)から見た斜視図である。
図1に示す包装容器1は、例えば食品などの被収納物を収納する容器であり、容器本体2と蓋体3とから構成されている。
図1に示す包装容器1は、前記蓋体3を図示矢印A方向に移動させて前記容器本体2に嵌合させることにより、前記容器本体2と前記蓋体3とを一体化させて使用されるものである。
前記容器本体2は、下端に形成された底面11と、この底面11から図示上方向(図示Z1方向)に延びる側面12,12,12,12とを有している。前記側面12,12,12,12の上端12a,12a,12a,12aで形成される容器本体2の上端は開放端となっており、この開放端に開口部13が形成されている。
前記底面11と側面12,12,12,12とで囲まれた凹部が、被収納物が収納される収納部14を構成する。
図1に示す実施形態では、前記開口部13を図示上方向(図示Z2方向)から見た平面形状が四角形で構成されている。
前記容器本体2は熱可塑性樹脂によって形成でき、例えばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)によって形成できる。また、これらPEやPPなどの熱可塑性樹脂を射出成型することにより成型される。特に、射出成型用の高密度PE(HDPE)を使用して射出成型することが好ましい。
前記HDPEとしては、例えば融点136℃、密度0.960g/cm、メルトフローレート7g/10minの物性のものが使用できる。
また、前記PPとしては、例えば融点165℃、密度0.91g/cm、メルトフローレート15g/10minの物性のものが使用できる。また、前記熱可塑性樹脂に、用途などに応じて、安定剤、着色剤、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。また、前記熱可塑性樹脂や添加剤を適宜選択することで、耐溶剤性を向上したものとすることができる。インモールド・ラベル(IML)が形成されたものとすることもできる。
前記容器本体2は、射出成型用の金型に、溶融した前記樹脂を厚入する射出成型で製造できる。
図2に示すように、前記蓋体3には溝21が形成されている。前記溝21は、前記蓋体3の外周縁22から内側方向に所定間隔だけ離れた位置に、前記外周縁22に沿って連続して形成されている。図1および図2に示す実施形態では、前記蓋体3を図示上方向(図示Z2方向)から見た平面形状が四角形で構成されており、前記溝21を図示上方向(図示Z2方向)から見た平面形状も四角形で構成されている。前記溝21の外側領域は縁部23を構成し、内側領域は中央部24を構成しており、前記縁部23と前記中央部24とが、前記溝21によって隔たれた構造となっている。
図1および図2に示す実施形態では、前記中央部24の下面24aと、前記縁部23の下端23aとは、ほぼ同じ高さ方向(図2に示すZ1−Z2方向)位置となるように同一面上に形成されている。
なお、図1および図2に示す実施形態では、図1に示すように、前記縁部23の外周縁は前記中央部24の上面24b方向に向かって延びており、前記縁部23の外周縁が前記蓋体3の外周縁22を構成している。
前記蓋体3の厚さ寸法t4(図4参照)は、0.15〜1.0mm、好ましくは0.3〜0.8mmである。前記厚さ寸法t4を0.3〜0.8mmの範囲内として構成すると、前記容器本体2との嵌合性を良好にすることができるため、後記するように、前記蓋体3を前記容器本体2に係止したときに、収納部14の閉塞性を良好にすることができる。
図3は、前記溝21の部分拡大斜視図である。前記溝21内には、前記中央部24の側面24cに、複数の係止凸部43が幅方向に所定の間隔を空けて形成されている。
前記蓋体3は、熱可塑性樹脂によって形成でき、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ1,4−シクロへキシレンテレフタレート、イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの熱可塑性ポリエステルによって形成できるが、特に非結晶PET(A−PET)を使用することが好ましい。また、前記PETと前記PBTとを混合したものも使用できる。また、前記熱可塑性樹脂に、用途などに応じて、安定剤、着色剤、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。また、前記熱可塑性樹脂や添加剤を適宜選択することで、耐溶剤性を向上したものとすることができる。インモールド・ラベル(IML)が形成されたものとすることもできる。
前記熱可塑性樹脂として、固有粘度(IV値)0.65〜1.00cm/gの範囲内のものを使用でき、より好ましくは0.80〜0.95cm/gの範囲内である。前記固有粘度(IV値)を0.80〜0.95cm/gの範囲内とすると、前記蓋体3の耐衝撃性を向上させることが可能となる。
図4は、前記容器本体2の前記側面12の上端12a付近を図1に示すIV−IV線で切断した部分断面図、および前記蓋体3の前記溝21および前記係止凸部43付近を図3に示すIV−IV線で切断し、図1に示すように前記中央部24の上面24bを上にした状態で示した部分断面図とを表す図である。
図4に示すように、前記容器本体2に形成された前記側面12の外側面12bには、厚さ寸法が薄く形成されることによって形成された段差部30を有している。前記段差部30の図示下方向(図示Z2方向)側は、厚さ寸法t1で形成された厚肉部31を構成し、前記段差部30の図示上方向(図示Z1方向)側には、厚さ寸法t2およびt3で形成された薄肉部32が構成される。前記厚肉部31の厚さ寸法t1は、前記薄肉部32の厚さ寸法t2およびt3よりも大きく形成されている。なお、図4に示す実施形態では、前記厚さ寸法t2とt3とが同じ寸法で形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記厚さ寸法t2とt3とが異なる寸法で形成されていても良い。
図4に示すように、前記薄肉部32には、外側方向(図示Y1方向)に突出する係止凸部33が形成されている。図1に示すように、前記係止凸部33は、前記薄肉部32の周囲を連続して形成されている。前記係止凸部33と前記係止凹部34とで、前記容器本体2の嵌合凸部15を構成する。
前記薄肉部32のうち、前記係止凸部33の下方向(図示Z2方向)側から前記段差部30にかけては、前記係止凸部33に対して内側方向(図示Y2方向)に凹む係止凹部34が形成されている。
一方、図4に示すように、前記蓋体3に形成された前記溝21内には、前記係止凸部43の上方向(図示Z1方向)側に形成された係止凹部44が形成されている。前記係止凸部43と前記係止凹部44とで、前記蓋体3の嵌合凹部25を形成する。
前記したように、前記包装容器1は、前記容器本体2と前記蓋体3とを嵌合させて一体化して使用する。このとき、前記容器本体2の前記収納部14に被収納物を収納した後、前記蓋体3と前記容器本体2とを嵌合させることによって、前記収納部14を閉塞することができる。以下に、前記容器本体2と前記蓋体3との嵌合について、説明する。
まず図4に示す状態で、図示矢印B方向に前記蓋体3を移動させる。そして、前記蓋体3の前記溝21内に、前記薄肉部32を挿入する。このとき、図5に示すように、前記容器本体2の前記係止凸部33が、前記蓋体3の前記凹部44に嵌合するとともに、前記蓋体3の前記係止凸部43から前記縁部23の下端23aが、前記容器本体2の前記係止凹部34と嵌合する。このようにして、前記容器本体2の嵌合凸部15と前記蓋体3の嵌合凹部25とが嵌合し、前記蓋体3が前記容器本体2に係止されて一体化される。
このとき、図5に示すように、前記蓋体3の前記縁部23の前記下端23aが、前記段差部30と対向した状態で当接する。また、前記容器本体2の前記側面12の上端12aが、前記蓋体3の前記溝21の頂点21aと対向した状態で当接する。
前記蓋体3の前記縁部23の前記下端23aが、前記段差部30と対向した状態で当接し、さらに前記容器本体2の前記側面12の上端12aが、前記蓋体3の前記溝21の頂点21aと対向した状態で当接するため、前記蓋体3と前記容器本体2との、上下方向(図示Z1−Z2方向)の位置ずれを防止することができる。
前記蓋体3は、PETなどで形成される前記熱可塑性樹脂を、例えばTダイ式押し出し機などの公知の機械による公知の方法によってシート状に延出して形成された樹脂シート50を、金型60によって賦型することによって製造される。
図6は前記金型60を上面から見た平面図であり、図7は図6のVII−VII線で切断した断面図(図示一点鎖線の左側)および図示Y1方向側から見た矢視図(図示一点鎖線の右側)を示している。図5および図7に示すように、前記金型60は、第1金型60aと、この第1金型60aの外側に嵌合する第2金型60bとで構成されている。なお、図7に示す一点鎖線の右側には、図を分かり易くするため、前記第1金型60aのみを示している。
図7に示すように、前記第1金型60aには、壁状に延びる突起61が形成されている。この突起61には、凸部62が形成されており、この凸部62の上下には、前記凸部62よりも内側に凹む凹部63および64が形成されている。また、前記突起61の内側には、平面部67が形成されている。
一方、図7に示すように、前記第2金型60bには、円弧状に傾斜した凹部65が形成されている。前記第1金型60aと前記第2金型60bとが嵌合すると、前記第1金型60aの前記突起61と、前記第2金型60bの前記凹部65との間に、溝66が形成される。
前記蓋体3を製造するには、まず、前記樹脂シート50をヒータなどの公知の加熱手段により、130℃〜150℃の成形適性温度に達するまで加熱する。この樹脂シート50は、厚さ寸法が0.15〜0.8mmの範囲内で形成されると、前記蓋体3の前記厚さ寸法t4を0.15〜0.8mmの範囲内で形成できる。
次に、金型(雌型)60の上に、加熱された樹脂シート60を置く。
前記樹脂シート50は、前記金型60と、この金型60に対向して設けられた雄型(図示せず)との間に置かれる。また前記金型60の底部には、図示しない多数の小孔が形成されており、この小孔の下面に、図示しない排気用のダクトが設けられている。
図7に示すように、前記蓋体3は、前記金型60を用いて、前記金型60の前記小孔から排気を行なって、前記樹脂シート50を前記金型60に押し付け、前記金型60の形状を前記樹脂シート50に転写して賦型する、いわゆる真空成形によって製造できる。
または、前記樹脂シートに圧縮空気を送り、樹脂シート50を前記金型60に押し付けることにより、前記金型60の形状を樹脂シート50に転写して賦型する、いわゆる圧空成型によっても製造できる。
あるいは、上記真空成型と圧空成型とを同時に行なうことにより前記金型60の形状を樹脂シート50に転写して賦型することにより、前記蓋体3を製造してもよい。
図7では、前記樹脂シート50を前記金型60の形状に賦型した状態を示している。前記樹脂シート50は、前記第1金型60aの前記突起61に形成された前記凸部62の形状が賦型された部分が、前記蓋体3の係止凹部44として構成され、前記突起61に形成された凹部63の形状が賦型された部分が、前記蓋体3の係止凸部43として構成される。
また、前記第2金型60bの前記凹部65の形状が賦型された部分が、前記蓋体3の前記縁部23を構成し、前記第1金型60aの前記平面部67の形状が賦型された部分が、前記蓋体3の中央部24を構成する。
本発明の包装容器1では、前記容器本体2が射出成型によって形成された射出成型品で構成されている。一方、前記蓋体3は真空成型によって形成された真空成形品、あるいは圧空成型によって形成された圧空成形品で構成されている。
したがって、射出成型品によって形成された前記容器本体2は厚さ寸法を比較的大きくすることができるため剛性を大きくすることが可能となり、また成型精度を良好にすることが可能となる。また、剛性を大きくすることが可能となるため、容器本体2は撓み難く、前記蓋体3と嵌合した際に変形し難い。したがって、成型精度を保持することができる。
一方、前記蓋体3は、薄い樹脂シートによる圧空成型あるいは真空成型によって形成されているため、比較的薄く剛性を小さくできるため、前記係止凹部44や係止凸部43が撓み易く、嵌合時の変形自由度を大きくできる。
したがって、前記容器本体2に形成された係止凸部33および係止凹部34と、前記蓋体3に形成された係止凹部44および係止凸部43とが嵌合する際、剛性が大きく成型精度が良好な前記容器本体2の係止凸部33および係止凹部34に対して、前記蓋体3の前記係止凹部44および係止凸部43を撓ませて嵌合し易くできるため、前記容器本体2対して前記蓋体3を密着し易くできる。
したがって、前記蓋体3と前記容器本体2の双方を射出成型によって形成した場合と比較して成型精度を必要とせず、また前記蓋体3と前記容器本体2の双方を圧空成型や真空成型で形成した場合よりも前記容器本体2と前記蓋体3との閉塞性を良好にすることができる。
また、前記容器本体2のみを射出成型とするため、コスト高に寄与する射出成型用金型は蓋体3の成型のためには必要とならない。したがって、製造コストを低廉にすることが可能となる。
なお、図1では、前記蓋体3の下方向(図示Z2方向)側に位置する容器本体2の収納部14に、被収納物が収納されるように構成されたものを例として説明したが、本発明では、前記蓋体3が前記容器本体2の下方向側に位置し、前記蓋体3の前記中央部24の上(前記下面24aの上)に被収容物が載置され、この被収納物が前記容器本体2の前記収納部14に収納されるように構成しても良い。
また、前記包装容器1の平面形状は、四角形に限定されるものではなく、例えば円形や、他の多角形で構成されるものであっても良い。
また、前記容器本体2に形成された係止凸部33は、前記薄肉部32の周囲を連続して形成されているものに限定されず、例えば前記蓋体3に形成された前記係止凹部44と対向する部分のみに形成されていても良い。ただし、前記係止凸部33が前記薄肉部32の周囲を連続して形成されていると、前記容器本体2の係止凸部33と前記蓋体3の係止凹部44との位置を精度良く合わせて成型する必要がないため、前記容器本体2と前記蓋体3との嵌合性を容易にすることができる。
また、前記蓋体3に形成された前記係止凸部43は、幅方向に所定の間隔を空けて複数形成されているが、本発明では、例えば前記中央部24の側面24cの周囲に連続して延びる1つの係止凸部43として構成しても良い。さらに、前記係止凸部43の数は任意に設定できる。
なお、本発明の包装容器1は、前記収納部14の閉塞性が良好であるため、乾燥を防ぎたい食品を収納するのに適しているが、本発明の前記包装容器1は食品が収納されるものに限定されるものではなく、食品以外の収納物を収納しても良い。この場合、本発明の包装容器1は前記収納部14の閉塞性が良好であるため、乾燥を嫌うものを収納するのに適する。
実施例として、非結晶PET(A−PET)を溶融押し出しして厚さ0.5mmのシートとし、このシートを140℃で予備加熱後、金型温度20℃、圧空圧力0.45MPaで圧空成型して蓋体を作成するとともに、射出成型によって容器本体を作成して包装容器を作成した。
比較例として、非結晶PET(A−PET)を溶融押し出しして厚さ0.5mmのシートとし、このシートを140℃で予備加熱後、金型温度20℃、圧空圧力0.45MPaで圧空成型して蓋体および容器本体を作成して包装容器を作成した。
このようにして作成した実施例および比較例について、嵌合性、再封性、および密封性の各評価項目について評価を行った。評価を○、△および×で示した評価結果を図8の表に示す。
図8に示すように、実施例は、嵌合性、再封性、および密封性の全てにおいて、比較例よりも優れていることが分かる。
本発明の包装容器の分解斜視図、 図1に示す包装容器の部分斜視図、 図2の部分拡大斜視図、 図1と図3に示すIV−IV線の部分切断断面図、 図1に示す容器本体と蓋体との嵌合状態を示す部分断面図、 図1に示す包装容器製造のための金型を示す平面図、 図6に示す金型の部分切断断面図および矢視図、 実施例と比較例の評価結果を示す表、
符号の説明
1 包装容器
2 容器本体
3 蓋体
14 収納部
15 嵌合凸部
25 嵌合凹部
33 係止凸部
34 係止凹部
43 係止凸部
44 係止凹部
60 金型
60a 第1金型
60b 第2金型

Claims (11)

  1. 収納部を有する容器本体と、蓋体とを有し、前記容器本体に形成された嵌合凸部と前記蓋体に形成された嵌合凹部とが嵌合することによって、前記蓋体が前記収納部を閉塞する包装容器において、
    前記容器本体は射出成型によって形成されるとともに、前記蓋体は真空成型または圧空成型の少なくともどちらか一方によって形成されていることを特徴とする包装容器。
  2. 前記容器本体の前記嵌合凸部には側面周囲に連続して形成された係止凸部が形成され、前記蓋体の前記嵌合凹部には側面に係止凹部が形成され、前記係止凸部と前記係止凹部とが嵌合することによって、前記容器本体の前記収納部が前記蓋体により閉塞される請求項1記載の包装容器。
  3. 前記蓋体は、厚さ寸法が0.15〜0.8mmで形成されている請求項1または2記載の包装容器。
  4. 前記蓋体は、熱可塑性樹脂によって形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の包装容器。
  5. 前記熱可塑性樹脂は、ポリエステル樹脂である請求項4記載の包装容器。
  6. 前記ポリエステルは、非結晶PET(A−PET)である請求項5記載の包装容器。
  7. 収納部を有する容器本体と、蓋体とを有し、前記容器本体に形成された嵌合凸部と前記蓋体に形成された嵌合凹部とが嵌合することによって、前記蓋体が前記収納部を閉塞する包装容器の製造方法において、以下の工程を有することを特徴とする包装容器の製造方法。
    (a)前記容器本体を射出成型によって形成する工程と、
    (b)前記蓋体を真空成型または圧空成型の少なくともどちらか一方によって形成する工程。
  8. 前記(b)工程で、厚さ寸法が0.15〜0.8mmの樹脂シートに金型の形状を賦型することによって前記蓋体を形成する請求項7記載の包装容器の製造方法。
  9. 前記樹脂シートを、熱可塑性樹脂によって形成する請求項8記載の包装容器の製造方法。
  10. 前記熱可塑性樹脂を、ポリエステルとする請求項9記載の包装容器の製造方法。
  11. 前記ポリエステルは、非結晶PET(A−PET)である請求項10記載の包装容器の製造方法。
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