JP2005329930A - 電動式パーキングブレーキの作動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブルの伸びまたは摩擦部材の減耗を吸収して安定した作動位置制御を行ない、かつブレーキ装置の寿命を伸ばす電動式パーキングブレーキを提供する。
【解決手段】モータにより摩擦部材を、直接またはケーブルを介して操作する電動式パーキングブレーキの作動方法。摩擦部材を摩擦面に押し付け操作するに際し、モータの作動電流と摩擦部材の操作量を測定し、作動電流が初期電流期間ののち、最初に上昇を開始した時点における摩擦部材の操作量と、作動電流が所定の電流値に達した時点における摩擦部材の操作量との差を第1のストロークとし、ついで摩擦部材を戻し操作するに際し、第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量だけモータを逆回転させる。また、パーキングブレーキが調整モードに設定された場合に、最大荷重でパーキングブレーキを操作し、所定のストローク量を戻したのち、第1のストローク量を計測する。
【選択図】図3
【解決手段】モータにより摩擦部材を、直接またはケーブルを介して操作する電動式パーキングブレーキの作動方法。摩擦部材を摩擦面に押し付け操作するに際し、モータの作動電流と摩擦部材の操作量を測定し、作動電流が初期電流期間ののち、最初に上昇を開始した時点における摩擦部材の操作量と、作動電流が所定の電流値に達した時点における摩擦部材の操作量との差を第1のストロークとし、ついで摩擦部材を戻し操作するに際し、第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量だけモータを逆回転させる。また、パーキングブレーキが調整モードに設定された場合に、最大荷重でパーキングブレーキを操作し、所定のストローク量を戻したのち、第1のストローク量を計測する。
【選択図】図3
Description
本発明は電動式パーキングブレーキの作動方法に関する。さらに詳しくは、経年変化によるケーブルの伸びまたは摩擦部材の減耗を吸収して安定した作動位置制御を行なうことができ、かつブレーキ装置の寿命を伸ばすことができる電動式パーキングブレーキの作動方法に関する。
車両のパーキングブレーキ装置では、操作レバーによってブレーキケーブルを引張操作することにより操作力を駆動対象に伝達している。そして、手動により操作レバーを操作する方法以外に、モータの回転力を利用してケーブルの引き操作および戻し操作をする電動式のものがある(たとえば、特許文献1参照)。
また、摩擦部材(ブレーキパッドまたはブレーキシュー)を摩擦面(ブレーキドラムまたはブレーキディスク)に付勢する部材を、ケーブルを介さず直接アクチュエータで操作するパーキングブレーキ機構がある(たとえば、特許文献2参照)。
さらに、車両が停止したときに車両の動力源の動力よりも、路面の傾斜に起因して動力源の動力方向と逆方向に移動させる移動力が大きい場合(すなわち、車両がずり下がろうとする場合)に、電動式ブレーキを作動させて、電動式ブレーキの作動頻度を小さくする方法がある(たとえば、特許文献3参照)。
前記パーキングブレーキ装置に用いられているブレーキケーブルは長期に亘って繰り返し引張操作をすることによって伸びを生じてしまう。また、ブレーキパッドなどの摩擦部材は使用によって減耗していく。このブレーキケーブルの伸びまたは摩擦部材の減耗を放置しておくと、ブレーキ操作量が不足して、たとえば傾斜地などにおいて車両のずり下がりが発生することがある。そのため、ブレーキケーブルの伸びについては定期的にブレーキケーブルの長さを適切に維持するようにメンテナンスを行なう必要があるが、このメンテナンスは、ユーザー自らが行なうことは困難であり、現状では、車両点検時に整備工場にてブレーキケーブルの伸びを調整する必要があるという問題がある。
また、手動式のパーキングブレーキにおいては、ドライバーの引き不足(レバー操作量の不足)によっても、同じく傾斜地などにおいて車両のずり下がりが発生する。
一方、電動式のパーキングブレーキの場合、ブレーキパッドを摩擦面に付勢するアクチュエータに対する荷重の制御をモータ電流により行なうものがあるが、モータの周囲温度の変化により、モータ電流量とモータのトルクとの関係が大きく変化するため、安定した作動位置制御を行なうことができない。
また、パーキングブレーキは、その構造などの違いにより、機種ごとに作動荷重とストローク量との関係が異なっており、そのためパーキングブレーキの機種、すなわち車種ごとに調整(設定)をしなければ安定した解除位置制御を行なうことができない。
また、一定車速以上で走行中にパーキングブレーキを操作して車両を停止(以下、ダイナミックパーキングという)させた場合、通常のパーキングブレーキと同様の最適荷重制御を行なうと、停車時の揺り戻しによりブレーキ作動力が緩んでしまい、傾斜地などでは車両のずり下がりが発生する惧れがある。
さらに、車両は定期的にバッテリーを交換するが、通常パーキングブレーキが作動した状態で、バッテリーの交換が行なわれる。その際、パーキングブレーキ制御部がリセットされるので、パーキングブレーキ操作ストロークなどのデータが失われ、正しい戻し量がわからず、パーキングブレーキ解除が不完全になったり、戻しすぎてアクチュエータの動作不良を引き起こす可能性がある。
本発明は、かかる問題を解消するためになされたものであり、経年変化によるケーブルの伸びまたは摩擦部材の減耗を吸収して安定した作動位置制御を行なうことができ、かつブレーキ装置の寿命を伸ばすことができる電動式パーキングブレーキの作動方法を提供することを目的としている。
本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法は、モータにより摩擦部材を車輪に取り付けられらた摩擦面に押し付け操作することでパーキングブレーキ作動を行ない、戻し操作をすることでパーキングブレーキ解除を行なう電動式パーキングブレーキの作動方法であって、
前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作するに際し、前記モータの作動電流と、前記摩擦部材の操作量を測定し、
前記作動電流が初期電流期間ののち、最初に上昇を開始した時点における摩擦部材の操作量と、前記作動電流が所定の電流値に達した時点における摩擦部材の操作量との差を第1のストロークとし、ついで前記摩擦部材を戻し操作するに際し、前記第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータを逆回転させることを特徴としている。
前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作するに際し、前記モータの作動電流と、前記摩擦部材の操作量を測定し、
前記作動電流が初期電流期間ののち、最初に上昇を開始した時点における摩擦部材の操作量と、前記作動電流が所定の電流値に達した時点における摩擦部材の操作量との差を第1のストロークとし、ついで前記摩擦部材を戻し操作するに際し、前記第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータを逆回転させることを特徴としている。
本発明にかかわる電動式パーキングブレーキは、前記モータにより摩擦部材を車輪に取り付けられらた摩擦面に押し付け操作することが、パーキングブレーキ機構に係合するブレーキケーブルをモータにより引き操作することにより行なわれる電動式パーキングブレーキを含む。
車両に装備された傾斜センサにより当該車両の傾斜を測定し、予め求めておいた車両の傾斜度に応じたブレーキ作動荷重量となるようモータの作動電流を制御するのが好ましい。
また、車速センサまたは車輪速センサを設け、当該センサにより車両の移動を検出した場合に、最大のブレーキ作動荷重量となるようにモータの作動電流を制御するのが好ましい。
また、周囲温度をパラメータとした前記モータの作動電流と当該モータのトルクとの関係を予め求めておき、車両に設けられた温度センサにより測定された周囲温度からモータの作動電流値を設定するのが好ましい。
ダイナミックパーキングを行なった場合は、車両が停止したのちに、所定のブレーキ作動荷重量でブレーキケーブルの引き操作を行なうのが好ましい。
また、所定ストローク量を設定し、そのストローク量における前記モータの作動電流値を検知するのが好ましい。
また、本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法は、モータにより摩擦部材を車輪に取り付けられらた摩擦面に押し付け操作することでパーキングブレーキ作動を行ない、戻し操作をすることでパーキングブレーキ解除を行なう電動式パーキングブレーキの作動方法であって、前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作するに際し、前記モータの回転数および端子間電圧と、前記摩擦部材の押し付け操作量を測定し、前記モータの回転数および端子間電圧から求められるモータのトルクから得られるアクチュエータ操作力が最初に上昇を開始した時点における摩擦部材の押し付け操作量と、前記アクチュエータ操作力が所定の値に達した時点における摩擦部材の押し付け操作量との差を第1のストロークとし、ついで前記摩擦部材を戻し操作するに際し、前記第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータを逆回転させることを特徴としている。
さらに、本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法は、電動式パーキングブレーキが調整モード設定されたことを検知する手段を備え、前記電動式パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知した場合に、一旦、最大荷重で前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作し、該押し付け操作ののち、所定のストローク量だけ前記摩擦部材を戻し操作し、つぎに、再び前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作を行なって、前記作動電流が初期電流期間ののち、最初に上昇を開始した時点における前期摩擦部材の押し付け操作量と、前記作動電流が所定の電流値に達した時点における前記摩擦部材の押し付け操作量との差を第1のストロークとする。
また、本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法は、電動式パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知する手段を備え、前記電動式パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知した場合に、一旦、最大荷重で前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作し、該押し付け操作ののち、所定のストローク量だけ前記摩擦部材を戻し操作し、つぎに、再び前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作を行なって、前記モータの回転数および端子間電圧から求められるモータのトルクから得られるアクチュエータ操作力が最初に上昇を開始した時点における前期摩擦部材の押し付け操作量と、前記アクチュエータ操作力が所定の値に達した時点における前記摩擦部材の押し付け操作量との差を第1のストロークとする。
なお、前記第1のストローク量を記憶する不揮発性記憶手段を備え、前記電動式パーキングブレーキの電源が一旦開放され、再度電源が投入された場合であっても、前記摩擦部材を戻し操作するに際し、前記不揮発性記憶手段に記憶された第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータを逆回転させるように構成することが好ましい。
本発明によれば、モータの作動電流(請求項1)またはモータの回転数および端子間電圧(請求項8)の測定値から各パーキング操作における現実の摩擦部材の操作量を測定し、この操作量に、荷重発生ポイントの検出の遅れを考慮して設定したストローク量(付加ストローク量)を加えた操作量の分だけモータを逆回転させて戻し操作をしているので、経年変化によるケーブルの伸びまたは摩擦部材の減耗や、パーキング装置の構造の違いによる最適操作量の違いをパーキングブレーキの解除操作を実行するたびに調整(吸収)することができる。
また、傾斜センサにより測定した車両の傾斜度に応じたパーキングブレーキ作動荷重量になるようにモータの作動電流を制御すると、必要にしてかつ充分な荷重でパーキングブレーキ作動を行なうことができ、不必要な荷重がパーキング装置の機構に作用するのを防ぐことができ、装置の機構部への応力を低減させて、寿命を延ばすことができる。
また、モータの周囲温度を測定し、この周囲温度により変化する、モータの作動電流とトルクとの関係に基づいてモータの作動電流を設定すると、最適なトルク値によりパーキング作動を行なうことができる。
さらに、ダイナミックパーキングを行なった場合は、車両が停止したのちに所定の荷重でパーキングブレーキ作動操作をすると、停車後に発生することがあるブレーキ作動力の緩みを吸収し、車両が傾斜地などにおいてずり下がるのを防ぐことができる。
なお、バッテリーを交換したときでも、適正なブレーキ操作量が設定されるので、パーキングブレーキが解除不十分になったり、戻し過ぎてパーキングブレーキが作動不良になったりすることがない。
つぎに、添付図面に基づいて、本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法を詳細に説明する。図1は本発明の電動式パーキングブレーキにおける、アクチュエータ1の一例を示す構成概念図である。図2は本発明の電動式パーキングブレーキにおける、制御部2の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、電動式パーキングブレーキのアクチュエータ1はモータ11と、歯車などで構成される減速機構12、ケーブル操作部13およびストロークセンサ15からなり、ケーブル操作部13にブレーキケーブル14が接続されている。ブレーキケーブル14は導管と該導管に挿通される内索からなる。ブレーキケーブル14のケーブル操作部13に接続されていない他方の端部には、パーキングブレーキ機構(図示せず)が接続されており、ブレーキケーブル14を引き操作すると、パーキングブレーキ機構の摩擦部材が摩擦面(ブレーキドラムまたはブレーキディスク)に付勢されるようになっている。ブレーキケーブル14を操作するとは、ブレーキケーブル14の導管を固定して、導管に対して内索をブレーキケーブル14の軸方向に動かすことである。ブレーキケーブル14を操作するには、たとえばケーブルの内索の端部にボルトを形成し、ボルトにかみ合うナットを軸方向の動きを規制して回転することによって、内索を軸方向に動かすようにすることができる。この場合、ナットをモータ11によって正転または逆転することによって、内索を前後に動かすことができる。あるいは、たとえば内索の端部にラックを形成し、ラックにかみ合うピニオンを回転させて内索を前後に動かすようにしてもよい。
図2に示すように、電動式パーキングブレーキの制御部2は、バッテリー5によって作動電力が供給され、スイッチ4から作動操作信号29および解除操作信号30が入力される。制御部2は、車両情報バス31から車両の状態や制御の情報を入力できる。また、パーキングブレーキ警告灯3を点灯/消灯できるように、ランプON/OFF信号22を出力する。そして、モータ信号25、26によって、アクチュエータ1のモータ11を駆動し、ストロークセンサ15の出力信号28によって、ストローク量を計測する。
実施の形態1
本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法の実施の形態1について説明する。図3は、本発明の電動式パーキングブレーキの一例における、ストローク量とけん引力またはモータ電流との関係を示すグラフであり、作動方法を説明する図である。
本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法の実施の形態1について説明する。図3は、本発明の電動式パーキングブレーキの一例における、ストローク量とけん引力またはモータ電流との関係を示すグラフであり、作動方法を説明する図である。
本実施の形態1の電動式パーキングブレーキの作動方法は、図3に示されるように、パーキングブレーキ装置に用いられるモータ11の作動電流Iとブレーキケーブル14の操作量(ストローク量S)を測定し、その測定値に基づいてパーキングブレーキの作動を制御するようにしている。
前記モータ11としては、通常のDCモータを用いることができる。モータ11からの出力は、減速ギヤなどを介してブレーキケーブル14に伝達される。
モータ11の作動電流は、たとえばモータ駆動信号ラインに数mΩ程度の低抵抗を挿入し、モータ駆動電流により前記低抵抗の両端に電位差が発生することを利用し、電流値を電圧変換することにより測定することができる。またブレーキケーブル14のストローク量は、たとえばモータ11やアクチュエータ1の減速機構12にパルスエンコーダや回転角センサを設けることにより測定することができる。パルスエンコーダを使用する場合は、一般にパルス数をカウントすることで、カウント数からケーブルストローク量を換算することができる。パルスエンコーダとしては、たとえばモータ11の回転軸に取り付けられた磁気マグネットのSN変換をホールICで検知し、パルス変換出力するものを用いることができる。
一方、回転角センサを使用する場合は、減速機構12の最終減速段の回転角度を読み取ることで、回転角からケーブルストローク量を換算することができる。回転角センサとしては、たとえば減速機構12の最終減速段に取り付けられた回転ポテンショメータにより、角度変化をアナログ電圧に変換出力するものを用いることができる。そして、これらの測定値(電流およびストローク量)はコントローラなどの制御部に送信される。
本発明にかかわる電動式パーキングブレーキは、手動もしくは自動、または両者を組み合わせたかたちで作動させることができるが、本発明では、モータ11の作動開始と同時にモータ11の作動電流(I)とブレーキケーブル14のストローク量(S)の計測を開始する。図3においてxで示される期間は、ブレーキケーブル14の遊びを吸収している期間すなわち初期電流期間である。ついで、モータ11の作動電流が上昇を開始する(図3のy参照)。このyで示される時点からブレーキケーブル14の実際の引き操作が開始され、引き操作が進行するにつれてモータ11に対する負荷が大きくなり、それに伴い作動電流がほぼ直線的に上昇する。そして、作動電流が所定の電流値(Imax)になった時点(図3のz参照)でモータ11を停止させる。この所定の電流値は、車両の傾斜度に応じた車両静止に必要なブレーキ荷重を算出し(車の重量(最大積載車重量)をa(kg)、タイヤ半径をb(m)、傾斜角をθとすると、制動トルクA(N・m)=a×b×sinθで求めることができる)、そのブレーキ荷重を発生させるのに必要なアクチュエータけん引力から換算し直すことができる。
そして、電流が上昇し始めた時点(図3のy)から所定の電流値(Imax)になり、作動が完了した時点(図3のz)までのストローク量を第1のストローク量として、たとえば前記制御部2内のメモリに記録しておく。
つぎに、パーキングブレーキを解除させるときは、前記第1のストローク量に、荷重発生ポイントの検出の遅れを考慮して設定した付加ストローク量(α)を加えた分(第2のストローク量)だけモータ11を逆回転させる。前記付加ストローク量(α)は、解除不足を回避するための加算ストローク量である。なお、荷重発生ポイントの検出の遅れとは、前記電流が上昇し始めた時点の検出の遅れのことである。つまり、ブレーキケーブル14に荷重が発生するポイントを検出する方法として、たとえば所定ストローク量ΔSにおいてモータ電流変化量が正方向で一定値以上であれば、ブレーキケーブル14に荷重が発生したと判断する方法をあげることができる。この場合、実際の荷重発生ポイントをまたぐかたちでストローク量ΔS1が設定され、このストローク量ΔS1で測定されたモータ電流変化量が、荷重発生しきい値未満であった場合、この測定では荷重発生とは判断されず、つぎのストローク量ΔS2で荷重発生を検出することになり、実際の荷重発生ポイントより遅れた位置で荷重発生を検出したことになる。
したがって、この荷重発生ポイントの検出の遅れも考慮して付加ストローク(α)が決められる。具体的には、ΔSの幅だけ実際の荷重変化点から検出遅れが生じ得るため、この遅れを補償する加算ストローク量としては、安全率を考慮して、ΔSのストローク量の2倍を加算ストローク量とすることができる。この付加ストローク量(α)と第1のストローク量との関係(式またはテーブル)を予め前述したメモリなどに記憶させておき、パーキングブレーキ解除を実行するごとに第2のストローク量分だけモータ11を逆回転させて、ブレーキケーブル14の戻し操作を行なう。これにより、パーキングブレーキ解除を実行するごとに解除位置の補正が可能となる。
また、本実施の形態1では、傾斜センサにより車両の傾斜度を測定し、その値に応じて必要なパーキングブレーキ作動荷重量を設定している。前記傾斜センサとしては、たとえば傾きにより2電極間の静電容量が変化するという電気特性の変化を利用した静電容量方法のものや、傾きにより磁石の傾きが変化し、これにより磁束密度が変化することを利用した磁気センサ方式のものを用いることができる。傾斜センサは車両の、たとえばECUに内蔵させておくことができる。そして、予め実験により、パーキングブレーキの機種ごとに車両の傾斜度とその傾斜度に応じた必要なパーキングブレーキ作動荷重量を設定しておく。
たとえば、車の重量(最大積載車重量)をa(kg)、タイヤ半径をb(m)、傾斜角をθとすると、必要な制動トルクA(N・m)=a×b×sinθで求めることができる。アクチュエータけん引力Cは、車種毎に決められるブレーキ性能より、前記制動トルクAに相当するブレーキ・オペレーション・レバー部荷重Bを求めることによって、C=B/効率により求めることができる。ここで効率とは、スプリング効率、ケーブル効率などの機械的な損失のことであり、たとえば0.5〜0.6程度である。
そして、傾斜度に応じて、必要かつ充分な荷重量でパーキングブレーキ作動を行なうことができる。
この場合、モータ電流の測定、傾斜度の測定、温度測定などの測定において測定誤差が生じるなどの理由により、パーキングブレーキ操作量が不足し、車両にずり下がりが発生したときは、車両に別途装備しておいた車速または車輪速センサの信号変化を捉え、最大荷重(最大のモータ作動電流)で自動的に追加の引き操作(増し作動)を行なうようにすることができる。
傾斜度に応じた最適荷重でパーキングブレーキ作動を行なうことで、パーキングブレーキ装置の機構部に不必要な荷重がかからないので、機構部への応力を低減させて、当該機構部の寿命を延ばすことができる。
また、本実施の形態1では、モータ11の周囲温度の変化によって、モータ11の作動電流とトルク特性の関係が変化することを考慮して最適なモータ作動電流値でモータ11を作動させてパーキングブレーキ作動を行なうようにしている。
すなわち、パーキングブレーキ作動荷重を一定値とした場合、周囲温度が高くなると、モータ11の作動電流は減少し、逆に周囲温度が低くなるとモータ11の作動電流は増大する。また、周囲温度を一定値とした場合、作動電流が減少すると引き荷重も減少し、逆に作動電流が増大すると引き荷重も増大する。そこで、予め周囲温度をパラメータとしたモータ11の作動電流とトルクとの関係(式またはテーブル)を作成し、これをメモリなどに記憶させておく。そして、たとえばECUに内蔵させておいた温度センサにより測定した周囲温度に基づいて、前記モータ11の作動電流とトルクとの関係を示す式またはテーブルを用いて、必要なトルクを得るための作動電流値を設定し、パーキングブレーキ作動を行なう。なお、アクチュエータケース内にECUを内蔵させることによって、モータ11の周囲温度をより正確に測定することができる。
なお、ダイナミックパーキングにより車両を停止させた場合、前述した通常のパーキングブレーキ作動時と同様な最適荷重制御を行なうと、停車時の揺り戻しにより、ブレーキ作動力が緩み、傾斜地などでは車両のずり下がりが発生することが考えられるが、本実施の形態では、このようなずり下がりは、ダイナミックパーキング完了後に前記の傾斜度に応じた作動荷重および周囲温度による作動量の補正を加味した、所定の荷重での追加のブレーキケーブル14の引き操作(増し作動)を実施することにより、ブレーキ作動力の緩みを取ることで防ぐことができる。
実施の形態2
つぎに本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法の他の実施の形態について説明する。図4は、本発明のパーキングブレーキの一例において、モータ11の端子間電圧をパラメータとして、モータ11のトルクと回転数の関係を表わすグラフである。
つぎに本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法の他の実施の形態について説明する。図4は、本発明のパーキングブレーキの一例において、モータ11の端子間電圧をパラメータとして、モータ11のトルクと回転数の関係を表わすグラフである。
前述した実施の形態1においては、モータ11の作動電流を測定し、この作動電流を用いて、ブレーキケーブル14の所定の引き操作量の差(第1ストローク)を求めているが、モータ11の作動電流に代えてモータ11の回転数および端子間電圧を測定することによっても、前記第1ストロークを求めることができる。
すなわち、モータ11の回転数とトルクとの関係は、図4に示されるようにほぼ逆比例の関係にあり、この関係はモータ11の端子間電圧が変化しても変わらない。
したがって、モータ11の回転数と端子間電圧を測定することで、モータ11のトルクを求めることができる。そして、このトルクを前述した効率(スプリング効率などの機械的損失のこと)で割ることによってアクチュエータけん引力を求めることができる。
アクチュエータけん引力Tとブレーキケーブルのストローク量Sとの関係は、図3に示されるように、モータ11の作動電流とブレーキケーブルのストローク量との関係と等しく、アクチュエータけん引力が最初に上昇を開始した時点におけるブレーキケーブル14の引き操作量と、前記アクチュエータけん引力が所定の値に達した時点におけるブレーキケーブル14の引き操作量との差を第1のストロークとする。ついでブレーキケーブル14を戻し操作するに際し、前記第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータ11を逆回転させることにより、経年変化によるブレーキケーブル14の伸びや、パーキングブレーキ装置の構造の違いによる最適操作量の違いを解除操作を実行するたびに調整(吸収)することができる。
実施の形態3
つぎに本発明にかかわる、パーキングブレーキが調整された直後の、電動式パーキングブレーキの作動方法に関する実施の形態を説明する。
つぎに本発明にかかわる、パーキングブレーキが調整された直後の、電動式パーキングブレーキの作動方法に関する実施の形態を説明する。
車両が組み立てられたときに、パーキングブレーキも調整されるが、パーキングブレーキの摩擦部材がどのような位置にあるかは制御装置にはわからない。また、ブレーキケーブル14が使用している間に伸びたり、ブレーキの摩擦部材が減耗するので、パーキングブレーキのあそびを適当な量にするためにパーキングブレーキが調整されることがある。さらに、パーキングブレーキの摩擦部材や摩擦面など、あるいはブレーキケーブル14が交換される場合がある。そのような場合、パーキングブレーキの摩擦部材の位置と制御装置内部に記憶された第1のストローク量とが一致しないので、つぎに操作する場合に、パーキングブレーキを戻しすぎてしまったり、戻し量が不足して摩擦部材が摩擦面に接触した状態で走行してブレーキが発熱したり、摩擦部材の減耗を招くおそれがある。
そこで、本発明ではパーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知する手段を設けて、パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知した場合に、最初にイグニッションキーが操作され、かつ、変速機位置がPレンジの場合に作動操作することで、一度最大荷重でパーキングブレーキを引き操作し、ついで、所与の最大戻し量だけブレーキケーブル14を戻し操作し、改めてパーキングブレーキ作動操作を行なって、ストローク量を計測する。
パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知するには、たとえばつぎのような方法がある。スイッチまたはショートコネクタを制御部に設けておいて、スイッチまたはショートコネクタの設定を電源ON時に読み込んで、所定のスイッチ設定またはショートコネクタ設定の場合にパーキングブレーキが調整モードに設定されたと判断する。スイッチ設定またはショートコネクタ設定の場合は、パーキングブレーキ調整後の動作が完了したのちに、スイッチ設定またはショートコネクタ設定を通常のモードの設定に変更する。
たとえば本実施の形態3では、パーキングブレーキの制御部2に動作モードを設定する外部設定用ショートコネクタ34(以下、ショートコネクタ34という)を設けている。前記のショートコネクタ34の設定によって、初期調整モード切替信号33が電源の電位であったり、接地電位であったりする。たとえば、初期調整モード切替信号33が接地電位の場合に、パーキングブレーキが調整モードに設定されたと判定するように決めておく。
さらに、本実施の形態3では、制御部2に不揮発性メモリ32を備え、実施の形態1および2で説明した少なくとも第1のストロークを不揮発性メモリ32に記憶しておく。
パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知し、初期調整を行なった場合の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知した場合(ステップS1からYへの分岐)、イグニッションキーが操作されていること、変速機がPレンジ(パーキング)の位置にあることなどの条件を判定する(ステップS2)。これらの情報は、前記車両情報バス31から取得することができる。変速機がPレンジの位置にあることを条件とするのは、パーキングブレーキを一旦戻し操作したときに、車両が動かないように安全を保つためである。さらに安全を確実にするために、パーキングブレーキ調整モード設定後の作動は、水平な場所で行なうことが好ましい。
つぎに、パーキングブレーキ装置が調整モードで作動中であることを知らせるために、点灯/消灯指令信号21によってパーキングブレーキ警告灯3を点滅させる(ステップS3)。そして、最大荷重でパーキングブレーキ作動操作を行ない(ステップS4)、所定のストローク量だけ戻し操作を行なう(ステップS5)。所定のストローク量は、最大荷重で引いた状態から、パーキングブレーキが完全に開放されるまでの戻し量である。この所定のストローク量はパーキングブレーキ装置の種類ごとに予め計測して設定しておく。パーキングブレーキが適正に調整されている場合は、最大荷重でパーキングブレーキ作動操作した状態から、所定のストローク量の戻し操作をすると、パーキングブレーキが完全に開放され、かつ、戻しすぎることがない。
パーキングブレーキ調整モードにおける作動では、最大荷重で引き操作を行なうので、所与のストローク量以上にケーブルが引かれていることが保証できる。したがって、所与の最大戻し量だけ戻し操作をしたときに、戻しすぎてパーキングブレーキ装置のアクチュエータ1やパーキングブレーキ機構に障害を与えることがない。
つぎに、通常のパーキングブレーキ作動操作を行なう(ステップS6)。このパーキングブレーキ作動操作は実施の形態1または2の動作と同じである。すなわち、実施の形態1の場合は、モータ11の作動開始と同時にモータ11の作動電流(I)とブレーキケーブル14のストローク量(S)の計測を開始し、作動電流が所定の電流値(Imax)になった時点(図3のz参照)でモータ11を停止させる。そして、電流が上昇し始めた時点(図3のy)から所定の電流値(Imax)になり、作動が完了した時点(図3のz)までのストローク量を第1のストローク量とする。
実施の形態2の場合は、モータ11の作動電流に代えてモータ11の回転数および端子間電圧を測定することによって、前記第1ストロークを求める。
引き操作によって第1のストローク量が測定されるので、その値を前記制御部2内のメモリに記憶する。そして、パーキングブレーキ警告灯3をパーキングブレーキが操作されていることを示すように、点灯させる(ステップS7)。そののちは、通常のパーキングブレーキ作動を行なう。
その結果、パーキングブレーキ装置に障害を与えることがなく、また、戻し量が不足してパーキングブレーキが解除不十分になることがなく、摩擦部材が摩擦面に接触した状態で走行してブレーキが発熱したり、摩擦部材の減耗を招くおそれがない。
バッテリー5が接続されている間、制御部2の電源がオンであるならば、ショートコネクタ34の設定は変えなくても、バッテリー5を交換しない限りパーキングブレーキ調整モードの動作を行なうことがないが、通常は、パーキングブレーキ調整後の動作を完了したのち、イグニッションキーをオフして、ショートコネクタ34を通常モード側(本実施の形態3では、初期設定モード信号33を電源電位側)にする。
車両においては、電動部品の動力源であるバッテリー5はときどき交換しなければならないが、バッテリー5をはずすと、特にほかの電池などでバックアップしない限りは電力が途絶えるので、電力で保持されたメモリに記憶された情報は消えてしまう。電動式パーキングブレーキにおいても、バッテリー5が取り外されると電力供給が途絶えるので、一時的に記憶している変動する情報は失われてしまう。たとえば前記第1のストローク量を揮発性のメモリに記憶している場合には、バッテリー交換で失われてしまう。本実施の形態3では、第1のストローク量を不揮発性メモリ32に記憶するので、バッテリー5を交換したときにも失われることがなく、その後のパーキングブレーキの操作は正常に行なわれる。バッテリー交換と同時にパーキングブレーキが調整モードに設定された場合は、パーキングブレーキを調整した場合の設定にショートコネクタ34を設定して、パーキングブレーキ調整モードの作動を行なわせる。
本実施の形態3では、バッテリー交換後の動作中における、パーキングブレーキ警告灯3の作動方法を点滅としたが、点灯色を変える作動方法でもよい。また、本実施の形態3では、パーキングブレーキが通常の操作で作動されているときに、パーキングブレーキ警告灯3が点灯されることを仮定している。
なお、パーキングブレーキの制御部2内に不揮発性メモリ32を備えない場合は、バッテリー5が交換されたことを検出するために、電源投入検出回路20を設けて、制御部2に電源が投入されたときに、パーキングブレーキ調整後の作動を行なわせてもよい。
実施の形態4
つぎに本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法を、別のパーキングブレーキ機構に適用する実施の形態を説明する。
つぎに本発明の電動式パーキングブレーキの作動方法を、別のパーキングブレーキ機構に適用する実施の形態を説明する。
図6は、電動式パーキングブレーキの別の例を示す構成図である。図6において、図1と同じ機能を有する構成品には同じ符号を付している。本実施の形態4では、アクチュエータ1は、パーキングブレーキ機構40の摩擦部材(ブレーキパッド18)を車輪(図示せず)に取り付けられた摩擦面(本実施の形態4ではディスクロータ19)に付勢する部材17に、ブレーキケーブルを介さず直に接続されており、駆動部6はパーキングブレーキ機構40に組み込まれている。
モータ11の回転は減速機構12によって減速されてスクリュー16に伝えられる。スクリュー16のネジ部は、付勢部材17とかみ合っている。付勢部材17はスクリュー16の回転方向の回転が規制され、スクリュー16の回転によって、図の左右方向に動かされる。付勢部材17がブレーキパッド18a、18bをディスクロータ19に付勢すると、付勢部材17がブレーキパッド18を押す力の反力により、ブレーキキャリパ(図6のディスクロータ19を除く全体)が右へ移動し、図6の左側のブレーキパッド18c、18dをディスクロータ19に押し付ける。図6では、ブレーキキャリパの構造を省略している。パーキングブレーキを手動で操作するために、さらにブレーキケーブル14が接続されていてもよい。
本実施の形態4においても、パーキングブレーキの作動方法は、実施の形態1、2または3と同じように行なわれる。すなわち、図2に示される制御部2を使用することができる。
本実施の形態4では、ブレーキケーブルを介さずにモータ11の力がブレーキパッド18に伝わるので、実施の形態1に比べてブレーキケーブル14の弾性分だけストローク量が小さくなり、ストローク量とけん引力の傾きがやや大きくなることを除けば、動作特性は図3と同じ曲線を描く。したがって、図3に示されるように、パーキングブレーキ装置に用いられるモータ11の作動電流Iとブレーキパッド18の操作量(ストローク量S)を測定し、その測定値に基づいてパーキングブレーキの作動を制御することができる。
また、モータ11のトルク−回転数特性は図4のようになり、モータ11の作動電流に代えてモータ11の回転数および端子間電圧を測定することによっても、ブレーキパッド18の第1ストロークを求めることができ、モータ11の回転数と端子間電圧を測定することで、モータ11のトルクを求めることができる。そして、このトルクを前述した効率で割ることによってアクチュエータ操作力を求めることができるので、実施の形態2と同じように、制御することができる。
さらに、パーキングブレーキが調整モードに設定された場合の作動方法は、実施の形態3と同じ方法で行なうことができる。すなわち、パーキングブレーキが調整された場合は、ショートコネクタ34を用いて、パーキングブレーキの調整モードに設定し、最初にイグニッションキーが操作され、かつ、変速機位置がPレンジの場合に作動操作することで、一度最大荷重でパーキングブレーキを引き操作し、ついで、所与の最大戻し量だけパーキングブレーキ14を戻し操作し、改めてパーキングブレーキ作動操作を行なって、ストローク量を計測する。その結果、パーキングブレーキ装置に障害を与えることがなく、また、戻し量が不足してパーキングブレーキが解除不十分になることがなく、摩擦部材が摩擦面に接触した状態で走行してブレーキが発熱したり、摩擦部材の減耗を招くおそれがない。動作の詳細については、実施の形態1、2および3と同様なので、説明を省略する。
本実施の形態4では、車輪に取り付けられた摩擦面がディスクロータであって、ブレーキパッドをディスクロータに押し付ける形式のパーキングブレーキの場合について説明したが、摩擦面がディスク以外の場合、たとえばドラムであって、ブレーキシューをドラムに押し付ける形式のパーキングブレーキの場合にも同様に適用できる。
以上、説明したように、本発明のパーキングブレーキの作動方法は、アクチュエータ1が、パーキングブレーキ機構40の摩擦部材を摩擦面に付勢する部材17に、ブレーキケーブルを介さず直に接続される構成においても、同様に使用することができる。
1 アクチュエータ
2 制御部
3 パーキングブレーキ警告灯
4 操作スイッチ
5 バッテリー
6 駆動部
11 モータ
12 減速機構
13 ケーブル操作部
14 ブレーキケーブル
15 ストロークセンサ
16 スクリュー
17 付勢部材
18a、18b、18c、18d ブレーキパッド
19 ディスクロータ
20 電源投入検出回路
21 点灯/消灯指令信号
25、26 モータ信号
28 センサ出力信号
29 作動操作信号
30 解除操作信号
31 車両情報バス
32 不揮発性メモリ
33 初期調整モード切替信号
34 外部設定用ショートコネクタ
40 パーキングブレーキ機構
2 制御部
3 パーキングブレーキ警告灯
4 操作スイッチ
5 バッテリー
6 駆動部
11 モータ
12 減速機構
13 ケーブル操作部
14 ブレーキケーブル
15 ストロークセンサ
16 スクリュー
17 付勢部材
18a、18b、18c、18d ブレーキパッド
19 ディスクロータ
20 電源投入検出回路
21 点灯/消灯指令信号
25、26 モータ信号
28 センサ出力信号
29 作動操作信号
30 解除操作信号
31 車両情報バス
32 不揮発性メモリ
33 初期調整モード切替信号
34 外部設定用ショートコネクタ
40 パーキングブレーキ機構
Claims (11)
- モータにより摩擦部材を車輪に取り付けられらた摩擦面に押し付け操作することでパーキングブレーキ作動を行ない、戻し操作をすることでパーキングブレーキ解除を行なう電動式パーキングブレーキの作動方法であって、
前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作するに際し、前記モータの作動電流と、前記摩擦部材の操作量を測定し、
前記作動電流が初期電流期間ののち、最初に上昇を開始した時点における摩擦部材の操作量と、前記作動電流が所定の電流値に達した時点における摩擦部材の操作量との差を第1のストロークとし、ついで前記摩擦部材を戻し操作するに際し、前記第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータを逆回転させることを特徴とする電動式パーキングブレーキの作動方法。 - 前記モータにより摩擦部材を車輪に取り付けられらた摩擦面に押し付け操作することが、パーキングブレーキ機構に係合するブレーキケーブルをモータにより引き操作することにより行なわれる請求項1記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。
- 車両に装備された傾斜センサにより当該車両の傾斜を測定し、予め求めておいた車両の傾斜度に応じたパーキングブレーキ作動荷重量となるようモータの作動電流を制御する請求項1または2記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。
- 車速センサまたは車輪速センサを設け、当該センサにより車両の移動を検出した場合に、最大のパーキングブレーキ作動荷重量となるようにモータの作動電流を制御する請求項3記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。
- 周囲温度をパラメータとした前記モータの作動電流と当該モータのトルクとの関係を予め求めておき、車両に設けられた温度センサにより測定された周囲温度からモータの作動電流値を設定する請求項1または2記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。
- 一定車速以上で走行中にパーキングブレーキを操作して車両を停止させた場合に、車両が停止したのちに、所定のパーキングブレーキ作動荷重量でパーキングブレーキ作動を行なう請求項1または2記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。
- 所定ストローク量を設定し、そのストローク量における前記モータの作動電流値を検知する請求項1、2、3、4、5または6記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。
- モータにより摩擦部材を車輪に取り付けられらた摩擦面に押し付け操作することでパーキングブレーキ作動を行ない、戻し操作をすることでパーキングブレーキ解除を行なう電動式パーキングブレーキの作動方法であって、
前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作するに際し、前記モータの回転数および端子間電圧と、前記摩擦部材の押し付け操作量を測定し、
前記モータの回転数および端子間電圧から求められるモータのトルクから得られるアクチュエータ操作力が最初に上昇を開始した時点における摩擦部材の押し付け操作量と、前記アクチュエータ操作力が所定の値に達した時点における摩擦部材の押し付け操作量との差を第1のストロークとし、ついで前記摩擦部材を戻し操作するに際し、前記第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータを逆回転させることを特徴とする電動式パーキングブレーキの作動方法。 - 前記電動式パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知する手段を備え、前記電動式パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知した場合に、
一旦、最大荷重で前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作し、
該押し付け操作ののち、所定のストローク量だけ前記摩擦部材を戻し操作し、
つぎに、再び前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作を行なって、前記作動電流が初期電流期間ののち、最初に上昇を開始した時点における前期摩擦部材の押し付け操作量と、前記作動電流が所定の電流値に達した時点における前記摩擦部材の押し付け操作量との差を第1のストロークとする請求項1記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。 - 前記電動式パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知する手段を備え、前記電動式パーキングブレーキが調整モードに設定されたことを検知した場合に、
一旦、最大荷重で前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作し、
該押し付け操作ののち、所定のストローク量だけ前記摩擦部材を戻し操作し、
つぎに、再び前記摩擦部材を前記摩擦面に押し付け操作を行なって、前記モータの回転数および端子間電圧から求められるモータのトルクから得られるアクチュエータ操作力が最初に上昇を開始した時点における前期摩擦部材の押し付け操作量と、前記アクチュエータ操作力が所定の値に達した時点における前記摩擦部材の押し付け操作量との差を第1のストロークとする請求項8記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。 - 前記第1のストローク量を記憶する不揮発性記憶手段を備え、前記電動式パーキングブレーキの電源が一旦開放され、再度電源が投入された場合であっても、前記摩擦部材を戻し操作するに際し、前記不揮発性記憶手段に記憶された第1のストローク量に所定の付加ストローク量を加えた第2のストローク量の分だけ前記モータを逆回転させることを特徴とする請求項1、8、9または10記載の電動式パーキングブレーキの作動方法。
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-
2005
- 2005-02-02 JP JP2005026905A patent/JP2005329930A/ja not_active Withdrawn
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