JP2005328987A - 遊技機における整流器 - Google Patents

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Abstract

【課題】整流器内に遊技球が残留している状態においても、迅速に球発射部のメンテナンスを行うことができる遊技機における整流器を提供すること。
【解決手段】パチンコ遊技機1における整流器4は、前枠2の取付位置201に固定されて、遊技球7の整流を行う供給状態401と、球発射部21を開放するよう取付位置201から離れた開放状態402とを形成するよう回動可能である。整流器4は、球皿部3から遊技球7を導入する球導入口411と球発射部21へ遊技球7を排出する球排出口412とを連通する整流通路41、遊技球7を受け取る受取位置403と遊技球7を送り出す送出位置404との間を揺動する球送り部材42、並びに開放状態402にある整流器4において、整流通路41内の遊技球7が球導入口411又は球排出口412の少なくとも一方から流出することを防止する球流出防止手段50を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊技機の遊技盤における遊技領域に向けて遊技球を発射させる球発射部へ、1球ずつ遊技球を送り出すよう構成された遊技機における整流器に関する。
例えば、パチンコ遊技機においては、多数の遊技球を貯留する球皿部から、遊技領域に遊技球を発射させる球発射部へ、整流器を介して1球ずつ遊技球を供給している。そして、上記球発射部及び整流器が設けられた部位は、遊技球が頻繁に供給されて発射される部位であり、メンテナンスの頻度が多くなる部位である。
そのため、例えば、特許文献1に示される遊技球流出防止装置においては、遊技球送り装置(整流器)を着脱自在に装着した弾球遊技機が、遊技球送り装置を取り外したときに供給通路内の遊技球を係止する係止手段を備えている。そして、この係止手段により、遊技球送り装置を取り外したときに、供給通路内から不意に遊技球が流出することを防止している。
また、特許文献1においては、より具体的には、遊技機本体側に上下揺動自在に揺動アームを設け、この揺動アームに、供給通路の下手側端部に出退して供給通路内の遊技球に係脱する係止部を設けている。また、遊技球送り装置側には、上記係止部を上下に出退させる係合突起を設けている。
そして、遊技球送り装置を取り外すと、係合突起と揺動アームとの接触状態が解除され、揺動アームの係止部が供給通路内に突出して、供給通路内から遊技球が流出することを防止することができる。また、遊技球送り装置を装着すると、係合突起が揺動アームと接触し、揺動アームの係止部が供給通路内から退避して、供給通路内から遊技球送り装置へと遊技球が供給される状態が形成される。
しかしながら、上記従来のパチンコ遊技機においては、球発射部のメンテナンスを行うために整流器を取り外したときに、この整流器内の遊技球が流出することを防止する工夫はなされていない。すなわち、整流器(遊技球送り装置)内には、遊技球を通過させるための整流通路が形成されており、整流器を取り外したときには、上記整流通路内に残留した遊技球が流出してしまうおそれがある。そのため、整流器を取り外したときに、これから流出する遊技球を球箱等によって受ける必要が生じ、メンテナンスを迅速に行うことが困難であった。
実開平7−22790号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、整流器内に遊技球が残留している状態においても、迅速に球発射部のメンテナンスを行うことができる遊技機における整流器を提供しようとするものである。
本発明は、遊技球を貯留する球皿部から、遊技盤における遊技領域に向けて遊技球を発射させる球発射部へ、1球ずつ遊技球を供給するよう構成された遊技機における整流器であって、
該整流器は、上記遊技機における取付位置に固定されて遊技球の供給が可能な供給状態と、上記球発射部を開放するよう上記取付位置から離れた開放状態とを形成するよう構成されており、
かつ、上記整流器は、上記球皿部から遊技球を導入するための球導入口と、上記球発射部へ遊技球を排出するための球排出口とを連通する整流通路と、
上記球導入口から導入された遊技球を受け取るための受取位置と、上記球排出口へ遊技球を送り出すための送出位置との間を移動する球送り部材と、
上記開放状態において、上記整流通路内の遊技球が上記球導入口又は上記球排出口の少なくとも一方から流出することを防止する球流出防止手段とを有していることを特徴とする遊技機における整流器にある(請求項1)。
本発明の整流器は、上記遊技機における取付位置に固定したときには上記供給状態を形成し、遊技機から取り外したとき又は上記取付位置から移動させたときには上記開放状態を形成するよう構成されている。また、整流器は、その開放状態において、上記整流通路内の遊技球が上記球導入口又は上記球排出口の少なくとも一方から流出することを防止する球流出防止手段を有している。
そして、上記整流器は、上記遊技機において遊技状態を形成する際には、上記取付位置に固定する。この状態において、整流器における球送り部材は、上記受取位置において上記球導入口から上記整流通路内に導入された遊技球を受け取り、次いで、上記送出位置へ移動して、整流通路内の遊技球を上記球排出口へ送り出すことができる。これにより、球排出口から球発射部へ遊技球が1球ずつ供給され、球発射部から遊技領域に向けて遊技球を発射させることができる。
ところで、上記球発射部は、異物混入や球詰まり等のトラブルが発生しやすい部位であり、上記整流器の整流通路内に遊技球が残留している状態においても、メンテナンスが必要になることがある。
そして、整流通路内に遊技球が残留している状態において、球発射部のメンテナンスを行うときには、整流器を上記開放状態にして上記球発射部を露出させる。
このとき、整流器においては、上記球流出防止手段により、整流通路内の遊技球が球導入口又は球排出口の少なくとも一方から流出してしまうことを防止することができる。これにより、整流器を開放状態にしたときでも、この整流器内から遊技球が不意に零れ落ちることを防止することができる。そのため、上記メンテナンスを行う際に、整流器から球箱等へ遊技球を一旦抜き出す必要がなくなり、迅速に球発射部のメンテナンスを行うことができる。
それ故、上記遊技機における整流器によれば、整流器内に遊技球が残留している状態においても、迅速に球発射部のメンテナンスを行うことができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記球流出防止手段の構成は、上記整流器の構造に応じて種々の構成をとることができる。
すなわち、例えば、整流器を遊技機に対して上下方向に回動可能に配設し、上記球導入口を整流器の側面に形成すると共に上記球排出口を整流器の裏面に形成した場合には、球流出防止手段は、上記球導入口から遊技球が流出することを防止するよう構成することができる。すなわち、この場合には、整流器を上記開放状態にしたときに、この整流器を、球排出口が上方を向く状態にすることにより、球排出口からの遊技球の流出は阻止される。そのため、球流出防止手段は、球導入口からの遊技球の流出を防止する構造とすることができる。
また、例えば、整流器を遊技機に対して左右方向に回動可能に配設し、上記球導入口を整流器の側面に形成すると共に上記球排出口を整流器の裏面に形成した場合には、球流出防止手段は、上記球導入口及び球排出口のいずれもから遊技球が流出することを防止するよう構成することができる。
また、例えば、整流器を遊技機に対して着脱(取付け・取外し)可能に配設した場合にも、球流出防止手段は、上記球導入口及び球排出口のいずれもから遊技球が流出することを防止するよう構成することができる。
また、上記球流出防止手段は、上記開放状態にある上記整流器における上記球導入口又は上記球排出口の少なくとも一方を遮るよう構成することが好ましい(請求項2)。
この場合には、整流器を開放状態にして、球発射部のメンテナンスを行う際には、球流出防止手段が球導入口又は球排出口の少なくとも一方を遮って、整流器内から遊技球が零れ落ちることを防止することができる。
また、上記球流出防止手段は、上記開放状態にある上記整流器における上記球送り部材の移動を阻止するよう構成することが好ましい(請求項3)。
この場合には、整流器を開放状態にして、球発射部のメンテナンスを行う際には、球流出防止手段が球送り部材の移動を阻止して、整流器内から遊技球が零れ落ちることを防止することができる。
また、上記球流出防止手段は、弾性変形可能なシャッター部材を有しており、該シャッター部材は、上記開放状態にある上記整流器における上記球導入口を遮る遮蔽部と、上記開放状態にある上記整流器における上記球送り部材の移動を阻止する移動阻止部とを有していることが好ましい(請求項4)。
この場合には、整流器を開放状態にして球発射部のメンテナンスを行う際には、シャッター部材により、球導入口を遮ることができると共に球送り部材の移動を阻止することができ、球流出防止手段の構造を簡単にすることができる。
また、上記シャッター部材は、上記整流器を上記供給状態にしたときには、上記遮蔽部が上記遊技機に当接して当該シャッター部材を弾性変形させることにより、上記球導入口を開口させると共に上記移動阻止部を上記球送り部材から退避させるよう構成されており、一方、上記整流器を上記開放状態にしたときには、当該シャッター部材の弾性変形が復帰して、上記遮蔽部が上記球導入口を遮ると共に上記移動阻止部が上記球送り部材の移動を阻止するよう構成することが好ましい(請求項5)。
この場合には、整流器を開放状態にするだけで、シャッター部材の弾性変形が復帰し、球導入口から遊技球が流出することを防止できると共に、球排出口から遊技球が流出することを防止できる。また、整流器を遊技機における取付位置に固定するだけで、シャッター部材を弾性変形させ、球導入口を開口させることができる。
また、上記整流器における整流通路は、上記球導入口と上記球送り部材との間に、複数の遊技球を配置させるための入口通路部を有していることができる。この場合には、シャッター部材における遮蔽部は、上記入口通路部内に残留した遊技球が球導入口から流出することを防止することができる。
以下に、本発明の遊技機における整流器にかかる実施例につき、図1〜図14と共に説明する。
本例の遊技機は、図1、図7に示すごとく、パチンコ遊技機1であり、このパチンコ遊技機1における整流器4は、遊技球7を貯留する球皿部3から、遊技盤22に形成した遊技領域221に向けて遊技球7を発射させる球発射部21へ、1球ずつ遊技球7を供給するよう構成されている。
また、整流器4は、図1〜図3に示すごとく、パチンコ遊技機1における取付位置201に固定されて、遊技球7の供給が可能な供給状態401と、図4〜図6に示すごとく、上記球発射部21を目視可能に開放(露出)するよう取付位置201から離れた開放状態402とを形成するよう構成されている。
また、整流器4は、以下の整流通路41、球送り部材42及び球流出防止手段50を有している。上記整流通路41は、図1、図7に示すごとく、上記球皿部3から遊技球7を導入するための球導入口411と、上記球発射部21へ遊技球7を排出するための球排出口412とを連通するよう形成されている。また、上記球送り部材42は、図9に示すごとく、球導入口411から導入された遊技球7を受け取るための受取位置403と、図10に示すごとく、球排出口412へ遊技球7を送り出すための送出位置404との間を揺動(移動)するよう構成されている。
そして、図4〜図6に示すごとく、上記球流出防止手段50は、上記開放状態402にある整流器4において、整流通路41内の遊技球7が球導入口411又は球排出口412の少なくとも一方から流出することを防止するよう構成されている。
以下に、これを詳説する。
図7、図13に示すごとく、本例のパチンコ遊技機1は、このパチンコ遊技機1における外枠11と、この外枠11の前面側に配設した前枠2(本体枠)と、この前枠2の前面側に開閉可能に配設したガラス扉20とを有している。前枠2は、上記遊技領域221を形成する遊技盤22、パチンコ遊技を制御する各種の制御装置及び各種の電気部品を配設してなるものである。また、ガラス扉20は、プラスチック枠の内側にガラス板を配設してなるものである。
図2、図5に示すごとく、本例の球皿部3は、上記前枠2の前面側に開閉不能に固定されてなるものである。すなわち、球皿部3は、前枠2に対して分解しない限り開閉させることができない固定タイプのものであり、球皿部3を開閉可能にしたときに遊技球7が球貯留部31から零れ落ちることを防止するための球止め部材等を不要にしたものである。
図7、図11に示すごとく、上記球皿部3は、遊技球7を貯留するための球貯留部31と、球貯留部31の下方に連通する発射球供給通路32と、発射球供給通路32を通過する遊技球7を球皿部3から外部に抜き出すための発射球抜き通路322と、球貯留部31に貯留された遊技球7を球皿部3の外部へ抜き出すための球抜き通路33とを有している。また、前枠2の裏面側には、所定数の遊技球7をカウントして払い出すよう構成された払出装置(図示略)が配設されており、上記球貯留部31は、払出装置から払い出される遊技球7を受けるよう構成されている。
図1、図12に示すごとく、本例の球発射部21は、前枠2に配設されており、整流器4の整流通路41における球排出口412に連通される送出通路213と、この送出通路213に対向配設された発射球保持部材212と、この発射球保持部材212と送出通路213との間に配置された遊技球7を、上記遊技盤22の遊技領域221に向けて発射させるための打球ハンマー211とを有している。
また、本例の打球ハンマー211は、上記発射球保持部材212に配置された遊技球7を略垂直方向に向けて発射させる垂直発射形式のものであり、上記発射球保持部材212は、略垂直方向に向けて配設されている。
また、図1、図11に示すごとく、上記整流器4を固定するためのパチンコ遊技機1における取付位置201は、前枠2に対する整流器4の取付位置201である。そして、前枠2の取付位置に整流器4を取り付けたときには、整流器4における整流通路41と、球皿部3における発射球供給通路32とが連通されるよう構成されている。
また、図1に示すごとく、整流器4における整流通路41は、上記球導入口411と上記球送り部材42との間に、複数の遊技球7を配置させるための入口通路部413を有している。そして、この入口通路部413は、略水平方向に向けて屈曲形成されており、球導入口411から整流通路41内に導入された遊技球7を、球発射部21の方向(すなわちパチンコ遊技機1の後方側)に向けて屈曲させて流下させるよう構成されている。
図2、図5に示すごとく、本例の整流器4は、パチンコ遊技機1における前枠2に対して回動可能に取り付けられている。そして、本例の整流器4は、その下端部に、回動するときの回動支点を形成する回動支点部45を有しており、この回動支点部45によって上下方向に回動可能である。
また、図6に示すごとく、本例の球導入口411は、整流器4の側面における上部に形成されており、球排出口412は、整流器4の裏面に形成されている。
また、図8〜図10に示すごとく、上記球送り部材42は、その上端部に、上記球導入口411から整流通路41内に導入された遊技球7を受け取る球受部422を有している。この球受部422は、球送り部材42が受取位置403にある状態において整流通路41内の遊技球7を受け取る受取面423と、球送り部材42が送出位置404にある状態において整流通路41内の遊技球7の流下を阻止する球待機面424とを有している。
また、球送り部材42は、電磁石43による磁気吸引力により、揺動支点部421を支点にして揺動可能に構成されている。すなわち、球送り部材42の側面には、金属板425が配設されており、整流器4には、上記金属板425に対向する位置に電磁石43が配設されている。そして、図9に示すごとく、電磁石43に通電を行ったときには、金属板425が電磁石43へと吸引されることによって、球送り部材42は上記受取位置403へと揺動し、図10に示すごとく、電磁石43への通電を解除したときには、球送り部材42はその自重によって上記送出位置404へと揺動するよう構成されている。
また、整流通路41、球導入口411及び球排出口412は、整流器4のハウジング40に形成されており、球送り部材42及び電磁石43は、ハウジング40内に配設されている。
次に、上記供給状態401にある整流器4の整流動作につき説明する。
図8に示すごとく、上記制御装置が電磁石43への通電を行っていないときには、球送り部材42は、その自重により上記送出位置404に位置している。このとき、整流通路41内における1つの遊技球7は、上記球受部422の球待機面424と、整流通路41内に球受部422に対向形成された球流下阻止部414とに当接して、その流下が阻止されている。
次いで、図9に示すごとく、パチンコ遊技機1における制御装置が上記電磁石43に通電を行ったときには、球送り部材42は、電磁石43の磁気吸引力により金属板425が引き寄せられて、上記受取位置403に揺動する。このとき、上記球受部422の受取面423に1つの遊技球7が載置される。
次いで、図10に示すごとく、上記制御装置が電磁石43への通電を解除したときには、球送り部材42は、その自重により上記送出位置404に揺動する。このとき、上記球受部422の受取面423に載置された1つの遊技球7が、上記球排出口412に向けて送り出される。そして、遊技球7は、球排出口412から球発射部21における送出通路213を通過して発射球保持部材212上に配置される。この状態で、制御装置が、打球ハンマー211を動作させたときには、発射球保持部材212上に配置された遊技球7が、遊技盤22の遊技領域221に向けて発射される。
その後、図9に示すごとく、パチンコ遊技機1における制御装置が再び電磁石43に通電を行ったときには、球送り部材42が再び受取位置403に揺動し、上記1つの遊技球7に隣接して整流通路41内に導入された次の遊技球7が上記球受部422の受取面423に載置される。
以降は、上記と同様にして、制御装置が電磁石43の通電及びその解除を繰り返すことにより、球送り部材42は、整流通路41内の遊技球7を1球ずつ上記発射球保持部材212へ供給することができる。
図1〜図6に示すごとく、本例の球流出防止手段50は、弾性変形可能なシャッター部材5であり、このシャッター部材5は、弾性変形可能な板部材(板バネ)からなる。
また、シャッター部材5は、整流器4に固定される固定部51と、この固定部51から延長形成され弾性変形が可能な弾性変形部52と、上記開放状態402にある整流器4における球導入口411を遮る遮蔽部53と、上記開放状態402にある整流器4における球送り部材42の揺動を阻止する揺動阻止部(移動阻止部)54とを有している。
また、図1、図3に示すごとく、遮蔽部53は、弾性変形部52に対して略直角に折り曲げて形成されており、遮蔽部53の先端には、上記球皿部3に当接して押圧される被押圧部531が形成されている。
また、図6に示すごとく、遮蔽部53は、上記球導入口411の開口面積の半分以上を遮る大きさを有しており、遮蔽部53は、整流通路41における球導入口411の近傍に存在する遊技球7の半径以上を覆うよう構成されている。
そして、図6に示すごとく、本例のシャッター部材5は、整流器4を上記開放状態402にしたときに、上記遮蔽部53が上記球導入口411を遮ることにより、球導入口411からの遊技球7の流出を防止すると共に、上記揺動阻止部54が上記球送り部材42の揺動を阻止することにより、球排出口412からの遊技球7の流出を防止するよう構成されている。
また、球送り部材42には、上記シャッター部材5における揺動阻止部54と当接する当接突起426が形成されている。この当接突起426は、球送り部材42の揺動に伴い、整流器4におけるハウジング40に形成された開口穴405内を移動するよう構成されている。
また、図1、図4に示すごとく、上記球皿部3には、上記発射球供給通路32における球出口321(整流器4における球導入口411に対向配置される開口端部)を遮ることができる本体側シャッター部材25が配設されている。図1に示すごとく、この本体側シャッター部材25は、整流器4を上記供給状態401にしたときには、整流器4におけるハウジング40によって押圧されることにより弾性変形して、上記球出口321を開口するよう構成されている。一方、図4に示すごとく、本体側シャッター部材25は、整流器4を上記開放状態402にしたときには、上記弾性変形が復帰することにより、球出口321を遮るよう構成されている。
より具体的には、図1〜図3に示すごとく、整流器4を供給状態401にしたときには、シャッター部材5の遮蔽部53における被押圧部531が、球皿部3における当接部34に当接して、上記弾性変形部52が弾性変形する。これにより、遮蔽部53が球導入口411を遮る位置から移動して、この球導入口411を開口させることができる。
また、整流器4を供給状態401にしたときには、整流器4におけるハウジング40が本体側シャッター部材25を弾性変形させて、球皿部3における発射球供給通路32の球出口321が開口される。そして、球皿部3における発射球供給通路32と、整流器4における整流通路41とが連通され、球皿部3の球貯留部31に貯留された遊技球7が、整流通路41内に流下することができる状態が形成される。
また、図1〜図3、図14に示すごとく、整流器4を供給状態401にしたときには、揺動阻止部54が球送り部材42の当接突起426から退避して、球送り部材42が受取位置403と送出位置404との間で揺動可能な状態が形成される(図8〜図10参照)。こうして、球送り部材42を揺動させることにより、遊技球7を1球ずつ球発射部21へ供給することができる状態が形成される。
一方、図4〜図6に示すごとく、整流器4を開放状態402にしたときには、シャッター部材5における弾性変形部52の弾性変形が復帰し、遮蔽部53が球導入口411を遮る位置に移動する。これにより、整流器4の整流通路41内に遊技球7が残留している状態で整流器4を上記開放状態402にしたときでも、整流器4内の遊技球7が球導入口411から遊技球7が流出することを防止することができる。
また、整流器4を開放状態402にしたときには、揺動阻止部54が球送り部材42の当接突起426に当接し、球送り部材42の送出位置404から受取位置403への揺動が阻止される。これにより、整流器4の整流通路41内に遊技球7が残留している状態で整流器4を上記開放状態402にしたときでも、整流器4内の遊技球7が、振動等を受けて不意に球排出口412から流出してしまうことが防止される。
また、図4に示すごとく、整流器4を開放状態402にしたときには、本体側シャッター部材25の弾性変形が復帰して、この本体側シャッター部材25が、発射球供給通路32の球出口321を遮ることができる。これにより、発射球供給通路32内に遊技球7が残留している状態で整流器4を上記開放状態402にしたときでも、上記球出口321から遊技球7が流出することを防止することができる。
このように、本例においては、シャッター部材5及び本体側シャッター部材25の弾性変形をそれぞれ利用することにより、極めて簡単な構造で、球導入口411、球排出口412及び球出口321からの遊技球7の流出を防止することができる。
また、図7、図13に示すごとく、上記整流器4の前方には、この整流器4を覆う保護カバー35が上記前枠2に対して開閉可能に配設されている。この保護カバー35は、前枠2と上記ガラス扉20との間に挟持される挟持部351を有している。また、保護カバー35は、ガラス扉20を前枠2の前面側に閉じて、ガラス扉20と前枠2との間に上記挟持部351を挟み込むことにより、閉状態が保持される。そして、保護カバー35及び整流器4は、ガラス扉20を前枠2に対して開けない限り、開けることができなくなっている。そのため、保護カバー35及び整流器4は、パチンコ遊技機1の遊技者が操作することはできず、ガラス扉20における施錠を解除することにより、パチンコ遊技機1の管理者のみが操作することができる。
また、図13に示すごとく、保護カバー35の裏面側には、前枠2における取付位置201に取り付けられた整流器4が回動してしまうことを防止する回動防止部352が形成されている。この回動防止部352は、保護カバー35の裏面から突出形成されており、保護カバー35を前枠2に対して閉じたときに整流器4に当接するよう構成されている。
そして、整流器4は、これに振動等の外力が加わったときでも、上記回動防止部352により意図せず取付位置201から回動してしまうことが防止されている。
上記整流器4は、上記パチンコ遊技機1においてパチンコ遊技可能な遊技状態を形成する際には、上記前枠2の取付位置201に固定する。この状態において、整流器4における球送り部材42は、上記のごとく、上記電磁石43への通電及び通電の解除を繰り返すことにより、整流通路41内の遊技球7を、球排出口412から球発射部21へ1球ずつ供給することができる。これにより、パチンコ遊技者の遊技者は、前枠2の前面側に配設された操作ハンドル12を操作したときには、制御装置は、球発射部21から遊技盤22の遊技領域221に向けて遊技球7を発射させることができる(図7参照)。
ところで、球発射部21における送出通路213又は発射球保持部材212等に異物混入や球詰まり等のトラブルが発生したときには、パチンコ遊技機1の管理者は、上記ガラス扉20の施錠を解除し、上記保護カバー35を開けて、整流器4を露出させる(図13参照)。
そして、管理者は、整流器4を回動させて、上記送出通路213及び発射球保持部材212等が目視できる状態を形成する(図12参照)。
このとき、上記のごとく、整流器4の整流通路41内及び球皿部3の発射球供給通路32内に遊技球7が残留している状態においても、上記シャッター部材5及び本体側シャッター部材25により、整流通路41内の遊技球7及び発射球供給通路32内の遊技球7が不意に零れ落ちてしまうことを防止することができる。そのため、上記メンテナンスを行う際に、整流器4から球箱等へ遊技球7を一旦抜き出す必要がなくなり、迅速に球発射部21のメンテナンスを行うことができる。
それ故、本例のパチンコ遊技機1における整流器4によれば、整流器4内に遊技球7が残留している状態においても、迅速に球発射部21のメンテナンスを行うことができる。
また、図14に示すごとく、本例の球送り部材42には、上記球発射部21の発射球保持部材212上に遊技球7が配置されているときには、これが送出位置404にある状態において、上記球受部422の受取面423に載置された遊技球7の球噛み状態を形成して、次の遊技球7を発射球保持部材212へ供給しない工夫を行っている。
具体的には、同図に示すごとく、上記球送り部材42の受取面423の先端部には、突起427が形成されており、球発射部21の送出通路213には、突起427と共に遊技球7を挟持することができる挟持突起214が形成されている。
ところで、発射球保持部材212から発射された遊技球7が、遊技盤22の遊技領域221に到達せずにファール球となって再び発射球保持部材212と送出通路213との間に戻った場合には、発射球保持部材212上に遊技球7が存在する状態で、球送り部材42が送出位置404から受取位置403へ揺動しようとすると、送出通路213の挟持突起214と球送り部材42の突起427との間に遊技球7が挟まれる。
これにより、球送り部材42は、発射球保持部材212上に遊技球7が存在する状態においては、送出位置404から受取位置403へ揺動することができなくなる。そのため、発射球保持部材212上に複数個の遊技球7が存在することにより、球発射部21の打球ハンマー211によって、遊技球7の発射ができなくなる状態を容易に回避することができる。
また、発射球保持部材212と送出通路213との間の遊技球7が、打球ハンマー211の再度の発射動作により遊技領域221に発射された場合、又はファール球通路(図示略)に回収された場合には、球送り部材42は、その自重により送出位置404へ揺動し、再び正常な動作を繰り返すことが可能となる。
実施例における、取付位置にある整流器とその周辺をパチンコ遊技機の上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、取付位置にある整流器とその周辺をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す斜視説明図。 実施例における、取付位置にある整流器におけるシャッター部材を示す斜視説明図。 実施例における、取付位置から回動させた整流器とその周辺をパチンコ遊技機の上方から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、取付位置から回動させた整流器とその周辺をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す斜視説明図。 実施例における、取付位置から回動させた整流器を示す斜視説明図。 実施例における、球皿部の周辺をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す前面図。 実施例における、球送り部材が送出位置にあり、球送り部材が遊技球の送出を阻止している状態の整流器をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、球送り部材が受取位置にある状態の整流器をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、球送り部材が送出位置にあり、遊技球を球発射部へ送り出す状態の整流器をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、取付位置にある整流器とその周辺をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、球発射部とその周辺をパチンコ遊技機の前面側から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、保護カバーに覆われて回動させることができない状態の整流器とその周辺をパチンコ遊技機の側方から見た状態で示す断面説明図。 実施例における、取付位置にある整流器とその周辺をパチンコ遊技機の側方から見た状態で示す断面説明図。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
2 前枠
201 取付位置
21 球発射部
3 球皿部
31 球貯留部
32 発射球供給通路
321 球出口
4 整流器
401 供給状態
402 開放状態
41 整流通路
411 球導入口
412 球排出口
42 球送り部材
403 受取位置
404 送出位置
426 当接突起
50 球流出防止手段
5 シャッター部材
53 遮蔽部
54 揺動阻止部
7 遊技球

Claims (5)

  1. 遊技球を貯留する球皿部から、遊技盤における遊技領域に向けて遊技球を発射させる球発射部へ、1球ずつ遊技球を供給するよう構成された遊技機における整流器であって、
    該整流器は、上記遊技機における取付位置に固定されて遊技球の供給が可能な供給状態と、上記球発射部を開放するよう上記取付位置から離れた開放状態とを形成するよう構成されており、
    かつ、上記整流器は、上記球皿部から遊技球を導入するための球導入口と、上記球発射部へ遊技球を排出するための球排出口とを連通する整流通路と、
    上記球導入口から導入された遊技球を受け取るための受取位置と、上記球排出口へ遊技球を送り出すための送出位置との間を移動する球送り部材と、
    上記開放状態において、上記整流通路内の遊技球が上記球導入口又は上記球排出口の少なくとも一方から流出することを防止する球流出防止手段とを有していることを特徴とする遊技機における整流器。
  2. 請求項1において、上記球流出防止手段は、上記開放状態にある上記整流器における上記球導入口又は上記球排出口の少なくとも一方を遮るよう構成されていることを特徴とする遊技機における整流器。
  3. 請求項1又は2において、上記球流出防止手段は、上記開放状態にある上記整流器における上記球送り部材の移動を阻止するよう構成されていることを特徴とする遊技機における整流器。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記球流出防止手段は、弾性変形可能なシャッター部材を有しており、
    該シャッター部材は、上記開放状態にある上記整流器における上記球導入口を遮る遮蔽部と、上記開放状態にある上記整流器における上記球送り部材の移動を阻止する移動阻止部とを有していることを特徴とする遊技機における整流器。
  5. 請求項4において、上記シャッター部材は、上記整流器を上記供給状態にしたときには、上記遮蔽部が上記遊技機に当接して当該シャッター部材を弾性変形させることにより、上記球導入口を開口させると共に上記移動阻止部を上記球送り部材から退避させるよう構成されており、
    一方、上記整流器を上記開放状態にしたときには、当該シャッター部材の弾性変形が復帰して、上記遮蔽部が上記球導入口を遮ると共に上記移動阻止部が上記球送り部材の移動を阻止するよう構成されていることを特徴とする遊技機における整流器。
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