JP2005328744A - 雑草抑制緑面化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特定の植物を緑地などに植生、繁茂させ、景観を損ねることなく、なおかつメンテナンスフリーまたはローメンテナンスで、余分な雑草の繁殖を防ぐ雑草抑制緑面化方法を提供すること。
【解決手段】 播種繁殖可能な多年生の草丈の低いグラウンドカバ−プランツの複数種の種子混合物を、施工面に同時播種後、増殖させて緑面化を行う方法。継続的な雑草抑制効果の主体となるベース植物と、ベース植物が充分生育するまでの期間の雑草抑制効果を補う先行植物とを組み合わせて使用する。雑草の生育や新たな雑草種子の飛来を防ぎ、雑草が生えることなく、長期間にわたって一定の景観を維持することができる緑地を形成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、緑地化方法に関し、特に、工場(発電所、変電所等を含む。)、更には病院等の広大な施設内における空き地(露出地面:グラウンド)の雑草抑制に好適なグラウンドカバ−プランツ(以下「被覆植物」という。)による緑面化方法に係るものである。
工場等の空き地(地面)には、雑草が生えて、景観を損ねるため雑草の除去を行う必要がある。
しかし、除草には、工数が嵩み、省力化しようとして、植生を全滅させるような除草剤の使用は、環境上の見地から望ましくない。また、コンクリートで地面を被覆することは、工費が嵩むとともに、地面の吸水・水蒸発作用を阻害し、広大な面積をコンクリートで覆うことは、生態系も含めた環境の見地から望ましくない。
そこで、景観維持も兼ねて、通常、雑草抑制力が高い芝生(ターフ)で地面を被覆して対処していた。
しかし、日本で多用されているノシバやコウライシバ等の芝生(ターフグラス)は、施工費(植付け費)が嵩むとともに、ターフ完成まで、前後にかなりの管理維持工数が必要であった。
植生しておいた切り芝の貼り付け(張芝)後、ターフ完成まで除草・潅水・目土(メツチ)等が必要であり、また、ターフ完成後、年1〜2回の刈り込み及び施肥が必要である(非特許文献1、43〜44p参照)。
なお、本発明の発明性に影響を与えるものではないが、先行技術及び先行技術文献として、下記のようなものが存在する。
<非文献先行技術>
植物被覆による表土固定を目的として種子を道路法面(傾斜地)の吹き付け施工に際して、被覆植物の複数種の種子混合物を使用することがある。これは、法面の吹付施工の季節に関係なく被覆植物を繁殖させるためである。このため、被覆植物の種混合物は、播種時期が各季節に適した種類別に略等量ずつ混合したものである。
<文献先行技術>
非特許文献1第90頁には、畦畔の法面を覆う被覆植物(グラウンドカバープランツ)の導入に際して、「同じ場所に数種類を混ぜて植える方法(混植)」がある旨が記載され、同93〜94頁に、混植の組合せは、まだ、研究段階であるとして、2種類の植物の株植えによる組合せの実験が紹介されている。
非特許文献2第3頁には、水田畦畔の緑化に際して導入する草種は、「1種類の草種にこだわる必要もなく、例えば、人の目に多く触れるところに数種類の花の咲く草種を用い、それ以外に花の咲かない草種を使うといったように、草種を使い分けて利用することも考えられます。」と記載され、また、同文献第3〜4頁には、本発明で使用する「センチピードグラス」について、「東南アジア原産の暖地型芝草です。芝生として使用される場面がほとんどですが、放任状態でも草丈が20〜30cm程度であることから、畦畔を始め、一般ののり面保護での利用も期待される草種です。主に地上ほふく茎で増殖し、その伸長速度は非常に早く、完成した芝の状況はノシバに似た形状をしています。その密生度は高く、ノシバをしのぐほどで、完成したセンチピードグラスの芝地の中への雑草の侵入は少ない傾向があり、放任状態で維持する場面で草種を選定する上では、大事な着眼点となります。また、環境耐性(耐乾性、耐暑性)にも優れており、肥料要求量が少ない点も大きな特徴です。種子の発芽や初期成育はやや緩慢ですが、ノシバより早く、初期養生に注意すれば比較的容易に種子から造成することができます。」と記載されている。
また、非特許文献3第24頁には、「雑草抑制に関する研究−電力施設にマッチしたグランドカバー植物の選抜と管理−」と題して、粗放地に種子で播ける多年生植物として経費削減及び変電所に要求される基準(草丈が低く踏圧に強い。)から選抜した下記「試験に使用した植物の例」が記載されている。なお、品種の後に*を記したものは、本発明で使用する被覆植物である。
バミューダグラス
センチピードグラス*
クリーピングベントグラス*
ケンタッキーブルーグラス
シロクローバ*
バーズフットトレフォイル*
ダイカンドラ*
アンジェリア
さらに、特許文献1の特許請求の範囲等には、「同一系統色の異種類の種子及び草の大きさの揃う混合種子を、単位面積当たりに期待する草花の株数、グランドカバー率を考慮して、利用する草花の混合比率を算出し、所定の場所に散布して開花させる」開花継続緑化方法に関する技術が記載されている。
また、特許文献2の特許請求の範囲等には、「木本種子植物のみを用いる播種工法によって、落葉広葉樹と常緑広葉樹とが混生する木本植物群落を造成する緑化工」において、雑草侵入抑制に関する技術が記載されている。
有田他編「畦畔の圃場に生かすグラウンドカバープランツ−雑草抑制・景観改善・農地保全の新技術−」農文協、1998年9月20日 立花、「最近の水田畦畔の緑化−省力管理のために−」、牧草と園芸、雪印種苗(株)発行、平成13年(2001)12月、第49巻12号 田村、「雑草抑制に関する研究−電力施設にマッチしたグランドカバー植物の選抜と管理−」、技術開発ニュース、中部電力株式会社発行、平成14年7月、No.97、 特開平5−103538号公報 特開2001−238508公報
本発明は、上記にかんがみて、グラウンドカバープランツ(以下「被覆植物」という。)に工場等の緑面化に際して、施工費が安価であるとともに、緑面完成前後における維持管理工数も削減できる(省力化できる)雑草抑制緑面化方法を提供することを目的(課題)とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、雑草抑制効果(雑草抑制力)の高い被覆植物のうちから、草丈が低くて、工場等の景観を損なわず、安全管理上の視野を妨げず、しかも上を歩行できる耐踏圧性を有するものを複数種組み合わせることに着眼し、鋭意開発に努力をした結果、下記構成の雑草抑制緑面化方法とすればよいことに想到した。
播種繁殖可能な多年生の草丈の低いグラウンドカバープランツの複数種の種子混合物を、被緑面化地面に播種後、増殖させて緑面化を行なう方法であって、
前記種子混合物の組合せを、継続的な雑草抑制効果の主体となるベース植物と、ベース植物が充分生育するまでの期間の雑草抑制効果を補う先行植物との組合せとする。
ベース植物と先行植物とを組み合せた種子混合物を用いて、緑面化施工を播種により行なうため、施工費が低減でき、また、播種後、ベース植物が生育するまでの雑草抑制を先行植物により担わせるため、雑草除去作業工数を削減できる。さらに、草丈が高くならないため、刈り込み作業工数も削減ないし不要となり、また、景観が見渡せ、見苦しさを伴わず、歩行容易性も確保できる。
ここで、草丈が高くならないとは、約50cm以下、望ましくは約40cm以下、さらにのぞましくは、約30cm以下を意味する。
そして、上記種子混合物を、ベース植物と先行植物に、さらに、ベース植物の生育時期でない季節を含んで雑草抑制効果を補う多年生の季節補助植物を加えた組合せとすることが望ましい。
ベース植物の生育時期でない季節(例えば冬季)は、雑草抑制効果も低減し、かつ、枯れた草の色(茶系)となるが、季節補助植物を組み合わせることにより、雑草抑制効果の低減を補うとともに、緑地施工面の常緑化が可能となり、景観が向上する。
上記において、ベース植物としては、ムカデシバ属、ツルメヒシバ属及びミヤコグサ属の群から選択することが、特に、ムカデシバ属ではセンチピードグラスを、ツルメヒシバ属ではカーペットグラスを、ミヤコグサ属ではバーズフットトレフォイルをそれぞれ選択することが好ましいことを確認している。なお、センチピードグラスもカーペットグラスもともに暖地型芝生(夏緑型、夏型)である。
また、先行植物としては、シャクジソウ属又はアオイゴケ属の群から選択することが、シャクジソウ属ではシロクローバを、アオイゴケ属ではダイカンドラをそれぞれ選択することが好ましいことを確認している。
さらに、季節補助植物としては、コヌカグサ属又はアオイゴケ属の群から選択することが、特に、コヌカグサ属ではクリーピングベントグラスを、アオイゴケ属ではダイカンドラをそれぞれ選択することが好ましいことを確認している。
上記ベース植物、季節補助植物及び先行植物の具体的組合せは、例えば、下記のような組合せが好ましい。
<組合せ設計例1>
ベース植物:センチピードグラス又はカーペットグラス、季節補助植物:クリーピングベントグラス、先行植物:シロクローバ
この組合せの混合組成は、センチピードグラス(カーペットグラス):60〜90wt%(好ましくは70〜90wt%)、クリーピングベントグラス:5〜25wt%(好ましくは10〜20wt%)、シロクローバ(ダイカンドラ):2〜20wt%(好ましくは5〜15wt%)とする。この設計例は、草丈、雑草抑制率、及び景観がバランスしており、適用範囲が広い。
<組合せ設計例2>
ベース植物:カーペットグラス、季節補助植物:クリーピングベントグラス、先行植物:シロクローバ
この組合せの混合組成は、カーペットグラス:60〜90wt%(好ましくは70〜90wt%)、クリーピングベントグラス:5〜25wt%(好ましくは10〜20wt%)、シロクローバ:2〜20wt%(好ましくは5〜15wt%)とする。この設計例も上記同様、適用範囲が広い。
<組合せ設計例3>
ベース植物:センチピードグラス、季節補助植物:クリーピングベントグラス、先行植物:ダイカンドラ
この組合せの混合組成は、センチピードグラス:40〜65wt%(好ましくは45〜55wt%)、クリーピングベントグラス:5〜25wt%(好ましくは10〜20wt%)、ダイカンドラ:30〜55wt%(好ましくは35〜50wt%)とする。この設計例は、冬季における緑維持(常緑型)を意図したものである。
<組合せ設計例4>
ベース植物:センチピードグラス、季節補助植物:ダイカンドラ、先行植物:ダイカンドラ
この組合せの混合組成は、センチピードグラス:40〜65wt%(好ましくは45〜55wt%)、ダイカンドラ:60〜35wt%(好ましくは55〜45wt%)とする。この設計例は、組み合わせ設計例3と同様の意図を有している。
<組合せ設計例5>
ベース植物:バーズフットトレフォイル、先行植物:シロクローバ
この組合せの混合組成は、バーズフットトレフォイル:50〜70wt%(好ましくは50〜60wt%)、シロクローバ:50〜30wt%(好ましくは50〜40wt%)とする。この設計例は、省力化(雑草除去作業)を意図したものである。
<組合せ設計例6>
ベース植物:バーズフットトレフォイル、先行植物:シロクローバ
この組合せの混合組成は、バーズフットトレフォイル:50〜70wt%(好ましくは50〜60wt%)、ダイカンドラ:50〜30wt%(好ましくは50〜40wt%)とする。この設計例は、組み合わせ設計例5と同様、省力化(雑草除去作業)を意図したものである。
次に、上記混合種子を用いた雑草抑制方法について説明をする。
なお、上記混合種子は、播種直前に調製してもよいが、予め混合種子セットとして調製しておくことが、播種作業性の見地から好ましい。なお、実質的に本発明の植物組み合わせを阻害しない範囲で、適宜、他の花卉植物の種子を少量混合することも勿論可能である。
緑面化施工地は、予め、除草しておいて、さらには、適宜、耕耘して、土壌改良剤(堆肥等)、化学・有機質肥料を施用する。
そして、混合種子の播種は、手播き、又は吹付により行なう。そのときの播種量は設計例(メインとなる被覆植物)により異なるが、10〜30g/m2とする。
そして、初年度(ある程度、被覆植物により土地が被覆されるまで)は、適宜、競合雑草の除草を行ったり、追い播き、追肥が必要なこともあるが、雑草侵入を防止する先行植物があるためベース植物のみの場合に比して、特に、先行植物の比率を高くした場合、省力化が可能となる。そして、先行植物の比率が高ければ、さらなる省力化を図れる。なお、先行植物の比率が高過ぎると、ベース植物の生育を阻害するおそれがある。
また、次年度では、残存雑草があれば除草をする必要があるが、通常、雑草抑制効果が特に高いものをベース植物とした場合は、除草の必要回数が減り、また、草丈も低い(伸びない)ものが多いため、刈り込みも通常の場合不要である。さらには、季節補助植物を組み合わせた場合は、通年にわたり高い雑草抑制効果及び常緑化が可能となる。
以下、本発明を実施例に基づいて、さらに詳細に説明を行う。
各実施例の種子混合物組成及び播種量・播種面積はそれぞれ下記のものとした。
<実施例1>
ベース植物:センチピードグラス 80wt%、
季節補助植物:クリーピングベントグラス 10wt%、
先行植物:シロクローバ 10wt%
播種量:19g/m2、播種面積:2m2
<参照例1>
ベース植物:センチピードグラス 40wt%、
季節補助植物:クリーピングベントグラス 40wt%、
先行植物:シロクローバ 20wt%
播種量:25g/m2、播種面積:80m2
<実施例2>
ベース植物:カーペットグラス 80wt%、
季節補助植物:クリーピングベントグラス 10wt%、
先行植物:シロクローバ 10wt%
播種量:14.5g/m2、播種面積:2m2
<参照例2>
ベース植物:カーペットグラス 40wt%、
季節補助植物:クリーピングベントグラス 40wt%、
先行植物:シロクローバ 20wt%
播種量:20g/m2、播種面積:10m2
<実施例3>
ベース植物:センチピードグラス 50wt%、
季節補助/先行植物:ダイカンドラ 50wt%
播種量:20g/m2、播種面積:3m2
<実施例4>
ベース植物:バーズフットトレフォイル 50wt%、
先行植物:シロクローバ 50wt%
播種量:15g/m2、播種面積:3m2
<実施例5>
ベース植物:バーズフットトレフォイル 50wt%、
先行植物:ダイカンドラ 50wt%
播種量:20g/m2、播種面積:3m2
そして各実施例及び参照例の種子混合物を、標高約200mの試験地において、手播きを行った。播種時期は、実施例1・3:平成15年5月、その他の実施例及び参照例:平成14年5月とした。
播種後、潅水は一切行なわず、下記方法で草丈、雑草抑制率及び被覆率について評価をした(図8参照)
草丈) 月1回試験区の中で、5点を無作為に選び、物差しを垂直に立てて測定し、平均値とした。
被覆率) 月1回試験区の中で目的とする被覆植物がどれくらい地面を覆っているかを目視で10段階に分けて判定した。
雑草抑制率) 雑草の最も繁茂する6月と10月とに試験区内に50cm四方のコドラートを設置してその中の雑草を刈り取り、対照区の同様にして刈り取った雑草との乾燥重量比により算定した。
すなわち、何れも、同図に示す判定基準(合格基準)を満足することが分かる。
また、施工年の夏(8月)、施工1年後の夏(8月)において、いずれの実施例も景観は見苦しいものではなかった。
以下に各図に示す各実施例の結果についての考察は次の如くである。
<実施例1:図1>
基本的な組合せである3種類の植物の混合例である。先行植物であるシロクローバの被覆が早く、施工4ヶ月後には被覆率100%となった。雑草抑制率は半年で60%を超えており、順調な効果が期待できる。また、草丈は最大でも30cmを超えることはなかった。
<参照例1:図2>
実施例1における組合せにおいて試験段階の混合比率とした例である。特許請求の範囲の数値範囲と整合しないが、同種類の組合せでの、草丈が継続的に低い傾向を示す。平成14年夏の異常渇水の影響で同年の被覆が秋以降落ち込んだ。しかし、先行植物は渇水前の7月までに被覆率80%と順調に生育した。翌年春からは、ベース植物が正常に生育し、夏には被覆率100%となった。本参照例では、年間通じて草丈が30cmを超えることがなかった。したがって、長期的に見ても、草丈30cmを超えることがないと推定される。
<実施例2:図3>
基本的な3種類の植物の混合例である。この実施例2の実施例1との相違は、ベース植物をセンチピードグラスの代わりに、カーペットグラスを用いた点である。相対的に草丈が長くかつ寝やすいカーペットグラスを用いたため、長く幅広の葉が地面を覆うため、より雑草抑制効果が期待できる。実施例1と同様、先行植物であるシロクローバの被覆が早く、施工4ヶ月で被覆率100%となった。雑草抑制率は、期待通り、半年で80%近くと雑草抑制効果が高いことが確認できた。また、草丈は初年度では30cmを超えることはなかった。
<参照例2:図4>
実施例2における組合せにおいて混合比率の試験段階とした例である。特許請求の範囲と整合しないが、雑草抑制率が高くかつ継続的な草丈の傾向を示す。
試験地の条件で異常渇水時にも土壌条件がよく、大きな影響を受けずに生育した。参照例1のセンチピートグラスと比べて、被覆率と雑草抑制率が各段に高い。これは、カーペットグラスの丈の長い葉が倒れるように地表を覆い、雑草の生育や種子の侵入を効率よく防いでいるためと考えられる。気候条件等によっては、草が立ち上がるため、2年目夏に見られるように、草丈が30cmを超えてくるため、景観は多少草深くなるが、葉のつやと形、向きが揃うため、見苦しさは感じられなかった。したがって、本発明においても、長期的に見た場合に同様の効果の継続が期待できる。なお、冬場にはベース植物の葉が枯れるため、草丈と被覆率が若干低下する傾向がある。
<実施例3 図5>
ダイカンドラは草丈が2cm以内と低くて葉も小さいため、先行植物として被覆率を100%に上げることが難しいが、地表に張り付くように常緑の緑があり景観が非常に良いため好まれる傾向にある。2年目にはベース植物の生育が進み、90%の被覆率と100%近い雑草抑制率が得られるが、初年度には競合雑草対策(除草回数)が、他の組合せに比して増大する。
<実施例4 図6>
先行植物とは同じマメ科で競合しながら生育する。ベース植物の比率が高くなる2年目には、草丈も50cmを超え、茎もかなり成長しているため、もさもさしたイメージの緑地となる。被覆が大変密になり、他雑草の侵入や成長を非常によく抑制して雑草抑制率が100%となる。冬場には、ベース植物も先行植物も枯れて葉を落とすため、茶色の繁茂した茎が残り、景観としてはやや劣るが、他のベース植物と比較すれば競合雑草も少なく、自身もマメ科の窒素固定効果があるため施肥の必要もほとんど無く、省力効果の高い設計例といえる。
<実施例5 図7>
実施例4における先行植物をシロクローバからダイカンドラに変更した例で、初期の被覆の立ち上がりが非常に早い傾向がある。先行植物が季節補助機能を兼ね備えているため、冬場から春先にも被覆か途切れることなく被覆率が非常に高い。ベース植物の比率が高くなる2年目には、草丈が50cmを超えるが、雑草抑制率も100%近くなり、非常に良い結果を示している。冬はベース植物が枯れ茶色の繁茂した茎が残り、景観としてはやや劣るが、実施例4同様、省力効果の高い設計例といえる。
播種後の草丈、被覆率、雑草抑制率の実施例1における評価結果を示すグラフ図。 同じく参照例1における評価結果を示すグラフ図。 同じく実施例2における評価結果を示すグラフ図。 同じく参照例2における評価結果を示すグラフ図。 同じく実施例3における評価結果を示すグラフ図。 同じく実施例4における評価結果を示すグラフ図。 同じく実施例5における評価結果を示すグラフ図。 播種後の草丈、被覆率、雑草抑制率の評価方法を示す説明図。

Claims (16)

  1. 播種繁殖可能な多年生の草丈の低いグラウンドカバープランツの複数種の種子混合物を、被緑面化地面に播種後、増殖させて緑面化を行なう方法であって、
    前記種子混合物として、継続的な雑草抑制効果の主体となるベース植物と、前記ベース植物が充分生育するまでの期間の雑草抑制効果を補う先行植物との組合せから実質的になるものを使用することを特徴とする雑草抑制緑面化方法。
  2. 前記種子混合物として、前記ベース植物と前記先行植物に、さらに、前記ベース植物の生育時期でない季節を含んで雑草抑制効果を補う季節補助植物を加えた組合せから実質的になるものを使用することを特徴とする請求項1記載の雑草抑制緑面化方法。
  3. 前記ベース植物を、ムカデシバ属、ツルメヒシバ属及びミヤコグサ属の群から選択することを特徴とする請求項1記載の雑草抑制緑面化方法。
  4. 前記先行植物を、シャクジソウ属又はアオイゴケ属の群から選択することを特徴とする請求項1記載の雑草抑制緑面化方法。
  5. 前記季節補助植物を、コヌカグサ属又はアオイゴケ属の群から選択することを特徴とする請求項2記載の雑草抑制緑面化方法。
  6. 前記種子混合物として、その種子混合組成が、
    前記ベース植物:センチピードグラス(ムカデシバ属)又はカーペットグラス(ツルメヒシバ属) 60〜90wt%、
    前記季節補助植物:クリーピングベントグラス(コヌカグサ属)
    5〜25wt%、
    前記先行植物:シロクローバ(シャジクソウ属) 2〜20wt%、
    であるものを使用することを特徴とする請求項2記載の雑草抑制緑面化方法。
  7. 前記種子混合物として、その種子混合組成が、
    前記ベース植物:センチピードグラス(ムカデシバ属) 40〜65wt%、
    前記季節補助植物:クリーピングベントグラス(コヌカグサ属)又は、ダイカンドラ(アオイゴケ属) 5〜25wt%、
    前記先行植物:ダイカンドラ(アオイゴケ属) 30〜55wt%、
    であるものを使用することを特徴とする請求項2記載の雑草抑制緑面化方法。
  8. 前記種子混合物として、その種子混合組成が、
    前記ベース植物:バーズフットトレフォイル(ミヤコグサ属) 50〜70wt%、
    前記先行植物:シロクローバ(シャジクソウ属)又はダイカンドラ(アオイゴケ属)
    30〜50wt%、
    であるものを使用することを特徴とする請求項1記載の雑草抑制緑面化方法。
  9. 播種繁殖可能で多年生の草丈の低いグラウンドカバープランツの複数種の種子混合物セットであって、
    種子組合せが、継続的な雑草抑制効果の主体となるベース植物の種子と、前記ベース植物が充分生育するまでの期間の雑草抑制効果を補う先行植物の種子との組合せから実質的になることを特徴とする種子混合物セット。
  10. 前記ベース植物の種子と前記先行植物の種子とに、さらに、前記ベース植物の生育時期でない季節を含んで雑草抑制効果を補う季節補助植物の種子を組み合わせたものから実質的になることを特徴とする請求項9記載の種子混合物セット。
  11. 前記ベース植物が、ムカデシバ属、ツルメヒシバ属及びミヤコグサ属の群から選択されることを特徴とする請求項9記載の種子混合物セット。
  12. 前記先行植物が、シャクジソウ属又はアオイゴケ属の群から選択されることを特徴とする請求項9記載の種子混合物セット。
  13. 前記季節補助植物が、コヌカグサ属又はアオイゴケ属の群から選択されることを特徴とする請求項10記載の種子混合物セット。
  14. 種子混合組成が、
    前記ベース植物:センチピードグラス(ムカデシバ属)又はカーペットグラス(ツルメヒシバ属)の種子 60〜90wt%、
    前記季節補助植物:クリーピングベントグラス(コヌカグサ属)5〜25wt%、
    前記先行植物:シロクローバ(シャジクソウ属) 2〜20wt%、
    であることを特徴とする請求項10記載の種子混合物セット。
  15. 種子混合組成が、
    前記ベース植物:センチピードグラス(ムカデシバ属) 40〜60wt%、
    前記季節補助植物:クリーピングベントグラス(コヌカグサ属)又は、ダイカンドラ(アオイゴケ属) 5〜25wt%、
    前記先行植物:ダイカンドラ(アオイゴケ属) 30〜55wt%、
    であることを特徴とする請求項10記載の種子混合物セット。
  16. 種子混合組成が、
    前記ベース植物:バーズフットトレフォイル(ミヤコグサ属) 50〜70wt%、
    前記先行植物:シロクローバ(シャジクソウ属)又はダイカンドラ(アオイゴケ属)
    30〜50wt%、
    であることを特徴とする請求項9記載の種子混合物セット。

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