JP2005327587A - 燃料電池および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池システムの構成を過剰に複雑化することを防止しつつ、燃料電池を昇温させることができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 1つ以上の電解質層と、各電解質層を2つの導体部でそれぞれ挟むように配置された複数の導体部と、前記複数の導体部のうちの2つの導体部に接した状態で固定されており、常温で導電性を示すとともに常温よりも高い所定の温度で非導電性を示す材料を用いて形成された接続部と、を備える燃料電池を用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池および燃料電池を有する燃料電池システムに関する。
近年、水素と酸素の電気化学反応によって発電する燃料電池システムがエネルギ源として注目されている。燃料電池における発電は、常温よりも高い温度で進行する。そこで、発電を進行させるために、燃料電池を昇温させるための特別な装置が設けられる場合がある。
特開2003−109636号公報
ところが、燃料電池を昇温させるための装置を設けることによって、燃料電池システムの構成が複雑化する場合があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池システムの構成を過剰に複雑化することを防止しつつ、燃料電池を昇温させることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、この発明による第1の態様に係る燃料電池は、1つ以上の電解質層と、各電解質層を2つの導体部でそれぞれ挟むように配置された複数の導体部と、前記複数の導体部のうちの2つの導体部に接した状態で固定されており、常温で導電性を示すとともに常温よりも高い所定の温度で非導電性を示す材料を用いて形成された接続部と、を備える。
この燃料電池は、常温で導電性を示すとともに常温よりも高い所定の温度で非導電性を示す材料を用いて形成された接続部が、2つの導体部に接した状態で固定されているので、これらの導体部と接続部とに電流を流すことによって、燃料電池を有する燃料電池システムの構成を過剰に複雑化することを防止しつつ、燃料電池を昇温させることが可能となる。
上記燃料電池において、前記接続部の電気抵抗値は温度の上昇に伴って略ステップ状に増大し、前記燃料電池は、前記接続部の前記電気抵抗値が略ステップ状に変化する温度よりも高い温度で発電を行うことが好ましい。
この構成によれば、燃料電池の温度を電気抵抗値が略ステップ状に変化する温度まで速やかに昇温させることができる。
上記各燃料電池において、前記接続部は前記電解質層の内部に設けられていてもよい。
この構成によれば、燃料電池の小型化を図ることができる。
上記各燃料電池において、前記接続部は、BaTiO3を用いて形成されていてもよい。
この発明による第2の態様に係る燃料電池システムは、上述した第1の態様に係る燃料電池と、前記導体部と前記接続部とが直列に接続された回路に対して外部から電圧を印加可能な電力供給部と、を備える。
この構成によれば、導体部と接続部とに電流を流すことによって、燃料電池を昇温させることが可能となる。
なお、この発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、燃料電池の制御方法または装置、燃料電池を備える燃料電池システム、燃料電池システムの制御方法または装置、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、燃料電池システムを駆動用電源として搭載する車両、等の形態で実現することができる。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池の単セル100の構造を示す説明図である。この単セル100は、電解質層130と、電解質層130の両側に設けられたカソード電極120およびアノード電極110と、単セル100を積層する際にアノード電極110とカソード電極120との間に設けられるセパレータ160とを有している。
電解質層130は、例えば、固体酸化物電解質で構成されている。アノード電極110とカソード電極120とは、導電性が良好な材料で形成されており、例えば、導電性多孔質体(例えば、カーボンブラックなど)に電気化学反応を促進させる触媒(例えば、プラチナ(Pt)やパラジウム(Pd)など)を担持させたものが用いられる。なお、電解質層130とアノード電極110とカソード電極120との全体は、MEA(Membrane Electrode Assembly)とも呼ばれる。セパレータ160とカソード電極120との間には酸化ガス流路FLcが形成される。また、セパレータ160とアノード電極110との間には燃料ガス流路FLaが形成される。セパレータ160は、水素透過性が低く導電性の良好な材料で形成されており、例えば、樹脂に導電材料を混入して形成したものが用いられる。また、電解質層130を挟んで配置される2つのセパレータ160には接続部170が固定されている。2つのセパレータ160は、燃料電池の昇温時において、この接続部170によって電気的に接続されることになる。
図2は、燃料電池システムの構成の概略を示す説明図である。この燃料電池システム500は、燃料電池スタック200と蓄電池300とを備えている。この燃料電池スタック200は、2つの単セル101、102を積層したものである。第1単セル101は、第1MEA141と、第1MEA141を両側から挟み込む第1セパレータ161と第2セパレータ162とを有している。第1セパレータ161と第2セパレータ162とには、第1接続部171が固定されている。第1MEA141は、第1電解質層131と、第1電解質層131を両側から挟み込む第1アノード電極111と第1カソード電極121とを有している。また、第2単セル102は、第2MEA142と、第2MEA142を両側から挟み込む第2セパレータ162と第3セパレータ163とを有している。第2セパレータ162と第3セパレータ163とには、第2接続部172が固定されている。第2MEA142は、第2電解質層132と、第2電解質層132を両側から挟み込む第2アノード電極112と第2カソード電極122とを有している。なお、第2セパレータ162は、第1単セル101と第2単セル102とで共用されている。また、第2セパレータ162には、燃料電池スタック200を冷却する冷媒が通過する冷媒流路FLclが設けられている。また、第1セパレータ161と第3セパレータ163とには、スイッチSWを介して蓄電池300が接続されている。
なお、本実施例では、第1セパレータ161と第1アノード電極111との全体が本発明における「導体部」に相当する。さらに、第1カソード電極121と第2セパレータ162と第2アノード電極112との全体と、第2カソード電極122と第3セパレータ163との全体とが、それぞれ、本発明における「導体部」に相当する。
図3は、2つの接続部171、172を形成する材料の電気抵抗率(比抵抗とも呼ぶ)と温度との関係の一例を示すグラフである。横軸は温度(℃)を示し、縦軸は電気抵抗率(Ω・cm)を示している。本実施例では、接続部171、172は、チタン酸バリウム(BaTiO3)を主成分とするセラミックスを用いて形成されている。
図3に示すように、比較的低い温度範囲においては電気抵抗率が比較的小さく、また、比較的高い温度範囲においては電気抵抗率が比較的大きくなっている。特に、図3の例では、120℃付近において、温度の上昇に対して電気抵抗率がステップ状に大きくなっている。このように、所定の温度を超えると電気抵抗率が急激に上昇する特性を有する材料の1つとして、チタン酸バリウム(BaTiO3)が知られている。以下、電気抵抗率が急激に上昇する温度を「遷移温度Ttr」と呼ぶ。なお、電気抵抗率の温度特性、すなわち、遷移温度Ttrよりも高い温度における電気抵抗率や、遷移温度Ttrよりも低い温度における電気抵抗率や、遷移温度Ttrは、チタン酸バリウムに添加する物質の種類や量を変えることによって調整することができる。
なお、接続部171、172の形成に用いる材料は、燃料電池スタック200が定常的な発電運転を行っている状態での接続部171、172の温度(以下「定常運転温度」と呼ぶ)において非導電性を有することが好ましい。具体的には、材料の温度が定常運転温度である場合に、その材料の電気抵抗率が10Ωcm以上であることが好ましく、10Ωcm以上であることが特に好ましく、10Ωcm以上であることが最も好ましい。このような材料を用いて接続部171、172を形成すれば、定常運転時に接続部を流れる電流の大きさが過剰に大きくなることを防止できる。
さらに、接続部171、172の形成に用いる材料は、燃料電池システム500を使用する環境の温度(例えば、常温(本明細書では20℃を意味する)やゼロ℃)において導電性を有することが好ましい。ここで、導電性を有する材料の電気抵抗率としては、10Ωcm以下であることが好ましく、10Ωcm以下であることが特に好ましく、10Ωcm以下であることが最も好ましい。また、接続部171、172の形成に用いる材料は、常温において導電性を有することが好ましく、さらに、定常運転温度よりも低い温度範囲のうちのより高い温度において導電性を有することが好ましい。具体的には、40℃以下で導電性を有することが好ましく、60℃以下で導電性を有することが特に好ましく、80℃以下で導電性を有することが最も好ましい。ただし、過度に低い温度まで導電性を有する必要はなく、10℃以上で導電性を有することが好ましく、0℃以上で導電性を有することが特に好ましく、−10℃以上で導電性を有することが最も好ましい。このような材料を用いて接続部171、172を形成すれば、燃料電池スタック200を昇温させるのに充分な電流を流すことができる。
図4は、燃料電池システム500の状態を説明する説明図である。図4(A)は、暖機時の状態を示し、図4(B)は、暖機後の発電時の状態を示している。燃料電池システム500を常温から起動する場合など、燃料電池スタック200の温度が定常運転時の温度と比べて低い場合には、燃料電池スタック200の暖機処理が行われる。本実施例では、スイッチSWが「入」の状態にされ、蓄電池300によって第1セパレータ161と第3セパレータ163との間に電圧が印加される。
図4(A)に示す暖機時において、燃料電池スタック200の温度、すなわち、接続部171、172の温度が遷移温度Ttrよりも低い場合には、2つの接続部171、172を通じて比較的大きな電流が流れる。具体的には、第1セパレータ161から第1接続部171を通じて第2セパレータ162に電流が流れ、さらに、第2セパレータ162から第2接続部172を通じて第3セパレータ163に電流が流れる。その結果、これらのセパレータ161、162、163と接続部171、172とで熱が発生し、燃料電池スタック200が昇温されることとなる。この際、接続部171、172の電気抵抗率の温度変化は、遷移温度Ttr付近における変化と比べて小さいので、遷移温度Ttrよりも低い温度では、ほぼ一定の電流が流れることになる。その結果、燃料電池スタック200は、遷移温度Ttr近くまで速やかに昇温される。接続部171、172が、遷移温度Ttrまで昇温されると、2つの接続部171、172の電気抵抗値は急激に高くなる。その結果、セパレータ161、162、163と接続部171、172とを流れる電流の大きさは急激に小さくなるので、燃料電池スタック200の昇温が停止する。
なお、本実施例では、燃料電池スタック200の定常運転時の温度は、接続部171、172の遷移温度Ttrよりも高く設定されている。そこで、遷移温度Ttrから定常運転時の温度までは、他の方法を用いて燃料電池スタック200の昇温を行う。例えば、燃料ガス流路FLaに燃料ガス(例えば、水素)と酸化ガス(例えば、空気)とを供給することによって、燃料ガスの触媒燃焼を進行させて燃料電池スタック200を昇温させてもよい。この代わりに、燃料電池スタック200を加熱する加熱装置(例えば、電気ヒータ)を設けて昇温させてもよい。
燃料電池スタック200の昇温が完了すると、燃料電池スタック200での発電が開始される。この際、スイッチSWは「切」の状態にされる(図3(B))。第1MEA141と第2MEA142とにおける電気化学反応によって生じた電力は、第1セパレータ161と第3セパレータ163とに接続された外部の負荷(図示せず)に供給される。この際、3つのセパレータ161〜163に電流が流れることとなる。ただし、2つの接続部171、172の電気抵抗値は、温度が遷移温度Ttrよりも低い場合と比べて高い値となっているので、接続部171、172に過剰な電流が流れることが防止される。その結果、接続部171、172を電流が流れることによって消費される電力(以下「接続部損失電力」と呼ぶ)が過剰に大きくなることが防止される。この際、2つの接続部171、172とセパレータ161〜163との間に電気的な接続を遮断するための遮断装置(例えば、スイッチ)を設けなくても良いので、燃料電池システムの構成が過剰に複雑化することを防止することができる。
このように、第1実施例では、燃料電池スタック200の温度が、接続部171、172の遷移温度Ttrよりも低い場合には、2つの接続部171、172を通じて3つのセパレータ161〜163に電流を流すことによって、燃料電池スタック200を容易に昇温させることができる。また、燃料電池スタック200の温度が遷移温度Ttrよりも高い場合、特に、定常運転時の温度である場合には、2つの接続部171、172に過剰な電流が流れることが自然に防止される。
なお、通常の燃料電池の内部には、発電による電流を流すためにセパレータと電極を含む導体部が設けられている。第1実施例では、発電による電流を流すための導体部を昇温のために流用しているので、燃料電池の小型化を図ることができる。また、燃料電池の内部に設けられた導体部に電流を流すので、燃料電池の内部から昇温させることができる。さらに、接続部で接続された複数の導体部に電流を流しているので、燃料電池を昇温させるための時間を大幅に短縮することができる。
また、燃料電池システム500の定常運転とは、燃料電池スタック200の暖機が完了して燃料電池スタック200の内部温度が充分に昇温した状態で発電が進行している運転を意味する。燃料電池の電池性能は、内部温度の上昇とともに向上する傾向がある。そこで、通常は、燃料電池の温度を所定の温度まで昇温させてから定常的な発電を行う。この所定の温度は燃料電池の種類に応じて種々の値に設定され、例えば、80℃程度に設定される場合や、200℃程度に設定される場合や、800℃程度に設定される場合がある。定常運転温度とは、このような定常的な発電を行っている状態における接続部の温度を意味する。また、定常運転時に燃料電池の温度が変化する場合がある。このとき、接続部171、172の温度も燃料電池の温度に追従して変化する可能性がある。このような場合には、接続部171、172に用いる材料として、定常運転時に接続部の温度が変化し得る温度範囲内において非導電性を示す材料を用いることが好ましい。
B.第2実施例:
図5は、第2実施例における燃料電池システム500bの構成の概略を示す説明図である。図2に示す燃料電池システム500との差異は、2つのMEA141b、142bの内部に接続部171b、172bが設けられている点だけである。他の構成は、図2に示す第1実施例と同じである。
この実施例では、第1MEA141bの電解質層131b内部に接続部171bが設けられている。この接続部171bは、アノード電極111bとカソード電極121bとを電気的に接続する。このような第1MEA141bは、例えば、以下のようにして形成することができる。まず、炭化ケイ素(SiC)のマトリックス等の多孔質の基材に液体状の濃リン酸(例えば、HPO)等の電解質を含浸させる。この際、基材に物理的な穴を設け、その穴の中に接続部171bを埋め込んでおく。次に、アノード電極111bとカソード電極121bとを基材に貼り合わせる。その結果、アノード電極111bとカソード電極121bとが、接続部171bによって接続されることとなる。第2MEA142bの構成も、第1MEA141bと同じである。
このように、第2実施例の燃料電池システム500bでは、接続部171b、172bがMEA141b、142bの内部に設けられているので、第1実施例と同様の効果に加え、さらに、燃料電池スタック200bの小型化を図ることが可能となる。また、接続部が電解質層の外部に設けられている場合と比べて、接続部171b、172bの温度と電解質層131b、132bの温度との差が過剰に大きくなることを防止することができる。その結果、電解質層131b、132bが充分に昇温されているにも拘わらずに、接続部171b、172bに過剰な電流が流れることを防止することができる。
C.第3実施例:
図6は、第3実施例における燃料電池システム500cの構成の概略を示す説明図である。図6では、セパレータとMEAとが、図2と比べて簡略化して示されている。図2の第1実施例との差異は、接続部171cが接続されているセパレータの組み合わせが異なる点だけであり、他の構成は同じである。この燃料電池システム500cの燃料電池スタック200cでは、第1セパレータ161と第3セパレータ163とに接続部171cが固定されている。暖機時には、第1セパレータ161と第3セパレータ163とに電流が流される。このように、接続部が接続する2つの導体部としては、1つの電解質層を挟んで隣り合う2つの導体部に限らず、任意の2つの導体部を採用することができる。なお、本実施例のように、昇温時に、複数の導体部のうちの一部の導体部のみに電流を流すこととしてもよい。
D.第4実施例:
図7は、第4実施例における燃料電池システム500dの構成の概略を示す説明図である。この燃料電池システム500dの燃料電池スタック200dは、1列に並んだ3つのMEA141d〜143dと、各MEA141d〜143dを2つのセパレータでそれぞれ挟むように配置された4つのセパレータ161d〜164dとを有している。第1セパレータ161dと第2セパレータ162dとには第1接続部171dが固定されている。第3セパレータ163dと第4セパレータ164dとには第2接続部172dが固定されている。また、蓄電池300の一方の電極は、スイッチSWを介して、第1セパレータ161dと第4セパレータ164dとに接続され、他方の電極は、第2セパレータ162dと第3セパレータ163dとに接続されている。このように、複数の導体部を、接続部を介して蓄電池300に対して並列に接続してもよい。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上述の各実施例での定常運転時において、燃料電池スタック200〜200dが外部の負荷に供給する電力に対する接続部損失電力の割合は小さいことが好ましく、10%以下であることが好ましく、5%以下であることが特に好ましく、2%以下であることが最も好ましい。ここで、定常運転温度における接続部170〜172dの電気抵抗値を大きくすることによって、接続部損失電力を小さくすることができる。接続部170〜172dの電気抵抗値は、接続部170〜172dの長さや断面積を変えることによって調整することができる。
また、上述の各実施例での昇温時において、燃料電池スタック200〜200dの昇温速度は速いことが好ましく、5℃/sec以上であることが好ましく、10℃/sec以上であることが特に好ましく、20℃/sec以上であることが最も好ましい。ここで、常温における接続部170〜172dの電気抵抗値を小さくすることによって、昇温速度を速くすることができる。
変形例2:
定常運転温度において非導電性を有し、さらに、常温において導電性を有する材料としては、チタン酸バリウム(BaTiO3)を主成分とするセラミックスに限らず、他の種々の材料を用いることができる。例えば、BaTiO3のTiの一部をSr、Ca、Pb等に置換した材料を用いてもよく、また、BaTiO3のTiの一部をSn、Zr等に置換した材料を用いてもよい。また、Siの単結晶を用いてもよく、ポリマー系のPTCサーミスタに用いられる材料を用いてもよい。いずれの材料を用いる場合も、電気抵抗率の温度特性、すなわち、遷移温度Ttrや、定常運転温度における電気抵抗率や、常温における電気抵抗率は、主成分の種類や、主成分に添加する物質の種類や量を変えることによって調整することができる。
なお、上述の各実施例において、接続部170〜172dの形成に用いる材料は、常温から定常運転温度への温度の上昇に伴って電気抵抗率がステップ状に変化していなくてもよく、例えば、電気抵抗率が温度の上昇に伴って直線的に変化する材料を用いてもよい。ただし、電気抵抗率が温度の上昇に伴ってステップ状に変化する材料を用いれば、燃料電池の温度が遷移温度Ttrに上昇するまでは、燃料電池の導体部を流れる電流が急激に小さくならないので、速やかに燃料電池を昇温させることができる。
変形例3:
上述の各実施例において、電解質層を、電解質の材料(例えば、BaCeO系や、SrCeO系のセラミックス等の固体酸化物)と接続部の材料(例えば、BaTiO3系のセラミックス)とを混練して形成してもよい。この場合も、形成した電解質層が、常温において導電性を有し、定常運転温度において非導電性を有することが好ましい。なお、この場合には、本発明における「接続部」が電解質層の内部に設けられることとなる。
変形例4:
上述の各実施例において、燃料電池に用いる単セルの数は、2よりも大きな数としてもよく、1つとしてもよい。
変形例5:
上述の各実施例において、燃料電池スタック200〜200dに電圧を印加する電力供給部としては、蓄電池300等の2次電池に限らず種々の電源装置を用いることができる。
変形例6:
上述の各実施例では、燃料電池として固体酸化物電解質型やリン酸電解質型の燃料電池を用いたが、この他にも、固体高分子電解質型や、アルカリ水溶液電解質型、あるいは、溶融炭酸塩型等、種々のタイプの燃料電池を用いることができる。
本発明の一実施例としての燃料電池の単セル100の構造を示す説明図。 燃料電池システムの構成の概略を示す説明図。 電気抵抗率と温度との関係の一例を示すグラフ。 燃料電池システム500の状態を説明する説明図。 第2実施例における燃料電池システム500bの構成の概略を示す説明図。 第3実施例における燃料電池システム500cの構成の概略を示す説明図。 第4実施例における燃料電池システム500dの構成の概略を示す説明図。
符号の説明
100...単セル
101...第1単セル
102...第2単セル
110、111b、112b...アノード電極
111...第1アノード電極
112...第2アノード電極
120、121b、122b...カソード電極
121...第1カソード電極
122...第2カソード電極
130、131b、132b...電解質層
131...第1電解質層
132...第2電解質層
140、141d、142d、143d...MEA
141、141b...第1MEA
142、142b...第2MEA
160...セパレータ
161、161d...第1セパレータ
162、162d...第2セパレータ
163、163d...第3セパレータ
164d...第4セパレータ
170、171b、172b、171c...接続部
171、171d...第1接続部
172、172d...第2接続部
200、200b、200c、200d...燃料電池スタック
300...蓄電池
500、500b、500c、500d...燃料電池システム
FLa...燃料ガス流路
FLc...酸化ガス流路
FLcl...冷媒流路
SW...スイッチ

Claims (5)

  1. 燃料電池であって、
    1つ以上の電解質層と、
    各電解質層を2つの導体部でそれぞれ挟むように配置された複数の導体部と、
    前記複数の導体部のうちの2つの導体部に接した状態で固定されており、常温で導電性を示すとともに常温よりも高い所定の温度で非導電性を示す材料を用いて形成された接続部と、
    を備える、燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記接続部の電気抵抗値は温度の上昇に伴って略ステップ状に増大し、
    前記燃料電池は、前記接続部の前記電気抵抗値が略ステップ状に変化する温度よりも高い温度で発電を行う、燃料電池。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記接続部は前記電解質層の内部に設けられている、燃料電池。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記接続部は、BaTiO3を用いて形成されている、燃料電池。
  5. 燃料電池システムであって、
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池と、
    前記導体部と前記接続部とが直列に接続された回路に対して外部から電圧を印加可能な電力供給部と、を備える、燃料電池システム。
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