JP2005326831A - 光学部材、その製造方法、およびそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

光学部材、その製造方法、およびそれを用いた画像表示装置 Download PDF

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孝次 石崎
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稔 伊藤
Kazuo Kitada
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Abstract

【課題】生産効率に優れ、所望の光学部材を必要に応じて得られる光学部材およびその製造方法を提供することを目的とする。さらにはこの光学部材を適用した画像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】光学部材を円形形状に加工することによって、光学部材に特有の光軸に影響されることなく、汎用性の高い状態で光学部材が得られ、生産効率を落とすことなく、在庫管理が容易な光学部材を提供することができる。また、長尺状の光学部材から円形形状に加工した後、この円形形状の光学部材を所望の形状に加工する製造方法を用いることにより、長尺状の光学部材から加工した後でも光軸の微調整ができるため、より設計自由度が高い光学部材を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンス表示装置(ELD)、プラズマディスプレイ(PD)および電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)等の画像表示装置に使用する光学部材およびその製造方法に関する。また、本発明は、この光学部材を適用した画像表示装置に関する。
画像表示装置に使用する薄型の光学部材、例えば液晶表示装置に用いられる偏光板や位相差板等は従来、一般に長尺状の光学部材(光学フィルム)に粘着層または接着層を付設し、離型フィルム等を貼りあわせ、この粘着層または接着層が離型フィルム等で保護された状態か、または粘着層または接着層を設けない光学部材のままの状態で、顧客の要求する大きさおよび条件の矩形形状の光学部材として打ち抜かれている(例えば、特許文献1参照。)。このような光学部材はその後、さらに任意の大きさに打ち抜かれたり、端辺が切削されたり、他の光学部材と貼りあわせられたりといった後加工が施され、画像表示装置の一部として組み込まれる。
このような光学部材は事前に意図した光学特性を得るために、面内の光軸の方向を合わせて画像表示装置に組み込む必要がある。例えば偏光板を液晶表示装置に組み込む場合、偏光板における光軸、すなわち偏光の吸収軸および透過軸を液晶セルの液晶モードに応じて設定する。例えばSTNモードの液晶セルの場合、偏光板の吸収軸は矩形長辺に対して60°に設定される。このように前記偏光板は、光軸が所定の方向になるように切断して液晶表示装置等に用いられるため、面積歩留りが悪く、大量に産業廃棄物を発生させてしまう問題がある。
また、このように光軸方向を合わせるために、長尺状の光学部材から打ち抜く際に、必要な光軸の角度や大きさに合わせて、打ち抜く刃型の種類や位置を、変更および調整しながら打ち抜いている。このような変更および調整をするためには、一旦工程の流れを止めた上で処理しなければならず、手間も時間もかかるものである。さらに、このように必要とする光軸の角度は、顧客の設計する特性および前記液晶モード等に応じて様々であり、光学部材の大きさについても、携帯電話サイズや大型TVサイズ等のように様々であるため、打ち抜く刃型をその都度取り替える必要がある。これらの手間や時間は直接生産に結びつくものではなく、できる限り効率化することが望まれている。また、前記のような理由により品種が増加するにつれて、顧客の要求に対応するためには膨大な種類の在庫を抱えることとなる。
特開平6−289221号公報
そこで本発明では、前記問題点を解決し、生産効率に優れるとともに、任意の光学部材を必要に応じて得られる光学部材およびその製造方法を提供することを目的とする。さらにはこの光学部材を適用した画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意検討したところ、以下に示す光学部材および光学部材の製造方法により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくとも1枚の光学フィルムを有する光学部材であって、光学フィルムは光軸を有し、かつ外形形状が円形形状であることを特徴とする光学部材、に関する。
前記光学部材において、光学フィルムとしては、さらに、光学層、接着層および粘着層から選ばれる少なくとも1層を有するものを用いることができる。
前記光学部材の円形形状は、面内におけるアスペクト比(最大長/最小長)が、2以下であることが好ましい。
前記光学部材に用いる光学フィルムとしては、偏光板、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚を有するものを用いることができる。
前記光学部材に用いる光学フィルムとしては、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物を用いることができる。前記光学部材の光学フィルムとしては、偏光板と、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚の偏光板以外の光学フィルムを有する積層物を用いることができる。
また本発明は、光軸を有する長尺状の光学フィルムを円形形状に加工する工程(A)、および、
円形形状に加工された光学フィルムをさらに任意の形状に加工する工程(B)を有することを特徴とする光学部材の製造方法(1)、に関する。
前記光学部材の製造方法(1)において、光学フィルムとしては、さらに、光学層、接着層および粘着層から選ばれる少なくとも1層を有するものを用いることができる。
前記光学部材の製造方法(1)において、工程(A)における円形形状は、面内におけるアスペクト比(最大長/最小長)が、2以下であることが好ましい。
前記光学部材の製造方法(1)において、工程(B)における任意形状は、矩形形状とすることができる。
前記光学部材の製造方法(1)に用いる光学フィルムとしては、偏光板、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚を有するものを用いることができる。
前記光学部材の製造方法(1)に用いる光学フィルムとしては、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物を用いることができる。前記光学部材の光学フィルムとしては、偏光板と、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚の偏光板以外の光学フィルムを有する積層物を用いることができる。
また本発明は、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物からなる光学部材の製造方法であって、当該製造方法は、
少なくとも2枚の光学フィルムを、それぞれ、円形形状に加工する工程(A)、
前記工程(A)において得られた、少なくとも2枚の円形形状に加工された光学フィルムを積層する工程(C)、および、
前記工程(C)において積層された光学フィルムをさらに任意の形状に加工する工程(B)を有し、
前記工程(A)は、
光軸を有する長尺状の第一光学フィルムを円形形状に加工する工程(A1)と、
光軸を有する長尺状の第二光学フィルムを円形形状に加工する工程(A2)を、少なくとも有し、かつ、
前記工程(C)では、少なくとも、円形形状に加工された第一光学フィルムと第二光学フィルムを、それぞれの光軸の軸が所定の角度になるように積層することを特徴とする光学部材の製造方法(2)、に関する。
また本発明は、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物からなる光学部材の製造方法であって、当該製造方法は、
少なくとも2枚の光学フィルムを、それぞれ、円形形状に加工する工程(A)、
前記工程(A)において得られた、少なくとも2枚の円形形状に加工された光学フィルムを、それぞれ、さらに任意の形状に加工する工程(B)、および、
前記工程(B)において得られた、少なくとも2枚の任意形状の光学フィルムを積層する工程(C)、を有し、
前記工程(A)は、
光軸を有する長尺状の第一光学フィルムを円形形状に加工する工程(A1)と、
光軸を有する長尺状の第二光学フィルムを円形形状に加工する工程(A2)を、少なくとも有し、かつ、
前記工程(C)では、少なくとも、任意形形状に加工された第一光学フィルムと第二光学フィルムを、それぞれの光軸の軸が所定の角度になるように積層することを特徴とする光学部材の製造方法(3)、に関する。
前記光学部材の製造方法(2)、(3)において、光学フィルムとしては、さらに、光学層、接着層および粘着層から選ばれる少なくとも1層を有するものを用いることができる。
前記光学部材の製造方法(2)、(3)において、工程(A)における円形形状は、面内におけるアスペクト比(最大長/最小長)が、2以下であることが好ましい。
前記光学部材の製造方法(2)、(3)において、工程(B)における任意形状は、矩形形状とすることができる。
前記光学部材の製造方法(2)、(3)に用いる光学フィルムとしては、偏光板、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚を用いることができる。
前記光学部材の製造方法(2)、(3)において、第一光学フィルムが偏光板または位相差板であり、第二光学フィルムが、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚の偏光板以外の光学フィルムであるものへの適用が好適である。
さらに本発明は、前記製造方法(1)、(2)、(3)により得られる光学部材、に関する。
さらに本発明は、前記光学部材を適用した画像表示装置、に関する。
前記のように本発明は、光学フィルムを円形形状に加工することによって、光学フィルムに特有の光軸に影響されることなく、汎用性の高い状態で光学部材が得られ、生産効率を落とすことなく、在庫管理が容易な光学部材を提供することができる。さらには、本発明の光学部材は、長尺状の光学フィルムから加工した後でも光軸の微調整ができるため、より設計自由度が高く、汎用性が高い光学部材を提供することができる。さらには上記のような理由によりコストの低減が可能となるため、この光学部材を適用することにより、より低価格な画像表示装置を提供することができる。
さらに具体的な効果としては、長尺状の光学フィルムから打ち抜く刃型を交換する頻度が少なくなるため、長尺状の光学フィルムの製造から、光学部材の出荷までの加工に要する時間が大幅に減少する。さらに、打ち抜く刃型の種類も少なくなるため、収納場所や購入に要する費用も軽減できる。また、打ち抜いた後の円形形状の光学フィルムを加工する場合にも、その加工前の光学フィルムのサイズおよび形状がほぼ統一されるため、加工に要する準備が容易となる。また、長尺状の光学フィルムから、矩形形状光学フィルムを打ち抜く場合と比較して、利用効率も高まるため、面積歩留まりが向上する。
本発明による光学部材は、光軸を有する光学フィルムを有し、その外形形状が円形形状であることを特徴とする。前記円形形状の光学フィルムは、例えば、光軸を有する長尺状の光学フィルムを円形形状に加工する工程(A)を施すことにより得られる。光軸は、光学フィルム面内において、一定の光学特性を有する方向軸であり、一軸またはそれ以上の多軸を有するものがある。例えば、偏光板の光軸は、偏光を吸収する吸収軸であり、位相差板の光軸は遅相軸とするのが一般的である。
外形形状を円形形状とした光学フィルムは、光軸を有する長尺状の光学フィルムに比して、光軸方向に依存されることが少なくなり、光学部材の汎用性を高められる。その円形形状はその汎用性の高さにより真円であることが好ましいが、使用方法によっては真円である必要はなく、楕円形状や一部直線部分を含むものであっても良い。このとき、この円形形状の面内におけるアスペクト比(最大長/最小長)としては、2以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、さらには1.2以下であることが特に好ましい。前記の通り、このアスペクト比が最も望ましいのは1である。また、特に光学フィルムが、その外周に直線部分を有することなく、全て曲線部分で構成されている場合には、搬送等の時に端部に受ける衝撃を緩和する効果を有する。このような光学部材には必要に応じて、光軸方向や品種等の識別のために、本発明の効果を損なわない程度に直線部分を設けたり、切れ込みやプリント等による印をつけても良い。
この円形形状の光学フィルムは、そのまま光学部材として用いても良いが、何らかの加工を施して用いることが好ましく、任意の形状に加工する工程(B)を施すことができる。円形形状の光学フィルムから加工する任意の形状としては、特に限定されるものではないが、画像表示装置に適用しやすく、取り扱いが容易である点から、正方形や長方形等の矩形形状に加工することが好ましい。
また、長尺状の光学フィルムとは、同一性能を有する一連の光学フィルムの中で2枚以上の円形形状の光学フィルムが得られるものを示すが、連続生産に対応するためには流れ方向に5m以上長さを有する光学フィルムであることが好ましい。
前記円形形状の光学フィルム2は、例えば、図1に示すように長尺状の光学フィルム1から円形形状に切り出す。その後で図2や図3に示すように円形形状の光学フィルム2を矩形形状3に切り出したり、端辺を切削するなどして、その他の任意の形状に加工した後に適宜画像表示装置等に適用することが好ましい。
本発明の光学部材を形成する光学フィルムは、1枚であってもよく、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物であってもよい。かかる本発明の光学部材として、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物を製造する場合にも、前記の通り、予め、積層物に、工程(A)、さらには、工程(B)を施す、製造方法(1)、により得ることができるが、本発明の光学部材として、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物を製造する場合には、各光学フィルムの光軸の微調整の点、光学フィルムの面積歩留まりの点から、前記製造方法(2)、(3)により、本発明の光学部材の製造を行うのが好ましく、特に製造方法(2)により行うのが好ましい。
製造方法(2)、(3)では、まず、少なくとも2枚の光学フィルムに対し、それぞれ、円形形状に加工する工程(A)を施す。すなわち、前記工程(A1)では、光軸を有する長尺状の第一光学フィルムを円形形状に加工する工程(A1)と、光軸を有する長尺状の第二光学フィルムを円形形状に加工する工程(A2)を、少なくとも施す。製造方法(2)では、前記工程(A)において得られた、少なくとも2枚の円形形状に加工された光学フィルムを積層する工程(C)を施した後に、前記工程(C)において積層された光学フィルムをさらに任意の形状に加工する工程(B)を施す。製造方法(3)では、前記工程(A)において得られた、少なくとも2枚の円形形状に加工された光学フィルムを、それぞれ、さらに任意の形状に加工する工程(B)を施した後に、前記工程(B)において得られた、少なくとも2枚の任意形状の光学フィルムを積層する工程(C)、を施す。前記製造方法(2)の前記工程(C)では、少なくとも、円形形状に加工された第一光学フィルムと第二光学フィルムを、前記製造方法(3)の前記工程(C)では、少なくとも、任意形状に加工された第一光学フィルムと第二光学フィルムを、それぞれの光軸の軸が所定の角度になるように積層する。本発明では、任意形状に加工された第一光学フィルムと第二光学フィルムにおいて、例えば、矩形形状において、当該矩形形状に対するそれぞれの光軸の軸方向が異なる場合に好適である。積層は、粘着剤層または接着剤層等により行うことができる。
長尺状の光学フィルムから円形形状に加工する方法(A)および、円形形状の光学フィルムから任意の形状に加工する方法(B)としては特に限定されるものではなく、打ち抜きや切り出し(切断)等の従来公知の適宜な方法を用いることができる。例えば、トムソン刃を用いて打ち抜く方法や、丸刃および皿刃等のカッターや、レーザー光、水圧を利用して切断する方法等が挙げられる。
前記のように光学フィルムを打ち抜きまたは切断した場合には、ヒゲ状の切りかすや微小な欠けを除去する目的で光学フィルムの端辺に切削加工を施しておくことが好ましい。切削加工の方法としては特に限定されるものではなく、従来公知の適宜な方法を用いることができる。例えば、切り出した光学部材を一定の厚みを有する程度に複数枚重ねた状態で、回転刃を用いて倣い方式により切削加工する方法が好ましく用いられる。
前記光学フィルムとしては光軸を有し、板状のものであれば特に限定されるものではないが、さらに薄型のものが好ましく用いられる。例えば、後述する光学フィルム等のような画像表示装置の形成に用いられる部材があげられる。光学フィルムとしては、さらに、光学層、接着層および粘着層から選ばれる少なくとも1層を有するものを用いることができるが、なかでも、光学フィルムの少なくとも片面に接着層または粘着層を有するものは、切断後に接着層または粘着層を形成することなく、後工程での他部材との貼りあわせが簡便にできるため好ましい。このとき、この接着層または粘着層は離型フィルム等で保護することが好ましい。である。
前記光学フィルムとしては、前記画像表示装置の形成に用いられるものが挙げられ、その種類は特に限定されるものではないが、例えば、偏光板、位相差板(1/2や1/4等の波長板(λ板)を含む)、視角補償フィルム、輝度向上フィルム、偏光変換素子等があげられる。また、これら光学フィルムは積層物として用いられ、例えば、偏光板と位相差板を積層したものとして、円偏光板、楕円偏光板があげられる。また、光学フィルムには光学層を積層したものを用いることができる。光学層としては、有機EL発光体、反射板、半透過反射板等が挙げられる。
前記偏光板は、偏光子の少なくとも片面に透明保護層を有するものが一般的である。この偏光子としては、限定されることなく各種のものを使用できる。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質で染色して一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素の水溶液に浸漬または、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を塗布することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作成することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいてもよく、ヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行ってもよいし、染色しながら延伸してもよいし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
前記偏光子の少なくとも片面に設けられる透明保護層を形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーがあげられる。またポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや方向族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護層を形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護層は、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。これらの中でもイソシアネート架橋剤との反応性を有する水酸基を有するものが好ましく、特にセルロース系ポリマーが好ましい。透明保護層の厚さは特に制限されないが、一般には500μm以下であり、1〜300μmが好ましい。特に5〜200μmとするのが好ましい。
また、透明保護層としては、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、例えば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/または非置換フェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が挙げられ、具体例としてはイソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムが挙げられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出し品などからなるフィルムを用いることができる。
また、透明保護層はできるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=(nx−nz)・d(ただし、nxはフィルム平面内の遅相軸方向の屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚である)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである透明保護層が好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、透明保護層に起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向の位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
位相差板としては、ポリマーフィルムを一軸または二軸延伸処理してなる複屈折性フィルム、液晶モノマーを配向させた後、架橋、重合させた配向フィルム、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。延伸処理は、例えばロール延伸法、長間隙沿延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法などにより行うことができる。延伸倍率は、一軸延伸の場合には1.1〜3倍程度が一般的である。位相差板の厚さも特に制限されないが、一般的には10〜200μm、好ましくは20〜100μmである。
前記ポリマーフィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロース系重合体、またはこれらの二元系、三元系各種共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などがあげられる。これらポリマーフィルムは延伸等により配向物(延伸フィルム)となる。
前記液晶モノマーとしては、リオトロピック性、サーモトロピック性のいずれのものも用いることができるが、作業性の点からサーモトロピック性のものが好適であり、例えば、アクリロイル基、ビニル基やエポキシ基等の官能基を導入したビフェニル誘導体、フェニルベンゾエート誘導体、スチルベン誘導体などを基本骨格としたもの等が挙げられる。このような液晶モノマーは、例えば、熱や光による方法、基板上をラビングする方法、配向補助剤を添加する方法等、適宜公知の方法を用いて配向させ、その後、この配向を維持した状態で、光、熱、電子線等により架橋および重合させることにより配向を固定化する方法が好ましく用いられる。
前記液晶ポリマーとしては、例えば、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)がポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各種のものなどがあげられる。主鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲン基を結合した構造の、例えばネマチック配向性のポリエステル系液晶性ポリマー、ディスコティックポリマーやコレステリックポリマーなどがあげられる。側鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリメタクリレートまたはポリマロネートを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどがあげられる。これら液晶ポリマーは、例えば、ガラス板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコール等の薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化ケイ素を斜方蒸着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液を展開して熱処理することにより行われる。
位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
前記偏光板にさらに前記位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変えたりする位相差板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板ともいう)が用いられる。1/2波長板(λ/2板ともいう)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
楕円偏光板はスーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青または黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。さらに、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。
反射板は、前記偏光板の透明保護層に直接付与する反射偏光板や、その透明保護層に準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお、反射層は通常、金属からなるので、その反射面が透明保護層や偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設回避の点などにより好ましい。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内臓を省略できて、液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じ、マット処理した透明保護層の片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また、前記透明保護層に微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の透明保護層は、入射光およびその反射光がそれを透過する際に拡散されて、明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。透明保護層の表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で、金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明に見えるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償位相差板としては、例えば位相差板、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され、厚さ方向にも延伸された、厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理または/および収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
また、良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
偏光板と輝度向上フィルムを貼りあわせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得るとともに、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光をさらにその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部または全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図るとともに、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して、液晶画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに、輝度向上フィルムでいったん反射させ、さらにその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光市を通過しうるような偏光方向になった偏光のみを透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態とする。すなわち元の自然光状態にもどす。この非偏光状態すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射して、拡散板を再び通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。元の自然光状態に戻す拡散板を設けることにより、表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのムラを少なくし、均一の明るい画面を提供することができる。元の自然光状態に戻す拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能とあいまって均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回りまたは右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
したがって、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸をそろえて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ、効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
なお、前記コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層または3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
前記偏光変換素子としては、例えば、異方性反射型偏光素子や異方性散乱型偏光素子等があげられる。異方性反射型偏光素子としては、コレステリック液晶層、特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィルムや、その配向液晶層をフィルム基材上に支持したもののように、左回りまたは右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものと、その反射帯域のうちのいずれかの任意の波長の0.25倍の位相差を有する位相差板との複合体、あるいは、誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体のように、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すものが好ましい。前者の例としては、日東電工製のPCFシリーズ等を挙げることができ、後者の例としては、3M社製のDBEFシリーズ等を挙げることができる。また、異方性反射型偏光素子として、反射型グリッド偏光子も好ましく用いうる。その例としては、Moxtek製のMicro Wires等を挙げることができる。一方、異方性散乱型偏光素子としては、例えば、3M社製のDRPF等を挙げられる。
前記接着層または粘着層は、主に、前記光学フィルムの積層にあたり、または、画像表示装置を形成する際に、前記光学部材の位置を固定および空気層を除去するために用いられる。この接着層または粘着層の種類としては、特にこれに限定されるものではないが、一般に接着剤からなる層と、粘着剤からなる層に分けられ、その特性に応じて利用する。また、微粒子を含有して光拡散性を示す接着層または粘着層とすることもできる。
前記接着剤は、一般にポリマーや架橋剤を含む液体状の溶液を塗布、貼着後に加熱や送風等の方法で乾燥し、固化させることによって接着するものである。その乾燥後の厚さは30〜1000nm程度である。例えば、前記偏光子と前記透明保護層を、接着剤を介して接着する場合の接着剤としては、ビニルアルコール系ポリマーおよびこれに作用する水溶性架橋剤を含む水溶液を用いることが好ましい。
前記粘着剤は、一般に初期状態において前記接着剤よりも粘度が高く、乾燥しても固化しにくいものが用いられる。そのため、貼着後あまり時間の経っていない段階においては剥離可能である。このような粘着剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等の従来に準じた適宜なものを用いることができる。粘着剤は、吸湿率が低くて耐熱性に優れるものが好ましい。光学部材においては一般にアクリル系粘着剤が好ましく用いられる。例えば、アクリル系ポリマーに、アクリルオリゴマーおよびシランカップリング剤を配合して得られるものや、アクリル系ポリマーに光重合開始剤を添加し、紫外線(UV)照射することにより得られるものが挙げられる。この粘着剤からなる接着層の乾燥後の厚さとしては、5μm〜1mmと様々であり、通常は5〜50μm程度であるが、UV照射による重合方法を用いた場合には100μm〜1mm程度の厚さで粘着層を形成することができる。このような比較的厚めの粘着剤層を形成することにより、衝撃緩和性が向上するため、他の光学フィルムやパネル等と貼りあわせた際に、ぶつける等によって生じた衝撃を粘着剤層が吸収し、破損を防止する効果が高まる。
前記アクリル系ポリマーとしては、アルキル(メタ)アクリレートを主モノマーとし、これに多官能性化合物と反応する官能基を有するモノマーを共重合させることにより得られる。また、アクリル系ポリマー中にカルボキシル基を導入することもできる。また、アクリル系ポリマーの重量平均分子量は40万以上であり、好ましくは100万〜200万である。アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基の平均炭素数は1〜12程度のものであり、アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート等を例示でき、これらは単独または組み合わせて使用できる。
アクリルオリゴマーは、前記アクリル系ポリマーと同様のアルキル(メタ)アクリレートのモノマーユニットを主骨格とするものを用いることができ、同様の共重合モノマーを共重合したものを用いることもできる。
前記光重合開始剤としては、各種のものを特に限定することなく使用できる。例えば、チバスペシャリティケミカルズ社製のイルガキュア(Irgacure)907、同184、同651、同369などを例示できる。光重合開始剤の添加量は、通常、重合成分100重量部に対して、0.5〜30重量部程度が好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。シランカップリング剤の添加量は、前記アクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対し通常0.01〜5.0重量部添加することが好ましい。
粘着層の形成方法としては特に限定されるものではないが、例えば光学フィルムの少なくとも片面に粘着剤溶液を塗布し、乾燥する方法や、離型フィルム上に粘着剤組成物を塗布、乾燥、およびUV照射等を行うことにより粘着層を形成し、この粘着層を介して光学フィルムの少なくとも片面と貼りあわせた後に、離型フィルムを剥がすことにより粘着層のみを転写する方法が挙げられる。このとき、光学フィルム上や離型フィルム上に塗布する粘着剤組成物には、必要に応じて、あらかじめ適当量のUV照射を行っておいても良い。
粘着層は、上記の通り乾燥によって完全に固化するものではないため、剥き出しのまま空気界面と接する状態で放置や輸送等を行うことは異物の混入や粘着剤の変化の恐れがあるため好ましくなく、使用までの保護を目的として離型フィルム層を設けておくことが好ましい。
前記離型フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリマーフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シート、金属箔およびそれらのラミネート体といった適宜な薄層体を用いることができる。また、離型フィルムの表面には、粘着剤からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の処理が施されていることが好ましい。
このような光学フィルム、または得られた光学部材には必要に応じて下記光学層を積層することが好ましい。このときの光学層としては、前記光学フィルムまたは前記光学部材に対して、直接あるいは前記接着層または粘着層を介して形成され、前記光学部材または画像表示装置の機能を補助する層を表す。例えば、視角補償や複屈折特性等を制御する特性を有する各種配向液晶層や、易接着処理層、ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層、アンチグレア層等の各種表面処理層が挙げられる。
前記易接着処理としては、プラズマ処理、コロナ処理等のドライ処理、アルカリ処理等の化学処理、易接着材料をコーティングするコーティング処理等が挙げられる。易接着材料としては、その貼りあわせる物質に合わせて適宜なものを使用すればよいが、例えば、ポリオール樹脂、ポリカルボン酸樹脂またはポリエステル樹脂等を0.01〜10μm程度の厚さでコーティングする方法が挙げられる。
ハードコート処理は、これに限定されるものではないが、例えば、ハードコート層を形成する透明樹脂を偏光板表面の傷つき防止などを目的に施す。このハードコート処理により形成されたハードコート層は、ハードコート性に優れ(JIS K 5400の鉛筆硬度試験でH以上の硬度を示すもの)、十分な強度を持ち、光透過率の優れたものであればよく、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護層の表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
また、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して、偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えば、サンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護層の表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋または未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)をかねるものであってもよい。
なお、前記処理により形成されるハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、偏光板に設ける場合、透明保護層そのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。さらに前記各層には、導電性等の各種微粒子や、無機または有機の球形もしくは不定形のフィラー、レベリング剤、チクソトロピー剤、帯電防止剤等を適宜含有させてもよい。
本発明の光学部材は、2枚以上の円形形状光学フィルムが得られる長尺状の光学フィルムからトムソン刃によるうち抜き等の適宜な加工手段を用いて円形形状に加工することにより得られる。このとき、円形形状の光学フィルムには小さな欠けや接着層のはみ出し等の欠陥を修正することを目的として端辺を切削加工することが好ましい。これにより、輸送等の際に光学部材に生じる亀裂や、接着層の付着による汚染を防止することができる。こうして、円形形状に加工した後、任意のサイズおよび形状に加工される。一般に、任意の製品サイズの矩形形状に切断されることが好ましい。このときの加工手段も上記と同様に適宜なものを用いればよく、端辺には前記切削加工を施すことが好ましい。本発明の光学部材として前記光学フィルムの積層物を用いる場合、また光学層を積層する場合、その積層するタイミングは光学フィルムが長尺状、円形形状、矩形形状のいずれの段階でも構わないが、前記の通り、中でも、前記製造方法(2)または(3)のように、円形形状に加工する工程(A)を施した後に、貼りあわせると、貼りあわせる際の光軸の向きが限定されないため、急な設計変更や、より緻密な光学設計に対応することができる。
本発明による光学部材は液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンス表示装置(ELD)、プラズマディスプレイ(PD)および電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)等の画像表示装置の形成に好ましく用いることができる。
本発明の光学部材は、液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができ、例えば、偏光板を液晶セルの片側あるいは両側に配置してなる反射型や半透過型、あるいは透過・反射両用型等の液晶表示装置に用いることができる。液晶セル基板は、プラスチック基板、ガラス基板のいずれでも良い。液晶表示装置を形成する液晶セルは任意であり、例えば薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型のもの、ツイストネマチック型やスーパーツイストネマチック型に代表される単純マトリクス駆動型のものなど適宜なタイプの液晶セルを用いたものであって良い。
また、液晶セルの両側に偏光板やその他の光学部材を設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシートやレンズアレイシート、光拡散板やバックライト等の適宜な部品を適宜な位置に1層または2層以上配置することができる。
次いで、有機エレクトロルミネセンス装置(OELD)について説明する。一般に、OELDは、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス(EL)発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせを持った構成が知られている。
OELDは、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性に伴う強い非線形性を示す。
OELDにおいては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常、酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
このような構成のOELDにおいて、有機発光層は、厚さ10nm程度と極めて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、OELDの表示面が鏡面のように見える。
電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機EL発光体を含むOELDにおいて、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相差板を設けることができる。
位相差板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板を1/4波長板で構成し、かつ偏光板と位相差板との偏光方向のなす角をπ/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
すなわち、このOELDに入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差フィルムにより一般に楕円偏光となるが、特に位相差板が1/4波長板でしかも偏光板と位相差板との偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。
この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差フィルムで再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
PDは、パネル内に封入された希ガス、とくにネオンを主体としたガス中で放電を発生させ、その際に発生する真空紫外線により、パネルのセルに塗られたR、G、Bの蛍光体を発生させることにより、画像表示が可能となる。
以下に実施例および比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例および比較例によって限定されるものではない。
実施例1
(偏光板の作製)
長尺状のポリビニルアルコール(PVA)フィルムにヨウ素を含浸させ、延伸することにより、幅55cm、厚さ30μmの偏光子を得た。この偏光子の両面に、乾燥後厚さ約1μmのPVA系接着剤層を介して、厚さ80μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを貼りあわせて偏光板とした。その偏光板の片面に、シリコーン系剥離剤で表面を処理した厚さ25μmのポリエステル(PE)フィルムからなる離型フィルムと、乾燥後厚さ20μmのアクリル系粘着剤層を、前記粘着剤層を介して貼りあわせ偏光板とした。この偏光板を図1のように直径480mmの真円のトムソン刃型を用いて100枚打ち抜いた。
(位相差板の作製)
同様にして、長尺状のポリカーボネート(PC)フィルムを一軸延伸することにより、幅52cmの長尺状位相差板を作製した。この長尺状位相差板から図1のように直径480mmの真円のトムソン刃型を用いて100枚打ち抜いた。
(貼り合わせ)
その後、前記偏光板の離型フィルムを剥離し、偏光板と位相差板の光軸の角度が60°となるように貼りあわせた円形形状光学部材とした。
実施例2
実施例1と同様にして直径480mmの偏光板および位相差板を作製し、光軸の角度が40°となるように貼りあわせた円形形状光学部材とした。
比較例1
実施例1と同様にして、長尺状の偏光板(幅55cm)および位相差板(幅52cm)を作製した。次いで、まずトムソン刃型を偏光板の光軸の角度が60°となるように設定し、図4のように390mm×270mmの長方形に打ち抜いた。その後トムソン刃型を光軸の角度が0°となるように設定し、図5のように位相差板を打ち抜いた。その後、これらの角が合うように貼りあわせ、矩形形状光学部材とした。
比較例2
実施例1と同様にして、長尺状の偏光板(幅55cm)および位相差板(幅52cm)を作製した。次いで、まずトムソン刃型を偏光板の光軸の角度が40°となるように設定し、390mm×270mmの長方形に打ち抜いた。その後トムソン刃型を光軸の角度が0°となるように設定し、図5のように位相差板を打ち抜いた。その後、これらの角が合うように貼りあわせ、矩形形状光学部材とした。
(評価)
実施例および比較例において、偏光板および位相差板と、これらを貼り合せた光学部材の長尺状光学部材に対する利用効率(面積歩留まり)を表1に示す。また、後加工により矩形形状の光学部材を取り出すことを想定して、実施例および比較例で作製した光学部材1枚から30mm×30mmの正方形チップを切り出した際の取得数を求め、表1に示す。
Figure 2005326831

上記表1の結果から明らかなように、実施例に示した円形形状に加工する場合の方が比較例に示した従来の矩形形状に加工する場合よりも面積歩留まりが良く、利用効率が高い。これは、比較例では長尺状光学部材の幅と矩形形状光学部材を加工する際の軸角度により、取り出すことのできる光学部材の大きさが制限されてしまうのに対して、本発明の円形形状光学部材は軸角度の影響を受けることがないためであると考えられる。したがって本発明によると、常に大面積の光学部材が得られるため、後工程では、一回の工程で、より多くのチップ(最終製品)を取得することができる。
また本発明では、製造工程中においても、同一の刃型を用いて、同一の形状、大きさに加工すればよく、長尺状光学部材の種類を変更した場合にも、刃型の交換および調整等をすることなく加工できる。そのため、生産管理がしやすく、出荷までの所要日数も大幅に短縮することができる。本発明においても比較例に示した従来の生産工程においては5日かかっていたものが、本発明を適用すると3日で済むことがわかっている。したがって、本発明は従来の方法に比べて生産効率に優れることが明らかである。
本発明の光学部材は、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンス表示装置(ELD)、プラズマディスプレイ(PD)および電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)等の画像表示装置に好適である。
本発明による長尺状光学フィルムから円形形状光学フィルムを切り出す場合の切断模式図の一例である。 円形形状光学フィルムから1枚の矩形形状光学フィルムに加工する場合の切断模式図の一例である。 円形形状光学フィルムから複数枚の矩形形状光学フィルムに加工する場合の切断模式図の一例である。 従来の長尺状光学フィルムから軸角度60°で矩形形状光学フィルムを切り出す場合の切断模式図の一例である。 従来の長尺状光学フィルム部材から軸角度0°で矩形形状光学フィルムを切り出す場合の切断模式図の一例である。
符号の説明
1 長尺状光学フィルム
2 円形形状光学フィルム
3 矩形形状光学フィルム
4 光軸方向を示す印

Claims (22)

  1. 少なくとも1枚の光学フィルムを有する光学部材であって、光学フィルムは光軸を有し、かつ外形形状が円形形状であることを特徴とする光学部材。
  2. 光学フィルムは、さらに、光学層、接着層および粘着層から選ばれる少なくとも1層を有することを特徴とする請求項1記載の光学部材。
  3. 円形形状は、面内におけるアスペクト比(最大長/最小長)が、2以下であることを特徴とする請求項1または2記載の光学部材。
  4. 光学フィルムは、偏光板、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学部材。
  5. 光学フィルムは、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学部材。
  6. 光学部材は、光学フィルムとして、偏光板と、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚の偏光板以外の光学フィルムを有する積層物であることを特徴とする請求項5記載の光学部材。
  7. 光軸を有する長尺状の光学フィルムを円形形状に加工する工程(A)、および、
    円形形状に加工された光学フィルムをさらに任意の形状に加工する工程(B)を有することを特徴とする光学部材の製造方法。
  8. 光学フィルムは、さらに、光学層、接着層および粘着層から選ばれる少なくとも1層を有することを特徴とする請求項7記載の光学部材の製造方法。
  9. 工程(A)における円形形状は、面内におけるアスペクト比(最大長/最小長)が、2以下であることを特徴とする請求項7または8記載の光学部材の製造方法。
  10. 工程(B)における任意形状は、矩形形状であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  11. 光学フィルムは、偏光板、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  12. 光学フィルムは、少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物であることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  13. 光学部材は、光学フィルムとして、偏光板と、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚の偏光板以外の光学フィルムを有する積層物であることを特徴とする請求項12記載の光学部材の製造方法。
  14. 少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物からなる光学部材の製造方法であって、当該製造方法は、
    少なくとも2枚の光学フィルムを、それぞれ、円形形状に加工する工程(A)、
    前記工程(A)において得られた、少なくとも2枚の円形形状に加工された光学フィルムを積層する工程(C)、および、
    前記工程(C)において積層された光学フィルムをさらに任意の形状に加工する工程(B)を有し、
    前記工程(A)は、
    光軸を有する長尺状の第一光学フィルムを円形形状に加工する工程(A1)と、
    光軸を有する長尺状の第二光学フィルムを円形形状に加工する工程(A2)を、少なくとも有し、かつ、
    前記工程(C)では、少なくとも、円形形状に加工された第一光学フィルムと第二光学フィルムを、それぞれの光軸の軸が所定の角度になるように積層することを特徴とする光学部材の製造方法。
  15. 少なくとも2枚の光学フィルムを有する積層物からなる光学部材の製造方法であって、当該製造方法は、
    少なくとも2枚の光学フィルムを、それぞれ、円形形状に加工する工程(A)、
    前記工程(A)において得られた、少なくとも2枚の円形形状に加工された光学フィルムを、それぞれ、さらに任意の形状に加工する工程(B)、および、
    前記工程(B)において得られた、少なくとも2枚の任意形状の光学フィルムを積層する工程(C)、を有し、
    前記工程(A)は、
    光軸を有する長尺状の第一光学フィルムを円形形状に加工する工程(A1)と、
    光軸を有する長尺状の第二光学フィルムを円形形状に加工する工程(A2)を、少なくとも有し、かつ、
    前記工程(C)では、少なくとも、任意形形状に加工された第一光学フィルムと第二光学フィルムを、それぞれの光軸の軸が所定の角度になるように積層することを特徴とする光学部材の製造方法。
  16. 光学フィルムは、光学層、接着層および粘着層から選ばれる少なくとも1層を有することを特徴とする請求項14または15記載の光学部材の製造方法。
  17. 工程(A)における円形形状は、面内におけるアスペクト比(最大長/最小長)が、2以下であることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  18. 工程(B)における任意形状は、矩形形状であることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  19. 光学フィルムは、偏光板、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚であることを特徴とする請求項14〜18のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  20. 第一光学フィルムが偏光板または位相差板であり、第二光学フィルムが、位相差板、視覚補償フィルム、輝度向上フィルムおよび偏光変換素子から選ばれるいずれか少なくとも1枚の偏光板以外の光学フィルムであることを特徴とする請求項14〜18のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
  21. 請求項7〜20のいずれかに記載の製造方法により得られる光学部材。
  22. 請求項1〜6、または21のいずれかに記載の光学部材を適用した画像表示装置。
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