JP2005325443A - 曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト - Google Patents

曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも曲げ疲労強度に優れるクランクシャフトについて、提案する。
【解決手段】クランクピン部およびジャーナル部の表面に焼入れ硬化層を有するクランクシャフトであって、C:0.40〜0.51mass%、Si:0.30〜0.80mass%、Mn:0.50〜1.50mass%、Al:0.040mass%以下(ゼロを含む)、Ti:0.005〜0.06mass%、Mo:0.15〜0.50mass%、B:0.0005〜0.0030mass%、S:0.06mass%以下、P:0.02mass%以下およびCr:0.2mass%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、べイナイト組織およびまたはマルテンサイト組織を有し、かつこれらベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の組織分率が10%以上であり、さらに高周波焼入れ後の表面硬化層の旧オーステナイト粒径が硬化層全厚にわたり10μm以下であり、クランクピン部およびジャーナル部のフィレットr部分の曲げ疲労限強度を800MPa以上とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、クランクピン部およびジャーナル部の表面に高周波焼入れによる硬化層をそなえるクランクシャフトに関し、特に、その曲げ疲労強度の有利な向上を図ろうとするものである。
自動車エンジンなどの内燃機関におけるピストンの往復運動を回転運動に変更する部品として、クランクシャフトが用いられている。
このクランクシャフト1は、図1に示すように、シリンダーへのジャーナル部2、ピストン用コネクティングロッドの軸受け部であるクランクピン部3、クランクウェブ部4およびカウンタウェイト部5を備えていて、特にジャーナル部2およびクランクピン部3には高周波焼入れを施して、その疲労強度の向上を図っている。
しかしながら、最近の内燃機関の高出力化に伴い、クランクシャフトのさらなる強化、特に曲げ疲労強度の向上が要請されている。ここに、クランクシャフトの曲げ疲労強度を向上させるには、上記したジャーナル部2およびクランクピン部3、とくにジャーナル部2のカウンタウェイト部5との境界並びにクランクピン部3のクランクウェブ部4との境界点である、フィレットr部7における疲労強度を高めることが有効である。
なぜなら、この部位は形状的に応力が集中する部分であり、クランクシャフトの疲労破損の起点となりやすいためである。
疲労強度を向上させるためには、粒界強度の向上が有効であり、この観点から、TiCを分散させることによって旧オーステナイト粒径を微細化する技術が、例えば特許文献1に提案されている。
上記の特許文献1に記載された技術では、高周波焼入れ加熱時に微細なTiCを多量に分散させることで、旧オーステナイト粒径の微細化を図るものであるため、焼入れ前にTiCを溶体化しておく必要があり、熱間圧延工程で1100℃以上に加熱する工程を採用している。そのため、熱延時に加熱温度を高くする必要があり、生産性に劣るという問題があった。
また、上記の特許文献1に開示された技術をもってしても、クランクシャフトの曲げ疲労強度に対する要求には十分に応えることができなった。
また、特許文献2には、硬化層深さCDと高周波焼入れ軸物部品の半径Rとの比(CD/R)を0.3〜0.7に制限した上で、このCD/Rと高周波焼入れ後の表面から1mmまでのオーステナイト結晶粒径γf、高周波焼入れままの(CD/R)=0.1までの平均ビッカース硬さHfおよび高周波焼入れ後の軸中心部の平均ビッカース硬さHcで規定される値Aを、C量に応じて所定の範囲に制御することによって、ねじり疲労強度を向上させた機械構造用軸物部品が提案されている。
しかしながら、この部品では、焼入れ硬化層の全厚にわたる旧オーステナイト粒径に考慮が払われていない。このため、やはり本発明で所期したほど良好な曲げ疲労強度を得ることはできなかった。
さらに、特許文献3には、成形加工後、二段の高周波焼入れにより、表面γ粒度をJIS G0551の粒度No.で10以上とし、かつ炭化物を微細に分散させることによって転動疲労強度を改善する技術が提案されている。
しかしながら、この技術は、焼入れ硬化層深さが浅いこともあって、やはり本発明で所期したほど良好な曲げ疲労強度を得ることはできなかった。
特開2000−154819号公報(特許請求の範囲、段落[0008]) 特開平8−53714号公報(特許請求の範囲) 特開平7−118791号公報(特許請求の範囲)
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、従来よりも曲げ疲労強度に優れるクランクシャフトについて、提案することを目的とする。
さて、発明者らは、クランクシャフトの曲げ疲労強度を効果的に向上させるべく、鋭意検討を行った。
その結果、以下に述べるように、クランクシャフトの化学組成、組織および焼入れ後の硬化層全厚にわたる旧オーステナイト粒径を最適化することにより、優れた曲げ疲労強度を有するクランクシャフトが得られるとの、以下の(i)ないし(iii)の知見を得た。
(i)適正な化学組成に調整したクランクシャフトの必要部位に、焼入れを施し、焼入れ硬化層全厚にわたる旧オーステナイト粒径を10μm以下好ましくは5μm以下とすることによって、曲げ疲労強度が顕著に向上する。具体的には、化学組成に関しては、特にSiおよびMoを適正な範囲で添加することで、高周波焼入れ加熱時におけるオーステナイトの核生成サイト数が増加し、またオーステナイト粒の成長が抑制されることにより、焼入れ硬化層の粒経が効果的に微細化し、その結果曲げ疲労強度が顕著に向上する。
(ii)クランクシャフトの母材の組織、すなわち焼入れ前の組織を、ベイナイト組織および/またはマルテンサイト組織が特定の分率で含有された組織にすると、ベイナイト組織あるいはマルテンサイト組織がフェライト−パーライト組織に比べて炭化物が微細に分散した組織であるため、焼入れ加熱時にオーステナイトの核生成サイトであるフェライト/炭化物の界面の面積が増えて、生成したオーステナイトが微細化する。その結果、焼入れ硬化層の粒径が微細となり、これにより粒界強度が向上し、曲げ疲労強度が向上する。
(iii)さらに、クランクシャフトにおける焼入部の必要箇所について検討を行ったところ、クランクシャフトの使用環境下ではピン部およびジャーナル部のフィレットr部に応力が集中するため、この部分の焼入深さを十分に確保する必要のあることがわかった。そして、この部分の焼入れ深さ(硬化層厚)が2.0mmより浅い場合には、内部の焼き境(硬化層と非硬化層との境目位置)を起点に早期の疲労破壊を起こすことが判明した。従って、フィレットr部の硬化層の厚みを2.0mm以上として内部起点の早期破壊を抑制することが曲げ疲労強度の向上に特に有効であることがわかった。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
(1)クランクピン部およびジャーナル部の表面に焼入れ硬化層を有するクランクシャフトであって、
C:0.40〜0.51mass%、
Si:0.30〜0.80mass%、
Mn:0.50〜1.50mass%、
Al:0.040mass%以下(ゼロを含む)、
Ti:0.005〜0.06mass%、
Mo:0.15〜0.50mass%、
B:0.0005〜0.0030mass%、
S:0.06mass%以下、
P:0.02mass%以下および
Cr:0.2mass%以下
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、べイナイト組織および/またはマルテンサイト組織を有し、かつこれらベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の組織分率が10%以上であり、さらに高周波焼入れ後の表面硬化層の旧オーステナイト粒径が硬化層全厚にわたり10μm以下であり、クランクピン部およびジャーナル部のフィレットr部分の曲げ疲労限強度が800MPa以上であることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
(2)上記(1)において、鋼材の成分組成が、さらに
Cu:1.0mass%以下、
Ni:3.5mass%以下、
Co:1.0mass%以下、
Nb:0.1mass%以下および
V:0.5mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
(3)上記(1)または(2)において、鋼材の成分組成が、さらに
Te:0.2mass%以下、
Se:0.2mass%以下、
Ca:0.02mass%以下、
REM:0.03mass%以下、
Zr:0.2mass%以下、
Sn:0.3mass%以下、
Sb:0.2mass%以下、
Mg:0.02mass%以下および
Hf:0.1mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
(4)クランクピン部およびジャーナル部の表面に焼入れ硬化層を有するクランクシャフトであって、
C:0.45〜0.51mass%、
Si:0.40〜0.80mass%、
Mn:0.50〜0.70mass%、
Al:0.005〜0.040mass%以下、
Ti:0.005〜0.030mass%、
Mo:0.30〜0.50mass%、
B:0.0005〜0.0030mass%、
S:0.06mass%以下、
P:0.02mass%以下および
Cr:0.2mass%以下
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、べイナイト組織および/またはマルテンサイト組織を有し、かつこれらベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の組織分率が10%以上であり、さらに高周波焼入れ後の表面硬化層の旧オーステナイト粒径が硬化層全厚にわたり5μm以下であり、クランクピン部およびジャーナル部のフィレットr部分の曲げ疲労限強度が800MPa以上であることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
(5)上記(4)において、鋼材の成分組成が、さらに
Cu:1.0mass%以下、
Ni:3.5mass%以下、
Co:1.0mass%以下、
Nb:0.1mass%以下および
V:0.5mass%以下
のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
かくして、本発明によれば、従来に比べて、格段に優れた曲げ疲労強度を有するクランクシャフトを安定して得ることができ、その結果、自動車用部品の軽量化の要求に対して偉功を奏する。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において、クランクシャフトの成分組成を上記の範囲に限定した理由について説明する。
C:0.40〜0.51mass%
Cは、焼入れ性への影響が最も大きい元素であり、焼入れ硬化層の硬さおよび深さを高めて疲労強度の向上に有効に寄与する。しかしながら、含有量が0.40mass%に満たないと、必要とされる疲労強度を確保するためには焼き入れ硬化深さを飛躍的に深くしなくてはならず、その際焼割れの発生が顕著となり、またベイナイト組織も生成し難くなるため、0.40mass%以上を添加する。一方、0.51mass%を超えて含有させると粒界強度が低下し、それに伴い曲げ疲労強度が低下し、また切削性、冷間鍛造性および耐焼割れ性も低下する。このためCは、0.40〜0.51mass%の範囲に限定した。なお、0.45mass%以上がより好ましい範囲である。
Si:0.30〜0.80mass%
Siは、焼入れ加熱時にオーステナイトの核生成サイト数を増加させると共に、オーステナイトの粒成長を抑制し、焼入れ硬化層の粒径を微細化する作用を有する。また、炭化物生成を抑制し、炭化物による粒界強度の低下を抑制する。さらに、ベイナイト組織の生成にも有用な元素であり、これらのことにより曲げ疲労強度を向上させる。
このように、Siは、本発明において非常に重要な元素であり、0.30mass%以上の含有を必須とする。というのは、Si量を0.30mass%以上とすることによって、硬化層全厚にわたって粒径を10μm以下の微細粒とすることができるからである。しかしながら、Si量が0.80mass%を超えると、フェライトの固溶硬化により硬さが上昇し、切削性および冷間鍛造性の低下を招く。従って、Siは、0.30〜0.80mass%の範囲に限定した。なお、より好ましいSi量は0.40mass%以上である。
Mn:0.50〜1.50mass%
Mnは、焼入れ性を向上させ、焼入れ時の硬化深さを確保する上で不可欠の成分であるため、積極的に添加するが、含有量が0.50mass%未満ではその添加効果に乏しいので、0.50mass%以上とした。一方、Mn量が1.50mass%を超えると、母材の硬質化を招き、被削性に不利となるので、Mnは1.50mass%以下とした。より好ましいMn量は0.70mass%以下である。
Al:0.040mass%以下(ゼロを含む)
Alは、脱酸に有効な元素である。また、焼入れ加熱時におけるオーステナイト粒成長を抑制することによって焼入れ硬化層の粒径を微細化する上でも有用な元素であり、必要に応じて好ましくは0.005mass%以上で含有させることができる。しかしながら0.040mass%を超えて含有させてもその効果は飽和し、むしろ酸化物の増加により疲労強度の低下を招くおそれがあるため、Alは0.040mass%以下の範囲に限定した。
Ti:0.005〜0.06mass%
Tiは、不可避的不純物として混入するNと結合することで、BがBNとなってBの焼入れ性向上効果が消失するのを防止し、Bの焼入れ性向上効果を十分に発揮させる作用を有する。
この効果を得るためには、少なくとも0.005mass%の含有を必要とするが、0.06mass%を超えて含有されると、TiNの粗大化や、酸化物の生成をまねく結果、これらが疲労破壊の起点となって曲げ疲労強度の著しい低下を招くことから、Tiは0.005〜0.06mass%の範囲に限定した。より好ましい範囲は0.030mass%以下である。
Mo:0.15〜0.50mass%
Moは、ベイナイト組織の生成を促進することにより、焼入れ加熱時のオーステナイト粒径を微細化し、焼入れ硬化層の粒径を細粒化する作用がある。また、焼入れ加熱時におけるオーステナイトの粒成長を抑制することにより、焼入れ硬化層の粒径を微細化する作用がある。さらに、焼入れ性の向上に有用な元素であるため、焼入れ性を調整するために用いられる。加えて、Moは、炭化物の生成を抑制し、炭化物による粒界強度の低下を有効に阻止する元素でもある。
このように、Moは、本発明において非常に重要な元素であり、含有量が0.15mass%に満たないと、製造条件や焼入れ条件をいかように調整しても硬化層全厚にわたって粒径が10μm以下の微細粒とすることができない。しかしながら、0.50mass%を超えて含有させると、圧延材の硬さが著しく上昇し、加工性の低下を招く。従って、Moは0.15〜0.50mass%の範囲に限定した。より好ましい範囲は、0.30〜0.50mass%である。
B:0.0005〜0.0030mass%
Bは、ベイナイト組織あるいはマルテンサイト組織の生成を促進する効果を有する。また、Bは、微量の添加によって焼入れ性を向上させ、焼入れ時の焼入れ深さを高めることにより曲げ疲労強度を向上させる効果がある。さらに、Bは、粒界に優先的に偏析して、粒界に偏析するPの濃度を低減し、粒界強度を向上させ、もって曲げ疲労強度を向上させる作用もある。
このため、本発明では、Bを積極的に添加するが、含有量が0.0005mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方0.0030mass%を超えて含有させるとその効果は飽和し、ボロン化合物の増加により疲労強度の低下を招くため、Bは0.0005〜0.0030mass%の範囲に限定した。
S:0.06mass%以下
Sは、鋼中でMnSを形成し、切削性を向上させる有用元素であるが、0.06mass%を超えて含有させると粒界に偏析して粒界強度を低下させるため、Sは0.06mass%以下に制限した。
P:0.02mass%以下
Pは、オーステナイトの粒界に偏析し、粒界強度を低下させることにより、曲げ疲労強度を低下させる。また、焼割れを助長する弊害もある。従って、Pの含有は極力低減することが望ましいが、0.02mass%までは許容される。
Cr:0.2mass%以下
Crは、炭化物を安定化させて残留炭化物の生成を助長し、粒界強度を低下させて曲げ疲労強度を低下させる。従って、Crの含有は極力低減することが望ましいが、0.2mass%までは許容できる。
以上、基本成分について説明したが、本発明ではその他にも、以下に述べる元素を適宜含有させることができる。
Cu:1.0mass%以下
Cuは、焼入れ性の向上に有効であり、またフェライト中に固溶し、この固溶強化によって、曲げ疲労強度を向上させる。また、炭化物の生成を抑制することにより、炭化物による粒界強度の低下を抑制し、曲げ疲労強度を向上させる。しかしながら、含有量が1.0mass%を超えると熱間加工時に割れが発生するため、1.0mass%以下の添加とする。
Ni:3.5mass%以下
Niは、焼入れ性を向上させる元素であるので、焼入れ性を調整する場合に用いる。また、炭化物の生成を抑制し、炭化物による粒界強度の低下を抑制して、曲げ疲労強度を向上させる元素でもある。しかしながら、Niは極めて高価な元素であり、3.5mass%を超えて添加すると鋼材のコストが上昇するので、3.5mass%以下の添加とする。なお、0.05mass%未満の添加では、焼入れ性の向上効果および粒界強度の低下抑制効果が小さいため、0.05mass%以上含有させることが望ましい。
Co:1.0mass%以下
Coは、炭化物の生成を抑制して、炭化物による粒界強度の低下を抑制し、曲げ疲労強度を向上させる元素である。しかしながら、Coは極めて高価な元素であり、1.0mass%を超えて添加すると鋼材のコストが上昇するため、1.0mass%以下の添加とする。なお、0.01mass%未満の添加では、粒界強度の低下抑制効果が小さいため、0.01mass%以上添加することが望ましい。
Nb:0.1mass%以下
Nbは、焼入れ性の向上効果があるだけでなく、鋼中でC,Nと結合し析出強化元素として作用する。また、焼もどし軟化抵抗性を向上させる元素でもあり、これらの効果によって曲げ疲労強度を向上させる。しかしながら、0.1mass%を超えて含有させてもその効果は飽和するので、0.1mass%を上限とする。なお、0.005%未満の添加では、析出強化用および焼もどし軟化抵抗性の向上効果が小さいため、0.005mass%以上添加することが望ましい。
V:0.5mass%以下
Vは、鋼中でC,Nと結合し析出強化元素として作用する。また、焼もどし軟化抵抗性を向上させる元素でもあり、これらの効果により曲げ疲労強度を向上させる。しかしながら、0.5mass%を超えて含有させてもその効果は飽和するので、0.5mass%以下とする。なお、0.01mass%未満の添加では、曲げ疲労強度の向上効果が小さいので、0.01mass%以上添加することが望ましい。好ましくは0.03〜0.3mass%である。
Te:0.2mass%以下
Se:0.2mass%以下
TeおよびSeは、それぞれMnと結合してMnTeおよびMnSeを形成し、これらがチップブレーカーとして作用することにより被削性を改善する。しかしながら、含有量がそれぞれ0.2mass%を超えると、効果が飽和する上、成分コストの上昇を招くので、いずれも0.2mass%以下で含有させるものとした。なお、好適範囲は0.1mass%以下である。また、被削性の改善のためには、Teの場合は0.003mass%以上、Seの場合は0.003mass%以上含有させることが好ましい。
Ca:0.02mass%以下
REM:0.03mass%以下
Zr:0.2mass%以下
Ca、REMおよびZrはそれぞれMnSと共に硫化物を形成し、これがチップブレーカーとして作用することにより被削性を改善する。しかしながら、Ca、REMおよびZrをそれぞれ、0.02mass%、0.03mass%および0.2mass%を超えて含有させても、効果が飽和する上、成分コストの上昇を招くので、それぞれ上記の範囲で含有させるものとした。より好ましくはCa:0.01mass%以下、REM:0.015mass%以下、Zr:0.1mass%以下の範囲である。なお、被削性の改善のためには、Caは0.0001mass%以上、REMは0.0001mass%以上、Zrは0.003mass%以上含有させることが好ましい。
Sn:0.3mass%以下
Sb:0.2mass%以下
SnおよびSbはいずれも、脆化作用により被削性を向上させる元素である。しかしながら、Sn:0.3mass%およびSb:0.2mass%を超えて添加しても、効果が飽和する上、コストが上昇し、経済的に不利となるため、それぞれ上記の範囲で含有させるものとした。より好ましくは、Sn:0.15mass%以下、Sb:0.1mass%以下の範囲である。なお、被削性改善のためには、Snは0.005mass%以上、Sbは0.0005mass%以上含有させることが好ましい。
Mg:0.02mass%以下
Hf:0.1mass%以下
MgおよびHfはいずれも、脱酸元素であるだけでなく、応力集中源となって被削性を改善する効果があるので、必要に応じて添加することができる。しかしながら、過剰に添加すると効果が飽和する上、成分コストが上昇するため、それぞれ上記の範囲で含有させるものとした。より好ましくは、Mg:0.01mass%以下、Hf:0.05mass%以下の範囲である。なお、被削性の改善のためには、Mgは0.0001mass%以上、Hfは0.005mass%以上含有させることが好ましい。
以上、好適成分組成の範囲について説明したが、本発明では、成分組成を上記の範囲に限定するだけでは不十分で、鋼組織の調整も重要である。
すなわち、本発明においては、クランクシャフトの母材組織すなわち焼入れ前の組織(高周波焼入れ後の硬化層以外の組織に相当)が、ベイナイト組織および/またはマルテンサイト組織を有し、かつこれらベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の組織分率を体積分率(vol%)で10%以上とする必要がある。この理由は、ベイナイト組織あるいはマルテンサイト組繊は、フェライト−パーライト組織に比べて炭化物が微細に分散した組織であるため、焼入れ加熱時にオーステナイトの核生成サイトである、フェライト/炭化物界面の面積が増加し、生成したオーステナイトが微細化するため、焼入れ硬化層の粒径を微細化するのに有効に寄与するからである。そして、焼入れ硬化層の粒径の微細化により、粒界強度が上昇し、曲げ疲労強度が向上する。
ここに、ベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の組織分率は20vol%以上とすることがより好ましい。
なお、ベイナイト組織あるいはマルテンサイト組織以外の残部組織は、フェライト、パーライト等いずれでもよく、特に規定しない。
また、焼入れ後の硬化層の粒径の微細化に関しては、マルテンサイト組織もベイナイト組織と同程度の効果を有するが、工業的な観点からは、マルテンサイト組織に比べてベイナイト組織の方がより合金元素の添加量が少なくて済み、また低冷却速度で生成させることが可能であるため、製造上有利となる。
また、本発明のクランクシャフトでは、高周波焼入れ後の硬化層の旧オーステナイト粒径の調整も重要である。すなわち、高周波焼入れ後の硬化層に関し、その全厚にわたって旧オーステナイト粒径を10μm以下とする必要がある。というのは、焼入れ硬化層の全厚にわたる粒径が10μmを超えると、十分な粒界強度が得られず、その結果満足行くほどの曲げ疲労強度の向上が望めないからである。なお、好ましくは、5μm以下、さらに好ましくは2μm以下である。
ここに、焼入れ硬化層の全厚にわたる旧オーステナイト粒径の測定は、次のようにして行う。
高周波焼入れ後の本発明のクランクシャフトでは、高周波焼入れした部分の最表層は面積率で100%のマルテンサイト組織を有する。そして、表面から内部にいくに従い、ある深さまでは100%マルテンサイト組織の領域が続くが、ある深さから急激にマルテンサイト組織の面積率が減少する。
本発明では、高周波焼入れした部分について、鋼材表面から、マルテンサイト組織の面積率が98%に減少するまでの深さ領域を硬化層と定義する。
そして、この硬化層について、表面から硬化層厚の1/5位置、1/2位置および4/5位置それぞれの位置における平均旧オーステナイト粒径を測定し、いずれの平均旧オーステナイト粒径も10μm以下である場合に、焼入れ硬化層の全厚にわたる旧オーステナイト粒径が10μm以下であるとする。
なお、平均旧オーステナイト粒径の測定は、光学顕微鏡により、400倍(1視野の面積:0.25mm×0.225mm)から1000倍(1視野の面積:0.10mm×0.09mm)で、各位置毎に5視野観察し、画像解析装置により平均粒径を測定することにより行う。
さらに、本発明のクランクシャフトでは、特にクランクピン部およびジャーナル部のフィレットr部分では、その曲げ疲労限強度が800MPa以上であることが必要である。なぜなら、これにより、エンジンのコンパクト化または軽量化が実現できるためである。
フィレットr部の曲げ疲労限強度を800MPa以上とするには、フィレットr部の硬化層厚を2.0mm以上とする必要がある。図2は、ピン部またはジャーナル部の断面を模式的に示す図であるが、フィレットr部の硬化層厚とは、図2に示すように、フィレットr部7から最も近い焼き境までの距離Lのことを言う。クランクシャフトの使用環境下ではピン部およびジャーナル部のフィレットr部に応力が集中するため、この部分の焼入深さを十分に確保する必要がある。フィレットr部の硬化層厚が2.0mm未満では、曲げ疲労限強度800MPa以上を確保することが困難となる。
また、ピン部およびジャーナル部の軸平滑部8の硬化層厚Mについても、2.0mm以上を確保する必要がある。軸平滑部8の硬化層厚を十分に確保しないと軸平滑部8の焼き境から内部破壊が発生するようになるためである。なお、軸平滑部の硬化層厚とは、軸平滑部表面から、最も近い焼き境までの距離のことを言う。
次に、本発明の製造条件について説明する。
本発明では、所定の成分組成に調整した鋼材を、熱間圧延により丸棒としたのち、所定の長さに切断し、ついで熱間鍛造によりクランクシャフトに成形後、必要に応じて焼ならしを施したのち、切削加工を施し、その後高周波焼入れ・焼戻し処理を施したのち、必要に応じて仕上げ加工またはショットピーニングを施して、製品とする。
熱間鍛造およびその後の冷却を適正な条件とすることで、上述の母材組織、すなわち焼入れ前の組織をベイナイト組織および/またはマルテンサイト組織とし、かつこれらベイナイト組織とマルテンサイト組織との分率を10%以上とする。熱間鍛造温度は800℃以上とし、熱間鍛造後0.2℃/s以上の冷却速度で冷却すればよい。
また、硬化層の旧オーステナイト粒径を10μm以下とするために、高周波焼入時の最高到達温度は800〜1050℃とし、また加熱速度は200℃/s以上とする必要がある。最高到達温度が800℃未満では焼入れによる硬化層を形成させることができない。一方、最高到達温度が1050℃超であったり、加熱速度が200℃/s未満では、硬化層の旧オーステナイト粒径が10μm超となり、曲げ疲労限強度が確保できなくなる。なお、高周波焼入時の最高到達温度は950℃以下とすることがより好ましく、950℃以下とすれば、旧オーステナイト粒径が5μm以下の超微細な硬化層を得ることができる。
表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは300×400mmであった。この鋳片を、熱間圧延により90mmφの棒鋼に圧延した。ついで、この棒鋼を所定の長さに切断後、1200℃に加熱した後に、曲げから仕上げまでの各熱間鍛造を行い、さらにバリ取りを行ってクランクシャフト形状に成形後、約0.7℃/sで冷却した。なお、鋼記号Cについては、比較のため、成形後の冷却を0.08℃/sの条件としたものも作製した。さらに、オイル穴あけ加工および仕上げ切削加工によりクランクシャフト形状に仕上げた。なお、熱間鍛造の仕上温度はベイナイトあるいはマルテンサイト組織生成の観点から900℃超とした。
ついで、図3にクランクシャフトの断面図を示すように、クランクシャフトのクランクピン部およびジャーナル部の表面に、高周波焼入れ(加熱速度250℃/s、最高加熱温度890℃(表2中のNo.1〜33,39〜42)又は1030℃(表2中のNo.34〜38)で保持時間なし)を行って硬化層6を形成させたのち、加熱炉を用いて170℃、30分の焼戻しを行い、さらに仕上げ加工を施して、製品とした。なお、硬化層深さは、高周波の出力条件の調整により、調整した。
かくして得られたクランクシャフトの曲げ疲労強度について調べた結果を、表2に示す。ここに、クランクシャフトの曲げ疲労強度は、次のようにして評価した。
すなわち、図4に示すように、クランクシャフトのクランクピン部にコネクティングロッドを取り付け、クランクシャフトの端部は固定した状態で、各コネクティングロッドに一定の繰り返し荷重を負荷する耐久試験を行い、その時のピン部またはジャーナル部が破損するまでの繰り返し数を求め、107回以上でも破損しない上限応力を、曲げ疲労限強度とした。
なお、曲げ強度としては、上記の負荷状態におけるフィレットr部の負荷応力を、有限要素法解析により求めた値で評価した。
また、同じクランクシャフトについて、母材組織、焼入れ後の軸平滑部及びフィレットr部の硬化層厚み、硬化層の全厚にわたって得られる平均硬化層粒径(旧オーステナイト粒径)を、光学顕微鏡を用いて測定した。
これらの結果も表2に併記する。
ここで、硬化層厚みについては、前述したように、鋼材表面からマルテンサイト組織の面積率が98%に減少する深さまでとした。
さらに、硬化層粒径については、表面から硬化層厚の1/5位置、1/2位置および4/5位置それぞれの位置における平均旧オーステナイト粒径を測定し、それらの最大値を示した。
なお、硬化層粒径の測定は、硬化層の厚さ方向に切断した断面について、水500gに対しピクリン酸:50gを溶解させたピクリン酸水溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:11g、塩化第1鉄:1gおよびシュウ酸:1.5gを添加したものを腐食液として作用させ、旧オーステナイト粒界を現出させて行った。
Figure 2005325443
Figure 2005325443
表2から明らかなように、本発明で規定した成分組成範囲並びに組織を満足するクランクシャフトはいずれも、硬化層の旧オーステナイト粒径が全厚にわたって5μm以下を満たしており、その結果、フィレットr部応力で曲げ疲労限強度が800MPa以上という、優れた曲げ疲労強度を得ることができた。
これに対して,No.9は、熱間鍛造後の冷却速度を0.08℃/秒と小さくした比較例であるが、ベイナイトとマルテンサイトの合計組織分率が10%未満となっており、その結果、硬化層粒径が粗大となり、曲げ疲労強度が低い。
No.18は硬化層粒径は微細であるものの、C含有量が本発明の範囲より高いため、粒界強度の低下を招き、そのため曲げ疲労強度が劣っている。
No,19.20、21はそれぞれC,Si,Moの含有量が本発明の適正範囲よりも低いため、硬化層粒径が粗大となり、曲げ疲労強度が劣っている。
No.22はB含有量が、またNo.23はMn含有量が、No.24はSおよびP含有量が、No.25はAl含有量が、No.26はCr含有量が、それぞれ本発明の適正範囲を超えているため、いずれも粒界強度の低下を招き、曲げ疲労強度が劣っている。
No.27は、Ti含有量が本発明の適正範囲を超えているため、曲げ疲労強度が劣っており、逆にNo.28はTi含有量が低いため、硬化層粒径が粗大となり、曲げ疲労強度が劣っている。
No.39および41は、フィレットr部の硬化層厚みが十分でなく、No.40および42は軸平滑部の硬化層厚みが十分でなく、曲げ疲労強度が劣っている。
クランクシャフトの模式図ある。 フィレットr部および軸平滑部の硬化層厚を説明する模式図である。 クランクシャフトの高周波焼入れの位置を示した図である。 本発明に従う耐久試験の概要を示した図である。
符号の説明
1 クランクシャフト
2 ジャーナル部
3 クランクピン部
4 クランクウェブ部
5 カウンタウェイト部
6 硬化層
7 フィレットr部
8 軸平滑部

Claims (5)

  1. クランクピン部およびジャーナル部の表面に焼入れ硬化層を有するクランクシャフトであって、
    C:0.40〜0.51mass%、
    Si:0.30〜0.80mass%、
    Mn:0.50〜1.50mass%、
    Al:0.040mass%以下(ゼロを含む)、
    Ti:0.005〜0.06mass%、
    Mo:0.15〜0.50mass%、
    B:0.0005〜0.0030mass%、
    S:0.06mass%以下、
    P:0.02mass%以下および
    Cr:0.2mass%以下
    を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、べイナイト組織および/またはマルテンサイト組織を有し、かつこれらベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の組織分率が10%以上であり、さらに高周波焼入れ後の表面硬化層の旧オーステナイト粒径が硬化層全厚にわたり10μm以下であり、クランクピン部およびジャーナル部のフィレットr部分の曲げ疲労限強度が800MPa以上であることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
  2. 請求項1において、鋼材の成分組成が、さらに
    Cu:1.0mass%以下、
    Ni:3.5mass%以下、
    Co:1.0mass%以下、
    Nb:0.1mass%以下および
    V:0.5mass%以下
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
  3. 請求項1または2において、鋼材の成分組成が、さらに
    Te:0.2mass%以下、
    Se:0.2mass%以下、
    Ca:0.02mass%以下、
    REM:0.03mass%以下、
    Zr:0.2mass%以下、
    Sn:0.3mass%以下、
    Sb:0.2mass%以下、
    Mg:0.02mass%以下および
    Hf:0.1mass%以下
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
  4. クランクピン部およびジャーナル部の表面に焼入れ硬化層を有するクランクシャフトであって、
    C:0.45〜0.51mass%、
    Si:0.40〜0.80mass%、
    Mn:0.50〜0.70mass%、
    Al:0.005〜0.040mass%以下、
    Ti:0.005〜0.030mass%、
    Mo:0.30〜0.50mass%、
    B:0.0005〜0.0030mass%、
    S:0.06mass%以下、
    P:0.02mass%以下および
    Cr:0.2mass%以下
    を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、母材組織が、べイナイト組織および/またはマルテンサイト組織を有し、かつこれらベイナイト組織とマルテンサイト組織の合計の組織分率が10%以上であり、さらに高周波焼入れ後の表面硬化層の旧オーステナイト粒径が硬化層全厚にわたり5μm以下であり、クランクピン部およびジャーナル部のフィレットr部分の曲げ疲労限強度が800MPa以上であることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
  5. 請求項4において、鋼材の成分組成が、さらに
    Cu:1.0mass%以下、
    Ni:3.5mass%以下、
    Co:1.0mass%以下、
    Nb:0.1mass%以下および
    V:0.5mass%以下
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有する組成になることを特徴とする、曲げ疲労強度に優れるクランクシャフト。
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