JP2005325373A - 磁性材用鉄粉の鋳造方法 - Google Patents

磁性材用鉄粉の鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高周波領域で優れた透磁率を発揮して圧粉磁芯の小型化を達成するのに有効な鉄粉を、高い生産性で製造する方法を提供する。
【解決手段】 酸化鉄粉末とミルスケール粉末の混合物を酸化鉄粉末が5〜30質量%となるように混合し、得られた混合物2を固体還元剤3とともに耐熱容器1に充填し、これを加熱して1次還元を行ない海綿鉄を製造し、海綿鉄を1次粉砕し、さらに篩い分けして粒径75μm以下の細粒粉体を1次分級し、細粒粉体を水素雰囲気中で仕上げ還元した後、仕上げ粉砕し、さらに篩い分けして粒径75μm以下の鉄粉を仕上げ分級する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁性材に使用される鉄粉の製造方法に関するものであり、特にパソコンや携帯電話機等に使用されるノイズフィルターコアのような、高周波領域において優れた透磁率を有する小型の磁芯の素材となる鉄粉の製造方法に関するものである。
近年、パソコンや携帯電話機の小型化,軽量化のニーズが著しく高まり、各種部品のさらなる小型化の必要性が増大している。そこでパソコンや携帯電話機に使用される種々の部品のうち、ノイズフィルターコア等の圧粉磁芯を小型化するために、高周波電流を使用する試みがなされている。つまり高周波電流を使用することによって、所定の誘導起電力を得るための磁束を小さくすることが可能となり、消費電力が同一であっても、圧粉磁芯を小型化して従来と同等の特性を得ることができる。
鉄粉を所定の形状に加圧成形した圧粉磁芯は、比抵抗が高いという優れた特性を有している。したがって鉄粉を加圧成形した圧粉磁芯は、比抵抗が高い故に、渦電流損失が低く抑えられ、鉄損(すなわち磁芯における渦電流損失とヒステリシス損失,残留損失の合計値)が低減される。鉄損を低減すると、電流を流すことによる発熱を抑制できる。そのため圧粉磁芯は、パソコンや携帯電話機等のノイズフィルターコアのような、高周波領域において優れた透磁率が要求される小型の磁芯として使用するのに適している。
また、鉄粉を用いた圧粉磁芯は、飽和磁束密度が高いので、小型化しても磁気特性が著しく劣化することはない。また、その素材が鉄粉であるから、一般の金属材料と同様に、温度が上昇することによって電気抵抗も増大するので、昇温によって渦電流損失が低下し、発熱が抑制される利点がある。
そこで高周波領域において優れた透磁率を有する圧粉磁芯を製造するために、その素材となる種々の鉄粉が検討されている。
たとえば特開平8-236332号公報には、高周波用圧粉磁芯及びその製造方法が開示されている。この技術は、ガラス状絶縁層で被覆した鉄粉を用いて圧粉磁芯を製造するものである。ところが圧粉磁芯の小型化を達成するためには、鉄粉の粒子を微細化する必要があり、パソコンや携帯電話機で使用されるノイズフィルターコアの圧粉磁芯の素材としては、粒径75μm以下の微細な鉄粉が採用されている。このような微細な鉄粉にガラス状絶縁層を被覆するのは困難であるから、特開平8-236332号公報に開示された技術を小型の圧粉磁芯に適用しても、高周波領域において優れた透磁率は得られない。しかも粒径75μm以下の微細な鉄粉にガラス状絶縁層を被覆するためには複雑な製造工程が必要であるから、鉄粉の生産性が低下し、製造コストの上昇を招く。
特開2002-294302 号公報には、磁性材用鉄粉及びその製造方法が開示されている。この技術は、鉄鉱石とミルスケールを混合して還元し、得られた鉄の塊を粉砕して、粒子内部に存在する空孔の間隔が所定の値以下の鉄粉を製造するものである。この空孔のある鉄粉を用いて製造した圧粉磁芯は高周波領域で優れた透磁率を発揮するので、圧粉磁芯の小型化に有効な技術である。ところが特開2002-294302 号公報に開示された技術では、原料として用いる鉄鉱石(酸化鉄)として、不純物である非金属成分の含有量の少ない高純度の鉄鉱石を必要とし、一般的には、このような高純度鉄鉱石の精製には複雑な精製プロセスを必要とするため入手が困難で、コスト増を招く。また、鉄鉱石の含有量が多いので海綿鉄原料の流動性が悪くなり、鉄粉の生産性が低下し、製造コストの上昇を招く。つまり、特開2002-294302 号公報に開示された技術は、生産性向上の観点から改善の余地が残されている。
特開平8-236332号公報 特開2002-294302 号公報
本発明は上記のような問題を解消し、高周波領域で優れた透磁率を発揮して圧粉磁芯の小型化を達成するのに有効な鉄粉を、優れた生産性で製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、酸化鉄粉末とミルスケール粉末の混合物を酸化鉄粉末が5〜30質量%となるように混合し、得られた混合物を固体還元剤とともに加熱して1次還元を行ない海綿鉄を製造し、海綿鉄を1次粉砕し、さらに篩い分けして粒径75μm以下の細粒粉体を1次分級し、細粒粉体を水素雰囲気中で仕上げ還元した後、仕上げ粉砕し、さらに篩い分けして粒径75μm以下の鉄粉を仕上げ分級する磁性材用鉄粉の製造方法である。
本発明の磁性材用鉄粉の製造方法においては、酸化鉄粉末として、ヘマタイト粉末を用いることが好ましい。また、塩化鉄水溶液を酸化焙焼して得られたヘマタイト粉末を用いることが好ましい。
なお本発明は、ノイズフィルターコアに限らず、高周波領域において優れた透磁率が要求される種々の圧粉磁芯の素材となる磁性材用鉄粉に適用できる。
本発明によれば、高周波領域で優れた透磁率を発揮して圧粉磁芯の小型化を達成できる鉄粉を、効率良く生産することが可能である。
本発明の磁性材用鉄粉を製造するにあたって、まず海綿鉄を製造する方法について説明する。
本発明では、酸化鉄粉末とミルスケール粉末を混合し、得られた混合物と固体還元剤を耐熱容器に充填する。たとえば、図1に示すような円筒状のサガーと呼ばれるSiC製の耐熱容器1に、酸化鉄粉末とミルスケール粉末の混合物2を、固体還元剤3層に挟まれるようにして充填する。混合物2中の酸化鉄粉末とミルスケール粉末の混合比は、酸化鉄粉末5〜30質量%(ミルスケール粉末70〜95質量%)とする。
酸化鉄粉末を5質量%以上とする理由は、海綿鉄の粉砕にかかる作業性を十分高くするためである。酸化鉄粉末は高価であるため、作業性を高くする効果が飽和する30質量%を上限とする。なお、作業性を高くできる理由は後述する。
ミルスケールは、鋼板,形鋼,継目無鋼管等の鋼材の熱間圧延を行なう際に、鋼材表面に生成する酸化鉄を主成分とする酸化物である。本発明では、ミルスケールを粉状に粉砕したもの(すなわちミルスケール粉末)を使用する。
ミルスケール粉末は、平均粒径30μm〜1mmの粉末とするのが好ましい。ミルスケール粉末の平均粒径が1mmを超えると、後述する製造工程を経て得られる海綿鉄が硬化するので、海綿鉄を粉砕(以下、1次粉砕という)する工程で長時間を要して生産性が低下する。一方、ミルスケール粉末の平均粒径が細かいほど軟質の海綿鉄が得られるので1次粉砕の所要時間を短縮できるが、平均粒径30μm未満では、ミルスケールの粉砕コストが上昇して、磁性材用鉄粉の製造コストの上昇を招く。
なお、本発明でいう粉末の平均粒径は、ふるい法(日本粉末冶金工業会規格 JPMA P02-1992)で測定した質量での累積頻度50%の粒径を指す。
本発明で使用する酸化鉄粉末は、特定の材質に限定しないが、比表面積が2m2 /g以上の微細な粉末とするのが好ましい。このような酸化鉄粉末としては、容易に入手できるヘマタイト粉末を使用するのが好ましい。ヘマタイト粉末としては、鋼板の酸洗液等の塩化鉄水溶液を酸化焙焼して得られるヘマタイト粉末を使用するのが好ましい。このようなヘマタイト粉末は市販されており、これらの市販品(たとえばJFEケミカル(株)製 KH-DS , KH-DC 等)を使用しても何ら問題はない。
本発明の方法では、ミルスケール粉末に加えて、酸化鉄粉末を混合することによって、最終製品である磁性材用鉄粉の見掛け密度が低くなる。その機構はつぎのように考えられる。
酸化鉄粉末(好ましくはヘマタイト粉末)とミルスケール粉末の混合物2中で、微細な酸化鉄粉末は、ミルスケール粉末の間に存在する。この混合物2を加熱して還元する際に、ミルスケール粉末が還元されて生成する還元鉄(すなわちミルスケール粉末起因の鉄)同士の焼結の進行を、酸化鉄粉末が抑制する。酸化鉄粉末とミルスケール粉末は、粒子同士が接触しているので、ミルスケール粉末起因の鉄と酸化鉄粉末起因の鉄は容易に焼結する。ミルスケール粉末起因の鉄同士の焼結が抑制されて海綿鉄中に生じる空孔が、後述する1次粉砕や仕上げ還元,仕上げ粉砕等の工程を経て、磁性材用鉄粉となった後も空孔として残存し、圧粉磁芯に加工すると高い透磁率を発揮することができる。
酸化鉄粉末を用いる場合は、その比表面積が2m2 /g未満の粗大な粉末では、ミルスケール粉末起因の鉄同士の焼結が抑制効果は小さくなる。また、比表面積が10m2 /gを超えると、過剰に微細化されてハンドリングが難しくなる。したがって、ヘマタイト粉末の比表面積は2〜10m2 /gの範囲内が一層好ましい。
なお、本発明でいう比表面積は、吸着ガスとして窒素を用いたBET法で測定した値を指す。
本発明で使用する固体還元剤3は、炭素を含有する粉末であり、その他の成分については特に限定しない。固体還元剤3として、石灰粉(CaCO3 )と炭素質粉(C)との混合物を使用できる。
石灰粉は、平均粒径が小さいほど短時間で分解して、CO2 ガスの発生量を高める。その結果、ブドアール反応と呼ばれる下記の反応が進行し、還元反応が促進される。なお、石灰粉の混合量は、固体還元剤3の合計量(すなわち石灰粉と炭素質粉との合計量)に対して、5〜30質量%の範囲とすることができる。
CO2 +C→2CO
炭素質粉は、コークス,石炭あるいは無煙炭の粉末を用いることができる。これらを混合して使用しても何ら問題はない。なお、炭素質粉の平均粒径が小さいほど、還元反応が促進される。このため炭素質粉の平均粒径は、10mm以下とするのが好ましい。また炭素質粉の混合量は、固体還元剤3の合計量(すなわち石灰粉と炭素質粉との合計量)に対して、70〜95質量%の範囲とすることができる。
上記したように混合物2と固体還元剤3を充填された耐熱容器1は、次いでトンネル炉等の加熱炉に装入され、加熱される。加熱温度は1000〜1200℃,加熱時間は3000〜5000分とするのが好ましい。加熱によって還元反応が進行し、酸化鉄粉末とミルスケール粉末が固体還元剤3によって還元(以下、1次還元という)されて海綿鉄が生成する。
1次還元の加熱温度が1000℃未満,あるいは加熱時間が3000分未満では、還元反応が十分に進行せず、生成する海綿鉄の純度(金属鉄の含有率)が低下する。一方、加熱温度が1200℃を超え、あるいは加熱時間が5000分を超えると、1次還元と同時に進行する海綿鉄の焼結が過度に進み、海綿鉄の硬度が上昇する。そのため、海綿鉄を粉砕する1次粉砕の電力消費量が増大したり、あるいは粉砕工具が著しく損耗するので、磁性材用鉄粉の製造コストが上昇する。また、1次還元の進行後にCが鉄中に浸炭し、海綿鉄硬度を大きくし、1次粉砕コストの増加を招く。
1次還元の終了後、耐熱容器1から固体還元剤3と海綿鉄を分離して取り出し、海綿鉄を1次粉砕する。本発明で得られる海綿鉄は、従来の海綿鉄(たとえばミルスケール粉末を還元して得られた海綿鉄)に比べて軟質であるから、1次粉砕の所要時間を短縮し、生産性を向上することができる。
次に、 200メッシュの篩い網(線径50μm,目開き77μm)を用いて、1次粉砕した粉体を分級(以下、1次分級という)する。磁性材料用鉄粉は粒径を75μm以下とすることにより、容易に各種の形状を有する磁性材に成形することができる。1次分級の段階で、粒径75μm以下の粉体としておけば、後述する仕上げ粉砕と仕上げ分級において容易に磁性材料用鉄粉の粒径を75μm以下とすることができる。1次分級によって篩い分けられた200メッシュ以下(すなわち粒径75μm以下)の細粒粉体を水素雰囲気中で還元(以下、仕上げ還元という)する。
一方、1次分級によって篩い分けられた粗粒(すなわち粒径75μm超え)の粉体は、再度1次粉砕に供することで、 200メッシュ以下として、海綿鉄の原料として酸化鉄粉末やミルスケール粉末に混合して使用できる。この場合も、混合物2中の酸化鉄粉末とミルスケール粉末の混合比は、混合物2の全量に対して酸化鉄粉末5〜30質量%(ミルスケール粉末70〜95質量%)を満足する必要がある。
粒径75μm以下の細粒粉体の仕上げ還元を行なう際に、仕上げ還元の加熱温度が 700℃未満,あるいは加熱時間が30分未満では、還元反応が十分に進行せず、磁性材用鉄粉の純度が低下する。一方、加熱温度が1000℃を超え,あるいは加熱時間が 120分を超えると、細粒粉体が焼結されて粗大化かつ硬質化する。そのため、仕上げ還元を施した後の粉砕(以下、仕上げ粉砕という)の電力消費量が増大したり、あるいは粉砕工具が著しく損耗するので、磁性材用鉄粉の製造コストが上昇する。
細粒粉体の仕上げ還元を施すと、細粒粉体の焼結反応が進行して、粒径が増大するのは避けられない。したがって、粒径75μm以下の細粒粉体であっても仕上げ還元の終了後、仕上げ粉砕を行ない、さらに200メッシュの篩い網(線径50μm,目開き77μm)を用いて分級(以下、仕上げ分級という)する。仕上げ分級によって篩い分けられた200メッシュ以下(すなわち粒径75μm以下)の細粒鉄粉を磁性材用鉄粉として使用する。
従来から海綿鉄を粉砕して鉄粉を製造する技術においては、仕上げ還元の後で仕上げ粉砕,仕上げ分級を行なっている。本発明の仕上げ還元,仕上げ粉砕,仕上げ分級に要する時間は、従来から知られている技術における所要時間と同等である。
したがって本発明における生産性の向上は、1次粉砕の所要時間を短縮することによって得られる効果である。
一方、仕上げ分級によって篩い分けられた粗粒(すなわち粒径75μm超え)の鉄粉は、再度、仕上げ粉砕を施して、磁性材用鉄粉として使用しても良い。本発明では粒径が75μmを超える粗粒鉄粉の発生量は極めて少ない。したがって、仕上げ還元を施した細粒粉体を次チャージで仕上げ粉砕するときに、この粗粒鉄粉を混合しても支障なく仕上げ粉砕を行なうことができる。
酸化鉄粉末として市販品のヘマタイト粉末(すなわち塩化鉄水溶液を酸化焙焼して得たJFEケミカル(株)製 KH-DS)20質量%とミルスケール粉末80質量%とを混合した混合物2を、図1に示すように耐熱容器1に充填した。固体還元剤3として、石灰粉とコークス粉,無煙炭粉を混合して、混合物2層の内側と外側に充填した。混合物2層の内径は170mm ,外径は310mm ,高さ1600mmとした。
この耐熱容器1をトンネル炉に装入し、1次還元(1150℃,4000分)を施した。得られた海面鉄を1次粉砕した後、 200メッシュの篩い網を用いて1次分級を行ない、粒径75μm以下の細粒粉体を篩い分けた。
次いで、細粒粉体を水素雰囲気で仕上げ還元( 900℃,60分)を施した後、仕上げ粉砕し、さらに200メッシュの篩い網を用いて仕上げ分級を行なった。こうして得られた粒径75μm以下の磁性材用鉄粉 100質量部に1質量部のステアリン酸亜鉛を混合し、490MPaの圧力で円筒形状(外径20.2mm,内径12.6mm,高さ9.5mm )に加圧成形して、圧粉磁芯を製造した。これを発明例とする。
一方、従来から知られているように、ミルスケール 100質量%の酸化鉄粉末を、図1に示すように耐熱容器1に充填し、海綿鉄から磁性材用鉄粉(粒径75μm以下)を製造した。これを従来例とする。酸化鉄粉末を用いずにミルスケールのみを用いる以外は、発明例と同じであるから説明を省略する。さらに、その磁性材用鉄粉を用いて、発明例と同様に圧粉磁芯を製造した。
発明例と従来例について、海綿鉄の見掛け密度,トータルC量(T-C),金属Fe量(M-Fe)を表1に示す。1次粉砕の生産性も併せて表1に示す。
Figure 2005325373
表1から明らかなように、発明例と従来例の海綿鉄の見掛け密度,トータルC量,金属Fe量は、ほぼ同等の特性を示している。しかし1次粉砕の生産性は、発明例が 801kg/hrであったのに対して、比較例は 532kg/hrであり、本発明を適用することによって1次粉砕の生産性が大幅に向上した。
また磁性材用鉄粉の成分と粒度分布を、それぞれ表2,3に示し、圧粉磁芯の密度を表3に示す。
Figure 2005325373
Figure 2005325373
表2,3から明らかなように、発明例と従来例の磁性材用鉄粉の成分,粒度分布は、ほぼ同等の特性を示している。さらに、これらの磁性材用鉄粉を用いた圧粉磁芯の密度も、ほぼ同等の特性を示している。
さらに、発明例と従来例の圧粉磁芯を用いて、周波数と初透磁率との関係を調査した。その結果を図2に示す。図2から明らかなように、発明例の圧粉磁芯は、従来例と同様に高周波領域においても優れた初透磁率を示している。
つまり、本発明を適用することによって、従来と同等の特性を有する磁性材用鉄粉の生産性を大幅に向上できる。
ここで、表3中の「+200 mesh」とは、前記した 200meshの篩を通過しない粉であって、かつ 150meshの篩を通過する粉であることを示す。meshとは、一定の大きさの篩枠に並べる線材の本数を表わすので、篩の網を構成する線材同士を置く間隔はmeshの前に記載する数字に反比例し、数字が大きいほど、その篩を通過する粉体の粒径は小さい。なお「−325 mesh」とは、 325meshを通過する粉を示す。
円筒状の耐熱容器の充填方法の例を模式的に示す斜視図である。 周波数と初透磁率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 耐熱容器
2 酸化鉄粉末とミルスケール粉末の混合物
3 固体還元剤

Claims (2)

  1. 酸化鉄粉末とミルスケール粉末の混合物を酸化鉄粉末が5〜30質量%となるように混合し、得られた混合物を固体還元剤とともに加熱して1次還元を行ない海綿鉄を製造し、前記海綿鉄を1次粉砕し、さらに篩い分けして粒径75μm以下の細粒粉体を1次分級し、前記細粒粉体を水素雰囲気中で仕上げ還元した後、仕上げ粉砕し、さらに篩い分けして粒径75μm以下の鉄粉を仕上げ分級することを特徴とする磁性材用鉄粉の製造方法。
  2. 前記酸化鉄粉末として、ヘマタイト粉末を用いることを特徴とする請求項1に記載の磁性材用鉄粉の製造方法。
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