JP2005325367A - 樹脂組成物およびパッキング材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 柔軟性、ガスバリア性、およびフレーバーバリア性に優れた樹脂組成物、パッキング材およびそれを用いた包装容器を得ること。
【解決手段】 引張弾性率が3×103kgf/cm2以下であるオレフィン系共重合体(A)およびエチレン含量が20〜60モル%でケン化度が95%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)からなり、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)のマトリックス中にオレフィン系共重合体(A)からなる樹脂粒子が分散しており、かつ下記式(1)を満たす樹脂組成物。
10/90≦{(B)の重量}/{(A)の重量}≦50/50 (1)
【選択図】 なし

Description

本発明は、柔軟性、ガスバリア性、およびフレーバーバリア性に優れた樹脂組成物、それからなるパッキング材およびそれを用いた包装容器に関する。
近年、消費者の要求の向上に伴って、濃縮、還元操作を行わず香気成分(フレーバー)を含んだままで消費者に供する、いわゆるストレート果汁飲料が急速に普及している。このようなストレート果汁用も含め、各種飲料容器においては、容器本体と口部を密封する王冠部の間に内容物の漏出を防止するためのパッキングが用いられている。かかるパッキングは、その目的を達成するために一定以上の柔軟性が要求され、通常、適当な引張弾性率のジエン系、オレフィン系、ウレタン系、シリコン系といった各種のエラストマーが使用されている。
しかしながら、ジエン系、オレフィン系、ウレタン系、シリコン系等の各種のエラストマーは、一般的にガスバリア性に劣り香気成分を吸着しやすいので、内容物の香気成分が減少して風味が低下するという問題が生じており、折角のストレート果汁の風味を損ねる結果になっている。
また真空採血管や注射液のバイアル瓶のような各種医療用の容器においても、内容物の変質の防止は重要な課題であるが、容器本体の口部を密封するためのパッキングとしては、上記飲料容器と同様に適当な引張弾性率のジエン系、オレフィン系、ウレタン系、シリコン系等の各種のエラストマーが使用されている。
しかしながら、かかるエラストマーからなるパッキングはガスバリア性に劣るので、真空採血管の真空度や注射液の品質を保てる期間が限られたり、またパッキングの厚みを大きくする必要から注射針を貫通させるのが容易でなくなるといった問題を有している。さらに、内容物の医薬品や血液成分によってはパッキングのエラストマーに吸着されてしまう恐れもある。
エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(以下EVOHと略すことがある)は、溶融成形が可能で、ガスバリア性に優れた材料として、食品、医薬品等の各種包装容器に広く用いられている。また、EVOHは香気成分を吸着しにくく、かかる香気成分を含む内容物の包装に当たって、内容物に触れる部分にEVOHを用いて香気成分の吸着を防止できることは特許文献1に記載された通りである。
しかしながら、EVOHは一般的に柔軟性に欠け、剛直な樹脂であるためパッキング材用途にそのまま用いることはできない。EVOHに柔軟性を付与する方策として、EVOHに各種エラストマーを配合する方法が知られているが、エラストマーの配合量が少なければ、弾性率が高すぎてパッキングとして使用することができず、エラストマーの配合量が多すぎれば、ガスバリア性、フレーバーバリア性が悪化し、柔軟性とガスバリア性、フレーバーバリア性の両立は困難であった。
この発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
米国特許第4701360号公報(特開昭63−3950号公報)
本発明は、特定のEVOHと特定のオレフィン系共重合体を、特定のメルトフローレート(MFR)比率、重量比率等を採用して配合し、特定の分散形態にすることによって、柔軟性、ガスバリア性およびフレーバーバリア性に優れた樹脂組成物、それからなるパッキング材およびそれを用いた包装容器を提供しようとするものである。
上記目的は、引張弾性率が3×103kgf/cm2以下であるオレフィン系共重合体(A)およびエチレン含量が20〜60モル%でケン化度が95%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)からなり、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)のマトリックス中にオレフィン系共重合体(A)からなる樹脂粒子が分散しており、かつ下記式(1)を満たす樹脂組成物、それからなるパッキング材あるいはそれを用いた包装容器を提供することによって達成される。
10/90≦{(B)の重量}/{(A)の重量}≦50/50 (1)
ここで、オレフィン系共重合体(A)のメルトフローレートMaとエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)のメルトフローレートMbの比が下記式(2)を満たすこと、あるいはカルボン酸変性ポリオレフィン(C)を含み、かつ下記式(3)を満足することが好適である。
0.01≦Ma/Mb≦0.8 (2)
0.1/99.9≦X≦20/80 (3)
但し、X={(C)の重量}/{(A)と(B)の合計重量}
また、オレフィン系共重合体(A)がシングルサイト触媒を用いて製造されたものであること、オレフィン系共重合体(A)の分子量分布Mw/Mnが4以下であること、さらにオレフィン系共重合体(A)がα−オレフィンの炭素数が3〜8であり、密度が0.85〜0.90g/cm3であるエチレン−α−オレフィン共重合体であること、またはプロピレンを主成分とし、エチレンまたは炭素数が4〜8であるα−オレフィンを副成分とするプロピレン系共重合体であって、密度が0.85〜0.92g/cm3であることも好適である。
本発明の樹脂組成物は、柔軟性、ガスバリア性、およびフレーバーバリア性に優れており、パッキング材およびそれを用いた包装容器として好適である。
本発明で用いられるオレフィン系共重合体(A)は、原料モノマーの主成分としてオレフィン単量体を用いた重合体であって、JIS、K7113「プラスチックの引張試験方法」に記載された方法で測定した、引張弾性率が3×103kgf/cm2以下のものである。オレフィン系共重合体(A)の主成分となるオレフィン単量体としては特に限定されるものではないが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等が挙げられる。なかでも、コストの面からエチレン、プロピレンを主体とするオレフィン共重合体が好ましい。
上記主成分となるオレフィン単量体と共重合される成分についても特に限定されるものではない。エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等の各種α−オレフィンの他、2−ブテン等のα−オレフィン以外のオレフィンや、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル等の官能基を有する単量体やスチレン等を共重合しても構わない。これらの内でも、共重合のしやすさやコストの面からα−オレフィンが好ましい。
共重合量は特に限定されるものではないが、エチレンあるいはプロピレンを主成分とするオレフィン系共重合体にあっては、引張弾性率が3×103kgf/cm2以下となるように、ある程度大量に共重合する必要がある。
本発明で用いられるオレフィン系共重合体(A)の引張弾性率は3×103kgf/cm2以下である。好適には1.5×103kgf/cm2以下であり、より好適には1.0×103kgf/cm2以下である。引張弾性率が3×103kgf/cm2を越える場合には、シール性が悪化し、パッキング材としての使用に耐えない。
オレフィン系共重合体(A)を重合する触媒は特に限定されるものではないが、従来広く用いられてきたチーグラー系の触媒を用いて製造されたものよりも、シングルサイト触媒を用いて製造されたものの方が、本発明の目的を達成する上で好ましい。かかるシングルサイト触媒を用いて製造されたオレフィン系共重合体(A)を用いることが有効な理由は必ずしも明らかではないが、EVOH(B)と、シングルサイト触媒を用いて製造されたオレフィン系共重合体(A)との界面において、その界面接着力が大きい、あるいは溶融時の界面張力が小さいといった効果が発現しており、それが組成物に対して良好な分散性を与えることになり、結果としてガスバリア性、フレーバーバリア性の改善に寄与しているのではないかと考えることができる。
シングルサイト触媒とは、活性点が均一(シングルサイト)である特長を有する触媒のことである。代表的なものとして、メタロセン系触媒があげられる。かかるメタロセン系触媒を用いてポリオレフィンの重合を行う際には、メタロセン化合物とアルミノキサンに代表される有機アルミニウム化合物を併せ用いること、あるいはメタロセン化合物と、これと反応して安定なアニオンを形成する化合物とを併せ用いることが好ましい。
ここで、メタロセン系遷移金属化合物としては、周期律表の第3〜10族またはランタノイド系列の金属に、少なくとも1個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子がη5結合様式で配位している化合物が用いられる。金属の一例としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、ランタン、ニッケル、パラジウム、ロジウム、イリジウム等が挙げられ、特にチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニッケル、パラジウムが好ましい。
上記シクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基を有する配位子としては、例えば、シクロペンタジエニル基、アルキル置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、アルキル置換インデニル基、1,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、アルキル置換1,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基またはアルキル置換フルオニル基等が挙げられる。これらの基の置換アルキル基はハロゲン原子、トリアルキルシリル基等で置き換えられていてもよい。これらの配位子のうちでも、シクロペンタジエニル基またはアルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。メタロセン化合物1分子中に上記シクロペンタジエニル基を2個以上含む場合には、シクロペンタジエニル基を有する基同志がエチレン基、プロピレン基、イソプロピリデン基等のアルキレン基や、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリレン基を介して結合されていてもよい。
メタロセン化合物の例としては、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、(t−ブチルアミド)(テトラメチル−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−プロピルアミド)などを挙げることができる。
その他のシングルサイト触媒の例として、金属−ジイミン錯体化合物が挙げられ、その具体例として、N,N'−ビス(ジイソプロピルフェニル)ジイミンニッケルジブロミド、N,N'−ビス(ジイソプロピルフェニル)ジイミンニッケルジクロリド、N,N'−ビス(ジイソプロピルフェニル)ジイミンニッケルジメチル、N,N'−ビス(ジイソプロピルフェニル)ジイミンパラジウムジブロミド、N,N'−ビス(ジイソプロピルフェニル)ジイミンパラジウムジクロリド、N,N'−ビス(ジイソプロピルフェニル)ジイミンパラジウムジメチル、N,N'−ビス(ジメチルフェニル)ジイミンニッケルジブロミド、N,N'−ビス(ジメチルフェニル)ジイミンニッケルジクロリド、N,N'−ビス(ジメチルフェニル)ジイミンニッケルジメチル、N,N'−ビス(ジメチルフェニル)ジイミンパラジウムジブロミド、N,N'−ビス(ジメチルフェニル)ジイミンパラジウムジクロリド、N,N'−ビス(ジメチルフェニル)ジイミンパラジウムジメチル等が挙げられる。
これらのシングルサイト触媒と組み合わせて使用される活性化用共触媒の例として、Al−O結合を有するアルミニウム化合物、例えば鎖状あるいは環状アルミノキサン等が挙げられる。この鎖状あるいは環状アルミノキサンは、アルキルアルミニウムと水を接触させて生成される。例えば、重合時にアルキルアルミニウムを加えておき、後に水を添加するか、あるいは、錯塩の結晶水または有機、無機化合物の吸着水とアルキルアルミニウムを反応させることで得られる。
ここで、アルキルアルミニウムとしては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムフルオリド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げられる。
また、メタロセン化合物と反応して安定なアニオンとなる成分としては、有機ホウ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ケイ素化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられる。
重合条件は特に限定されるものではないが、チーグラー系触媒における周知の重合方法と同様の方法により通常行われる。すなわち、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、気相重合等が挙げられ、また、これらの重合はバッチ法であっても連続法であってもよい。圧力が常圧から100気圧、好ましくは常圧から50気圧で、温度が0〜250℃、好ましくは25〜200℃の反応条件下に、高圧イオン重合法によって製造されるのが好ましい。
シングルサイト触媒を用いて製造されたオレフィン系共重合体のうちでも、特に好適なものが、α−オレフィンの炭素数が3〜8であり、密度が0.85〜0.90g/cm3であるエチレン−α−オレフィン共重合体である。かかるエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンを92〜50重量%、好ましくは90〜55重量%、より好ましくは85〜55重量%と炭素数が3〜8の1種または2種以上のα−オレフィンを8〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは15〜45重量%とを原料とし、シングルサイト触媒の存在下に製造されたものである。密度は好適には0.855〜0.895g/cm3であり、より好適には0.855〜0.89g/cm3である。0.90g/cm3を越えた場合には、柔軟性が確保できず、パッキングのシール性が低下することがあり、一方0.85g/cm3未満の場合には結晶性が著しく低下し、取扱いが困難になる場合がある。
ここで、エチレンと共重合されるコモノマーである炭素数が3〜8のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。中でも、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンがモノマーコストが安く、共重合組成を幅広く制御できる点から好ましい。なお、炭素数が3以下の時には、共重合による融点の降下の割には柔軟性が向上せず好ましくない場合があるので、より好適な炭素数は4〜8である。また、炭素数が9以上の場合にはモノマーコストが高くなると同時に、重合時の共重合反応性が低く、共重合体中への導入が困難な点で好ましくない場合がある。
また、シングルサイト触媒を用いて製造されたオレフィン系共重合体のうちで、特に好適なもう一つの樹脂が、プロピレンを主成分とし、エチレンまたは炭素数が4〜8であるα−オレフィンを副成分とするプロピレン系共重合体であって、密度が0.85〜0.90g/cm3であるものである。かかるプロピレン系共重合体は、プロピレンを95〜50重量%、好ましくは90〜55重量%、より好ましくは85〜60重量%と、エチレンまたは炭素数が4〜8の1種または2種以上のα−オレフィンを5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは15〜40重量%とを原料とし、シングルサイト触媒の存在下に製造されたものである。密度は好適には0.85〜0.895g/cm3であり、より好適には0.855〜0.89g/cm3である。0.90g/cm3を越えた場合には、柔軟性が確保できず、パッキングのシール性が低下することがあり、一方0.85g/cm3未満の場合には結晶性が著しく低下し、取扱いが困難になる場合がある。
ここで、プロピレンと共重合されるコモノマーである炭素数が4〜8のα−オレフィンとしては、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。中でも、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンがモノマーコストが安く、共重合組成を幅広く制御できる点から好ましい。また、同様の理由からエチレンを共重合することも好ましい。なお、炭素数が9以上の場合にはモノマーコストが高くなると同時に、重合時の共重合反応性が低く、共重合体中への導入が困難な点で好ましくない場合がある。
上述のオレフィン系共重合体(A)のJIS K7210に基づくメルトフローレート(MFR)(210℃、2160g荷重下)は特に限定されるものではないが、好ましくは0.01〜50g/10分、より好ましくは0.1〜30g/10分である。
さらに、本発明のオレフィン系共重合体(A)の分子量分布Mw/Mnが4以下であることが好ましい。かかる範囲にあることで、良好なガスバリア性、フレーバーバリア性を得ることができる。
また、EVOH(B)とはエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物であり、エチレン含有量は20〜60モル%、好適には25〜50モル%、最適には30〜40モル%の範囲から、またビニルエステル成分のケン化度は95%以上、好適には98%以上、最適には99%以上から選ばれる。またEVOH(B)の融点は限定されるものではないが、好ましくは125〜220℃、最適には135〜200℃から選ばれる。エチレン含有量が上記範囲を下回り、融点が上記範囲を上回る場合は、溶融成形性が悪く、一方エチレン含有量が上記範囲を上回り、融点が上記範囲を下回る場合は、ガスバリア性およびフレーバーバリア性が不足する。また、ケン化度が上記範囲を下回る場合は、ガスバリア性およびフレーバーバリア性が悪化するとともに、熱安定性も悪くなリゲル・ブツの発生量が増える。
なお、EVOHのエチレン含有量およびケン化度は、核磁気共鳴(NMR)法により、また融点は示差熱分析(DSC)法(スキャンニングスピード10℃/分)により求めることができる。また、本発明に用いるEVOHの好適なメルトフローレート(MFR)(210℃、2160g荷重下)は0.1〜100g/10分、最適には0.5〜50g/10分である。
EVOH製造時に用いるビニルエステルとしては酢酸ビニルが代表的なものとしてあげられるが、その他の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなど)も使用できる。
また、EVOH(B)に共重合成分としてビニルシラン化合物0.0002〜0.2モル%を含有する場合にはEVOH(B)の溶融粘性が改善され、ブレンドに際し分散性が改善されるだけでなく、均質な共押出多層フィルムの製造の面でも有効である。ここで、ビニルシラン系化合物としては、たとえばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシランが挙げられる。なかでも、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好適に用いられる。
また、EVOH(B)をホウ素化合物で処理し、ホウ素を含有せしめることにより、本発明において組成物とした場合に耐屈曲性が改善されたものとなる。かかるホウ素化合物の例としては、ホウ酸、ホウ砂、水素化ホウ素ナトリウム、トリメチルホウ素、トリフェニルホウ素もしくはトリフロロボロンまたはこれらの誘導体を挙げることができる。EVOH(B)中のホウ素含有量は、10〜2000ppm、好ましくは100〜1000ppmとするのがよい。
更に、本発明の目的が阻害されない範囲で、他の共単量体[例えば、プロピレン、ブチレン、不飽和カルボン酸又はそのエステル{(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルなど}、ビニルピロリドン(N−ビニルピロリドンなど)を共重合することも出来る。
また本発明においては二種以上のEVOHを配合して用いることもできるし、また本発明の目的を阻外しない範囲で熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フィラー、他の樹脂(ポリアミド、部分けん化エチレン−酢酸ビニル共重合体など)をEVOH樹脂にブレンドすることもできる。
また、本発明のEVOH(B)中のリン化合物濃度は、リン元素換算で2〜200ppm、好適には3〜150ppm、最適には5〜100ppmの範囲であることが好ましい。組成物中のリン濃度が2ppmより少ない場合や100ppmより多い場合には、熱安定性に問題を生じることがある。特に、長時間にわたる成形を行なう際のブツの発生や着色の問題が発生しやすくなる。
EVOH(B)中に配合するリン化合物の種類は特に限定されるものではない。リン酸、亜リン酸等の各種の酸やその塩等を用いることができる。リン酸塩としては第1リン酸塩、第2リン酸塩、第3リン酸塩のいずれの形で含まれていても良く、そのカチオン種も特に限定されるものではないが、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩であることが好ましい。中でも、リン酸2水素ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウムの形でリン化合物を添加することが好ましい。
さらにナトリウムイオンおよび/またはカリウムイオンを含む化合物を金属元素換算合計量でEVOHに対し10〜500ppm、好適には20〜200ppm含有させることも本発明の効果を増進させるために効果的である。かかる化合物としては、一価金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、リン酸塩、金属錯体等があげられ、具体的には、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩等があげられ、好適には、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムがあげられる。
本発明の樹脂組成物において、オレフィン系共重合体(A)とEVOH(B)の重量比率(B)/(A)は10/90〜50/50である。50/50を越えると樹脂組成物の引張弾性率が高くなりすぎ、パッキング材として用いたときにシール性が悪化する。この観点から好適には45/55以下であり、より好適には40/60以下である。一方、10/90未満の場合には下記のように適当なオレフィン系共重合体(A)のメルトフローレートMaとEVOH(B)のメルトフローレートMbの比を設定しても、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)のマトリックス中にオレフィン系重合体(A)からなる樹脂粒子が分散するという分散形態をとることが困難となり、好ましくない。この観点からは好適には15/85以上であり、より好適には20/80以上である。
本発明で用いるオレフィン系共重合体(A)のメルトフローレートMaとEVOH(B)のメルトフローレートMbの比は下記式(2)を満たすことが望ましい。Ma/Mbが0.01未満である場合には、両者のメルトフローレートの差が大きすぎ、両成分が良好に分散されず、ガスバリア性が低下するとともに、層内剥離等が生じやすくなる。この点から、Ma/Mbは好適には0.02以上であり、より好適には0.05以上である。また一方、Ma/Mbが0.8を越える場合には、上述のようにオレフィン系共重合体(A)とEVOH(B)の重量比率(B)/(A)が50/50以下である場合、すなわちオレフィン系共重合体(A)の方が多いという条件において、より少ないEVOH(B)のマトリックス中にオレフィン系重合体(A)からなる樹脂粒子が分散するという分散形態をとることが困難となる。この点から、Ma/Mbは好適には0.7以下であり、より好適には0.6以下である。
0.01≦Ma/Mb≦0.8 (2)
本発明の樹脂組成物においては、EVOH(B)のマトリックス中にオレフィン系重合体(A)からなる樹脂粒子が分散するという分散形態をとることが極めて重要である。かかる分散形態は、上述のようなオレフィン系共重合体(A)とEVOH(B)の重量比率(B)/(A)、およびオレフィン系共重合体(A)のメルトフローレートMaとEVOH(B)のメルトフローレートMbの比Ma/Mbを同時に採用することによって初めて達成されるものである。
かかる分散形態をとらず、オレフィン系重合体(A)のマトリックス中にEVOH(B)からなる樹脂粒子が分散するという分散形態、あるいは両者が網目状につながっているような分散形態をとる場合には、樹脂組成物中のオレフィン系共重合体(A)の部分を伝わってガスあるいは香気成分が浸入、拡散、透過していくことになり、樹脂組成物全体として良好なガスバリア性、フレーバーバリア性を得ることができない。一方、本発明のようにEVOH(B)のマトリックス中にオレフィン系重合体(A)からなる樹脂粒子が分散するという分散形態を取る場合には、ガスあるいは香気成分が浸入、拡散、透過しやすいオレフィン系共重合体(A)成分が互いに寸断され、その間に、ガスバリア性、フレーバーバリア性の優れたEVOH(B)成分が介在するため、樹脂組成物全体としては良好なガスバリア性、フレーバーバリア性を達成することができていると考えられる。
一方、上述のようなEVOH(B)のマトリックス中にオレフィン系重合体(A)からなる樹脂粒子が分散するという分散形態をとる限りにおいては、オレフィン系共重合体(A)とEVOH(B)の重量比率(B)/(A)は、ガスバリア性あるいはフレーバーバリア性に対して大きな影響を与えないことが明らかになった。このことは、実施例において、マトリックス成分がEVOH(B)からオレフィン系共重合体(A)に変わることで、ガスバリア性、フレーバーバリア性が極めて顕著に悪化するのに対し、オレフィン系共重合体(A)とEVOH(B)の重量比率(B)/(A)の変化がガスバリア性あるいはフレーバーバリア性に大きな影響を与えていないことからもうかがえる。
ところで、樹脂組成物全体としての柔軟性は、分散形態の影響もある程度は受けるものの、むしろオレフィン系共重合体(A)とEVOH(B)の重量比率(B)/(A)の影響を大きく受けることが明らかになった。したがって、パッキング材として十分な柔軟性を得るためには上述のようなオレフィン系共重合体(A)とEVOH(B)の重量比率(B)/(A)の値をとることが必要である。
なお、EVOH(B)のマトリックス中に分散しているオレフィン系共重合体(A)からなる樹脂粒子の平均粒径は、5μm以下であることが好ましく、より好ましくは4μm以下であり、最適には3μm以下である。上記平均粒径が5μmを超える場合には、ガスバリア性あるいはフレーバーバリア性が悪化し、本願発明の効果が低下する。
以上のように、少量成分であるEVOH(B)をマトリックスとし、そのマトリックス中に多量成分であるオレフィン系共重合体(A)からなる樹脂粒子が分散するという特殊な分散形態を採用することで、柔軟性と、ガスバリア性およびフレーバーバリア性との両立が達成されたものである。かかる特殊な分散形態は、上述のような特定の重量比率および特定のメルトフローレートの比を採用することによって初めて達成されたものである。
さらに、カルボン酸変性ポリオレフィン(C)をオレフィン系共重合体(A)およびEVOH(B)の相溶化剤として加えることによって、良好な分散性が得られ、ガスバリア性およびフレーバーバリア性の良好な組成物を得ることができる。ここでカルボン酸変性ポリオレフィン(C)とは、分子中にカルボキシル基を有するポリオレフィンのことをいい、ポリオレフィンを不飽和ジカルボン酸無水物を用いてグラフト変性したものや、オレフィン単量体と不飽和カルボン酸とを共重合させたものが例示される。
カルボン酸変性ポリオレフィン(C)のオレフィン成分としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテンなどがあげられ、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル等の単量体が共重合されていてもよい。これらのうちオレフィン系共重合体(A)がエチレンを主たる単量体成分とする時にはカルボン酸変性ポリエチレンが、プロピレンを主たる単量体成分とする時にはカルボン酸変性ポリプロピレンが、相溶性などに優れた組成物を与え本発明の目的物を得る上で好ましい。
グラフト変性するのに用いる不飽和ジカルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などがあげられ、このうち無水マレイン酸が好適である。また、オレフィン単量体と共重合させる不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸などがあげられる。
かかるカルボン酸変性ポリオレフィン(C)の好適なメルトフローレート(MFR)(210℃、2160g荷重下)は0.1〜100g/10分であり、さらに好適には0.5〜50g/10分である。
次に、カルボン酸変性ポリオレフィン(C)と、EVOH(B)とオレフィン系共重合体(A)の合計との重量比率(C)/{(A)+(B)}は好適には0.1/99.9〜20/80であり、より好適には0.5/99.5〜15/85、さらに好適には1/99〜10/90である。0.1/99.9未満の場合は改善効果が得られにくい。一方、20/80を越えるとブツ、ゲル発生など熱安定性の面で好ましくない場合があるとともに、ガスバリア性、フレーバーバリア性にも悪影響を及ぼす場合もある。
オレフィン系共重合体(A)およびEVOH(B)、必要によりカルボン酸変性ポリオレフィン(C)をブレンドする方法に関しては、特に限定されるものではなく、該熱可塑性樹脂をドライブレンドしてそのまま使用する、あるいは、より好適にはバンバリーミキサー、単軸又は二軸スクリュー押出し機などでペレット化、乾燥する方法等がある。ブレンドが不均一であったり、またブレンドペレット化操作時にゲル、ブツの発生、混入があるとガスバリア性あるいはフレーバーバリア性が悪化する可能性が大きいため、ブレンドペレット化操作時混練度の高い押出機を使用し、ホッパー口を窒素シールし、低温で押出しする事が望ましい。
しかし、より性能を発揮させるためにはオレフィン系共重合体(A)および/またはEVOH(B)にカルボン酸変性ポリオレフィン(C)をあらかじめ溶融混合し、これをオレフィン系共重合体(A)および/またはEVOH(B)に配合して、溶融混合し、成形することが好ましい。このような方法により成形することにより、ガスバリア性あるいはフレーバーバリア性が改善される。
性能改善の理由は定かではないが、オレフィン系共重合体(A)および/またはEVOH(B)とカルボン酸変性ポリオレフィン(C)とをあらかじめ混練した場合、両樹脂が分子オーダーで混合し、両者の特性を兼備えた組成物が作り出され、EVOH(B)とオレフィン系共重合体(A)との相溶性が増し、その結果、3者が均一に分散し品質、成形性を改善するものと予想される。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を増進させ、また溶融安定性等を改善するためにハイドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系熱安定剤、高級脂肪族カルボン酸の金属塩(たとえば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等)の一種または二種以上を樹脂組成物に対し0.01〜1重量%添加することは好適である。
また、本発明の樹脂組成物に必要に応じて各種の添加剤を配合することもできる。このような添加剤の例としては、酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、フィラー、あるいは他の高分子化合物を挙げることができ、これらを本発明の作用効果が阻害されない範囲でブレンドすることができる。添加剤の具体的な例としては次のようなものが挙げられる。
酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4'−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4'−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)等。
紫外線吸収剤:エチレン−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等。
可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィン、リン酸エステル等。
帯電防止剤:ペンタエリスリットモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、ポリエチレンオキシド、カーボワックス等。
滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレート等。
着色剤:カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等。
充填剤:グラスファイバー、アスベスト、バラストナイト、ケイ酸カルシウム等。
また、他の多くの高分子化合物を本発明の作用効果が阻害されない程度にブレンドすることもできる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、これにより何ら限定されるものではない。
実施例1
シングルサイト触媒を用いて製造されたオレフィン系共重合体(A)としてダウケミカル製エチレン−α−オレフィン共重合体「エンゲージEG8100」{1−オクテン24重量%共重合品、密度0.87g/cm3、MFR=1.0g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率0.05×103kgf/cm2、Mw/Mn=3.7}を70重量部、カルボン酸変性ポリオレフィン(C)として三井石油化学製「アドマーNF500」{無水マレイン酸グラフト変性低密度ポリエチレン、MFR=3.6g/10分(210℃、2160g荷重)}を5重量部をドライブレンドした後、直径40mm、L/D=24、圧縮比3.8のマドック型混練部を有するスクリューを用い210℃で溶融押出し、2種類の樹脂からなる樹脂組成物のペレットを得た。
得られた2種類の樹脂からなる樹脂組成物のペレット75重量部と、リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で100ppm(カリウム元素換算で125ppm)、ナトリウム塩(酢酸ナトリウム)をナトリウム元素換算で65ppm含むエチレン含有量32モル%、ケン化度99.6%、MFR=15g/10分(210℃、2160g荷重)のEVOH(B)30重量部を、上記と同じ装置および条件で溶融押出し、3種類の樹脂からなる樹脂組成物のペレットを得た。得られた3種類の樹脂からなる樹脂組成物のペレットを液体窒素で冷却してから破断した破断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、EVOH(B)中にオレフィン系共重合体(A)および/またはカルボン酸変性ポリオレフィン(C)の粒子が分散しており、その平均粒径(数平均値)は2.0μmであった。
この樹脂組成物を中間層とし、内外層のエチレン−α−オレフィン共重合体としてチーグラー系触媒で重合された三菱化学製エチレン−α−オレフィン共重合体(LLDPE)「UF420」、密度0.925g/cm3、MFR=0.8g/10分(210℃、2160g荷重)}を用い、接着性樹脂層として三井石油化学製「アドマーNF500」{無水マレイン酸グラフト変性線状低密度ポリエチレン、MFR=3.6g/10分(210℃、2160g荷重)}を用い、これらの樹脂を別々の押出機に仕込みLLDPE/AD/樹脂組成物/AD/LLDPE(膜厚み:20μ/5μ/20μ/5μ/20μ)の構成を有する全層厚み70μの多層フィルムを3種5層の共押出フィルム成形装置により得た。押出成形はエチレン−α−オレフィン共重合体が直径65mm、L/D=22の一軸スクリューを備えた押出機を200℃の温度とし、樹脂組成物は直径40mm、L/D=26の一軸スクリューを備えた押出機を220℃の温度とし、カルボン酸変性ポリオレフィン(C)は直径40mm、L/D=26の一軸スクリューを備えた押出機を200℃の温度として、フィードブロック型ダイ(巾600mm)を210℃で運転した。
得られた多層フィルムを切り取り、20℃−85%RHに湿度調整した後、酸素透過度測定装置(モダンコントロール社製、OX−TRAN−10/50A)にて、底部の積層フィルムの酸素透過量を測定した。なお、かかる多層フィルムの形態で酸素透過量を測定したのは、弾性率の低い20μm厚みの樹脂組成物フィルム単体では形態保持能力が小さいために測定が困難なためである。したがって、測定される酸素透過量は内外層および接着性樹脂層の酸素透過性込みの値となるが、内外層および接着性樹脂層の樹脂はEVOHに比較してガスバリア性がはるかに劣るので、中間層のガスバリア性の比較は十分に可能である。
また、樹脂組成物の500μm厚の単層シートを、直径65mm、L/D=26の一軸スクリューおよびTダイを備えた押出機を220℃の温度で運転して作成した。
スクリュー栓つきのガラス製サンプル瓶(容量100ml;井内盛栄堂製)中に50mlのストレート果汁「POMストレート愛媛みかん」を入れ、その中に上記の方法で得られた単層シートを20mm×50mmに切り出して浸漬し、スクリュー栓の内側のパッキンとガラス口部の間にアルミニウム箔を挟んで密封した。25℃で12日間放置した後、ジュース中に残存しているリモネン量を臭素化滴定法により定量し、当初のリモネン量からの残存比率を測定した。
また、上記スクリュー栓つきのガラス製サンプル瓶の、スクリュー栓の内側に組み込まれているパッキング材を取り外し、かわりに上記単層シートを丸く切り出して組み込んだ。サンプル瓶に50mlの水を入れ、上記のようにして得られたスクリュー栓で、軽く栓をした。栓を締める力はサンプル間で差がないように留意した。続いて、手で持って大きく上下に振った。その時の内容液の漏れ具合で、下記の通り4段階に分類した。
◎(10分間振り続けて全く漏れなかった)、
○(10分間振り続けてわずかに漏れた)、
△(数分間振って漏れ始めた)、
×(数回振ってすぐ漏れ始めた)
以上のサンプル試作結果、評価結果を表1にまとめて示す。
比較例1
実施例1において、樹脂組成物層のかわりに実施例1で用いたものと同じオレフィン系共重合体(A)のみで多層フィルムおよび単層シートを作成した以外は実施例1と同様して試験をおこなった。評価結果は表1にまとめて示す。
比較例4
実施例1において、樹脂組成物層のかわりに実施例1で用いたものと同じEVOH(B)のみで多層フィルムおよび単層シートを作成した以外は実施例1と同様して試験をおこなった。評価結果は表1にまとめて示す。
実施例2〜12、比較例2、3、5〜11
実施例1において、以下に示すオレフィン系共重合体(A)、EVOH(B)およびカルボン酸変性ポリオレフィン(C)を用い、(A)と(B)の配合重量比率(B)/(A)を以下に示すように変えてペレットを作成した以外は実施例1と同様にして、多層フィルムおよび単層シートを作成して試験をおこなった。評価結果は表1にまとめて示す。
・実施例2
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で100ppm(カリウム元素換算で125ppm)、ナトリウム塩(酢酸ナトリウム)をナトリウム元素換算で65ppm含むエチレン含有量32モル%、ケン化度99.6%、MFR=33g/10分(210℃、2160g荷重)のEVOH
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=20/80
・比較例2
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=10/90
・実施例3
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=20/80
・実施例4
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=40/60
・比較例3
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=70/30
・比較例5
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で100ppm(カリウム元素換算で125ppm)、ナトリウム塩(酢酸ナトリウム)をナトリウム元素換算で65ppm含むエチレン含有量32モル%、ケン化度99.6%、MFR=7g/10分(210℃、2160g荷重)のEVOH
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=20/80
・実施例5
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);比較例5で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・比較例6
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で100ppm(カリウム元素換算で125ppm)、ナトリウム塩(酢酸ナトリウム)をナトリウム元素換算で65ppm含むエチレン含有量32モル%、ケン化度99.6%、MFR=3.1g/10分(210℃、2160g荷重)のEVOH
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・実施例6
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);比較例6で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=40/60
・比較例7
(A);シングルサイト触媒で重合されたダウケミカル製エチレン−α−オレフィン共重合体「エンゲージEG8200」{1−オクテン24重量%共重合品、密度0.87g/cm3、MFR=5g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率0.6×103kgf/cm2、Mw/Mn=3.8}
(B);比較例6で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=40/60
・実施例7
(A);シングルサイト触媒で重合されたダウケミカル製エチレン−α−オレフィン共重合体「エンゲージCL8003」{1−オクテン18重量%共重合品、密度0.885g/cm3、MFR=1.0g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率0.9×103kgf/cm2、Mw/Mn=3.4}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・実施例8
(A);シングルサイト触媒で重合された共重合ポリプロピレン{1−ヘキセン17重量%共重合品、密度0.88g/cm3、MFR=1.0g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率0.3×103kgf/cm2、Mw/Mn=3.9}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);三井石油化学製無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン「アドマーQF500」{無水マレイン酸グラフト変性低密度ポリエチレン、MFR=3.0g/10分(210℃、2160g荷重)}
(B)/(A)=30/70
・実施例9
(A);チーグラー系触媒で重合された住友化学製エチレン−プロピレン共重合体「V0111」{プロピレン22重量%共重合品、密度0.87g/cm3、MFR=0.9g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率0.05×103kgf/cm2、Mw/Mn=4.3}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・実施例10
(A);チーグラー系触媒で重合された住友化学製エチレン−α−オレフィン共重合体「エスプレンN0372」{1−ブテン13重量%共重合品、密度0.89g/cm3、MFR=3g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率0.7×103kgf/cm2、Mw/Mn=4.6}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・比較例8
(A);シングルサイト触媒で重合されたダウケミカル製エチレン−α−オレフィン共重合体「アフィニティーFM1570」{1−オクテン7.5重量%共重合品、密度0.915g/cm3、MFR=1.0g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率3.1×103kgf/cm2、Mw/Mn=3.6}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・比較例9
(A);チーグラー系触媒で重合された三菱化学製エチレン−α−オレフィン共重合体「三菱化学LLDPE UF420」{1−ヘキセン4.95重量%共重合品、密度0.925g/cm3、MFR=0.8g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率3.5×103kgf/cm2、Mw/Mn=7.5}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・比較例10
(A);シングルサイト触媒で重合されたアイソタクチックポリプロピレン{密度0.90g/cm3、MFR=1.0g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率9.5×103kgf/cm2、Mw/Mn=3.8}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例8で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・比較例11
(A);チーグラー系触媒で重合されたアイソタクチックポリプロピレン{密度0.90g/cm3、MFR=1.0g/10分(210℃、2160g荷重)、引張弾性率11×103kgf/cm2、Mw/Mn=4.6}
(B);実施例1で用いたものと同じ
(C);実施例8で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・実施例11
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で100ppm(カリウム元素換算で125ppm)、ナトリウム塩(酢酸ナトリウム)をナトリウム元素換算で65ppm含むエチレン含有量27モル%、ケン化度99.6%、MFR=14g/10分(210℃、2160g荷重)のEVOH
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
・実施例12
(A);実施例1で用いたものと同じ
(B);リン化合物(リン酸二水素カリウム)をリン元素換算で100ppm(カリウム元素換算で125ppm)、ナトリウム塩(酢酸ナトリウム)をナトリウム元素換算で65ppm含むエチレン含有量44モル%、ケン化度99.6%、MFR=17g/10分(210℃、2160g荷重)のEVOH
(C);実施例1で用いたものと同じ
(B)/(A)=30/70
実施例13
実施例1において、カルボン酸変性ポリオレフィン(C)を配合せず、オレフィン系共重合体(A)およびEVOH(B)のみを一時に押出成形した以外は実施例1と同様にして多層フィルムおよび単層シートを作成した以外は実施例1と同様して試験をおこなった。評価結果は表1にまとめて示す。
実施例14
実施例1において、オレフィン系共重合体(A)、EVOH(B)およびカルボン酸変性ポリオレフィン(C)を同時にドライブレンドし、3種の樹脂を一時に押出成形した以外は実施例1と同様にして多層フィルムおよび単層シートを作成した以外は実施例1と同様して試験をおこなった。評価結果は表1にまとめて示す。
Figure 2005325367
本発明の樹脂組成物は、任意の形状に成形されて本発明の効果を活かした各種用途に用いることができる。なかでも、パッキング材は柔軟性、ガスバリア性およびフレーバーバリア性を活かすことができる好適な用途である。特に、内容物の品質保持性能が厳しく要求される包装容器のパッキング材として好適である。例えば、食料品、医薬品あるいは血液等の生体サンプルなどを内容物とする包装容器への使用が特に好適である。具体的には、濃縮、還元操作を行わず香気成分を含んだままで消費者に供する、いわゆるストレート果汁飲料用の飲料容器、真空採血管や注射液のバイアル瓶のような各種医療用の容器等である。
以上のように、柔軟性、ガスバリア性およびフレーバーバリア性に優れたEVOH組成物、およびそれからなるパッキング材やそれを用いた包装容器の提供を可能ならしめた本発明の工業的意義は極めて大きい。

Claims (9)

  1. 引張弾性率が3×10kgf/cm以下であるオレフィン系共重合体(A)およびエチレン含量が20〜60モル%でケン化度が95%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)からなり、エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)のマトリックス中にオレフィン系共重合体(A)からなる樹脂粒子が分散しており、かつ下記式(1)を満たす樹脂組成物。
    10/90≦{(B)の重量}/{(A)の重量}≦50/50 (1)
  2. オレフィン系共重合体(A)のメルトフローレートMaとエチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物(B)のメルトフローレートMbの比が下記式(2)を満たす請求項1に記載の樹脂組成物。
    0.01≦Ma/Mb≦0.8 (2)
  3. カルボン酸変性ポリオレフィン(C)を含み、かつ下記式(3)を満足する請求項1または2に記載の樹脂組成物。
    0.1/99.9≦X≦20/80 (3)
    但し、X={(C)の重量}/{(A)と(B)の合計重量}
  4. オレフィン系共重合体(A)がシングルサイト触媒を用いて製造されたものである請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. オレフィン系共重合体(A)の分子量分布Mw/Mnが4以下である請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. オレフィン系共重合体(A)がα−オレフィンの炭素数が3〜8であり、密度が0.85〜0.90g/cmであるエチレン−α−オレフィン共重合体である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. オレフィン系重合体(A)がプロピレンを主成分とし、エチレンまたは炭素数が4〜8であるα−オレフィンを副成分とするプロピレン系共重合体であって、密度が0.85〜0.90g/cmである請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物からなるパッキング材。
  9. 請求項8に記載のパッキング材を用いた包装容器。

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