JP2010150305A - フィルム用樹脂組成物およびそれから得られる成形品 - Google Patents

フィルム用樹脂組成物およびそれから得られる成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリオレフィン樹脂に大量に配合米を混入しても、衝撃強度、引裂強度、ヒートシール強度の低下を抑えられるフィルム用樹脂組成物及びその成形品の提供。
【解決手段】密度が0.880〜0.920g/cm、MFRが0.5〜8.0 g/10分、Mw/Mnが1.5〜3.5のメタロセン触媒によって得られたエチレン・α−オレフィン共重合体(A)30〜90重量部と、プロピレン単位を85〜100モル%、エチレン及び/又はブテン構造単位を0〜15モル%含む、Mw/Mnが5.0以下、昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分が4.0重量%以下のメタロセン触媒によって得られたプロピレン系樹脂(B)70〜10重量部及び、(A)と(B)の合計量100重量部に対し、米(C)12〜100重量部を含有することを特徴とするフィルム用樹脂組成物およびそれから得られるレジ袋、ゴミ袋、肥料袋。
【選択図】なし

Description

本発明は、余剰米を有効活用することを目的としたフィルム用樹脂組成物及びその用途に関し、特に、強度の優れたフィルム用樹脂組成物及びそれから得られるゴミ袋、レジ袋または肥料袋に関する。
食用として生産された農産物のうち余剰分は、一定期間、備蓄することが可能であるが、賞味期限を経過したものについては廃棄せざるを得ない。現在、生産されている米に関しても供給過剰状態となっており、わが国が保有する余剰米は年々増加の一途をたどっている。このような、廃棄または備蓄の在庫を減らすために、食用の用途以外にも余剰米を有効利用する用途が模索されている。
余剰米の有効利用としては、従来から、ポリオレフィン樹脂に配合したポリオレフィン樹脂組成物の成形が行われている(例えば、特許文献1、2参照。)。これは、このようなバイオマス原料を配合することにより、化石燃料から製造される熱可塑性樹脂の使用量を低減させ、燃焼時の二酸化炭素発生量を減少(オレフィン樹脂との比較:約20%)させることができるので、地球環境に配慮する観点からも好ましい。
特に、近年では世界的にも環境に対する感心が高まり、より良い品質よりも、まずは環境に対する影響が考慮されるようになっている。
このような観点に基づき、余剰米を配合したポリオレフィン樹脂の成形品に対する期待は高まっている。
特開2005−330402 特開2007−169615
しかし、米を配合したポリオレフィン樹脂は、従来のポリオレフィン樹脂に比べ強度の低下が懸念されている。米の配合量が増えるほど、環境影響性の少ない樹脂ができるが、強度は一様に低下してしまう。
本発明は、以上の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、ポリオレフィン樹脂に大量に配合米を混入しても、衝撃強度、引裂強度、ヒートシール強度の低下を抑えられるフィルム用樹脂組成物及びその用途を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記問題点の解決のために鋭意検討した結果、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体と特定のプロピレン系樹脂を特定の割合で配合した樹脂混合物に米を配合した樹脂組成物より、ポリオレフィン樹脂100%に使用した場合とほぼ同等の品質を有するフィルム成形品が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記性状(a−1)〜(a−3)を有する、メタロセン触媒によって得られたエチレン・α−オレフィン共重合体(A)30〜90重量部と、下記性状(b−1)〜(b−3)を有する、メタロセン触媒によって得られたプロピレン系樹脂(B)70〜10重量部及び、(A)と(B)の合計量100重量部に対し、米(C)12〜100重量部を含有することを特徴とするフィルム用樹脂組成物が提供される。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
(a−1)密度が0.880〜0.920g/cm
(a−2)MFRが0.5〜8.0 g/10分
(a−3)Mw/Mnが1.5〜3.5
プロピレン系樹脂(B)
(b−1)プロピレン単位を85〜100モル%、エチレン及び/又はブテン構造単位を0〜15モル%含む
(b−2)Mw/Mnが5.0以下
(b−3)昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分が4.0重量%以下
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、フィルム用樹脂組成物は、190℃に於ける溶融張力が1.4〜2.1gであることを特徴とするフィルム用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、フィルム用樹脂組成物は、燃焼熱が9,000kcal/kg未満であることを特徴とするフィルム用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記プロピレン系樹脂(B)は、融点(Tp)が110〜150℃であることを特徴とするフィルム用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、前記米(C)は、澱粉の構造が非晶構造(α構造)であることを特徴とするフィルム用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明のフィルム用樹脂組成物から得られるゴミ袋、レジ袋または肥料袋が提供される。
本発明のフィルム用樹脂組成物から得られるフィルムは、最適なポリプロピレン樹脂と、最適なポリエチレン樹脂を選択的に用いることにより米を配合することによる衝撃強度、引裂強度、ヒートシール強度低下を抑えることができる。また、米を配合することにより樹脂組成物の溶融張力が増大し成形安定性が良好となり、更にはフィルム製袋ヒートシール時にシールエッジ部の薄肉化が防止できヒートシール強度も改善できるものである。さらに、樹脂組成物は、燃焼熱を低下させることにより廃棄焼却時の炉の劣化を抑えることができる。さらにまた、米の変色や臭気の発生を防ぐことができ、成形性や品質の低下を抑えられる場合もある。また、米が溶融状態の樹脂中で、澱粉の分子レベルで解けて微細にかつ均一に分散しやすいので、衝撃強度、引裂強度を向上させることができる。
本発明は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)、プロピレン系樹脂(B)および米(C)、さらに必要に応じて、相溶化剤(D)を含有するフィルム用樹脂組成物、それから得られる成形品である。以下に、本発明について詳細に説明する。
1.樹脂組成物の構成成分
(1)エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
本発明のフィルム用樹脂組成物に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、メタロセン触媒によって得られるエチレンと炭素数3〜20、より好ましくは4〜12のα−オレフィンとの共重合体である。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。また、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、下記性状(a−1)〜(a−3)を有している必要がある。
(a−1)密度
本発明に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度は、0.880〜0.920g/cmであり、好ましくは0.885〜0.915g/cmであり、より好ましくは0.890〜0.910g/cmである。密度が0.880g/cm未満ではフィルムがベタツキ、ブロッキング性が悪くなることに加えフィルムの剛性も低下し製袋適性等フィルムの二次加工性が悪くなる。また密度が0.920g/cmを超えるとフィルムの衝撃強度が劣ると共に低温シール性も悪化し問題となる。
ここで、密度は、JIS K7112−1999の「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」のD法(密度こうばい管法)に準拠して測定する値である。
(a−2)メルトフローレイト(MFR)
本発明に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)のMFRは、0.5〜8.0g/10分であり、好ましくは0.7〜4.0g/10分であり、より好ましくは1.0〜3.5g/10分である。MFRが0.5g/10分未満では、フィルム成形加工時に、樹脂圧が上昇し押出し加工性が悪くなることと樹脂の過大な発熱によりフィルムに発泡等を生じ問題となる。また、配合米やポリプロピレンなど他成分との分散性が悪くなり、フィルム外観が悪化するとともにフィルムの強度も低下する。一方、MFRが8g/10分を越えると、機械的強度の低下及びフィルム成形加工時のバブル安定性等の加工性が劣り問題となる。
ここで、MFRは、JIS K7210−1999の「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」に準拠して、試験条件:190℃、21.18N(2.16kg)荷重で測定する値である。
(a−3)Mw/Mn
本発明に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1.5〜3.5、好ましくは1.8〜3.3、より好ましくは2.1〜3である。Mw/Mnが1.5未満では押出負荷が増大し、加工性が劣り、Mw/Mnが3.5を超えると、衝撃強度が低下する。
ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体のMw/Mnは、以下の方法(以下、「分子量分布の測定方法」と言うこともある。)で測定したときの値をいう。Mw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で定義されるものである。
装置:ウオーターズ社製GPC
150C型検出器:MIRAN 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S 3本
[カラムの較正は、東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量は、ポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンは、α=0.707、logK=−3.407である。]
測定温度:140℃
注入量:0.2ml
濃度:20mg/10mL
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/min
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒によって得られる。メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物と、助触媒、必要により有機金属化合物と、担体の各触媒成分を含む触媒である。
ここで、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物において、そのシクロペンタジエニル骨格とは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基等である。置換シクロペンタジエニル基としては、炭素数1〜30の炭化水素基、シリル基、シリル置換アルキル基、シリル置換アリール基、シアノ基、シアノアルキル基、シアノアリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ハロシリル基等から選ばれた少なくとも一種の置換基を有するものである。その置換シクロペンタジエニル基の置換基は2個以上有していてもよく、また係る置換基同士が互いに結合して環を形成し、インデニル環、フルオレニル環、アズレニル環、その水添体等を形成してもよい。置換基同士が互いに結合し形成された環がさらに互いに置換基を有していてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物において、その遷移金属としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム等が挙げられ、特にジルコニウム、ハフニウムが好ましい。該遷移金属化合物は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては通常2個を有し、各々のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は架橋基により互いに結合しているものが好ましい。尚、係る架橋基としては炭素数1〜4のアルキレン基、シリレン基、ジアルキルシリレン基、ジアリールシリレン基等の置換シリレン基、ジアルキルゲルミレン基、ジアリールゲルミレン基等の置換ゲルミレン基などが挙げられる。好ましくは、置換シリレン基である。
周期律表第IV族の遷移金属化合物において、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子としては、代表的なものとして、水素、炭素数1〜20の炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、ポリエニル基等)、ハロゲン、メタアルキル基、メタアリール基などが挙げられる。
上記シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物は、一種又は二種以上の混合物を触媒成分とすることができる。
助触媒としては、前記周期律表第IV族の遷移金属化合物を重合触媒として有効になしうる、又は触媒的に活性化された状態のイオン性電荷を均衝させうるものをいう。助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物のベンゼン可溶のアルミノキサンやベンゼン不溶の有機アルミニウムオキシ化合物、イオン交換性層状珪酸塩、ホウ素化合物、活性水素基含有あるいは非含有のカチオンと非配位性アニオンからなるイオン性化合物、酸化ランタンなどのランタノイド塩、酸化スズ、フルオロ基を含有するフェノキシ化合物等が挙げられる。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物は、無機又は有機化合物の担体に担持して使用されてもよい。該担体としては無機又は有機化合物の多孔質酸化物が好ましく、具体的には、モンモリロナイト等のイオン交換性層状珪酸塩、SiO、Al、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO等又はこれらの混合物が挙げられる。
また更に必要により使用される有機金属化合物としては、有機アルミニウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物等が例示される。このうち有機アルミニウムが好適に使用される。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体は、単独で用いても、二種以上混合して使用してもよい。
なお、エチレン・α−オレフィン共重合体としては、市販品を利用することができ、例えば、日本ポリエチレン(株)社製カーネルシリーズから選択することができる。
(2)プロピレン系樹脂(B)
本発明のフィルム用樹脂組成物に用いるプロピレン系樹脂(B)は、メタロセン触媒によって得られる、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン及び/又はブテンとのランダム共重合体等であり、具体的には、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・ブテンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン三元ランダム共重合体等が挙げられる。このうちプロピレン・エチレンランダム共重合体が好適である。
なお、上記プロピレン系樹脂(B)は、エチレン、ブテン以外のコモノマー成分がプロピレンと共重合されていてもよい。コモノマーとしては、炭素数5〜20のα−オレフィン等が挙げられる。炭素数5〜20のα−オレフィンは、例えば、ヘキセン−1、オクテン−1等を例示できる。
本発明で用いられるプロピレン系樹脂は、下記性状(b−1)〜(b−3)を有している必要があり、さらに必要に応じて(b−4)を有している。
(b−1)プロピレン単位、エチレン単位及び/又はブテン単位
本発明で用いられるプロピレン系樹脂は、プロピレン単位を85〜100モル%、好ましくは90〜99.5モル%、より好ましくは92〜98.5モル%、エチレン単位及び/又はブテン単位を0〜15モル%、好ましくは0.5〜10モル%、より好ましくは1.5〜8モル%を含有している必要がある。
ここで、プロピレン単位及びエチレン及び/又はブテン単位は、フーリエ変換赤外分析法によって計測される値である。
(b−2)Mw/Mn
本発明で用いられるプロピレン系樹脂は、Mw/Mnが5以下のものであり、好ましくは2〜4であり、より好ましくは2.3〜3.5であり、特に好ましくは2.6〜3.3である。Mw/Mnが2より小さいと成形性が悪化する恐れがあり、5より大きいと得られる成形品の透明性、フィルム引取方向(MD)とフィルム引取方向に対して直角方向(TD)の機械物性のバランス悪化、衝撃強度が弱くなる恐れがある。
ここで、Mw/Mnとは、GPC測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で定義されるものである。Mw/Mnの測定は、前述の方法と同様の方法で行うものである。ただし、ポリプロピレンの粘度式の係数は、α=0.707、logK=−3.616 とした。
(b−3)昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分量
本発明に用いられるプロピレン系樹脂は、昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分が4重量%以下であり、好ましくは3重量%以下であり、より好ましくは1.5重量%以下である。40℃以下の可溶分が4重量%より多いと、成形品からのブリードが起こりやすく、成形時に発煙が起こりやすくなる。また、澱粉系物質との親和性が悪くなる恐れがある。
40℃以下の可溶分には、オリゴマーのような分子量の低い成分、アタクチックポリプロピレンのような立体規則性の低い成分、コモノマー含量が極端に高い成分等いわゆる低結晶成分を含む。ここでアタクチックポリプロピレンのような立体規則性の低い成分、コモノマー含量が極端に高い低結晶性成分は分子量が高いものであっても可溶分になりうる。したがって、本発明に好ましく用いられるプロピレン系重合体を得るためには、立体規則性の低いポリプロピレンや、コモノマー含量が極端に高い低結晶性成分を含むことになる組成分布の広いポリプロピレンが得られる触媒の使用や重合方法を採用することは避けるべきである。
ここで、昇温溶離分別(TREF)法により可溶分を求める方法は、具体的には以下の手順に従って行なわれる。
試料を140℃でオルトジクロロベンゼンに溶解し溶液とする。これを、下記の条件で、140℃のTREFカラムに導入した後8℃/分の降温速度で100℃まで冷却し、引き続き4℃/分の降温速度で40℃まで冷却後、10分間保持する。その後、溶媒であるオルトジクロロベンゼンを1mL/分の流速でカラムに流し、TREFカラム中で40℃のオルトジクロロベンゼンに溶解している成分を10分間溶出させ、次に昇温速度100℃/時間にてカラムを140℃までリニアに昇温し、溶出曲線を得る。
カラムサイズ:4.3mmφ×150mm
カラム充填材:100μm表面不活性処理ガラスビーズ
溶媒:オルトジクロロベンゼン
試料濃度:5mg/mL
試料注入量:0.2mL
溶媒流速:1mL/分
検出器:波長固定型赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A
測定波長:3.42μm
上記条件に従って得た溶出曲線から40℃で溶出する成分の全量に対する割合(重量%)を算出する。
(b−4)融点(Tp)
本発明で用いられるプロピレン系樹脂は、示差走査熱量計(DSC)法で測定した融点(Tp)が、好ましくは110〜150℃であり、より好ましくは115〜145℃であり、さらに好ましくは120〜140℃である。Tpが150℃より高い場合には、成形温度を高く設定する必要が生じ、高い温度で澱粉配合樹脂組成物を成形すると澱粉が変色や臭気を発生し易くなり、成形性や製品の品質が損なわれる場合がある。
ここで、Tpは示差走査型熱量計(DSC)により測定した値である。セイコー社製示差走査型熱量計を用い、サンプル約5mgを採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温スピードで冷却した。続いて10℃/分の昇温スピードで融解させた時に得られる融解熱量曲線からTpを得る。すなわち、融解熱量曲線の最大ピーク温度をTpとした。
本発明のプロピレン系樹脂(B)は、メタロセン触媒によって得られる。メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物と、助触媒、必要により有機金属化合物と、担体の各触媒成分を含む触媒であり、各触媒成分は前述のものが使用できる。
本発明で用いるプロピレン系樹脂(B)は、二種以上混合して使用してもよい。
なお、プロピレン系樹脂としては、市販品を利用することができ、例えば、日本ポリプロ(株)社製WINTECシリーズから選択することができる。
(3)米
本発明で用いられる米は、特に限定されず、非晶構造(α構造)であっても、結晶構造(β構造)であってもよいが、洗浄と外皮等の澱粉を含まない部分を取り除いた後、下記の要領でα化処理がなされた非晶構造(α構造)を有することが好ましい。つまり、米を構成する澱粉は、当初において結晶構造(β構造)を有しているが、適当な量の水分の存在下で70℃以上の温度環境におくと、このβ構造が崩れて非晶構造(α構造)に変化する。このように、生の澱粉が水分を含んで加熱されることにより、β構造からα構造に変化することを糊化するという。この糊化した米のα構造を示す澱粉粒は、当初の被加熱状態(生状態)のβ構造であった場合と比較して、熱流動するオレフィン系樹脂中で澱粉の分子レベルで解れて微細に均一に分散しやすい状態になる。
このような、β構造を有する米をα構造にする具体的な処理としては、水に浸漬させて煮沸させたり、水蒸気で蒸して行ったりするような、一般に食用に供する際に行う熱処理を加える方法が挙げられる。
ところで、α構造の非晶状態を有する米は、水分を含んだまま低温に放置されると、時間経過とともに、もとのβ構造の結晶状態に戻る現象(老化という)が観測されることが一般に知られている。一方、α構造の非晶状態を有する澱粉から水分を取り除けば、その後、低温で長期間放置しても米はα構造を維持したままβ構造に可逆転移しない(老化しない)ことが知られている。
そこで、本発明の原料として用いられるα構造を有する米は、澱粉の構造がα構造(非晶構造)であるもので、水分を含んだ状態、及び、水分を含まない(脱水された)状態の両方をも含むこととする。いずれにしても、オレフィン系樹脂に配合される米の澱粉構造がα構造(非晶構造)であれば、後記する混練処理の際、オレフィン系樹脂のマトリックスの中で澱粉の分子鎖がほぐれて、微細化して分散されやすくなる。澱粉構造がα構造(非晶構造)である米が樹脂中で微細化して分散されやすくなる効果は、澱粉構造がβ構造(結晶構造)である非加熱の米を配合した場合と比較して顕著である。
ところで、脱水されたα構造の米を得る方法は、具体的には、水分の存在下で加熱して糊化させた後、そのまま真空装置により雰囲気を減圧することによる。このような、脱水されたα構造の米を使用することにすれば、老化しにくいので米を単体で長期保存することが可能になり、澱粉配合樹脂組成物の製造期間短縮や製造コスト削減に寄与することとなる。
なお、前記した、β構造を有する米をα構造にする際に用いられる水には、トレハロースが溶解されているとよい。このことの効果は、トレハロース水溶液が生米に含浸することにより、米の脂質成分の分解をトレハロースが抑える作用が得られ、製造された米が配合されたフィルム用樹脂組成物の経時的な劣化が抑制されることである。この理由は、トレハロースが、米成分をコーティングして、酸化分解から脂肪酸を護る作用を有するためといわれている。
このような効果は、前記したトレハロース以外に、塩、ショ糖、酸化防止剤、たんぱく質分解促進剤、セルロース分解促進剤等が挙げられる。なお、これらのものを水に添加してα構造にした澱粉系物質を配合することにより、製造された澱粉配合樹脂組成物の特有の臭気、焦げ、色付を防止する効果も得られる。
さて、これまで原料として配合される米として、すでにα化処理が施されたものを用いることについて説明してきたが、後記する製造方法により、β構造を有する米が水分を含むものである場合も用いることができる。
具体的には、生米を水に所定時間だけ浸漬させ、水切りを行ってから、混練機に、樹脂と共に投入し、樹脂の熱流動温度で混練する。この熱流動温度(通常は100〜170℃)は、生米の澱粉構造をβ構造からα構造に転移させるのに充分な温度であるため、混練の過程において生米はα化処理されることになる。このように、生米がα構造に変化した後に関しては、既に前記したように、澱粉の分子鎖がほぐれて、微細化して樹脂のマトリックス中に分散していく。
ここで、β構造の生米が加熱されてα化構造になるのには、水分含有量が17%以上であることが望まれ、このためには水への浸漬時間を5分以上にするとよい。
(4)相溶化剤(D)
本発明のフィルム用樹脂組成物には、相溶化剤(D)が添加されていてもよい。相溶化剤の添加により、樹脂成分と米との親和性が向上する。
相溶化剤(D)としては、飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸又はそれらの誘導体、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された熱可塑性樹脂、並びに不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された澱粉系物質が挙げられる。さらに、油変性アルキッド樹脂又はそれらの誘導体、加工澱粉又はそれらの誘導体を用いることもできる。
飽和カルボン酸としては、無水コハク酸、コハク酸、無水フタル酸、フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水アジピン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、無水ナジック酸、無水イタコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、ソルビン酸、アクリル酸等が挙げられる。飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸の誘導体としては、飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、イミド、エステル等を使用することができる。
また、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された熱可塑性樹脂、並びに不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された澱粉系物質を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、具体的には、低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレンブロック共重合体、プロピレンランダム共重合体を挙げることができる。
これらは、熱可塑性樹脂又は澱粉系物質と不飽和カルボン酸又はその誘導体と、ラジカル発生剤とを溶媒の存在下又は不存在下に加熱混合することにより得られる。不飽和カルボン酸又はその誘導体の付加量は、0.1〜15重量%、特に1〜10重量%が好ましい。本発明で使用される相溶化としては、臭気が無く、酸性度が小さい不飽和カルボン酸、又はその誘導体で変性した熱可塑性樹脂、並びにその誘導体で変性した澱粉系物質が好ましい。
(5)その他の成分
本発明のフィルム用樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、各種添加剤、例えば、造核剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、抗ブロッキング剤、防曇剤、着色剤、充填剤、エラストマー、木質系材料などを配合することができる。
(6)各成分の配合比
本発明のフィルム用樹脂組成物における、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)とプロピレン系樹脂(B)の配合比は、それぞれエチレン・α−オレフィン共重合体90〜30重量部、好ましくは85〜40重量部、より好ましくは80〜55重量部であり、プロピレン系樹脂10〜70重量部、好ましくは15〜60重量部、より好ましくは20〜40重量部である。この範囲よりプロピレン系樹脂が多い場合或いはこの範囲よりエチレン・α−オレフィン共重合体が多い場合の何れもダート衝撃強度が低下し好ましくない。
米(C)の添加量は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)とプロピレン系樹脂(B)の合計量100重量部に対して、12〜100重量部、好ましくは20〜95重量部、より好ましくは30〜90重量部である。米の添加量が100重量部を超えるとフィルムの延展性が悪化し成形時にフィルムの膜切れを生じたり、発泡を生じたりする問題があり、得られるフィルムもフィルムの機械強度低下が大きく包装フィルムとしての機能が保持されない。また、米の添加量が12重量部より少ないと、本来の目的である化石燃料から製造される熱可塑性樹脂の使用量低減或いは、燃焼時の二酸化炭素発生量の低減効果が減じられることはもちろんであるが、米添加効果であるMFRの低下、即ち溶融張力の増大効果が減じられ成膜安定性が悪くなる。更には、溶融張力の低下によりフィルム成袋時にヒートシールエッジの厚みが薄くなることからヒートシール強度も低下し好ましくない。
相溶化剤の添加量は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)とプロピレン系樹脂(B)の合計量100重量部に対して0〜30重量部、好ましくは0〜20重量部、より好ましくは0.2〜10重量部である。
2.フィルム用樹脂組成物
本発明のフィルム用樹脂組成物は、上記のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)、プロピレン系樹脂(B)、および、米(C)、必要に応じて、相溶化剤(D)、他の添加剤を、上記配合割合にて、ヘンシェルミキサー、vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリミキサー等の混練機により混練する方法により得られる。
本発明のフィルム用樹脂組成物は、190℃に於ける溶融張力が、好ましくは1.4〜2.1g、より好ましくは1.6〜2.0gである。上記範囲では、溶融張力が低いと生じやすい、成形加工時の成膜安定性が悪くなることと、製袋加工時にヒートシールを行う場合にシールエッジ部のフィルムが薄くなりヒートシール強度が低下することを効果的に防止でき、一方、溶融張力が高いと生じやすい、成形時の溶融延伸性の悪化によるフィルム膜切れを効率的に防止できる。
また、本発明のフィルム用樹脂組成物の燃焼熱は、好ましくは9,000kcal/kg未満、より好ましくは8,700kcal/kg未満である。燃焼熱が9,000kcal/kg未満であると、廃棄焼却炉の劣化をより防止でき好ましい。
本発明のフィルム用樹脂組成物は、公知の方法でフィルムにすることができる。フィルムにする方法は、インフレーション成形、Tダイ成形等が挙げられる。
本発明のフィルム用樹脂組成物より得られるフィルムは、ゴミ袋、レジ袋、肥料袋等に用いることができる。
以下に、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各実施例、比較例で用いた物性測定法、原材料は以下の通りである。
1.物性測定法
(1)メルトフローレート(MFR):JIS K−7210に従い、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定した。なお、ポリプロピレン系樹脂については測定温度を230℃で行った。
(2)密度:JIS K−7112に従い測定した。
(3)融点:示差走査熱量計を用いて測定した。
(4)溶融張力:東洋精機製作所製キャピログラフを用い炉内で190℃で加熱安定された樹脂を内径2.095mm、長さ8mmのオリフィスから1cm/minのピストン速度で押し出し、押し出された溶融樹脂を4m/minの速度で引っ張りその時に生じた抵抗力を測定し溶融張力値とした。
(5)燃焼熱:JIS−K2279に準拠して測定した。
(6)ダート落下衝撃強度:JIS−K7124−1 A法に準拠して測定した。
(7)ヒートシール強度:40μm厚のインフレーション成形フィルムを2枚重ね、温度:120℃、圧力:1.5kg/cm、時間:0.5秒の条件で、ヒートシールを行い、15mm幅の180度剥離強度を測定した。
(8)エルメンドルフ引裂強度:JIS K7128−2−1998に準拠してMD方向を測定した。
(9)成形時のフロストライン高さ:フィルム成形時の溶融樹脂膜固化位置高さをフロストラインと称しており、フロストライン高さとして成形ダイ面上部からの該当位置高さを測定した。フロストライン高さが高いほど成形安定性が不安定となる。
(10)延展性:フィルム成形時に膜切れのないものを○、膜切れが発生するものを×とした。
(11)バブル安定性:フィルム成形時のバブルが安定しているものを○、やや揺れが発生するものを△、揺れが大きく蛇行が発生するものを×とした。
2.原材料
(1)エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
PE−1:メタロセン触媒を用い製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体(日本ポリエチレン(株)製、カーネルKF260T、MFR2.0g/10分、密度0.901g/cm、Mw/Mn 2.5 )
PE−2:チーグラー触媒を用い製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体(日本ポリエチレン(株)製、ノバテックLL X729、MFR2.0g/10分、密度0.917g/cm、Mw/Mn 3.8)
(2)プロピレン系樹脂(B)
PP−1:メタロセン触媒を用い製造されたプロピレン・α−オレフィン共重合体(日本ポリプロ(株)製、WINTEC「WFX6」、MFR2.0g/10分、密度0.90g/cm、融点125℃、プロピレン単位96.6モル%、エチレン単位3.4モル%、Mw/Mn2.9、40℃以下可溶分1.0重量%)
(3)米(C)
精米を15℃水道水に60分間浸漬したものを用いた。
(実施例1)
エチレン・α−オレフィン共重合体としてPE−1を75重量部と、ポリプロピレン系樹脂としてPP−1を25重量部の樹脂組成物100重量部に対し、米を50重量部、相溶化剤として無水コハク酸(新日本製薬(株)製、顆粒状)5重量部からなる米配合樹脂組成物を攪拌、混合した後、160℃に設定した2軸押出機に投入し、途中充分に水蒸気の脱気・吸引をしながら混練押出しを行い樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットを用い、口径50mmφ単軸押出機にダイ口径75mmφ、リップ巾3mmのダイを取り付け、押出機、及びダイの設定温度を150〜160℃に設定した条件下で、ブロー比2.0、引き取り速度15m/分でインフレーションフィルム成形を行い、坪量30g/mの米配合樹脂フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例2)
PE−1を65重量部、PP−1を35重量部、米を80重量部用いた以外は実施例1と同様に造粒・フィルム成形を行い、フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例1)
エチレン・α−オレフィン共重合体としてPE−2を75重量部、PP−1を25重量部、米を50重量部用いた以外は実施例1と同様に造粒・フィルム成形を行い、フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例2)
PE−1を用いず、PP−1を100重量部、米を50重量部用いた以外は実施例1と同様に造粒・フィルム成形を行い、フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例3)
PP−1を用いず、PE−1を100重量部、米を50重量部用いた以外は実施例1と同様に造粒・フィルム成形を行い、フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例4)
PE−1を45重量部、PP−1を55重量部、米を130重量部用いた以外は実施例1と同様に造粒・フィルム成形を行ったが、成形時に膜切れ、発泡等を生じ安定成形出来なかった。なお、少量得られたフィルムについて物性測定を実施しその物性を表1に示す。
(比較例5)
米を用いず、PE−1を50重量部、PP−1を50重量部用いた以外は実施例1と同様に造粒・フィルム成形を行い、フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
Figure 2010150305
表1より明らかなように、本発明のフィルム用樹脂組成物から得られるフィルムは、強度等の物性低下もない良好なフィルムが得られる(実施例1〜2)。一方、チーグラー触媒で製造されたMw/Mnが大きいエチレン・α−オレフィン共重合体を用いた樹脂組成物、エチレン・α−オレフィン共重合体を用いない樹脂組成物、プロピレン系樹脂を用いない樹脂組成物のフィルムは強度が劣り(比較例1〜3)、米を大量に配合した組成物からはフィルムが得られず(比較例4)、米を配合しない組成物では、フィルム成形条件が安定しなかった(比較例5)。
本発明の米を配合したフィルム用樹脂組成物は、資源米の有効利用を図ることができ、石油由来成分の含有量が減っているため環境に対する配慮の点から今後の利用価値に対する期待は大きい。また、該フィルム用樹脂組成物から得られるフィルムは、従来の提案では懸念されていた耐衝撃性を向上させたフィルムであるため、ごみ袋、レジ袋などの重量物を入れる用途に有効に利用できる。

Claims (6)

  1. 下記性状(a−1)〜(a−3)を有する、メタロセン触媒によって得られたエチレン・α−オレフィン共重合体(A)30〜90重量部と、下記性状(b−1)〜(b−3)を有する、メタロセン触媒によって得られたプロピレン系樹脂(B)70〜10重量部及び、(A)と(B)の合計量100重量部に対し、米(C)12〜100重量部を含有することを特徴とするフィルム用樹脂組成物。
    エチレン・α−オレフィン共重合体(A)
    (a−1)密度が0.880〜0.920g/cm
    (a−2)MFRが0.5〜8.0 g/10分
    (a−3)Mw/Mnが1.5〜3.5
    プロピレン系樹脂(B)
    (b−1)プロピレン単位を85〜100モル%、エチレン及び/又はブテン構造単位を0〜15モル%含む
    (b−2)Mw/Mnが5.0以下
    (b−3)昇温溶離分別(TREF)法で測定した40℃以下の可溶分が4.0重量%以下
  2. フィルム用樹脂組成物は、190℃に於ける溶融張力が1.4〜2.1gであることを特徴とする請求項1に記載のフィルム用樹脂組成物。
  3. フィルム用樹脂組成物は、燃焼熱が9,000kcal/kg未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム用樹脂組成物。
  4. 前記プロピレン系樹脂(B)は、融点(Tp)が110〜150℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム用樹脂組成物。
  5. 前記米(C)は、澱粉の構造が非晶構造(α構造)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム用樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム用樹脂組成物から得られるゴミ袋、レジ袋または肥料袋。
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