JP2005324304A - 段付穴形成用ドリル - Google Patents

段付穴形成用ドリル Download PDF

Info

Publication number
JP2005324304A
JP2005324304A JP2004146198A JP2004146198A JP2005324304A JP 2005324304 A JP2005324304 A JP 2005324304A JP 2004146198 A JP2004146198 A JP 2004146198A JP 2004146198 A JP2004146198 A JP 2004146198A JP 2005324304 A JP2005324304 A JP 2005324304A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stepped hole
grindstone
diamond
drill
grindstone portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004146198A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Hirabayashi
俊彦 平林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYOKUEI KENMA CO Ltd
Original Assignee
KYOKUEI KENMA CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYOKUEI KENMA CO Ltd filed Critical KYOKUEI KENMA CO Ltd
Priority to JP2004146198A priority Critical patent/JP2005324304A/ja
Priority to CNB2005100021653A priority patent/CN100418682C/zh
Publication of JP2005324304A publication Critical patent/JP2005324304A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drilling And Boring (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

【課題】 硬脆材料を研削して段付穴を形成する際に、段付穴の内面を高い精度の平滑面として形成できる段付穴形成用ドリルを提供すること。
【解決手段】 側面砥石部2aと、正面砥石部2bと、この正面砥石部2bの先端に突設された突状砥石部4と、から成るダイヤモンド砥石部2を、シャンク3の先端に備えるとともに、軸心貫通孔6を有するダイヤモンドドリル1であって、軸心貫通孔6に連通し、この軸心貫通孔6に供給される流体が流出される流出部7が、少なくとも正面砥石部2bに設けられている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、ガラス等の硬脆材料に穴開け加工を施すためのダイヤモンドドリルに関する。
従来、硬脆材料に穴を開ける工具としては、鋼製のシャンクの先端に取り付けたダイヤモンド砥石部を回転させながら硬脆材料に接触させることで穴を開けるダイヤモンドドリルがある。
近年、半導体の高集積化や電気製品の精密化が進んでおり、これら半導体や電気製品の製造において、ガラスや半導体等の硬脆材料を研削する際に、その加工面に微粉末(パーティクル)が存在すると、半導体や各種電気製品に悪影響を及ぼすことになるため、製造上の歩留まりを減らすために高精度の研削加工が要求される。特に、硬脆材料を研削して内面に段部が形成された複雑な形状の段付穴の加工を施す場合があり、その際に段付穴の段部が高い精度の平滑面を要求される。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、硬脆材料を研削して段付穴を形成する際に、段付穴の内面を高い精度の平滑面として形成できる段付穴形成用ドリルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の段付穴形成用ドリルは、側面砥石部と、正面砥石部と、該正面砥石部の先端に突設された突状砥石部と、から成るダイヤモンド砥石部を、シャンクの先端に備えるとともに、軸心貫通孔を有するダイヤモンドドリルであって、前記軸心貫通孔に連通し、該軸心貫通孔に供給される流体が流出される流出部が、少なくとも前記正面砥石部に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、正面砥石部が硬脆材料を研削するときに、軸心貫通孔に供給されて正面砥石部の流出部から流れ出た流体が、硬脆材料とダイヤモンド砥石部との間に流出されるようになり、研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉を洗い流しながら研削でき、パーティクルの存在しない滑らかな段部を有する段付穴の形成が可能となる。
本発明の請求項2に記載の段付穴形成用ドリルは、請求項1に記載の段付穴形成用ドリルであって、前記流出部が、少なくとも前記正面砥石部に形成された貫通孔で構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、流出部が正面砥石部に設けられた貫通孔であるため、充分な量の流体をダイヤモンド砥石部と硬脆材料との間に流出させることができる。
本発明の請求項3に記載の段付穴形成用ドリルは、請求項1に記載の段付穴形成用ドリルであって、前記流出部が、少なくとも前記突状砥石部の先端から前記正面砥石部にかけて形成されている縦方向の切溝で構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、突状砥石部による研削時に、突状砥石部の先端から流れ出る流体が、過大な流体抵抗を受けることなく切溝から流出されるとともに、段付穴における段部の近傍には、比較的パーティクル等を含まない流体を誘導でき、研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉を充分に洗い流すことができる。
本発明の請求項4に記載の段付穴形成用ドリルは、請求項3に記載の段付穴形成用ドリルであって、前記切溝が、少なくとも前記突状砥石部の先端から前記側面砥石部にかけて形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、側面砥石部まで形成された切溝から流体が流出されるので、硬脆材料の研削時に、上方からも流体をダイヤモンド砥石部と硬脆材料との間に流すことができる。
本発明の請求項5に記載の段付穴形成用ドリルは、請求項1ないし4のいずれかに記載の段付穴形成用ドリルであって、前記ダイヤモンドドリルと前記硬脆材料との間に偏心運動を与えることを特徴としている。
この特徴によれば、ダイヤモンドドリルと硬脆材料との間に偏心運動が与えられることで、ダイヤモンドドリルと硬脆材料との間に所定の間隙が形成されるようになり、ダイヤモンドドリルの流出部から流れ出た流体が、前記間隙を通過して排出されるため、研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉の排出が促進されるようになる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例1に係る段付穴形成用ドリルについて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例における段付穴形成用ドリルを示す斜視図であり、図2は、段付穴形成用ドリルの先端を示す正面図であり、図3は、段付穴形成用ドリルを示す側面図であり、図4は、図2における段付穴形成用ドリルを示すIV−IV縦断側面図である。
図1の符号1は、本実施例におけるダイヤモンドドリルとしての段付穴形成用ドリルであり、この段付穴形成用ドリル1は、先端面と外面にダイヤモンドを着装したダイヤモンド砥石部2と、回転軸として作用する鋼製のシャンク3とで構成されている。
ダイヤモンド砥石部2は略円筒形状を成し、特に図3に示すように、ダイヤモンド砥石部2の先端面の中央部が先方に突出されて、所定の突出長を有する略円筒形状の突状砥石部4が設けられており、この突状砥石部4の側面は、軸方向と平行を成すようにストレート面5が形成されている。また、略円筒形状を成すダイヤモンド砥石部2の外面が側面砥石部2aを構成し、ダイヤモンド砥石部2の先端面が正面砥石部2bを構成しており、突状砥石部4の直径は、側面砥石部2aの直径よりも小さくなるように形成されている。
図4にはこの段付穴形成用ドリル1の断面図が示され、シャンク3の軸心及びダイヤモンド砥石部2の内部には、軸心貫通孔6が形成されており、この軸心貫通孔6に連通する縦方向(軸方向)の本実施例における流出部及び切溝としてのスリット7が突状砥石部4の先端から側面砥石部2aにかけて形成され、図2に示すように、4つのスリット7が十字状になるようにダイヤモンド砥石部2に切り込みが入れられ、これらのスリット7はダイヤモンド砥石部2の軸心貫通孔6に交差され、ダイヤモンド砥石部2を4分割している。
段付穴形成用ドリル1を用いて本実施例における硬脆材料としての板ガラス9が研削される工程について図5から図8を用いて詳述すると、図5は、ダイヤモンド砥石部2が板ガラス9を研削する前の縦断側面図であり、図6は、ダイヤモンド砥石部2が板ガラス9を研削しているときの縦断側面図であり、図7は、図6における段付穴形成用ドリル1を示すVII−VII横断平面図であり、図8は、ダイヤモンド砥石部2が板ガラス9を貫通したときの縦断側面図である。
図5に示すように、板ガラス9の研削される面には、既に段付穴10が形成されており、段付穴10の内面には、段付穴10の中心軸に向かって突出される環状段部10aが形成され、この環状段部10aの内径は段付穴10の開口部付近の内径より小さくなっており、このような穴の途中で極端に穴の内径が変化する(小さくなる)穴を本実施例において段付穴と称する。
段付穴10について詳述すると、段付穴10の内面には、上方に大径内面10Lが形成され、下方に小径内面10Mが形成されており、大径内面10Lと小径内面10Mの間に段部面10Dが形成されている。大径内面10Lと段部面10Dとの間には、内側に湾曲する所定の曲率をもつR面10Rが形成され、段部面10Dと小径内面10Mとの間には、外側に湾曲する所定の曲率をもつC面10Cが形成されている。また、この段付穴10は貫通されずに研削残部10bが設けられている。
更に、ダイヤモンド砥石部2について図5を用いて詳述すると、ダイヤモンド砥石部2の前述した側面砥石部2aと正面砥石部2bとの境界には、外側に湾曲する所定の曲率を有する第1段部αが形成されているとともに、正面砥石部2bと突状砥石部4のストレート面5の境界には、内側に湾曲する所定の曲率を有する第2段部βが形成されている。また、ダイヤモンド砥石部2に形成されたスリット7は第1段部α、及び第2段部βを横断するように設けられている。
この板ガラス9の段付穴10を貫通させるときには、段付穴10に上方から段付穴形成用ドリル1を回転させながら挿入する。すると図6に示すように、先ず回転する段付穴形成用ドリル1の突状砥石部4の先端が板ガラス9の研削残部10bに当接する。このとき正面砥石部2bは、段付穴10の環状段部10aに当接されておらず、突状砥石部4の先端によって研削残部10bが研削されるようになっている。
そして、ダイヤモンド砥石部2の外面が、段付穴10の内面の全周に及ぶように当接させるために、段付穴形成用ドリル1を偏心軸(段付穴形成用ドリル1の中心軸であって、段付穴10の中心軸より偏心した所定位置にある)のまわりに回転または左右振動させながら段付穴形成用ドリル1と板ガラス9との間に相対的な偏心運動を与える。
これを図7により説明すると、ダイヤモンド砥石部2の外面を段付穴10の周辺に当接させてa方向に回転させながら、ダイヤモンド砥石部2の外面が段付穴10の内面の全周に及ぶようにダイヤモンド砥石部2をb方向に回転させるように、段付穴形成用ドリル1を運動させればよく、このようにすれば、段付穴形成用ドリル1と板ガラス9との間に相対的な偏心運動を伴って研削が進行するようになる。
突状砥石部4の先端によって研削残部10bが研削されると同時に、側面砥石部2aによって大径内面10Lが研削され、突状砥石部4のストレート面5によって小径内面10Mが研削され、段付穴10の直径はダイヤモンド砥石部2の直径よりも若干大きくなるように形成されるとともに、段付穴10の内面にクラック等を生じさせることなく穴開け加工を施すことができるようになっている。
そして図6に示すように、研削工程において、段付穴形成用ドリル1の軸心貫通孔6に上方から本実施例における流体としての水が供給されるようになっており、軸心貫通孔6に供給された水は、ダイヤモンド砥石部2の先端に形成されているスリット7から常時排出され、段付穴10の内面と、ダイヤモンド砥石部2の外面との間に流出されることになり、板ガラス9の研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉を洗い流すことができる。
また、スリット7から水が噴出されることによって、大量の水が過大な抵抗を受けることなく段付穴形成用ドリル1の外部に排出されるようになっており、水流が段付穴10の内面の研削加工を妨げないとともに、段付穴10の環状段部10aの近傍に直に水流を誘導できるようになっている。
更に図6及び図7に示すように、段付穴形成用ドリル1を偏心運動させながら研削することで、ダイヤモンド砥石部2の外面と段付穴10の内面との間に所定間隔の間隙sが形成され、この間隙sを通って、水が流体抵抗を受けることなく板ガラス9の外部に流れ出るようになり、研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉の排出が促進されるようになっている。
そして図8に示すように、板ガラス9の研削残部10bが貫通されたとき、ダイヤモンド砥石部2の正面砥石部2bが、段付穴10の段部面10Dに当接され、段部面10Dが研削されるとともに、ダイヤモンド砥石部2の第1段部αにより段付穴10のR面10Rが研削され、ダイヤモンド砥石部2の第2段部βにより段付穴10のC面10Cが研削されるようになっている。
そして、突状砥石部4のストレート面5によって、段付穴10の小径内面10Mの形状を軸方向に真っ直ぐな円筒形状とすることができ、段付穴10の小径内面10Mをざらつきの無い高い精度の平滑面として形成できるようになっている。
段付穴10が貫通されると、突状砥石部4の先端から流出された水は、板ガラス9の下方に流れ落ちるようになっているが、スリット7が突状砥石部4の先端から側面砥石部2aにかけて形成されているため、軸心貫通孔6に供給されるときの水圧と、段付穴形成用ドリル1の回転時に発生する遠心力によって、水がスリット7から水平方向に噴出されるとともに、上方からも水が段付穴10の内面と、ダイヤモンド砥石部2の外面との間に流出されるようになり、研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉を洗い流しながら研削でき、パーティクルの存在しない滑らかな内面を有する段付穴10を形成することが可能となっている。
図8に示すように、ダイヤモンド砥石部2に突状砥石部4が設けられていることによって、ダイヤモンド砥石部2の全体の形状が、板ガラス9に形成される段付穴10の形状とほぼ同じ形状となるので、板ガラス9の研削加工が実施し易くなっているとともに、側面砥石部2aと、正面砥石部2bと、突状砥石部4によって、段付穴形成用ドリル1の寸法に合わせて、段付穴10を所定の寸法に仕上げられるようになっている。
次に、実施例2に係る段付穴形成用ドリル11につき、図9から図14を参照して説明すると、図9は、本発明の実施例2における段付穴形成用ドリル11を示す斜視図であり、図10は、段付穴形成用ドリル11の先端を示す正面図であり、図11は、段付穴形成用ドリル11を示す側面図であり、図12は、図10における段付穴形成用ドリル11を示すXII−XII縦断側面図であり、図13は、ダイヤモンド砥石部12が板ガラス19を研削しているときの縦断側面図であり、図14は、ダイヤモンド砥石部12が板ガラス19を貫通したときの縦断側面図である。
図9に示すように、本実施例におけるダイヤモンドドリルとしての段付穴形成用ドリル11は、先端面と外面にダイヤモンドを着装したダイヤモンド砥石部12と、回転軸として作用する鋼製のシャンク13とで構成されており、ダイヤモンド砥石部12は略円筒形状を成し、特に図11に示すように、ダイヤモンド砥石部12の先端面の中央部が先方に突出されて、所定の突出長を有する略円筒形状の突状砥石部14が設けられており、この突状砥石部14の側面は、軸方向と平行を成すようにストレート面15が形成されている。
また、略円筒形状を成すダイヤモンド砥石部12の外面が側面砥石部12aを構成し、ダイヤモンド砥石部12の先端面が正面砥石部12bを構成しており、突状砥石部14の直径は、側面砥石部12aの直径よりも小さくなるように形成されている。
図12にはこの段付穴形成用ドリル11の断面図が示され、シャンク13の軸心及びダイヤモンド砥石部12の内部には、軸心貫通孔16が形成されており、縦方向(軸方向)のスリット17が突状砥石部14の先端に形成され、図10に示すように、4つのスリット17が十字状になるように突状砥石部14に切り込みが入れられ、これらのスリット17はダイヤモンド砥石部12の軸心貫通孔16に交差され、突状砥石部14を4分割している。
また、ダイヤモンド砥石部12の正面砥石部12bには、本実施例における流出部としての3つの貫通孔18が形成されており、この貫通孔18は図12に示すように、段付穴形成用ドリル11内部の軸心貫通孔16に連通されている。尚、この貫通孔18は3つに限ることなく、1つや2つでもよいし、4つ以上の貫通孔18を設けてもよい。
更に、ダイヤモンド砥石部12について図13を用いて詳述すると、ダイヤモンド砥石部12の前述した側面砥石部12aと正面砥石部12bとの境界には、外側に湾曲する所定の曲率を有する第1段部α′が形成されているとともに、正面砥石部12bと突状砥石部4のストレート面15の境界には、内側に湾曲する所定の曲率を有する第2段部β′が形成されている。
段付穴形成用ドリル11を用いて本実施例における硬脆材料としての板ガラス19の段付穴20を貫通させるときには、段付穴20に上方から段付穴形成用ドリル11を回転させながら挿入する。すると図13に示すように、先ず回転する段付穴形成用ドリル11の突状砥石部14の先端が板ガラス19の研削残部20bに当接する。このとき正面砥石部12bは、段付穴20の環状段部20aに当接されておらず、突状砥石部14の先端によって研削残部20bが研削されるようになっている。
そして、ダイヤモンド砥石部12の外面が、段付穴20の内面の全周に及ぶように当接させるために、段付穴形成用ドリル11を偏心軸のまわりに回転させながら段付穴形成用ドリル11と板ガラス19との間に相対的な偏心運動を与えて研削する。
突状砥石部14の先端によって研削残部20bが研削されると同時に、側面砥石部12aによって大径内面20Lが研削され、突状砥石部14のストレート面15によって小径内面20Mが研削され、段付穴20の直径はダイヤモンド砥石部12の直径よりも若干大きくなるように形成されるとともに、段付穴20の内面にクラック等を生じさせることなく穴開け加工を施すことができるようになっている。
そして図13に示すように、研削工程において、段付穴形成用ドリル11の軸心貫通孔16に上方から本実施例における流体としての水が供給されるようになっており、軸心貫通孔16に供給された水は、突状砥石部14の先端に形成されているスリット17から常時排出されるとともに、正面砥石部12bに形成された3つの貫通孔18からも排出され、段付穴20の内面と、ダイヤモンド砥石部12の外面との間に流出されることになり、板ガラス19の研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉を洗い流すことができる。
また、スリット17及び貫通孔18から水が噴出されることによって、大量の水が過大な抵抗を受けることなく段付穴形成用ドリル11の外部に排出されるようになっており、水流が段付穴20の内面の研削加工を妨げないようになっている。
そして図14に示すように、板ガラス19の研削残部20bが貫通されたとき、ダイヤモンド砥石部12の正面砥石部12bが、段付穴20の段部面20Dに当接され、段部面20Dが研削されるとともに、ダイヤモンド砥石部12の第1段部α′により段付穴20のR面20Rが研削され、ダイヤモンド砥石部12の第2段部β′により段付穴20のC面20Cが研削されるようになっている。このとき正面砥石部12bに設けられた貫通孔18から水が排出されることで、段付穴20の環状段部20aの近傍に直に水流を誘導できるようになっている。
段付穴20が貫通されると、突状砥石部14の先端から流出された水は、板ガラス19の下方に流れ落ちるようになっているが、貫通孔18が正面砥石部12bに形成されているため、軸心貫通孔16に供給されるときの水圧と、段付穴形成用ドリル11の回転時に発生する遠心力によって、水が貫通孔18から水平方向に噴出され、水が段付穴20の内面と、ダイヤモンド砥石部12の外面との間に流出されるようになり、研削の際に発生する切粉及びダイヤモンド砥粉を洗い流しながら研削でき、パーティクルの存在しない滑らかな内面を有する段付穴20を形成することが可能となっている。
次に、実施例3に係る段付穴形成用ドリル21につき、図15及び図16を参照して説明すると、図15は、本発明の実施例3における段付穴形成用ドリル21を示す斜視図であり、図16は、段付穴形成用ドリル21を示す縦断側面図である。尚、上記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。
図15に示すように、本実施例におけるダイヤモンドドリルとしての段付穴形成用ドリル21は、先端面と外面にダイヤモンドを着装したダイヤモンド砥石部22と、回転軸として作用する鋼製のシャンク23とで構成されており、ダイヤモンド砥石部22の先端面の中央部が先方に突出されて突状砥石部24が設けられており、この突状砥石部24の側面は、軸方向と平行を成すようにストレート面25が形成されている。また、略円筒形状を成すダイヤモンド砥石部22の外面が側面砥石部22aを構成し、ダイヤモンド砥石部22の先端面が正面砥石部22bを構成しており、突状砥石部24の直径は、側面砥石部22aの直径よりも小さくなるように形成されている。
図16にはこの段付穴形成用ドリル21の断面図が示され、シャンク23の軸心及びダイヤモンド砥石部22の内部には、軸心貫通孔26が形成されており、この軸心貫通孔26に連通する縦方向(軸方向)の本実施例における流出部及び切溝としてのスリット27が突状砥石部24の先端から正面砥石部22bにかけて形成され、図15に示すように、4つのスリット27が十字状になるように突状砥石部24及び正面砥石部22bに切り込みが入れられ、これらのスリット27はダイヤモンド砥石部22の軸心貫通孔26に交差され、突状砥石部24及び正面砥石部22bを4分割している。
本実施例における硬脆材料としての板ガラスを研削する際には、段付穴形成用ドリル21のダイヤモンド砥石部22を、回転させながら板ガラスに形成された段付穴に上方から挿入し、段付穴形成用ドリル21の内部に形成されている軸心貫通孔26に上方から水を供給すると、ダイヤモンド砥石部22のスリット27から水が流出されながら研削されるようになり、流体が過大な抵抗を受けることなく段付穴形成用ドリル21の外部に排出され、流体抵抗を受けることなく板ガラスの外部に流れ出るようになっており、水流が段付穴の内面の研削加工を妨げないとともに、段付穴の環状段部の近傍に直に水流を誘導できるようになっている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施例では、硬脆材料としての板ガラスに既に段付穴が形成されており、この段付穴の研削残部を研削して貫通させる際に、段付穴形成用ドリルの突状砥石部によって段付穴の環状段部を研削するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、段付穴が形成されていない硬脆材料の平板状の板などに、段付穴形成用ドリルを用いて段付穴を形成するようにしてもよい。
尚、上記実施例では、内面に滑らかな平滑面を有する段付穴の研削加工のために段付穴形成用ドリルを使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、内面に微細な凹凸(ざらつき)を有する段付穴の研削加工にも用いることができる。
また、上記実施例では、正面砥石部の中心部が先方に突出されて突状砥石部が形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、突状砥石部が正面砥石部の中心部からずれて形成されていたり、突状砥石部が複数形成されていたり、突状砥石部が多段の段部を有する形状をしていてもよい。
更に、上記実施例では、突状砥石部がスリットによって4分割されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、2分割、5分割、6分割、もしくはそれ以上分割してもよく、より多くのスリットを設けて分割することで軸心貫通孔から流出される流体の量を増やすことができる。
尚、上記実施例では、段付穴形成用ドリルで研削される硬脆材料として板ガラスを用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セラミックや陶器や石材やコンクリートなどのその他の硬脆材料の研削にも用いることができる。
また、上記実施例では、段付穴が形成される対象として板ガラスを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、段付穴が形成される対象として、例えば、照明器具等に用いられるガラスで構成された御碗型の反射鏡などがあり、このような反射鏡に電球を挿設させるためのセンターホールを形成する際に、このセンターホールを段付穴形状に加工する場合がある。本発明の段付穴形成用ドリルは、このような照明器具の反射鏡のセンターホールを形成する際にも使用できる。
本発明の実施例1における段付穴形成用ドリルを示す斜視図である。 段付穴形成用ドリルの先端を示す正面図である。 段付穴形成用ドリルを示す側面図である。 図2における段付穴形成用ドリルを示すIV−IV縦断側面図である。 ダイヤモンド砥石部が板ガラスを研削する前の縦断側面図である。 ダイヤモンド砥石部が板ガラスを研削しているときの縦断側面図である。 図6における段付穴形成用ドリルを示すVII−VII横断平面図である。 ダイヤモンド砥石部が板ガラスを貫通したときの縦断側面図である。 本発明の実施例2における段付穴形成用ドリルを示す斜視図である。 段付穴形成用ドリルの先端を示す正面図である。 段付穴形成用ドリルを示す側面図である。 図10における段付穴形成用ドリルを示すXII−XII縦断側面図である。 ダイヤモンド砥石部が板ガラスを研削しているときの縦断側面図である。 ダイヤモンド砥石部が板ガラスを貫通したときの縦断側面図である。 本発明の実施例3における段付穴形成用ドリルを示す斜視図である。 段付穴形成用ドリルを示す縦断側面図である。
符号の説明
1 段付穴形成用ドリル(ダイヤモンドドリル)
2 ダイヤモンド砥石部
2a 側面砥石部
2b 正面砥石部
3 シャンク
4 突状砥石部
5 ストレート面
6 軸心貫通孔
7 スリット(流出部、切溝)
9 板ガラス(硬脆材料)
10 段付穴
10a 環状段部
10b 研削残部
10C C面
10D 段部面
10L 大径内面
10M 小径内面
10R R面
11 段付穴形成用ドリル(ダイヤモンドドリル)
12 ダイヤモンド砥石部
12a 側面砥石部
12b 正面砥石部
13 シャンク
14 突状砥石部
15 ストレート面
16 軸心貫通孔
17 スリット
18 貫通孔(流出部)
19 板ガラス(硬脆材料)
20 段付穴
20a 環状段部
20b 研削残部
20C C面
20D 段部面
20L 大径内面
20M 小径内面
20R R面
21 段付穴形成用ドリル(ダイヤモンドドリル)
22 ダイヤモンド砥石部
22a 側面砥石部
22b 正面砥石部
23 シャンク
24 突状砥石部
25 ストレート面
26 軸心貫通孔
27 スリット(流出部、切溝)

Claims (5)

  1. 側面砥石部と、正面砥石部と、該正面砥石部の先端に突設された突状砥石部と、から成るダイヤモンド砥石部を、シャンクの先端に備えるとともに、軸心貫通孔を有するダイヤモンドドリルであって、前記軸心貫通孔に連通し、該軸心貫通孔に供給される流体が流出される流出部が、少なくとも前記正面砥石部に設けられていることを特徴とする段付穴形成用ドリル。
  2. 前記流出部が、少なくとも前記正面砥石部に形成された貫通孔で構成されている請求項1に記載の段付穴形成用ドリル。
  3. 前記流出部が、少なくとも前記突状砥石部の先端から前記正面砥石部にかけて形成されている縦方向の切溝で構成されている請求項1に記載の段付穴形成用ドリル。
  4. 前記切溝が、少なくとも前記突状砥石部の先端から前記側面砥石部にかけて形成されている請求項3に記載の段付穴形成用ドリル。
  5. 前記ダイヤモンドドリルと前記硬脆材料との間に偏心運動を与える請求項1ないし4のいずれかに記載の段付穴形成用ドリル。
JP2004146198A 2004-01-16 2004-05-17 段付穴形成用ドリル Pending JP2005324304A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004146198A JP2005324304A (ja) 2004-05-17 2004-05-17 段付穴形成用ドリル
CNB2005100021653A CN100418682C (zh) 2004-01-16 2005-01-14 阶梯孔形成用钻头

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004146198A JP2005324304A (ja) 2004-05-17 2004-05-17 段付穴形成用ドリル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005324304A true JP2005324304A (ja) 2005-11-24

Family

ID=35471051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004146198A Pending JP2005324304A (ja) 2004-01-16 2004-05-17 段付穴形成用ドリル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005324304A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008307760A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Hanex Co Ltd 削孔ビット及び削孔方法
JP2010223571A (ja) * 2009-02-27 2010-10-07 Hitachi Appliances Inc 空気調和機,空気調和機用冷媒量調節器の管座形成用流動ドリル及び管座加工方法
JP2011088270A (ja) * 2009-09-25 2011-05-06 Mori Seiki Co Ltd 工具内流路を有する円筒状回転工具およびこの工具による加工方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008307760A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Hanex Co Ltd 削孔ビット及び削孔方法
JP2010223571A (ja) * 2009-02-27 2010-10-07 Hitachi Appliances Inc 空気調和機,空気調和機用冷媒量調節器の管座形成用流動ドリル及び管座加工方法
JP2011088270A (ja) * 2009-09-25 2011-05-06 Mori Seiki Co Ltd 工具内流路を有する円筒状回転工具およびこの工具による加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100418682C (zh) 阶梯孔形成用钻头
JP2012519602A (ja) ドリルチップおよびドリルチップを有する穴あけ工具
JP2004074402A (ja) 掘削又は切削工具及びその製造のための方法
JP2011051028A (ja) 研削方法、面取りガラス板の製造方法及び研削装置
CN106457429A (zh) 用于高级硬化陶瓷加工的金刚石电镀研磨端铣刀
US20170203374A1 (en) Method for producing a rotary tool and rotary tool
CN103796781B (zh) 可转位式钻头的钻头主体
JP2008155310A (ja) ノンコアドリル及びノンコアドリルを用いた研削方法
WO2015098194A1 (ja) 砥石工具
KR20110056310A (ko) 연마재로 함침되어 있는, 전자 주조된 얇은 벽의 절삭 톱 및 코어 드릴
JP2005324304A (ja) 段付穴形成用ドリル
JP2005199619A (ja) 段付穴形成用ドリル
CN105750596B (zh) 钻头
JP2005324266A (ja) 段付穴形成用ドリル
CN105324202B (zh) 铰孔元件、铰孔工具及其生产方法
JP2006205327A (ja) 超硬刃研削工具及び超硬工具の製造方法
JP2011121323A (ja) ドリルビット
KR100549375B1 (ko) 다이아몬드 코어드릴 및 그 제조방법
JP4258927B2 (ja) セラミックス製板状体の孔あけ方法
JP2011093191A (ja) スクライビングホイール
JP2010253616A (ja) 穴あけ工具
JP2006088242A (ja) 穴明け工具
JP2007083323A (ja) 円筒内周面研削加工方法
JP3657546B2 (ja) ドリル
JP3306443B2 (ja) ダイヤモンドコアードリル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090512