JP2005323944A - 医療用具懸架装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内視鏡検査中に用いられる医療用具を容易かつ確実に保持することができる医療用具懸架装置を提供する。
【解決手段】細長の挿入部を有する医療用具を保持する医療用具保持手段10と、医療用具保持手段10に保持された前記医療用具の前記挿入部を保護する保護部材60と、保護部材60を係止する枠体40と、保護部材60を枠体40に固定する固定手段100と、医療用具保持手段10を支持し、枠体40を保持する支柱20と、支柱20に着脱自在に装着または固定されている脚部30と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】細長の挿入部を有する医療用具を保持する医療用具保持手段10と、医療用具保持手段10に保持された前記医療用具の前記挿入部を保護する保護部材60と、保護部材60を係止する枠体40と、保護部材60を枠体40に固定する固定手段100と、医療用具保持手段10を支持し、枠体40を保持する支柱20と、支柱20に着脱自在に装着または固定されている脚部30と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、医療用具懸架装置、詳しくは、内視鏡使用の際に用いる処置具等の医療用具を保持する医療用具懸架装置に関する。
周知のように、内視鏡は、医療分野等において広く利用されている。術者は、被検者の体腔内に内視鏡の細長い挿入部を挿入することによって、体腔内の臓器を観察することができる。また内視鏡の処置具挿通チャンネル内に必要に応じて挿入した処置具、超音波振動子を有するプローブ、またはメジャー等の医療用具を用いて各種処置等を行うことができる。
ところで、複数の医療用具を用いて各種処置等を行う場合、実際に処置に使用している医療用具以外の複数の医療用具は、例えば助手に保持してもらう必要があり、術者にとっては、医療用具を交換する毎に、助手とのやりとりを行わなくてはならず、大変煩雑なものであった。また、術者が1人で処置を行う場合には、使用していない医療用具を無造作に取り扱うこともできないため、大変不便であった。
このような事情に鑑み、特許文献1には、内視鏡用の処置具を保持する処置具保持スタンドが提案され、開示されている。この処置具スタンドは、一対の腕部、基台、支柱、垂下溝を有する保持平板からなり、上記保持平板の垂下溝が処置具の操作部を保持する保持部として構成されている。
特公平5−6463号公報
しかしながら、上述した特許文献1の処置具スタンドでは、処置具は、該処置具の操作部を保持平板にて保持し、該処置具の先端を弾性的に拡張できる一対の腕部により保持している。
よって、処置具を保持する際に、該処置具の操作部と先端部との2箇所を保持しなければならず、該保持の作業が、術者または助手にとって、煩雑であるといった問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、内視鏡検査中に用いられる医療用具を容易かつ確実に保持することができる医療用具懸架装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明による医療用具懸架装置は、細長の医療用具の挿入部を保護する保護部材と、前記保護部材を係止する枠体と、前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、を有することを特徴とする。
また、医療用具懸架装置は、細長の挿入部を有する医療用具を保持する医療用具保持手段と、前記医療用具保持手段に保持された前記医療用具の前記挿入部を保護する保護部材と、前記保護部材を係止する枠体と、前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、前記医療用具保持手段を支持し、前記枠体を保持する支柱と、前記支柱に着脱自在に装着または固定されている脚部と、を有することを特徴とする。
本発明の医療用具懸架装置によれば、内視鏡検査中に用いられる医療用具を容易かつ確実に保持することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の第1実施の形態を示す医療用具懸架装置の斜視図である。
図1に示すように、医療用具懸架装置1は、支柱20と、該支柱20の上半部20aに装着された保持プレート15と、該保持プレート15に装着された医療用具保持手段である医療用具保持部材10と、支柱20の下半部20bの一端に、ねじ21によりその一端が接続された脚部30とを有している。
図1に示すように、医療用具懸架装置1は、支柱20と、該支柱20の上半部20aに装着された保持プレート15と、該保持プレート15に装着された医療用具保持手段である医療用具保持部材10と、支柱20の下半部20bの一端に、ねじ21によりその一端が接続された脚部30とを有している。
また、医療用具懸架装置1は、脚部30にねじ41により固定された枠体40と、該枠体40に一部が固定された固定手段であるクリップ100と、枠体40に係止された保護部材60と、上記脚部30の他端に接続されたキャスタ51を有する台50とを有している。
医療用具懸架装置1は、台50が処置室等の床面上に置かれて使用される。尚、台50は、重量の重い板状部材により形成されており、医療用具懸架装置1が転倒するのを防止している。
尚、以下の説明においては、下方とは、枠体40からみて床面方向をいい、上方とは、枠体40からみて床面方向とは逆の方向をいう。
支柱20は、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質、例えばステンレスの管により構成されており、上方に延出した支柱20の略中点が上方に延出した方向と直交する方向である横方向に折り曲げられることによりL字型形状を有している。尚、図中、中点から下方に突出した部位を下半部20b、中点から折り曲げられ横方向に突出した部位を上半部20aと称す。
支柱20は、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質、例えばステンレスの管により構成されており、上方に延出した支柱20の略中点が上方に延出した方向と直交する方向である横方向に折り曲げられることによりL字型形状を有している。尚、図中、中点から下方に突出した部位を下半部20b、中点から折り曲げられ横方向に突出した部位を上半部20aと称す。
支柱20の上半部20aの先端は、保護キャップ26によって被覆されている。また、支柱20の上半部20aの上面には、上方に突出する突起である段付きピン23が所定間隔に複数個配設されている。
図2は、図1の支柱20,保持プレート15及び医療用具保持部材10の拡大斜視図、図3は、図2の保持プレート15に医療用具保持部材10が1つのみ装着されている状態を示す拡大斜視図である。
図2に示すように、段付きピン23は、支柱20の上半部20aの外周上面から上方に突出するピン部23bと該ピン部23bの上端に形成された円板状の係止板23aとにより構成されている。
図2に示すように、段付きピン23は、支柱20の上半部20aの外周上面から上方に突出するピン部23bと該ピン部23bの上端に形成された円板状の係止板23aとにより構成されている。
また、支柱20の上半部20aにおける外周の一部に、後述する係止孔16を段付きピン23に係止させることにより保持プレート15が着脱自在に装着されている。尚、ここでは、1つの保持プレート15が装着されている状態を説明するが、支柱20に複数の保持プレート15が装着されていてもよい。
図2に示すように、保持プレート15は、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質、例えば1枚の矩形状のステンレス板材により構成されており、床面に直交する方向(以下、高さ方向と称す)に対し横長の矩形部15aと、該矩形部15aの上端から高さ方向に直交する方向、即ち後方である背面側に折り曲げられた折り曲げ部15bと、折り曲げ部15bの一端から樋状に折り曲げられた樋部15cとにより、構成されている。尚、樋部15cは、支柱20の外周面形状に沿うように樋状に折り曲げられた形状を有する。
樋部15cに、所定間隔の位置に、孔16aと該孔16aに連設された孔16aよりも径の小さい孔16bを有する係止孔16が形成されている。尚、孔16aは、支柱20の段付きピン23の係止板23aよりも大きな径を有しており、孔16bは、係止板23aよりも小さな径を有している。
保持プレート15の折り曲げ部15b及び矩形部15aに、折り曲げ部15b並びに矩形部15aを連通する複数の保持孔17が形成されている。詳しくは、保持孔17は、図3に示すように、折り曲げ部15bに形成された矩形孔17bと、矩形部15aに形成され、該矩形孔17bと連通し、矩形孔17bよりも幅の狭い下方に延出した有底の連通孔17aとにより、構成されている。
このように構成された保持プレート15を支柱20に装着する際には、まず、保持プレート15の係止孔16の孔16aを支柱20の段付きピン23に係止させる。その後、保持プレート15を高さ方向と直交する方向に移動させることにより、段付きピン23を孔16bに移動させる。
このことにより、孔16bには、段付きピン23のピン部23bのみが嵌入し、該孔16bの上方には、段付きピン23の係止板23aが位置する。よって、係止板23aが、保持プレート15の高さ方向の抜けをすることから、保持プレート15が支柱20に装着される。また、保持プレート15に医療用具保持部材10が装着されたままの状態においても、保持プレート15は支柱20から取り外すことができる。
さらに、保持プレート15の保持孔17には、弾性体であって、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質に耐久性のある材質、例えばシリコンゴムにより構成された処置具、プローブ、またはメジャー等を保持する医療用具保持部材10が1個または複数個着脱自在に装着されている。尚、以下、医療用具保持部材10は、処置具を保持する例を挙げて説明する。
医療用具保持部材10を説明すると、図4は、図1乃至図3の医療用具保持部材の正面側斜視図、図5は、図4の医療用具保持部材の背側斜視図、図6は、図2の医療用具保持部材に、処置具を保持した状態を示す医療用具懸架装置1の斜視図である。
図4,図5に示すように、医療用具保持部材10は、肉厚の略円筒体形状に形成されていて、円筒部10aの保持溝11の前方には、高さ方向に保持溝11の直径よりもやや狭い処置具の通過溝12が形成されており、通過溝12の一側方の下部前面には、L字形状のフック10bが一体に形成されている。
医療用具保持部材10は、シリコンゴムにより構成されている。よって、保持溝11は、図6に示すように、外径の異なる処置具80の操作部80a等をゴムの弾性により確実に把持することにより保持する。
また、医療用具保持部材10は、シリコンゴムにより構成されていることにより、保持溝11に把持される処置具80の操作部80aの外径が、保持溝11よりも大きくても、保持溝11は、処置具80の操作部80aを把持することができる。
さらに、通過溝12が形成された円筒部10aの一側壁面は、処置具80の操作部80a等を保持溝11へ挿入する際、上記操作部80a等をガイドするガイド部10cとなっている。
フック10bは、基端部を通過溝12の一側方の下部前面に設けられ、前方に延び出した腕部は、その中程より外方に折り曲げられて、さらにその先端部は、高さ方向上方に向けて突出している。尚、フック10bは、外方に折り曲げられていることにより、操作部80aを有する処置具80(いずれも図6参照)を保持溝11に前方から挿入する際の操作部80aの逃げ部となる。
医療用具保持部材10のフック10bに、図6に示すように、内視鏡を使用する際に用いる処置具81であって、該処置具81の操作部の後端側に形成された、術者が処置具を保持する際に親指を挿通させる処置具固定用のリング81aが係止される。このことにより医療用具保持部材10は、処置具81を保持する。
また、この医療用具保持部材10の通過溝12が形成された円筒部10aの一側壁面の上部に、例えば処置具等の図示しない薬液供給口を落とし込むための通過溝12よりもやや広い幅を有するように切り込まれた切り込み部10eが形成されている。
さらに、医療用具保持部材10は、円筒部10aの背面に、図5に示すように、取り付け部10dが一体に形成されている。そして、取り付け部10dは、高さ方向に幅広に形成された、横断面が矩形状の厚みのある板体により形成されている。
取り付け部10dの円筒部10aの背面寄り基部両側に、保持プレート15の保持孔17の連通孔17a(いずれも図3参照)に挿入して取り付けるための切り込み10fが形成されている。
即ち、取り付け部10dは、高さ方向にレール状に形成されている。また、取り付け部10dの背面側の両側隅部には、保持プレート15の保持孔17の連通孔17aへの挿入性を高めるための、面取りがなされている。
このように構成された医療用具保持部材10は、取り付け部10dを保持プレート15の保持孔17の矩形孔17bに合わせ、切り込み10fを保持プレート15の保持孔17の連通孔17aに挿入することにより、保持プレート15に装着される。
この際、保持プレート15に医療用具保持部材10を、保持プレート15に装着できる最大数を装着しても良いし、図3に示すように、1個のみ装着しても良い。また、図示しないが、保持する処置具の大小に応じて、隣接する処置具が接触しないよう、1個間隔をおいて医療用具保持部材10を保持プレート15に装着しても良い。
このように、保持プレート15に装着された医療用具保持部材10は、図6に示すように、1種類で様々な種類の処置具を保持溝11及びフック10bを用いて保持することができる。
図1に戻って、支柱20の下半部20bに、ねじ21により他端が接続された脚部30が接続されている。詳しくは、脚部30は、例えば支柱20の径よりも大きな径の円筒により構成されており、支柱20は、脚部30の内部に嵌入する。
脚部30の外周には、ねじ21が配設されており、ねじ21の先端を脚部30の内部に嵌入された支柱20の外周面に圧接させることにより、支柱20は、脚部30に固定される。よって、支柱20の外周面に対するねじ21の先端の圧接位置を変えることにより、支柱20の高さを変化させることができる。
さらに、脚部30は、ねじ21を外すだけで、支柱20から脱却できるため、解体した状態で医療用具懸架装置1を収納できる。尚、本実施の形態においては、脚部30は、ねじ21を用いずに、支柱20に固定されて形成されていてもよい。
また、脚部30の上部に、枠体40が接続されている。図7は、図1の枠体,脚部及び台を示した部分斜視図である。
図7に示すように、枠体40は、2つの折り曲げ部が形成された略コの字形状を有した、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質、例えばステンレスの管により形成されており、脚部30の上部にねじ41により固定角度が可変できるよう装着され保持されている。また、枠体40の図中内側の周面に、図11に示すように、後述する長穴40aが1または複数形成されている。
図7に示すように、枠体40は、2つの折り曲げ部が形成された略コの字形状を有した、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質、例えばステンレスの管により形成されており、脚部30の上部にねじ41により固定角度が可変できるよう装着され保持されている。また、枠体40の図中内側の周面に、図11に示すように、後述する長穴40aが1または複数形成されている。
枠体40は、通常は、脚部30に対して、図7に示すように、手前側に傾斜した角度に固定される。このような角度に枠体40を固定することにより、枠体40に後述するビニル袋60が装着しやすくなり、また各種処置具もビニル袋60に収納しやすくなる。さらに脚部30の上部にねじ41により枠体40の固定角度が可変できることから、使用者の身長に応じて、脚部30に対する枠体40の固定角度を可変させることができる。
また、枠体40は、不使用の際には、固定角度を可変させることにより、脚部30と平行となるように固定される。このことにより、収納時に、枠体40をコンパクトに収納することができる。さらに、枠体40は、ねじ41を外すだけで、脚部30から脱却できるため、解体した状態で医療用具懸架装置1を収納できる。
尚、枠体40は、支柱20の下半部20bによって保持されていても良い。また、枠体40は、本実施の形態においては、脚部30または支柱20の下半部20bに固定されていても良い。
枠体40は、保護部材である、例えばビニル袋60(図1参照)を係止するものであり、ビニル袋60は、上方を開口するよう、該ビニル袋60の開口縁を、枠体40に引っ掛けることにより、枠体40に係止される。その後、ビニル袋60の開口縁は、枠体40の一部が固定された固定手段である1または複数のクリップ100により枠体40に固定される。
図6に示すように、保護手段であるビニル袋60は、医療用具保持部材10に保持された各種処置具の挿入部を収納し、上記各種処置具の挿入部が、直に床面や他の物、人等に接触するのを防止する。
尚、ビニル袋60は、一般に市販されているもので良く、該市販されているものであれば、大きさ種類は問わない。また、保護手段としては、ビニル袋に限らず、袋状のものであれば、防水性を有する紙、または布であっても良い。
次に、クリップ100の構成について説明する。図8は、図1のクリップ100の拡大斜視図、図9は、図8のクリップ100の接続部を枠体40の穴に係合させたクリップの開放状態を示す部分斜視図、図10は、図9のX−X線に沿う横断面図、図11は、図9をXIの方向から見た透視正面図、図12は、図9のクリップ100の被覆部を枠体40に被覆させたクリップの固定状態を示す部分斜視図、図13は、図12のXIII−XIII線に沿う横断面図、図14は、図11のクリップの接続部を支柱の穴から脱却する際の状態を示す透視正面図である。
図8に示すように、クリップ100は、弾性体、例えばバネ状の硬質の針金により構成されており、操作部100aと、被覆部100bと、接続部100cとにより主要部が構成されている。
詳しくは、クリップ100は、略コの字状の操作部100aのそれぞれの一端から2つの被覆部100bが樋状に折り曲げられて形成されており、該被覆部100bのそれぞれの一端から、Uの字状を有して、互いの底面100c1が近接して対向するよう、折り曲げられて形成されている。尚、被覆部100bは、枠体40の外周面形状に沿うように樋状に折り曲げられた形状を有している。
このように、構成されたクリップ100は、図11に示すように、接続部100cの一部が、枠体40の長穴40aに嵌入されており、2つの接続部100cのそれぞれの底面100c1が、長穴の長軸側の端部40a1にそれぞれ係合されている。よって、クリップ100は、枠体40に固定されている。
枠体40に、ビニル袋60の開口縁が引っ掛けられて係止していない、所謂開放状態が、図9、図10に示す状態である。クリップ100の開放状態は、クリップ100の2つの接続部100cのそれぞれの底面100c1が、長穴の長軸側の端部40a1にそれぞれ係合され、被覆部100bが、枠体40の外周面に被覆していない状態である。
この開放状態から、2つの接続部100cを回動中心として、操作部100aが回転操作されると、クリップ100の2つの被覆部100bは枠体40の外周面形状に沿うように樋状に折り曲げられた形状を有していることから、図12、図13に示すように、クリップ100の2つの被覆部100bが、枠体40の外周面に被覆される。
尚、クリップ100の2つの接続部100cは、バネ状の針金により構成されていることから、図14に示すように、2つの接続部100cのそれぞれの底面100c1が、当接するよう、圧縮されることにより、長穴40aから脱却することもできる。即ち、クリップ100は、枠体40に対して着脱自在である。
以下、このように構成された本実施の形態の医療用具懸架装置1の作用を説明する。
枠体40にビニル袋60を固定するに際しては、先ず、枠体40にビニル袋60の開口縁を引っ掛けて、枠体40にビニル袋60を係止、即ち仮止めする。
枠体40にビニル袋60を固定するに際しては、先ず、枠体40にビニル袋60の開口縁を引っ掛けて、枠体40にビニル袋60を係止、即ち仮止めする。
次に、ビニル袋60の開口縁を枠体40の外周面と、該枠体40に2つの接続部100cが固定された1または複数のクリップ100の2つの被覆部100bとの間に挟み、クリップ100の2つの被覆部100bを、枠体40の外周面に被覆する。
このことにより、ビニル袋60の開口縁は、1または複数のクリップ100の2つの被覆部100bと、枠体40の外周面との間に挟着され、図1に示すように、ビニル袋60が、枠体40に固定される。
枠体40にビニル袋60が固定された後、上述した図6に示したように、医療用具保持部材10の保持溝11に、処置中に使用されていない処置具80の操作部80aが挿通され、および/または医療用具保持部材10のフック10bに、処置中に使用されていない処置具80の処置具固定用リング81aが係止される。このことのより、処置具80,81は医療用具保持部材10に保持される。
この際、図6に示すように、処置具80,81の挿入部の外表面は、ビニル袋60の中に収められる。尚、検査終了後は、処置具80の操作部80aは、保持溝11から脱却され、また処置具81のリング81aは、フック10bから脱却され、処置具80,81は、ビニル袋60に収められる。
処置具80,81が収められたビニル袋60を枠体40から脱却する際は、クリップ100の操作部100aが、被覆部100bを枠体40の外周面に被覆させたときと反対の方向に回転操作される。
このことにより、図9、図10に示すように、クリップ100は、開放状態となる。この開放状態において、ビニル袋60は枠体40から脱却される。尚、ビニル袋60は、処置具を使用した患者が変更される毎に交換される。
その後、処置具80,81が収められたビニル袋60は、図示しない洗浄装置に運ばれ、処置具80,81は、上記洗浄装置において洗浄され、その後、既知のオートクレーブ処理等により滅菌される。尚、ビニル袋60は廃棄される。
このように、本発明の第1実施の形態を示す医療用具懸架装置1においては、処置の最中に使用されていない処置具80,81は、医療用具保持部材10に保持され、処置具80,81の挿入部の外表面は、枠体40に固定されたビニル袋60に収められる。
よって、処置の最中に使用されていない処置具80,81は、医療用具保持部材10により医療用具懸架装置1に容易かつ確実に保持される。
また、枠体40へのビニル袋60の固定に、枠体40に接続部100cが係合固定されたクリップ100を用いることにより、大きさや種類の異なるビニル袋60を枠体40に固定することができる。また、ビニル袋60は、一般に市販されているものでも利用可能であるため、購入が容易である。
さらに、ビニル袋60を枠体40に固定する際、ビニル袋60側に、固定の為の構成を施す必要がない。また、枠体40からビニル袋60を脱却する際も容易に取り外すことができる。
また、クリップ100は、枠体40に接続部100cが係合固定されていることにより、クリップ100が、意図せずに枠体40から外れることがないことから、クリップ100の紛失を防ぐことができる。
尚、以下、変形例を示す。本実施の形態においては、クリップ100は、バネ状の硬質の針金により構成されていると示したが、これに限らず、クリップ100は、弾性体であれば、樹脂等どのようなもので構成されていてもよいことは云うまでもない。
尚、以下変形例を図15,図16を用いて説明する。図15は、図9中のクリップの代わりに板バネを用いた変形例を示す部分斜視図、図16は、図15のXVI−XVI線に沿う横断面図である。
本実施の形態においては、枠体40にビニル袋60を固定する固定手段は、弾性体であり、例えばバネ状の硬質の針金により構成されたクリップ100を示した。これに限らず、図15に示すように、弾性体であれば、板バネ110を用いて枠体40にビニル袋60を固定してもよい。
詳しくは、図16に示すように、板バネ110は、操作部110aと、被覆部110bと、接続部110cとにより主要部が構成されている。詳しくは、板バネ110は、操作部110aの一端から被覆部110bが樋状に折り曲げられて形成されており、該被覆部110bの一端が接続部110cとなっている。尚、被覆部110bは、枠体40の外周面形状に沿うように樋状に折り曲げられた形状を有している。
板バネ110の接続部110cは、枠体40の外周面に、溶接またはネジ止め等によって固定されている。よって、枠体40に、上述した第1実施の形態のように、クリップ100の接続部100cが係合される長穴40aを形成する必要がない。即ちこの場合、枠体40は中実でよい。
よって、ビニル袋60を枠体40に固定する際には、ビニル袋60の開口縁を、枠体40の外周面と、該枠体40に接続部110cが固定された板バネ110の被覆部110bとの間に挟み、被覆部110bを、枠体40の外周面に被覆する。
このことにより、ビニル袋60の開口縁は、板バネ110の被覆部110bと、枠体40の外周面との間に挟着される。よって、ビニル袋60は枠体40に固定される。このように固定手段を板バネにより構成しても、大きさや種類の異なるビニル袋60は枠体40に容易かつ確実に着脱自在となることから本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、板バネ110は、枠体40に接続部110cが固定されていることにより、板バネ110が、枠体40から外れることがないことから、板バネ110の紛失を防ぐことができる。
尚、以下別の変形例を図17,図18を用いて説明する。図17は、図9中のクリップの変形例を示す部分斜視図、図18は、図17のXVIII−XVIII線に沿う横断面図である。
本実施の形態においては、枠体40にビニル袋60を固定する固定手段は、弾性体であり、例えばバネ状の硬質の針金により構成されたクリップ100を示した。これに限らず、図17に示すように、弾性体であれば、例えば樹脂により構成された枠体40に沿った形状を有するクリップ120を用いて枠体40にビニル袋60を固定してもよい。
詳しくは、図17に示すように、クリップ120は、その断面が下向きのUの字状を有しており、長手方向が枠体40に沿った形状を有している。クリップ120の内周は、枠体40の外周面形状に沿う形状に形成されており、被覆部120bを構成している。
クリップ120は、例えば2つ配設されており、2つのクリップ120は、接続部であるチェーン121を介して枠体40に固定されている。このことにより、クリップ120が、枠体40から外れることがないことから、クリップ120の紛失を防ぐことができる。
よって、ビニル袋60を枠体40に固定する際には、図18に示すように、ビニル袋60の開口縁を、枠体40の外周面に係止させた後、2つのクリップ120の被覆部120bを、枠体40の外周面に被覆する。このことにより、ビニル袋60の開口縁は、2つのクリップ120の被覆部120bと、枠体40の外周面との間に挟着される。よって、ビニル袋60は枠体40に固定される。
このように固定手段をクリップ120により構成しても、大きさや種類の異なるビニル袋60は枠体40に容易かつ確実に着脱自在となることから本実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、クリップ120は、長手方向が枠体40に沿った形状を有していることから、2つのみで、ビニル袋60を枠体40に固定することができる。
尚、クリップ120は、樹脂で構成されていると示したが、これに限らず、ゴムで構成されていても良いし、弾性体であればどのような部材で構成されていても構わない。
また、クリップ120は、2つ配設され、長手方向が枠体40に沿った形状を有していると示したが、これに限らず、長手方向により短い形状を有していても良いし、短いクリップを数を増やして使用する構成としてもよい。
このようにクリップ120を長手方向に短く構成しても、大きさや種類の異なるビニル袋60は枠体40に容易かつ確実に着脱自在となることから本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態においては、保持プレート15と支柱20の上半部20aとは、着脱自在であると示したが、保持プレート15と支柱20の上半部20aとは、固定されていてもよい。
さらに、医療用具保持部材10は、保持プレート15に着脱自在であると示したが、これに限らず、医療用具保持部材10は、保持プレート15に固定されていても良い。
(第2実施の形態)
図19は、本発明の第2実施の形態を示す医療用具懸架装置の斜視図、図20は、図19の枠体を抽出して示した斜視図、図21は、図20の枠体のコイルバネが湾曲された状態を示す部分拡大図である。
図19は、本発明の第2実施の形態を示す医療用具懸架装置の斜視図、図20は、図19の枠体を抽出して示した斜視図、図21は、図20の枠体のコイルバネが湾曲された状態を示す部分拡大図である。
この第2実施の形態の医療用具懸架装置201の構成は、上記図1乃至図14に示した第1実施の形態の医療用具懸架装置1と比して、枠体及び固定手段の構成が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図19に示すように、医療用具懸架装置201の脚部30の上部には、枠体402が接続されている。枠体402は、2つの折り曲げ部が形成された略コの字形状を有した、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質、例えばステンレスの管により形成されており、脚部30の上部にねじ41により固定角度が可変できるよう装着され保持されている。
尚、枠体402は、支柱20の下半部20bによって保持されていても良い。また、枠体402は、本実施の形態においては、脚部30または支柱20の下半部20bに固定されていても良い。
また、図20に示すように、枠体402の2つの先端部に、固定手段である弾性体、例えば図21に示すように、湾曲自在なコイルバネ200が接続されており、該コイルバネ200の先端は、保護キャップ76によって被覆されている。
枠体402は、保護部材である、例えばビニル袋60を係止するものであり、ビニル袋60は、上方を開口するよう、該ビニル袋60の開口縁を、枠体402に引っ掛けられることにより、枠体402に係止される。その後、ビニル袋60は、枠体402に接続されたコイルバネ200の弾性力により、枠体402に固定されている。
以下、このように構成された本実施の形態の医療用具懸架装置201の作用を説明する。
枠体402にビニル袋60を固定するに際しては、先ず、枠体402にビニル袋60の開口縁を引っ掛けて、枠体402にビニル袋60を係止する。この際、枠体402の2つの先端に接続されたコイルバネ200は、それぞれ図20に示す湾曲されていない通常状態から図21に示す状態に湾曲される。
枠体402にビニル袋60を固定するに際しては、先ず、枠体402にビニル袋60の開口縁を引っ掛けて、枠体402にビニル袋60を係止する。この際、枠体402の2つの先端に接続されたコイルバネ200は、それぞれ図20に示す湾曲されていない通常状態から図21に示す状態に湾曲される。
その後、湾曲されたコイルバネ200が開放されると、図19に示すように、コイルバネ200及びコイルバネ200の先端に被覆された保護キャップ76は、枠体402に係止されているビニル袋60の内面を弾性力により押圧する。この際、コイルバネ200の先端に保護キャップ76が被覆されているため、ビニル袋60を損傷することがない。よって、図19に示すように、ビニル袋60は、枠体402に固定される。
枠体402にビニル袋60が固定された後、上述した図6に示したように、医療用具保持部材10の保持溝11に、処置の最中に使用されていない処置具80の操作部80aが挿通され、および/または医療用具保持部材10のフック10bに、処置の最中に使用されていない処置具80の処置具固定用リング81aが係止される。このことのより、処置具80,81は医療用具保持部材10に保持される。
この際、図6に示すように、処置具80,81の挿入部の外表面は、ビニル袋60の中に収められる。尚、検査終了後は、処置具80の操作部80aは、保持溝11から脱却され、また処置具81のリング81aは、フック10bから脱却され、処置具80,81は、ビニル袋60に収められる。
処置具80,81が収められたビニル袋60を枠体402から脱却する際は、コイルバネ200が、ビニル袋60の内面を押圧している方向と反対の方向に湾曲されることにより、その後、ビニル袋60は枠体402から脱却される。さらにその後、コイルバネ200は、図20に示す湾曲されていない通常状態に戻る。尚、ビニル袋60は、処置具を使用した患者が変更される毎に交換される。
その後、処置具80,81が収められたビニル袋60は、図示しない洗浄装置に運ばれ、処置具80,81は、上記洗浄装置において洗浄され、その後、既知のオートクレーブ処理等により滅菌される。尚、ビニル袋60は廃棄される。
このように、本発明の第2実施の形態を示す医療用具懸架装置201においては、処置の最中に使用されていない処置具80,81は、医療用具保持部材10に保持され、処置具80,81の挿入部の外表面は、枠体402に固定されたビニル袋60に収められる。
よって、処置の最中に使用されていない処置具80,81は、医療用具保持部材10により医療用具懸架装置201に容易かつ確実に保持される。
また、枠体402へのビニル袋60の固定に、枠体40の先端に接続されているコイルバネ200の弾性力を用いることにより、別途固定のための部品を設けずに、大きさや種類の異なるビニル袋60を枠体402に固定することができる。また、ビニル袋60は、一般に市販されているものでも利用可能であるため、購入が容易である。
さらに、ビニル袋60を枠体402に固定する際、ビニル袋60側に、固定の為の構成を施す必要がない。また、枠体402からビニル袋60を脱却する際も容易に取り外すことができる。
以下、変形例を図22、図23を用いて示す。図22は、図19の枠体の変形例を示した医療用具懸架装置の部分斜視図、図23は、図22の枠体にビニル袋を固定した状態を示す部分斜視図である。
上述した第2実施の形態においては、コイルバネ200は、枠体402の先端に接続されていると示した。これに限らず、図22に示すように、コイルバネ200は、枠体402の全体を構成していても良い。即ち、コイルバネ200により枠体402を構成しても良い。
このような構成によれば、枠体402にビニル袋60が固定される際は、図23に示すように、先ず、枠体402にビニル袋60の開口縁が引っ掛けられることにより、枠体402にビニル袋60が係止される。この際、枠体402であるコイルバネ200は、それぞれ図22に示す湾曲されていない通常状態から圧縮状態となるように湾曲される。
その後、湾曲されたコイルバネ200が圧縮状態から開放されると、図23に示すように、コイルバネ200全体は、枠体402に係止されているビニル袋60の内面を弾性力により押圧する。よって、ビニル袋60は、枠体402に固定される。
このように、枠体402を構成しても、上述した第2実施の形態の医療用具保護装置と同様の効果を得ることができる。
また、以下、別の変形例を示す。本実施の形態においては、弾性部材は、湾曲自在なコイルバネを示したが、これに限らず、湾曲自在なゴムであってもよい。また、弾性を有し、湾曲自在なものであれば、どのようなものであっても良いことは勿論である。
さらに、本実施の形態においては、枠体402へのビニル袋60の係止は、ビニル袋60の上方を開口するよう、該ビニル袋60の開口縁を、枠体402に引っ掛けることにより行われると示した。
これに限らず、ビニル袋60の開口縁は、枠体402に引っ掛けずに、枠体402の外周面に当接させ、この状態において、固定手段を用いてビニル袋60を枠体402に固定しても良いということは云うまでもない。
また、本実施の形態においても、コイルバネ200の他に、第1実施の形態に示したクリップ100を用いればより効果的に大きさや種類の異なるビニル袋60を枠体402に固定することができるということは云うまでもない。
(第3実施の形態)
図24は、本発明の第3実施の形態を示す医療用具懸架装置に用いる枠体と保護部材の拡大斜視図、図25は、図24のXXV−XXV線に沿う縦断面図、図26は、図25の枠体の固定手段を枠体内に圧縮させたことを示す拡大斜視図、図27は、図26のXXVII−XXVII線に沿う縦断面図である。
図24は、本発明の第3実施の形態を示す医療用具懸架装置に用いる枠体と保護部材の拡大斜視図、図25は、図24のXXV−XXV線に沿う縦断面図、図26は、図25の枠体の固定手段を枠体内に圧縮させたことを示す拡大斜視図、図27は、図26のXXVII−XXVII線に沿う縦断面図である。
この第3実施の形態の医療用具懸架装置301の構成は、上記図1乃至図14に示した第1実施の形態の医療用具懸架装置1と比して、枠体及び固定手段の構成が異なる。よって、この相違点のみを説明し、第1実施の形態と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図24に示すように、医療用具懸架装置301の脚部30(図1参照)の上部には、枠体403が接続されている。枠体403は、2つの折り曲げ部が形成された略コの字形状を有した、公知のオートクレーブや薬剤による滅菌に耐えうる耐熱性、耐薬性のある材質、例えばステンレスの管により形成されており、脚部30の上部にねじ41(図1参照)により固定角度が可変できるよう装着され保持されている。
尚、枠体403は、支柱20の下半部20b(いずれも図1参照)によって保持されていても良い。また、枠体403は、本実施の形態においては、脚部30または支柱20の下半部20bに固定されていても良い。
また、図25に示すように、枠体403の2つの先端部に、有底穴403hがそれぞれ形成されており、該有底穴403hに、固定手段である弾性部材、例えばコイルバネ310が嵌入されており、該コイルバネ310の先端に、例えば樹脂により構成されている固定手段である押圧部材300が接続されている。
枠体403は、保護部材である、例えばビニル袋60を係止するものであり、ビニル袋60は、上方を開口するよう、該ビニル袋60の開口縁を、枠体403に引っ掛けられることにより、枠体403に係止される。その後、ビニル袋60は、枠体403の先端に有底穴403hに嵌入されたコイルバネ310の弾性力により前方に突出した押圧部材300により枠体403に固定されている。
以下、このように構成された本実施の形態の医療用具懸架装置301の作用を説明する。
枠体403にビニル袋60を固定するに際しては、先ず、枠体403にビニル袋60の開口縁を引っ掛けて、枠体403にビニル袋60を仮止めする。この際、枠体403の2つの先端に形成された有底穴403hに嵌入された押圧部材300は、図26、図27に示すように、コイルバネ310が圧縮されることにより、有底穴403hに深く嵌入される。
枠体403にビニル袋60を固定するに際しては、先ず、枠体403にビニル袋60の開口縁を引っ掛けて、枠体403にビニル袋60を仮止めする。この際、枠体403の2つの先端に形成された有底穴403hに嵌入された押圧部材300は、図26、図27に示すように、コイルバネ310が圧縮されることにより、有底穴403hに深く嵌入される。
その後、圧縮されたコイルバネ310が開放されると、図24、図25に示すように、コイルバネ310の先端に接続された押圧部材300は、有底穴403hから飛び出し、枠体403に係止されているビニル袋60の内面をコイルバネ310の弾性力により押圧する。この際、押圧部材300は、樹脂により構成されているため、ビニル袋60を損傷することがない。よって、図24に示すように、ビニル袋60は、枠体403に固定される。
枠体403にビニル袋60が固定された後、上述した図6に示したように、医療用具保持部材10の保持溝11に、処置の最中に使用されていない処置具80の操作部80aが挿通され、および/または医療用具保持部材10のフック10bに、処置の最中に使用されていない処置具80の処置具固定用リング81aが係止される。このことのより、処置具80,81は医療用具保持部材10に保持される。
この際、図6に示すように、処置具80,81の挿入部の外表面は、ビニル袋60の中に収められる。尚、検査終了後は、処置具80の操作部80aは、保持溝11から脱却され、また処置具81のリング81aは、フック10bから脱却され、処置具80,81は、ビニル袋60に収められる。
処置具80,81が収められたビニル袋60を枠体403から脱却する際は、押圧部材300を介してコイルバネ310が圧縮されることにより、押圧部材300が有底穴403h内に嵌入される。その後、ビニル袋60は枠体403から脱却される。
さらに、その後、コイルバネ310及び押圧部材300は、図25に示す通常状態に戻る。尚、ビニル袋60は、処置具を使用した患者が変更される毎に交換される。
その後、処置具80,81が収められたビニル袋60は、図示しない洗浄装置に運ばれ、処置具80,81は、上記洗浄装置において洗浄され、その後、既知のオートクレーブ処理等により滅菌される。尚、ビニル袋60は廃棄される。
このように、本発明の第3実施の形態を示す医療用具懸架装置301においては、処置の最中に使用されていない処置具80,81は、医療用具保持部材10に保持され、処置具80,81の挿入部の外表面は、枠体403に固定されたビニル袋60に収められる。
よって、処置の最中に使用されていない処置具80,81は、医療用具保持部材10により医療用具懸架装置301に容易かつ確実に保持される。
また、枠体403へのビニル袋60の固定に、枠体40の先端に形成されている有底穴403hに嵌入されているコイルバネ310の弾性力、及びコイルバネ310に接続された押圧部材300を用いることにより、別途固定のための部品を設けずに、大きさや種類の異なるビニル袋60を枠体403に固定することができる。また、ビニル袋60は、一般に市販されているものでも利用可能であるため、購入が容易である。
さらに、ビニル袋60を枠体403に固定する際、ビニル袋60側に、固定の為の構成を施す必要がない。また、枠体403からビニル袋60を脱却する際も容易に取り外すことができる。
以下、変形例を示す。本実施の形態においては、弾性部材は、湾曲自在なコイルバネを示したが、これに限らず、弾性を有し、湾曲自在なものであれば、どのようなものであっても良いことは勿論である。
また、本実施の形態においても、コイルバネ310及び押圧部材300の他に、第1実施の形態に示したクリップ100を用いれば、より効果的に大きさや種類の異なるビニル袋60を枠体403に固定することができるということは云うまでもない。
ところで、枠体にビニル袋を固定する方法としては、枠体に突起を設け、該突起にビニル袋を引っ掛けてビニル袋に孔を空けることにより、枠体にビニル袋を固定してもよい。図28は、枠体に突起を設けたことを示す拡大斜視図である。
図28に示すように、枠体404の外周面に、1または複数の突起600が固定されている。詳しくは、枠体404の外周面に一端が固定された突起600は、上方に延出し、上部が、下方に折り曲げられることにより折り曲げられた部位に接続部600aが形成されている。
枠体404にビニル袋60が固定される際は、先ず、枠体403にビニル袋60の開口縁が引っ掛けられることにより、枠体404にビニル袋60が係止される。その後、ビニル袋60の開口縁は、突起600の接続部600aによって孔が空けられる。このことにより、ビニル袋60は、枠体404に固定される。
尚、接続部600aは、下方に折り曲げられていることから、術者等が不用意にぶつかった際、接続部600aによりけがをすることを防ぐことができる。
このような構成によっても、大きさや種類の異なるビニル袋60を枠体404に固定することができる。
さらに、第1実施の形態や第2実施の形態、第3実施の形態と組み合わせて使用すると、より効果的にビニル袋60を枠体404に係止することができる。
また、上述した第1〜第3実施の形態の医療用具懸架装置においては、医療用具は、内視鏡使用の際に用いられるものに適用する例を挙げて示したが、これに限らず、使用の際に一時的に懸架したり、保管の際に懸架したりすることができる他の医療用具についても適用できるということは勿論である。
[付記]
以上詳述した如く、本発明の実施例によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1)細長の医療用具の挿入部を保護する保護部材と、
前記保護部材を係止する枠体と、
前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、
を有することを特徴とする医療用具懸架装置。
以上詳述した如く、本発明の実施例によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1)細長の医療用具の挿入部を保護する保護部材と、
前記保護部材を係止する枠体と、
前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、
を有することを特徴とする医療用具懸架装置。
(2)細長の挿入部を有する医療用具を保持する医療用具保持手段と、
前記医療用具保持手段に保持された前記医療用具の前記挿入部を保護する保護部材と、
前記保護部材を係止する枠体と、
前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、
前記医療用具保持手段を支持し、前記枠体を保持する支柱と、
前記支柱に着脱自在に装着または固定されている脚部と、
を有することを特徴とする医療用具懸架装置。
前記医療用具保持手段に保持された前記医療用具の前記挿入部を保護する保護部材と、
前記保護部材を係止する枠体と、
前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、
前記医療用具保持手段を支持し、前記枠体を保持する支柱と、
前記支柱に着脱自在に装着または固定されている脚部と、
を有することを特徴とする医療用具懸架装置。
(3)前記保護部材は、防水性を有する袋であり、該袋に開口部が形成されており、該開口部の開口縁が前記枠体に係止されることを特徴とする付記1または2に記載の医療用具懸架装置。
(4)前記保護部材は、前記枠体に対し交換自在に取付けられることを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(5)前記枠体は、2つの折り曲げ部が形成された略コの字状を有する棒状部材により構成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(6)前記固定手段は、接続部と、前記枠体を被覆する被覆部とを有し、前記接続部は、前記枠体に固定されていることを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(7)前記枠体は、管状に形成されており、該管の周面に穴が穿設されており、該穴に、前記固定手段の接続部が係合固定されていることを特徴とする付記6に記載の医療用具懸架装置。
(8)前記枠体は、前記支柱または前記脚部に着脱自在かつ固定角度自在に保持されていることを特徴とする付記1〜7に記載の医療用具懸架装置。
(9)前記固定手段は、前記枠体に着脱自在であることを特徴とする付記1〜8のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(10)前記固定手段は、弾性部材により構成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(11)前記固定手段は、前記枠体の先端に一部が固定されたコイルバネであることを特徴とする請求項1〜5、または8〜10のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(12)前記固定手段は、前記枠体の全体を構成していることを特徴とする付記1〜5または8〜10のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(13)前記枠体の先端に、さらに有底穴が形成されており、前記固定手段は、前記有底穴に嵌入された弾性部材を有する押圧部材であることを特徴とする付記1〜5、8〜10のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(14)前記医療用具保持手段は、前記医療用具の操作部を保持するときの保持形態が異なる複数の保持部を有し、これら保持部が一体的に構成されてなることを特徴とする付記1〜13に記載の医療用具懸架装置。
(15)前記医療用具保持手段は、前記医療用具の操作部を保持する保持溝と、前記医療用具の操作部のリング部が係止されるフック部とを有することを特徴とする付記14に記載の医療用具懸架装置。
(16)前記医療用具保持手段が係止される保持プレートと、この保持プレートを支持する支柱とを有し、
前記保持プレートは、前記支柱に対し着脱自在に構成され、
前記医療用具保持手段は、前記保持プレートに対して着脱自在に構成されたことを特徴とする付記15または16に記載の医療用具懸架装置。
前記保持プレートは、前記支柱に対し着脱自在に構成され、
前記医療用具保持手段は、前記保持プレートに対して着脱自在に構成されたことを特徴とする付記15または16に記載の医療用具懸架装置。
(17)前記医療用具保持手段は、弾性体により形成されていることを特徴とする付記14〜16のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(18)前記医療用具保持手段は、前記保持プレートに対して複数着脱自在であることを特徴とする付記14〜17のいずれか1つに記載の医療用具懸架装置。
(19)前記医療用具保持手段は、前記医療用具の操作部を前記保持溝に挿入するに際して、前記医療用具の操作部をガイドするガイド部をさらに有することを特徴とする付記14〜18のいずれか1つに記載の医療用具懸架装置。
(20)前記医療用具保持手段は、オートクレーブに耐えうる耐熱性又は薬剤による滅菌に耐えうる耐薬性を有する部材により構成されていることを特徴とする付記14〜19のいずれか1つに記載の医療用具懸架装置。
(21)前記医療用具保持手段は、該医療用具を保持する手段の背面に、横断面が矩形状を有する前記医療用具保持手段の高さ方向にレール状に形成された取り付け部を有し、また前記保持プレートは、前記医療用具保持手段を係止するための保持孔を有し、前記取り付け部は、前記保持孔に対し、着脱自在に挿入されることを特徴とする付記14〜20のいずれか1つに記載の医療用具懸架装置。
(22)前記医療用具保持手段の保持溝は、テーパ面が形成されていることを特徴とする付記14〜21のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(23)前記医療用具保持手段の保持溝は、段付き形状に形成されていることを特徴とする付記14〜22のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(24)前記医療用具保持手段のフック部は、前記医療用具保持手段の前面に、前記医療用具保持手段の高さ方向に突出するL字形に形成されていることを特徴とする付記15〜23のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(25)前記医療用具保持手段のフック部は、略中点が前記医療用具を保持する手段の高さ方向に略直交する方向に対し所定の角度を以て外方に折り曲げられた形状を有することを特徴とする付記15〜24のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(26)前記医療用具保持手段の取り付け部は、前記医療用具保持手段の高さ方向に対して略直交する方向に一対の抜け止め用凸部を有しており、また前記保持プレートの保持孔は、前記保持プレートの高さ方向に対して略直交する方向に一対の抜け止め用凹部を有しており、前記取り付け部を前記保持孔に挿入した際、前記一対の抜け止め用凸部は、前記一対の抜け止め用凹部に係止されることを特徴とする付記21〜25のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(27)前記医療用具保持手段は、前記保持孔に前記医療用具が把持された際、前記医療用具に形成された一対の係止部により、前記医療用具を保持する手段の高さ方向において、挟持されることを特徴とする付記21〜26のいずれか1つに記載の医療用具懸架装置。
(28)前記保持プレートは、前記支柱に対して複数着脱自在であることを特徴とする付記16〜27のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(29)前記保持プレートには、係止孔が形成されているおり、また前記支柱には、突起が形成されており、前記係止孔が、前記突起に係止されることにより、前記保持プレートは、前記支柱に装着されることを特徴とする付記16〜28のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(30)前記係止孔は、径の異なる大小の2つの孔により構成されており、前記突起は、該突起の上端部に、前記係止孔の小さい孔の径よりも大きい径を有する係止板が形成された段付きピンで構成されており、前記段付きピンは、前記係止板が前記係止孔の小さい孔に嵌入することにより、前記保持プレートが、前記支柱に対し、高さ方向に脱却するのを防止することを特徴とする付記16〜29のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(31)前記保持プレートは、マグネットにより構成されており、前記保持プレートは、マグネットにより、前記支柱に対し着脱自在であることを特徴とする付記16〜30のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(32)前記支柱は、該支柱に着脱自在に接続される脚部を有することを特徴とする付記16〜31のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(33)前記脚部は、前記支柱の高さを調節できることを特徴とする付記32に記載の医療用具懸架装置。
(34)前記脚部は、キャスタ付きの台に着脱自在に接続されることを特徴とする付記32または33に記載の医療用具懸架装置。
(35)前記医療用具保持手段は、ディスポーザブルの部材で構成されていることを特徴とする付記14〜34のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
(36)前記ディスポーザブルの部材は、発泡スチロールであることを特徴とする付記35に記載の医療用具懸架装置。
1…医療用具懸架装置
10…医療用具保持部材
20…支柱
30…脚部
40…枠体
60…ビニル袋
80…処置具
81…処置具
100…クリップ
100b…被覆部
100c…接続部
110…板バネ
120…クリップ
121…接続部
200…コイルバネ
201…医療用具懸架装置
300…押圧部材
301…医療用具懸架装置
310…コイルバネ
402…枠体
403…枠体
403h…有底穴
代理人 弁理士 伊藤 進
10…医療用具保持部材
20…支柱
30…脚部
40…枠体
60…ビニル袋
80…処置具
81…処置具
100…クリップ
100b…被覆部
100c…接続部
110…板バネ
120…クリップ
121…接続部
200…コイルバネ
201…医療用具懸架装置
300…押圧部材
301…医療用具懸架装置
310…コイルバネ
402…枠体
403…枠体
403h…有底穴
代理人 弁理士 伊藤 進
Claims (10)
- 細長の医療用具の挿入部を保護する保護部材と、
前記保護部材を係止する枠体と、
前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、
を有することを特徴とする医療用具懸架装置。 - 細長の挿入部を有する医療用具を保持する医療用具保持手段と、
前記医療用具保持手段に保持された前記医療用具の前記挿入部を保護する保護部材と、
前記保護部材を係止する枠体と、
前記保護部材を前記枠体に固定する固定手段と、
前記医療用具保持手段を支持し、前記枠体を保持する支柱と、
前記支柱に着脱自在に装着または固定されている脚部と、
を有することを特徴とする医療用具懸架装置。 - 前記保護部材は、防水性を有する袋であり、該袋に開口部が形成されており、該開口部の開口縁が前記枠体に係止されることを特徴とする請求項1または2に記載の医療用具懸架装置。
- 前記保護部材は、前記枠体に対し交換自在に取付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
- 前記枠体は、2つの折り曲げ部が形成された略コの字状を有する棒状部材により構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
- 前記固定手段は、接続部と、前記枠体を被覆する被覆部とを有し、前記接続部は、前記枠体に固定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
- 前記枠体は、管状に形成されており、該管の周面に穴が穿設されており、該穴に、前記固定手段の接続部が係合固定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
- 前記固定手段は、弾性部材により構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
- 前記固定手段は、前記枠体の先端に一部が固定されたコイルバネであることを特徴とする請求項1〜5、8のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
- 前記枠体の先端に、さらに有底穴が形成されており、前記固定手段は、前記有底穴に嵌入された弾性部材を有する押圧部材であることを特徴とする請求項1〜5、8のいずれかに記載の医療用具懸架装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004146992A JP2005323944A (ja) | 2004-05-17 | 2004-05-17 | 医療用具懸架装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004146992A JP2005323944A (ja) | 2004-05-17 | 2004-05-17 | 医療用具懸架装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005323944A true JP2005323944A (ja) | 2005-11-24 |
Family
ID=35470747
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004146992A Withdrawn JP2005323944A (ja) | 2004-05-17 | 2004-05-17 | 医療用具懸架装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005323944A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022196395A1 (ja) * | 2021-03-18 | 2022-09-22 | 国立大学法人愛媛大学 | 内視鏡洗浄カート |
CN115089240B (zh) * | 2022-07-15 | 2023-04-07 | 中山大学肿瘤防治中心(中山大学附属肿瘤医院、中山大学肿瘤研究所) | 一种乳腺腔镜手术的操作腔隙悬吊装置 |
WO2024075328A1 (ja) * | 2022-10-06 | 2024-04-11 | 日本碍子株式会社 | Iii族元素窒化物半導体基板 |
-
2004
- 2004-05-17 JP JP2004146992A patent/JP2005323944A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022196395A1 (ja) * | 2021-03-18 | 2022-09-22 | 国立大学法人愛媛大学 | 内視鏡洗浄カート |
CN115089240B (zh) * | 2022-07-15 | 2023-04-07 | 中山大学肿瘤防治中心(中山大学附属肿瘤医院、中山大学肿瘤研究所) | 一种乳腺腔镜手术的操作腔隙悬吊装置 |
WO2024075328A1 (ja) * | 2022-10-06 | 2024-04-11 | 日本碍子株式会社 | Iii族元素窒化物半導体基板 |
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Date | Code | Title | Description |
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