JP2005323742A - 電気かみそり - Google Patents

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Abstract

【課題】内刃フレームに対して、内刃を上下、左右、前後方向へがた付く余地のない状態で固定して、動力ロスがなく、しかも効果的な髭切断を行える電気かみそりを提供する。
【解決手段】内刃フレーム16に装着固定されるスリット刃型の内刃17を備えている。内刃17は、外刃24に摺接する湾曲壁17aと、湾曲壁17aに連続して下向きに伸びる前後一対の取付壁17bとを含んで断面逆U字状に形成する。前後一対の取付壁17bの下部両側に、装着溝30を切り欠き形成し、左右の装着溝30の間に上向きに突出する係合爪31を形成する。内刃フレーム16の前後面に、装着溝30に係合するかしめ突起50と、係合爪31に対応する抜止凹部51とを設ける。内刃フレーム16に内刃17を装着した状態において、装着溝30と係合するかしめ突起50の突端をかしめ変形する、さらに折り曲げた係合爪31は抜止凹部51に係合させて、上下、左右、前後方向へがた付く余地のない状態で、内刃17と内刃フレーム16とを一体化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、往復駆動されるスリット刃型の内刃を備えている電気かみそりに関し、内刃フレームに対する内刃の取付構造に改良を加えたものである。
スリット刃型の内刃は内刃フレームと一体化されて、ユニット部品化した状態で使用することが多い。例えば、特許文献1においては、シート状の内刃ブランクに塑性加工を施して、断面が王冠形状の内刃を形成し、その下側に設けられる取付壁の間に内刃フレームを装着して、取付壁を内刃フレームにかしめ固定している。そのために、取付壁の側にかしめ穴の一群を開口し、内刃フレームの前後面のそれぞれに、かしめ穴に対応するかしめ突起の一群を形成している。かしめ突起は超音波溶着装置で加熱変形されて、取付壁を抜け外れ不能に固定保持する。同様のかしめ構造は特許文献2にも開示されている。
特開平10−277276号公報(段落番号0040、図4) 特開2001−62163号公報(段落番号0025、図13)
上記のように、特許文献1に係る内刃の固定構造によれば、内刃の取付壁の多数個所を分離不能に固定できる。しかし、内刃と内刃フレームとの装着作業を簡便化するために、かしめ穴の直径寸法をかしめ突起の直径寸法より大きく形成しているので、かしめ突起をかしめた状態であっても、内刃が上下あるいは左右方向へがた付くおそれがある。内刃ががた付く状態では、動力ロスを生じるばかりでなく、髭の切断効率が低下するのを避けられない。とくに、切断負荷が大きくなると、髭の切断効率が明確に低下する。熱変形した突起先端部の形状にばらつきを生じやすく、形状のばらつきを吸収するための余裕空間をかみそりヘッド内に確保しなければならない不利もある。
本発明の目的は、内刃を内刃フレームに対して、上下、左右、前後方向へがた付く余地のない状態で固定でき、したがって動力ロスがなく、しかも効果的な髭切断を行える電気かみそりを提供することにある。
本発明は、外刃ホルダー14に固定される外刃24と、内刃フレーム16に装着固定されるスリット刃型の内刃17とを備えている往復動型の電気かみそりにおいて、内刃17が、外刃24に摺接する湾曲壁17aと、湾曲壁17aに連続して下向きに伸びる前後一対の取付壁17bとを含んで断面逆U字状に形成されており、前後一対の取付壁17bの下部両側に装着溝30が切り欠き形成され、左右の装着溝30の間に上向きに突出する係合爪31が形成されており、内刃フレーム16の前後面に、装着溝30に係合するかしめ突起50と、係合爪31に対応する抜止凹部51とが設けられており、装着溝30と係合するかしめ突起50の突端をかしめ変形し、かつ、折り曲げた係合爪31を抜止凹部51に上下の位置関係で係合させることにより、内刃17と内刃フレーム16とを分離不能に一体化している。
装着溝30の外面には、加熱変形されたかしめ突起50の張出片50aを受け入れる凹み座38を形成し、張出片50aと凹み座38とを上下、左右、前後方向へ相対移動不能に係合させることができる。
内刃フレーム16の前後面には、内刃17の取付壁17bを密着接合させる刃装着面45を形成し、刃装着面45の下部には、取付壁17bの下縁および両側縁を受け止める刃受段部46を形成することができる。
凹み座38は、取付壁17bに形成した装着溝30の下端開口より上方に形成されている。
前後一対の取付壁17bの下部両側には、装着溝30が切り欠き形成され、各装着溝30に隣接して係合爪31が形成されている。
本発明では、内刃17を構成する取付壁17bの下部両側に装着溝30を切り欠き形成し、左右の装着溝30の間に上向きに突出する係合爪31を形成した。さらに、内刃フレーム16の前後面に、装着溝30に係合するかしめ突起50と、係合爪31に対応する抜止凹部51とを設けた。これら両者16・17を組み付けた状態において、装着溝30と係合するかしめ突起50の突端をかしめ変形し、かつ、折り曲げた係合爪31を抜止凹部51と上下に係合することにより、内刃17と内刃フレーム16とを分離不能に一体化した。
上記のように、取付壁17bの下部両側をかしめ突起50で固定し、さらに、かしめ突起50の間に設けた係合爪31を折り曲げて抜止凹部51と係合させる内刃固定構造によれば、かしめ突起50を装着溝30に差し込み係合することで両者を簡単に仮組みできる。つまり、前後の取付壁17bと内刃フレーム16とを互いに押し込み操作するだけでかしめ突起50を装着溝30に簡便に係合できる。かしめ突起にかしめ穴を嵌め込む必要があった従来の内刃固定構造に比べて、かしめ突起50と装着溝30との間の余裕隙間を小さくできる利点もある。
かしめ突起50をかしめ変形した状態では、内刃フレーム16から分離しやすい取付壁17bの両端を確実に固定できるうえ、取付壁17bを前後(厚み方向)方向、および左右方向へ遊動不能に固定し、係合爪31が抜止凹部51と係合することにより、内刃17が内刃フレーム16から分離する向きの遊動を規制でき、したがって内刃17を内刃フレーム16に対して、上下、左右、前後方向へがた付く余地のない状態で固定でき、これにより動力ロスがなく、しかも効果的な髭切断を行える電気かみそりを提供できる。
装着溝30の外面に、加熱変形されたかしめ突起50の張出片50aを受け入れる凹み座38が形成されていると、かしめ突起50を加熱変形した状態において、張出片50aを凹み座38に密着させて、凹み座38の周囲段部で張出片50aの密着面を受け止めることができるので、取付壁17bを上下、左右、前後方向へ相対移動不能に固定して、内刃17を内刃フレーム16に対してさらに確実に固定できる。
内刃フレーム16の前後面に刃装着面45を形成し、その下部に刃受段部46を形成してあると、内刃17を内刃フレーム16に装着した状態において、取付壁17aの下縁および両側縁を刃受段部46で受け止めて、内刃17を適正な装着姿勢に位置決めし、同時に取付壁17aの下方移動を規制できるので、内刃17を内刃フレーム16に対してさらに確実に固定することができる。
取付壁17bに形成した装着溝30の下端開口より上方に、凹み座38が形成されていると、かしめ突起50を熱変形した状態において、張出片50aの下周縁が刃受段部46と接触干渉するのを防止して、内刃17を正確に位置決めした状態で内刃フレーム16に装着固定できる。張出片50aの外形形状は、必ずしも一定ではなく、外形形状にばらつきを生じやすいが、そうした場合でも張出片50aの下縁が刃受段部46に接するのを確実に防止できるからである。
取付壁17bの下部両側に設けた装着溝30に隣接して係合爪31が形成されていると、かしめ突起50の近傍において、取付壁17bを係合爪31で移動不能に係合固定できるので、内刃フレーム16に対して内刃17をさらに確実にしかも強固に固定できる。
(実施例) 図1ないし図10は本発明に係る電気かみそりの実施例を示す。図2において電気かみそりは、本体ケース1と、本体ケース1に組み付けられる作動ユニットとで構成する。本体ケース1の一側には、メインスイッチ用のスイッチボタン2が配置され、本体ケース1の前面中央に設けた上下一対の表示パネル3の間に、運転モードを切り換えるための選択スイッチ用のスイッチボタン4が配置してある。作動ユニットは、本体ケース1に装填される電装品ユニットと、その上部に設けられるかみそりヘッドとからなる。電装品ユニットは、内フレームに回路基板と、2次電池5とモーター6などを組み付けて構成してある。
図3および図4において、かみそりヘッドには、前後一対のメイン刃10・10と、両メイン刃10・10間に配置されるセンター刃11と、モーター6の回転動力を往復動力に変換して、メイン刃10・10およびセンター刃11に伝える振動子12などが設けられている。メイン刃10は、外刃ホルダー14に固定される外刃ユニット15と、内刃フレーム16に装着固定される内刃17とで構成する。同様に、センター刃11は、それぞれスリット刃からなる外センター刃18および内センター刃19とで構成する。振動子12は、かみそりヘッドの基台13の内部に収容してあり、その上面には、前後一対の内刃17を駆動する駆動軸21と、内センター刃19を駆動する駆動軸22とが突設されている。
図4において外刃ユニット15は、エッチング法あるいは電鋳法によってシート状の網刃として形成される外刃24と、外刃24を断面逆U字状に保形する外刃フレーム25とで構成してある。外刃フレーム25は上下面が開口する枠体からなり、その左右側壁と前後壁のいずれか一方とが、外刃ホルダー14に対して取り外し可能に係合装着してある。基台13の左右に配置した解除ボタン26をばね27に抗して押し込み操作すると、解除ボタン26と外刃ホルダー14との係合状態を解除して、外刃ホルダー14を基台13から取り外すことができる。
内刃17はエッチング法によって形成されるシート状のスリット刃からなり、後述するようにプレス加工によって断面逆U字状に折り曲げられたのち、内刃フレーム16に装着固定される。図5ないし図7において内刃17は、外刃24に摺接する湾曲壁17aと、湾曲壁17aに連続して下向きに伸びる前後一対の取付壁17bとを含み、前後一対の取付壁17bの下部両側に装着溝30が切り欠き形成され、左右の装着溝30に隣接して係合爪31が形成されている。シート状のスリット刃を断面逆U字状に折り曲げることにより、取付壁17bは下すぼまりテーパー状となる。
図7に示す内刃17の展開図において、刃シートの幅方向中央には、緩やかに湾曲する第1小刃33と第1スリット34とを交互に形成してあり、第1小刃33と第1スリット34の前後に連続して第2小刃33aと第2スリット34aとを形成してある。さらに、第2小刃33aの終端に臨んで長円状の毛屑排出穴35の一群を形成してある。
前後の第2小刃33aと第2スリット34aとは、第1小刃33と第1スリット34の傾斜方向とは、それぞれ逆向きに傾斜する状態で湾曲してある。その結果、第1小刃33とその前後に連続する第2小刃33a、および第1スリット34とその前後に連続する第2スリット34aとは、それぞれ全体として緩やかなS字を構成する。第1小刃33と第2小刃33aとの境界部分、すなわち、両小刃33・33aの湾曲方向が逆向きに変化する個所(以下、変曲個所という)には、隣接する小刃33・33aどうしを繋ぐ補強リブ36が設けてある。なお、両小刃33・33aは、先に説明した湾曲壁17aの領域の一端から他端にわたって形成してある。
図1および図7において装着溝30は、使用状態における取付壁17bの下部両側に切り欠き形成したコ字状の溝からなり、その溝周縁に沿って凹み座38を形成してある。凹み座38は、後述するかしめ突起50の張出片50aを受け止めて、かしめ固定した取付壁17bが装着面から浮き離れるのを防止するのはもちろんのこと、内刃17が左右方向および上下方向へ遊動するのを規制するために設けられている。凹み座38は装着溝30の下端開口より上方に形成する。これは、かしめ突起50の突端を超音波溶着装置で溶融変形した状態において、その外形形状がばらつきやすい張出片50aの下周縁が、内刃フレーム16の刃受段部46と接当干渉するのを防いで、内刃17を正確に位置決めした状態で内刃フレーム16に装着するためである。
係合爪31は、取付壁17bの下端寄りから上向きに突出した舌片状の突起からなり、その周囲が横臥C字状の溝39で囲まれている。係合爪31の突出基端は他の部分より幅狭に形成してあり、さらに基端中央に左右に長い溝40が形成してある。係合爪31を簡単に折り曲げ変形するためである。
内刃フレーム16は、上下面が開口する左右横長の刃装着台42と、刃装着台42の両側上面に突設した一対の側壁43と、刃装着台42の内面下部に設けた受動片44とを一体に備えたプラスチック成形品からなる。刃装着台42の前後面には、内刃17の取付壁17bを密着接合するための刃装着面45が形成され、その下側と左右端とにわたって刃受段部46が膨出形成されている。内刃17の取り付け作業を簡便化するために、前後の刃装着面45は下すぼまりテーパー状の傾斜面で形成する(図6参照)。
刃受段部46の段部長さは、内刃17の厚み寸法の概ね2倍とする。かしめ突起50の張出片50aが刃受段部46の前後面から突出するのを避けるためである。図4に示すように、受動片44は、振動子12に設けた駆動軸21で左右傾動可能に係合捕捉されて、内刃ばね47で押し上げ付勢してある。
図1において前後の刃装着面45には、先に説明した装着溝30と係合するかしめ突起50と、係合爪31に係合する抜止凹部51とを左右一対ずつ形成する。かしめ突起50は四角形状の突起からなり、その左右幅は装着溝30の左右幅より僅かに小さく設定する。抜止凹部51は四角形状の凹みからなり、その左右幅は係合爪31の左右幅より僅かに大きく設定する。
上記構成の内刃フレーム16と内刃17とは、つぎのような手順で一体化してユニット部品化する。逆U字状に折り曲げられた内刃17の取付壁17bを前後に拡開しながら、両取付壁17bの間に内刃フレーム16を嵌め込んで、その刃装着面45に設けたかしめ突起50を装着溝30の下端開口に差し込み係合する。この状態の内刃17は、内刃フレーム16に対して左右方向へ位置決めされるので、その状態のまま内刃17の全体を押し込み操作するだけで、かしめ突起50を装着溝30の上端に係合させ、取付壁17bを内刃17これ自体の弾性力で刃装着面45に密着接合できる。
上記のように仮組みした内刃フレーム16と内刃17とは、かしめ突起50の突端を超音波溶着装置で加熱しながら押し潰し変形することにより分離不能に一体化される。図5および図8に示すように、押し潰し変形された張出片50aは、装着溝30の周縁からはみ出して凹み座38に受け止められ、そのはみ出し面の上下部分、および左右部分が凹み座38の周縁段部に密着接合する。そのため、張出片50aが固化した状態では、内刃17は上下、左右、前後のいずれの方向へも遊動できない状態で固定される。最後に、係合爪31を内向きに折り曲げて、図6に示すように係合爪31を抜止凹部51に係合させる。このように、係合爪31を抜止凹部51に係合した状態においては、係合爪31の上端が抜止凹部51の上周壁で受け止められるので、内刃17の上方への移動が規制される。
内刃17はエッチング法によって形成する。詳しくは、焼き入れ処理されたステンレス板材を原材料54にして、その板面の表裏にエッチングパターンを形成し露光することにより、必要個所にレジスト膜を形成する。こののち、ステンレス板材にエッチング液を噴射して、不必要な個所を板面の表裏から侵食除去する。具体的には、図9に示すように内刃ブランク17Bの周囲を囲む外郭溝55と、第1スリット34と、第2スリット34aと、毛屑排出穴35と、装着溝30と、係合爪31の周りを囲む溝39と、係合爪31の基端の溝40などを侵食除去する。なお、装着溝30が、表面および裏面で進行する腐食作用によって形成されるのに対して、凹み座38はハーフエッチングによって、すなわち表面側からの腐食作用によってのみ形成される。内刃ブランク17Bは、外郭溝55の周囲1箇所に設けた橋絡部56を介して周囲の板面と繋がっており、この橋絡部56を切断することにより、単部品化され、その切断面を整形することにより、図7に示すシート状の内刃17が得られる。
シート状の内刃17は、図10に示すプレス加工を経て、断面逆U字状に折り曲げる。まず、前段曲げ用の固定金型58と可動金型59を用いて、シート状の内刃17を断面台形状に曲げる。次に、次段曲げ用の固定金型60と可動金型61を用いて、断面台形状の内刃17を断面逆U字状に折り曲げる。このとき、前後の取付壁17bは、内刃フレーム16の刃装着面45と同様に、下すぼまりテーパー状に形成するが、前後の取付壁17bで挟む角度が、前後の刃装着面45で挟む角度より大きくなるようにする。内刃17を刃装着面45に装着するとき、前後の取付壁17bを刃装着面45に密着させるためである。
先に説明したように、内刃17の湾曲壁17aは斜めに湾曲する第1小刃33の一群によって構成されている。そのため、湾曲壁17aを成形するときに、第1小刃33で発生する変形応力が湾曲壁17aの曲げ中心に対して交差し、その結果、湾曲壁17aを適正な形状に成形できないおそれがある。このような変形応力の歪を補正し、湾曲壁17aを適正な形状に成形するために、前後の第2小刃33aは、第1小刃33の傾斜方向に対して逆向きに傾斜させて、前後の第2小刃33aと第1小刃33とが全体として緩やかなS字を構成するようにし、第1小刃33と第2小刃33aに生じる変形応力どうしが打ち消しあうようにしている。
さらに、湾曲壁17aの中途部前後2箇所の変曲個所に補強リブ36を設けて、隣接する第1小刃33、および第2小刃33aどうしを繋いでいることも、湾曲壁17aをばらつきなく適正な形状に成形することに役立っている。変曲個所の前後では、第1小刃33と第2小刃33aとが、互いに逆向きにねじれ変形しており、変曲個所での強度が低下する傾向があるが、補強リブ36を設けることによって変曲個所の強度を向上し、湾曲面に塑性変形させる際の変形応力に補強リブ36が対向するからである。
以上のように、ステンレス板材からなる原材料54に焼き入れを施したのち、エッチング処理を行ってシート状の内刃ブランク17Bを形成し、内刃ブランク17Bにプレス加工を施して内刃17を得る製造方法によれば、シート状の内刃ブランク17Bにプレス加工を施したのち焼き入れを行う場合に比べて、プレス加工時の内刃ブランク17Bの靭性を大幅に向上できる。したがって、図10bに示すように内刃ブランク17Bに湾曲壁17aを形成するとき、その湾曲半径が小さい場合でも、湾曲壁17aに割れや、うねりを生じることなく、適正に湾曲壁17aを形成することができ、外刃24に対するうち刃17の接触状態が良好なものとなる。また、板材からなる原材料54に焼き入れを施すので、プレス加工を施したのち焼き入れを行う場合に比べて、焼き入れをむらなく均一に行える。
エッチング法で内刃ブランク17Bを形成すると、その厚みを均一化できるうえ、プレス加工時に第1小刃33や補強リブ36の一部が欠損したり、あるいは変形したりすることがなく、内刃17の歩留まりが向上して、その製造コストを削減化できる。さらに、図4の拡大図に示すように、エッチング液の侵食作用によって、外刃24と摺接する第1小刃33の切刃先端を傾斜させることができるので、精密プレスによって内刃を形成する場合に比べて、内刃17の切れ味を格段に向上させることができる。また、バリ除去作業や、研磨などの後加工を省略できる利点もある。
前後の第2小刃33aと第1小刃33とは、全体として緩やかなS字を構成するが、湾曲壁17aの仮想中心線に対して第1小刃33と第2小刃33aとが斜めに傾いているので、髭を引き切りでき、その分だけ両小刃33・33aの切れ味が向上する。第1小刃33と第2小刃33aとが、全体として緩やかなS字を構成するので、髭切断時に切断音(パリパリ音)を効果的に発生させて、使用者に爽快感を与えることができる。
上記の実施例以外に、係合爪31は左右の装着溝30の間の中央1箇所に限って設けることができ、逆に、左右の装着溝30の間の3個所以上に設けてもよい。左右の装着溝30のいずれか一方は、シート状の内刃17の短辺側で開口するように形成することができる。
内刃の分解斜視図である。 電気かみそりの正面図である。 かみそりヘッドの縦断側面図である。 かみそりヘッドの縦断正面図である。 内刃を内刃フレームに組み付けた状態の正面図である。 メイン刃の縦断側面図である。 展開状態の内刃の平面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 エッチング法による内刃の製造形態を示す平面図である。 内刃ブランクのプレス加工形態を示す説明図である。
符号の説明
14 外刃ホルダー
16 内刃フレーム
17 内刃
17a 内刃の湾曲壁
17b 内刃の取付壁
24 外刃
30 装着溝
31 係合爪
50 かしめ突起
50a かしめ突起の張出片
51 抜止凹部

Claims (5)

  1. 外刃ホルダー(14)に固定される外刃(24)と、内刃フレーム(16)に装着固定されるスリット刃型の内刃(17)とを備えている往復動型の電気かみそりであって、
    内刃(17)が、外刃(24)に摺接する湾曲壁(17a)と、湾曲壁(17a)に連続して下向きに伸びる前後一対の取付壁(17b)とを含んで断面逆U字状に形成されており、
    前後一対の取付壁(17b)の下部両側に装着溝(30)が切り欠き形成され、左右の装着溝(30)の間に上向きに突出する係合爪(31)が形成されており、
    内刃フレーム(16)の前後面に、装着溝(30)に係合するかしめ突起(50)と、係合爪(31)に対応する抜止凹部(51)とが設けられており、
    装着溝(30)と係合するかしめ突起(50)の突端をかしめ変形し、かつ、折り曲げた係合爪(31)を抜止凹部(51)に上下の位置関係で係合させることにより、内刃(17)と内刃フレーム(16)とが分離不能に一体化されている電気かみそり。
  2. 装着溝(30)の外面に、加熱変形されたかしめ突起(50)の張出片(50a)を受け入れる凹み座(38)が形成されており、
    張出片(50a)と凹み座(38)とが、上下、左右、前後方向へ相対移動不能に係合している請求項1記載の電気かみそり。
  3. 内刃フレーム(16)の前後面に、内刃(17)の取付壁(17b)を密着接合させる刃装着面(45)が形成されており、
    刃装着面(45)の下部に、取付壁(17b)の下縁および両側縁を受け止める刃受段部(46)が形成されている請求項1または2記載の電気かみそり。
  4. 凹み座(38)が、取付壁(17b)に形成した装着溝(30)の下端開口より上方に形成されている請求項2または3記載の電気かみそり。
  5. 前後一対の取付壁(17b)の下部両側に装着溝(30)が切り欠き形成され、各装着溝(30)に隣接して係合爪(31)が形成されている請求項1記載の電気かみそり。
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