JP2005321658A - 回路検査方法、液晶表示装置の製造方法および回路検査装置 - Google Patents

回路検査方法、液晶表示装置の製造方法および回路検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】多重画素構造を採用した液晶表示装置におけるアレイ基板上の電気回路に備わる複数の電荷保持電極のそれぞれに保持された電荷量を正確に検出可能な技術を実現すること。
【解決手段】電気回路1に対する電荷の供給および検出を行う電荷供給・検出部21と、第1走査線12、第2走査線13の電位を変化させる走査線駆動回路22と、電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を判定する判定部23と、供給制御部24aおよび検出制御部24bを備えた制御部24とを備える。走査線駆動回路22によって第1走査線12および第2走査線13の電位を別個独立に駆動電位に変化させて第1電荷保持電極3と第3電荷保持電極5に保持された電荷を出力させた後、第1走査線12および第2走査線13の電位を同時に駆動電位に変化させることによって、第2電荷保持電極4に保持された電荷量を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、いわゆる多重画素構造を採用したアレイ基板上に形成される電気回路およびこれと同等の電気回路に対する回路検査装置、回路検査方法および多重画素構造を採用した液晶表示装置の製造方法に関するものである。
液晶表示装置として、スイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)を用いたアクティブマトリックス方式の液晶表示装置が知られている。このアクティブマトリックス方式の液晶表示装置は、走査線と信号線とをマトリックス状に配設し、その交点に薄膜トランジスタが配設されたTFTアレイ基板と、その基板と所定の間隔を隔てて配置される対向基板との間に液晶材料を封入し、この液晶材料に与える電圧を薄膜トランジスタによって制御して、液晶の電気光学的効果を利用して表示を可能としている。薄膜トランジスタのオン・オフは、走査線と信号線とによって与えられる電位によって制御され、かかる走査線および信号線は、それぞれ駆動回路に接続されている。
液晶表示装置の近年の高精細化の傾向に鑑みて、画素の増大に伴って信号線および走査線の本数が増大し、駆動ICの数も増大する傾向がある。かかる傾向は製造コストの上昇と共に歩留まりの悪化を招くため、異なる複数の列に属する画素電極群に対して1本の信号線によって時分割で電位を与えることで信号線の本数および信号線に接続する駆動ICの数を低減する構造(以下において、「多重画素構造」と称する)が提案されている。
図14は、かかる多重画素構造を有する液晶表示装置を構成するTFTアレイ基板の構造の一例について示す等価回路図である。図14に示すように、例えば画素電極A1は、第1の薄膜トランジスタM1および第2の薄膜トランジスタM2を介して走査線Gn+1および走査線Gn+2に接続され、信号線Dmから表示信号を供給される。また、画素電極B1は、第3の薄膜トランジスタM3を介して走査線Gn+1に接続され、同じく信号線Dmから表示信号を供給される。他の画素電極も同様の回路構造と接続されることで、例えば同一の信号線Dmから順次画素電極A1、B1、C1、D1と表示信号が供給され、画像を表示する。かかる構造を採用することで、図14でも示すように信号線の本数を低減し、ひいては信号線に接続する駆動ICの数を低減することが可能となるため、製造コストを低減できる等の利点を有する(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
ところで、一般に液晶表示装置は、表示画素に対応して設けられる画素電極に蓄積される電荷量に応じて各表示画素における階調表示が行われる。従って、かかる画素電極に対して表示階調に応じた適切な電荷が供給され、かつ供給された電荷を一定時間に渡って保持することは、表示画像特性の品位を維持する観点から重要であり、製造工程中に行われる、アレイ基板上に形成された回路構造の検査時には、特に画素電極にかかる電荷書込みおよび保持機能について重点的な検査が行われる。
アレイ基板上に形成された回路構造に関する従来の検査方法は次の通りである。まず、一般的には画像表示の際と同様に各画素電極に対応した薄膜トランジスタをオン状態とし、オン状態の薄膜トランジスタを介して信号線より既知の電荷を供給する。そして、一定時間が経過した後、再び薄膜トランジスタをオン状態にし、画素電極に保持された電荷を、信号線を介して外部に出力し、例えば供給時の電荷の値と出力時の電荷の値とを比較することによって、表示画素ごとに回路構造の良否を判定する。
回路構造に対する検査はあらゆる表示画素に対して行うことが望ましいため、従来の検査方法では、例えば画像表示の際と同様に各画素電極に対して所定電荷を供給した後、再び画像表示の際と同じように走査線を順次スキャンすることによって電荷を取り出し、各表示画素について良否を判定することとしている。
特開2002−196357号公報 特開2003−330034号公報
しかしながら、上記の多重画素構造を採用した液晶表示装置は、アレイ基板上に形成された回路構造に対して検査を行った際に不良画素の特定が困難であるという問題を有する。以下、かかる問題について詳細に説明する。
図14にも示したように、多重画素構造を採用した液晶表示装置は、例えば画素電極A1について、第1薄膜トランジスタM1と、第2薄膜トランジスタM2とがオン状態になった際に信号線Dmと導通する構造を有する。従って、画素電極A1に蓄積された電荷を外部に出力する際には、図14における走査線Gn+1および走査線Gn+2は、薄膜トランジスタが駆動するために必要な電位(以下、「駆動電位」と称する)を供給し、第1薄膜トランジスタM1および第2薄膜トランジスタM2をオン状態とする必要がある。
一方で、画素電極B1に対応して設けられた第3薄膜トランジスタM3は、図14にも示すようにゲート電極が走査線Gn+1に接続された構成を有する。従って、走査線Gn+1によって駆動電位が供給された際には第3薄膜トランジスタM3もオン状態に制御され、画素電極A1と信号線Dmとが導通するのと同時に画素電極B1と信号線Dmとが導通することとなる。
また、画素電極D1に対応した薄膜トランジスタは、ゲート電極が走査線Gn+2と電気的に接続された構造を有する。従って、画素電極A1に蓄積された電荷を信号線Dmを介して外部に出力するために走査線Gn+2が駆動電位を供給した際には、同時に画素電極D1と信号線Dmとが電気的に接続することとなる。
以上のことから明らかなように、蓄積した電荷を外部に出力するために画素電極A1と信号線Dmとを電気的に導通させた際には、必然的に画素電極B1および画素電極D1についても信号線Dmに対して電気的に導通することとなる。従って、多重画素構造を採用した液晶表示装置を検査する場合には、画素電極A1に蓄積された電荷のみならず、画素電極B1、D1に蓄積された電荷についても信号線Dmを介して外部に出力されることとなり、複数の画素電極に蓄積された電荷の和のみが把握されることとなり、回路構造の良否を正確に特定することがきわめて困難なものとなる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、多重画素構造を採用した液晶表示装置におけるアレイ基板上の電気回路のように、画素電極等の複数の電荷保持電極のそれぞれに保持された電荷量を正確に検出可能な技術を実現することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる回路検査方法は、出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路に対して、少なくとも前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を検査する回路検査方法であって、前記第2電荷保持電極を含む複数の電荷保持電極に対して電荷を供給する電荷供給工程と、前記電荷供給工程から所定時間経過後、前記電荷供給工程において電荷を供給された電荷保持電極のうち、前記第2電荷保持電極を除く電荷保持電極に保持された電荷を出力させる第1電荷出力工程と、前記第1、第2走査線の電位を駆動電位に変化させることによって、前記第2電荷保持電極に保持された電荷を出力させる第2電荷出力工程と、前記電荷供給工程において前記第2電荷保持電極に供給した電荷の量またはそれと擬制される量と、前記第2電荷出力工程において前記第2電荷保持電極から出力された電荷の量とに基づいて前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能の良否を判定する判定工程と、を含むことを特徴とする。ここで、「電荷の量と擬制される量」とは、例えば、他電極の平均出力電荷量などの代用特性に関する量のことを言う。
この請求項1の発明によれば、第2電荷保持電極に保持された電荷を、他の電荷保持電極に保持された電荷と別個独立に出力させることが可能であるため、第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を正確に判定することができる。
また、請求項2にかかる回路検査方法は、上記の発明において、前記電荷供給工程に関してあらかじめ定めた量の電荷を前記第1、第2および第3電荷保持電極に対して供給し、前記第1電荷出力工程において、前記第1走査線の電位を駆動電位に変化させるタイミングと前記第2走査線の電位を駆動電位に変化させるタイミングとをずらすことにより前記第1、第3電荷保持電極に保持された電荷を別個独立に検出し、前記電荷供給工程において供給された電荷の量またはそれと擬制される量と比較することによって前記第1、第2および第3電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能の良否を判定することを特徴とする。
また、請求項3にかかる回路検査方法は、上記の発明において、前記電荷供給工程に関して前記第3電荷保持電極に対して0電荷を供給し、前記第1電荷出力工程において、前記第3電荷保持電極からの電荷の出力を行わないことを特徴とする。
また、請求項4にかかる回路検査方法は、上記の発明において、前記電荷供給工程に関して電荷の絶対値を制御することなく前記第3電荷保持電極に対して供給することを特徴とする。
また、請求項5にかかる回路検査方法は、出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路に対して、少なくとも前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を検査する回路検査方法であって、前記第1電荷保持電極と前記第3電荷保持電極との少なくとも一方の電荷量を検出し、記憶する電荷量記憶工程と、前記第1電荷保持電極と前記第3電荷保持電極との少なくとも一方と、前記第2電荷保持電極とに対してあらかじめ定めた量の電荷を供給する電荷供給工程と、前記電荷供給工程から所定時間経過後、前記第1、第2走査線を駆動電位に変化させることによって前記第1〜第4スイッチング素子を駆動し、前記電荷供給工程において電荷が供給された電荷保持電極に保持された電荷量を出力させる電荷出力工程と、前記記憶工程において記憶された電荷量と、前記電荷供給工程において供給された電荷の量またはそれと擬制される量と、前記電荷出力工程において出力された電荷量とに基づいて前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を判定する機能判定工程とを含むことを特徴とする。
この請求項5の発明によれば、第2電荷保持電極に保持された電荷を他の電荷保持電極に保持された電荷と同時に出力させた場合であっても、他の電荷保持電極の電荷量をあらかじめ記憶しておき、記憶した電荷量を用いることによって第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を正確に判定することができる。
また、請求項6にかかる液晶表示装置の製造方法は、所定の基板上に出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路を形成する回路形成工程と、前記電気回路に対して請求項1〜5のいずれか一つに記載の回路検査方法を用いた検査を行う検査工程と、前記基板と対向する位置に対向基板を固定する組立工程と、前記基板および前記対向基板の間に液晶材料を封入する液晶封入工程とを含むことを特徴とする。
また、請求項7にかかる回路検査装置は、出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路に対して、少なくとも前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を検査する回路検査装置であって、前記第1、第2走査線の電位を変化させる走査線駆動手段と、前記第2電荷保持電極を含む複数の電荷保持電極に対して電荷を供給する電荷供給手段と、前記電荷供給手段による電荷供給から所定時間経過後、前記電荷供給手段によって電荷を供給された電荷保持電極のうち、前記第2電荷保持電極を除く電荷保持電極に保持された電荷を出力させ、前記走査線駆動手段によって前記第1、第2走査線の電位を駆動電位に変化させて前記第2、第3スイッチング素子を駆動した際に前記第2電荷保持電極に保持された電荷を検出する電荷検出手段と、前記電荷供給工程において前記第2電荷保持電極に供給した電荷の量またはそれと擬制される量と、前記第2電荷出力工程において前記第2電荷保持電極から出力された電荷の量とに基づいて前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能の良否を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第2電荷保持電極に保持された電荷を、他の電荷保持電極に保持された電荷と別個独立に出力させることが可能であるため、第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を正確に判定することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、第2電荷保持電極に保持された電荷を他の電荷保持電極に保持された電荷と同時に出力させた場合であっても、他の電荷保持電極の電荷量をあらかじめ記憶しておき、記憶した電荷量を用いて第2電荷保持電極にかかる電荷書込みおよび保持機能を正確に判定することができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる回路検査方法、回路検査装置および液晶表示装置の製造方法を実施するための最良の形態(以下、単に「実施の形態」と称する)について図面を参照しつつ説明を行う。なお、図面は模式的なものであって現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。また、以下で言及するスイッチング素子を形成する薄膜トランジスタはn型の導電性を有することを前提として説明を行うが、p型のものでも良いことはもちろんである。p型の薄膜トランジスタを用いてスイッチング素子を形成する場合には、印加電圧の極性を反転させれば同様に動作することとなる。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかる回路検査装置について説明する。図1は、検査対象たる電気回路1および本実施の形態1にかかる回路検査装置2の全体構成を示す模式図である。以下では、まず検査対象たる電気回路1について説明した後に回路検査装置2の説明を行い、回路検査装置2を用いた検査方法の説明を行うこととする。
図1に示すように、検査対象たる電気回路1は、それぞれ電荷書き込みおよび保持機能を有する第1電荷保持電極3、第2電荷保持電極4および第3電荷保持電極5と、出力配線6と、第1電荷保持電極3と出力配線6との間の導通状態を制御する第1スイッチング素子8と、第2電荷保持電極4と出力配線6との間の導通状態を制御する第2スイッチング素子9と、第2スイッチング素子9の駆動状態を制御する第3スイッチング素子10と、第3電荷保持電極5と出力配線との間の導通状態を制御する第4スイッチング素子11と、第1スイッチング素子8および第3スイッチング素子10の駆動状態を制御する第1走査線12と、第4スイッチング素子11の駆動状態の制御および第3スイッチング素子10が駆動している際に(すなわち、オン状態の際に)、第2スイッチング素子の駆動状態を制御する第2走査線13とを備える。
また、検査対象たる電気回路1は、第1電荷保持電極3、第2電荷保持電極4、第3電荷保持電極5のそれぞれを一方の電極とした蓄積容量15〜17を備える。なお、後述する実施の形態2において説明するように、蓄積容量15〜17は、例えば電荷保持電極(画素電極)と走査線との重なり合いによって生じるものである。このため、電気回路1においても蓄積容量15、16を実現するため、第1走査線12および第2走査線13とは別に、走査線18が備えられている。さらに、電気回路1は、走査線18、第1走査線12および第2走査線13と外部機器とを電気的に接続するための接続端子20a〜20cと、出力配線6と外部機器とを電気的に接続するための接続端子20dとを備える。
電気回路1は、例えば多重画素構造の液晶表示装置を実現するために、液晶表示装置の構成要素たるアレイ基板上に形成された回路と同様のものである。なお、アレイ基板上に形成される回路の場合には、電気回路1上に形成される第1電荷保持電極3、第2電荷保持電極4および第3電荷保持電極5は、画素電極として機能し、出力配線6は画素電極に対して表示階調に応じた電荷(直接的には電位)を供給する信号線として機能する。また、液晶表示装置を構成するアレイ基板上に電気回路1が形成された場合には、複数の出力配線6(信号線)および走査線がマトリックス状に配置され、第1電荷保持電極3(第3電荷保持電極5)および第2電荷保持電極4とが表示画素に応じて多数配置された構成を有することとなる。
第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5は、それぞれ供給された電荷を一定時間保持するためのものである。例えば液晶表示装置を構成するアレイ基板上に電気回路1が形成されている場合には、第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5によって一定時間に渡って表示階調に応じた電荷を保持することでアレイ基板上に配置される液晶層に対して表示階調に応じた電界を印加することとなり、画像表示が行われる。なお、液晶表示装置に使用した際における電荷保持機能は、蓄積容量15〜17のみによるのではなく、電荷保持電極(画素電極)と、例えばアレイ基板と対向して配置される対向基板上に形成される共通電極との間に形成される容量との容量和によって実現される。
第1スイッチング素子8〜第4スイッチング素子11は、それぞれ薄膜トランジスタによって形成され、ゲート電極に駆動電圧が印加されることによって、2つのソース・ドレイン電極間が導通する構造を有する。すなわち、第1スイッチング素子8、第2スイッチング素子9および第4スイッチング素子11は、ゲート電極に駆動電圧が印加されることによって、それぞれ対応する電荷保持電極と出力配線との間を電気的に導通する機能を有する。また、第3スイッチング素子10は、駆動電圧が印加されることによって第2走査線13と第2スイッチング素子9との間を電気的に導通する機能を有する。
第1走査線12および第2走査線13は、第1スイッチング素子8等の駆動状態を制御するためのものである。具体的には、第1走査線12は、外部から供給される電位に基づいて第1スイッチング素子8および第3スイッチング素子10のゲート電極に電位を印加する機能を有する。また、第2走査線13は、外部から供給される電位に基づいて第4スイッチング素子11のゲート電極に電位を印加する機能と、第3スイッチング素子10の一方のソース/ドレイン電極に対して電位を印加する機能とを有する。ここで、第3スイッチング素子10の他方のソース/ドレイン電極は第2スイッチング素子9のゲート電極と接続されている。従って、第3スイッチング素子10が駆動して2つのソース/ドレイン電極間が導通している際には、第2走査線13と第2スイッチング素子9のゲート電極とが導通することとなり、第2走査線13は、第3スイッチング素子10が駆動している際に第2スイッチング素子9の駆動状態を制御することが可能である。
次に、本実施の形態1にかかる回路検査装置2について説明する。本実施の形態1にかかる回路検査装置2は、検査対象たる電気回路1に備わる電荷保持電極に対して電荷を供給すると共に、一定時間に渡って電荷保持電極に保持された電荷を検出し、供給した電荷と検出した電荷とに基づいて各電荷保持電極にかかる電荷書込みおよび保持機能の良否を判定するためのものである。
回路検査装置2は、図1にも示すように、検査時に出力配線6と電気的に接続され、出力配線6に対して電荷の供給および検出を行う電荷供給・検出部21と、少なくとも第1走査線12および第2走査線13の電位を制御する走査線駆動回路22と、供給した電荷と検出した電荷とに基づいて電荷書き込みおよび保持機能の良否を判定する判定部23と、電荷供給・検出部21、走査線駆動回路22および判定部23の動作を制御する制御部24とを備える。
電荷供給・検出部21は、使用時に出力配線6に対して電荷の供給および検出を行うものであり、特許請求の範囲における電荷供給手段及び電荷検出手段の一例として機能するものである。上記したように、出力配線6は、第1スイッチング素子8等の駆動状態に応じて第1電荷保持電極3等と電気的に導通する。従って、電荷供給・検出部21は、第1スイッチング素子8等の駆動状態と連動して個々の電荷保持電極に対して電荷の供給・検出を行うこととなる。
図2は、電荷供給・検出部21の具体的な構成を示す回路図である。図2に示すように、電荷供給・検出部21は、非反転入力側がアースされたオペアンプ26と、オペアンプ26の反転入力側と出力側との間に配置されたコンデンサ27と、コンデンサ27に対して並列に接続され、コンデンサ27に蓄積された電荷をリセットするためのリセットスイッチ28および電圧源29と、出力配線6に対する電荷供給の際に用いられる電圧源30と、出力配線6との接続先を電圧源30とオペアンプ26の反転入力側との間で切り替える切替スイッチ31とを備える。また、オペアンプ26の出力側は制御部24と電気的に接続されており、電荷検出時にオペアンプ26とコンデンサ27とによって形成される積分器によって得られた電圧値を制御部24に対して出力する機能を有する。
走査線駆動回路22は、第1走査線12および第2走査線13の電位を制御する機能を有し、電位を制御することによって、第1スイッチング素子8〜第4スイッチング素子11の駆動状態を制御する機能を有する。走査線駆動回路22の具体的な構成としては、液晶表示装置における既知の走査線駆動回路と同様のものであれば十分であることから、詳細については説明を省略する。
判定部23は、第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5のそれぞれにかかる電荷書込みおよび保持機能の良否を判定するためのものである。具体的には、判定部23は、電荷供給・検出部21によってそれぞれの電荷保持電極に対して供給された電荷の量と検出された電荷の量とを比較することによって、電荷保持電極にかかる電荷書込みおよび保持機能の良否を判定する。例えば、判定部23は、供給された電荷の量と検出された電荷の量との差分値が所定の閾値よりも小さい場合には電荷書き込みおよび保持機能が良好であるものと判定し、差分値が閾値以上の場合には電荷書き込みまたは保持機能に問題があると判定する。
制御部24は、回路検査装置2に備わる各構成要素の動作を制御するためのものである。具体的には、制御部24は、各構成要素に対して一般的な制御を行うのみならず、特に電気回路1に対する電荷の供給動作を行う際に電荷供給・検出部21および走査線駆動回路22が連動して動作するよう制御を行う供給制御部24aと、電荷の検出動作を行う際に電荷供給・検出部21および走査線駆動回路22とが連動して動作するよう制御を行う検出制御部24bとを備える。
次に、供給制御部24aおよび検出制御部24bによって行われる制御動作の詳細について説明する。以下では、まず供給制御部24aの動作について説明した後に、検出制御部24bの動作について説明を行う。なお、電荷の供給動作および検出動作が行われる間を通じて、走査線18の電位は走査線駆動回路22によって一定の値VgLに保持されているものとし、第1走査線12、13の電位についてもスイッチング素子を駆動させない際には一定の値VgLに維持されることとする。
図3は、供給制御部24aの制御動作を説明するためのフローチャートであり、図4は、供給制御部24aの制御によって変化する出力配線6、第1走査線12および第2走査線13の電位変動を示すタイムチャートである。以下、図3および図4を適宜参照しつつ供給制御部24aの制御動作について説明する。
まず、供給制御部24aは、電荷供給・検出部21に対して、動作モードを電荷供給モードに切り替えるよう指示する(ステップS101)。かかる指示を受けて電荷供給・検出部21は、図4に示すように自己に備わる切替スイッチ31を電圧源30側に切り替え、リセットスイッチ28をオンする。この結果、出力配線6に対しては電圧源30の電位Vdが供給される。
そして、供給制御部24aは、走査線駆動回路22に対して、第1スイッチング素子8、第2スイッチング素子9および第3スイッチング素子10を駆動するよう指示する(ステップS102)。かかる指示を受けて走査線駆動回路22は、図4に示すように、第1走査線12および第2走査線13に対して薄膜トランジスタの駆動に十分な電位VgH(>VgL)を供給する。従って、第1電荷保持電極3に対しては、第1スイッチング素子8を介して出力配線6の電位Vdが供給される。
また、第2電荷保持電極4に対しては、オン状態の第3スイッチング素子10を介して第2走査線13の電位VgHが供給されることによって第2スイッチング素子9が駆動し、オン状態の第2スイッチング素子9を介して出力配線6の電位Vdが供給される。なお、本ステップにおいて第2走査線13の電位がVgHになることによって第4スイッチング素子11も駆動し、第3電荷保持電極5に電位が供給される。しかしながら、供給された電位は周囲の電位変動等の影響を受けて変動することから、後述するように第3電荷保持電極5に対する電荷供給は後のステップにおいて改めて行われる。
そして、供給制御部24aは、走査線駆動回路22に対して、第2スイッチング素子9の駆動を停止するよう指示する(ステップS103)。かかる指示を受けて走査線駆動回路22は、図4に示すように、第1走査線12に対する電位VgHの供給を維持しつつ、第2走査線13の電位をVgLに変化させる。第1走査線12の電位が保持されることによって第3スイッチング素子10はオン状態を維持するため、第2スイッチング素子9のゲート電極に対して第2走査線13の電位VgLが供給され、第2スイッチング素子9の駆動が停止されることとなり、第2電荷保持電極4が周囲の配線構造から絶縁される。第2スイッチング素子9がオフ状態になる直前には、走査線18の電位はVgLであり、第2電荷保持電極4に与えられている電位はVdであり、かつ蓄積容量15の容量をCsとすると、蓄積容量15における一方の電極である第2電荷保持電極4に蓄積された電荷Q2は、

2=Cs(Vd−VgL) ・・・(1)

となる。
その後、供給制御部24aは、走査線駆動回路22に対して、第1スイッチング素子8および第3スイッチング素子10の駆動を停止するよう指示する(ステップS104)。かかる指示を受けて、走査線駆動回路22は、図4に示すように、第1走査線12の電位をVgHからVgLに変化させる。第1スイッチング素子8のゲート電極および第3スイッチング素子10のゲート電極は第1走査線12に電気的に接続されているため、第1走査線12の電位がVgLに変化することによって、第1スイッチング素子8および第3スイッチング素子10の駆動は停止し、新たに第1電荷保持電極3が周囲の配線構造から絶縁される。絶縁される直前には第1電荷保持電極3の電位はVdであり、走査線18の電位はVgLであることから、蓄積容量16の容量をCsとすると、第1電荷保持電極3に蓄積された電荷Q1は、Q2と同様に、

1=Cs(Vd−VgL) ・・・(2)

で与えられることとなる。
そして、供給制御部24aは、走査線駆動回路22に対して、第4スイッチング素子11を駆動させるよう指示する(ステップS105)。かかる指示を受けて、走査線駆動回路22は、図4に示すように、第1走査線12の電位をVgLに維持しつつ第2走査線13の電位をVgLからVgHに変化させる。これにより第4スイッチング素子11が駆動し、第3電荷保持電極5と出力配線6とが電気的に導通することとなり、第3電荷保持電極5に対して電位Vdが供給される。なお、本ステップにおいて第1走査線12の電位はVgLに維持されることにより第3スイッチング素子10の駆動は停止していることから、第2走査線13の電位が第2スイッチング素子9の駆動に影響を及ぼすことはない。
最後に、供給制御部24aは、走査線駆動回路22に対して、第4スイッチング素子11の駆動を停止するよう指示する(ステップS106)。かかる指示を受けて、走査線駆動回路22は、図4に示すように、第2走査線13の電位をVgHからVgLに変化させ、第4スイッチング素子11の駆動を停止する。この結果、第3電荷保持電極5と出力配線6との間が絶縁される。この時点において、第1走査線12の電位はVgL、第3電荷保持電極5の電位はVdであり、蓄積容量17の容量をCsとすると、第3電荷保持電極5に蓄積される電荷Q3は、Q1、Q2と同様に、

3=Cs(Vd−VgL) ・・・(3)

となる。以上で第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5に対する電荷供給が完了し、(1)〜(3)式に示すようにいずれの電荷保持電極に対してもCs(Vd−VgL)の電荷が蓄積される。
次に、検出制御部24bによる検出制御動作について説明する。図5は、検出制御部24bによる検出制御動作を説明するためのフローチャートであり、図6は、検出制御部24bの制御に伴う電荷供給・検出部21および走査線駆動回路22から電気回路1に対して供給される電位の変動を示すタイムチャートである。
まず、検出制御部24bは、電荷供給・検出部21に対して、動作モードを電荷検出モードに切り替えるよう指示する(ステップS201)。かかる指示を受けて電荷供給・検出部21は、切替スイッチ31を切り替えることによって、出力配線6を電圧源30に接続していた状態から、オペアンプ26の反転入力側と接続する状態に切り替える。これにより、電荷供給・検出部21から出力配線6に対して供給される電位は、図6に示すように0電位となる。また、電荷供給・検出部21は、検出制御部24bの指示に基づき、電荷供給動作の際にオン状態となっていたリセットスイッチ28をオフ状態に変化させる。
そして、所定時間経過後、検出制御部24bは、走査線駆動回路22に対して、第1スイッチング素子8を一定時間に渡って駆動するよう指示する(ステップS202)。かかる指示に対して、走査線駆動回路22は、図6に示すように、第2走査線13の電位をVgLに維持しつつ、第1走査線12の電位を一定時間に渡ってVgLからVgHに変化させる。従って、ゲート電極が第1走査線12と電気的に接続された第1スイッチング素子8は駆動を開始し、第1電荷保持電極3と出力配線6とが電気的に導通する。
出力配線6の電位は0電位に維持されることから、第1電荷保持電極3の電位も0電位に変化する。一方で走査線18の電位はVgLに維持されていることから、第1電荷保持電極3に保持される電荷Q1’は、

1’=Cs(0−VgL) ・・・(2)’

となる。このため、出力配線6と電気的に導通する直前まで第1電荷保持電極3に保持されていた電荷量と電荷Q1’との差に相当する電荷が出力配線6を介して電荷供給・検出部21に対して出力される。電荷供給・検出部21は、出力された電荷に対応した電位信号を導出し、デジタル変換処理を行った上で電位データを制御部24に対して出力する。なお、本ステップにおいて、第1走査線12の電位がVgHに変化することによって第3スイッチング素子10もあわせて駆動状態となるが、第2走査線13の電位がVgLに維持されていることから第2スイッチング素子9が駆動することはなく、第2電荷保持電極4と出力配線6との間は絶縁状態に維持されている。
その後、検出制御部24bは、リセットスイッチ28のオン、オフを指示し、コンデンサ27に蓄積された電荷をリセットする。また、走査線駆動回路22に対して、第4スイッチング素子11を一定時間に渡って駆動するよう指示する(ステップS203)。かかる指示に対して、走査線駆動回路22は、図6に示すように、第1走査線12の電位をVgLに維持しつつ、第2走査線13の電位を一定時間に渡ってVgLからVgHに変化させる。従って、第4スイッチング素子11は一定時間に渡って駆動し、第3電荷保持電極5と出力配線6とが電気的に導通する。
出力配線6は電位0を供給することから、第3電荷保持電極5の電位も0に変化し、第1走査線12の電位はVgLに維持されている。従って、出力配線6との導通後に第3電荷保持電極5に保持される電荷Q3’は、

3’=Cs(0−VgL) ・・・(3)’

となる。このため、出力配線6と導通している間に、導通直前に第3電荷保持電極5に保持されていた電荷とQ3’との差分値に相当する電荷が出力配線6を介して電荷供給・検出部21に出力され、かかる電荷に対応した電位のデジタルデータが制御部24に出力される。
その後、検出制御部24bは、リセットスイッチ28のオン、オフを指示し、コンデンサ27に蓄積された電荷をリセットする。また、走査線駆動回路22に対して、第2スイッチング素子9および第3スイッチング素子10を駆動するよう指示する(ステップS204)。かかる指示に対して、走査線駆動回路22は、図6に示すように、第1走査線12および第2走査線13の電位をVgLからVgHに変化させ、第2スイッチング素子9および第3スイッチング素子10を駆動する。この結果、第2電荷保持電極4は出力配線6と電気的に導通し、第2電荷保持電極4の電位は、出力配線6の電位0と等しい値となる。走査線18の電位はVgLに維持されていることから、出力配線6と導通した後に第2電荷保持電極4に保持される電荷Q2’は、

2’=Cs(0−VgL) ・・・(1)’

となる。このため、出力配線6と導通している間に、導通直前に第2電荷保持電極4に保持されていた電荷とQ2’との差分値に相当する電荷が出力配線6を介して電荷供給・検出部21に対して出力される。
その後、電荷供給・検出部21は、走査線駆動回路22に対して、第2スイッチング素子9および第3スイッチング素子10を順次停止するよう指示する(ステップS205)。かかる指示に対して、走査線駆動回路22は、図6に示すように、まず第1走査線12の電位をVgHからVgLに変化した後、第2走査線13の電位をVgHからVgLに変化させる。電位変動をかかる順序としたのは、容量結合による第3電荷保持電極5の電位変動の影響を排除するためである。
以上の工程を経ることによって、電荷供給から一定時間だけ経過後の時点における第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5に保持されていた電荷量が別個独立に電荷供給・検出部21に対して出力される。出力された電荷量については、電荷供給・検出部21によって対応する電位に変換された後に制御部24に対して出力され、制御部24は、電荷保持電極ごとに、供給した電荷量と検出した電荷量とに応じた値を判定部23に出力する。判定部23は、電荷保持電極ごとに両者を比較し、例えば供給した電荷量に対する検出した電荷量の比が所定の閾値以下である場合には、電荷保持電極にかかる電荷書込みおよび保持機能不良である旨の判定を行い、制御部24に対して判定結果を出力する。
次に、本実施の形態1にかかる回路検査装置の利点について説明する。本実施の形態1にかかる回路検出装置では、多重画素構造の液晶表示装置のアレイ基板上に形成されるような電気回路1における電荷保持電極(画素電極)にかかる電荷書込みおよび保持機能機能を判定するにあたって、電荷供給時と異なる順序で走査線をスキャンさせることによって、第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5に蓄積された電荷を別個独立に検出することを可能としている。従って、多重画素構造の液晶表示装置のアレイ基板上に形成される電気回路1のような回路構造であっても、それぞれの電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を直接検出することが可能である。従って、例えば多重画素構造の液晶表示装置のアレイ基板の特性検査を行う場合に、不良箇所の特定を正確に行うことが可能であり、正確な特定に基づき実際には良品であるにもかかわらず不良品として破棄される等の弊害を防止することが可能である。
(変形例1)
次に、実施の形態1にかかる回路検査装置の変形例1について説明する。本変形例1では、第3電荷保持電極5に対してあらかじめ0電位に対応した電荷を供給しておくことにより、電荷検出時に第3電荷保持電極5に蓄積された電荷の出力動作を省略する構成を有する。なお、以下の議論は第3電荷保持電極5にかかる電荷書き込みおよび保持機能に問題が無いことを前提としており、本変形例1は、例えば第1電荷保持電極3と第2電荷保持電極4とのいずれかにかかる電荷書込みおよび保持機能に疑いがもたれている場合や、第3電荷保持電極5について別途検査が行われる場合に適用することが好ましい。
図7は、本変形例1において電荷の供給時および検出時における出力配線6、第1走査線12および第2走査線13の電位変化を示すタイムチャートである。なお、図7において、実施の形態1との比較のために、実施の形態1におけるステップS101〜106およびステップS201〜205と対応する部分にステップ番号を付している。
図7に示すように、本変形例1では、実施の形態1のステップS105、S106に対応した期間において、電荷供給・検出部21によって出力配線6には0電位が供給されている。ステップS105、S106について説明したように、かかる期間において第4スイッチング素子11が駆動していることから、第3電荷保持電極5に対して出力配線6を介して0電位が供給され、かかる0電位に対応した電荷が蓄積される。
一方で、本変形例1では、図7に示すように、検出制御動作に対応する期間において、実施の形態1におけるステップS203に対応した工程が省略されている。実施の形態1におけるステップS203は、第3電荷保持電極5に蓄積された電荷を、出力配線6を介して電荷供給・検出部21に対して出力するための工程であり、実施の形態1ではかかる工程を省略することは適切ではない。すなわち、実施の形態1においてステップS203を省略した場合は、ステップS204において第2電荷保持電極4に保持された電荷と第3電荷保持電極5に保持された電荷とが同時に出力配線6を介して電荷供給・検出部21に対して出力されることとなり、第2電荷保持電極4にかかる電荷書込みおよび保持機能を正確に検出することができなくなる。
しかしながら、本変形例1では、ステップS105、S106において0電位を供給することから、第3電荷保持電極5に保持される電荷は0電位に対応したものとなり、出力配線6が0電位となった際に第3電荷保持電極5と出力配線6とが導通した場合であっても、両者間に電位差は生じず、第3電荷保持電極5から電荷が出力されることもない。このことから、本変形例1の場合には、ステップS203を省略しても、ステップS204において出力される電荷は第2電荷保持電極4のもののみとなり、第2電荷保持電極4にかかる電荷書込みおよび保持機能を正確に検出することが可能である。従って、本変形例1では、ステップS203に相当する工程を省略し、かかる工程の省略によって、検査時間を短縮化し、迅速な回路検査を実現することが可能である。
(変形例2)
次に、実施の形態1にかかる回路検査装置の変形例2について説明する。本変形例2では、実施の形態1におけるステップS105、S106に対応した動作を行わないこととし、その分だけ検査に要する時間を短縮化することとしている。なお、本変形例2では、第1電荷保持電極3および/または第2電荷保持電極4にかかる電荷書込みおよび保持機能を検査対象とした場合を想定している。
図8は、本変形例2に関する電荷の供給時および検出時における出力配線6、第1走査線12および第2走査線13の電位変化を示すタイムチャートである。図8に示すように、本変形例2では、実施の形態1におけるステップS104の後にステップS105、S106に対応した第2走査線13の電位変動が行われておらず、第3電荷保持電極5に対して特定電荷の供給が行われないこととなる。すなわち、ステップS102、S103が行われた際に第2走査線13の電位はVgHに変化することから、第4スイッチング素子11が駆動し、第3電荷保持電極5に対して電位供給が行われ、ある程度の電荷が蓄積される。しかしながら、ステップS102、S103のみでは第3電荷保持電極5に保持される電荷の量を特定することはできず、ステップS102、S103以降における周辺配線構造の電位変動等により蓄積電荷が変動することとなる。
しかしながら、第3電荷保持電極5にかかる電荷書込みおよび保持機能を検査の対象としない場合には、第3電荷保持電極5に対して供給される電荷量を特定する必要性は存在しない。すなわち、第1電荷保持電極3および/または第2電荷保持電極4にかかる電荷書込みおよび保持機能を検査する場合には、第3電荷保持電極5は他の電荷保持電極にかかる測定に対して悪影響を及ぼさなければ充分であることから、本変形例2では、第3電荷保持電極5に対して供給される電荷量を特定する工程を省略することとしている。
一方で、本変形例2のように第3電荷保持電極5にかかる電荷書込みおよび保持機能を検査しない場合であっても、第3電荷保持電極5に蓄積された電荷が第1電荷保持電極3および第2電荷保持電極4に蓄積された電荷検出に悪影響を及ぼすことを避ける必要がある。従って、本変形例2では、変形例1とは異なり、実施の形態1におけるステップS203に対応する工程を行うこととし、第3電荷保持電極5に保持された電荷が他の電荷保持電極にかかる測定に悪影響を及ぼすことを防止している。
具体的には、ステップS203に対応する工程を行うことによって、第1スイッチング素子8、第2スイッチング素子9および第3スイッチング素子10の駆動を停止した状態を維持しつつ第4スイッチング素子11が駆動される。従って、ステップS203に対応する期間には出力配線6と電気的に導通しているのは第3電荷保持電極5のみとなり、第3電荷保持電極5に保持された電荷のみが電荷供給・検出部21に出力される。このため、引き続いて行われるステップS204の工程において再び第4スイッチング素子11が駆動して第3電荷保持電極5と出力配線6とが導通した際には、もはや出力される電荷は第3電荷保持電極5上に存在せず、第2電荷保持電極4に保持された電荷量の検出に悪影響を及ぼすことが防止される。以上のことから、本変形例2に示すように、ステップS105、S106に対応する動作を行わなくとも第1電荷保持電極3および第2電荷保持電極4にかかる電荷書き込みおよび保持機能を検査することは可能であり、ステップS105、S106を省略した構成とすることによって、電荷保持電極にかかる電荷書込みおよび保持機能の検査を迅速に行うことができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる回路検査装置について説明する。本実施の形態2にかかる回路検査装置は、実施の形態1と同様に多重画素構造に対応した電気回路1に備わる電荷保持電極にかかる電荷書込みおよび保持機能を検査するためのものであり、基本的には実施の形態1にかかる回路検査装置2と同様の構成を有する。
図9は、本実施の形態2にかかる回路検査装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態2にかかる回路検査装置32は、実施の形態1と同様に電荷供給・検出部21と、走査線駆動回路22と、判定部23と、制御部24を備える一方、さらに記憶部33および演算部34を備えた構成を有する。記憶部33は、過去に検出された電荷保持電極における電荷量等を記憶するためのものであり、演算部は、記憶部33に記憶された電荷量等を用いた演算を行うためのものである。
次に、本実施の形態2にかかる回路検査装置による電気回路1の検査時における制御部24の動作について説明する。図10は、本実施の形態2における電気回路1の検査時の制御部24の動作を説明するためのフローチャートであり、以下、図10を参照しつつ検査方法について説明する。
まず、制御部24は、供給制御部24aによって、第1スイッチング素子8を駆動させて第1電荷保持電極3に電荷を蓄積させる(ステップS301)。具体的には、供給制御部24aは、電荷供給・検出部21に対して動作モードを電荷供給モードに変化させると共に、走査線駆動回路22に対して、第1スイッチング素子8を駆動させるよう指示する。かかる指示を受けて、走査線駆動回路22は、一定期間に渡って第1走査線12の電位をVgLからVgHに変化させ、第1スイッチング素子8を駆動させる。一方で電荷供給・検出部21は、電荷供給モードに変化していることから出力配線6の電位はVdとなり、第1電荷保持電極3に電位Vdに対応した電荷が蓄積される。
そして、制御部24は、検出制御部24bによって、第1電荷保持電極3に保持された電荷を検出し、検出結果を記憶部33に記憶させる(ステップS302)。具体的には、検出制御部24bは、ステップS301終了から所定時間だけ経過した後、電荷供給・検出部21に対して検出モードで動作するよう指示すると共に、走査線駆動回路22に対して、第2スイッチング素子8を駆動させるよう指示する。かかる動作により第1電荷保持電極に蓄積された電荷は第1スイッチング素子8および出力配線6を介して電荷供給・検出部21に対して出力され、電荷供給・検出部21は、検出結果を制御部24を介して記憶部33に出力し、記憶部33によって検出結果が記憶される。
かかるプロセスが第3電荷保持電極5に対しても行われる。すなわち、制御部24は、供給制御部24aによって第4スイッチング素子11を駆動させると共に第3電荷保持電極5に対して電荷供給を行う(ステップS303)と共に、所定時間経過後、検出制御部24bによって第3電荷保持電極5に蓄積された電荷を検出し、検出結果を記憶部33に記憶させる(ステップS304)。以上のプロセスにより、第1電荷保持電極3および第3電荷保持電極5にかかる電荷書き込みおよび保持機能があらかじめ検出され、保持される電荷量が記憶部33に記憶されることとなる。
その後、制御部24は、供給制御部24aの指示によって、第1電荷保持電極3、第2電荷保持電極4および第3電荷保持電極5のすべてに対して電荷を蓄積させる(ステップS305)。具体的には、供給制御部24aは、電荷供給・検出部21に対して電荷供給モードで動作するよう指示すると共に、走査線駆動回路22に対して第1スイッチング素子8〜第4スイッチング素子11のすべてを駆動するよう指示する。かかる指示に対して走査線駆動回路22は、第1走査線12および第2走査線13の電位を一定期間に渡ってVgLからVgHに変化させ、第1スイッチング素子8〜第4スイッチング素子11のすべてを駆動させる。電荷供給・検出部21は、電荷供給モードに移行することで出力配線6の電位をVdに変化させることから、第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5には、電位Vdに対応した電荷が蓄積される。
そして、制御部24は、検出制御部24bの指示によって、第1電荷保持電極3、第2電荷保持電極4および第3電荷保持電極5に蓄積された電荷を検出させる(ステップS306)。具体的には、検出制御部24bは、ステップS305が行われてから所定時間が経過した後に、電荷供給・検出部21に対して電荷検出モードで動作するよう指示すると共に、走査線駆動回路22に対して第1スイッチング素子8〜第4スイッチング素子11のすべてを駆動させるよう指示する。かかる指示を受けて、走査線駆動回路22は、ステップS305と同様に第1走査線12および第2走査線13の電位を一定期間に渡ってVgLからVgHに変化させ、第1電荷保持電極3、第2電荷保持電極4および第3電荷保持電極5に蓄積された電荷を同時に電荷供給・検出部21に出力させる。
最後に、制御部24は、検出制御部24bによって、演算部34に対して検出結果と記憶部33に記憶した値とに基づいて第2電荷保持電極に保持された電荷量を導出するよう指示する(ステップS307)。上述したように、ステップS302において第1電荷保持電極3に保持される電荷量が記憶部33に記憶され、ステップS304において第3電荷保持電極5に保持される電荷量が記憶部33に記憶されている。従って、ステップS306において得られた、第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5に保持された電荷量の総量から第1電荷保持電極3および第3電荷保持電極5に保持される電荷量を差分演算することによって、第2電荷保持電極4に保持された電荷量が導出される。
以上の工程を行うことによって、所定時間に渡って第1電荷保持電極3、第2電荷保持電極4および第3電荷保持電極5に保持された電荷量がそれぞれ導出されることとなる。従って、各電荷保持電極に関して、蓄積されるべき電荷量またはそれと擬制される量(例えば、他電極の平均出力電荷量などの代用特性)と保持された電荷量とを比較することで、電荷書き込みおよび保持機能を検出することが可能である。
このように、各電荷保持電極に保持される電荷量を直接検出するのではなく、ステップS306に示すように複数の電荷保持電極に保持された電荷量を検出する構成を採用した場合であっても各電荷保持電極にかかる電荷書込みおよび保持機能を導出することが可能である。すなわち、あらかじめ第1電荷保持電極3および第3電荷保持電極5にかかる電荷書込みおよび保持機能を把握しておくことによって、第2電荷保持電極4にかかる電荷書込みおよび保持機能を導出することが可能である。
なお、本実施の形態2において、ステップS305、S306において第1電荷保持電極3〜第3電荷保持電極5のすべてに対して電荷供給・検出動作を行うこととしている。しかしながら、第2電荷保持電極4を少なくとも含むのであれば、第1電荷保持電極3または第3電荷保持電極5のいずれかに対する電荷供給・検出を省略することとしても良い。かかる省略を行った場合には、ステップS301、S302またはステップS303、S304のいずれかの工程についても省略することが可能となるため、電気回路1の検査に要する時間を短縮することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる液晶表示装置の製造方法について説明する。本実施の形態3にかかる液晶表示装置の製造方法は、実施の形態1または実施の形態2における電気回路の検査方法を用いることによって、製造歩留まりの低減を抑制した製造方法を実現している。
図11は、本実施の形態3にかかる液晶表示装置の製造方法を説明するためのフローチャートであり、図12、図13は、製造方法を説明するための参考図である。以下、図11〜図13を適宜参照しつつ本実施の形態3にかかる液晶表示装置の製造方法について説明する。
まず、ガラス等の透明基板によって形成されるアレイ基板上に多重画素構造に対応した電気回路の作成を行う(ステップS401)。具体的には、アレイ基板上に半導体プロセスを用いて所定パターンの多層構造を形成することによって多重画素構造に対応した電気回路の作成が行われる。
図12は、アレイ基板上に形成される多重画素構造に対応した電気回路の各構成要素の具体的構造を示す断面図である。図12に示すように、例えば第3スイッチング素子10は、アレイ基板35上に順次第1走査線12(ゲート電極36)、ゲート絶縁層37およびチャネル形成領域38が所定パターンで順次積層された構造を有する。また、チャネル形成領域38上にはエッチングストッパー層39およびソース電極40、ドレイン電極41が積層され、さらに上面には保護層42が積層されている。これらの層構造は、まず、各層についてそれぞれCVD(Chemical Vapor Deposition)法、蒸着、スパッタリング法等によって層構造を形成する材料が一様に積層される。その後、フォトレジストが均一に塗布された後、写真蝕刻法(フォトリソグラフィ法)によって層構造のパターンに対応したマスクパターンが形成される。かかるマスクパターンをマスクとしてケミカルエッチング等のエッチング処理を行うことにより不要部分を除去することによって層構造は形成され、各層について上記のプロセスが繰り返されることにより、図12に示すような構造が形成される。
その後、アレイ基板上に形成された電気回路にかかる電荷書込みおよび保持機能の検査が行われる(ステップS402)。本ステップにおける具体的な検査の内容としては、実施の形態1または実施の形態2に示したものが行われることとし、検査の詳細については既に説明したために個々では省略する。
そして、アレイ基板に対して対向する位置に対向基板を固定し、アレイ基板と対向基板との間の領域を、アレイ基板周縁部にシール部材を配置することによって覆う(ステップS403)。液晶表示装置は、アレイ基板上に形成された電気回路の影響がおよぶ領域に液晶材料を配置した構成を有することから、アレイ基板と対向基板とを所定間隔だけあけた状態で相対的な位置関係を固定すると共に、周縁部をシール部材によって覆うことで、液晶材料が封入される領域を確保している。なお、シール部材はアレイ基板と対向基板との間の領域を完全な閉空間とするのではなく、液晶材料を封入させるために一部に外部と通ずる穴構造を有するよう配置されている。
その後、アレイ基板と対向基板との間に液晶材料を封入する(ステップS404)。本工程は、例えばアレイ基板と対向基板との間に形成される領域を真空状態とした後に、液晶材料が保持された容器内にステップS403で形成された部材を浸すことによって液晶材料の封入を行っている。その後、偏光板およびバックライト等を組み合わせることによって、液晶表示装置が製造される。図13は、液晶表示装置の構造を示す模式図であり、本実施の形態3にかかる液晶表示装置の製造方法によって作成される液晶表示装置の構造の一例を示すものである。
図13に示すように、液晶表示装置は、アレイ基板35と対向基板44との間に液晶材料によって形成される液晶層45が配置された構造を有する。なお、図13では図示が省略されているが、液晶層45を構成する液晶材料の漏出を防止するため、実際には液晶層45の周囲にはシール部材が配置されている。また、より好ましい形態としては、アレイ基板35の内表面上には配向膜47が配置され、対向基板44の内表面上には共通電極46および配向膜48が配置されている。また、アレイ基板35の外表面上には偏光板49が配置され、対向基板44の外表面上には偏光板50が配置されている。さらに、アレイ基板35上には、例えばステップS404の後、走査線駆動回路51および信号線駆動回路52が配置され、アレイ基板35上に形成された電気回路と電気的に接続されている。
本実施の形態3にかかる液晶表示装置の製造方法では、実施の形態1または実施の形態2における電気回路の検査方法を用いることによって、アレイ基板35上に形成される画素電極(電荷保持電極)のそれぞれに関する電荷書き込みおよび保持機能を正確に検出することが可能である。従って、例えば良好な電荷書き込みおよび保持機能を有するにもかかわらず不良と判定されたり、逆に不良の画素電極が見逃されたりといった問題の発生が抑制され、製造工程のすべてが完了した後に不良箇所が明らかになるといった不具合の発生が抑制される。
なお、ステップS402に示す検査工程について、液晶材料の封入が終了した後等に行うことも可能である。しかしながら、組み立て工程が完了した後に検査を行い、不良が発見された場合には、それまでの工程が無駄になると共に、組み立てに用いられた対向基板44等の部品についても破棄せざるを得ない。従って、望ましい形態としては、アレイ基板35上に電気回路が形成された直後に検査が行われる。
実施の形態1にかかる回路検査装置の構成を示すブロック図である。 電荷供給・検出部の構成を示す回路図である。 供給制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 供給制御部の動作に伴って変動する出力配線、第1走査線および第2走査線の電位のタイムチャートである。 検出制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 検出制御の動作に伴って変動する出力配線、第1走査線および第2走査線の電位のタイムチャートである。 変形例1における出力配線、第1走査線および第2走査線の電位変動を示すタイムチャートである。 変形例2における出力配線、第1走査線および第2走査線の電位変動を示すタイムチャートである。 実施の形態2にかかる回路検査装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3にかかる液晶表示装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。 アレイ基板上に形成される電気回路の断面構造の一例を示す模式図である。 液晶表示装置の構造を示す模式図である。 多重画素構造を有する液晶表示装置を構成するTFTアレイ基板の構造の一例について示す等価回路図である。
符号の説明
1 電気回路
2 回路検査装置
3 第1電荷保持電極
4 第2電荷保持電極
5 第3電荷保持電極
6 出力配線
8 第1スイッチング素子
9 第2スイッチング素子
10 第3スイッチング素子
11 第4スイッチング素子
12 第1走査線
13 第2走査線
15〜17 蓄積容量
18 走査線
20a〜20d 接続端子
21 電荷供給・検出部
22 走査線駆動回路
23 判定部
24 制御部
24a 供給制御部
24b 検出制御部
26 オペアンプ
27 コンデンサ
28 リセットスイッチ
29、30 電圧源
31 切替スイッチ
32 回路検査装置
33 記憶部
34 演算部
35 アレイ基板
36 ゲート電極
37 ゲート絶縁層
38 チャネル形成領域
39 エッチングストッパー層
40 ソース電極
41 ドレイン電極
42 保護層
44 対向基板
45 液晶層
46 共通電極
47、48 配向膜
49、50 偏光板
51 走査線駆動回路
52 信号線駆動回路

Claims (7)

  1. 出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路に対して、少なくとも前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を検査する回路検査方法であって、
    前記第2電荷保持電極を含む複数の電荷保持電極に対して電荷を供給する電荷供給工程と、
    前記電荷供給工程から所定時間経過後、前記電荷供給工程において電荷を供給された電荷保持電極のうち、前記第2電荷保持電極を除く電荷保持電極に保持された電荷を出力させる第1電荷出力工程と、
    前記第1、第2走査線の電位を駆動電位に変化させることによって、前記第2電荷保持電極に保持された電荷を出力させる第2電荷出力工程と、
    前記電荷供給工程において前記第2電荷保持電極に供給した電荷の量またはそれと擬制される量と、前記第2電荷出力工程において前記第2電荷保持電極から出力された電荷の量とに基づいて前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能の良否を判定する判定工程と、
    を含むことを特徴とする回路検査方法。
  2. 前記電荷供給工程において、あらかじめ定めた量の電荷を前記第1、第2および第3電荷保持電極に対して供給し、
    前記第1電荷出力工程において、前記第1走査線の電位を駆動電位に変化させるタイミングと前記第2走査線の電位を駆動電位に変化させるタイミングとをずらすことにより前記第1、第3電荷保持電極に保持された電荷を別個独立に検出し、前記電荷供給工程において供給された電荷の量またはそれと擬制される量と比較することによって前記第1、第2および第3電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能の良否を判定することを特徴とする請求項1に記載の回路検査方法。
  3. 前記電荷供給工程において、前記第3電荷保持電極に対して0電荷を供給し、
    前記第1電荷出力工程において、前記第3電荷保持電極からの電荷の出力を行わないことを特徴とする請求項1に記載の回路検査方法。
  4. 前記電荷供給工程において、電荷の絶対値を制御することなく前記第3電荷保持電極に対して供給することを特徴とする請求項1に記載の回路検査方法。
  5. 出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路に対して、少なくとも前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を検査する回路検査方法であって、
    前記第1電荷保持電極と前記第3電荷保持電極との少なくとも一方の電荷量を検出し、記憶する電荷量記憶工程と、
    前記第1電荷保持電極と前記第3電荷保持電極との少なくとも一方と、前記第2電荷保持電極とに対してあらかじめ定めた量の電荷を供給する電荷供給工程と、
    前記電荷供給工程から所定時間経過後、前記第1、第2走査線を駆動電位に変化させることによって前記第1〜第4スイッチング素子を駆動し、前記電荷供給工程において電荷が供給された電荷保持電極に保持された電荷量を出力させる電荷出力工程と、
    前記記憶工程において記憶された電荷量と、前記電荷供給工程において供給された電荷の量またはそれと擬制される量と、前記電荷出力工程において出力された電荷量とに基づいて前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込み保持機能を判定する機能判定工程と、
    を含むことを特徴とする回路検査方法。
  6. 所定の基板上に出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路を形成する回路形成工程と、
    前記電気回路に対して請求項1〜5のいずれか一つに記載の回路検査方法を用いた検査を行う検査工程と、
    前記基板と対向する位置に対向基板を固定する組立工程と、
    前記基板および前記対向基板の間に液晶材料を封入する液晶封入工程と、
    を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  7. 出力配線、第1走査線および第2走査線と、前記第1走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第1電荷保持電極と、前記第1、第2走査線の双方に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第2電荷保持電極と、前記第2走査線に所定の駆動電位が供給された際に前記出力配線と導通する第3電荷保持電極とを備えた電気回路に対して、少なくとも前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能を検査する回路検査装置であって、
    前記第1、第2走査線の電位を変化させる走査線駆動手段と、
    前記第2電荷保持電極を含む複数の電荷保持電極に対して電荷を供給する電荷供給手段と、
    前記電荷供給手段による電荷供給から所定時間経過後、前記電荷供給手段によって電荷を供給された電荷保持電極のうち、前記第2電荷保持電極を除く電荷保持電極に保持された電荷を出力させ、前記走査線駆動手段によって前記第1、第2走査線の電位を駆動電位に変化させて前記第2、第3スイッチング素子を駆動した際に前記第2電荷保持電極に保持された電荷を検出する電荷検出手段と、
    前記電荷供給手段によって前記第2電荷保持電極に供給された電荷の量またはそれと擬制される量と、前記第2電荷出力工程において前記第2電荷保持電極から出力された電荷の量とに基づいて前記第2電荷保持電極にかかる電荷書き込みおよび保持機能の良否を判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする回路検査装置。
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