JP2005320883A - 農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】農業用水路等の水路に断水、越水等の流路の遮断を起こさない安全構造で高効率の水力発電装置を設置することを課題とする。
【解決手段】農業用水路等に落差工(1)を形成して、水力発電装置(2)を着脱自在に支承する枠体(3)を設ける。枠体(3)内に、反動型水車ランナベーン(7)に立軸構造の回転軸を直接又は伝達機構で連結してなる発電機(9)と、停電や機器の故障等の異常時に自動的に全開する駆動装置(6)(8)を備えたランナベーン(7)及びガイドベーン(5)とをケース(23)に収納して一体ユニットとした水力発電装置(2)を設置して、異常検知時には、ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)の両方または一方を自動的に全開として流路を作出形成し、水路の下流への流水を確保するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、農業用水路等の用水路に設置される小型の水力発電装置の分野に関し、特に農業用水路等の落差工に設置して好適な水力発電装置に関する。
従来、農業用水路には、農業用水の水利権や河川漁業権や地域慣例があり、水流を阻害する障害物や構造物は、原則上、設置できないものである。
農業用水路の水流を利用する水力発電装置も、水路内に設置される物体であり、農業用水の断水や減水、越水を起こす可能性があるために、原則的には、設置はできない環境であった。
ただ、農業用水を使用した水力発電装置でも、水利権や地域慣例が許容する範囲では、設置の可能性があり、又、その他の水路では、その水流をエネルギー資源として利用できるので、制約のある状況ではあるが水路発電の開発は多数なされていた。
勿論、農業用水以外でこのような拘束のない環境においては、水路発電の需要は、クリーン発電であるために根強くある。
さて、従来開発されている水路等の水力発電装置は、特許3425663号「堰板を備えた水車及び水力発電装置」に開示のように、水力発電装置を「投げ込み式」として、場合によっては水路から、吊り揚げて、障害物にならないような工夫がしてあるものもある。
この特許3425663号では、ランナの周りには流量調整環がランナと同軸にガイドベーン内を上下に移動可能に設けられていて、流量調整環の上下動はリンク機構の操作レバーを動かすことにより行うと記載されている。
操作レバーは手動式であることが推測される。そして、水路が洪水のときには、水力発電装置を引き上げるとの記載がある。
引き上げる理由は、障害物となって水流を阻害するのを回避するためである。
この特許技術には、引き上げる前の段階での水流の確保に関する考察はなく、まして停電や機器の故障などの異常時には何ら対応する示唆はないものであった。
操作レバーでガイドベーンを全閉して過剰な回転から発電装置を保守する方法は、発電装置のためには有効でも、ガイドベーンを閉じた状態では、水流からみると、当該発電装置は単なる障害物になってしまい、下流では水流がかなり阻害され、農業用水路としては、許容できない状態となる。
異常事態として、発電装置のガイドベーン(取水翼)を閉じて水流を制御しては、下流域では、必要量の水が供給されない状況も生じる場合もあり、上流域では、水が水路から溢れ出し、過剰な水を近在の田畑に、流し込んでしまう可能性もある。
又、水力発電装置を頻繁に逐時水路から引き上げることは至難である。
特許3425663号の発電装置は投げ込み式であるので、異常時には水路から本体を吊り上げて開放すれば最終的には水流は復元するが、そこに至るまで実際的には操作レバーでガイドベーンを調節すると想像されるが、手動でのガイドベーン調整は手間が多く、緊急時には実際には対応しにくいと推測される。
又、増水による過剰回転から発電機を保守するためには、従来はガイドベーンを閉じて過剰水流を制御遮断して、発電機に過剰の負荷をかけないようにすることが多いが、水流調整は、越水を招き、前記のように課題が残る。
特許3425663号 「発明の名称:堰板を備えた水車及び水力発電装置」
本発明は、現代のクリーンエネルギーの利用が高まる中で、農業用水等の水路の落差を利用した水力発電装置であって、流水を常に阻害することのない農業用水路等に設置可能な水力発電装置の開発を課題とするものである。
本発明では、農業用水路において、いかなる状況でも、水力発電装置が水路の障害物と化さないように、どのような水路状況でも、最終的には水流を阻害しないようにすることが、核心の課題である。
そのために、第一の目的としては、水力発電装置を設置して堰き止めることによっても、水流を害しないように、越水が起きることがないようなシステム全体構想をすることである。
水力発電装置を設置したままでも、配電線の停電や水車ほかの機器の故障等の異常事態に対応して、水流を阻害しない構成の装置の開発が第一の課題である。
そして、第二の目的は、最終的に水流を阻害しないように、ともかく、水力発電装置自体が水路固定型ではなく、水路からいつでも容易に外せるような構造を企図した。
この第二の目的のために、本発明の水力発電装置は、水路に既設される固定用の外枠をまず設け、この外枠から水力発電装置をいつでも容易に外せるような着脱自在な自重固定式とした。
固定用の外枠自体も、水路の障害にならないように、側枠は、水路幅より幅広で外嵌する幅寸法で設計される。
固定用の外枠は、下流を向いた前側には、堰として水を一定容積滞留でき、且ついつでも開放できるように、ハンドルで昇降動する水門扉を設けている。
異常増水の場合は、水門を開放して、下流に増水流を流すこともできるし、水門の閉塞形態(2枚の板の昇降で、上部の水、下部の水、中間の水を選択して任意に流すことができるもの等がある)では、増水した上部の水を下流に放流しながら、下部水流の流れで同時に発電を継続することもできる。
次に、農業用水路などは、比較的水量が少なく且つ水量の変動が大きく、そして落差が大きくない平野地にあり、落差エネルギーがあまり大きくない水路が多い。
単に平坦な底が連続する水路の中に、水力発電装置を置いた構造では、堰き止める溝の深さでしか落差エネルギーを得ることができないため、浅い平坦な底が連続する用水路にそのまま水力発電装置を設置する形態では、発電効率が低い。
そこで、第三の目的として、単に平坦な底が連続する水路を堰き止めるのではなく、落差エネルギーを安定してその場所に集中化するために、落差工での発電を企図しこれに好適な発電装置を目的とした。
農業用水路には既設の落差工が多数あるので、基本的にはそれを利用できる。
落差工を新設する場合は、水路の水流を調査し、年間水量状況を解析し、その地点での発生エネルギーを算出し、その上で場所を選定する。そこに固定用の外枠を設置する。
尚、自然の地形で適切な落差がある場所でも応用できることはいうまでもない。
平野地の農業用水路に於いては、水量の変動が多く、低落差の場所が多いために単に水流だけでのエネルギーでは発電は難しく、水量も多くないことから、かえって水力発電装置には、高効率の発電機能が求められる。
加えて、配電線の停電や水車等の機器の故障などの異常時にも、水力発電装置が水流を阻害することなく、下流への一定流水量を確保することが求められる。
又移設の必要や、更に緊急状態も想定できるため、水力発電装置の設置および取外しが容易に行える構造とすることが求められる。
第四の目的として、このような水路状況に適し、水力発電装置自体が、発電を高効率でできる構造の開発を企図した。
この目的のために、口広の吸出し管で囲繞された反動型水車ランナベーン(翼付きの回転体)に立軸構造の回転軸を設け、この回転軸へ直接又は伝達機構を連結してなる発電機と、前記反動型水車ランナベーンに安定水流を落とし込むガイドベーンをランナベーンの上方に設け、前記ランナベーン及び前記ガイドベーンは、配電線の停電や水車や発電機の故障等の異常時にそれぞれ自動的に全開する駆動装置を備えていて、これらがケースに収納され一体ユニットとした水力発電装置を開発した。
本発明では、水車機構を、水車発電機の回転数および負荷を調整するための流量を制御するガイドベーン(取水翼)と、これに連動し流入量に対し最も発電効率が高い角度位置で回転する可変翼のランナベーン(翼付き回転体)を組合せた構造として、高効率運転を可能にしている。
そして、立軸構造の反動型水車に直接又は伝達機構で連結した発電機、ガイドベーンとその流量角度調整の駆動装置、ランナベーンとその流量角度調整の駆動装置を一体ユニットとした水力発電装置を、水路の落差工に取外し自在に設置し、異常検知時には、ランナベーン及びガイドベーンの両方又は一方を自動的に全開にする機能を備えたことを特徴とする農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置を案出した。
流量角度調整の駆動装置は、異常検知装置と、電源となる蓄電池を備えている。
停電や水車および発電機の故障などによる異常時には、ランナベーン及びガイドベーンの角度を変えて流量角度調整をする蓄電池を電源とする駆動装置は、従来のように閉じる方向に作動させるのではなく、ベーンの角度を変えて流量を最大にするように、ランナベーン及びガイドベーンを全開にするように作動する構造とした。
ランナベーン及びガイドベーンのいずれもが全開方向に駆動できるので、両方を同時に又はいずれか一方を選択的に駆動して、流路を確保することができる。
両方を全開にするか、一方のみを全開にするかは、水量や異常の状態に応じて適宜設定できる。
この構成のために、停電や水車および発電機の異常時にも、ランナベーン及びガイドベーンによって最大通過流路が形成され、水流は確保され、水路の遮断は起こらない。
水力発電装置を通過するときに、障害なく、水が流れるものとなっている。
水車は、当該落差工の想定最大流量水に耐えうる高速回転能力を備えた立軸構造の反動型水車としている。
ガイドベーンが全開になっても高速回転に耐える水車発電機は、ガイドベーンの通過水量の計算で当該落差工に適切な能力のものが設計されている。
また本発明では、装置の運搬、現場での据付、取外し、メンテナンスを容易にするために、水力発電装置の、水車、発電機、および駆動機構など付帯機構の全てを一体構造としている。
水力発電装置の下枠台が、取付け固定用の外枠に自重嵌合する着脱自在の構造とし、水車発電機が万一故障の時にはクレーンで本体を吊り上げ外せるようになっている。
本発明の農業用水路の水路に設置する水力発電装置は、上記の説明のように、使用中の農業用水路等に設置した状態で、異常時でも断水、越水することなく農業用水を安定して流しながら、安全で高効率発電を行い、且つ、据付、撤去、メンテナンスが容易な水力発電装置を提案するものである。
本発明には、次の技術的効果がある。
(A)水力発電装置が、水路に設置された外枠に自重嵌合する着脱自在の一体構造であるので、取付け取外しや、メンテナンスが容易である。
(B)水路には落差工が設けられ、その落差下流に外枠が、水流を阻害することなく設置されて、落差エネルギーを集中できる。
(C)立軸構造の反動型水車としたので、水力発電装置の制作や、設置費用、メンテナンスが、回転軸を水路幅方向にする水車型水力発電装置を想定した場合に比べても、小型化でき、経済的である。
加えて、回転駆動が水中でなされるため、騒音などの問題もない。
(D)水力発電装置がケースに収納された一体的ユニットであるため、工場生産ができ、運搬、吊りさげ施工が容易である。
(E)異常時には、ランナベーン及びガイドベーンは自動的に全開して水を流す通路を形成するので、引き上げる前でも十分に長時間の越水の防止ができる。
(F)水路の落差工に設けられ、落差工の下流に、水力発電装置固定用の外枠が設けられるが、外枠には下流側に水門昇降扉を備えているので、この水門扉の開閉でも水流の調整ができる。
(G)水力発電装置を支持固定する外枠は、簡単な矩形枠体で、中断のストッパーで発電装置を支承するだけであり、ストッパーの位置を上げ下げするだけで、取付け高さの微調整ができる。
本発明に係る農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置ついて、図面を参照して、実施の最良の形態を説明する。
図面の概略を説明すると、
図1は、落差工(1)に設置した一体型の水力発電装置(2)を既設の外枠(3)へ組み込んだ状態の切開側面図である。
図2は、水力発電装置(2)を装填して固定支持する外枠(3)の平面図である。
上方から、水力発電装置を吊りおろして、装填するために上方開放型である。
図3は、手順の説明図であり、水が流れている状態の落差工(1)の斜視図を左に示し、その落差工(1)に水力発電装置(2)を着脱自在に嵌合する外枠(3)を設置する手順を示している。
コンクリート構造の落差工(1)は、水路中途に段差を設けた新設又は既設の構造体で、上段水路(11)と下段水路(12)が、立壁(13)で落差をもって形成され、上流水位(14)と、下流水位(15)に水位差がある構造である。
図4は落差工(1)において下流側に既設した外枠(3)に、水力発電装置(2)をクレーンで吊り下げ設置する状態の説明図である。
図5は、落差工(1)を平野地に設けた場合に、落差工(1)の下流の底を徐々に上げて自然の傾斜に戻すように水路の傾斜を回復形成した状態の断面図である。
以上の図面の概略説明に続き、構成部分ごとに詳説すると、
外枠(3)は、農業用水路等に段差を設けた落差工(1)においてその下流側へ設置される。外枠(3)は、水路幅より幅広である側枠と、前側にハンドル(30)の手動操作で昇降動して開閉する水門扉(31)を備えて一定滞留容積を有するように設置された矩形の枠体である。下方中間にストッパー(4)を設けてあり、このストッパー(4)に、水力発電装置(2)を載置して支承する。
ストッパー(4)の位置を上下に調整すれば、水力発電装置(2)の取付け位置の微調整ができる。
前記落差工(1)は、上流側と下流側を中途の立壁(13)で段差を形成してあり、さらには図5で示すように、下流側の水路が下流になるに従い徐々に高い底になって自然傾斜に復元する傾斜底形態に形成したものである。
水力発電装置(2)は、当該落差工(1)の最大流量水に耐えうる高速回転能力を備えて、且つランナに接続する被動回転軸を垂直方向に立設した立軸構造の反動型水車と、前記回転軸へ直接又は伝達機構を連結して回転し発電する発電機(9)と、ガイドベーン(5)とその流量角度調整の駆動装置(6)、ランナベーン(7)とその流量角度調整の駆動装置(8)、付帯設備とを、一体ユニットとしたものである。
ガイドベーン(5)はランナベーン(7)への流入水量を調節して、水流の安定に有用である。
発電機(9)は、落差工(1)の流量によって選択でき、永久磁石式交流発電機(9)、誘導発電機(9)、同期発電機(9)などで特に限定するものではない。
例えば、永久磁石式同期発電機(9)とその回転数制御をするパワーコンデショナをケース(23)内にビルトインしておき、さらにランナベーン(7)の駆動装置(8)及びガイドベーン(5)の駆動装置(6)を設けることで、より水流の阻害を防止するように設計することもできる。
そして、水力発電装置(2)は、前記のような設置環境をクリアした落差工(1)に取外し自在に設置される水力発電装置(2)であって、立軸構造の反動型水車である一体ユニットとしての前記水力発電装置(2)は、異常検知時には、ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)を自動的に全開にする機能を備えたことを特徴とする。
全開にする機能とは、配電線の停電や、水車や発電機(9)の故障等の異常検知時にそのベーンの角度を変移して流量調整により水車の回転数を調整するもので、自動的にランナベーン(7)及びガイドベーン(5)の角度を変えて水流に対して抵抗を最小限にする角度に変移できる駆動装置(8)及び駆動装置(6)を備えていることである。
換言すれば、駆動装置(6)(8)は、異常検知時に、ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)を自動的に全開(最小抵抗角度)にする。
ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)が全開になることで、水の流入を止めず、水車が高速回転にすることで、水路に障害物がなくなり、下流に十分な水流を維持できる。
全開には、ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)の機械的支持を解き、水流に任せる完全フリー状態にすることも含まれる。
駆動装置(6)(8)は蓄電池電源で常時作動する。
水力発電装置(2)は、口広の吸出し管(22)で囲繞された反動型水車ランナベーン(7)に立軸構造の回転軸に直接又は伝達機構で連結してなる発電機(9)と、前記反動型水車ランナベーン(7)に安定水流を落とし込むガイドベーン(5)を前記ランナベーン(7)の上方に設け、前記ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)は、配電線の停電や水車や発電機(9)の故障等の異常時に検知装置で自動的に全開する駆動装置(8)及び駆動装置(6)を備えていて、これらがケース(23)に収納され一体ユニットとしている。
水力発電装置(2)は、農業用水路等の落差工(1)の下流側である下段水路(12)に既設された中間にストッパー(4)を備えた外枠(3)に、その自重で鍔縁を係止して、嵌合固定して着脱自在に設置される。
前記外枠(3)へ水力発電装置(2)を取り付けるにあたっては、立軸構造の反動型水車である一体ユニットとしての水力発電装置(2)を、少なくとも水車ランナベーン(7)の上方に位置するガイドベーン(5)が落差工(1)の上流側の底より低い位置になるように配置される。
一体ユニットとしての水力発電装置(2)は、落差工(1)に予め施工された外枠(3)へ、自重で支持する構造で、取付け取外しを自在にし且つクレーンで吊り上げだけの作業として着脱を容易にしている。
このように本発明は、水車を、発電機(9)の回転数および負荷を調整するための流量を制御するガイドベーン(5)と、これに連動し流入量に対し最も発電効率が高い角度位置で回転する可変翼のランナベーン(7)を組合せた構造として、且つ水車の異常時にランナベーン(7)及びガイドベーン(5)をそれぞれ全開にする駆動装置(8)及び駆動装置(6)を設けて、その両方又は一方を全開にすることで、断水や越水を防止して、高効率運転を可能にしたものである。
以上の実施の形態は、あくまで要部の一例を示すものであり、水力発電装置(2)を支持する外枠(3)内に流木や産業廃棄物等の異物が進入するのを防ぐためスクリーンを上流域に設置するなどの付帯設備や蓄電設備等のエネルギーの保管手段、送電設備は、当然に配備される。
又、外枠(3)自体も、落差工(1)から取外しが可能なように設計することもできるし、
その材質を軽金属製にして軽量化を図ることなども可能である。
この実施形態は、落差立壁(13)が1〜2m位、水量3トン〜30トン/秒程度の流量の落差工(1)を想定したものであるが、もっと小さな落差や水量の落差工(1)でも実施可能である。又、落差工(1)は、通常は新たに工作施工されるが、既設の設備を利用してできる場合もある。
本発明に係る農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置は、比較的平坦な平野地の水路において、落差を創出し、水の落差エネルギーを集中させて、高効率で発電するものであり、農業用水路の水流を遮断することがない特徴がある。
(A)水路に落差を作り出して落差エネルギーを集約しながら発電する小型発電機であるので、場所的条件を比較的緩やかにすることができるため、平野地や都会でも利用できる。発電で得た電気で電動ポンプを駆動して、田畑への水のくみ上げ、貯水、脱穀作業などには最適に利用できる。
(B)水路に連鎖的に設置することができるので、発電量の需要変化に対応できる。 一体的ユニットであるので、降雪などにも影響されにくく、耐久性のある構造であるので、地域を選ばない汎用利用が可能である。冷暖房への利用や、道路と平行して水路がある場合には、照明電源や融雪のための熱にも利用できる。
(C)機器の異常を検知して、ベーンを全開する機構は、当然一般河川への設置でも問題がない構造であるので、ケース内に増速機やブレーキ、トランスその他のパワー電力デバイスを付設して、更に大型に設計することも可能である。
落差工(1)に設置した水力発電装置(2)を外枠(3)に取り付けた状態の切開側面図である 水力発電装置(2)を固定支持する外枠(3)の平面図である。 落差工(1)に外枠(3)を設置する手順の説明図である。 既設した外枠(3)に、水力発電装置(2)をクレーンで吊り下げ設置する状態の説明図である。 落差工(1)の段差下流の底を徐々に上げて自然の傾斜に戻すように水路の傾斜を形成した状態を示す断面図である。
符号の説明
1 落差工
11 上段水路
12 下段水路
13 立壁
14 上流水位
15 下流水位
2 水車、発電機、駆動機構付帯設備を一体ユニットとした水力発電装置
22 吸出し管
23 ケース
3 外枠
30 ハンドル
31 水門扉
4 ストッパー
5 ガイドベーン
6 ガイドベーンを駆動する駆動装置
7 ランナベーン
8 ランナベーンを駆動する駆動装置
9 発電機


Claims (6)

  1. 立軸構造の反動型水車に連結した発電機(9)、ガイドベーン(5)とその流量角度調整の駆動装置(6)、ランナベーン(7)とその流量角度調整の駆動装置(8)を一体ユニットとした水力発電装置(2)を、水路の落差工(1)に取外し自在に設置し、異常検知時には、ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)の両方又は一方を自動的に全開にする機能を備えたことを特徴とする農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置。
  2. 請求項1において、落差工(1)に取外し自在に設置される水力発電装置(2)は、落差工(1)に予め施工された外枠(3)へ、一体ユニットとしての水力発電装置(2)を嵌合構造とし、水力発電装置(2)が自重で固定する構造で、取付け取外しを自在にし且つ着脱を容易にしたことを特徴とする農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置。
  3. 請求項2に記載の外枠(3)は、農業用水路等に設けた落差工(1)の下流側へ、水路幅より幅広である側枠と前側に昇降動して開閉する水門扉(31)を備えて一定滞留容積を有するように設置された外枠(3)であることを特徴とする農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置。
  4. 前記外枠(3)へ水力発電装置(2)を取り付けるにあたっては、立軸構造の反動型水車である一体ユニットとしての水力発電装置(2)を少なくともランナベーン(7)及びガイドベーン(5)が落差工(1)の上流側底より低い位置になるように着脱自在に嵌合設置し、異常時には水車ランナベーン(7)及びガイドベーン(5)の両方又は一方を自動的に全開にする機能を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置。
  5. 前記水力発電装置(2)は、口広の吸出し管(22)で囲繞された反動型水車ランナベーン(7)の立軸構造の回転軸に直接又は伝達機構で連結してなる発電機(9)と、前記反動型水車ランナベーン(7)に安定水流を落とし込むガイドベーン(5)を前記ランナベーン(7)の上方に設け、前記ランナベーン(7)及び前記ガイドベーン(5)は停電や機器の故障等の異常時に自動的に全開する駆動装置(6)(8)を備えていて、これらがケース(23)に収納され一体ユニットとしていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置。
  6. 前記落差工(1)は、上流側と下流側を中途の立壁(13)で段差を形成してあり、下流側の落差工(1)が下流になるに従い徐々に高い底になって自然傾斜に復元する傾斜底形態に形成したものであることを含む請求項1〜請求項5のいずれかに記載の農業用水路等の落差工に設置する水力発電装置。



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