JP2005320487A - 粘着シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 極めて平滑な塗工面を得ることができ、光学材料の表面保護に好適に用いられる粘着シートの製造方法を提供すること。
【解決手段】 アクリル系ポリマーからなるベースポリマーが水に分散されてなる水分散型粘着剤組成物を、水で固形分1重量%に希釈したときの、最大泡圧法により求められる25℃における表面張力が、泡発生速度が0.1秒/個のとき、25mN/m以上、50mN/m以下となり、泡発生速度が1秒/個のとき、25mN/m以上、43mN/m以下となるように調整して、基材1に塗工する。この方法では、塗工面(粘着剤層2の表面)に塗工スジが生じることを防止でき、高精度の平滑性を有する粘着剤層2を形成することができる。その結果、得られた粘着シートは、粘着シートを貼着した状態で製品の外観検査を実施する光学材料の表面保護などに、好適に用いることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、粘着シートの製造方法に関し、詳しくは、光学材料の表面保護などに好適に用いられる粘着シートの製造方法に関する。
近年、地球環境保護の観点から、粘着シートにおいて、有機溶剤型の粘着シートから水分散型の粘着シートへの転換が図られつつある。
水分散型の粘着シートは、通常、ポリエステルフィルムなどの基材に、水分散型粘着剤組成物を、各種コーターにより塗工した後、水分を乾燥させて粘着剤層を形成することにより、製造されている。
しかるに、水分散型の粘着シートでは、水分散型粘着剤組成物を基材に塗工したときの表面張力が、有機溶剤型粘着剤組成物を基材に塗工したときの表面張力とは異なり、平滑な塗工面を得ることが困難である。そのため、粘度調整剤や表面張力調整剤を配合して、流動特性を調整することが知られている。
また、水分散型粘着剤組成物の静的表面張力を調整したり(例えば、特許文献1および2参照。)、水分散型粘着剤組成物の高固形分濃度における動的表面張力を調整することにより(例えば、特許文献3参照。)、ハジキやチジミなどの塗工欠陥を改善することが提案されている。
特開2003−27027号公報 特開2003−96413号公報 特開2003−277708号公報
一方、近年の光学分野において、偏光板や位相差板などの光学材料については、検査効率の観点から、表面保護のための粘着シートを貼着した状態で、製品の外観検査を実施している。そのため、このような、光学材料の表面保護に用いられる粘着シートには、塗工面について、高精度の平滑性が要求されている。
しかし、上記に提案されている方法では、基材に対する塗工直後、すなわち、コーターから解放された直後の表面張力を適切に調整するには、いずれも不十分であり、上記したような、塗工面に高精度の平滑性が要求されている粘着シートを製造するためには、さらなる改善が必要である。
本発明の目的は、極めて平滑な塗工面を得ることができ、光学材料の表面保護に好適に用いられる、粘着シートの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の粘着シートの製造方法は、ベースポリマーが水に分散されてなる水分散型粘着剤組成物を、水で固形分1重量%に希釈したときの、最大泡圧法により求められる25℃における表面張力が、泡発生速度が0.1秒/個のとき、25mN/m以上、50mN/m以下となり、泡発生速度が1秒/個のとき、25mN/m以上、43mN/m以下となるように、調整し、基材に塗工することを特徴としている。
また、この方法では、前記ベースポリマーが、モノマー成分として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、モノマー成分全量に対して0.1〜6重量%のカルボキシル基含有不飽和モノマーとを含む、アクリル系ポリマーであることが好適である。
また、この方法では、前記モノマー成分を、ラジカル重合性乳化剤を用いて、乳化重合することにより、前記アクリル系ポリマーのエマルションとして、前記水分散型粘着剤組成物を得ることが好適である。
本発明の粘着シートの製造方法によれば、基材の表面に、水分散型粘着剤組成物を、極めて平滑に塗工することができ、高精度の平滑性を有する粘着剤層を形成することができる。その結果、粘着シートを貼着した状態で、製品の外観検査を実施する光学材料の表面保護などに、好適に用いることができる。
本発明の粘着シートの製造方法では、まず、ベースポリマーが水に分散されてなる水分散型粘着剤組成物を調製する。
本発明において、ベースポリマーは、特に制限されず、粘着シートに通常使用される公知のベースポリマーが用いられる。例えば、アクリル系ポリマー、天然ゴムラテックス系ポリマーなどが用いられる。好ましくは、アクリル系ポリマーが用いられる。アクリル系ポリマーを用いることにより、優れた粘着性および耐候性を得ることができる。
アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分を、重合させることにより、得ることができる。
モノマー成分の主成分である(メタ)アクリル酸エステルは、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルであって、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1−20の直鎖または分岐アルキル)エステルなどが挙げられる。これら(メタ)アクリル酸エステルは、適宜、単独または併用して用いられる。
また、(メタ)アクリル酸エステル以外に、エマルションの安定化や、粘着剤層の基材に対する密着性の向上、さらには、被着体に対する初期接着性の向上などを目的として、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な共重合性モノマーを、モノマー成分として用いることができる。
このような共重合性モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレートなどのカルボキシル基含有不飽和モノマー、例えば、無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの(メタ)アクリル酸脂環式炭化水素エステル、例えば、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、例えば、スチレンなどのスチレン系モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有不飽和モノマー、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの窒素原子含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどのアルコキシ基含有不飽和モノマー、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含有不飽和モノマー、例えば、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー、例えば、ビニルエテルなどのビニルエーテル系モノマー、例えば、塩化ビニルなどのハロゲン原子含有不飽和モノマー、その他、例えば、N−ビニルピロリドン、N−(1−メチルビニル)ピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリンなどのビニル基含有複素環化合物や、N−ビニルカルボン酸アミド類などが挙げられる。
また、共重合性モノマーとして、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー、例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマー、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマー、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有不飽和モノマー、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェイトなどのリン酸基含有不飽和モノマー、例えば、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー、その他、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルや、フッ素(メタ)アクリレートなどの複素環や、ハロゲン原子を含有するアクリル酸エステル系モノマーなどが挙げられる。
さらにまた、共重合性モノマーとして、シリコーン系モノマーが挙げられる。シリコーン系モノマーには、シリコーン系(メタ)アクリレートモノマーや、シリコーン系ビニルモノマーなどが含まれる。
シリコーン系(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシメチル−トリメトキシシラン、(メタ)アクリロイルオキシメチル−トリエトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−トリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−トリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリブトキシシランなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキル−トリアルコキシシラン、例えば、(メタ)アクリロイルオキシメチル−メチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロイルオキシメチル−メチルジエトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−メチルジメトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−メチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジブトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジブトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−プロピルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−プロピルジエトキシシランなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキル−アルキルジアルコキシシランや、これらに対応する(メタ)アクリロイルオキシアルキル−ジアルキル(モノ)アルコキシシランなどが挙げられる。
また、シリコーン系ビニルモノマーとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシランなどのビニルトリアルコキシシランの他、これらに対応するビニルアルキルジアルコキシシランや、ビニルジアルキルアルコキシシラン、例えば、ビニルメチルトリメトキシシラン、ビニルメチルトリエトキシシラン、β−ビニルエチルトリメトキシシラン、β−ビニルエチルトリエトキシシラン、γ−ビニルプロピルトリメトキシシラン、γ−ビニルプロピルトリエトキシシラン、γ−ビニルプロピルトリプロポキシシラン、γ−ビニルプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−ビニルプロピルトリブトキシシランなどのビニルアルキルトリアルコキシシランの他、これらに対応する(ビニルアルキル)アルキルジアルコキシシランや、(ビニルアルキル)ジアルキル(モノ)アルコキシシランなどが挙げられる。
さらに、共重合性モノマーとして、水分散型粘着剤組成物のゲル分率の調整などのために、多官能性モノマーを用いることができる。
多官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレートや、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの他、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。また、多官能性モノマーとして、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなども挙げられる。
これら共重合性モノマーは、適宜、単独または併用して用いられる。
アクリル系ポリマーにおいて、モノマー成分の主成分である(メタ)アクリル酸エステルの配合割合は、モノマー成分全量に対して、例えば、50重量%以上、好ましくは、60重量%以上、さらに好ましくは、70重量%以上である。また、その上限は、特に制限されず、例えば、100重量%、好ましくは、99重量%、さらに好ましくは、98重量%である。(メタ)アクリル酸エステルの配合割合が、50重量%未満であると、粘着シートの剥離力および凝集力が低下する場合がある。
また、共重合性モノマーの配合割合は、モノマー成分全量に対して、例えば、50重量%未満、好ましくは、40重量%未満、さらに好ましくは、30重量%未満である。また、その下限は、特に制限されず、例えば、0重量%、好ましくは、1重量%、さらに好ましくは、2重量%である。
また、共重合性モノマーは、各共重合性モノマーの種類に応じて、配合割合を適宜選択することができる。好ましくは、モノマー成分として、モノマー成分全量に対して0.1〜6重量%のカルボキシル基含有不飽和モノマーを含有する。
そして、水分散型粘着剤組成物は、ベースポリマーを水に分散させることにより、調製される。ベースポリマーを水に分散させるには、例えば、公知の方法により、エマルションとして調製することができる。エマルションとして調製するには、例えば、モノマー成分を乳化重合したり、あるいは、別途重合したベースポリマーを必要により乳化させるなど、適宜、公知の方法が選択される。
水分散型粘着剤組成物は、好ましくは、上記したアクリル系ポリマーのエマルションとして調製する。アクリル系ポリマーのエマルションとして調製するには、例えば、上記した(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分を乳化重合する。
この乳化重合では、例えば、上記したモノマー成分とともに、乳化剤、ラジカル重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤などを、水中において適宜配合して重合する。より具体的には、例えば、一括仕込み法(一括重合法)、モノマー滴下法、モノマーエマルション滴下法などの公知の乳化重合法を採用することができる。なお、滴下法では、連続滴下または分割滴下が適宜選択される。反応条件などは、適宜選択されるが、重合温度は、例えば、5〜100℃程度である。
乳化剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される公知の乳化剤が用いられる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤などが挙げられる。
また、これら(ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤)に、プロペニル基やアリルエーテル基などのラジカル重合性官能基(ラジカル反応性基)が導入されたラジカル重合性乳化剤などが挙げられる。
好ましくは、ラジカル重合性乳化剤が挙げられる。ラジカル重合性乳化剤を用いることにより、加湿下での耐白化性を付与することができる。
これら乳化剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、乳化剤の配合割合は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.1〜5重量部、好ましくは、0.4〜3重量部である。乳化剤の配合割合が、この範囲であると、耐水性、粘着性、さらには、重合安定性、機械的安定性などの向上を図ることができる。
重合開始剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される公知のラジカル重合開始剤が用いられる。例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなどのアゾ系開始剤、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始剤、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、例えば、フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤、例えば、芳香族カルボニル化合物などのカルボニル系開始剤、例えば、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせなどのレドックス系開始剤などが挙げられる。
これら重合開始剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、重合開始剤の配合割合は、適宜選択されるが、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.02〜0.5重量部、好ましくは、0.08〜0.3重量部である。0.02重量部未満であると、重合開始剤としての効果が低下する場合があり、0.5重量部を超えると、アクリル系ポリマーの分子量が低下し、粘着性が低下する場合がある。
連鎖移動剤は、必要により、アクリル系ポリマーの分子量を調節するものであって、乳化重合に通常使用される連鎖移動剤が用いられる。例えば、1−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルへキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノールなどのメルカプタン類などが挙げられる。
これら連鎖移動剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、連鎖移動剤の配合割合は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.001〜0.5重量部程度である。
そして、このような乳化重合によって、アクリル系ポリマーのエマルションを得ることができる。なお、アクリル系ポリマーのエマルションは、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分を、乳化重合以外の方法によって重合した後に、上記した乳化剤により、水に分散させるようにして得ることもできる。
また、水分散型粘着剤組成物には、動的表面張力を低下させるために、表面張力調整剤を、適宜、配合することができる。表面張力調整剤としては、特に制限されないが、例えば、アセチレンアルコール系表面張力調整剤、アニオン系表面張力調整剤、シリコーン系表面張力調整剤、フルオロカーボン系表面張力調整剤などが挙げられる。
これら表面張力調整剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、表面張力調整剤の配合割合は、泡発生速度が0.1秒/個のとき、25mN/m以上、50mN/m以下となり、泡発生速度が1秒/個のとき、25mN/m以上、43mN/m以下となるように調整できれば、特に制限されないが、例えば、水分散型粘着剤組成物に対して、0.5〜5重量%、好ましくは、0.5〜3重量%である。0.5重量%未満であると、動的表面張力の低下が少ない場合があり、また、5重量%を超えると、高湿下における白化が生じやすくなり、耐水性が必要な用途には不向きとなる場合がある。
また、水分散型粘着剤組成物には、必要に応じて、粘度調整剤、粘着付与剤、架橋剤、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料、染料など)、老化防止剤、界面活性剤、pH調整剤(酸または塩基)など、粘着シートに通常添加される添加剤を、適宜、添加してもよい。これら添加剤の配合割合は、特に制限されず、適宜、選択することができる。
粘度調整剤としては、例えば、アクリル系増粘剤、ウレタン系増粘剤、ポリエーテル系増粘剤などが挙げられる。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、ロジンフェノール系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂(脂肪族炭化水素系石油樹脂、芳香族炭化水素系石油樹脂、脂環式炭化水素系石油樹脂など)、フェノール系樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、エラストマー類などが挙げられる。
架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。
なお、このようにして得られる水分散型粘着剤組成物の固形分は、例えば、水などの溶媒(揮発分を含む)を蒸発させた残留成分の全重量に対する重量割合であって、実質的には、ベースポリマーのモノマー成分(その他、不揮発性成分を含む)からなり、例えば、40重量%以上、好ましくは、45〜60重量%となるように調整される。40重量%以上とすることにより、塗工後の乾燥時間の短縮化を図ることができる。
また、水分散型粘着剤組成物がエマルションとして調製される場合には、そのエマルション粒子の平均粒子径は、機械的安定性、塗工性および透明性などが良好であれば、特に制限されないが、例えば、0.08〜3μm、好ましくは、0.10〜1μmである。0.08μm未満であると、粘度が過度に上昇する場合があり、また、3μmを超えると、粒子間の融着性が低下し、凝集性が低下する場合がある。
そして、本発明の粘着シートの製造方法では、このようにして得られた水分散型粘着剤組成物を、水で固形分1重量%に希釈したときの、最大泡圧法により求められる25℃における表面張力(動的表面張力)が、泡発生速度が0.1秒/個のとき、25mN/m以上、50mN/m以下、好ましくは、45mN/m以下となり、泡発生速度が1秒/個のとき、25mN/m以上、43mN/m以下、好ましくは、40mN/m以下となるように、調整する。
例えば、固形分15重量%や固形分25重量%などの高固形分濃度を基準とすると、動的表面張力が、水分散型粘着剤組成物中の乳化剤(表面張力調整剤を含む)の気液界面への移動速度を指標としているために、常に、30〜40mN/m程度の動的表面張力を示してしまい、特性評価ができないが、このように、固形分1重量%を基準とすれば、確実な特性評価を実現することができる。
また、このような最大泡圧法による動的表面張力は、例えば、KRUSS社製「Bubble Pressure Tensiometer BP2 MKII型」装置により測定することができる。
泡発生速度が0.1秒/個のとき、および、1秒/個のときに、上記の範囲にない場合には、水分散型粘着剤組成物を基材に塗工したときに、非常に細かいスジが発生し、平滑な塗工面を得ることができない。
この調整は、泡発生速度を上記の範囲に調整できれば、特に制限されず、例えば、ベースポリマーのエマルションを調製した時点で、すでに、泡発生速度が上記の範囲内にある場合には、得られたベースポリマーのエマルションを、そのまま用いることができる。また、ベースポリマーのエマルションを調製した時点で、泡発生速度が上記の範囲内にない場合には、例えば、上記した表面張力調整剤を配合して、泡発生速度が上記の範囲内となるように調整する。
次いで、本発明の粘着シートの製造方法では、このように、泡発生速度が上記の範囲内となるように調整された水分散型粘着剤組成物を、基材に塗工して、粘着シートを得る。
基材としては、特に制限されず、粘着シートに通常使用される基材が用いられる。例えば、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合ポリマーフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルム類、例えば、クラフト紙などの紙類、例えば、綿布、スフ布などの布類、例えば、ポリエステル不織布、ビニロン不織布などの不織布類、例えば、金属箔などが用いられる。
なお、プラスチックフィルム類は、無延伸フィルムおよび延伸(一軸延伸または二軸延伸)フィルムの何れをも用いることができる。また、基材において、水分散型粘着剤組成物が塗工される表面には、通常使用される下塗剤の下塗処理や、コロナ放電方式などによる表面処理を施しておいてもよい。
また、粘着シートを、光学材料の表面保護に用いる場合には、透明性に優れる基材が好ましく用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。
また、基材の厚みは、その目的および用途など応じて適宜選択されるが、例えば、10〜100μm、好ましくは、25〜70μmである。
水分散型粘着剤組成物を基材に塗工するには、特に制限されず、公知の塗工方法が用いられる。例えば、コータを用いて、水分散型粘着剤組成物を基材の表面に塗工すればよく、その後、乾燥させて、粘着剤層を形成する。
コーターとしては、特に制限されず、例えば、ファウンテンダイコーター、リップコーター、クローズドエッジダイコーター、グラビヤロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどが用いられる。
また、このようなコーターによる塗工において、乾燥後の粘着剤層の厚みは、特に制限されず、1mmを超えてもよいが、例えば、500μm以下、好ましくは、1〜300μm、さらに好ましくは、3〜100μmに設定される。
また、乾燥は、公知の方法によって、例えば、50〜200℃、好ましくは、80〜160℃程度で加熱する。
そして、このようにして得られる粘着シートは、例えば、図1に示すように、基材1の上に、粘着剤層2を積層し、基材1における粘着剤層2が積層されている表面と反対側の裏面が、剥離面とされている場合には、図1(a)に示すように、粘着剤層2が積層されている基材1を、その剥離面が、別の基材1に貼着されている粘着剤層2と接触するように、巻回することによって、ロール状に形成することができる。また、図1(b)に示すように、基材1の上に、粘着剤層2を積層し、さらに、その粘着剤層2の上に、剥離ライナー3を積層して、巻回することによって、ロール状に形成することができる。
なお、本発明の粘着シートは、上記の形態にかかわらず、テープ、シート、フィルムなど種々の形態として用いられる。
そして、このようにして粘着シートを製造すれば、水分散型粘着剤組成物が、水で固形分1重量%に希釈したときの、最大泡圧法により求められる25℃における表面張力(動的表面張力)が、泡発生速度が0.1秒/個のとき、25mN/m以上、50mN/m以下となり、泡発生速度が1秒/個のとき、25mN/m以上、43mN/m以下となるように調整されているので、ベースポリマーの分散媒が、表面張力の高い水であっても、基材に対して高速で塗工しても、その塗工直後において、塗工面(粘着剤層の表面)に塗工スジなどが生じることを有効に防止することができる。そのため、極めて平滑に塗工することができ、高精度の平滑性を有する粘着剤層を形成することができる。その結果、この粘着シートの製造方法により製造された粘着シートは、粘着シートを貼着した状態で製品の外観検査を実施する光学材料の表面保護などに、好適に用いることができる。
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例および比較例に何ら制限されるものではない。なお、以下の説明において、「部」および「%」は、特に明記のない限り、重量基準である。
なお、実施例および比較例における動的表面張カは、KRUSS社製「Bubble Pressure Tensiometer BP2 MKII型」を用いて、最大泡圧法によって算出した値として示されている。
製造例1(アクリル系ポリマーエマルションの調製)
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水150部、過硫酸アンモニウム(重合開始剤)0.3部を加えた。アクリル酸2−エチルヘキシル300部、アクリル酸12部、アクアロンBC-2020(第一工業製薬社製、アニオン系ラジカル重合性乳化剤)30部(有効成分20重量%)に、イオン交換水180部を加えて乳化した分散液を、反応容器に、温度60℃で4時間かけて滴下した。その後、10重量%のアンモニア水を用いて中和して、固形分47重量%、pH8.0のアクリル系ポリマーエマルションを得た。
製造例2(アクリル系ポリマーエマルションの調製)
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、イオン交換水150部、過硫酸アンモニウム(重合開始剤)0.3部を加えた。アクリル酸ブチル300部、アクリル酸15部、ハイテノールLA-16(第一工業製薬社製、アニオン系非反応性乳化剤)40部(有効成分20重量%)に、イオン交換水180部を加えて乳化した分散液を、反応容器に、温度60℃で4時間かけて滴下した。その後、10重量%のアンモニア水を用いて中和して、固形分47重量%、pH8.0のアクリル系ポリマーエマルションを得た。
実施例1
製造例1により得られたアクリル系ポリマーエマルション100部に対して、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学社製「テトラッドC」)4部を加えた後、表面張力調整剤として、サーフィノール465(エアープロダクツ・ジャパン社製、アセチレンアルコール系表面張力調整剤)全重量の3重量%を加え、水分散型粘着剤組成物(A)を得た。
水分散型粘着剤組成物(A)について、イオン交換水で希釈し、固形分1重量%、25℃の温度条件で、動的表面張力を測定したところ、表1に示すように、泡発生速度0.1秒/個のとき、43.5mN/m、泡発生速度1秒/個のとき、39.0mN/mであった。
次いで、基材として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意して、リップコーターを用いて、水分散型粘着剤組成物(A)を、40m/分の速度で、厚さ50μmで塗工して、120℃で15秒間乾燥させることにより、粘着シートを得た。
実施例2
製造例2により得られたアクリル系ポリマーエマルション100部に対して、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学社製「テトラッドC」)4部を加えた後、表面張力調整剤として、オルフィンPD001(日信化学工業社製、アセチレンアルコール系表面張力調整剤)全重量の3重量%を加え、水分散型粘着剤組成物(B)を得た。
水分散型粘着剤組成物(B)について、イオン交換水で希釈し、固形分1重量%、25℃の温度条件で、動的表面張カを測定したところ、表1に示すように、泡発生速度0.1秒/個のとき、43.1mN/m、泡発生速度1秒/個のとき、39.9mN/mであった。
次いで、基材として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意して、リップコーターを用いて、水分散型粘着剤組成物(B)を、40m/分の速度で、厚さ50μmで塗工して、120℃で15秒間乾燥させることにより、粘着シートを得た。
比較例1
製造例1により得られたアクリル系ポリマーエマルション100部に対して、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学社製「テトラッドC」)4部を加えた後、表面張力調整剤として、オルフィンEXP4036(日信化学工業社製、アセチレンアルコール系表面張力調整剤)全重量の3重量%を加え、水分散型粘着剤組成物(C)を得た。
水分散型粘着剤組成物(C)について、イオン交換水で希釈し、固形分1重量%、25℃の温度条件で、動的表面張力を測定したところ、表1に示すように、泡発生速度0.1秒/個のとき、54.5mN/m、泡発生速度1秒/個のとき、39.9mN/mであった。
次いで、基材として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意して、リップコーターを用いて、水分散型粘着剤組成物(C)を、40m/分の速度で、厚さ50μmで塗工して、120℃で15秒間乾燥させることにより、粘着シートを得た。
比較例2
製造例1により得られたアクリル系ポリマーエマルション100部に対して、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学製「テトラッドC」)4部を加えた後、表面張力調整剤として、EFKA-3570(EFKA製、フルオロカーボン系表面張力調整剤)全重量の3重量%を加え、水分散型粘着剤組成物(D)を得た。
水分散型粘着剤組成物(D)について、イオン交換水で希釈し、固形分1重量%、25℃の温度条件で、動的表面張力を測定したところ、表1に示すように、泡発生速度0.1秒/個のとき、70.7mN/m、泡発生速度1秒/個のとき、66.6mN/mであった。
次いで、基材として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意して、リップコーターを用いて、水分散型粘着剤組成物(D)を、40m/分の速度で、厚さ50μmで塗工して、120℃で15秒間乾燥させることにより、粘着シートを得た。
比較例3
製造例2により得られたアクリル系ポリマーエマルション100部に対して、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学製「テトラッドC」)4部を加えて、水分散型粘着剤組成物(E)を得た。
水分散型粘着剤組成物(E)について、イオン交換水で希釈し、固形分1重量%、25℃の温度条件で、動的表面張力を測定したところ、表1に示すように泡発生速度0.1秒/個のとき、71.0mN/m、泡発生速度1秒/個のとき、68.2mN/mであった。
次いで、基材として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意して、リップコーターを用いて、水分散型粘着剤組成物(E)を、40m/分の速度で、厚さ50μmで塗工して、120℃で15秒間乾燥させることにより、粘着シートを得た。
評価(塗工外観)
富士写真光機社製「レーザー干渉計F601」を用いて、フリンジスキャン法によりφ60の視野の表面粗さ(凹凸)を測定した(単位:nm)。なお、測定には、ハイパスフィルターを10mmとして測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2005320487
表1から明らかなように、実施例1、2の水分散型粘着剤組成物(A)、(B)を、40m/分の塗工速度で、基材に塗工したときには、塗工面が平滑であることが確認された。一方、比較例1、2、3の水分散型粘着剤組成物(C)〜(E)を、40m/分の塗工速度で、基材に塗工したときには、塗工面に塗工スジが確認された。
本発明の粘着シートの製造方法により得られた粘着シートの一実施形態であって、(a)は、基材の片面に粘着剤層が積層された状態で、巻回されている態様を模式的に示す断面図である。(b)は、基材の片面に粘着剤層が積層され、その粘着剤層に剥離ライナーが貼着された状態で巻回されている態様を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 基材
2 粘着剤層
3 剥離ライナー

Claims (3)

  1. ベースポリマーが水に分散されてなる水分散型粘着剤組成物を、水で固形分1重量%に希釈したときの、最大泡圧法により求められる25℃における表面張力が、
    泡発生速度が0.1秒/個のとき、25mN/m以上、50mN/m以下となり、
    泡発生速度が1秒/個のとき、25mN/m以上、43mN/m以下となるように、
    調整し、基材に塗工することを特徴とする、粘着シートの製造方法。
  2. 前記ベースポリマーが、モノマー成分として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、モノマー成分全量に対して0.1〜6重量%のカルボキシル基含有不飽和モノマーとを含む、アクリル系ポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の粘着シートの製造方法。
  3. 前記モノマー成分を、ラジカル重合性乳化剤を用いて、乳化重合することにより、前記アクリル系ポリマーのエマルションとして、前記水分散型粘着剤組成物を得ることを特徴とする、請求項2に記載の粘着シートの製造方法。
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