JP2005320482A - 樹脂組成物、樹脂組成物中間体、樹脂組成物の製造方法及び樹脂組成物中間体の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂組成物中間体、樹脂組成物の製造方法及び樹脂組成物中間体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】剛性や弾性などの機械的強度、表面硬度、熱的安定性及び透明性に優れ、窓ガラスなどの実用的な有機ガラスなどとして好適に使用することのできる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】片末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体及び両末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体の少なくとも一方を所定の溶媒中に溶解させて、予備重合溶液を作製する。次いで、前記予備重合溶液中に、フェニル基を有する無機酸化微粒子及びフェニル基を有するビニルモノマーを添加して重合溶液を作製する。次いで、前記重合溶液を所定温度に加熱することにより重合反応を生ぜしめ、前記無機酸化物微粒子が、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体の前記フェニル基と、前記無機酸化物微粒子の前記フェニル基との相互作用を通じて分散してなる樹脂組成物を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂組成物中間体、樹脂組成物の製造方法及び樹脂組成物中間体の製造方法に関する。
自動車の窓ガラスは、外形の大部分を占め、運転上及び外観上の重要な構成要素である。各種折曲ガラスの出現により、前記窓ガラスの形状自由度が大きくなり、使用面積も増加している。このため、前記窓ガラスに対しては軽量化と安全性が要求されている。また、最近のヘッドランプは、新規な造形が多く、形状自由度、光学的性能などの要求が高度になっている。
上述した窓ガラスなどの用途には、従来より無機ガラスが使用されているが、近年、前記無機ガラスに代えて樹脂製ガラスを使用する試みがなされている。しかしながら、樹脂製ガラスは、無機ガラスに比べて弾性率及び剛性が小さいので、大きな窓ガラス部品などには適用が困難であった。また、樹脂ガラスは無機ガラスに比較して熱膨脹係数が大きいので、前述した窓ガラスなどの製品に応用した場合、その大きな熱膨脹に起因して表面が波打ちを起こし、視界を十分に確保できないという問題を生じていた。
一方、樹脂組成物中には、その機械的強度などを向上させるために、補強材としてガラス繊維などの充填材を配合させることが一般的に行われている。しかしながら、このような繊維系充填材は、直径が約10μmであり、長さが約200μmであるので可視光線が透過されず、反射されて不透明となる。したがって、このような充填材補強の樹脂組成物を前述した樹脂製ガラスとして、自動車の窓ガラスなどに適用することはできないでいた。
また、樹脂製ガラスは、無機ガラスに比べると表面硬度が小さく、ワイパ−などによる擦傷が生じやすく、この点からも窓ガラス部品などへの適用は困難であった。かかる問題に鑑みて、樹脂製ガラスを構成する樹脂組成物の表面に有機シラン系のカップリング剤を用いた表面処理を施し、表面硬化させる試みもなされているが、この場合においても、長時間の摩擦に耐え得るような表面硬度を実現することはできず、上述した擦傷の問題を解決するには至っていない。
さらに、樹脂製ガラスの上述した機械的強度や表面高度などの欠点を補うべく、樹脂製ガラスと無機ガラスとを積層させて窓ガラス部品などを作製する試みがなされているが、両者の熱膨脹差などに起因して、特に夏場などにおいては界面剥離を引き起こすため、実用に至っていない。
一方、最近の電子部品の樹脂製記憶デスク表面に対して、その表面硬化及び剛性向上を目的として、前記デスク表面にシリカをスパックリングする試みがなされているが、前記スパックリング処理は真空雰囲気中で行うため、上述した窓ガラスなどの比較的大きな製品に対して適用することができず、さらに生産性が低いという問題がある。
かかる問題に鑑みて、本出願人は、アクリル樹脂の合成過程でシリカ微粒子を配合する技術を検討した(特開平11−343349号参照)。しかしながら、得られた樹脂組成物は主としてアクリル樹脂を母材としたため、耐熱性、耐衝撃性への要求水準が上昇した現在においては、これらの特性を十分に満足することができない。
さらに、同公報中において、ポリカーボネート樹脂を塩化メチレン溶剤に溶解し、これにシリカ微粒子を混合することが開示されているが、比較的大きなシリカ濃度においては、前記ポリカーボネート樹脂中での前記シリカの混合分散が困難になり、透明性、並びに剛惟、弾性率、及び耐衝撃性などの機械的強度を十分に向上させることができないでいた。
また、シリカの表面をシリコーン化合物などで改質したり(特開2003−201114号公報)、シリカの表面に対して疎水化処理を施したり(特開2003−201405号公報)、樹脂組成物を構成する重合体の表面に水酸基と水素結合を生ぜしめる官能基を形成し、この樹脂組成物中に疎水化処理したシリカを分散させる(特開2003−201409号公報)などの試みがなされているが、樹脂組成物中でのシリカの分散性及び安定性は十分ではなく、その透明性及び機械的強度を同時に満足させることのできる樹脂組成物を得ることはできないでいた。
本発明は、剛性や弾性などの機械的強度、表面硬度、熱的安定性及び透明性に優れ、窓ガラスなどの実用的な有機ガラスなどとして好適に使用することのできる樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、
Figure 2005320482

で示される、片末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含むことを特徴とする、樹脂組成物中間体に関する。
また、本発明は、
Figure 2005320482

で示される、両末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含むことを特徴とする、樹脂組成物中間体に関する。
さらに、本発明は、
〔化1〕で示される、片末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体及び〔化2〕で示される、両末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体の少なくとも一方を所定の溶媒中に溶解させて、予備重合溶液を作製する工程と、
前記予備重合溶液中に、フェニル基を有する無機酸化微粒子及びフェニル基を有するビニルモノマーを添加して重合溶液を作製する工程と、
前記重合溶液を所定温度に加熱することにより重合反応を生ぜしめ、前記無機酸化物微粒子が、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体の前記フェニル基と、前記無機酸化物微粒子の前記フェニル基との相互作用を通じて分散してなる樹脂組成物を製造する工程と、
を具えることを特徴とする、樹脂組成物の製造方法に関する。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を実施した。その結果、目的とする樹脂組成物の母材として、本来的に高い機械的強度や熱的安定性を有するポリカーボネート重合体を用い、これに対して種々の変更及び改良を加えることにより、従来の無機ガラスと代替できるような機械的強度、表面硬度及び熱的安定性を実現させることを試みた。
その結果、目的とする樹脂組成物を製造する際の合成過程において、上述した[化1]又は[化2]で示される樹脂組成物中間体を準備するとともに、フェニル基が付加された無機酸化物微粒子を準備し、前記樹脂組成物中間体を含む予備重合溶液を作製して、この予備重合溶液中に前記無機酸化物微粒子及びフェニル基が付加されたビニルモノマーを添加して重合溶液を作製し、この重合溶液を所定温度に加熱することによって重合反応を生ぜしめることにより、目的とする樹脂組成物が得られることを見出した。
すなわち、樹脂組成物の製造過程においては、前記無機酸化物微粒子は樹脂組成物の製造後において混練などによって配合するものではなく、重合溶液中に添加し、重合過程を経ることによって前記樹脂組成物中に分散するようにしている。さらに、前述した重合過程においては、前記ビニルモノマーが、前記樹脂組成物中間体の二重結合部分に付加してポリカーボネート/ポリビニル共重合体が形成されるようになるので、前記無機酸化物微粒子の前記フェニル基は、前記共重合体の、前記ビニルモノマーに付加されたフェニル基と相互作用を生ぜしめるようになる。したがって、前記無機酸化物微粒子は、前記樹脂組成物中で極めて均一かつ安定的に分散するようになる。
したがって、前記樹脂組成物は、前記無機酸化物微粒子の均一かつ安定的な分散の結果、剛性や弾性などの機械的強度、表面硬度、熱的安定性及び透明性などの諸特性において、優れた効果を呈するようになる。したがって、本発明の樹脂組成物は、窓ガラスなどの実用的な有機ガラスなどとして好適に使用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、剛性や弾性などの機械的強度、表面硬度、熱的安定性及び透明性に優れ、窓ガラスなどの実用的な有機ガラスなどとして好適に使用することのできる樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の詳細、並びにその他の特徴及び利点について詳述する。
(樹脂組成物中間体)
本発明では、目的とする樹脂組成物を製造するに際し、最初に[化1]で示される、片末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体及び/又は〔化2〕で示される、両末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体を準備する。これらの樹脂組成物中間体の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば以下のようにして製造することができる。
図1は、上述した樹脂組成物中間体を製造する際の製造プロセスを時系列的に示した工程図である。最初に、ビスフェノールA及び炭酸フェニルを準備し、これらの原料を所定の反応容器中に入れ、エステル交換法による重縮合反応を行うことにより、ポリカーボネートを製造する。次いで、前記ポリカーボネートを含む反応系に、アクリル酸クロライド、ビニルアセチルクロライド、及び4−ペンタノイルクロライドから選ばれる少なくとも一種(図ではアクリル酸クロライド)及び溶媒としてメチレンクロライドを添加し、脱塩酸反応を生ぜしめることによって、上記樹脂組成物中間体を得ている。なお、前記脱塩酸反応においては、図1に示したように、必要に応じてメチレンクロライドに溶解したトリエチルアミンなどの脱塩酸反応促進剤を添加することもできる。
上記製造方法は、すべての工程に於いて、ホスゲンを全く使用しないで末端に二重結合を持つポリカーボネートを製造できることに特徴があり、製造過程での環境負荷が少なく、安全性が高い製法である。
なお、上述した製造方法において、[化1]で示される樹脂組成物中間体が得られるか、[化2]で示される樹脂組成物中間体が得られるかについては、ビスフェノールA、炭酸フェニル、及びアクリル酸クロライドの配合比率によって決定される。[化1]で示される樹脂組成物中間体を得るには、例えばビスフェノールA対炭酸フェニル対アクリル酸クロライドの配合比率をモル比で1対1対0.066のようにする。[化2]で示される樹脂組成物中間体を得るには、例えばビスフェノールA対炭酸フェニル対アクリル酸クロライドの配合比率をモル比で1対1対0.133のようにする。
図2は、上述した製造工程における、前記樹脂組成物中間体の製造過程の一例を示す反応式である。図2においては、主として後段の重合反応によって前記樹脂組成物中間体が生成される過程を示している。図2における左側のポリカーボネート重合体は上述した前段のエステル交換法による縮重合反応によって得られるものであり、このようにして得たポリカーボネート重合体は、後段の反応過程において、アクリル酸クロライドが添加されることによって脱塩酸反応を引き起こし、その結果、片末端に二重結合を有する[化1]で示される樹脂組成物中間体を得ている。
(無機酸化物微粒子)
本発明では、目的とする樹脂組成物を製造するに際し、別途フェニル基が付加された無機酸化物微粒子を準備する。前記フェニル基は、例えば前記無機酸化物微粒子に対してシリル化処理を施すことによって付加することができる。
また、前記無機酸化物微粒子は、球状、パールネックレス状又は鎖状であることが好ましい。これによって、最終的に得る樹脂組成物中での均一分散が容易になるとともに、前記樹脂組成物中で安定的に存在するようになり、その透明性及び機械的強度などをより向上させることができるようになる。
また、前記無機酸化物微粒子の1次粒子径は、可視光線の波長域の下限値である380nm以下であることが好ましく、さらには5nm〜200nmであることが好ましく、特には5nm〜100nmであることが好ましい。これによって、目的とする樹脂組成物の透明性を十分に確保することができる。
なお、前記無機酸化物徹粒子の種類については特に限定されるものではないが、好ましくはシリカ微粒子を用いる。
(樹脂組成物)
上述のようにして樹脂組成物中間体及び無機酸化物微粒子を準備した後は、これらを原料として重合反応を行うことにより、目的とする樹脂組成物を製造する。最初に、前記樹脂組成物中間体を所定の溶媒中に溶解させて予備重合溶液を作製する。前記溶媒としては、メチレンクロライド、クロロベンゼン、1−2ジクロロエタン及びクロロフォルムなどを用いることができる。
次いで、前記予備重合溶液に対して前記無機酸化物微粒子及びフェニル基を有するビニルモノマー、並びに必要に応じて分子量調節剤を添加して重合溶液を作製し、この重合溶液を例えば150℃〜300℃に加熱することによって重合反応を実施する。重合時間は、例えば4時間〜5時間とすることができる。また、前記重合反応は1段で行うこともできるか、2段以上の多段階で行うこともできる。なお、図3において、上記樹脂組成物の製造工程の一例を時系列的に示す。
図4は、図3に示す製造工程における、前記樹脂組成物が得られる過程を反応式で示したものである。図4に示すように、上述した樹脂組成物の製造過程においては、前記ビニルモノマーが、前記樹脂組成物中間体の二重結合部分に付加してポリカーボネート/ポリビニル共重合体が形成されるようになる。一方、前記無機酸化物微粒子は、前記樹脂組成物の製造後において混練などによって配合するものではなく、重合溶液中に添加し、重合過程を経ることによって前記樹脂組成物中に分散するようにしている。さらに、前述した前記無機酸化物微粒子は、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体と互いにフェニル基を介して相互作用するようになる。したがって、前記無機酸化物微粒子は、前記樹脂組成物中で極めて均一かつ安定的に分散するようになる。
従来においては、例えばポリカーボネート樹脂を合成した後、前記ポリカーボネート樹脂を加熱溶融させて溶融体を得、この溶融体に無機酸化物微粒子を配合混練させて、前記無機酸化物微粒子が分散した樹脂組成物を得るようにしていた。しかしながら、この方法では、前記無機酸化物微粒子がある所定量以上になると、前記無機酸化物微粒子が樹脂組成物中で凝集してしまい、前記無機酸化物微粒子配合の効果が得られないばかりでなく、前記樹脂組成物の透明性や耐衝撃性などが低下してしまうという問題があった。
これに対して本発明では、前記樹脂組成物は、前記無機酸化物微粒子の均一かつ安定的な分散の結果、剛性や弾性などの機械的強度、表面硬度、熱的安定性及び透明性などの諸特性において、優れた効果を呈するようになる。結果として、本発明の樹脂組成物は、窓ガラスなどの実用的な有機ガラスなどとして好適に使用することができる。
なお、前記ビニルモノマーとしては、スチレンモノマー、アクリル酸フェニルモノマー、及びイソプロペニルトルエンモノマーなどを好ましく用いることができる。特に、本発明ではスチレンモノマーを用いることが好ましい。
また、前記樹脂組成物を構成する前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体は、上述した製造工程において使用するビニルモノマーの種類に依存し、前記ビニルモノマーがスチレンモノマー、アクリル酸フェニルモノマー、及びイソプロペニルトルエンモノマーである場合に対応して、それぞれポリカーボネート/ポリスチレン共重合体、ポリカーボネート/ポリアクリル酸フェニル共重合体、及びポリカーボネート/ポリイソプロペニルトルエン共重合体となる。
さらに、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体は、この共重合体の元になる前記樹脂組成物中間体の構造に応じて、ポリカーボネート重合体(樹脂組成物中間体)の片端末又は両端末にポリビニル重合体が付加するようになる。具体的には、前記ポリカーボネート重合体(樹脂組成物中間体)が[化1]で示されるように、片端末のみに二重結合を有する場合、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体は、ポリカーボネート/ポリスチレン共重合体の例では、下記式
Figure 2005320482

で表される。
また、前記ポリカーボネート重合体(樹脂組成物中間体)が[化2]で示されるように、片端末のみに二重結合を有する場合、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体は、下記式
Figure 2005320482

で表される。
したがって、目的とする前記樹脂組成物は上記[化1]及び/又は[化2]で示されるポリカーボネート/ポリビニル共重合体を含むことになる。ここでは、ポリカーボネート/ポリスチレン共重合体の例を示した。
(成形体及び部品)
上述した過程を経て得た樹脂組成物は樹脂単体並みの熱時成形性を維持しており、溶融押出成形、射出成形、ブロー成形などの成形工程を経ることにより、曲面形状などを有し、大小様々な大きさの成形品に加工することができる。
前記樹脂組成物は、透明性を犠牲にすることなく剛性の向上を実現し、また熱膨張率が低く、高温時にソリなどを抑制し得るという特性を兼ね備えているため、これらの機能が要求される部材に好適であり、例えば、自動車内装材として計器盤の透明カバーなどに、自動車外装材では窓ガラス(ウィンドウ)やヘッドランプ、サンルーフ及びコンビネーションランプカバー類などに、更には家電や住宅に用いられる透明部材・備品・家具にも適した材料と言える。
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれに制限されるものではない。なお、以下に示す各実施例及び各比較例において、全光線透過率、透過電子顕微鏡での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数は、以下のようにして評価した。
・全光線透過率:ヘイズメーター(村上色彩研究所製HM−65)で測定
・透過電子顕微鏡での分散状態:日立製作所製H−800を用いて80000倍で観察し、黒色がシリカ微粒子で白色が樹脂として分散状態を観察
・曲げ強度、弾性率:オートグラフ島津製作所製 DCS−10T)で測定
・線膨脹係数の測定:熱機械測定装置(セイコー電子工業製TMA120C)で測定
(実施例1)
<樹脂組成物中間体の製造>
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)の68.4g(0.3mol)、ジフェニルカーボネートの67.4g(0.3mol)および反応触媒としてのフェニルリン酸3×10−5molを添加して定法により反応させ、次いで、1mmHgの圧力下で、280〜290℃の温度で4時間のエステル交換法に基づく縮合反応を実施してポリカーボネートを作製した。
次いで、前記ポリカーボネートを含む反応系にアクリル酸クロライドの1.81g(0.02mol)を含むメチレンクロライド(MC)の178gを加え、さらに1%トリ工チルアミンのメチレンクロライド(MC)溶液の15mlを加え、約1時間重合した。その後、重合液にメタノールを滴下し重合組成物を沈殿させ、濾過及び乾燥して、粉末状の、末端に二重結合を有する樹脂組成物中間体を得た。
<樹脂組成物の製造>
所定の容器中で、フェニル基で表面処理をした球状シリカの20gをスチレンモノマー20gに配合及び分散させて、シリカ分散溶液を調整した。また、前記樹脂組成物中間体の100gをMC500mlに溶解し樹脂溶液を調整した。次いで、前記シリカ分散溶液と前記樹脂溶液とを混合し攪拌させて、120℃に加熱した。次いで、分子量調節剤として、n−ドデシルメルカプタンを0.11gを配合して、約100分間重合反応した後に、メタノールで沈殿させ樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することによりシート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約14重量%であった。
(実施例2)
樹脂組成物中間体の製造工程において、アクリル酸クロライドの添加量を3.62g(0.04モル)とし、1%トリエチルアミンのMC溶液に代えて2%トリエチルアミンのMC溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物中間体を製造し、樹脂組成物を得た。得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することによりシート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約14重量%であった。
(実施例3)
樹脂組成物の製造工程において、球状シリカの量を20gから30gに変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物中間体を製造し、樹脂組械物を得た。得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することによりシート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の吹分から求めたシリカ配合量は、約20重量%であった。
(実施例4)
樹脂組成物の製造工程において、球状シリカの量を20gから40gに変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物中間体を製造し、樹脂組成物を得た。得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することによりシート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約25重量%であった。
(実施例5)
樹脂組成物の製造工程において、球状シリカに代えて鎖状シリカを用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物中間体を製造し、樹脂組成物を得た。得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することによりシート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約14重量%であった。
(実施例6)
樹脂組成物の製造工程において、シリカ分散溶液の調整に際し、20gのスチレンモノマーに代えて28.5gのアクリル酸フェニルモノマーを用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物中間体を製造し、樹脂組成物を得た。得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することによりシート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約14重量%であった。
(実施例7)
樹脂組成物の製造工程において、シリカ分散溶液の調整に際し、20gのスチレンモノマーに代えて27.3gのイソプロペニルトルエンモノマーを用いた以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物中間体を製造し、樹脂組成物を得た。得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することによりシート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約14重量%であった。
(比較例1)
ポリカーボネート(PC)(ユーピロンS2000 三菱エンプラ製)の120gを、メチレンクロライド溶液240gに溶解し、予め、フェニル基で表面処理をした球状シリカ20gを分散して、PC/シリカ混合溶液を調整した。この混合溶液をメタノールに滴下し重合組成物を沈殿させ、濾過し、乾燥することによって、粉末状の樹脂組成物を得た。
得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することにより、シート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約14重量%であった。
(比較例2)
PC(ユーピロンS2000 三菱エンプラ製)の120gを、メチレンクロライド溶液240gに溶解し、予め、メチル基で表面処理をした球状シリカ20gを分散して、PC/シリカ混合溶液を調整した。この混合溶液をメタノールに滴下し重合組成物を沈殿させ、濾過し、乾燥することによって、粉末状の樹脂組成物を得た。
得られた前記樹脂組成物を、乾燥、粉砕し、熱プレス成形することにより、シート状の成形品を得た。この試験片で得られた全光線透過率、透過電顕での分散状態、曲げ強度、曲げ弾性率、線膨張係数の結果を表1に示す。また、樹脂組成物の灰分から求めたシリカ配合量は、約14重量%であった。
Figure 2005320482
Figure 2005320482
以上実施例及び比較例から明らかなように、実施例に示す本発明の樹脂組成物は透明性に優れ、曲げ強度、曲げ弾性率の向上と熱膨脹率の低下が確認された。また、比較例に示す本発明と異なる樹脂組成物は、シリカの凝集によって透明性が確保されず、さらに曲げ強度及び曲げ弾性率も低く、熟膨脹率も大きく、樹脂組成物に要求される諸特性にほとんど総てにおいて、本発明の樹脂組成物よりも劣ることが判明した。
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
例えば、本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、酸化防止剤及び熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、チオエーテル、ホスファイト類及びこれらの置換体及びその組み合わせを含む)、紫外線吸収剤(例えばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等)、滑剤、離型剤(例えばシリコン樹脂、モンタン酸及びその塩、ステアリン酸及びその塩、ステアリルアルコール、ステアリルアミド等)などを単独又は適宜組み合わせて添加することができる。
本発明の樹脂組成物は所望の形状に成形し、任意の用途に適用することができる。特に、透明性、高剛性、及び低線膨張性を利用するという観点からは、無機ガラスにかわる樹脂性ガラスとして自動車用のウィンドウ周囲の部品などの成形品への適用が可能である。
本発明の樹脂組成物中間体を製造する際の製造プロセスを時系列的に示した工程図である。 本発明の樹脂組成物中間体の製造過程の一例を示す反応式である。 本発明の樹脂組成物の製造工程の一例を時系列的に示した工程図である。 本発明の樹脂組成物の製造過程の一例を示す反応式である。

Claims (15)

  1. ポリカーボネート/フェニル基を有するポリカーボネート/ポリビニル共重合体と、
    フェニル基を有する無機酸化物微粒子とを具え、
    前記無機酸化物微粒子は、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体の前記フェニル基と、前記無機酸化物微粒子の前記フェニル基との相互作用を通じて分散していることを特徴とする、樹脂組成物。
  2. 前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体は、ポリカーボネート/ポリスチレン共重合体、ポリカーボネート/ポリアクリル酸フェニル共重合体、及びポリカーボネート/ポリイソプロペニルトルエン共重合体から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体は、下記式
    Figure 2005320482

    及び下記式
    Figure 2005320482

    で示される少なくとも一方のポリカーボネート/ポリスチレン共重合体を含むことを特徴とする、請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記無機酸化物微粒子は、球状、パールネックレス状又は鎖状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  5. 前記無機酸化物微粒子は、その1次粒子径が可視光線波長域の下限値である380nm以下であるとすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  6. 前記無機酸化物微粒子の前記1次粒子径は、5nm〜200nmであるとすることを特徴とする、請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 前記無機酸化物微粒子の前記1次粒子径は、5nm〜100nmであるとすることを特徴とする、請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 前記無機酸化物微粒子はシリカ微粒子であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  9. 前記無機酸化物微粒子は、前記樹脂組成物中に、前記フェニル基同士の前記相互作用を通じて均一に分散していることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一に記載の樹脂組成物。
  10. Figure 2005320482

    で示される、片末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含むことを特徴とする、樹脂組成物中間体。
  11. Figure 2005320482

    で示される、両末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含むことを特徴とする、樹脂組成物中間体。
  12. 請求項1〜9のいずれか一に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
    〔化1〕で示される、片末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体及び〔化2〕で示される、両末端に二重結合を有するポリカーボネート重合体を含む前記樹脂組成物中間体の少なくとも一方を所定の溶媒中に溶解させて、予備重合溶液を作製する工程と、
    前記予備重合溶液中に、フェニル基を有する無機酸化微粒子及びフェニル基を有するビニルモノマーを添加して重合溶液を作製する工程と、
    前記重合溶液を所定温度に加熱することにより重合反応を生ぜしめ、前記無機酸化物微粒子が、前記ポリカーボネート/ポリビニル共重合体の前記フェニル基と、前記無機酸化物微粒子の前記フェニル基との相互作用を通じて分散してなる樹脂組成物を製造する工程と、
    具えることを特徴とする、樹脂組成物の製造方法。
  13. 前記ビニルモノマーは、スチレンモノマー、アクリル酸フェニルモノマー、及びイソプロペニルトルエンモノマーから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項12に記載の樹脂組成物の製造方法。
  14. 前記無機酸化物微粒子をシリル化剤で表面処理することによって、前記無機酸化物微粒子に前記フェニル基を付加することを特徴とする、請求項12又は13に記載の樹脂組成物の製造方法。
  15. 請求項10又は11に記載の樹脂組成物中間体の製造方法であって、
    エステル交換法による縮重合反応を実施することによりポリカーボネートを合成する工程と、
    前記ポリカーボネートを含む反応系に、アクリル酸クロライド、ビニルアセチルクロライド、及び4−ペンタノイルクロライドから選ばれる少なくとも一種を添加し、脱塩酸反応を生ぜしめることによって、前記樹脂組成物中間体を製造する工程と、
    を具えることを特徴とする、樹脂組成物中間体の製造方法。
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