JP2005325306A - ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法、及びポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法、及びポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル Download PDF

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Abstract

【課題】溶融重合法でポリカーボネート樹脂組成物を製造するに際して、前記ポリカーボネート樹脂組成物中に金属酸化物微粒子を均一の分散させるとともに、前記ポリカーボネート樹脂組成物を構成するポリカーボネート樹脂の重合度を向上させ、前記ポリカーボネート樹脂組成物の、機械的強度、耐熱性、耐衝撃性、透明性、及び寸法安定性を向上させる。
【解決手段】pHが6〜8に調節された金属酸化物微粒子のゾルを準備する。次いで、前記ゾルをジカーボネート化合物及びジオール化合物中に配合するとともに、溶融重合を行い、前記金属酸化物微粒子が分散したポリカーボネート樹脂組成物を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、機械的強度、耐熱性、耐衝撃性、透明性、寸法安定性などの物性に優れ、かつ工業的に有利なポリカーボネート樹脂組成物の製造方法、及び前記ポリカーボネート樹脂組成物の製造の際に使用する、金属酸化物微粒子ゾルに関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、耐衝撃性、透明性などに優れたエンジニアリングプラスチックとして知られており、自動車、機械、電気、電子、光記録媒体、建材、雑貨など多くの分野において幅広く用いられている。前記ポリカーボネート樹脂の製造方法としては、ビスフェノール化合物、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビスフェノールA」という)とホスゲンとを反応させる界面重合法(ホスゲン法)、およびビスフェノールAとジフェニルカーボネートとを反応させる溶融重合法(エステル交換法)が代表的な製法として知られている。
界面重合法の代表的なプロセスとしては、通常、最初に、ビスフェノール化合物のアルカリ水溶液と有機溶剤との混合液にホスゲンを導入して、ポリカーボネートのオリゴマーを生成させた後、塩基性触媒を添加し高分子量のポリカーボネート樹脂を生成させ、次いで重合が終了した溶液を洗浄処理し、水溶液相を分離し、得られた有機溶剤相からポリカーボネート樹脂を回収するといった方法が用いられる。
これに対し、溶融重合法の代表的なプロセスとしては、通常、ビスフェノール化合物とジアリールカーボネートとを加熱しながら混合して、ポリカーボネートのオリゴマーを生成させた後、加熱減圧処理により副生成物であるアリールアルコールを除去してやることにより平衡をポリマー側へ傾け、高分子量のポリカーボネート樹脂を生成させるといった方法が用いられる。
一方、樹脂組成物の機械的強度、耐熱性、寸法安定性、などの物性改良手法として、従来のガラス繊維やタルクなどによる強化樹脂に代わり、ナノメートルオーダーレベルの金属酸化物微粒子を用いた複合材料、いわゆるポリマーナノコンポジットが注目されてきている。このような複合材料の例としては、豊田中研の「複合材料及びその製造方法」(特許第2519045号)や宇部興産他の「ポリアミド複合材料及びその製造方法(特公平7−47644)」、昭和電工の「ポリオレフイン系複合材料およびその製造方法(特開平10−30039)」などが挙げられる。
上記のようなナノメートルオーダーレベルの金属酸化物微粒子を用いたポリマーナノコンポジットでは、いずれの場合も、微細な金属酸化物微粒子の分散性向上が物性向上の大きなポイントのひとつであり、金属酸化物微粒子の分散性を高効率、低コストで向上させるため、様々な分散方法が検討、提案されている。
このような分散方法の例のひとつとして混練法が挙げられる。前述の特公平7−47644や特開平10−30039がこれにあたり、溶融状態のポリマーとナノメートルオーダーレベルの金属酸化物微粒子を混練機などを用いて溶融混練するものである。また混練法において分散性を更に向上させる方法として、層状クレーを極性溶媒に分散しておきこれをポリマーの溶融状態で接触させる豊田中研の「樹脂複合材料の製造方法(特開平11−310643)」や、混練する際に金属酸化物微粒子及びポリマーに超臨界流体を接触させる東レの「樹脂組成物およびその製造方法(特開2000−53871)」が提案されている。
これらの方法では、金属酸化物微粒子やポリマーの改質、混練時の溶媒や超臨界流体の添加などの工夫により、比較的低コストで前記金属酸化物微粒子の前記ポリマー中への分散性はある程度向上するものの、未だ十分な分散性が得られているとは言い難く、物性の改良代も十分とは言い難い。また、ポリカーボネート樹脂に金属酸化物微粒子を分散配合させるに際して上述した方法を適用すると、例えば極性溶媒を添加した場合においては加水分解による分子量低下(耐衝撃性などの低下)が懸念されるとともに、前記金属酸化物微粒子の不十分な分散に起因した透明性低下が懸念される。
実際、帝人化成によるポリカーボネート-フルオロマイカ系ナノコンポジットの検討「Intercalated Polycarbonate/Clay Nanocomposites : Nanostructure Control and Foam Processing」(Macromol. Mater. Eng. 2003,288,No.7,p.543-548)では、分子量低下防止用の第3成分が必須であり、透明性も十分なレベルに至っていない。
他の分散方法の例として溶剤分散法が挙げられる。「樹脂ウインドウおよびその製法(特開平11-343349) 」がこれにあたり、ポリマーを溶剤に溶解し、このポリマー溶液と溶剤に分散した金属酸化物微粒子を十分混合した後、コンポジットを析出させる手法が述べられている。本方法によれば、前記金属酸化物微粒子の、前記ポリマー中への高い分散性が実現されるとともに、その充填効率も十分に高くすることができる。しかしながら、一度固化したポリマーを溶剤に溶解するのは煩雑であり、大量の溶剤とともに溶剤回収のための設備増強も必要となり環境負荷増大、コストアップにつながる。
特にポリカーボネート樹脂組成物に注目した場合、分散性に優れたポリカーボネート-シリカ系の樹脂組成物を合成する方法として、オリヱント化学工業と大阪市立工業研究所によるポリマー末端へのアルコキシシリル基の導入技術「有機無機ハイブリッド高分子材料及びその製造方法」がある(特開平11-209596及び特開平11-255883)。この技術は、テトラアルコキシシランの導入量を調節することによって、シリカをポリカーボネート中にナノメートルオーダーで分散できる点で画期的であるが、出来上がった材料は架橋ポリマーであり、自由な熱可塑成形が行えないという点で用途が著しく限定される。
更にポリカーボネート樹脂組成物に関する他の分散方法の例として、米国Akron大学のHuangらによる研究がある(“Synthesis of Polycarbonate-Layered Silicate Nanocomposites via Cyclic Oligomers,” Huang, X.; Lewis, S.; Brittain, W. J.; Vaia, R. A. Macromolecules 2000, 33, p.2000-2004)。この技術はポリカーボネートと層状化合物のコンポジットを得る際の分散性の不足を、ポリカーボネートの環状オリゴマーを用いることによって克服したもので、ポリカーボネート環状オリゴマーを層状酸化物と混練後にオリゴマーを開環重合させて高い分散性と物性を実現可能とした。しかしながら、主要原料となるポリカーボネートの環状オリゴマーを安価に製造できないことから、工業的には著しく不利である。
このような状況の中で、比較的安価に、かつ極めて高い分散性を期待できる手法として、重合分散法が挙げられる。この方法では、金属酸化物微粒子の分散性を向上させるため、ポリマーの重合前もしくは重合中、つまりモノマーが十分存在する段階で前記金属酸化物微粒子を添加し、十分分散させた後重合するものである。前述の特開平11−343349でアクリル樹脂に関する重合分散技術について触れており、これらの方法によれば単純なプロセスで優れた分散性が期待できる。
前記重合分散法をポリカーボネート樹脂に対して適用する場合は、例えば溶融重合法で前記ポリカーボネート樹脂を製造するに際し、金属酸化物微粒子を前記ポリカーボネート樹脂のモノマーであるジカーボネート化合物及びジオール化合物を含む重合反応溶液中に、重合前又は重合中に添加し、十分分散させた後、通常の重合操作を施すことによって、前記金属酸化物微粒子が分散した前記ポリカーボネート樹脂を得るようにする。しかしながら、このような操作を経ることによって得たポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂の重合度が十分でなく、前記金属酸化物微粒子の分散性向上にも拘らず、機械的強度や耐熱性、耐衝撃性などのポリカーボネート樹脂本来の特性を十分に向上させることができないでいた。
本発明は、溶融重合法でポリカーボネート樹脂組成物を製造するに際して、前記ポリカーボネート樹脂組成物中に金属酸化物微粒子を均一に分散させるとともに、前記ポリカーボネート樹脂組成物を構成するポリカーボネート樹脂の重合度を十分に高め、前記ポリカーボネート樹脂組成物の、機械的強度、耐熱性、耐衝撃性、透明性、及び寸法安定性を向上させて、十分工業的に利用できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、
pHが6〜8に調節された金属酸化物微粒子のゾルを準備する工程と、
前記ゾルをジカーボネート化合物及びジオール化合物中に配合するとともに、溶融重合を行い、前記金属酸化物微粒子が分散したポリカーボネート樹脂組成物を得る工程と、
を具えることを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、
pHが6〜8に調節された金属酸化物微粒子のゾルを含むことを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾルに関する。
本発明者らは、溶融重合法でポリカーボネート樹脂組成物を製造するに際し、重合分散法による金属酸化物微粒子のポリカーボネート樹脂中への分散において、このポリカーボネート樹脂の重合度を十分に高めることができない理由を見出すべく鋭意検討を実施した。その結果、前記ポリカーボネート樹脂の溶融重合が、前記金属酸化物微粒子の表面に存在する酸またはアルカリの影響を受けて阻害され、換言すれば、前記金属酸化物微粒子が過度の酸性あるいはアルカリ性を呈する結果として、前記ポリカーボネート樹脂の重合度が十分に高まらないことを見出すに至った。
かかる観点より、本発明者らは、前記金属酸化物微粒子の酸性度又は塩基性度を制御し、前記金属酸化物微粒子を略中性に調整することによって、前記ポリカーボネート樹脂の重合度を十分に高めることができることを見出すに至った。
以上のような検討の結果、本発明者らは、pH6〜8である略中性の金属酸化物微粒子ゾルを準備することを想到し、この金属酸化物微粒子ゾルを、ジカーボネート化合物モノマー及びジオール化合物モノマー中に重合分散法に従って分散させ、次いで溶融重合法に従って重合することにより、重合度が十分に高いポリカーボネート樹脂中において、前記金属酸化物微粒子が分散したポリカーボネート樹脂組成物が得られることを見出した。
前記ポリカーボネート樹脂組成物は、それを構成するポリカーボネート樹脂の十分に高い重合度及び前記金属酸化物微粒子の均一分散によって、十分に高い機械的強度、耐熱性、耐衝撃性、透明性、及び寸法安定性を有するようになる。
なお、前述したpH値は、前記金属酸化物微粒子ゾルが23℃の温度に保持された場合のpH値を示し、前記金属酸化物微粒子ゾルが極性有機溶媒に分散してなる場合は、そのゾル自体のpH値を示す。また、前記金属酸化物微粒子ゾルが非極性溶媒に分散してなる場合は、前記ゾルのpH値を直接的に計測することが困難であるので、前記金属酸化物微粒子ゾルを構成する前記非極性溶媒と同容量の水を加えた金属酸化物微粒子分散溶液を準備し、この溶液中のpH値を示す。
以下、本発明の詳細、並びにその他の特徴及び利点について詳述する。
(金属酸化物微粒子ゾルの準備)
本発明において、金属酸化物微粒子ゾルのpH値は、23℃において6〜8であることが必要であり、好ましくは6.5〜7.5である。前記金属酸化物微粒子のpH値が6よりも低い場合、重合に供する反応系内の酸性成分によって、ポリカーボネート樹脂の溶融重合触媒が失活してしまい、重合が満足に進行しない。pHが8より大きい場合は、アルカリ成分が過剰となることにより、ポリカーボネート樹脂の溶融重合時の逆反応である解重合反応が顕著となり、やはり満足な重合度が得られない。
前記金属酸化物微粒子ゾルのpH値を上述のような範囲内に調整するに際しては、当初に用意した金属酸化物微粒子ゾルが酸性であるかアルカリ性であるかに依存して、アルカリ性のpH調整剤あるいは酸性のpH調整剤を使用する。
酸性のpH調整剤としては、分子量150以下の低分子量の酸を用いることが好ましい。このような酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、燐酸、ホウ酸などの一般的無機酸、或いは蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、アクリル酸、メタクリル酸、メタンスルホン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などの比較的入手が容易な有機酸を例示することができる。但し、フッ化水素酸はシリカを分解する為避けなければならない。また、ラウリル酸などの長鎖カルボン酸、ドデシル基などを有する長鎖アルキル置換硫酸、長鎖アルキル置換硝酸、あるいはポリアクリル酸、などのような分子量が150を超える長鎖/高分子系の酸は、ゾルの分散安定性を破壊する為、避ける必要がある。
上述した酸の中で、価格面、pH値の調節のしやすさ、親水性、ゾルとしての安定性などの面を考慮すると、燐酸あるいは酢酸が特に好ましい。
アルカリ性のpH調整剤としては、分子量150以下の低分子量の塩基を用いることが好ましい。このような塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどの水酸化アルカリ土類金属、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、短鎖トリアルキルアミン等の3級アミン、短鎖ジアルキルアミン、短鎖モノアルキルアミン、エタノールアミンといった官能基置換アミン、モルホリン誘導体などの環状アミン、ピリジン誘導体、あるいは脂肪族アミド、芳香族アミドなどを用いることができる。但し、ドデシルアミンのような長鎖アルキルアミン、長鎖アルキルアミド、オクチルジアミンのような長鎖アルキルジアミン、あるいはポリアミン、ポリアミドなどのような分子量が150を超える長鎖/高分子系の塩基は、ゾルの分散安定性を破壊する為、避ける必要がある。
上述した塩基の中で、価格面、pHの調節のしやすさ、ゾルとしての安定性などの面から、ナトリウムアルコキシド及び3級アミンが好ましく、中でもナトリウムメトキシドあるいはジイソプロピルエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミンが特に好ましい。
本発明において、前記金属酸化物微粒子ゾルのpH調整は、通常の中和滴定と同様の操作に従って実施することができる。すなわち、前記金属酸化物微粒子ゾルのpH値をモニタリングしながら前記ゾルを攪拌し、前記ゾル中へ前述したようなpH調整剤を滴下して行く。この際、前記pH調整剤は前述した酸又は塩基を所定の溶媒で予め希釈しておくことができる。そして、前述した滴下の操作は、前記ゾルのpH値が 6〜8になった時点で終了することができる。
前記ゾルが、pH値を直接測定できない非極性溶媒に分散してなる場合は、前記金属酸化物微粒子ゾルを構成する前記非極性溶媒と同容量の水を加えた金属酸化物微粒子分散溶液を準備し、この分散溶液を中和するために必要なpH調整剤の量を予め決定しておき、前記ゾルに対して前記pH調整剤の前記予め決定された量を加えることによって、前記ゾルのpH値を目的とする6〜8の範囲内にする。
なお、上述した中和操作によって沈殿が生じる場合は濾紙などにより濾過またはデカンテーションを行うことが望ましい。
上述のようにしてpH値を6〜8に調整した前記金属酸化物微粒子ゾルは、そのままで保存してもよく、ポリカーボネート樹脂のモノマーであるジカーボネート化合物及びジオール化合物の少なくとも一方の中に混合させて、重合に供する反応溶液としての状態で保存することもできる。
前記金属酸化物微粒子ゾルは市販のゾルタイプのものが取り扱い上望ましく、なかでもポリカーボネート樹脂のモノマーとの相溶性を考慮すると、有機溶媒に分散してあるオルガノゾルが望ましい。このオルガノゾルを作製するための有機溶媒としては、ポリカーボネートの両モノマーと非相溶とならないものを選択すれば良く、例えば炭素数4以下の低級アルコール類、炭素数4以下のケトン類、炭素数4以下の脂肪族エーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド系非プロトン性溶媒が使用可能であり、中でも具体的にはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、メチルエチルケトンが好ましい。
前記ゾルを構成する金属酸化物微粒子の製法は特に限定されず、ゾルゲル法、水ガラス法、前駆体化合物(溶液又は融液を通常用いる)の噴霧熱分解法や火炎法、溶融金属噴霧酸化法などの、いずれの方法で得られたものでも構わない。また、いわゆる気相法によって得られる粉末状の金属酸化物微粒子でも、これを溶媒に分散してゾルとすれば、上述したようなpH調整が容易に行えるようになるので、使用可能である。これらの金属酸化物微粒子は前記の製法で得られた後、乾式又は湿式の粉砕処理を行っても良い。
また、前記金属酸化物微粒子はその表面に疎水基を有することが好ましい。一般に金属酸化物の表面は極性官能基を有するため、前記金属酸化物を前記金属酸化物微粒子として前記ポリカーボネートの両モノマー中に添加した場合、均一に分散できない場合がある。この結果、最終的に得たポリカーボネート樹脂組成物中における前記金属酸化物微粒子の分散性が不十分となる可能性があり、前記樹脂組成物に対して目的とする透明性、機械的強度などの諸特性を十分付与できない恐れがある。
このような場合に、前記金属酸化物微粒子に対して表面処理を施して疎水化し、前記金属酸化物微粒子の表面に疎水基を導入するようにすれば、ポリカーボネートの両モノマーとの相溶性が増大し、前記金属酸化物微粒子の重合反応溶液中、したがって最終的には前記ポリカーボネート樹脂組成物中での均一分散性が増大する。その結果、前記樹脂組成物に対して目的とする透明性、機械的強度などの諸特性を付与できるようになる。
前記疎水基としては、アルキル基、アリール基を例示することができる。これらは前記金属酸化物の表面において、単独種類で存在していても良いし、複数種以上が組み合わされて存在してもよい。
前記表面処理において使用する表面処理剤としては、例えば金属酸化物微粒子としてシリカ微粒子を例にとると、シラノール基との反応性に優れる、塩素等のハロゲン、又はメトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基の少なくとも一つがケイ素原子に直接結合した化学構造を有する有機ケイ素化合物を用いることができる。
具体的には、アルキルトリクロロシラン、アルキルトリアルコキシシラン、アルキルアルコキシジクロロシラン、アルキルジアルコキシクロロシラン、ジアルキルアルコキシクロロシラン、ジアルキルジクロロシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、トリアルキルクロロシラン、トリアルキルアルコキシシラン、アリールトリクロロシラン、アリールトリアルコキシシラン、アリールアルコキシジクロロシラン、アリールジアルコキシクロロシラン、ジアリールアルコキシクロロシラン、ジアリールジクロロシラン、ジアリールジアルコキシシラン、トリアリールクロロシラン、トリアリールアルコキシシラン、ヘキサアルキルジシラザンなどの有機ケイ素化合物を例示することができる。このなかで、入手のしやすさと反応性から、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンが望ましい。
また、前記表面処理は、上述した金属酸化物微粒子ゾルのpH調節に先んじて行われることが望ましい。前記ゾルのpH調節後に導入しようとすると、前記ゾルが中和されて中性となっているため、前記表面処理が十分に進行しなくなり、前記ゾル中に前記表面処理に使用した表面処理剤が残存して悪影響を与えることがある。
なお、前記金属酸化物微粒子の表面における上述の疎水基処理の割合は、ポリカーボネートの両モノマーを含む重合反応液中への分散性及び最終的に得る樹脂組成物中におけるポリカーボネートとの相互作用の度合いなどを考慮して適宜に設定する。通常前記ゾルの固形分中の有機成分として0.1〜80重量%、好ましくは0.5〜50重量%、さらに好ましくは1〜30重量%となる量の割合である。この量は熱重量分析(TG)で決定する。
本発明においては、前記金属酸化物微粒子ゾルを準備する際に、前記ゾル中における前記金属酸化物微粒子の量を、最終的に得るべきポリカーボネート樹脂組成物中における含有量が0.2重量%〜60重量%の範囲となるように設定することが好ましい。前記ポリカーボネート樹脂組成物中における前記金属酸化物微粒子の含有量が0.2重量%未満では機械的強度などの諸特性の向上が認められ難くなる。前記含有量が60重量%を超えると比重の増加が無視できなくなるばかりでなく、コスト面でも不利となり、また衝撃強度の低下も無視できないものとなる。
一般に、樹脂中に金属酸化物微粒子を大量に配合すると衝撃強度が減少するが、本発明のポリカーボネート樹脂組成物はナノメートルオーダーの金属酸化物微粒子が均一分散したものなので、衝撃強度の低下は実用上小さいが、60重量%を超えるとこれが無視できなくなる。より好ましくは2〜50重量%、さらに好ましくは5〜40重量%がよい。
本発明における金属酸化物微粒子の形状は特に限定されず、一般的な略球状だけでなく、直方体や板状、繊維のような直線形状、枝分かれした分岐形状、なども用いることができる。
また、本発明における金属酸化物微粒子の大きさは、ポリマーナノコンポジットとして目的とする性能を発現させるため、および物性の向上代、分散のし易さ、入手の容易さ、コスト面などから、その長径が5nm〜200nmであることが望ましい。この場合、前記金属酸化物微粒子の長径が可視光波長である380nmよりも十分に小さいので、前記金属酸化物微粒子による可視光の散乱はほとんどなくなり、目的とするポリカーボネート樹脂組成物の透明性を犠牲にすることなく機械的強度などの諸特性において優れたポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。
一方、前記金属酸化物微粒子の長径が5nmよりも小さくなると、ポリカーボネート樹脂中での分散が困難となり、コストも高くなる。また、前記長径が200nmを超えると、上述したように目的とするポリカーボネート樹脂組成物の透明性に支障をきたす恐れが出てくる。なお、前記金属酸化物微粒子の長径は、より好ましくは100nm以下、さらに好ましくは80nm以下である。
また、前記長径とは、金属酸化物微粒子の形状が略球状ならその直径を意味し、直方体や板状なら最も長い一辺を意味する。
本発明における前記金属酸化物微粒子の種類は特に限定されるものではないが、好ましくはシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア又はこれらの複合酸化物を用いることができる。入手のし易さ、コスト、表面処理のし易さ、化学的安定性などを考慮すると、シリカまたはアルミナ、特にはシリカを用いることが好ましい。
(ポリカーボネート樹脂の溶融重合)
上述のようにして、pH調整された金属酸化物微粒子ゾルを作製した後、この金属酸化物微粒子ゾルをジカーボネート化合物及びジオール化合物中に配合させて重合反応溶液を作製する。
本発明で使用する前記ジカーボネート化合物は特に限定されないが、ジアルキルカーボネート、ジシクロアルキルカーボネート、ジアリールカーボネートから選ばれ、中でもジアリールカーボネートが好ましい。特に好ましくはジフェニルカーボネートである。
また、本発明で使用する前記ジオール化合物は、直鎖脂肪族ジオール、環状脂肪族ジオール、芳香族ジオールから選ばれるが、組成物の物性、入手の容易さから、ビスフェノール系芳香族ジオールであることが望ましい。必要に応じて1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ)エタン等の、トリスフェノール等の多官能モノマーを併用してもよい。
ビスフェノール系芳香族ジオールとして、具体的には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロへキサン(=ビスフェノールZ)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニルを例示することができる。なお、これらは2種類以上を混合して用いることもできる。特に好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)である。
また、本発明では溶融重合における重縮合反応の促進のために、重合反応液中にアルカリ金属触媒を存在させることが望ましい。前記触媒は、適宜好ましいものを選択すればよく、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウム、水酸化カリウム等の水酸化物、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム等の酢酸塩などが例示できる。添加量としては、生成するポリカーボネート樹脂の重量に対して1〜1000ppm、好ましくは5〜800ppm、さらに好ましくは10〜500ppmである。
次いで、金属酸化物微粒子ゾルの溶媒を蒸留除去後、前記重合反応溶液を所定温度に加熱して溶融重合を実施する。前記溶融重合は、一般の溶融重合法によってポリカーボネート樹脂を合成する場合と同様の条件で行うことができる。但し、本発明では、昇温時に金属酸化物微粒子ゾルの溶媒の沸点を通過する為、溶媒の突沸を避けるための注意が必要である。
溶融重合反応条件を例示すると、窒素ガス等の不活性雰囲気下、160℃前後で20分程度の予備加熱を実施した後、前記重合反応溶液を230℃まで30分かけて昇温する。次いで、前記重合反応溶液を、前記温度で、約150分間で、15mmHg程度まで少しずつ減圧しながら攪拌し、縮合反応を進行させる。次いで、前記重合反応溶液を250℃まで30分かけて昇温し、前記重合反応溶液を前記温度で、約30分間で、10mmHg程度の減圧度として攪拌しながら保持し、さらに縮合反応を進行させる。次いで、前記減圧雰囲気下において、前記反応系を260℃〜290℃で約15分間熟成させ、目的とするポリカーボネート樹脂組成物を得る。
なお、前述した減圧操作の前の段階でモノマーは殆ど消費され、数量体のオリゴマーが生成する。また、前記例示したように、重合反応を段階的な加熱及び/又は減圧により行うことで、目的物であるポリカーボネート樹脂組成物を構成するポリカーボネート樹脂の重合度を効果的に増大させることが可能である。
なお、加熱最高温度が320℃を超えたり、加熱時間が10時間を超えたりすると、熱分解や酸化劣化などの好ましくない副反応が起こるため、かかる高温、長時間の反応は避ける必要がある。本発明における重合反応でのポリカーボネート樹脂の到達重合度は、ポリスチレン換算の数平均分子量として通常2000〜30000であり、機械的物性の点で、その下限は好ましくは4000、さらに好ましくは6000であり、粘度の点でその上限は好ましくは20000、さらに好ましくは15000である。この数平均分子量は40℃のクロロホルム中でのGPCで測定する。
得られた前記ポリカーボネート樹脂組成物の回収は、通常の溶融法ポリカーボネートと同条件でペレット化すればよい。ただし、前記樹脂組成物中の金属酸化物微粒子の濃度が高い場合には粘度が高くなり、ストランド化が困難な場合があるので、その場合は塊状粉砕等の手段を適宜利用する。前記重合反応に用いる反応器は加熱、減圧及び攪拌が可能な限り制限はなく、例えば縦型反応器や横型反応器が使用可能であり、攪拌機構は一軸、二軸又はさらに多くの攪拌機構を備えたものでも良い。
本発明の方法によれば、目的とする樹脂組成物中に金属酸化物微粒子を高効率で均一に分散させることができる。したがって、ポリカーボネート樹脂が本来的に有する諸特性と、前記金属酸化物微粒子の均一分散との相乗効果によって、得られる樹脂組成物の機械的強度、耐熱性、耐衝撃性、透明性、寸法安定性を向上させることができるようになる。
本発明の方法によれば、金属酸化物微粒子は重合段階からポリマーと混合しており、簡便に高濃度のものが合成できるため、煩雑なステップを必要とせず、工業的に非常に有利な方法といえる。
(成形体及び部品)
上述した過程を経て得たポリカーボネート樹脂組成物は樹脂単体並みの熱時成形性を維持しており、溶融押出成形、射出成形、ブロー成形などの成形工程を経ることにより、曲面形状などを有し、大小様々な大きさの成形品に加工することができる。
前記ポリカーボネート樹脂組成物は、透明性や衝撃強度を犠牲にすることなく剛性の向上を実現し、また熱膨張率が低く、高温時にソリなどを抑制し得るという特性を兼ね備えているため、これらの機能が要求される部材に好適であり、例えば、自動車内装材として計器盤の透明カバーなどに、自動車外装材では窓ガラス(ウィンドウ)やヘッドランプ、サンルーフ及びコンビネーションランプカバー類などに、更には家電や住宅に用いられる透明部材・備品・家具にも適した材料と言える。
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれに制限されるものではない。
(実施例1)
日産化学工業(株)製「IPA-ST」(イソプロピルアルコール分散シリカゾル、粒径15nm、固形分30%、pH3)に、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液を滴下し、pHが7になった時点で滴定を止めた。得られた中和ゾルの33.3gを、ビスフェノールA の50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネートの49.6g(232mmol)と共にSUS製攪拌翼をセットしたガラス製反応容器に入れ、90℃まで加熱した。この温度で窒素フローを併用し、イソプロピルアルコールを留去した。
この後さらに温度を上げ、大気圧下160℃前後で20分程度予備加熱を行い、前記ビスフェノールA及び前記ジフェニルカーボネートの縮合反応を開始した。次いで、反応系を230℃まで30分かけて昇温し、この温度にて、約150分間かけて、15mmHgまで減圧し、攪拌しながら縮合を進行させた。次いで、前記反応系を250℃まで30分かけて昇温し、この温度にて、約30分間かけて、10mmHgの減圧度で攪拌し、さらに10mmHgで270℃まで昇温してポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.5重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、40℃のクロロホルムで展開したGPC分析にて分子量を測定したところ、ポリスチレン換算数平均分子量は9500であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は88%であった。なお光線透過率はASTM D-1003(Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics)に準拠し、測定装置には村上色彩技術研究所製 HM-65型ヘイズメーター(測定面積:約6mmφ、光源:ハロゲンランプ50W A光)を使用し、試料は厚み1mmの平板を用いた。以下の全実施例、比較例とも同様である。
(実施例2)
前記日産化学工業(株)製「IPA-ST」に代えて、日産化学工業(株)製「MEK-ST」(メチルエチルケトン分散シリカゾル、トリメチルシリル基にて数area%表面処理品、粒径15nm、固形分30%、pH3)を用いた以外は、実施例1と同様にして中和ゾルを作製し、溶融重合を実施した。
生成物の灰分は9.7重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は8700であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は89%であった。
(実施例3)
シーアイ化成(株)製「ナノテックシリカ-アルコール(メタノール・エタノール)分散品」(粒径26nm、固形分15%、pH4)に、ジイソプロピルエチルアミンを滴下し、pHが7になった時点で滴定を止めた。この中和ゾルの67gを、ビスフェノールA の50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネートの49.6g(232mmol)に配合して重合反応溶液を作製し、実施例1と同様の溶融重合に供し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.9重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は12700であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は88%であった。
(実施例4)
pH調整剤として、前記ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液に代えて、ジイソプロピルエチルアミンを用いた以外は、実施例1と同様にして中和ゾルを作製し、溶融重合を実施した。
生成物の灰分は9.5重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は10700であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は88%であった。
(実施例5)
触媒化成工業(株)製「OSCAL1632」(エチルセロソルブ分散シリカゾル、粒径15nm、固形分30%、pH3)に、ピリジンを滴下し、pH7になった時点で滴定を止めた。この中和ゾルの33.3gを、ビスフェノールAの50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネート49.6g(232mmol) に配合して重合反応溶液を作製し、実施例1と同様の溶融重合に供し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.6重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は10500であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は85%であった。
(実施例6)
中和ゾルのpH値を7から6.2にした以外は、実施例4と同様にして中和ゾルを作製し、溶融重合を実施した。生成物の灰分は9.3重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は7900であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は88%であった。
(実施例7)
中和ゾルのpH値を7から7.7にした以外は、実施例4と同様にして中和ゾルを作製し、溶融重合を実施した。生成物の灰分は9.4重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は8400であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は87%であった。
(実施例8)
日本化学工業(株)製「シリカドール40」(水分散シリカゾル、粒径18nm、固形分40%、pH10)に、酢酸を滴下し、pH7になった時点で滴定を止めた。次いで、溶媒置換を行い、固形分20重量%のイソプロピルアルコール分散ゾルを作製した。次いで、得られた中性ゾルの50gを、ビスフェノールA の50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネートの49.6g(232mmol)に配合して重合反応溶液を作製し、実施例1と同様の溶融重合に供し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.7重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は11500であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は87%であった。
(実施例9)
日本化学工業(株)製「シリカドール40」に代えて、(株)フジミインコーポレーテッド製「COMPOL20」(水分散シリカゾル、粒径15nm、固形分40%、pH9.2)を用いた以外は、実施例8と同様にして中和ゾルを作製し、溶融重合を実施した。
生成物の灰分は9.5重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は11000であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は89%であった。
(実施例10)
日本化学工業(株)製「シリカドール40」に代えて、スタルクヴイテック(株)製「LEVASIL-VPAC4038」(水分散シリカゾル、粒径15nm、固形分31%、pH9)を用いた以外は、実施例8と同様にして中和ゾルを作製し、溶融重合を実施した。
生成物の灰分は4.8重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は10100であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は86%であった。
(実施例11)
日本化学工業(株)製「シリカドール40」(水分散シリカゾル、粒径18nm、固形分40%、pH10)に、リン酸を滴下し、pH7になった時点で滴定を止めた。次いで、溶媒置換を行い、固形分20重量%のイソプロピルアルコール分散ゾルを得、この中性ゾルの50gを、ビスフェノールA の50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネートの49.6g(232mmol)に配合して重合反応溶液を作製し、実施例1と同様の溶融重合に供し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.6重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は9500であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物はほぼ透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は88%であった。
(実施例12)
シーアイ化成(株)製「ナノテックアルミナ-アルコール(メタノール・エタノール)分散品」(粒径31nm、固形分15%、pH5)に、ナトリウムメトキシド-25%メタノール溶液を滴下し、pH7になった時点で滴定を止めた。得られた中性ゾルの67gを、ビスフェノールA の50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネートの49.6g(232mmol)に配合して重合反応溶液を作製し、実施例1と同様の溶融重合に供し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.9重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量は8700であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物は半透明の外観を有し、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は84%であった。
(比較例1)
日産化学工業(株)製「IPA-ST」を中和することなく無処理のまま33.3g量りとり、実施例1と同様にして、溶融重合を実施し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。生成物の灰分は9.7重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通り含まれていることを確認した。また、前記ポリカーボネート組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量はわずか800であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物は透明性に劣り黄褐色で、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は46%であった。
(比較例2)
シーアイ化成(株)製「ナノテックシリカ-アルコール分散品」を中和することなく無処理のまま67g量りとり、実施例1と同様にして、溶融重合を実施し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。生成物の灰分は9.9重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通り含まれていることを確認した。また、前記ポリカーボネート組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量はわずか730であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物は透明性に劣り、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は60%であった。
(比較例3)
日本化学工業(株)製「シリカドール40」を中和することなく無処理のまま25g量りとり、実施例1と同様にして、溶融重合を実施し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。生成物の灰分は9.5重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通り含まれていることを確認した。また、前記ポリカーボネート組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量はわずか610であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物は透明性に劣り、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は41%であった。
(比較例4)
日産化学工業(株)製「IPA-ST」に、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液を滴下し、pHが5.8になった時点で滴定を止めた。次いで、得られた酸性ゾルの33.3gを、ビスフェノールA の50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネートの49.6g(232mmol)に配合して重合反応溶液を作製し、実施例1と同様の溶融重合に供し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.4重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量はわずか940であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物は透明性に劣り、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は69%であった。
(比較例5)
日産化学工業(株)製「IPA-ST」に、ナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液を滴下し、pHが8.4になった時点で滴定を止めた。次いで、得られたアルカリゾルの33.3gを、ビスフェノールA の50.4g(221mmol)及びジフェニルカーボネートの49.6g(232mmol)に配合して重合反応溶液を作製し、実施例1と同様の溶融重合に供し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
生成物の灰分は9.5重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通りコンポジット化されていることを確認できた。また、前記ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量はわず1200であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物は透明性に劣り、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は57%であった。
(比較例6)
シーアイ化成(株)製「ナノテックアルミナ-アルコール分散品」を中和することなく無処理のまま67g量りとり、実施例1と同様にして、溶融重合を実施し、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。生成物の灰分は9.5重量%であり、添加したシリカがほぼ理論値通り含まれていることを確認した。また、前記ポリカーボネート組成物からポリカーボネート分をクロロホルムにて抽出し、前記GPC分析にて分子量を測定したところ、数平均分子量はわずか630であった。さらに、前記ポリカーボネート樹脂組成物は透明性に劣り、2mm厚の板材におけるA光の全光線透過率は34%であった。
(比較例7)
日産化学工業(株)製に、ドデシルアミンを加えて中和を進めていたところ、シリカゾルが凝固した白色の沈殿が析出してしまった。
(比較例8)
日本化学工業(株)製「シリカドール40」に、ステアリン酸の50%イソプロパノール溶液を加えて中和を進めていたところ、シリカゾルが凝固した白色の沈殿が析出してしまった。
以上の実施例、比較例のデータを表1にまとめた。
Figure 2005325306
以上、実施例及び比較例より、本発明に従って得たポリカーボネート樹脂組成物は、それを構成するポリカーボネート樹脂の分子量が増大するとともに、高い透明性を呈することが分かる。したがって、前記ポリカーボネート樹脂組成物は、それを構成するポリカーボネート樹脂の十分に高い重合度及び前記金属酸化物微粒子の均一分散によって、十分に高い機械的強度、耐熱性、耐衝撃性、透明性、及び寸法安定性を有することが分かる。
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
例えば、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、必要に応じて、酸化防止剤及び熱安定剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、チオエーテル、ホスファイト類及びこれらの置換体及びその組み合わせを含む)、紫外線吸収剤(例えばトリアジン類、レゾルシノール、サリシレート類、ベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン等)、滑剤、離型剤(例えばシリコン樹脂、モンタン酸及びその塩、ステアリン酸及びその塩、ステアリルアルコール、ステアリルアミド等)、染料(例えばニトロシン等)、顔科(例えば硫化カドミウム、フタロシアニン等)を含む着色剤、添加剤添着液(例えばシリコンオイル等)、及び結晶核剤(例えばタルク、カオリン等)などを単独又は適宜組み合わせて添加することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、透明性や衝撃強度を犠牲にすることなく剛性の向上を実現し、また熱膨張率が低く、高温時にソリなどを抑制し得るという特性を兼ね備えているため、これらの機能が要求される部材に好適であり、例えば、自動車内装材として計器盤の透明カバーなどに、自動車外装材では窓ガラス(ウィンドウ)やヘッドランプ、サンルーフ及びコンビネーションランプカバー類などに、更には家電や住宅に用いられる透明部材・備品・家具などに用いることができる。

Claims (25)

  1. pHが6〜8に調節された金属酸化物微粒子のゾルを準備する工程と、
    前記ゾルをジカーボネート化合物及びジオール化合物中に配合するとともに、溶融重合を行い、前記金属酸化物微粒子が分散したポリカーボネート樹脂組成物を得る工程と、
    を具えることを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  2. 前記ゾルのpHの調節は、分子量150以下の酸を用いて行うことを特徴とする、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記酸は、燐酸及び酢酸の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  4. 前記ゾルのpHの調節は、分子量150以下の塩基を用いて行うことを特徴とする、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記塩基は、ナトリウムアルコキシド及び3級アミンの少なくとも一方であることを特徴とする、請求項4に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  6. 前記ゾルは、前記金属酸化物微粒子を有機溶媒中に分散したオルガノゾルであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  7. 前記有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ及びメチルエチルケトンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項6に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  8. 前記金属酸化物微粒子に対して表面処理を施し、その表面に疎水基を形成する工程を具えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  9. 前記疎水基は、アルキル基及びアリール基の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項8に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  10. 前記表面処理は、前記ゾルの前記pH調節の前に行うことを特徴とする、請求項8又は9に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  11. 前記金属酸化物微粒子の長径が、5nm〜200nmであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  12. 前記金属酸化物微粒子の、前記ポリカーボネート樹脂組成物に対する含有量が、0.2重量%〜60重量%であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  13. 前記金属酸化物微粒子は、シリカ、アルミナ、チタニア、及びジルコニアから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一に記載の方法によって製造されたポリカーボネート樹脂組成物からなることを特徴とする、成形体。
  15. pHが6〜8に調節された金属酸化物微粒子のゾルを含むことを特徴とする、ポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  16. 前記ゾルのpHの調節は、分子量150以下の酸を用いて行うことを特徴とする、請求項15に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  17. 前記酸は、燐酸及び酢酸の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項16に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  18. 前記ゾルのpHの調節は、分子量150以下の塩基を用いて行うことを特徴とする、請求項15に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  19. 前記塩基は、ナトリウムアルコキシド及び3級アミンの少なくとも一方であることを特徴とする、請求項18に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  20. 前記ゾルは、前記金属酸化物微粒子を有機溶媒中に分散したオルガノゾルであることを特徴とする、請求項15〜19のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  21. 前記有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ及びメチルエチルケトンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項20に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  22. 前記金属酸化物微粒子は、表面処理を通じて、その表面に疎水基を有することを特徴とする、請求項15〜21のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  23. 前記疎水基は、アルキル基及びアリール基の少なくとも一方であることを特徴とする、請求項22に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  24. 前記表面処理は、前記ゾルの前記pH調節の前に行うことを特徴とする、請求項22又は23に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
  25. 前記金属酸化物微粒子の長径が、5nm〜200nmであることを特徴とする、請求項15〜24のいずれか一に記載のポリカーボネート樹脂組成物製造用の金属酸化物微粒子ゾル。
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