JP2005319973A - 物体表面に沿って移動可能な装置 - Google Patents

物体表面に沿って移動可能な装置 Download PDF

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Abstract

【課題】最小半径を小さくまたその場旋回を容易にして運動性能を向上し、舵取り運動の再現性を向上させ舵取り動作のコントロールを容易とし、吸引口ユニットを揺動させて処理幅を大きくし吸引清掃機能を利用した清掃処理能力を向上し、係止状態にある吸引口ユニットと物体表面との摩擦力を増大させ装置の駆動力を増大する。
【解決手段】選択的に真空度を調整できる負圧調整弁ユニット10を吸引口ユニット201,202に具備し、吸引口ユニットは左右の伸縮式駆動ユニットと連結ロッド11により連結され、連結手段は装置の移動方向と平行な方向における伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係が変化しないように規制する。また装置の移動方向と平行な回転軸を備えた車輪と移動方向と直交する回転軸を備えた車輪の2種類の車輪を吸引口ユニットへ具備し、装置が舵取り動作を行う時の時系列毎の装置の態様に合わせて2種類の車輪を選択的に物体表面に押付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の壁面、床面又は天井面、或いは発電所における海水取水路や貯水タンクの如き水中表面の吸引清掃等のために、かかる物体表面に沿って移動可能な装置に関する。
本発明者は、既に、日本国特許第3175052号(米国特許第5,161,631号)において、物体表面に沿って移動可能な装置を提案している。上記の装置においては、伸長及び収縮せしめられ得る非動体部連結手段を介して相互に連結された少なくとも2個の吸引口ユニットを具備し、該吸引口ユニットの各々に該吸引口ユニットの各々を物体表面に沿って移動可能な可動状態と該物体表面に係止せしめられる係止状態とに選択的に設定せしめるための状態設定手段が配置されており、一方の吸引口ユニットを該係止状態に設定して該非動体部連結手段を伸長或いは収縮せしめると、該一方の吸引口ユニットが該物体表面に沿って移動せしめられる、ことを特徴とする物体表面に沿って移動可能な装置が提案されている。
発明が解決しようとする課題
而して、上述した従来の装置には、次の通りの解決すべき問題が存在する。
従来の、例えば上記の日本国特許第3175052号等に記載の物体表面に沿って移動可能な装置においては、ステアリング性能つまり舵取り性能に難点があり、例えば、最小小回り半径を小さくできないとか、その場旋回が困難とか、舵取り運動の再現性が良くないといった問題があった。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的解決課題は、第1に、最小小回り半径を小さくまたその場旋回を容易にして運動性能を向上せしめ、第2に、舵取り運動の再現性の向上により装置の制御性を向上してすなわち装置の舵取り動作を意のままにコントロールせしめ、第3に、吸引口ユニットの吸引清掃機能を利用した清掃作業時においては該吸引口ユニットを揺動させて処理幅を大きくすることにより処理能力を向上せしめ、第4に、係止状態にある吸引口ユニットと物体表面との摩擦力を増大させることにより装置の駆動力を増大して例えば物体表面に油膜が付着していても装置の移動を可能にせしめ、第5に、従来きつい作業と言われている大型トラックに車載の真空吸引装置に接続されたサクションホースの端部を作業者が保持しながら行う例えば汚泥のバキューム吸引作業において、該サクションホースを本発明の装置の吸引口ユニットに接続することにより人間に代わって機械に該バキューム吸引作業を可能にせしめた、以上の革新的に改良された物体表面に沿って移動可能な装置を提供することである。
課題を解決するための手段
上記の第1乃至第4の技術的解決課題を達成するためには、物体表面に吸着して係止状態にある一方の吸引口ユニットを例えば強固な踏ん張り台として利用し、よって物体表面に吸着して可動状態にある他方の吸引口ユニットを容易に且つ狙った方向へ確実に揺動せしめる技術が重要である。
該一方の吸引口ユニットを例えば強固な踏ん張り台として利用するためには、可動状態にある吸引口ユニットの真空度と比較して係止状態にある吸引口ユニットの真空度を飛躍的に増大せしめる技術が必要であるが、本発明においては当該目的を達成するために、選択的に真空度を調整する機能を備えた負圧調整弁ユニットを各々の吸引口ユニットに具備する、といった技術を提案する。
該可動状態にある吸引口ユニットを容易に且つ狙った方向へ確実に揺動せしめる技術を実現するためには、第1に、上述のように選択的に真空度を調整する機能を備えた負圧調整弁ユニットを各々の吸引口ユニットに具備することが大変効果的であり、第2に、係止状態にある一方の吸引口ユニットと可動状態にある他方の吸引口ユニットとを連結する伸縮式駆動ユニットの構成が大変重要である。
本発明において提案する伸縮式駆動ユニットの構成について、
装置の移動方向の左側に配置された左側伸縮式駆動ユニットと、装置の右側に配置された右側伸縮式駆動ユニットと、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの各々の中央部分に配置された非動体部を相互に連結する非動体部連結手段から構成されており、該左側伸縮式駆動ユニットは、非動体部と、該非動体部の前方と後方に各々配置され且つその端部が該2式の吸引口ユニットの左側部に各々連結された伸縮式動体部から構成されており、該右側伸縮式駆動ユニットは、非動体部と、該非動体部の前方と後方に各々配置され且つその端部が該2式の吸引口ユニットの右側部に各々連結された伸縮式動体部から構成されており、該非動体部連結手段は、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係において、装置の移動方向と平行な方向における該相対的な位置関係が変化しないように規制するよう構成されている。
第3に、回転軸を備えた車輪を具備する本発明の第2発明においては、吸引口ユニットを狙った方向へ確実に揺動せしめるために、装置が舵取り動作を行う時の時系列毎の装置の態様に合わせて該回転軸の向きを任意の向きに制御することが大変重要であるが、本発明においては当該制御をシンプルな構造により且つ安価な方法により実現するために、装置の移動方向と平行な回転軸を備えた車輪と該移動方向と直交する回転軸を備えた車輪の2種類の車輪を各々の吸引口ユニットへ具備し、装置が舵取り動作を行う時の時系列毎の装置の態様に合わせて該2種類の車輪を選択的に物体表面に押付ける、といった技術を提案する。
上記の第5の技術的解決課題を達成するためには、第1に、上述したような可動状態にある吸引口ユニットの真空度と比較して係止状態にある吸引口ユニットの真空度を飛躍的に増大せしめる技術が必要であり、第2に、シール部材の端部の一部もしくは全部を物体表面から引き剥がすシール部材開口手段が各々の吸引口ユニットに具備され、一方の吸引口ユニットが係止状態に設定されると他方の吸引口ユニットの該シール部材開口手段が作動して該他方の吸引口ユニットの該シール部材が開口される、といった技術を提案する。
発明の作用
本発明の装置においては、一方の吸引口ユニットを可動状態に設定し他方の吸引口ユニットを係止状態に設定して伸縮式駆動ユニットを伸長或いは収縮せしめると、一方の吸引口ユニットが物体表面に沿って移動せしめられ、従って2個の吸引口ユニットの可動状態と係止状態を交互に反転せしめて伸縮式駆動ユニットを適宜に伸長或いは収縮せしめることによって装置を物体表面に沿って移動せしめることができる。
本発明の装置においては、吸引口ユニットの減圧空間を減圧せしめることにより、装置を物体表面に吸着せしめ且つ該物体表面に沿って移動せしめることができる。また、吸引口ユニットの本体に装着されたシール部材が物体表面に接触した状態で移動せしめられることによって該物体表面に対し吸引清掃作業が施される。
本発明の装置におけるステアリング機構すなわち舵取り機構とその作用について以下に説明する。
本発明の第1発明の装置と本発明の第2発明の装置との相違点は舵取り機構にあるが、本発明の第1発明の装置における舵取り機構を構成する部材と本発明の第2発明の装置における舵取り機構を構成する部材とを比較した場合の相違する部材について、本発明の第1発明の装置は各々の吸引口ユニットが物体表面に対して押付けられる車輪もしくは低摩擦部材を具備しているのに対して、本発明の第2発明の装置は、各々の吸引口ユニットが物体表面に対して押付けられる車輪は具備しているが、該車輪については、物体表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ平行な回転軸を備えた車輪(以下、平行軸車輪と呼称)と、物体表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ直交する回転軸を備えた車輪(以下、直交軸車輪と呼称)と規定されている。
本発明の第1発明の装置における舵取りの作用を以下に説明する。
本発明の装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを左方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットを該係止状態に設定し且つ該後方の吸引口ユニットを該可動状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより左方向へ舵を取り、
本発明の装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを右方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットを該係止状態に設定し且つ該後方の吸引口ユニットを該可動状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより右方向へ舵を取ることができる。
本発明の第2発明の装置における舵取りの作用を以下に説明する。
先ず、該本発明の第2発明の装置における第1の舵取りの作用を説明すると、
装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に、右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを左方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより左方向へ舵を取り、
装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを右方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより右方向へ舵を取ることができる。
次に、該本発明の第2発明の装置における第2の舵取りの作用を説明すると、
装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて左方向へ舵を取り、
装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に右側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを反時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて右方向へ舵を取ることができる。
最後に、該本発明の第2発明の装置における第3の舵取りの作用を説明すると、装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に右側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを反時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて左方向へ舵を取り、
装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて右方向へ舵を取ることができる。
本発明の装置のさらなる作用について、一方の吸引口ユニットが係止状態に設定され他方の吸引口ユニットの該シール部材開口手段が作動して該他方の吸引口ユニットの該シール部材が開口されると、例えば物体表面に堆積した汚泥等は該開口より吸引された後、サクションホースを通って真空吸引装置により回収されるものであるが、かくして装置が物体表面に吸着し且つ該表面に沿って自走移動しながら例えば石油タンクの内部に堆積したスラッジ等を回収できる事の利点について、人間を危険且つきつい作業から解放できることは大変有用である。
以下、本発明に従って構成された装置の実施例を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1乃至図7を参照して本発明の第1発明の装置の実施例について説明すると、図示の装置は2個の吸引口ユニット201及び202を具備している。
吸引口ユニット201及び202は、例えば鋼の如き剛性乃至半剛性の材料から形成された吸引口本体2を具備している。吸引口本体2は適宜の形状でよいが、図示の具体例では、略円筒形の箱の開口部の周囲に物体表面1に対向する環状板が溶着された形状を成している。
該環状板にはシール部材3が装着されている。シール部材3の形状構成については、環状の取付部が吸引口本体2の環状板に固定され、また環状のリップ部が物体表面1に接触せしめられており、具体例においてシール部材3は吸引口本体2及び物体表面1と協働して減圧空間50を規定している。かかるシール部材3は、ポリウレタンの如き非通気性で且つ比較的柔軟な材料から形成されており、従って比較的小さな力によってそれ自体が弾性変形し物体表面1の凹凸に倣って自在に変形せしめられる。
吸引口本体2、物体表面1及びシール部材3によって規定される減圧空間50は、図7に図示するように、吸引源ユニット96に連通されている。吸引口本体2にはサクションホース951の一方の端部が接続されるための配管継手23が溶着されており、該サクションホース951の他方の端部は吸引源ユニット96に接続されている。該吸引源ユニット96は減圧空間50から流体を吸引排出するもので、装置を例えば大気中で使用する場合には真空ポンプ又はエゼクタ等を用いることができ、また装置を例えば水中で使用する場合には排水ポンプ又はエゼクタ等を用いることができる。
該2個の吸引口ユニット201及び202は、伸縮式駆動ユニットによって相互に連結されている。図1において装置の移動方向を右とすれば、該伸縮式駆動ユニットは、装置の移動方向に向かって左側に配置された左側伸縮式駆動ユニットと、装置の右側に配置された右側伸縮式駆動ユニットと、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの各々の中央部分に配置された非動体部を相互に連結する非動体部連結手段から構成されている。
該左側伸縮式駆動ユニットは、復動エアシリンダ7b、7aと該2本の復動エアシリンダに挟まれて装着された中間接続部材71により構成されており、該復動エアシリンダ7b、7aの各々のシリンダ部と中間接続部材71は非動体部を構成しており、該復動エアシリンダ7b、7aの各々のピストンとピストンロッドは伸縮式動体部を構成しており、該各々のピストンロッドの端部は自在継手の一種であるロッドエンド9を介して吸引口ユニット202、201の左側部に各々連結されている。
該右側伸縮式駆動ユニットは、復動エアシリンダ8b、8aと該2本の復動エアシリンダに挟まれて装着された中間接続部材81により構成されており、該復動エアシリンダ8b、8aの各々のシリンダ部と中間接続部材81は非動体部を構成しており、該復動エアシリンダ8b、8aの各々のピストンとピストンロッドは伸縮式動体部を構成しており、該各々のピストンロッドの端部は自在継手の一種であるロッドエンド9を介して吸引口ユニット202、201の左側部に各々連結されている。
中間接続部材71と中間接続部材81には各々に貫通穴があり、該貫通穴には剛性が大きい連結ロッド11が貫通され摺動自在に装着されている。該連結ロッド11は非動体部連結手段を構成し、該非動体部連結手段の作用については、左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係において、装置の移動方向と平行な方向における該相対的な位置関係が変化しないように規制している。すなわち、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対位置は、該非動体部連結手段の作用により、互いに平行な面上においてのみ変化し、且つ該平行な面の各々と連結ロッド11とは常に直交している。
なお、図示していないが、かかる4個の復動エアシリンダ7b、7a、8b、8aはそれぞれ独立して作動し、それぞれ適宜の空気圧回路を介して加圧空気源に接続されている。
吸引口ユニット201及び202は、各々、負圧調整弁ユニット10を具備している。該負圧調整弁ユニットは、図6に図示するように、
ピストンロッド101、シリンダ102、ピストン103、ピストンロッド101を収縮させる方向に力を作用させる圧縮ばね104、引側給気口105、押側給気口106から成る単動エアシリンダと;該単動エアシリンダを吸引口本体2の上面壁の上面からやや離れた位置に固定するためのシリンダ固定部材25と;吸引口本体2の上面壁に孔けられた弁穴24と;弁穴24を塞ぐ弁板107と;ピストンロッド101の端部に弁板107を固定するためのナット108と;引側給気口105に接続された2位置3ポート電磁弁109と;加圧空気源110と;装置の外部の流体に連通された押側給気口106;により構成されている。
該負圧調整弁ユニットの機能について、吸引口ユニット201又は202の減圧領域の真空度が該負圧調整弁ユニットにプリセットされている任意の低い真空度より増大する場合においては、ピストンロッド101が圧縮ばね104の抗力に打ち勝って伸長し、よって該吸引口ユニットの外部の流体を、弁穴24を経由して、該吸引口ユニットの内部へ流入せしめて真空度の増大を阻止するいわゆる該減圧領域を低い真空度に維持する機能と、該吸引口ユニットの減圧領域の真空度がプリセットされている任意の低い真空度より増大する場合においては、引側給気口105より加圧空気を供給して弁板107により弁穴24を強固に塞ぎ、よって該吸引口ユニットの外部の流体が該吸引口ユニットの内部へ流入するのを阻止して該減圧領域を高い真空度に維持する機能の、任意にどちらか一方を選択可能な両方の機能を備えており、
一方の吸引口ユニットが該可動状態に設定される場合においては該負圧調整弁ユニットは該減圧領域を低い真空度に維持する機能が選択され、他方の吸引口ユニットが該係止状態に設定される場合においては該負圧調整弁ユニットは該減圧領域を高い真空度に維持する機能が選択されるように構成されている。
吸引口ユニット201及び202には、各々3個の復動エアシリンダ6a、6bが装着されている。該復動エアシリンダ6a、6bは、吸引口本体2の上面壁の上面に固定されており、該復動エアシリンダ6a、6bのピストンロッドは、吸引口本体2の上面壁を貫通して減圧空間50内に突出せしめられている。なお該復動エアシリンダ6a、6bは、シリンダに対してピストンロッドの相対的な回転が阻止されている非回転ロッド型のものである。
吸引口ユニット201の減圧空間50内に突出している3個のピストンロッドの各々の先端部には、ポリウレタンなどの摩擦係数が大きい材料を素材とする係止部材4aが装着されており、該ピストンロッドが伸長すると係止部材4aは強く物体表面へ押付けられて吸引口ユニット201は係止状態となる。図示していないが、係止部材4aが装着された3個の復動エアシリンダ6aは、ピストンロッドの伸長もしくは収縮が3個同時に且つ任意の時に動作するように該復動エアシリンダの押側と引側の給気口は適宜の空気圧回路を介して加圧空気源に接続されている。
吸引口ユニット202の減圧空間50内に突出している3個のピストンロッドの各々の先端部には、ポリウレタンなどの摩擦係数が大きい材料を素材とする係止部材4bが装着されており、該ピストンロッドが伸長すると係止部材4bは強く物体表面へ押付けられて吸引口ユニット202は係止状態となる。図示していないが、係止部材4bが装着された3個の復動エアシリンダ6bは、ピストンロッドの伸長もしくは収縮が3個同時に且つ任意の時に動作するように該復動エアシリンダの押側と引側の給気口は適宜の空気圧回路を介して加圧空気源に接続されている。
吸引口ユニット201及び202の各々の減圧空間50の内部において、各々の吸引口本体2の上面壁の下面には、各々3個のボールキャスタ5a、5bが固定されている。
該ボールキャスタ5aのボールは、復動エアシリンダ6aが収縮している時には物体表面1に接触し、吸引口ユニット201と物体表面1との摩擦力を減少せしめて吸引口ユニット201を可動状態とする。
該ボールキャスタ5bのボールは、復動エアシリンダ6bが収縮している時には物体表面1に接触し、吸引口ユニット202と物体表面1との摩擦力を減少せしめて吸引口ユニット202を可動状態とする。
図1乃至図6を参照して説明した本発明の第1発明の実施例の装置は、図7において一例を図示するように、全体のシステムが構成されている。
すなわち、該全体のシステムは、物体表面1に吸着する吸引口ユニット201、202を含む装置本体と、吸引源であるルーツ式の吸引ポンプ96と、吸引口ユニット201の配管継手23と弁機構91とを連結する長いサクションホース951と、弁機構91と吸引ポンプ96とを接続する短い配管952と、配管継手23の下流側の直近の圧力計Pe1と、弁機構91の上流側の直近の圧力計Pc1と、吸引ポンプ96の吸入口954に直近の圧力計Pbと、吸引口ユニット202の配管継手23と弁機構91とを連結する長いサクションホース951と、弁機構91と吸引ポンプ96とを接続する短い配管952と、配管継手23の下流側の直近の圧力計Pe2と、弁機構91の上流側の直近の圧力計Pc2から構成されている。
なお、図7において、物体表面1の表面の状態は平滑であり、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は該吸引口ユニットの減圧領域の真空度を高い真空度に維持するため強固に閉じられており、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は該吸引口ユニットの減圧領域の真空度を低い真空度に維持するため開いているものとする。
弁機構91は公知の流路絞り弁もしくはオリフィスである。
上記の各々の圧力計を示す記号は、各々の圧力計の絶対圧力の値も表示している。数字90で示す絞り弁の記号はサクションホース951にその長さに起因して大きな流路抵抗が存在することを表示している。
なお、実施例の装置は大気中に在ってもよいが、本実施例の説明においては水面下のごく浅い領域(絶対圧力:1.03kgf/cm2)に在るものとする。
本発明の実施例の装置においては、使用される吸引ポンプ96の最大吸込み圧力を絶対圧力にて0.35kgf/cm2、水を吸込む際の流量をQm3/sと仮定する。また、Qm3/sの水が弁機構91を通過する際にその流路抵抗に起因して発生する圧力損失Rvkgf/cm2を0.38kgf/cm2、Qm3/sの水がサクションホース951を通過する際にその流路抵抗に起因して発生する圧力損失Rhkgf/cm2を0.30kgf/cm2と仮定する。
作用1
上述した本発明の第1発明の実施例の装置の作用効果について以下に説明する。
先ず、図7を参照して本発明の第1発明の実施例の装置の作用効果について説明する。
吸引ポンプ96が作動すると、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は強固に閉じられているので、吸引ポンプ96が吸引するQm3/sの水は吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁穴からのみ吸い込まれ、サクションホース951と弁機構91を通過して吸引ポンプ96に至り外部へ排出される。
この時の吸引口ユニット202から吸引ポンプ96に至る途中に在る各々の圧力計の値について述べると、
Pe2=1.03(kgf/cm2)
Pc2=Pe2−Rh=1.03−0.30=0.73(kgf/cm2)
Pb=Pc2−Rv=0.73−0.38=0.35(kgf/cm2)
この時の吸引口ユニット201から吸引ポンプ96に至る途中に在る各々の圧力計の値について述べると、
Pe1=Pc1=Pb=0.35(kgf/cm2)
すなわち、吸引口ユニット201から吸引ポンプ96に至る部分においては流体の流れが発生していないのでサクションホース951と弁機構91において圧力損失は発生しない。すなわち、吸引口ユニット201の内部の圧力は吸引ポンプ96の吸入口954の圧力とほぼ同じになり而して最小圧力となる。かくして、吸引口ユニット201が物体表面1へ吸着する吸着力は最大となるものである。
次に、図8を参照して、図1乃至図6に図示の本発明の第1発明の実施例の装置の作用効果について説明する。
なお、図8乃至図10は、図1乃至図6に図示の本発明の第1発明の実施例の装置が、図8乃至図10において右方向へ移動する際の、装置の時系列の移動手順を図示している。
図8乃至図10に図示の装置は、図1の装置を模式化した装置を示している。
図8乃至図10において、座標軸X0とY0は装置が移動する際の動作状況を理解するための指標として付記されたものである。また、図8乃至図10を構成する、装置の時系列の移動手順を図示する複数の移動手順図において、各移動手順図に表示されている装置の姿勢は、当該移動手順時における動作が終了し、次の移動手順を開始した直後の姿勢を示し、太矢印は当該移動手順時における終了した動作の方向を示している。
図8乃至図10に図示の一重丸は係止部材(図中ストッパーと呼称)4a、4bを示し、二重丸はボールキャスタ(図中ローラーと呼称)5a、5bを示している。
図8の(0)に図示の装置は、装置の原位置と原姿勢を示しており、装置の原姿勢について、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いており、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いており、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において吸引源が付勢されると、吸引口ユニット201及び202の各々の減圧空間50が減圧されて吸引口ユニット201及び202は物体表面1へ吸着し、減圧空間50の内外の圧力差に起因して発生する流体圧力は係止部材4a、4bを介して物体表面1へ伝達される。
図8の(1)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右へ移動する。
(図8の(1)は吸引口ユニット202が右へ移動する直前の状態を図示している。)
図8の(2)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは引込んでボールキャスタ5aが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは伸長している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが収縮すると吸引口ユニット201は右へ移動する。
(図8の(2)は吸引口ユニット201が右へ移動する直前の状態を図示している。)
図8の(3)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右へ移動する。
(図8の(3)は吸引口ユニット202が右へ移動する直前の状態を図示している。)
以下、装置は上述の動作を繰り返して右方向へ直進移動する。
次に、図9を参照して、図1乃至図6に図示の本発明の第1発明の実施例の装置が、図9において右上方へ舵取り移動する際の、装置の時系列の移動手順を説明する。
図9の(1)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ8aが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ揺動する。
(図9の(1)は吸引口ユニット202が右上方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図9の(2)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは引込んでボールキャスタ5aが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、復動エアシリンダ8aは伸長している。かかる状態において復動エアシリンダ8aが収縮すると吸引口ユニット201は反時計方向へ回転する。
(図9の(2)は吸引口ユニット201が反時計方向へ回転する直前の状態を図示している。)
図9の(3)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ移動する。
(図9の(3)は吸引口ユニット202が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
図9の(4)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは引込んでボールキャスタ5aが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7a、8aが収縮すると吸引口ユニット201は右上方へ直進移動する。
(図9の(4)は吸引口ユニット201が右上方へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図9の(5)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが収縮すると吸引口ユニット201は右上方へ移動する。
(図9の(5)は吸引口ユニット201が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
以下、装置は上述の動作を繰り返して右上方へ直進移動する。
次に、図10を参照して、図1乃至図6に図示の本発明の第1発明の実施例の装置において、吸引口ユニット202が図10において、先ず、右上方へ揺動し、次に、右下方へ揺動して原姿勢に戻り、次に、右下方へ揺動し、次に右上方へ揺動して原姿勢に戻り、次に、右方向へ直進移動する際の、装置の時系列の移動手順を説明する。
図10の(1)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ8aが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ揺動する。
(図10の(1)は吸引口ユニット202が右上方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図10の(2)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、復動エアシリンダ8aは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ8aが収縮すると吸引口ユニット202は右下方へ揺動する。
(図10の(2)は吸引口ユニット202が右下方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図10の(3)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ7aが伸長すると吸引口ユニット202は右下方へ揺動する。
(図10の(3)は吸引口ユニット202が右下方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図10の(4)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、復動エアシリンダ7aは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7aが収縮すると吸引口ユニット202は右上方へ揺動する。
(図10の(4)は吸引口ユニット202が右上方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図10の(5)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右方向へ直進移動する。
(図10の(5)は吸引口ユニット202が右方向へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図10の(6)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは引込んでボールキャスタ5aが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7a、8aが収縮すると吸引口ユニット201は右方向へ直進移動する。
(図10の(6)は吸引口ユニット201が右方向へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図10の(7)の装置は、吸引口ユニット201の係止部材4aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の係止部材4bは引込んでボールキャスタ5bが物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが収縮すると吸引口ユニット201は右方向へ直進移動する。
(図10の(7)は吸引口ユニット201が右方向へ直進移動する直前の状態を図示している。)
以下、装置は図10の(2)から(7)の動作を順次繰り返すことにより、吸引口ユニット202が揺動しながら装置自身は右方向へ直進移動する。
以上に説明した図1乃至図10に図示の本発明の第1発明の実施例の装置においては、選択的に真空度を調整する機能を備えた負圧調整弁ユニットを各々の吸引口ユニットに具備しているため、可動状態にある吸引口ユニットの真空度と比較して係止状態にある吸引口ユニットの真空度を飛躍的に増大せしめることが可能となり、而して、物体表面に吸着して係止状態にある一方の吸引口ユニットを例えば強固な踏ん張り台として利用し、よって物体表面に吸着して可動状態にある他方の吸引口ユニットを容易に且つ狙った方向へ確実に揺動せしめることが可能である。
更に、係止状態にある一方の吸引口ユニットと可動状態にある他方の吸引口ユニットとを連結する伸縮式駆動ユニットは、装置の移動方向の左側に配置された左側伸縮式駆動ユニットと、装置の右側に配置された右側伸縮式駆動ユニットと、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの各々の中央部分に配置された非動体部を相互に連結する非動体部連結手段から構成されており、該非動体部連結手段は、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係において、装置の移動方向と平行な方向における該相対的な位置関係が変化しないように規制するために、可動状態にある吸引口ユニットを揺動せしめる推力の伝達強度が大きく、よって物体表面に吸着して係止状態にある一方の吸引口ユニットを強固な踏ん張り台として効果的に利用可能で、而して物体表面に吸着して可動状態にある他方の吸引口ユニットを狙った方向に且つ確実に揺動せしめることが可能である。
以上に述べた本発明の第1発明の特徴は下記の効果をもたらすものである。
第1に、最小小回り半径を小さくまたその場旋回を容易にして運動性能を向上せしめ、第2に、舵取り運動の再現性の向上により装置の制御性を向上してすなわち装置の舵取り動作を意のままにコントロールせしめ、第3に、吸引口ユニットの吸引清掃機能を利用した清掃作業時においては該吸引口ユニットを揺動させて処理幅を大きくすることにより処理能力を向上せしめ、第4に、係止状態にある吸引口ユニットと物体表面との摩擦力を増大させることにより装置の駆動力を増大して例えば物体表面に油膜が付着していても装置の移動を可能とする。
以上に本発明の第1発明の実施例の装置について説明したが、以下に図11乃至図15を参照して本発明の第2発明の実施例の装置について説明する。
なお、図1乃至図6に図示の伸縮式駆動ユニット、負圧調整弁ユニット及び図7に図示の装置の全体システムについては、本発明の第1発明の実施例と本発明の第2発明の実施例に共通するものであるので説明を省略する。
図11乃至図15に図示の装置は2個の吸引口ユニット201及び202を具備している。
吸引口ユニット201及び202は、例えば鋼の如き剛性乃至半剛性の材料から形成された吸引口本体2を具備している。吸引口本体2は適宜の形状でよいが、図示の具体例では、略円筒形の箱の開口部の周囲に物体表面1に対向する環状板が溶着された形状を成している。
該環状板にはシール部材3が装着されている。シール部材3の形状構成については、環状の取付部が吸引口本体2の環状板に固定され、また環状のリップ部が物体表面1に接触せしめられており、具体例においてシール部材3は吸引口本体2及び物体表面1と協働して減圧空間50を規定している。かかるシール部材3は、ポリウレタンの如き非通気性で且つ比較的柔軟な材料から形成されており、従って比較的小さな力によってそれ自体が弾性変形し物体表面1の凹凸に倣って自在に変形せしめられる。
吸引口本体2、物体表面1及びシール部材3によって規定される減圧空間50は、図7に図示するように、吸引源ユニット96に連通されている。吸引口本体2にはサクションホース951の一方の端部が接続されるための配管継手23が溶着されており、該サクションホース951の他方の端部は吸引源ユニット96に接続されている。該吸引源ユニット96は減圧空間50から流体を吸引排出するもので、装置を例えば大気中で使用する場合には真空ポンプ又はエゼクタ等を用いることができ、また装置を例えば水中で使用する場合には排水ポンプ又はエゼクタ等を用いることができる。
吸引口ユニット201及び202には、各々6個の復動エアシリンダ6a、6bが装着されている。該復動エアシリンダ6a、6bは、吸引口本体2の上面壁の上面に固定されており、該復動エアシリンダ6a、6bのピストンロッドは、吸引口本体2の上面壁を貫通して減圧空間50内に突出せしめられている。なお該復動エアシリンダ6a、6bは、シリンダに対してピストンロッドの相対的な回転が阻止されている非回転ロッド型のものである。
吸引口ユニット201の減圧空間50内に突出している6個のピストンロッドのうちの3個のピストンロッドの各々の先端部には、物体表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ平行な回転軸を備えた車輪(以下、平行軸車輪と呼称)54aが車輪支持部材を介して装着されており、ピストンロッドの残りの3個の各々の先端部には、物体表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ直交する回転軸を備えた車輪(以下、直交軸車輪と呼称)55aが車輪支持部材を介して装着されている。図示していないが、平行軸車輪54aが装着された3個の復動エアシリンダ6aは、ピストンロッドの伸長もしくは収縮が3個同時に且つ任意の時に動作するように該復動エアシリンダの押側と引側の給気口は適宜の空気圧回路を介して加圧空気源に接続されている。同じく、直交軸車輪54aが装着された3個の復動エアシリンダ6aは、ピストンロッドの伸長もしくは収縮が3個同時に且つ任意の時に動作するように該復動エアシリンダの押側と引側の給気口は適宜の空気圧回路を介して加圧空気源に接続されている。
吸引口ユニット202の減圧空間50内に突出している6個のピストンロッドのうちの3個のピストンロッドの各々の先端部には、物体表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ平行な回転軸を備えた車輪(以下、平行軸車輪と呼称)54bが車輪支持部材を介して装着されており、ピストンロッドの残りの3個の各々の先端部には、物体表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ直交する回転軸を備えた車輪(以下、直交軸車輪と呼称)55bが車輪支持部材を介して装着されている。図示していないが、平行軸車輪54bが装着された3個の復動エアシリンダ6bは、ピストンロッドの伸長もしくは収縮が3個同時に且つ任意の時に動作するように該復動エアシリンダの押側と引側の給気口は適宜の空気圧回路を介して加圧空気源に接続されている。同じく、直交軸車輪54bが装着された3個の復動エアシリンダ6bは、ピストンロッドの伸長もしくは収縮が3個同時に且つ任意の時に動作するように該復動エアシリンダの押側と引側の給気口は適宜の空気圧回路を介して加圧空気源に接続されている。
作用2
上述した本発明の第2発明の実施例の装置の作用効果について以下に説明する。
上述した本発明の第2発明の実施例の装置と前述した本発明の第1発明の装置との相違点は舵取り機構にあるが、本発明の第2発明の装置における舵取り機構については以下に3つの実施例を例示する。
図16乃至図18は、本発明の第2発明の装置に置ける第1の舵取り機構を示しており、図19は、本発明の第2発明の装置に置ける第2の舵取り機構を示しており、図20は、本発明の第2発明の装置に置ける第3の舵取り機構を示している。
先ず、図16を参照して、図11乃至図15に図示の本発明の第2発明の実施例の装置の作用効果について説明する。
なお、図16乃至図20は、図11乃至図15に図示の本発明の第2発明の実施例の装置が、図16乃至図20において右方向へ移動する際の、装置の時系列の移動手順を図示している。
図16乃至図20に図示の装置は、図11の装置を模式化した装置を示している。
図16乃至図20において、座標軸X0とY0は装置が移動する際の動作状況を理解するための指標として付記されたものである。また、図16乃至図20を構成する、装置の時系列の移動手順を図示する複数の移動手順図において、各移動手順図に表示されている装置の姿勢は、当該移動手順時における動作が終了し、次の移動手順を開始した直後の姿勢を示し、太矢印は当該移動手順時における終了した動作の方向を示している。
図16乃至図20に図示の日は平行軸車輪(図中、平行軸ローラーと呼称)54a、54bを示し、中は直交軸車輪(図中、直交軸ローラーと呼称)55a、55bを示している。
図16の(0)に図示の装置は、装置の原位置と原姿勢を示しており、装置の原姿勢について、吸引口ユニット201の平行軸車輪54aと直交軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bと直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いており、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いており、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において吸引源が付勢されると、吸引口ユニット201及び202の各々の減圧空間50が減圧されて吸引口ユニット201及び202は物体表面1へ吸着し、減圧空間50の内外の圧力差に起因して発生する流体圧力は平行軸車輪54a、54bと直交軸車輪55a、55bを介して物体表面1へ伝達される。
図16の(1)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右へ移動する。
(図16の(1)は吸引口ユニット202が右へ移動する直前の状態を図示している。)
図16の(2)の装置は、吸引口ユニット201の平行軸車輪54aは引込んで直交軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは伸長している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが収縮すると吸引口ユニット201は右へ移動する。
(図16の(2)は吸引口ユニット201が右へ移動する直前の状態を図示している。)
図16の(3)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右へ移動する。
(図16の(3)は吸引口ユニット202が右へ移動する直前の状態を図示している。)
以下、装置は上述の動作を繰り返して右方向へ直進移動する。
次に、図17を参照して、図11乃至図15に図示の本発明の第2発明の実施例の装置が、図17において右上方へ舵取り移動する際の、装置の時系列の移動手順を説明する。
図17の(1)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ8aが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ揺動する。
(図17の(1)は吸引口ユニット202が右上方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図17の(2)の装置は、吸引口ユニット201の平行軸車輪54aは引込んで直交軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、復動エアシリンダ8aは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ8aが収縮すると吸引口ユニット201は反時計方向へ回転する。
(図17の(2)は吸引口ユニット201が反時計方向へ回転する直前の状態を図示している。)
図17の(3)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ移動する。
(図17の(3)は吸引口ユニット202が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
図17の(4)の装置は、吸引口ユニット201の平行軸車輪54aは引込んで直交軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7a、8aが収縮すると吸引口ユニット201は右上方へ直進移動する。
(図17の(4)は吸引口ユニット201が右上方へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図17の(5)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが収縮すると吸引口ユニット201は右上方へ移動する。
(図17の(5)は吸引口ユニット201が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
以下、装置は上述の動作を繰り返して右上方へ直進移動する。
次に、図18を参照して、図11乃至図15に図示の本発明の第2発明の実施例の装置において、吸引口ユニット202が図18において、先ず、右上方へ揺動し、次に、右下方へ揺動して原姿勢に戻り、次に、右下方へ揺動し、次に右上方へ揺動して原姿勢に戻り、次に、右方向へ直進移動する際の、装置の時系列の移動手順を説明する。
図18の(1)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ8aが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ揺動する。
(図18の(1)は吸引口ユニット202が右上方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図18の(2)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、復動エアシリンダ8aは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ8aが収縮すると吸引口ユニット202は右下方へ揺動する。
(図18の(2)は吸引口ユニット202が右下方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図18の(3)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ7aが伸長すると吸引口ユニット202は右下方へ揺動する。
(図18の(3)は吸引口ユニット202が右下方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図18の(4)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、復動エアシリンダ7aは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7aが収縮すると吸引口ユニット202は右上方へ揺動する。
(図18の(4)は吸引口ユニット202が右上方へ揺動する直前の状態を図示している。)
図18の(5)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右方向へ直進移動する。
(図18の(5)は吸引口ユニット202が右方向へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図18の(6)の装置は、吸引口ユニット201の平行軸車輪54aは引込んで直交軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7a、8aが収縮すると吸引口ユニット201は右方向へ直進移動する。
(図18の(6)は吸引口ユニット201が右方向へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図18の(7)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが収縮すると吸引口ユニット201は右方向へ直進移動する。
(図18の(7)は吸引口ユニット201が右方向へ直進移動する直前の状態を図示している。)
以下、装置は図18の(2)から(7)の動作を順次繰り返すことにより、吸引口ユニット202が揺動しながら装置自身は右方向へ直進移動する。
次に、図19を参照して、図11乃至図15に図示の本発明の第2発明の実施例の装置が、図19において右上方へ舵取り移動する際の、装置の時系列の移動手順を説明する。
図19の(1)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪55aは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ7bが伸長すると吸引口ユニット202は時計方向へ回転する。
(図19の(1)は吸引口ユニット202が時計方向へ回転する直前の状態を図示している。)
図19の(2)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、復動エアシリンダ7bは伸長している。
かかる状態において2本の復動エアシリンダ7a、8aが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ移動する。
(図19の(2)は吸引口ユニット202が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
図19の(3)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、3本の復動エアシリンダ7a、7b、8aは伸長し、復動エアシリンダ8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ7bが収縮すると吸引口ユニット202は反時計方向へ回転する。
(図19の(3)は吸引口ユニット202が反時計方向へ回転する直前の状態を図示している。)
図19の(4)の装置は、吸引口ユニット201の平行軸車輪54aは引込んで直交軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、2本の復動エアシリンダ7a、8aは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7a、8aが収縮すると吸引口ユニット201は右上方へ直進移動する。
(図19の(4)は吸引口ユニット201が右上方へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図19の(5)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ移動する。
(図19の(5)は吸引口ユニット202が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
次に、図20を参照して、図11乃至図15に図示の本発明の第2発明の実施例の装置が、図20において右上方へ舵取り移動する際の、装置の時系列の移動手順を説明する。
図20の(1)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪55aは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ8bが伸長すると吸引口ユニット202は反時計方向へ回転する。
(図20の(1)は吸引口ユニット202が反時計方向へ回転する直前の状態を図示している。)
図20の(2)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、復動エアシリンダ8bは伸長している。
かかる状態において2本の復動エアシリンダ7a、8aが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ移動する。
(図20の(2)は吸引口ユニット202が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
図20の(3)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、3本の復動エアシリンダ7a、7b、8bは伸長し、復動エアシリンダ8aは収縮している。
かかる状態において復動エアシリンダ8bが収縮すると吸引口ユニット202は時計方向へ回転する。
(図20の(3)は吸引口ユニット202が時計方向へ回転する直前の状態を図示している。)
図20の(4)の装置は、吸引口ユニット201の平行軸車輪54aは引込んで直交軸車輪55aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の直交軸車輪55bは引込んで平行軸車輪54bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、2本の復動エアシリンダ7a、8aは伸長している。
かかる状態において復動エアシリンダ7a、8aが収縮すると吸引口ユニット201は右上方へ直進移動する。
(図20の(4)は吸引口ユニット201が右上方へ直進移動する直前の状態を図示している。)
図20の(5)の装置は、吸引口ユニット201の直交軸車輪55aは引込んで平行軸車輪54aは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット202の平行軸車輪54bは引込んで直交軸車輪55bは突出して物体表面1に押付けられており、吸引口ユニット201の負圧調整弁ユニットの弁は閉じて真空度が高く、吸引口ユニット202の負圧調整弁ユニットの弁は開いて真空度が低く、4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bは収縮している。
かかる状態において4本の復動エアシリンダ7a、7b、8a、8bが伸長すると吸引口ユニット202は右上方へ移動する。
(図20の(5)は吸引口ユニット202が右上方へ移動する直前の状態を図示している。)
なお、図19に図示の舵取り方法においては大きい角度で舵を切れるのに対して、図20に図示の舵取り方法においては小さい角度で舵を切れる。
以上に説明した図11乃至図20に図示の本発明の第2発明の実施例の装置においては、選択的に真空度を調整する機能を備えた負圧調整弁ユニットを各々の吸引口ユニットに具備しているため、可動状態にある吸引口ユニットの真空度と比較して係止状態にある吸引口ユニットの真空度を飛躍的に増大せしめることが可能となり、而して、物体表面に吸着して係止状態にある一方の吸引口ユニットを例えば強固な踏ん張り台として利用し、よって物体表面に吸着して可動状態にある他方の吸引口ユニットを容易に且つ狙った方向へ確実に揺動せしめることが可能である。
更に、係止状態にある一方の吸引口ユニットと可動状態にある他方の吸引口ユニットとを連結する伸縮式駆動ユニットは、装置の移動方向の左側に配置された左側伸縮式駆動ユニットと、装置の右側に配置された右側伸縮式駆動ユニットと、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの各々の中央部分に配置された非動体部を相互に連結する非動体部連結手段から構成されており、該非動体部連結手段は、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係において、装置の移動方向と平行な方向における該相対的な位置関係が変化しないように規制するために、可動状態にある吸引口ユニットを揺動せしめる推力の伝達強度が大きく、よって物体表面に吸着して係止状態にある一方の吸引口ユニットを強固な踏ん張り台として効果的に利用可能で、而して物体表面に吸着して可動状態にある他方の吸引口ユニットを狙った方向に且つ確実に揺動せしめることが可能である。
回転軸を備えた車輪は該回転軸と平行な方向に対しては摩擦力が大きく、該回転軸と直交する方向に対しては摩擦力が極めて小さいといった特徴を備えており、而して回転軸を備えた車輪は移動動作の再現性に優れよって装置に安定した移動動作を可能にする。回転軸を備えた車輪を具備する本発明の第2発明は、吸引口ユニットを狙った方向へより確実に揺動せしめるためのものであり、一方、装置が舵取り動作を行う時の時系列毎の装置の態様に合わせて該回転軸の向きを任意の向きに制御することが大変重要であるが、本発明においては当該制御をシンプルな構造により且つ安価な方法により実現するために、装置の移動方向と平行な回転軸を備えた車輪と該移動方向と直交する回転軸を備えた車輪の2種類の車輪を各々の吸引口ユニットへ具備し、装置が舵取り動作を行う時の時系列毎の装置の態様に合わせて該2種類の車輪を選択的に物体表面に押付けるものとした。
以上に述べた本発明の第2発明の特徴は下記の効果をもたらすものである。
第1に、最小小回り半径を小さくまたその場旋回を容易にして運動性能を向上せしめ、第2に、舵取り運動の再現性の向上により装置の制御性を向上してすなわち装置の舵取り動作を意のままにコントロールせしめ、第3に、吸引口ユニットの吸引清掃機能を利用した清掃作業時においては該吸引口ユニットを揺動させて処理幅を大きくすることにより処理能力を向上せしめ、第4に、係止状態にある吸引口ユニットと物体表面との摩擦力を増大させることにより装置の駆動力を増大して例えば物体表面に油膜が付着していても装置の移動を可能とする。
図11乃至図15に図示の本発明の第2発明の実施例の装置においては、更に、図21に断面の概要を図示する如く、吸引口ユニットの各々にはシール部材の端部の一部もしくは全部を物体表面から引き剥がすシール部材開口手段が具備されている。
該シール部材開口手段は、吸引口本体2の上面壁の上面に固定された復動エアシリンダ12bと、該エアシリンダのピストンロッド121bの端部に固定された吊り金具126bと、シール部材3の端部の一部分に固定された吊り金具127bと、吊り金具126bと吊り金具127bを連結するピン128bから構成されており、吸引口ユニットの減圧領域50の高い真空度に起因してシール部材3が物体表面1に強く押付けられている場合においても、ピストンロッド121bが収縮されるとシール部材3の端部の該一部分は物体表面1と反対方向に強く引っ張られてシール部材3の端部と物体表面1との間には開口が生じる。
該シール部材開口手段の効用について以下に説明する。
従来きつい作業と言われている大型トラックに車載の真空吸引装置に接続されたサクションホースの端部を作業者が保持しながら行う例えば汚泥のバキューム吸引作業において、該サクションホースを本発明の装置の吸引口ユニットに接続すれば、人間に代わって機械に該バキューム吸引作業を行わせることが可能となる。この目的を達成するためには、第1に、上述したような可動状態にある吸引口ユニットの真空度と比較して係止状態にある吸引口ユニットの真空度を飛躍的に増大せしめる技術が必要であり、第2に、シール部材の端部の一部もしくは全部を物体表面から引き剥がすシール部材開口手段が各々の吸引口ユニットに具備され、一方の吸引口ユニットが係止状態に設定されると他方の吸引口ユニットの該シール部材開口手段が作動して該他方の吸引口ユニットの該シール部材が開口される、といった技術が必要であるが、本発明はかような技術を提案するものである。
シール部材開口手段を具備した本発明の装置について、一方の吸引口ユニットが係止状態に設定され他方の吸引口ユニットの該シール部材開口手段が作動して該他方の吸引口ユニットの該シール部材が開口されると、例えば物体表面に堆積した汚泥等は該開口より吸引された後、サクションホースを通って真空吸引装置により回収されるものであるが、かくして装置が物体表面に吸着し且つ該表面に沿って自走移動しながら例えば石油タンクの内部に堆積したスラッジ等を回収できる事の利点について、人間を危険且つきつい作業から解放できることは大変有用である。
以上、添付図面を参照して本発明に従って構成された装置の好適実施例について詳細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく更に種々の変形或いは修正を加えることが可能であることは多言を要しない。
発明の効果
本発明の第1発明においては、選択的に真空度を調整する機能を備えた負圧調整弁ユニットを各々の吸引口ユニットに具備しているため、可動状態にある吸引口ユニットの真空度と比較して係止状態にある吸引口ユニットの真空度を飛躍的に増大せしめることが可能となり、而して、物体表面に吸着して係止状態にある一方の吸引口ユニットを例えば強固な踏ん張り台として利用し、よって物体表面に吸着して可動状態にある他方の吸引口ユニットを容易に且つ狙った方向へ確実に揺動せしめることが可能である。
更に、係止状態にある一方の吸引口ユニットと可動状態にある他方の吸引口ユニットとを連結する伸縮式駆動ユニットは、装置の移動方向の左側に配置された左側伸縮式駆動ユニットと、装置の右側に配置された右側伸縮式駆動ユニットと、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの各々の中央部分に配置された非動体部を相互に連結する非動体部連結手段から構成されており、該非動体部連結手段は、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係において、装置の移動方向と平行な方向における該相対的な位置関係が変化しないように規制するために、可動状態にある吸引口ユニットを揺動せしめる推力の伝達強度が大きく、よって物体表面に吸着して係止状態にある一方の吸引口ユニットを強固な踏ん張り台として効果的に利用可能で、而して物体表面に吸着して可動状態にある他方の吸引口ユニットを狙った方向に且つ確実に揺動せしめることが可能である。
以上に述べた本発明の第1発明の特徴は下記の効果をもたらすものである。
第1に、最小小回り半径を小さくまたその場旋回を容易にして運動性能を向上せしめ、第2に、舵取り運動の再現性の向上により装置の制御性を向上してすなわち装置の舵取り動作を意のままにコントロールせしめ、第3に、吸引口ユニットの吸引清掃機能を利用した清掃作業時においては該吸引口ユニットを揺動させて処理幅を大きくすることにより処理能力を向上せしめ、第4に、係止状態にある吸引口ユニットと物体表面との摩擦力を増大させることにより装置の駆動力を増大して例えば物体表面に油膜が付着していても装置の移動を可能とする。
本発明の第2発明においては、回転軸を備えた車輪は該回転軸と平行な方向に対しては摩擦力が大きく、該回転軸と直交する方向に対しては摩擦力が極めて小さいといった特徴を備えており、而して回転軸を備えた車輪は移動動作の再現性に優れよって装置に安定した移動動作を可能にする。回転軸を備えた車輪を具備する本発明の第2発明は、吸引口ユニットを狙った方向へより確実に揺動せしめるためのものであり、一方、装置が舵取り動作を行う時の時系列毎の装置の態様に合わせて該回転軸の向きを任意の向きに制御することが大変重要であるが、本発明においては当該制御をシンプルな構造により且つ安価な方法により実現するために、装置の移動方向と平行な回転軸を備えた車輪と該移動方向と直交する回転軸を備えた車輪の2種類の車輪を各々の吸引口ユニットへ具備し、装置が舵取り動作を行う時の時系列毎の装置の態様に合わせて該2種類の車輪を選択的に物体表面に押付けるものとした。
以上に述べた本発明の第2発明の特徴は下記の効果をもたらすものである。
第1に、最小小回り半径を小さくまたその場旋回を容易にして運動性能を向上せしめ、第2に、舵取り運動の再現性の向上により装置の制御性を向上してすなわち装置の舵取り動作を意のままにコントロールせしめ、第3に、吸引口ユニットの吸引清掃機能を利用した清掃作業時においては該吸引口ユニットを揺動させて処理幅を大きくすることにより処理能力を向上せしめ、第4に、係止状態にある吸引口ユニットと物体表面との摩擦力を増大させることにより装置の駆動力を増大して例えば物体表面に油膜が付着していても装置の移動を可能とする。
本発明のさらなる効果について、シール部材開口手段を具備した本発明の装置は、一方の吸引口ユニットが係止状態に設定され他方の吸引口ユニットの該シール部材開口手段が作動して該他方の吸引口ユニットの該シール部材が開口されると、例えば物体表面に堆積した汚泥等は該開口より吸引された後、サクションホースを通って真空吸引装置により回収されるように構成されているが、かくして装置が物体表面に吸着し且つ該表面に沿って自走移動しながら例えば石油タンクの内部に堆積したスラッジ等を回収できれば人間を危険且つきつい作業から解放できるので大変有用である。
本発明の第1発明に従って構成された装置の好適実施例の平面図。 図1に示す装置の側面図。 図1に示す装置のA−Aの断面図。 図1に示す装置を物体表面の方向から見た背面図。 図4に示す装置のC−Cの断面図。 図1及び図11に示す装置のB−Bの拡大断面図。 本発明の装置の全体システムを示す図。 図1に示す装置が図中右方向へ直進移動する手順を示す説明図。 図1に示す装置が図中右上方へ移動する手順を示す説明図。 図1に示す装置が揺動しながら図中右方向へ移動する手順を示す説明図。 本発明の第2発明に従って構成された装置の好適実施例の平面図。 図11に示す装置の側面図。 図11に示す装置のD−Dの断面図。 図11に示す装置を物体表面の方向から見た背面図。 図14に示す装置のE−Eの断面図。 図11に示す装置が図中右方向へ直進移動する手順を示す説明図。 図11に示す装置が図中右上方へ移動する手順を示す説明図。 図11に示す装置が揺動しながら図中右方向へ移動する手順を示す説明図。 図11に示す装置が図中右上方へ移動する手順を示す説明図。 図11に示す装置が図中右上方へ移動する手順を示す説明図。 図11に示す装置のD−Dの断面図において、一部を拡大した拡大部分断面図。

Claims (22)

  1. 装置の移動方向の前方と後方に配置された2式の吸引口ユニットと、該2式の吸引口ユニットの中間に配置され且つ該2式の吸引口ユニットを相互に連結する1式の伸縮式駆動ユニットから少なくとも構成された物体表面に沿って移動可能な装置において、該吸引口ユニットの各々には該ユニットの各々を該表面に沿って移動可能な可動状態と該表面に係止せしめられる係止状態とに選択的に設定せしめるための状態設定手段が装着されており、一方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し他方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該伸縮式駆動ユニットを伸長或いは収縮せしめると、該一方の吸引口ユニットが該表面に沿って移動せしめられる、ことを特徴とする物体表面に沿って移動可能な装置において;
    該吸引口ユニットの各々は、該表面に面した部分が開口した吸引口本体と、該開口した部分に装着され且つ該表面に接触せしめられて該吸引口本体及び該表面と協働して減圧空間を規定するシール部材により少なくとも構成されており、該減圧空間に連通連結された吸引源ユニットの作用により該減圧空間が減圧されることによって該表面に吸着せしめられる、ことを特徴とし;
    該状態設定手段は、該表面と平行な任意の方向における該吸引口ユニットと該表面との摩擦力において、該摩擦力を増大せしめる係止手段と、該摩擦力を減少せしめる可動手段とを含み、該係止手段もしくは該可動手段のいずれかを任意に選択可能なように構成されている、ことを特徴とし;
    該1式の伸縮式駆動ユニットは、装置の移動方向の左側に配置された左側伸縮式駆動ユニットと、装置の右側に配置された右側伸縮式駆動ユニットと、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの各々の中央部分に配置された非動体部を相互に連結する非動体部連結手段から構成されており、
    該左側伸縮式駆動ユニットは、非動体部と、該非動体部の前方と後方に各々配置され且つその端部が該2式の吸引口ユニットの左側部に各々連結された伸縮式動体部から構成されており、
    該右側伸縮式駆動ユニットは、非動体部と、該非動体部の前方と後方に各々配置され且つその端部が該2式の吸引口ユニットの右側部に各々連結された伸縮式動体部から構成されており、
    該非動体部連結手段は、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係において、装置の移動方向と平行な方向における該相対的な位置関係が変化しないように規制するよう構成されている、ことを特徴とし;
    装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを左方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットを該係止状態に設定し且つ該後方の吸引口ユニットを該可動状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより左方向へ舵を取り、装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを右方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットを該係止状態に設定し且つ該後方の吸引口ユニットを該可動状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより右方向へ舵を取るように構成されている、ことを特徴とする物体表面に沿って移動可能な装置。
  2. 該表面に対して高摩擦部材を押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を増大せしめる該係止手段と、該表面に対して車輪もしくは低摩擦部材を押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる該可動手段の、互いの相対的位置関係において、他より該表面の方向へ突出した位置、逆に他より引込んだ位置、あるいは同じ位置、の3種類の態様のいずれかを任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  3. 減圧領域の真空度を増大せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を増大せしめる係止手段と、減圧領域の真空度を減少せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる可動手段とを含み、該係止手段もしくは該可動手段のいずれかを任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  4. 該表面に対して高摩擦部材を押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を増大せしめる該係止手段と、該表面に対して車輪もしくは低摩擦部材を押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる該可動手段との互いの相対的位置関係において、他より該表面の方向へ突出した位置もしくは逆に他より引込んだ位置を任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されており、且つ、減圧領域の真空度を増大せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を増大せしめる係止手段と、減圧領域の真空度を減少せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる可動手段とを含み、該係止手段もしくは該可動手段のいずれかを任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  5. 該吸引口ユニットの各々は、負圧調整弁ユニットを具備しており、該負圧調整弁ユニットの機能は、該吸引口ユニットの減圧領域の真空度が該負圧調整弁ユニットにプリセットされている任意の低い真空度より増大する場合においては該ユニットの外部の流体を該ユニットの内部へ流入せしめて真空度の増大を阻止するいわゆる該減圧領域を低い真空度に維持する機能と、該吸引口ユニットの減圧領域の真空度がプリセットされている任意の低い真空度より増大する場合においては該ユニットの外部の流体が該ユニットの内部へ流入するのを阻止して該減圧領域を高い真空度に維持する機能の、任意にどちらか一方を選択可能な両方の機能を備えており、
    一方の吸引口ユニットが該可動状態に設定される場合においては該負圧調整弁ユニットは該減圧領域を低い真空度に維持する機能が選択され、他方の吸引口ユニットが該係止状態に設定される場合においては該負圧調整弁ユニットは該減圧領域を高い真空度に維持する機能が選択されるように構成されている、ことを特徴とする請求項3乃至請求項4に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  6. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  7. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  8. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  9. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  10. 装置の移動方向の前方と後方に配置された2式の吸引口ユニットと、該2式の吸引口ユニットの中間に配置され且つ該2式の吸引口ユニットを相互に連結する1式の伸縮式駆動ユニットから少なくとも構成された物体表面に沿って移動可能な装置において、該吸引口ユニットの各々には該ユニットの各々を該表面に沿って移動可能な可動状態と該表面に係止せしめられる係止状態とに選択的に設定せしめるための状態設定手段が装着されており、一方の吸引口ユニットを該可動状態に設定し他方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該伸縮式駆動ユニットを伸長或いは収縮せしめると、該一方の吸引口ユニットが該表面に沿って移動せしめられる、ことを特徴とする物体表面に沿って移動可能な装置において;
    該吸引口ユニットの各々は、該表面に面した部分が開口した吸引口本体と、該開口した部分に装着され且つ該表面に接触せしめられて該吸引口本体及び該表面と協働して減圧空間を規定するシール部材により少なくとも構成されており、該減圧空間に連通連結された吸引源ユニットの作用により該減圧空間が減圧されることによって該表面に吸着せしめられる、ことを特徴とし;
    該状態設定手段は、該表面と平行な任意の方向における該吸引口ユニットと該表面との摩擦力において、該摩擦力を増大せしめる係止手段と、該摩擦力を減少せしめる可動手段とを含み、該係止手段もしくは該可動手段のいずれかを任意に選択可能なように構成されている、ことを特徴とし;
    各々の該吸引口ユニットは、該係止手段もしくは該可動手段として、該表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ平行な回転軸を備えた車輪(以下、平行軸車輪と呼称)と、該表面とほぼ平行且つ装置の直進移動方向とほぼ直交する回転軸を備えた車輪(以下、直交軸車輪と呼称)を、それぞれ各1個もしくは複数個を具備している、ことを特徴とし;
    該係止手段は、該係止手段が具備された吸引口ユニットの減圧領域の真空度を増大せしめる手段を含み、且つ、該係止手段は、回転軸が該表面とほぼ平行且つ該吸引口ユニット以外の他方の吸引口ユニットがこれから移動しようとする方向とほぼ平行に配置された該1個もしくは複数の車輪を該表面へ押付ける手段を含み、該可動手段は、該可動手段が具備された吸引口ユニットの減圧領域の真空度を減少せしめる手段を含み、且つ、該可動手段は、該表面と平行な任意の方向における該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめるために該表面へ押付けられる部材として該1個もしくは複数の車輪を具備し、該1個もしくは複数の車輪はその回転軸が該表面とほぼ平行且つ該吸引口ユニットがこれから移動しようとする方向とほぼ直交するように配置されている、ことを特徴とし;
    該1式の伸縮式駆動ユニットは、装置の移動方向の左側に配置された左側伸縮式駆動ユニットと、装置の右側に配置された右側伸縮式駆動ユニットと、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの各々の中央部分に配置された非動体部を相互に連結する非動体部連結手段から構成されており、
    該左側伸縮式駆動ユニットは、非動体部と、該非動体部の前方と後方に各々配置され且つその端部が該2式の吸引口ユニットの左側部に各々連結された伸縮式動体部から構成されており、
    該右側伸縮式駆動ユニットは、非動体部と、該非動体部の前方と後方に各々配置され且つその端部が該2式の吸引口ユニットの右側部に各々連結された伸縮式動体部から構成されており、
    該非動体部連結手段は、該左右2式の伸縮式駆動ユニットの相対的な位置関係において、装置の移動方向と平行な方向における該相対的な位置関係が変化しないように規制するよう構成されている、ことを特徴とする物体表面に沿って移動可能な装置。
  11. 装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に、右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを左方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより左方向へ舵を取り、
    装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを右方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより右方向へ舵を取るように構成されている、ことを特徴とする請求項10に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  12. 装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて左方向へ舵を取り、
    装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に右側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを反時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて右方向へ舵を取るように構成されている、ことを特徴とする請求項10に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  13. 装置が移動方向の前方左方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に右側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを反時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて左方向へ舵を取り、
    装置が移動方向の前方右方向へ舵を取る場合においては、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットの前方の伸縮式動体部を伸長せしめて該前方の吸引口ユニットを時計方向へ揺動せしめ、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて直交軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し且つ該後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に左側伸縮式駆動ユニットと右側伸縮式駆動ユニットの両方のユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめて右方向へ舵を取るように構成されている、ことを特徴とする請求項10に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  14. 該表面と平行な任意の方向における摩擦力が大きい高摩擦部材を該表面に対して押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との該摩擦力を増大せしめる該係止手段と、該表面に対して車輪を押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる該可動手段の、互いの相対的位置関係において、他より該表面の方向へ突出した位置、逆に他より引込んだ位置、あるいは同じ位置、の3種類の態様のいずれかを任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されている、ことを特徴とする請求項10乃至請求項13に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  15. 減圧領域の真空度を増大せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を増大せしめる係止手段と、減圧領域の真空度を減少せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる可動手段とを含み、該係止手段もしくは該可動手段のいずれかを任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されている、ことを特徴とする請求項10乃至請求項13に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  16. 該表面と平行な任意の方向における摩擦力が大きい高摩擦部材を該表面に対して押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との該摩擦力を増大せしめる該係止手段と、該表面に対して車輪を押付けることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる該可動手段との互いの相対的位置関係において、他より該表面の方向へ突出した位置もしくは逆に他より引込んだ位置を任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されており、
    且つ、減圧領域の真空度を増大せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を増大せしめる係止手段と、減圧領域の真空度を減少せしめることにより該吸引口ユニットと該表面との摩擦力を減少せしめる可動手段とを含み、該係止手段もしくは該可動手段のいずれかを任意に選択可能なように構成された状態設定手段が装着されている、ことを特徴とする請求項10乃至請求項13に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  17. 該吸引口ユニットの各々は、負圧調整弁ユニットを具備しており、該負圧調整弁ユニットの機能は、該吸引口ユニットの減圧領域の真空度が該負圧調整弁ユニットにプリセットされている任意の低い真空度より増大する場合においては該ユニットの外部の流体を該ユニットの内部へ流入せしめて真空度の増大を阻止するいわゆる該減圧領域を低い真空度に維持する機能と、該吸引口ユニットの減圧領域の真空度がプリセットされている任意の低い真空度より増大する場合においては該ユニットの外部の流体が該ユニットの内部へ流入するのを阻止して該減圧領域を高い真空度に維持する機能の両方の機能を備えており、
    一方の吸引口ユニットが該可動状態に設定される場合においては該負圧調整弁ユニットは該減圧領域を低い真空度に維持する機能が選択され、他方の吸引口ユニットが該係止状態に設定される場合においては該負圧調整弁ユニットは該減圧領域を高い真空度に維持する機能が選択されるように構成されている、ことを特徴とする請求項15乃至請求項16に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  18. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項10乃至請求項17に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  19. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項10乃至請求項17に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  20. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項10乃至請求項17に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  21. 装置が該表面に沿って移動する際の動作手順において、先ず、前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該左側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を伸長せしめることにより該前方の吸引口ユニットが左方向へ揺動し、次に、該前方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該可動状態に設定し、且つ後方の吸引口ユニットにおいて平行軸車輪を該表面へ押付けるなど該ユニットを該係止状態に設定した後に該右側伸縮式駆動ユニットの後方の伸縮式動体部を収縮せしめることにより該前方の吸引口ユニットが右方向へ揺動する、といった動作手順を備えたことを特徴とする請求項10乃至請求項17に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
  22. 各々の吸引口ユニットに装着され且つその端部が該表面に接触している該シール部材において該端部の一部もしくは全部を該表面から引き剥がすシール部材開口手段が各々の吸引口ユニットに具備され、一方の吸引口ユニットが係止状態に設定されると他方の吸引口ユニットの該シール部材開口手段が作動して該他方の吸引口ユニットの該シール部材が開口される、ことを特徴とする請求項1乃至請求項21に記載の物体表面に沿って移動可能な装置。
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