JP2005319756A - 製版装置及びこれを有する孔版印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 サーマルヘッドを用いて感熱性のマスタに穿孔し製版を行うことで画像を形成する孔版印刷装置およびこれに備えられかかる製版を行う製版装置であって、画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保するとともに、製版時間を短縮化した製版装置およびこの製版装置を備えた孔版印刷装置の提供。
【解決手段】 マスタ70の穿孔を行うサーマルヘッド78と、サーマルヘッド78を、マスタ70の搬送方向に略直角な製版方向に移動させるサーマルヘッド移動手段と、サーマルヘッド移動手段がサーマルヘッド78を製版方向に移動させているときに、サーマルヘッド78によりマスタの穿孔を行わせる制御手段とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】 マスタ70の穿孔を行うサーマルヘッド78と、サーマルヘッド78を、マスタ70の搬送方向に略直角な製版方向に移動させるサーマルヘッド移動手段と、サーマルヘッド移動手段がサーマルヘッド78を製版方向に移動させているときに、サーマルヘッド78によりマスタの穿孔を行わせる制御手段とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、サーマルヘッドを用いて感熱性のマスタに穿孔し製版を行うことで画像を形成する孔版印刷装置およびこれに備えられかかる製版を行う製版装置に関する。
従来より、多数枚の印刷等を目的として印刷装置が用いられている。印刷装置として、例えば〔特許文献1〕ないし〔特許文献3〕に記載されているように、サーマルヘッドを用いて感熱性のマスタに穿孔し製版を行い、製版済みのマスタを版胴等に巻装し、マスタからにじみ出るインキを用紙に転写することで画像を形成する孔版印刷装置が知られている。
かかる孔版印刷装置には、かかる製版を行う製版装置が備えられている。従来の製版装置においては、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕に記載されているように、マスタをロール状にして蓄え、必要に応じてマスタを引き出し、マスタの搬送路中の定位置に配設されたサーマルヘッドとプラテンローラとの間をマスタが移動する過程で、サーマルヘッドによって製版を行うようになっている。
かかる製版装置において、従来、高速印刷等を目的として高速製版化を行うために、サーマルヘッドの書込み速度を速くするとともにかかる書込み速度に応じてマスタの搬送速度を速くすることが行われてきた。また、かかる製版装置において、従来、画像寸法の再現性を担保するため、マスタへのフロントテンション、バックテンション等を所定の規格値の範囲内に入るように適度に組み合わせて設定し、また製版状態の均一性を担保するため、サーマルヘッドの構造の最適化、各種制御等が行われてきた。
しかし、上述した方法で製版時間の短縮化を行っても、たとえばA3サイズの大きさの製版を行うには、約420mmの長さにわたってマスタを搬送しつつ製版を行う必要があるため、製版時間の短縮化にも限界がある。また、サーマルヘッドの書込み速度を速くした際、サーマルヘッドへの印加エネルギーが大きくなるにつれて、サーマルヘッドにおける蓄熱作用が大きくなるため、蓄熱を抑制、防止するためのあらゆる手段を用いることなしには、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行うことができない。サーマルヘッドにおける蓄熱作用が大きいと、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等により、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生してしまうためである。また、サーマルヘッドにおける蓄熱作用が大きいと、マスタへのフロントテンション、バックテンション等を所定の規格値の範囲内に入るように適度に組み合わせて設定しても、同様の理由により、画像寸法の再現性にも影響が現れていた。
本発明は、サーマルヘッドを用いて感熱性のマスタに穿孔し製版を行うことで画像を形成する孔版印刷装置およびこれに備えられかかる製版を行う製版装置であって、画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保するとともに、製版時間を短縮化した製版装置およびこれを有する孔版印刷装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、マスタの穿孔を行うサーマルヘッドと、上記サーマルヘッドを、マスタの搬送方向に略直角な製版方向に移動させるサーマルヘッド移動手段と、上記サーマルヘッド移動手段が上記サーマルヘッドを上記製版方向に移動させているときに、上記サーマルヘッドによりマスタの穿孔を行わせる制御手段とを有する製版装置にある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の製版装置において、上記サーマルヘッドが、上記搬送方向に並べられた複数のヘッドを有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の製版装置において、上記複数のヘッドの相互間の位置決めを行う位置決め手段を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つに記載の製版装置において、上記サーマルヘッド移動手段が上記サーマルヘッドを上記製版方向に移動させているときにマスタを保持するマスタ保持手段を有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の製版装置において、上記制御手段が、マスタの周縁部に非穿孔部を形成するように上記サーマルヘッドによりマスタの穿孔を行わせることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1つに記載の製版装置において、上記サーマルヘッドが、部分グレーズ型及び/又はリアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型の何れか1つであることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1つに記載の製版装置を有する孔版印刷装置。
本発明は、マスタの穿孔を行うサーマルヘッドと、上記サーマルヘッドを、マスタの搬送方向に略直角な製版方向に移動させるサーマルヘッド移動手段と、上記サーマルヘッド移動手段が上記サーマルヘッドを上記製版方向に移動させているときに、上記サーマルヘッドによりマスタの穿孔を行わせる制御手段とを有する製版装置にあるので、サーマルヘッドが製版方向に移動する際に製版を行うため、通常かかる製版方向における長さのほうが短いマスタに製販を行うことが可能となり、製版時間を短縮でき、また、これにより、サーマルヘッドにおける蓄熱作用を低減でき、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等が少なく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することが少ないから、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行う画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保することができ、さらに、スティッキング等に起因して、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合を生じることがなく、マスタを良好に製版できるから、良好な印刷画像を得ることに寄与できる製版装置を提供することができる。
サーマルヘッドが、搬送方向に並べられた複数のヘッドを有することとすれば、サーマルヘッドが製版方向に移動する際に製版を行うため、通常かかる製版方向における長さのほうが短いマスタに製販を行うことが可能となり、製版時間を短縮でき、また、これにより、サーマルヘッドにおける蓄熱作用を低減でき、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等が少なく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することが少ないから、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行う画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保することができ、さらに、スティッキング等に起因して、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合を生じることがなく、マスタを良好に製版できるから、良好な印刷画像を得ることに寄与できることに加え、1つのヘッドあたりの画素数を低減し、各ヘッドへの通電に関する制御を、より高度に行うことを担保し、さらに良好な製版を行うことができるとともに、各ヘッドあたりの発熱体数が少なくなるため、ヘッドの製造の際の歩留まりが向上し、価格が下がり、ユーザーにとっても利用し易く、環境への影響にも配慮でき、また、ヘッドの何れかに不具合が生じた場合には、そのヘッドのみを交換すればよく、安価で交換でき、ユーザーにとってさらに利用し易いうえ、廃棄物の量を抑制することで、環境への影響に非常に配慮した製版装置を提供することができる。
複数のヘッドの相互間の位置決めを行う位置決め手段を有することとすれば、サーマルヘッドが製版方向に移動する際に製版を行うため、通常かかる製版方向における長さのほうが短いマスタに製販を行うことが可能となり、製版時間を短縮でき、また、これにより、サーマルヘッドにおける蓄熱作用が小さく、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等がなく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することがないから、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行う画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保することができ、さらに、スティッキング等に起因して、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合を生じることがなく、マスタを良好に製版できるから、良好な印刷画像を得ることに寄与できることに加え、1つのヘッドあたりの画素数を低減し、各ヘッドへの通電に関する制御を、より高度に行うことを担保し、さらに良好な製版を行うことができるとともに、各ヘッドあたりの発熱体数が少なくなるため、ヘッドの製造の際の歩留まりが向上し、価格が下がり、ユーザーにとっても利用し易く、環境への影響にも配慮でき、また、ヘッドの何れかに不具合が生じた場合には、そのヘッドのみを交換すればよく、安価で交換でき、ユーザーにとってさらに利用し易いうえ、廃棄物の量を抑制することで、環境への影響に非常に配慮した製版装置であって、複数のヘッドの相互間の位置決めが高精度で行われ、さらに高精度の製版を行うことができ、さらに高画質の印刷画像を得ることに寄与できる製版装置を提供することができる。
サーマルヘッド移動手段がサーマルヘッドを製版方向に移動させているときにマスタを保持するマスタ保持手段を有することとすれば、サーマルヘッドが製版方向に移動する際に製版を行うため、通常かかる製版方向における長さのほうが短いマスタに製販を行うことが可能となり、製版時間を短縮でき、また、これにより、サーマルヘッドにおける蓄熱作用を低減でき、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等が少なく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することが少ないから、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行う画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保することができ、さらに、スティッキング等に起因して、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合を生じることがないとともに、サーマルヘッドが移動して製版を行うときにマスタを保持することで、マスタをより良好に製版できるから、より良好な印刷画像を得ることに寄与できる製版装置を提供することができる。
制御手段が、マスタの周縁部に非穿孔部を形成するように上記サーマルヘッドによりマスタの穿孔を行わせることとすれば、サーマルヘッドが製版方向に移動する際に製版を行うため、通常かかる製版方向における長さのほうが短いマスタに製販を行うことが可能となり、製版時間を短縮でき、また、これにより、サーマルヘッドにおける蓄熱作用を低減でき、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等が少なく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することが少ないから、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行う画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保することができ、さらに、スティッキング等に起因して、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合を生じることがなく、マスタを良好に製版できるから、良好な印刷画像を得ることに寄与でき、またこれに加え、周縁部に非穿孔部を形成した製版済みのマスタにて印刷を行う際に、インキのはみ出しを防止することができ、さらに良好な印刷画像を得ることができる製版装置を提供することができる。
サーマルヘッドが、部分グレーズ型及び/又はリアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型の何れか1つであることとすれば、サーマルヘッドが製版方向に移動する際に製版を行うため、通常かかる製版方向における長さのほうが短いマスタに製販を行うことが可能となり、製版時間を短縮でき、また、これにより、サーマルヘッドにおける蓄熱作用を低減でき、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等が少なく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することが少ないから、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行う画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保することができ、さらに、スティッキング等に起因して、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合をより良好に防止できるとともに、製版時のマスタの縮みを防止でき、マスタをさらに良好に製版できるから、さらに良好な印刷画像を得ることに寄与できる製版装置を提供することができる。
本発明は、請求項1ないし6の何れか1つに記載の製版装置を有する孔版印刷装置にあるので、サーマルヘッドが製版方向に移動する際に製版を行うため、通常かかる製版方向における長さのほうが短いマスタに製販を行うことが可能となり、製版時間を短縮でき、また、これにより、サーマルヘッドにおける蓄熱作用を低減でき、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等が少なく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することが少ないから、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版を行う画像寸法の再現性、製版状態の均一性を担保することができ、さらに、スティッキング等に起因して、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合を生じることがなく、マスタを良好に製版できるから、速やかに良好な印刷画像を得ることができる孔版印刷装置を提供することができる。
図1に、本発明を適用した印刷装置としての感熱デジタル製版一体型の孔版印刷装置の概略を示す。この孔版印刷装置100は、装置本体67の上部に、原稿画像を読取るためのイメージスキャナ61を備えている。このイメージスキャナ61は、コンタクトガラス62上にセットされた原稿を照明するためのランプ63や複数のミラー64、結像レンズ65及び1次元アレイ状のCCD66等により構成されている。
孔版印刷装置100は、イメージスキャナ61の下部に、回転自在に支持された版胴68を中心とする印刷部69と、感熱孔版原紙からなるマスタをロール状としたマスタロール70aと、マスタロール70aから引き出されたマスタ70を穿孔し製版済みのマスタ70を版胴68に供給する製版装置71とを備えている。孔版印刷装置100は、版胴68の外周に、給紙される用紙としての印刷用紙Pを版胴68に押圧するためのプレスローラ20と、版胴68から印刷用紙Pを剥離する進退自在な剥離爪75と、印刷工程の前に版胴68に巻き付けられた使用済みのマスタ70を剥離する排版装置76とを備えている。
孔版印刷装置100はまた、印刷部69に向けて印刷用紙Pを供給する給紙装置52と、剥離爪75によって版胴68から剥離された印刷用紙Pを搬送する用紙搬送装置84と、用紙搬送装置84によって搬送されてきた印刷済みの印刷用紙Pを積載する排紙トレイとしての排紙台85と、図示しない操作パネルとを備えている。
版胴68は、その内部に配設されたインキローラ72を含む図示しないインキ供給機構と、その外周の一部に配設された、製版済みのマスタ70の端部を把持する開閉自在のクランプ73と、図示しない開口部と非開口部とを備えた図示しない多孔性支持円筒体と、この多孔性支持円筒体の外周を覆う図示しないメッシュスクリーンとを有している。開口部は、インキ供給機構によって供給されるインキを透過させるための小さな孔が多数形成された部分であり、透過したインキが、スクリーンから滲み出るように構成されている。版胴68は、複数の印刷速度に対応してその回転速度を変えることが可能なように版胴駆動手段としての図示しないメインモータを含む版胴68の図示しない駆動系を介して図1において時計回り方向に回転駆動される。
プレスローラ20は、版胴68の下方に位置している。プレスローラ20の版胴68への接離を行うための駆動系は、版胴68の駆動系に連結されており、版胴68の回転に同期してプレスローラ20を版胴68に接離するようになっている。プレスローラ20は、版胴68との対向部であるニップ部Nにおいて、印刷用紙Pを版胴68に巻装されたマスタ70に押し付け、マスタ70から滲み出てくるインキを印刷用紙Pに付着させて印刷を行うものである。
給紙装置52は、昇降自在に設けられた印刷用紙Pを積載する給紙台81と、給紙台81の上方に配設された給紙ローラ82と、版胴68の回転運動に同期して駆動され、給紙ローラ82により繰り出された印刷用紙Pを印刷部69に給送するレジストローラ対83と、給紙ローラ82により繰り出された印刷用紙Pをレジストローラ対83に案内するとともに、レジストローラ対83から印刷部69に向けて給送された印刷用紙Pを印刷部69に案内するガイド板40、41とを有している。給紙ローラ82は、給紙台31上に積載された印刷用紙Pのうち最上位の印刷用紙Pを繰り出すものであって、定位置において回転されるようになっている。給紙台81は、最上位の印刷用紙Pが給紙ローラ82に当接するよう、印刷用紙Pの枚数、厚さに応じて上昇、下降が制御される。
用紙搬送装置84は、駆動ローラ55及び従動ローラ56と、駆動ローラ55および従動ローラ56に巻き掛けられた排紙ベルトとしての搬送ベルト57と、搬送ベルト57に印刷用紙Pを吸着させるための吸着ファン58とを有している。
排紙台85は、印刷部69で印刷後の印刷用紙Pが排出され、この印刷用紙Pを積層保持するものである。
排版装置76は、版胴68からマスタ70を剥ぎ取って搬送するマスタ剥離装置53と、マスタ剥離装置53によって版胴68から剥ぎ取られ搬送されてきた使用済みのマスタ70を収納する排版ボックス54とを有している。
排紙台85は、印刷部69で印刷後の印刷用紙Pが排出され、この印刷用紙Pを積層保持するものである。
排版装置76は、版胴68からマスタ70を剥ぎ取って搬送するマスタ剥離装置53と、マスタ剥離装置53によって版胴68から剥ぎ取られ搬送されてきた使用済みのマスタ70を収納する排版ボックス54とを有している。
製版装置71は、プラテンローラ77及びこれに接離自在に対向配置された製版ヘッドとしてのサーマルヘッド78と、マスタロール70aからマスタ70を引き出してプラテンローラ77及びサーマルヘッド78に向けて搬送するローラ対74と、サーマルヘッド78によって穿孔され作成された製版済みのマスタ70を版胴68に向けて搬送するローラ対79と、製版マスタ20を所定長さに切断するカッタ80とを有している。
製版装置71はまた、図2に示すように、サーマルヘッド78を、図2における左右方向である製版方向Aに移動させるサーマルヘッド移動手段21と、サーマルヘッド移動手段21がサーマルヘッド78を製版方向Aに移動させているときに、サーマルヘッド78によりマスタ70の穿孔を行わせる図示しない制御手段とを有している。
製版方向Aは、図1においては、紙面に略垂直な方向であって、マスタ70の搬送方向である図1における左方向に対して、略直角な方向である。製版方向Aは、図2においては、紙面における右方向であって、マスタ70の搬送方向である図2における紙面に略垂直な方向に対して、略直角な方向である。製版方向Aは、図3においては、紙面における右方向をなしており、マスタ70の搬送方向である図3における上方向に対して、略直角な方向である。なお、図3においては、ローラ対74の図示を省略している。
制御手段は、サーマルヘッド78、ローラ対74、79、カッタ80、サーマルヘッド移動手段21など、製版装置71の各部の制御を行うほか、孔版印刷装置100の他の部分の制御も行うようになっている。
制御手段は、サーマルヘッド78、ローラ対74、79、カッタ80、サーマルヘッド移動手段21など、製版装置71の各部の制御を行うほか、孔版印刷装置100の他の部分の制御も行うようになっている。
図2又は図3に示すように、サーマルヘッド移動手段21は、駆動源としてのモータ22と、モータ22によって回転駆動されるローラ23と、ローラ23に巻き掛けられたベルト24、25と、ローラ23とともにベルト24、25をそれぞれ巻き掛けたローラ26、27と、ローラ27に巻き掛けられた他のベルト28と、ローラ27とともにベルト28を巻き掛けたローラ29と、プラテンローラ77を回転自在に支持し、プラテンローラ77の回転中心をなしているとともに、ベルト24の内周面に係合し、プラテンローラ77と一体でベルト24によって製版方向Aに移動される軸30と、サーマルヘッド78を含む走行体31と、走行体31を摺動自在に支持する平面32を備えた不動の部材33とを有している。
図2に示すように、走行体31は、ベルト28の内周面に係合し、ベルト28によって製版方向Aに移動される軸34と、軸34を挟んでサーマルヘッド78に対向するように配設された支持部材35と、軸34を支持するとともにサーマルヘッド78と支持部材35とを一体化するための平板36と、サーマルヘッド78、支持部材35のそれぞれに突設され平板36に係合するピン37、38と、サーマルヘッド78と支持部材35との間に配設されサーマルヘッド78と支持部材35とを互いに離間する方向に付勢する付勢部材としてのばね39とを有している。
平板36は、サーマルヘッド78と支持部材とを結ぶ方向に長く形成された長孔45を有している。ピン37、38はそれぞれ、長孔45内を滑らかに摺動可能とされている。サーマルヘッド78の、プラテンローラ77又はマスタ70への当接面と、支持部材35の、面32への当接面と、面32とは、互いに平行であり、支持部材35は面32上を滑らかに平行移動するようになっている。ばね39は、サーマルヘッド78を、プラテンローラ77に対し、製版に適した圧力で押圧する。軸30と軸34とは、モータ22の動作時に、同じ速度で製版方向Aに移動するようになっている。モータ22の動作の制御は、制御手段によって行われる。
このような構成において、走行体31とプラテンローラ77とは、モータ22の動作時に、製版方向Aに、互いに等速で、滑らかに移動する。よって、サーマルヘッド78とプラテンローラ77とは、モータ22の動作時に、製版方向Aに、互いに等速で、滑らかに移動する。この移動時に、プラテンローラ77は、プラテンローラ77又はマスタ70に当接して軸30を中心にして連れ回りする。
また、かかる移動時に、制御手段は、所望の画像に対応した穿孔を行うようにサーマルヘッド78への通電、発熱を制御し、サーマルヘッド78によりマスタ70の穿孔を行わせる。
制御手段は、マスタ70の周縁部、すなわちマスタ70の搬送方向に平行な方向に延在する側縁部、および、カッタ80により切断されることによりマスタ70に生じる、マスタ70の搬送方向における前縁部、後縁部に、非穿孔部、すなわち穿孔しない部分を形成するように、サーマルヘッド78によりマスタ70の穿孔を行わせる。これにより、製版済みのマスタ70が版胴68に巻装され、版付け、印刷等を行う際に、インキのはみ出しが防止される。
制御手段は、マスタ70の周縁部、すなわちマスタ70の搬送方向に平行な方向に延在する側縁部、および、カッタ80により切断されることによりマスタ70に生じる、マスタ70の搬送方向における前縁部、後縁部に、非穿孔部、すなわち穿孔しない部分を形成するように、サーマルヘッド78によりマスタ70の穿孔を行わせる。これにより、製版済みのマスタ70が版胴68に巻装され、版付け、印刷等を行う際に、インキのはみ出しが防止される。
製版は、印刷すべき画像の大きさに応じて、制御手段が、ローラ対74、79を駆動し、マスタ70を所望の長さだけ引き出した後に行う。製版の際、制御手段は、ローラ対74、79の回転を禁止し、マスタ70を平面状に保持した状態とする。したがって、ローラ対74、79は、サーマルヘッド移動手段21がサーマルヘッド78を製版方向Aに移動させているときにマスタ70を平面状に保持するマスタ保持手段としての機能を有しており、これによって、製版位置のずれを防止し、製版位置の精度が極めて高いため、マスタ70の製版が良好に行われる。
なお、マスタ保持手段は、マスタ70の製版が良好に行われるのであれば、マスタ70の、前縁および後縁の両方を保持するのでなく、その何れか一方のみを保持するものであってもよい。具体的には、制御手段は、ローラ対74、79の何れか一方の回転を禁止し、マスタ70を平面状に保持した状態としてもよく、このとき、マスタ保持手段は、回転を禁止された方のローラ対によって構成される。ローラ対79のみをマスタ保持手段とした場合には、ローラ対74の配設位置には、マスタ70が滑らかに摺動する不動の部材を配設することができる。
従来、マスタの製版は、サーマルヘッドを定位置に配設し、マスタの搬送過程において、マスタの搬送方向に沿って行っていたが、本形態の製版装置71のように、サーマルヘッド78を搬送方向Aに動かしながら製版を行うと、製版時間が短縮される。すなわち、たとえば、A3サイズ印刷用のマスタを製版するときには、従来においては、マスタの搬送方向におけるマスタの長さである約420mmの長さにわたって製版を行う必要があるのに対し、製版装置71では、製版方向Aに沿ったマスタの長さである約298mmについて製版を行えばよく、製版時間を、マスタ長で比較すると、(420−297)/420≒0.293となり、製版時間が約30%短縮されることとなる。
製版装置71では、マスタ70の搬送と製版とを独立して行うため、製版時間の他に搬送の時間を要するが、搬送時には製版を伴わないため、搬送を高速で行うことができ、したがって、製版時間と搬送時間とを加算した、全体として製版に要する時間を比較しても、製版装置71は時間を大きく短縮している。
また、製版時間は、より高解像度の製版を行うときほど、より短縮される。これは、高解像度であるほど製版ピッチが短くなることに起因する。たとえば、A3サイズ印刷用のマスタを、300dpiと、1200dpiとで製版する場合を比較して、これを検証する。
なお、書込み速度は互いに同一の2.0ms/L(L:ライン)とする。
なお、書込み速度は互いに同一の2.0ms/L(L:ライン)とする。
製版ピッチは、300dpiのとき、
25.4mm/300dpi=約84.67μm
であり、1200dpiのとき、
25.4mm/1200dpi=約21.17μm
である。
製版ピッチは、マスタの搬送方向に沿って製版する従来の技術では、プラテンローラによる送りピッチがこれに相当し、製版方向Aにおいて製版する製版装置71では、サーマルヘッド移動手段21によるサーマルヘッド78の移動距離がこれに相当する。
25.4mm/300dpi=約84.67μm
であり、1200dpiのとき、
25.4mm/1200dpi=約21.17μm
である。
製版ピッチは、マスタの搬送方向に沿って製版する従来の技術では、プラテンローラによる送りピッチがこれに相当し、製版方向Aにおいて製版する製版装置71では、サーマルヘッド移動手段21によるサーマルヘッド78の移動距離がこれに相当する。
・300dpiのとき
A3サイズ印刷用のマスタを、マスタの搬送方向に沿って製版する従来の製版方法による製版時間は、製版距離が約420mmであることから、
420mm/84.67μm×2.0ms/L≒9.9秒/版
であり、
A3サイズ印刷用のマスタを、製版方向Aにおいて製版する製版装置71による製版時間は、製版距離が約297mmであることから、
297mm/84.67μm×2.0ms/L≒7.0秒/版
である。
よって、製版装置71によれば、A3サイズ印刷用のマスタを、300dpiの解像度で製版を行うとき、製版時間が約2.9秒短縮される。
A3サイズ印刷用のマスタを、マスタの搬送方向に沿って製版する従来の製版方法による製版時間は、製版距離が約420mmであることから、
420mm/84.67μm×2.0ms/L≒9.9秒/版
であり、
A3サイズ印刷用のマスタを、製版方向Aにおいて製版する製版装置71による製版時間は、製版距離が約297mmであることから、
297mm/84.67μm×2.0ms/L≒7.0秒/版
である。
よって、製版装置71によれば、A3サイズ印刷用のマスタを、300dpiの解像度で製版を行うとき、製版時間が約2.9秒短縮される。
・1200dpiのとき
A3サイズ印刷用のマスタを、マスタの搬送方向に沿って製版する従来の製版方法による製版時間は、製版距離が約420mmであることから、
420mm/21.17μm×2.0ms/L≒39.7秒/版
であり、
A3サイズ印刷用のマスタを、製版方向Aにおいて製版する製版装置71による製版時間は、製版距離が約297mmであることから、
297mm/21.17μm×2.0ms/L≒28.1秒/版
である。
よって、製版装置71によれば、A3サイズ印刷用のマスタを、1200dpiの解像度で製版を行うとき、製版時間が約11.6秒短縮される。
A3サイズ印刷用のマスタを、マスタの搬送方向に沿って製版する従来の製版方法による製版時間は、製版距離が約420mmであることから、
420mm/21.17μm×2.0ms/L≒39.7秒/版
であり、
A3サイズ印刷用のマスタを、製版方向Aにおいて製版する製版装置71による製版時間は、製版距離が約297mmであることから、
297mm/21.17μm×2.0ms/L≒28.1秒/版
である。
よって、製版装置71によれば、A3サイズ印刷用のマスタを、1200dpiの解像度で製版を行うとき、製版時間が約11.6秒短縮される。
したがって、A3サイズ印刷用のマスタを、製版装置71を用いて、300dpiで製版する場合における短縮時間と、1200dpiで製版する場合における短縮時間とを比較すると、
11.6秒−2.9秒=8.7秒
より、1200dpiで製版した場合の方が、短縮時間が約8.7秒多く、より効果的に製版時間の短縮が達成されていることがわかる。このように、製版時間は、より高解像度の製版を行うときほど、より短縮される。
11.6秒−2.9秒=8.7秒
より、1200dpiで製版した場合の方が、短縮時間が約8.7秒多く、より効果的に製版時間の短縮が達成されていることがわかる。このように、製版時間は、より高解像度の製版を行うときほど、より短縮される。
さらに、裏移りを防止した良好な印刷画像を得るための、最適な穿孔による最適な製版が担保される。
同一面積を製版する場合においては、たとえばベタ画像等のように連続した画像に対応した製版を行う場合など、サーマルヘッドへの通電パルス数が増えると、サーマルヘッドへの蓄熱作用が大きくなるが、製版装置71においては、製版時間・製版距離の短縮化により、サーマルヘッド78への蓄熱作用は減少する。
同一面積を製版する場合においては、たとえばベタ画像等のように連続した画像に対応した製版を行う場合など、サーマルヘッドへの通電パルス数が増えると、サーマルヘッドへの蓄熱作用が大きくなるが、製版装置71においては、製版時間・製版距離の短縮化により、サーマルヘッド78への蓄熱作用は減少する。
よって、従来のように、サーマルヘッドにおける蓄熱作用が大きいと、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等により、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生してしまうが、製版装置71では、サーマルヘッド78における蓄熱作用が低減され、穿孔の開始部分と終了部分とでマスタに形成される孔の大きさが変化すること等が少なく、製版状態に不均一が生じる等の事態が発生することが少ないのである。
また、従来のように、サーマルヘッドにおける蓄熱作用が大きいと、マスタへのフロントテンション、バックテンション等を所定の規格値の範囲内に入るように適度に組み合わせて設定しても、同様の理由により、画像寸法の再現性にも影響が現れていたが、製版装置71では、サーマルヘッド78における蓄熱作用が小さいため、画像寸法の再現性に影響が現れることを低減できる。
さらには、サーマルヘッド78を移動させつつ製版を行うことは、従来のように、マスタとプラテンローラとの間の摩擦力を利用してマスタをプラテンローラの回転によって搬送しつつ製版を行うのに比較して、スティッキング等の、製版時に発生していたマスタの搬送不良の不具合に対しても有効である。
スティッキングとは、製版を行う際に溶融したマスタの一部がサーマルヘッドに溶着することに起因して、プラテンローラとマスタとの間の摩擦力が、マスタをサーマルヘッドから剥がしつつ搬送するのに不十分となり、マスタの実際の搬送距離が、所望の搬送距離と異なってしまうという搬送不良の不具合が生じる現象である。しかし、製版装置71では、サーマルヘッド移動手段21により、マスタ70に対するサーマルヘッド78の相対移動を行いつつ製版を行うので、マスタ70の搬送力が、マスタ70との摩擦力に依存するということがなく、スティッキングが生じることはない。
マスタとサーマルヘッドとの相対移動を、マスタとの摩擦力によって行うものでないということは、マスタとの間で生じる静電気に起因するマスタの搬送不良の防止についても有効である。従来は、マスタとサーマルヘッドとの相対移動を、マスタとプラテンローラとの間の摩擦によってマスタを搬送することで行っていたため、マスタの搬送の際にかかる摩擦により静電気が発生し、マスタの搬送不良の原因となっていたが、静電気の発生量は、マスタとプラテンローラとの間の摩擦力等に依存していたため、静電気の発生量を制御することが困難であり、マスタの搬送不良を防止することが困難であった。しかし、製版装置71では、サーマルヘッド移動手段21により、マスタ70に対するサーマルヘッド78の相対移動を行いつつ製版を行うので、マスタ70の搬送力に対して、静電気の発生による影響が少なく、静電気の発生に起因するマスタの搬送不良が生じることが極めて少なくなる。
一方、製版装置71では、サーマルヘッド78が、マスタ70の搬送方向、すなわち長手方向に延在し、同方向において長尺化する。そこで、サーマルヘッド78は、図示を省略するが、同方向に並べられた3つのヘッドによって構成されている。これにより、1つのヘッドあたりの画素数を低減し、各ヘッドへの画像データの転送速度、言い換えると通電に関する制御を、より高度に行うことを担保し、さらに良好な製版を行うようになっている。
また、各ヘッドあたりの発熱体数が少なくなるため、ヘッドの製造の際の歩留まりが向上し、価格が下がり、ユーザーにとっても利用し易く、環境への影響にも配慮できる。さらに、ヘッドの何れかに不具合が生じた場合には、そのヘッドのみを交換すればよく、安価で交換でき、ユーザーにとってさらに利用し易いうえ、廃棄物の量を抑制することで、環境への影響に、非常に配慮したものとなっている。
ヘッドを複数有するため、高精度の製版を行うには各ヘッド間の位置決め精度が重要であるが、各ヘッドは、製版装置71に備えられた図示しない位置決め手段により支持され、相互間の位置決めが行われており、高精度の製版が担保されている。位置決め手段は、製版方向Aにおいて各ヘッドの位置を揃えるために、製版方向Aに平行な方向から各ヘッドに当接した平面部と、平面部により製版方向Aにおいて位置決めされた各ヘッドをその位置決めされた状態で保持するための保持部とを有している。なお、本形態においては、サーマルヘッド78を構成するヘッドの数を3つとしたが、サーマルヘッド78を構成するヘッドの数は、上述の利点を有する範囲で適宜選択されるものであり、複数であればよく、3つに限られない。
図2に示したサーマルヘッド78は平面型のサーマルヘッドであったが、サーマルヘッド78は、リアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型の何れかであることが望ましい。
リアルエッジ型のサーマルヘッド78は、スティッキング、製版時のマスタ70の縮みに対して有効なタイプのサーマルヘッドであって、たとえば図4に示すように、放熱板88と、図4の紙面に垂直な方向に並設された発熱体89とを有しており、発熱体89が、サーマルヘッド78本体の、製版方向Aの下流側の端面近傍に位置する構成となっている。
リアルエッジ型のサーマルヘッド78は、スティッキング、製版時のマスタ70の縮みに対して有効なタイプのサーマルヘッドであって、たとえば図4に示すように、放熱板88と、図4の紙面に垂直な方向に並設された発熱体89とを有しており、発熱体89が、サーマルヘッド78本体の、製版方向Aの下流側の端面近傍に位置する構成となっている。
端面型のサーマルヘッド78は、スティッキング、製版時のマスタ70の縮みに対して有効であるとともに小型化されたタイプのサーマルヘッドであって、たとえば図5又は図6に示すように、放熱板88と、図5、図6の紙面に垂直な方向に並設された発熱体89と、基板90と、基板90の上部に配設された断熱層91と、断熱層91の上部に配設された発熱抵抗体層92と、発熱抵抗体層92の最上部以外の部分および基板90を覆うように配設されたリード電極93、93と、リード電極93、93および発熱抵抗体層92の最上部を覆うように配設された保護膜94とを有し、発熱体89が、リード電極93、93に囲まれた部分であって、サーマルヘッド78本体の最上部に形成された構成となっている。
コーナーエッジ型のサーマルヘッド78は、スティッキング、製版時のマスタ70の縮みに対して有効なタイプのサーマルヘッドであって、図7に示すように、図7の紙面に垂直な方向に並設された発熱体89と、基板90と、基板90の角部に配設された断熱層91と、断熱層91の上部に配設された発熱抵抗体層92と、発熱抵抗体層92の中央部以外の部分および基板90を覆うように配設されたリード電極93、93と、リード電極93、93および発熱抵抗体層92の中央部を覆うように配設された保護膜94とを有し、発熱体89が、リード電極93、93に囲まれた部分であって、サーマルヘッド78本体の角部に形成された構成となっている。
サーマルヘッド78を、リアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型の何れにするかは、それぞれの特性に応じて適宜選択可能である。
サーマルヘッド78を、リアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型の何れにするかは、それぞれの特性に応じて適宜選択可能である。
また、サーマルヘッド78は、マスタ70とのアタリ、言い換えると当接性を考慮して、図8に示すように、基材46と、基材46上に部分的に形成されたグレーズ層47と、基材46およびグレーズ層47を上方から覆う抵抗体層48と、抵抗体層48上にグレーズ層47に対応する位置に非形成部分をもって形成された電極49と、抵抗体層48および電極49を上方から覆う保護膜86とを有し、グレーズ層47に対応する発熱体部87がマスタ70に接触するよう一定のピッチでマスタ70の搬送方向に並設されている部分グレーズ型のものとすることができる。
サーマルヘッド78をグレーズ型のものとする場合には、リアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型の何れかとの組み合わせでこれを構成することが可能である。また、これら種々の型のサーマルヘッド78は、具体的には、そのサーマルヘッド78を構成する各ヘッドの型をその型とすることで構成されるものである。
このような孔版印刷装置100全体の一連の印刷動作について説明する。操作者が操作パネルで所定の操作を行うと、マスタ70を製版するために、ローラ対74間、プラテンローラ77とサーマルヘッド78との間、及びローラ対79間に、未製版のマスタ70を通す。製版処理を実行すると、原稿がイメージスキャナ61で読取られる。
イメージスキャナ61による原稿の読み取り方向が製版方向Aと同じであるときであって拡大縮小等を行う場合や、イメージスキャナ61による原稿の読み取り方向が製版方向Aと直交する場合には、読み取った画像データの全てを、メモリに一旦格納し、画像処理部で必要な画像処理を行い、これによって生成されたデータに基づいて製版が行われる。
イメージスキャナ61による原稿の読み取り方向が製版方向Aと同じであり、拡大縮小等を行わずそのまま製版する場合、読み取りと同時に製版が行われる。
マスタ70への製版は、プラテンローラ77及びサーマルヘッド78が製版方向Aに駆動され、サーマルヘッド78の特定の抵抗発熱素子に電圧が印加されることにより、速やか且つ良好に行われる。
マスタ70への製版は、プラテンローラ77及びサーマルヘッド78が製版方向Aに駆動され、サーマルヘッド78の特定の抵抗発熱素子に電圧が印加されることにより、速やか且つ良好に行われる。
イメージスキャナ61による原稿の読み取り方向が製版方向と同じ方向であるか直交する方向であるかの選択、イメージスキャナ61による原稿の読み取りと同時に製版を開始するかどうかの選択等は、操作パネルからの操作者の操作や、イメージスキャナ61に備えられた原稿のサイズ等を検知する所定のセンサ、イメージスキャナ61によって読み取った原稿画像の大きさ等から、制御手段が、総合的に判断して行うことができる。
このようにして製版された製版済みのマスタ70はローラ対79により版胴68に向けて送り出されるが、この動作に同期して版胴68はクランプ73が製版済みのマスタ70を受け入れる位置に待機し、製版済みのマスタ70の先端がクランプ73により把持される。従って、版胴68を図1において時計回り方向に回転させ、製版された製版マスタ70をカッタ80によりカットすることにより、製版済みのマスタ70が、版胴68に備えられた多孔性支持円筒体の開口部を覆うようにして版胴68に巻き付けられる。
この後に印刷処理が実行される。給紙台81の最上位の印刷用紙Pを給紙ローラ82により給紙し、版胴68の回転に同期させてレジストローラ対83を駆動し、印刷用紙Pの先端が版胴68とプレスローラ20との間に至ったときに上方に変位させたプレスローラ20で版胴68上のマスタ70に印刷用紙Pを押し付けることにより、版胴68内のインキがマスタ70の穿孔部分から滲み出て印刷用紙Pに転写され、印刷が行われる。印刷後の印刷用紙Pは、剥離爪75により版胴68から良好に剥離され、版胴68の回転にともなって用紙搬送装置84に案内され、用紙搬送装置84より排紙台85に排紙され、積載される。
以上、本発明を実施するための形態として、製版装置71及びこれを有する孔版印刷装置100を説明したが、位置決め手段は、サーマルヘッドを構成する複数のヘッドの相互間の位置決めを行うために、モータ等の駆動源を備えていても良い。サーマルヘッドとしてリアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型のものを用いる場合であって、マスタの引張り強度が高い場合には、プラテンローラを用いず、マスタのテンションのみで製版を行う構成としても良い。また、プラテンローラに代えて、たとえば表面にゴム等の弾性体を備えた、サーマルヘッドの移動範囲を含む大きさの平板状の部材を用い、この部材に対してサーマルヘッドを移動させるときに製版を行うようにしてもよく、これによってプラテンローラの移動機構を省略して部品点数、コストの低減を図ることもできる。
サーマルヘッド移動手段の構成としては、上述したものに限らず、たとえば、インクジェットプリンタ等のプリンタのヘッドの駆動機構を適用することも可能である。
本発明の適用は、上述の説明において特に限定を行っていない限り、以上説明した形態に限られるものではない。
本発明の適用は、上述の説明において特に限定を行っていない限り、以上説明した形態に限られるものではない。
21 サーマルヘッド移動手段
70 マスタ
74 マスタ保持手段
78 サーマルヘッド
79 マスタ保持手段
100 孔版印刷装置
A 製版方向
70 マスタ
74 マスタ保持手段
78 サーマルヘッド
79 マスタ保持手段
100 孔版印刷装置
A 製版方向
Claims (7)
- マスタの穿孔を行うサーマルヘッドと、
上記サーマルヘッドを、マスタの搬送方向に略直角な製版方向に移動させるサーマルヘッド移動手段と、
上記サーマルヘッド移動手段が上記サーマルヘッドを上記製版方向に移動させているときに、上記サーマルヘッドによりマスタの穿孔を行わせる制御手段とを有する製版装置。 - 請求項1記載の製版装置において、上記サーマルヘッドが、上記搬送方向に並べられた複数のヘッドを有することを特徴とする製版装置。
- 請求項2記載の製版装置において、上記複数のヘッドの相互間の位置決めを行う位置決め手段を有することを特徴とする製版装置。
- 請求項1ないし3の何れか1つに記載の製版装置において、上記サーマルヘッド移動手段が上記サーマルヘッドを上記製版方向に移動させているときにマスタを保持するマスタ保持手段を有することを特徴とする製版装置。
- 請求項1ないし4の何れか1つに記載の製版装置において、上記制御手段が、マスタの周縁部に非穿孔部を形成するように上記サーマルヘッドによりマスタの穿孔を行わせることを特徴とする製版装置。
- 請求項1ないし5の何れか1つに記載の製版装置において、上記サーマルヘッドが、部分グレーズ型及び/又はリアルエッジ型、端面型、コーナーエッジ型の何れか1つであることを特徴とする製版装置。
- 請求項1ないし6の何れか1つに記載の製版装置を有する孔版印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004141418A JP2005319756A (ja) | 2004-05-11 | 2004-05-11 | 製版装置及びこれを有する孔版印刷装置 |
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- 2004-05-11 JP JP2004141418A patent/JP2005319756A/ja active Pending
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