JP2005318808A - 脱脂大豆粉・顆粒の製造方法 - Google Patents

脱脂大豆粉・顆粒の製造方法 Download PDF

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幸 萩原
Yasubumi Shibata
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Abstract

【課題】 不快臭、不快味のない、かつ親水性の良い脱脂大豆粉・顆粒の製造方法を提供すること。
【解決手段】 普通大豆またはリポキシゲナーゼ完全欠失種大豆の脱脂粉末を温度130℃〜250℃の水蒸気に、時間30秒〜300秒間、大気圧下に曝して塊状化物とし、これを粉砕して微粉末にする。また、塊状化物を得た段階で、この塊状化物にせん断力を与えて調整された大きさの顆粒に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、栄養価に優れ、香気、食味を改善した脱脂された大豆粉の製造方法に係り、特に、牛乳、ジュース等の飲料の栄養強化、さらに、パン、麺、ケーキ、クッキー、チップスなど、大豆の新しい用途に使用可能な加工作業性に優れた脱脂大豆粉および脱脂大豆顆粒の製造方法に関する。
脱脂された大豆粉は植物性の蛋白質を豊富に含むところから、蛋白質調整食品素材として用いられている。しかし、普通大豆においては、通常、不快臭、不快味といわれる大豆特有の風味が、良食味の食品を製造する上で大きな障害になっている。阻害要因の除去については、例えば、
(1)熱又は溶剤処理などの物理的方法
(2)薬剤を用いる化学的方法
(3)他の香気、香味でカバーする方法
(4)蛋白質を分離する方法
などが良く知られている。中でも熱処理は操作が比較的簡便であるところから幅広く研究されてきた。加熱媒体としては、高温空気又は高温水蒸気が用いられる。高温空気では、脂質の酸化、蛋白質の副次的反応による褐変などが起こりやすいので特別の注意が必要である。他方、水蒸気は熱伝達効率が高いので、加熱用熱媒体として優れている。しかし、100℃以上の十分に高温の水蒸気を使用するには、通常は高価な耐圧設備が必要であり、操作も複雑になる。また、この加圧条件下の処理では、原料への水蒸気の浸透が避けられず、別段の乾燥工程を経ることが不可欠となり、製品価格高騰の原因になる。一方、比較的良風味の大豆として知られているリポキシゲナーゼ完全欠失種大豆(以下「リポ欠大豆」という)は、大豆特有の青臭みの発生が少なく、過酸化脂質の生成もあわせて抑制し得るという特徴から、小麦粉など他の食品素材と混合して利用する際の大豆素材として優れていることが、例えば日本国特許第2500350号として知られている。しかし、大豆にはリポキシゲナーゼによらない良悪含めて多種類の香気、食味成分が含まれており、これらは従来公知の製法では脱脂粉中にも残存するため、リポ欠大豆といえども不快な臭い、不快な味の原因成分を完全には除去し得ていない状況にある。
特許第2500350号公報
本発明は上記のかかる事情に鑑みてなされたもので、不快臭、不快味のない、かつ親水性の良い脱脂大豆粉・顆粒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の課題を解決するため、新規な水蒸気処理法を開発し、本発明を完成するに至った。その要点は、熱処理の原料として(1)脱脂された大豆をあらかじめ微粉末とし、(2)これに十分に高温の不飽和水蒸気を、短時間、大気圧下で作用させることを基本としている。微粉末を原料とすることにより処理が迅速かつ均一に行われること、また不飽和水蒸気を用いることにより、処理後の乾燥工程が不要なこと、微粒子どうしが適度の凝集力によって結合して塊状化するためその後製品化(粉末・顆粒形成)が簡易になるという利点がある。すなわち、適度な破砕力で粒子間の結合を解いてもとの微粉末に戻すか、適度な破砕にとどめて顆粒とするにおいて、粉砕機や解砕機への供給が粉末のままよりは簡易になる。
本発明でいう普通大豆とは、従来から広く食用とされてきた大豆で、青臭みの原因物質生成のもとになっているリポキシゲナーゼL1、L2、L3の総てもしくは少なくともそれらの1つを含有する大豆をいう。一方、リポ欠大豆はリポキシゲナーゼL1、L2、L3の総てを欠失した大豆をいう。本発明によって得られる脱脂大豆粉はいずれも良好な食味を有するが、リポ欠大豆においてもっとも顕著な食味改善効果が得られる。
原料となる脱脂粉末は、まず十分に高温の不飽和水蒸気との接触で処理される。ここでいう脱脂粉末の脱脂の程度は、油の含有量で1%以下〜15%、通常は1%以下〜6%程度のものをいう。また、粉末としては重量平均粒径が約10μm〜50μm、最大粒径約500μm以下の微粒子からなる粉体をいうが一般に脱脂大豆粉と呼ばれる製品を広く包含している。また、十分に高温の不飽和水蒸気とは、100℃の沸騰水からの飽和水蒸気を再加熱して得られるもので、通常その温度は130℃〜250℃の範囲とされる。この再加熱法としては、電磁誘導加熱によって発熱した金属体を熱源とするのが、温度制御が容易であるなどの特徴から有利である。これによる処理時間としては30秒〜300秒の範囲で選ぶのが良い。
図1は不飽和水蒸気による処理装置20の一例を示したものである。水蒸気には水分がより多い飽和水蒸気及び過飽和水蒸気があるが、いずれの場合も原料の微粉末に水分が過度に移行する結果、製品化に至る間に乾燥工程が必要になるばかりでなく乾燥後の微粒子どうしの結合が強くなり過ぎて粉末又は顆粒に形成して製品とする際に障害となるので、その使用は避けなければならない。不飽和水蒸気は、水蒸気配管3を通って貯留部4に導かれさらに穴明きプレートを通過して処理部5に入り、原料である脱脂粉末と接触する。使用済みの水蒸気は水蒸気排出口6を通って装置の外に排気される。処理条件は、温度が低すぎたり時間が短すぎる場合は、効果が十分でなく、逆に、温度が高過ぎたり時間が長過ぎる場合は、目的外の副次的な反応が起こる結果、好ましい製品が得られない。本発明の特徴を効果的に利用するには通常、十分に高い温度を選択し、時間を短くするのが良い。したがって、より好ましくは温度を160℃〜190℃、時間を60秒〜180秒の範囲で選択するのが良い。
図1の装置による処理は、大気圧下で、装置の内外差圧が極めて小さい条件で行われる。このため、水蒸気の装置内滞留には特段の注意が必要である。特に、貯留部3には滞留現象が起こり易い。滞留中に温度が低下すると水蒸気の乾燥度が低下するのでこれを防止する必要がある。対策としては、滞留が起こらないように流動を誘起するため、例えば、水蒸気を強制的に排気するなどの措置が必要である。図1に示した装置20の水蒸気排気口6は、いわゆる自然の煙突効果を利用したものであるが、排気効果を確実にするためにそれぞれに電動式の排気ファンを備えた強制排気口となっている。
開放型装置による処理は工程の連続化に適している。即ち、原料粉末は原料供給台7から連続的にコンベア8に移され、搬送されながら処理され、製品受け台9に移送されて冷却される。製品への水蒸気の浸透はなく、一方で微粒子相互の凝集による脱脂粉末の塊状化が進行する。この塊状化を効果的に行うには、コンベア上の原料粉末はこの間に撹拌や混合などの作用を受けないようにする必要がある。
得られた塊状化物は、つぎの工程で適度な破砕力により、粒子間の凝集を解いて微粉末とするか、凝集状態をある程度残すことで調整された大きさの顆粒に形成される。大きさの揃った顆粒を得るためには、たとえば、所定の隙間を有する平行板を相対的に回転させ、その隙間に塊状化物を投入することによってせん断力を与えるのが効果的である。
微粉末としては重量平均粒径10μm〜50μm、最大粒径500μm以下のものをいうが、用途によってはこれに限定されるものではない。他方、顆粒としては重量平均粒径100μm〜500μm、最大粒径500μm〜2000μmの範囲にあって、複数の微粒子からなるものとされる。このような顆粒にすることによって水に溶け易い粉末としての取り扱いが可能になる。
本発明によれば、食味の改善された親水性の良い脱脂大豆粉および脱脂大豆顆粒を製造することができる。また、本発明の方法により得られる脱脂大豆粉では、蛋白質はいわゆる熱変性作用を受けており、大豆中の消化阻害物質は不活性化されている。このため牛乳、ジュース、スープ、ソースなどの飲料その他に添加して非加熱でも食することが可能である。
つぎに、比較例および実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はそれらに限定されるものではない。
[比較例及び実施例]
普通大豆の生の脱脂粉末(油の含有量1%以下)を温度190℃、時間210秒の条件にて不飽和水蒸気処理を行い、得られた塊状化物を微粉末とした。
得られた脱脂大豆粉の食味評価試験をアンケート方式で実施した。無作為に選んだ成人男女各10人、合計20人に評価をお願いした。評価項目と判定基準および20人の評価点の平均値を示した。表から明らかなように、比較例(無処理)と比較して不飽和水蒸気処理を行うことにより食味が著しく改善されていることがわかる。
Figure 2005318808
[比較例及び実施例]
リポ欠大豆(品種名:エルスター)の脱脂粉末(油の含有量5.8%)を調整し、これを温度190℃、時間180秒の条件で不飽和水蒸気処理行った。得られた塊状化物を解砕して重量平均粒度500μmの顆粒を得た。上記と同様の食味試験を行ったところ表2の結果を得た。なお、比較例では、リポ欠大豆(品種名:エルスター)の脱脂粉末を、本発明の処理を行うことなく、そのまま使用した。
Figure 2005318808
[実施例]
リポ欠大豆(品種名:エルスター)の脱脂粉末(油の含有量5.8%)を調整し、これを温度190℃、時間180秒の条件で不飽和水蒸気処理を行った。得られた塊状化物を粉砕して重量平均粒径22μmの微粉末、他方、二つの異なる条件で解砕したところ重量平均粒径120μm、及び最大粒径400μm、また別の条件では、重量平均粒径505μm及び最大粒径2000μmの顆粒を得た。製品の各1gを容器中100mlの水に浮かべ、自然に沈降するまでの時間を測定する方法により親水性を比較した。上記の試験を5回繰り返した結果、微粉末の場合はいずれの試験においても300秒以上を要したのに対して、顆粒の場合は、3.6〜4.8秒で完全に沈降した。このことから、本発明の方法による顆粒形成は親水性向上に極めて有効であることが明らかである。
本発明により、従来大豆があまり使われていない分野、例えば、パン、麺、ケーキ、チップスなどの製造に蛋白質調整食品素材として広く利用することができる。
本発明の実施の形態による脱脂大豆粉または脱脂大豆顆粒の製造方法に用いられる装置の構成図である。
符号の説明
1 ボイラー、 2 水蒸気加熱部、 3 不飽和水蒸気配管、
4 不飽和水蒸気貯留部、 5 処理部、 6 不飽和水蒸気排出口、
7 原料供給台、 8 コンベア、 9 受け台、
20 不飽和水蒸気による処理装置

Claims (3)

  1. 普通大豆の脱脂粉末を温度130℃〜250℃の水蒸気に、時間30秒〜300秒間、大気圧下に曝して塊状化物とし、これを粉砕して微粉末にすることを特徴とする脱脂大豆粉の製造方法。
  2. 前記普通大豆に替えてリポキシゲナーゼ完全欠失種大豆を用いることを特徴とする請求項1記載の脱脂大豆粉の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の方法で脱脂粉末の塊状化物とした後、調整された大きさの顆粒に形成することを特徴とする脱脂大豆顆粒の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109329442A (zh) * 2018-10-30 2019-02-15 九阳股份有限公司 一种干豆制浆方法
JP2019208433A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 学校法人関東学院 大豆粉の製造方法、および大豆粉の製造装置
JP2020058245A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 学校法人関東学院 大豆粉の製造方法及びその製造方法により製造された大豆粉、並びにその大豆粉を含む大豆加工食品

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