JP2005316246A - 単心分離型光ファイバテープ心線及びその分離方法 - Google Patents

単心分離型光ファイバテープ心線及びその分離方法 Download PDF

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史紀 中嶋
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Abstract

【課題】光ファイバテープ心線の端末だけでなく、中間部においても容易に単心分離し、任意の光ファイバ素線を取り出すことが可能な光ファイバテープ心線及びその分離方法を提供する。
【解決手段】紫外線硬化型樹脂の外層を着色した外径0.25mmの光ファイバ素線を並べて、紫外線硬化型樹脂で一括被覆した光ファイバテープ心線において、一括被覆する紫外線硬化型樹脂により全ての光ファイバ素線が覆われていて、該テープ心線の横断面における相対する2つの長辺側に位置する前記光ファイバ素線の表面と一括被覆樹脂表面の最小距離が、3μm〜25μmの範囲内であることを特徴とする光ファイバテープ心線。
【選択図】図3




Description

本発明は、光ファイバテープ心線に関し、特に、外径0.25mmの複数の光ファイバ素線を並列に配置し、光ファイバ素線を紫外線硬化型樹脂で連結及び一括被覆した光ファイバテープ心線であって、光ファイバテープ心線の端末だけでなく、中間部においても容易に単心分離し、任意の光ファイバ素線を取り出すことが可能な光ファイバテープ心線及びその分離方法に関するものである。
近年、光加入線路網の構築が急速に進んでいる。一般住宅に光ファイバを引き込む場合には、多くの光ファイバ心線が収容されたスロット型アクセスケーブルから必要な光ファイバ心線を取り出して、各戸の軒先まで光ファイバ心線を配線(引き落とし)するためのドロップケーブルに接続する。
光ファイバの戸別軒先への引き落としは、1加入1心線が最低単位となるため、スロット型アクセスケーブルから任意の1つの光ファイバ心線を取り出して、ドロップケーブルに接続することが望ましい。そのためにはスロット型アクセスケーブルに収容されている光ファイバテープ心線を単心の光ファイバに分離して、接続する光ファイバ心線を取り出す必要がある。
図1は、光ファイバ素線の断面を示す断面図である。図2は、複数の光ファイバ素線を並列配置し、紫外線硬化型樹脂で被覆した光ファイバテープ心線の横断面を示す断面図である。
従来の光ファイバテープ心線は、外径0.25mmの外層を紫外線硬化型樹脂で着色した図1に示す光ファイバ素線を複数個並列に配置し、このように配置された複数の心線を紫外線硬化型樹脂によって被覆し、図2に示す様な構造をしており、4心のテープ状心線では、一括被覆厚さの強度、製造精度管理上の都合を考慮して厚さ(t寸法)0.4mm程度、幅(B寸法)1.2mm程度とするのが一般的である。
従来のテープ心線では、その端末において単心分離して、0.25mmの素線を個々に取り出すことは可能なものであったが、中間の位置において個々の素線を分離して取り出す場合には、容易に行うことができず、専用の分離工具などを使用する必要があった。
中間の位置において光ファイバテープから個々の心線を分離して取り出す目的としては、新規に光加入者が発生し、家屋等への光引き込み作業を行なう場合、該テープ心線から必要な任意の光ファイバ心線を取り出す必要があるが、従来のテープ心線では中間の位置において個々の心線を容易に分離することができないため、例えば4心のテープ心線を4心とも一度に切断し、その端末から任意の1心を取り出して、使用する方法が採用されていた。この場合、取り出した残りの3心は切断点より先では使用できなくなる。また、4心テープ心線のうち既に使用されている1つの心線がある場合には、残りの3心は途中で分離して取り出せないので、使用できない心線、すなわち無駄な心線となってしまう。
上述した問題点を解決するために、光ファイバ心線を中間で分離する工具が提案されており、例として、特開2004−94143号公報がある。
特開2004−94143号公報
上述した特開2004−94143号公報に開示された工具は、それなりに簡便ではあるが、相当の硬さと重量をもつものと思料され、その準備には相当のコストがかかるものと思料される。近年の光加入者増加による敷設作業増大に対応するためには多くの数量の工具をする必要がありコスト上問題となりうる。また光引き込み作業は通常、光ケーブルの敷設されている架空などの高所で行なわれるため、硬く重い工具を所持して高所にて作業する場合、工具を落としたりする危険性もある。このため、工具を使用しないで、あるいは、極低コストかつ落下しても危険のないような工具を用いてテープ心線の中間で単心を取り出すことができるテープ心線及びその分離方法が望まれていた。
従って、この発明の目的は、光ファイバテープ心線の端末だけでなく、中間部においても容易に単心分離し、任意の光ファイバ素線を取り出すことが可能な光ファイバテープ心線及びその分離方法を提供することにある。
本発明者は、上述した従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、光ファイバ素線を並行に並べて一括被覆した光ファイバテープ心線における一括被覆樹脂の厚さを薄くし、光ファイバテープ心線の幅広の両面に紙やすりを所定の荷重で押圧し、光ファイバテープ心線を相対移動させると、紙やすりが擦過した個所において、前記複数の光ファイバ素線がほぼ分離され、擦過後に指の腹でしごけば容易に分離できることが判明した。この際、一括被覆する紫外線硬化型樹脂の引張破断強度が10MPa〜90MPaであることが好ましい。
この発明は上述した研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の光ファイバテープ心線の第1の態様は、並列に配置された複数の光ファイバ素線を一括被覆して形成された光ファイバテープ心線であって、前記光ファイバテープ心線の幅広の面の両方に荷重0.1〜2N/mm2で紙やすりを押圧し、前記光ファイバテープ心線を0.1〜5cm/secの速度で前記紙やすりと相対移動させたときに、前記紙やすりが擦過した個所において、前記複数の光ファイバ素線相互間の結合力が0.1N以下であることを特徴とする光ファイバテープ心線である。
この発明の光ファイバテープ心線の第2の態様は、前記紙やすりはJIS R6001に規定する#320から#2000の範囲内であることを特徴とする、光ファイバテープ心線である。
この発明の光ファイバテープ心線の第3の態様は、紫外線硬化型樹脂の被覆を有する光ファイバ素線を並列に配置し、紫外線硬化型樹脂によって一括被覆して形成された光ファイバテープ心線において、一括被覆する前記紫外線硬化型樹脂により全ての光ファイバ素線が覆われていて、該テープ心線の横断面における相対する2つの長辺側に位置する前記光ファイバ素線の表面と一括被覆樹脂表面の最小距離が、3μm〜25μmの範囲内であることを特徴とする光ファイバテープ心線である。
この発明の光ファイバテープ心線の第4の態様は、前記一括被覆する紫外線硬化型樹脂の引張破断強度が10MPa〜90MPaの範囲内であることを特徴とする、光ファイバテープ心線である。
この発明の光ファイバテープ心線の第5の態様は、前記光ファイバテープ心線の長さ約10mmの部分を回転させたときに、前記光ファイバ素線に被覆されている紫外線硬化型樹脂と一括被覆する紫外線硬化型樹脂との間に剥離が発生する光ファイバテープ心線であって、前記剥離の発生に必要な回転角が90°以上360°未満であることを特徴とする、光ファイバテープ心線である。
この発明のテープ心線からの単心分離方法の第1の態様は、光ファイバテープ心線表面を紙やすりで擦り、一括被覆した紫外線硬化型樹脂の一部に傷を入れることによって単心分離することを特徴とする、テープ心線からの単心分離方法である。
この発明のテープ心線からの単心分離方法の第2の態様は、紙やすりの粒度がJIS R6001 #320〜#2000であることを特徴とする、テープ心線からの単心分離方法である。
この発明によると、本発明の光ファイバテープ心線を持ってすると、容易に単心への分離が可能となるので、通信信号が通っている光ファイバと使用していない光ファイバ心線があるテープ心線において、使用していない単心線を容易に取り出すことができるので、光ファイバテープ心線の心線使用効率を向上させることが可能となる。なお、この場合には光ファイバテープ心線中間部で小さな曲げを生じさせるようなこともない。
この発明の光ファイバテープ心線およびテープ心線からの単心分離方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の光ファイバテープ心線は、図4に記載したように、光ファイバテープ心線の幅広の面の両方を紙やすり6に接触させ、例えば300gの重り7で3N/mm2相当の荷重をかけた状態で、所定速度3cm/secで図4中に矢印で示すように光ファイバテープ心線を引き抜いてやると、光ファイバテープ心線は、光ファイバ素線同士が互いに分離した状態、あるいはほぼ分離した状態になる。従って、光ファイバ素線同士の結合力は0.1N以下となっており、図5に示すように光ファイバ素線同士を引き離す方向に重り8などで荷重をかけると、光ファイバ素線同士が分離可能である。
上記のように光ファイバテープ心線を構成することにより、例えば以下に述べる簡単な作業で光ファイバテープ心線の中間部分においても光ファイバ素線同士を簡単に分離することができる。即ち、片手で紙やすりをもち、光ファイバテープ心線を紙やすりで包み、片手で光ファイバテープ心線を引き抜くように相対移動させる。このあとで、紙やすりが擦過した部分を指の腹などで軽くしごくことにより光ファイバ素線同士が分離できる。
この発明の光ファイバテープ心線は、例えば以下のように構成される。紫外線硬化型樹脂を着色した外径0.25mmの複数の光ファイバ素線(以下、着色素線ともいう)を並列に並べて、光ファイバ素線の周りを紫外線硬化型樹脂で一括被覆して形成された光ファイバテープ心線であり、一括被覆する紫外線硬化型樹脂により全ての心線が覆われている。光ファイバテープ心線の断面における相対する2つの長辺側の着色素線と一括被覆樹脂表面の間の最小距離(図3において符号aで示す)が、3μm〜25μmである。なお、一括被覆する紫外線硬化型樹脂の引張破断強度が10MPa〜90MPaであることが好ましい。
上述した特徴を備えた光ファイバテープ心線を使用すると、テープ心線の表面に紙ヤスリなどで小さな傷をつけることによって、一括被覆されたテープ心線から単心を容易に分離して取り出すことが可能である。更に、この光ファイバテープ心線によると、光ファイバテープ心線を複数本挿入した光ファイバケーブル化や布設工事などのハンドリングに耐えうる機械強度を有する単心分離型テープ心線を得ることが可能となる。紙ヤスリはテープ表面に分離のきっかけをつける一例であり、光ファイバテープ心線の表面に、深さ方向に、数μm程度の傷を与えられるものであれば特に限定されるものではない。
一括被覆樹脂の破断強度が10〜90MPaであって、テープ心線の横断面における相対する長辺側の一括被覆樹脂の厚さが2μmより薄い場合、または、一括被覆樹脂層がない場合には、光ファイバテープ心線がねじりにより容易に破壊してしまいケーブル化がし難くいものとなってしまう。また、テープ心線の横断面における相対する長辺側の一括被覆樹脂の厚さが25μmより大きいときには、紙やすりによる深さ方向への傷が不十分であって、テープ心線から単心の分離が難しくなる。従って、この発明の光ファイバテープ心線における一括被覆樹脂の厚さは、3μm〜25μmである。なお、テープ心線の横断面における相対する長辺側の一括被覆樹脂の厚さは、より好ましくは5μm〜15μmの範囲内である。
テープ心線の横断面における相対する短辺側の着色素線とテープ樹脂表面との間の距離は特に限定されるものではないが、短辺側に厚い一括被覆テープ樹脂層を設けようとすると、長辺側に一括被覆樹脂が廻り込み長辺側の樹脂層を所定厚さよりも厚くしてしまい、テープ心線からの単心の分離が難しくなるので、短辺側の厚さは30μm以下が好ましい。
更に、この発明の光ファイバテープ心線においては、光ファイバテープ心線の長さ約10mmの部分を回転させたときに、密着している光ファイバ素線に被覆される着色紫外線硬化型樹脂と一括被覆する紫外線硬化型樹脂との間に剥離が発生する回転角が90度〜360度の範囲内である。
上述した剥離が発生する回転角が90度〜360度の範囲内のこの発明の光ファイバテープ心線によると、光ファイバテープ心線の断面における着色素線と一括被覆樹脂表面の間の最小距離が、3μm〜25μmであり、一括被覆する紫外線硬化型樹脂の引張破断強度が10MPa〜90MPaである光ファイバテープ心線よりも、更にテープ心線からの単心分離がより容易なテープ心線を提供することができる。すなわち、光ファイバ素線における紫外線硬化樹脂着色層と一括被覆してテープを形成する紫外線硬化樹脂層の間の密着力が大きすぎると、回転によって一括被覆樹脂層の一部が破壊されても、単心の素線同士が一括被覆樹脂層の残りの部分によって依然として密着し、単心が分離しにくい状態にある。
また、光ファイバ素線における紫外線硬化樹脂着色層と一括被覆してテープを形成する紫外線硬化樹脂層の間の密着力が低すぎる場合には、光ファイバ素線における紫外線硬化樹脂着色層とテープ心線の紫外線硬化樹脂層との界面が剥離しやすくなり、テープ心線が破壊し易く、ケーブルの製造が困難になると共に、容易にその界面に隙間が生じ、光ファイバテープ心線の外観が悪いものになってしまう。
この発明のテープ心線からの単心分離方法においては、上述したこの発明の光ファイバテープ心線の表面を紙やすりでこすり、一括被覆する紫外線硬化型樹脂の一部に傷を入れることによって、単心分離する。
光ファイバテープ心線中の単心光ファイバ素線に回線使用中のものがある場合、すなわち、伝送の光信号が通っている心線がある場合、光ファイバ心線は曲げなどにより光伝送損失増加を生じるため、光ファイバテープ心線を小さく曲げるなどすると信号が途切れてしまいシステムに支障をきたすこととなる。これを避けるために光ファイバ心線は極力曲げなど生じさせないことが望まれる。
そのため、上述したこの発明の単心分離方法によると、光ファイバテープ心線に伝送損失増加が生じるほど曲げる必要がなく、容易にテープ心線から単心分離が可能である。
上述したこの発明のテープ心線からの単心分離方法において、紙やすりの粒度がJIS R6001 #320〜#2000である。
紙やすりにある研磨用微粉の粒度がJIS R6001(1998)規定の#320より大きい場合は、テープ心線上を紙やすりで擦った場合には、光ファイバ心線を断線させてしまったり、紫外線硬化型樹脂を被覆してなる光ファイバ心線の中心にある125μmのガラスに傷をつけてしまったりし易くなる。また、#2000より粒度が小さい場合はテープ心線に入る傷が小さく、テープ心線の破壊が困難となり、単心分離がし難いものとなってしまう。より好ましくは、#400〜#1000である。この範囲の紙やすりであるとテープ心線の分離が容易であると共に、光ファイバ心線の断線やガラスへの傷が生じ難いものとなる。
この発明の光ファイバテープ心線およびテープ心線からの単心分離方法を実施例によって更に詳細に説明する。
図3に示す符号aは、図1の着色素線を並べて紫外線硬化型樹脂で一括被覆した光ファイバテープ心線の相対する2つの長辺側において、一括被覆して形成された紫外線硬化型樹脂の厚さが最も薄い場所の一つの例を示し、この部分の厚さが3〜20μmの範囲内であることが必要である。
この発明の光ファイバテープ心線を実施例、比較例によってさらに詳細に説明する。
着色した4本の外径0.25mm紫外線硬化型樹脂を並列にならべて紫外線硬化型樹脂で一括被覆して形成された4心テープ心線を、サイズを変化させ、紫外線硬化型樹脂の破断強度、および、着色素線と一括被覆樹脂の密着力を種々変えて各種作製し、これらの光ファイバテープ心線の剥離、テープ心線の破壊状態、単心分離の状態等を下記方法によって評価した。なお、本実施例、比較例に係る一括被覆の樹脂はウレタンアクリレート系UV樹脂とした。
「評価方法」
着色素線と一括被覆樹脂の剥離試験は、テープ心線の中間部の10mmの部分の両端を金属板で挟み、テープ心線をねじり回転させたときに着色素線と一括被覆テープ樹脂の間で剥離が目視で確認され始める角度を調査した。
テープ心線の破壊については、実際に100心型スロットケーブルにテープ心線を実装した際の破壊の有無を確認した。なお、破壊を、少なくとも1本の着色素線が一括被覆から外れてしまうものと定義した。実装作業を5回行い、5回とも破壊したものを(×)、破壊しないものを(○)とした。1回から4回破壊したものを(△)とした。
紙やすりによる単心分離は、幅10mmの紙やすりでテープ心線の上下面を挟み、テープ心線を紙やすりで1回擦り、単心線4本がばらけて取り出せるか否かを評価した、同じテープ心線について10回行い、全て単心がとりだせるものを合格(○)とし、単心が取り出せないまたは単心線を断線させてしまうものが1回でもあるものを不合格(×)とした。
実施例1〜9は、中間での単心分離が容易におこなえる本発明のテープ心線であり、一括被覆樹脂の厚さが3〜25μmの範囲内で、一括被覆樹脂の破断強度が8〜105MPaの範囲内であるため、紙やすりでの単心分離が容易であった。また、上述した範囲内のテープ心線であっても、紙やすりが#240以上の大きい粒子のものでは心線が断線してしまうものが発生し不合格となった。一方、#3000では1回の操作で単心への分離が不可能なものであることが分かる。
表1
Figure 2005316246
表2
Figure 2005316246
即ち、実施例1では、一括被覆樹脂の厚さが10μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が80、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が180であり、ねじり破壊は生じなかった。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例1においては、#320から#1000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例2では、一括被覆樹脂の厚さが23μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が40、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が180であり、ねじり破壊は生じなかった。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例2においては、#320から#1000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例3では、一括被覆樹脂の厚さが5μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が55、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が90であり、ねじり破壊は生じなかった。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例3においては、#320から#2000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例4では、一括被覆樹脂の厚さが7μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が30、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が270であり、ねじり破壊は生じなかった。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例4においては、#320から#1000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例5では、一括被覆樹脂の厚さが10μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が50、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が360であり、ねじり破壊は生じなかった。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例1においては、#320から#800の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例6では、一括被覆樹脂の厚さが10μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が8、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が180であり、ねじり破壊が一部生じた。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例6においては、#400から#2000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例7では、一括被覆樹脂の厚さが10μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が105、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が270であり、ねじり破壊は生じなかった。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例1においては、#2000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例8では、一括被覆樹脂の厚さが13μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が50、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が450であり、ねじり破壊は生じなかった。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例1においては、#2000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
実施例9では、一括被覆樹脂の厚さが15μm、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)が65、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角が45であり、ねじり破壊が一部生じた。このように、一括被覆樹脂の厚さ、一括被覆樹脂の破断強度(MPa)、着色素線と一括被覆樹脂との剥離の回転角がこの発明の範囲内である実施例6においては、#320から#2000の紙やすりで容易に単線を分離することができた。
上述したように、実施例1〜9において、紙やすりによって単心を分離することができることが確認できた。なお、一括被覆樹脂の強度の大きいもの(実施例7、105MPa)、剥離回転角の大きいもの(実施例8、450)は分離可能な紙やすり番手の幅がせまくなってしまう(即ち、実施例7および実施例8では、#2000に限定されてしまう)。更に、一括被覆樹脂の強度の小さいもの(実施例6)、剥離回転角の小さいもの(実施例9)は、実装作業で破壊してしまう場合があった。
したがって、一括被覆樹脂の厚さが3〜25μmの範囲内であって、一括被覆樹脂の強度が10〜90MPa、剥離回転角が90〜360°の場合がより好ましいことがわかる。
一方、比較例1は一括被覆樹脂の厚さが2μmとこの発明の範囲を外れて小さく、この場合もテープ心線が破壊してしまい、紙やすりでの断線が生じやすいことが分かる。
比較例2は、一括被覆樹脂の厚さが30μmとこの発明の範囲を外れて大きく、この場合はテープ心線としてのねじり強度は保たれているが、紙やすりでの単心分離が容易にできないことが示されている。
なお、一括被覆に用いる樹脂は例えば熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂など種々のものが適用可能であるが本実施例、比較例のようにウレタンアクリレート系UV樹脂とする場合は、従来から一括被覆の樹脂として使用されており、長年の使用による信頼性が実証されていること、また、製造上も設備改造などが最小限で適用可能であることより好適である。
この発明によると、光ファイバテープ心線の端末だけでなく、中間部においても容易に単心分離し、任意の光ファイバ素線を取り出すことが可能な光ファイバテープ心線及びその分離方法を提供することができ、産業上利用価値が高い。
図1は、ガラスファイバの同心円上に紫外線硬化型樹脂を被覆してなる、光ファイバ単心線(素線)断面図である。 図2は、光ファイバ単心線4本を紫外線硬化型樹脂で一括被覆してなる、光ファイバテープ心線の断面図である。 図3は、光ファイバテープ心線の断面図で、本発明による長辺側の被覆樹脂厚さ(a)を定義する部分を示すものである。 図4は、この発明のテープ心線からの単心分離方法の1つの態様を説明する図である。 図5は、この発明のテープ心線からの単心分離方法の1つの態様を部分的に詳細に説明する図である。
符号の説明
・ 光ファイバ単心線
2.ガラスファイバ
3.紫外線硬化樹脂被覆層
4.紫外線硬化型着色被覆層
5.光ファイバテープ心線
6.紙やすり
7、8.重り

Claims (7)

  1. 並列に配置された複数の光ファイバ素線を一括被覆して形成された光ファイバテープ心線であって、前記光ファイバテープ心線の幅広の面の両方に荷重0.1〜2N/mm2で紙やすりを押圧し、前記光ファイバテープ心線を0.1〜5cm/secの速度で前記紙やすりと相対移動させたときに、前記紙やすりが擦過した個所において、前記複数の光ファイバ素線相互間の結合力が0.1N以下であることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 前記紙やすりはJIS R6001に規定する#320から#2000の範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の光ファイバテープ心線。
  3. 紫外線硬化型樹脂の被覆を有する光ファイバ素線を並列に配置し、紫外線硬化型樹脂によって一括被覆して形成された光ファイバテープ心線において、一括被覆する前記紫外線硬化型樹脂により全ての光ファイバ素線が覆われていて、該テープ心線の横断面における相対する2つの長辺側に位置する前記光ファイバ素線の表面と一括被覆樹脂表面の最小距離が、3μm〜25μmの範囲内であることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  4. 前記一括被覆する紫外線硬化型樹脂の引張破断強度が10MPa〜90MPaの範囲内であることを特徴とする、請求項3に記載の光ファイバテープ心線。
  5. 前記光ファイバテープ心線の長さ約10mmの部分を回転させたときに、前記光ファイバ素線に被覆されている紫外線硬化型樹脂と一括被覆する紫外線硬化型樹脂との間に剥離が発生する光ファイバテープ心線であって、前記剥離の発生に必要な回転角が90°以上360°未満であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバテープ心線。
  6. 光ファイバテープ心線の表面を紙やすりで擦り、一括被覆した紫外線硬化型樹脂の一部に傷を入れることによって単心分離することを特徴とする、テープ心線からの単心分離方法。
  7. 紙やすりの粒度がJIS R6001 #320〜#2000の範囲内であることを特徴とする、請求項6に記載のテープ心線からの単心分離方法。
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