JP2005315935A - レンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ラック部(7)に、駆動軸(5)を挟んでナット部(7d)と対向するストッパ部(8c)及び回動弾性力を生じる弾性部材(10)を設け、この弾性部材がナット部とストッパ部とを駆動軸に圧接するよう付勢すると共に、レンズ保持枠(2)をガイドシャフト(3)に圧接するよう付勢する。また、弾性部材を、コイル部(10a)とコイル部より離れる方向に延出する一対の腕部(10b,10c)とを有するねじりコイルばね(10)とし、コイル部に突出する突出部(10d)を形成し、一対の腕部及び突出部が、ナット部,ストッパ部及びレンズ保持枠を付勢する。
【選択図】 図2
Description
この従来例1のレンズ駆動装置(図6参照)は、移動レンズ101を保持する保持枠102をガイドポール103,104で摺動自在に保持し、この保持枠102と連結した駆動部材109に、リードスクリュ107を挟み込む切り欠けナット109aと、切りかけナット109aをリードスクリュ107に付勢するバネ性を有する第1のアーム109bと、ねじ山飛びを防ぐために切りかけナット109aのねじ山高さ寸法より小さな空隙をもってリードスクリュ107に臨む第2のアーム109dとを設けて成るレンズ駆動装置である。
この装置のレンズ保持枠102はリードスクリュ107の回転により光軸105の方向に駆動され、この構成により、衝撃によるねじ山飛びが防止できるとされたものである。
この従来例2のレンズ駆動装置(図7参照)は、リードスクリュ207に噛合する切りかけナット209fを有した駆動部材209を備え、この駆動部材209が、移動レンズ201を保持して第1,第2のガイドポール203,204に摺動自在に保持されたレンズ保持枠202と連結し、リードスクリュ207の回転によってレンズ保持枠202が駆動されるものである。
また、従来例1の第2のアーム109dに相当するストッパ209bも備えている。
従って、上述した従来例1において、第2のアームとリードスクリュ間の空隙は0mm〜0.1mmの範囲になければ歯飛び防止の効果が得られない。
そのため、このレンズ駆動装置を搭載した光学機器の使用雰囲気温度によってそのバネ定数が変化し、例えば、高温時の方が、ばね性が軟らかくなって外部振動に対して歯飛びを起こしやすいという歯とび防止性能が温度依存性を有する問題(以下、問題<c>と記載する場合がある)があった。
この点に関しては、従来例2では、ナットのリードスクリューへの付勢にねじりコイルばねを用いているので、この問題<c>は改善されるものの、上述の問題<a>及び<b>を有する点においては、従来例1と同様である。
そのため、光学装置に搭載するレンズ駆動装置に対して、上述した各問題がすべて解決されるように市場から切望されている。
即ち、請求項1に係る発明は、レンズ(1)を保持し、ガイドシャフト(3)に支持され前記レンズ(1)の光軸(CL)方向に摺動するレンズ保持枠(2)と、送りねじを有し駆動手段により回転駆動される駆動軸(5)と、前記送りねじと噛合するナット部(7d)及び前記レンズ保持枠(2)と係合する係合手段(7a)を有し、前記駆動軸(5)の回転に応じて前記レンズ保持枠(2)を前記光軸(CL)方向に直線移動させるラック部(7)と、を備えたレンズ駆動装置において、
前記ラック部(7)に、前記駆動軸を挟んで前記ナット部(7d)と対向するストッパ部(8c)及び回動方向の弾性力を発生する弾性部材(10)を設け、前記弾性部材(10)が、前記ナット部(7d)と前記ストッパ部(8c)とをそれぞれ前記駆動軸(5)に圧接する方向に付勢すると共に、前記レンズ保持枠(2)を前記ガイドシャフト(3)に圧接する方向に付勢するよう構成して成るレンズ駆動装置(50)である。
また、請求項2に係る発明は、前記弾性部材(10)を、コイル部(10a)と該コイル部(10a)の両端から該コイル部(10a)より概ね離れる方向に延出する一対の腕部(10b,10c)とを有するねじりコイルばね(10)として形成すると共に、前記コイル部(10a)の一部に該コイル部(10a)から突出する突出部(10d)を形成し、前記一対の腕部(10b,10c)及び前記突出部(10d)が、それぞれ、前記ナット部(7d),前記ストッパ部(8c)及び前記レンズ保持枠(2)のいずれかを付勢する構成にしたことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置(50)である。
また、請求項3に係る発明は、前記一対の腕部(10b,10c)の少なくとも一方または前記コイル部(10a)を前記光軸(CL)方向に変形させ、該変形の反発力により前記ナット部(7d)を前記駆動軸(5)の軸方向に付勢するよう構成して成ることを特徴とする請求項2記載のレンズ駆動装置(50)である。
図1は、本発明のレンズ駆動装置の実施例を示す斜視図であり、
図2は、本発明のレンズ駆動装置の実施例における要部を説明する図であり、
図3は、本発明のレンズ駆動装置の実施例における要部を説明する正面図及び側面図であり、
図4は、本発明のレンズ駆動装置の実施例における要部を説明する組み立て図であり、
図5は、本発明のレンズ駆動装置の実施例におけるねじりコイルばねを説明する図である。
ここで、実施例のレンズ駆動装置50の正面図である図2(A)は、その側面図である図2(B)におけるX−X線における部分断面を含めた正面図であり、図2(C)は、図2(A)の一部を拡大した図である。
この移動レンズ1はレンズ保持枠2により保持される。
第1のシャフト支持部2Aには略矩形の貫通孔2A1が形成され、この貫通孔2A1に、移動レンズ1の光軸CL方向に配置された第1のシャフト3が径方向の若干のガタを有して挿通される。
第2のシャフト支持部2Bには貫通孔2B1が形成され、この貫通孔2B1に、第1のシャフト3と平行に配置された第2のシャフト4が径方向に僅かなガタをもって挿通される。
従って、レンズ保持枠2は、第1,第2のシャフト3,4により支持されて光軸CL方向に摺動自在に支持される。
また、図2(B)に示すように、第2のシャフト支持部2Bには、光軸CL方向に所定の間隙を有してリードスクリュ5側に向かって立設する一対のラック支持壁6A,6Bが形成されている。
ラック支持壁6A,6Bには、幅d1のスリット6A1,6B1を介して当図の下方側外部と連結するラック係合孔6A2,6B2が形成されている〔図6(D)参照〕。
ラックアッセンブリ70は、第1ラック7,第2ラック8,圧縮コイルばね9及びねじりコイルばね10を有して成る。以下、特に注記がない場合は、ラックアッセンブリを単にラック70と称する。
ラック壁7cの内側の面には、リードスクリュ5のねじ山形状に対応した形状とされてそのリードスクリュ5と噛合する一対のナット部7dが設けられている。
第1ラック7の軸部7aにおいて、その両端側の断面形状は、幅d0でカットされた略長丸形状とされている。
また、ストッパ部8cの一方の面(アッセンブリ時に内側となる面)の中央部には、円形のダボ8dが突出して設けられている。
また、基部8aには、そこから離れる方向に突出する係止リブ8eが形成されている。この係止リブ8eには、後述するねじりコイルばね10の第2の腕部10cが係止される。
また、コイル部10aの一部には、そのコイル部10aの外形より突出する突出部10dが形成されている。
この突出部10dは、コイル部10aから離れる方向に延出する離出部10d1と頂部10d2と再びコイル部10aに向かう接近部10d3とを有している。この実施例では、この突出部10dを、コイル部10aの最端の巻線に設けているが、コイル部10aの端部以外の巻線に形成してもよい。
まず、第1ラック7の軸部7aに圧縮コイルばね9を外挿する(矢印S1)。
第2ラック8の孔部8bを軸部7aに外挿する(矢印S2)。その際、第2ラック8のストッパ部8cが第1ラック7のスリット7e1に入り込むように組み込むが、その位置において圧縮コイルばね9は圧縮する方向に縮められるのでその反発力により第1,第2ラック7,8は互いに離れる方向に付勢される。
孔部8bの内径は軸部7aの外径よりも僅かに大きく形成されているので、第2ラック8は第1ラックの軸部7aの回りに回動可能である。
この付勢により、第2ラック8に設けたダボ8dがラック壁7cの内側に当接しラック壁7cとストッパ部8cとの間に所定の間隙が保たれるので、その後の組み立て作業が極めて容易になっている。
これにより、ラック70は、回動軸CLR回りに回動自在とされて支持壁6A,6Bに、言い換えれば、レンズ保持枠2に取り付けられる。
これにより、ラック壁7cのナット部7dは、リードスクリュー5のねじ部に確実に噛合する。
そのため、ナット部7dは、常にリードスクリュ5に沿った一方の向きに付勢されバックラッシュが生じることはない。
このときの当接点Pは、第1,第2のシャフト3,4の中心を通る線L1に第2のシャフト4の中心で直交する線L2よりも光軸CLに対して外側(A1の範囲)に位置させている。
そのため、レンズ保持枠2は、第2のシャフト4を中心として左回りのモーメントM1を受け、第1のシャフト3をF2方向の力で常に付勢する。
上述した実施例は、この突出部10dを作用Cに適用したが、各作用点10b〜10dをどの作用A〜Cに適用するかは自由に設定することができる。
即ち、図2(A)において、通常の使用姿勢がこれと上下逆の場合は、当接点Pを線L2よりも左側に位置させ、第2のシャフト4を中心とした右回り方向のモーメントを付与するように構成するのがよい。
2 レンズ保持枠
2A,2B 第1,第2のシャフト支持部
2A1,2B1 貫通孔
2Ba ラック側の面
3,4 第1,第2のシャフト
5 リードスクリュ
6A,6B ラック支持壁
6A1,6B1 スリット
6A2,6B2 ラック係合孔
7 第1ラック
7a 軸部
7a1 端部
7b 腕部
7c ラック壁
7d ナット部
7e 対向ラック壁
7e1 スリット
7f フランジ
7g 凹部
8 第2ラック
8a 基部
8b 孔部
8c ストッパ部
8d ダボ
8c 係止リブ
9 圧縮コイルばね
10 ねじりコイルばね
10a コイル部
10b,10c 第1,第2の腕部
10d 突出部
11 モータ
50 レンズ駆動装置
70 ラック(ラックアッセンブリ)
CL 光軸
CLR (ラックアッセンブリの)回動軸
d0,d1 幅
Claims (3)
- レンズを保持し、ガイドシャフトに支持され前記レンズの光軸方向に摺動するレンズ保持枠と、
送りねじを有し駆動手段により回転駆動される駆動軸と、
前記送りねじと噛合するナット部及び前記レンズ保持枠と係合する係合手段を有し、前記駆動軸の回転に応じて前記レンズ保持枠を前記光軸方向に直線移動させるラック部と、を備えたレンズ駆動装置において、
前記ラック部に、前記駆動軸を挟んで前記ナット部と対向するストッパ部及び回動方向の弾性力を発生する弾性部材を設け、
前記弾性部材が、前記ナット部と前記ストッパ部とをそれぞれ前記駆動軸に圧接する方向に付勢すると共に、前記レンズ保持枠を前記ガイドシャフトに圧接する方向に付勢するよう構成して成るレンズ駆動装置。 - 前記弾性部材を、コイル部と該コイル部の両端から該コイル部より概ね離れる方向に延出する一対の腕部とを有するねじりコイルばねとして形成すると共に、前記コイル部の一部に該コイル部から突出する突出部を形成し、
前記一対の腕部及び前記突出部が、それぞれ、前記ナット部,前記ストッパ部及び前記レンズ保持枠のいずれかを付勢する構成にしたことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。 - 前記一対の腕部の少なくとも一方または前記コイル部を前記光軸方向に変形させ、該変形の反発力により前記ナット部を前記駆動軸の軸方向に付勢するよう構成して成ることを特徴とする請求項2記載のレンズ駆動装置。
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