JP2005315681A - 軸受試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 任意の角度に傾けられた状態で、軸受性能試験や低騒音レベルの騒音試験を可能として、実使用条件に合った軸受性能試験を行なうことができる軸受試験装置の提供。
【解決手段】 軸受試験装置100は、転がり軸受の外輪が内嵌するハウジング室が形成された軸受保持機構11と、ハウジング室の直径線DLと一致する軸芯を有し軸受保持機構11の両側に水平に配設された支持軸33を回転中心として軸受保持機構11を回動可能に支持する支持機構13と、支持軸33に連結されて軸受保持機構11を直径線DLを回転中心として任意の角度回動させるハウジング回動装置15と、転がり軸受の内輪に内嵌する回転軸57に巻き掛けられた無端ベルトを介して内輪を所定の任意の回転速度で回転させる駆動装置17と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軸受試験装置に関し、より詳細には、CTスキャナーガントリーヘッド用軸受等のように、傾けられた状態で用いられ且つ高度の音響品質(低騒音レベル)が要求される軸受の騒音試験を含む各種の試験を行なうことができる軸受試験装置に関する。
転がり軸受等の軸受は、その性能を保証するために軸受試験装置に装着されて試験が行なわれ、性能が評価される。従来の軸受試験装置は、実際の使用条件に合わせ、通常問題となる項目である軸受の昇温特性、振動特性、耐摩耗性、或いは耐焼付き性、等の性能を試験するようにしたものが殆どである。このような従来の軸受試験装置の例としては、転がり軸受回転時の振動等を各種センサにより測定し、その測定信号を適宜処理して転がり軸受の損傷の有無や焼付き等の異常を検出するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特許文献1から特許文献3に開示されている装置は、いずれも転がり軸受に取り付けられたセンサにより、振動波形やAE(アコースティック・エミッション)信号を取り出し、該信号を適宜電気的に処理して、正常値との差異から転がり軸受の異常の有無を検出するようにしたものである。
特許第3004349号公報(第2−3頁、第1図) 実開平2−49384号公報(第2−3頁、第3図) 特開平2−205727号公報(第2−3頁、第1図)
近年、画期的な医療用診断装置として開発されたCTスキャナーのガントリーヘッドは、転がり軸受によって回動自在に支持されている。具体的には、CTスキャナーガントリーヘッドは、任意の角度傾けられた状態で毎分300回転以下(例えば、毎分150回転)の低速で回転する。また、その使用環境は、病院内の静寂な室内で使用されるため、高い静粛性が求められ、例えば毎分150回転で回転させたときの騒音レベルは63dB以下、且つ耳障りな異常音のないことが要求される。
一方、従来の軸受試験装置は、一般的な機械装置に組み込まれる軸受の昇温特性、振動特性、耐摩耗性、或いは耐焼付き性、等の性能試験を目的に設計されているので、任意の角度に傾けられた状態での軸受性能試験や高い静粛性(換言すれば、低い騒音レベル)での騒音試験に対応することができなかった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、任意の角度に傾けられた状態での軸受性能試験や低い騒音レベルの騒音試験を可能として、例えばCTスキャナーガントリーヘッドの実使用条件に合った軸受性能試験を行なうことができる軸受試験装置を提供することにある。
前述した目的を達成するため、本発明に係る軸受試験装置は、下記(1)、および(2)を特徴としている。
(1) 転がり軸受の外輪が内嵌する断面円形状のハウジング室が形成された軸受保持機構と、
前記ハウジング室の直径線と一致する軸芯を有し前記軸受保持機構の両側に水平に配設された一対の支持軸を回転中心として前記軸受保持機構を任意の角度回動可能に支持する支持機構と、
前記支持軸に連結されて前記軸受保持機構を前記直径線を回転中心として回動させるハウジング回動装置と、
前記転がり軸受の内輪に内嵌する回転軸に巻き掛けられた無端ベルトを介して前記内輪を前記回転軸と共に所定の任意の回転速度で回転させる駆動装置と、
を具備し、
前記ハウジング室に装着された前記転がり軸受を前記ハウジング回動装置によって前記支持機構の前記支持軸を回転中心として任意の角度回動させると共に、前記転がり軸受の前記内輪を前記駆動装置により所定の任意の回転速度で回転させるようにしたこと。
(2) 上記(1)の軸受試験装置であって、前記無端ベルトが継ぎ目無しベルトであり、前記駆動装置が低騒音サーボモータであって、前記支持機構が前記支持軸を回転中心として任意の角度傾けられた状態において、前記転がり軸受の前記内輪を毎分300回転以下の任意の回転速度で回転させたとき、騒音レベルが60dB以下であること。
上記(1)の軸受試験装置によれば、試験に供される転がり軸受を、ハウジング室の水平方向の直径線を回転中心として任意の角度回動させることができ、例えばCTスキャナーガントリーヘッドの支持に用いられる転がり軸受の取り付け姿勢と同じ取り付け姿勢として実使用条件と同様の負荷を転がり軸受にかけることができる。また、任意の角度傾けた取り付け姿勢とした転がり軸受の内輪を、所定の任意の回転速度で回転させことにより、実使用状態に近い状態で試験して、精度のよい測定データを得ることができる。
また、上記(2)の軸受試験装置によれば、無端ベルトを継ぎ目無しベルトとすると共に、駆動装置を低騒音サーボモータとしたので、軸受試験装置の騒音レベルを低減させることができる。また、転がり軸受が支持軸を回転中心として任意の角度傾けられた状態において、内輪を毎分300回転以下の任意の回転速度で回転させたときの騒音レベルを60dB以下としたので、機器に組み込まれるべき転がり軸受の63dBの騒音レベルの測定が可能となり、例えば63dB以下の騒音レベルが要求されるCTスキャナーガントリーヘッドの騒音測定が可能となる。
本発明の軸受試験装置によれば、ハウジング室に転がり軸受の外輪が内嵌する軸受保持機構を、ハウジング室の直径線と一致する軸芯を有し軸受保持機構の両側に水平に配設された一対の支持軸を回転中心としてハウジング回動装置により任意の角度だけ回動させて転がり軸受を傾け、内輪を低騒音サーボモータにより継ぎ目無しベルトを介して60dB以下の低騒音レベルで回転させるようにしたので、転がり軸受が任意の角度傾けられた状態で音響試験を含む各種試験を行なうことができる。またこれにより、例えば63dB以下の騒音レベルが要求されるCTスキャナーガントリーヘッド用転がり軸受の実使用状態での騒音測定が可能となる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態である軸受試験装置の概略構成を示す正面図、図2は図1におけるII−II矢視縦断面図、そして図3は図2における円IIIで囲まれた部分の拡大図である。
図1〜図3に示されるように、本実施形態の軸受試験装置100は、軸受保持機構11と、支持機構13と、ハウジング回動装置15と、駆動装置17と、を具備している。軸受保持機構11は、ハウジング19と、取り付け板21と、チルト円板23と、外輪押さえ板25と、を備えている。
ハウジング19は、試験に供される軸受、例えば、外径939.8mm、内径889mmの転がり軸受1を取り付けるためのものであって、例えば、外径1044mm、内径939.8mm、厚さ50mmの環状部材であり、内径部がハウジング室19aとなって、ハウジング室19aに試験に供される2個の転がり軸受1の外輪2を嵌合して装着する。ハウジング19の軸方向一方の側面(図2および図3において左側面)には、取り付け板21がねじ27によって固定され、ハウジング19の軸方向他方の側面(図2および図3において右側面)には外輪押さえ板25がねじ29により固定されている。
取り付け板21は、ハウジング19の外径よりも大きな外径を有する、厚さ略50mmの環状部材である。また、外輪押さえ板25は四分円形状に形成された厚さ10mmの円弧状部材であり、該円弧状部材を4個円周上に組み合わせて配置することにより環状となる。取り付け板21および外輪押さえ板25の内径は、転がり軸受1の外輪2の内径より大きくなっており、ハウジング室19aに嵌合する2個の転がり軸受1の外輪2の側面を取り付け板21および外輪押さえ板25で狭持して固定する。
取り付け板21の半径方向外方の側面には、チルト円板23がハウジング室19aと同一の軸芯を持つように、ねじ31により固定されている。チルト円板23は、外径1500mm、厚さ120mmの環状部材であり、チルト円板23の厚さ方向中央、且つハウジング室19aの水平方向の直径線DLの延長線上の両側に、直径線DLと一致する軸芯を有する一対の支持軸33が固定されている。
支持機構13は、ハウジング室19aに嵌合する2個の転がり軸受1を軸受保持機構11と共にハウジング室19aの水平方向の直径線DLを回転中心として回動させるためのものであって、チルト円板23の両側に軸芯が水平にされて固定された一対の支持軸33が、それぞれ一対のプランマブロック35により回動自在に支持されている。プランマブロック35は、基台37から垂直に立設する一対の脚部37aの床41から1200mmの高さに配設された固定台37b、37cにそれぞれ対向して固定されている。基台37および脚部37aは、コの字形鋼を溶接して形成されており、基台37には高さ調節のための複数の高さ調節ねじ39が配設されている。調節ねじ39を回動させることにより、支持機構13の床41からの高さの微調整、および傾き調節(水平状態)が可能である。また、一対の脚部37aには、基台37との間に補強部材37dが斜めに溶接されて一対の脚部37aの強度が補強されている。
広い取り付け面積を有する一方の固定台37cに固定されたプランマブロック35(図1において左側)によって回動自在に支持された支持軸33の一端には、ハウジング回動装置の一例であるギヤモータ15の回転軸36がカップリング38を介して結合されている。ギヤモータ15を回転させることにより、該回転が支持軸33に伝達されて、軸受保持機構11がハウジング室19aに嵌合する2個の転がり軸受1と共に、ハウジング室19aの水平方向の直径線DLを回転中心として水平状態の0度から180度の任意の角度範囲で回動可能となっている。また、軸受保持機構11は、固定装置(不図示)によって任意の角度傾けられた状態で固定し保持できるようになっている。
また、チルト円板23の下部には、モータ取り付け板43が一対のL型鋼45を介してねじ47で固定されている。モータ取り付け板43の下面には駆動装置の一例である低騒音サーボモータ17が固定されている。低騒音サーボモータ17の回転軸は、プーリ軸53の一端にカップリング49を介して連結されている。プーリ軸53は、モータ取り付け板43に固定されたプランマブロック51により回動自在に支持されており、プーリ軸53の他端には駆動プーリ55が固定されている。
ハウジング室19aに外輪2が嵌合した転がり軸受1の内輪3には、厚さ50mmの環状部材である内輪駆動軸57が内嵌している。内輪駆動軸57の両側面57a,57bには、円弧状(四分円形状)の4箇の内輪押さえ板59が円環状をなすように配置され、ねじ61により固定されており、一対の内輪押さえ板59により内輪3の側面を狭持して固定する。内輪駆動軸57の一方の側面57aには、複数のプーリ取り付けスタッド63が軸方向に突出して配設されている。複数のプーリ取り付けスタッド63の一端には被駆動プーリ65が、駆動プーリ55と対向する位置に取り付けられている。駆動プーリ55と被駆動プーリ65との間には、無端ベルトの一例である継ぎ目無しベルト67が巻き掛けられている。尚、駆動プーリ55と被駆動プーリ65との間に、継ぎ目無しベルト67に接離する方向に移動可能とされた張力調整用プーリ機構69を設け、継ぎ目無しベルト67の張力を適切な張力となるように調整できるようになっている。
また、試験に供される2個の転がり軸受1には、内輪駆動軸57にウエイト71を取り付けることにより荷重が負荷される。即ち、内輪駆動軸57の他方の側面57bは、一部が切り欠かれて溝部57cが形成されている。ウエイト71は、内輪駆動軸57と略同様の形状に形成された複数の円環状部材であり、一方の側面に内輪駆動軸57の溝部57cに対応して係合する突起部71aが、また他方の側面に内輪駆動軸57の溝部57c(換言すれば、ウエイト71の突起部71a)と同一形状の溝部71bが形成されている。そして、ウエイト71の突起部71aを内輪駆動軸57の溝部57cに嵌合させ、更に必要に応じてウエイト71の溝部71bに他のウエイト71の突起部71aを嵌合させ、必要枚数のウエイト71を重ねてねじ73により固定される。
本実施形態の作用を説明する。本発明の実施形態である軸受試験装置100は、図1から図3に示されるように、試験に供される転がり軸受1の外輪2をハウジング室19aに嵌合させて取り付け板21および外輪押さえ板25で狭持してハウジング19に固定する。そして、転がり軸受1の内輪3に内輪駆動軸57を内嵌させた後、被駆動プーリ65と駆動プーリ55との間に継ぎ目無しベルト67を巻き掛け、張力調整用プーリ機構69により継ぎ目無しベルト67の張力を適切な張力となるように調整する。また、内輪駆動軸57の溝部57cにウエイト71の突起部71aを嵌合させ、更に必要に応じて所定枚数のウエイト71をウエイト71の溝部71bと突起部71aとを嵌合させて取り付け、転がり軸受1に荷重を負荷して試験準備を完了する。
試験に供される転がり軸受1に負荷される荷重の大きさは、転がり軸受1の右側に、例えば1枚の重さが105kgであるウエイト71を4枚、合計420kg取り付ける。また、転がり軸受1の左側に取り付けられた被駆動プーリ65の重さは60kgであり、この重量も荷重として作用する。試験に供される転がり軸受1の軸方向中央から4枚のウエイト71の重心までの距離は160mmであり、また転がり軸受1の軸方向中央から被駆動プーリ65の重心までの距離は220mmである。
そして、ハウジング回動装置の一例であるギヤモータ15を回転させると、該回転はカップリング38を介してプランマブロック35に支持された支持軸33に伝達される。これにより、軸受保持機構11は、ハウジング室19aに嵌合する2個の転がり軸受1と共に、ハウジング室19aの水平方向の直径線DLを回転中心として回動し、任意の角度傾けられる。次いで、駆動装置の一例である低騒音サーボモータ17を回転させて駆動プーリ55を回転させ、無端ベルトの一例である継ぎ目無しベルト67を介して被駆動プーリ65、即ち内輪3を、例えば毎分300回転程度の所定の回転速度で回転させて、転がり軸受1の昇温特性、振動特性、耐摩耗性、或いは耐焼付き性、等の各種性能試験を行なう。
次に、転がり軸受1の音響試験(騒音試験)について、特に、63dB以下の低騒音レベルが要求されるCTスキャナーガントリーヘッド(不図示)を支持する転がり軸受1を例に採って詳述する。
63dB以下の低騒音レベルが測定可能な軸受試験装置100としては、軸受試験装置100自体の騒音レベルがそれより十分に低い騒音レベルでなければ、測定すべき転がり軸受1の騒音が軸受試験装置100の騒音(暗騒音)に隠れてしまい測定不能となる。63dB以下の騒音レベルを測定可能な軸受試験装置100には、後述する理由から少なくとも60dB以下の騒音レベルが要求される。従って、先ず軸受試験装置100自体の騒音レベルを下記のようにして検証する。
先ず、回転時の騒音が小さい騒音測定用標準転がり軸受1を準備し、外輪2をハウジング室19aに嵌合させて取り付け板21および外輪押さえ板25で狭持してハウジング19に固定する。そして、騒音測定用標準転がり軸受1の内輪3に内輪駆動軸57を内嵌させた後、一対の内輪押さえ板59を内輪駆動軸57の両側面に取り付けて内輪3の側面を狭持して内輪駆動軸57に固定する。更に、内輪駆動軸57に所定重量(例えば、420kg)のウエイト71取り付け、被駆動プーリ65と駆動プーリ55との間に継ぎ目無しベルト67を巻き掛け、張力調整用プーリ機構69により継ぎ目無しベルト67の張力を適切な張力となるように調整して軸受試験装置100を準備し、騒音測定室内に騒音測定装置(不図示)と共に設置する。
ハウジング回動装置の一例であるギヤモータ15を回転させ、ハウジング室19aの水平方向の直径線DL(支持軸33の軸芯)を回転中心として軸受保持機構11を騒音測定用標準転がり軸受1と共に回動させて垂直状態とする。そして、ギヤモータ15および低騒音サーボモータ17共に停止させた状態で騒音を測定し、その測定値を暗騒音とする。暗騒音レベルは、60dB以下の軸受試験装置100の騒音レベルを測定可能とするために、50dB以下の極力低いレベルであることが望ましい。
次いで、駆動装置の一例である低騒音サーボモータ17を回転させて駆動プーリ55、継ぎ目無しベルト67を介して被駆動プーリ65、即ち内輪3を、所定の回転速度で回転させながら騒音測定装置により軸受試験装置100の騒音レベルを測定する。軸受保持機構11の傾き角度および内輪3の回転速度を所定の範囲内で種々変えて騒音レベルを測定し、どの条件においても60dB以下であることを確認する。尚、測定された騒音レベルと暗騒音との差が、10dB以下である場合には、後述する補正を行ない、補正後の騒音レベルを軸受試験装置100の騒音レベルとする。
ここで、内輪3を回転させる駆動装置は低騒音サーボモータ17であり、更に無端ベルトは継ぎ目無しベルトとしたので、軸受試験装置100は騒音レベル60dB以下での運転が可能であり、仮に騒音レベルが60dBを越える場合には、各部の微調整や、場合によっては機器を交換して騒音レベル60dB以下で運転できるようにする。このようにして、騒音レベルが63dB以下の供試転がり軸受1の騒音を測定可能な軸受試験装置100を準備する。
次に、ハウジング室19aから騒音測定用標準転がり軸受1を取り外し、騒音を測定すべき供試転がり軸受1をハウジング室19aに組み込み、上記した手順と同様の手順に従って、軸受試験装置100を準備する。そして、ギヤモータ15を回転させて、軸受保持機構11をハウジング室19aに嵌合する供試転がり軸受1と共に、ハウジング室19aの水平方向の直径線DL(支持軸33の軸芯)を回転中心として回動し、所定の角度傾けた状態で固定した後、低騒音サーボモータ17を回転させて駆動プーリ55、継ぎ目無しベルト67を介して被駆動プーリ65、即ち内輪3を、所定の回転速度、例えばCTスキャナーガントリーヘッドの回転速度である毎分150回転の回転速度で回転させながら騒音測定装置により騒音レベルを測定する。
日本工業規格「環境騒音の表示・測定方法」(JIS Z8731)によると、測定された騒音レベルと暗騒音との差が小さい場合、簡易的に測定された騒音レベルを補正することにより音源(この場合は供試転がり軸受1)の騒音レベルを推定することができるとしている。具体的には、測定された騒音レベルと暗騒音との差が4dBまたは5dBの場合、測定された騒音レベルから2dB減算することにより、また、測定された騒音レベルと暗騒音との差が6〜9dBの場合、測定された騒音レベルから1dB減算することにより本来の音源の騒音レベルが求められる。また、測定された騒音レベルと暗騒音との差が10dB以上ある場合、測定された騒音レベルに与える暗騒音の影響は殆どなく、測定された騒音レベルがそのまま音源の騒音レベルとなる。
尚、詳細な騒音測定方法については、日本工業規格「環境騒音の表示・測定方法」(JIS Z8731)に記載されているので必要であれば参照されたい。また、簡易的な補正については、上記規格の「付属書2表1」(暗騒音の影響に対する騒音計の指示値の補正)を参照されたい。
ここで、騒音レベルが60dB(供試転がり軸受1に対しては暗騒音となる)の軸受試験装置100を用いて供試転がり軸受1の騒音レベルを測定したとき、測定された供試転がり軸受1の騒音レベルが63dB以下である場合、暗騒音(60dB)との差が3dB以下であるので、音源の正確な騒音レベルは不明であるが、少なくとも騒音レベルは63dB以下であることが分かる。従って、CTスキャナーガントリーヘッドが要求する騒音レベル63dB以下の要求は満たされる。また、測定された供試転がり軸受1の騒音レベルが64dBまたは65dBである場合は、それぞれ補正値(−2dB)の補正のより音源(換言すれば、供試転がり軸受1)の騒音レベルは62dB或いは63dBと推定され、騒音レベル63dB以下の要求は満足される。測定された供試転がり軸受1の騒音レベルが66dB以上である場合は、補正後(−1dB)の騒音レベルは65dB以上であり、騒音レベル63dB以下の要求は満足されないことが判る。
このように、騒音レベル(暗騒音)が60dB以下の軸受試験装置100を用いて騒音測定を行なえば、騒音レベル63dB以下の音源の騒音レベルの測定が可能となり、転がり軸受1の合否判定を行なうことができる。尚、音源の正確な騒音レベルを知るためには、測定すべき騒音レベルより10dB以上小さな(従って、この例においては53dB以下)騒音レベルの軸受試験装置100を用いて測定することが望ましい。
軸受試験装置100によれば、転がり軸受1の外輪2が内嵌する断面円形状のハウジング室19aが形成された軸受保持機構11と、ハウジング室19aの直径線DLと一致する軸芯を有し軸受保持機構11の両側に水平に配設された一対の支持軸33を回転中心として軸受保持機構11を任意の角度回動可能に支持する支持機構13と、支持軸33に連結されて軸受保持機構11を直径線DLを回転中心として回動させるハウジング回動装置15と、転がり軸受1の内輪3に内嵌する内輪駆動軸(回転軸)57に巻き掛けられた無端ベルト67を介して内輪3を内輪駆動軸57と共に所定の任意の回転速度で回転させる低騒音サーボモータ(駆動装置)17と、を具備し、ハウジング室19aに装着された転がり軸受1をハウジング回動装置15によって支持機構13の支持軸33を回転中心として任意の角度回動させると共に、転がり軸受1の内輪3を低騒音サーボモータ17により所定の任意の回転速度で回転させるようにしたので、試験に供される転がり軸受1を、ハウジング室19aの水平方向の直径線DLを回転中心として任意の角度回動させることができ、例えばCTスキャナーガントリーヘッドの支持に用いられる転がり軸受1の取り付け姿勢と同じ取り付け姿勢として、実使用条件と同様の負荷を転がり軸受1にかけることができる。また、任意角度の取り付け姿勢とした転がり軸受1の内輪3を、所定の任意の回転速度で回転させことにより、実使用状態に近い状態で試験して、精度のよい測定データを得ることができる。
また、軸受試験装置100によれば、無端ベルトを継ぎ目無しベルト67とすると共に駆動装置を低騒音サーボモータ17としたので、軸受試験装置100の騒音レベルを低減させることができる。また、転がり軸受1が支持軸33を回転中心として任意の角度傾けられた状態において、内輪3を毎分300回転以下の任意の回転速度で回転させたときの騒音レベルを60dB以下としたので、63dB以上の転がり軸受1の騒音レベル測定が可能となり、例えば63dB以下の騒音レベルが要求されるCTスキャナーガントリーヘッドの騒音測定が可能となる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明の実施形態である軸受試験装置の概略構成を示す正面図である。 図1におけるII−II矢視縦断面図である。 図2における円IIIで囲まれた部分の拡大図である。
符号の説明
100 軸受試験装置
1 転がり軸受
2 外輪
3 内輪
11 軸受保持機構
13 支持機構
15 ハウジング回動装置
17 低騒音サーボモータ(駆動装置)
19 ハウジング
19a ハウジング室
33 支持軸
57 内輪駆動軸(回転軸)
67 継ぎ目無しベルト(無端ベルト)
DL ハウジング室の直径線

Claims (2)

  1. 転がり軸受の外輪が内嵌する断面円形状のハウジング室が形成された軸受保持機構と、
    前記ハウジング室の直径線と一致する軸芯を有し前記軸受保持機構の両側に水平に配設された一対の支持軸を回転中心として前記軸受保持機構を任意の角度回動可能に支持する支持機構と、
    前記支持軸に連結されて前記軸受保持機構を前記直径線を回転中心として回動させるハウジング回動装置と、
    前記転がり軸受の内輪に内嵌する回転軸に巻き掛けられた無端ベルトを介して前記内輪を前記回転軸と共に所定の任意の回転速度で回転させる駆動装置と、
    を具備し、
    前記ハウジング室に装着された前記転がり軸受を前記ハウジング回動装置によって前記支持機構の前記支持軸を回転中心として任意の角度回動させると共に、前記転がり軸受の前記内輪を前記駆動装置により所定の任意の回転速度で回転させるようにしたことを特徴とする軸受試験装置。
  2. 前記無端ベルトが継ぎ目無しベルトであり、前記駆動装置が低騒音サーボモータであって、前記支持機構が前記支持軸を回転中心として任意の角度傾けられた状態において、前記転がり軸受の前記内輪を毎分300回転以下の任意の回転速度で回転させたとき、騒音レベルが60dB以下であることを特徴とする請求項1に記載の軸受試験装置。
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