JP2005315563A - 排ガス処理装置及び排ガス処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 排ガスに含まれる未燃ガスを除去するとともにダイオキシンの再合成を抑制し、さらには塩化物ダストによるダクトの閉塞を防止することのできる排ガス処理装置及び排ガス処理方法を提供する。
【解決手段】 ロータリーキルン7の窯尻部に反応塔1を接続し、その反応塔1の側壁部上部に設けられた排ガス出口10と、冷却塔2の側壁部上部に設けられた排ガス入口20とを、短いダクト3によって接続する。冷却塔2内には下方に向かって散水する散水ノズル21を設け、この散水ノズル21からの散水によって排ガスを急冷する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ロータリーキルン7の窯尻部に反応塔1を接続し、その反応塔1の側壁部上部に設けられた排ガス出口10と、冷却塔2の側壁部上部に設けられた排ガス入口20とを、短いダクト3によって接続する。冷却塔2内には下方に向かって散水する散水ノズル21を設け、この散水ノズル21からの散水によって排ガスを急冷する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、焼却灰等の廃棄物を加熱、焼成等する際に発生する排ガスの処理装置及び当該排ガスの処理方法に関する。
従来より、可燃性の家庭ごみ廃棄物及び産業廃棄物は、廃棄物焼却施設のストーカ式焼却炉又は流動床式焼却炉において焼却され、焼却灰として廃棄物最終処分場に埋立て処分されてきた。しかし、この焼却灰は、セメント原料として必要なCaO、SiO2、Al2O3及びFe2O3等を含んでおり、セメント焼成用の原料として十分に再資源化することができるため、近年、焼却灰を原料の一部に用いたセメント製造技術が確立されつつある。
焼却灰を原料としたセメント製造方法においては、焼却灰をロータリーキルンにて焼成し、そこで発生した排ガスを集塵装置に導入し、集塵装置からは直接系外に排出することが通常であった(特許文献1参照)。
特開平11−253920号公報
しかし、上記排ガスには一酸化炭素、炭化水素等の未燃ガスが含まれることがあり、これらは大気汚染物質に該当するものの、集塵装置での除去が困難であるため、可燃性廃棄物の処理量が制限されていた。
一方、上記焼却灰にはダイオキシンが含まれることが多いが、ダイオキシンは、通常、焼却灰焼成時に分解され、塩素化合物、及びベンゼン環を有する炭化水素類となって排ガス中に含まれることとなる。しかし、分解したダイオキシンは、排ガスを徐冷する過程で再合成されてしまうことが多い。
また、焼却灰には塩素が含まれており、この塩素はキルン内で塩素化合物として揮散する。このように排ガス中に含まれる塩素化合物は、排ガスの温度が所定の温度以下になると、飛散ダストに凝縮、吸着されて塩化物ダストとなり、その塩化物ダストが溶融状態となってダクト内壁面にコーティングを形成することがある。このコーティングは、ダクト等の閉塞を起こすものであり、かかるダクト閉塞によって操業中断に至ることもある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、排ガスに含まれる未燃ガスを除去するとともに、ダイオキシンの分解の促進及び再合成の抑制を図り、さらには塩化物ダストによるダクトの閉塞を防止することのできる排ガス処理装置及び排ガス処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、ロータリーキルンに接続される排ガス燃焼装置と、前記排ガス燃焼装置に接続された冷却塔とを備え、前記排ガス燃焼装置及び冷却塔は、前記排ガス燃焼装置から排出された排ガスが前記冷却塔に導入されるまでに前記排ガスの温度が実質的に降下しないように接続されていることを特徴とする排ガス処理装置を提供する(請求項1)。
上記発明(請求項1)においては、排ガス燃焼装置によって排ガスに含まれる未燃ガスを燃焼させて除去することができるとともに、排ガスに含まれるダイオキシンを分解することができる。また、排ガス燃焼装置から冷却塔に至る際に排ガスは徐冷されないため、そこでダイオキシンが再合成されることは防止される。さらに、排ガスの温度は、排ガスが冷却塔に導入されるまで大きく低下しないため、冷却塔より前段で塩化物ダストは生成せず、塩化物ダストによるダクト閉塞は防止される。
上記発明(請求項1)において、前記排ガス燃焼装置と前記冷却塔とは、長さが0.5m以下のダクトを介して接続されていることが好ましい(請求項2)。
上記発明(請求項1,2)において、前記排ガス燃焼装置は反応塔によって構成され、前記反応塔の下部はロータリーキルンの窯尻部に接続されることが好ましい(請求項3)。反応塔の下部がロータリーキルンの窯尻部に接続されることにより、ロータリーキルンからの排ガスの温度を降下させることなく、排ガスを直接反応塔内に導入することができるため、ロータリーキルンから反応塔にかけてダイオキシンが再合成されること及び塩化物ダストが生成されることを効果的に防止することができる。
上記発明(請求項3)において、前記反応塔は加熱装置(例えばバーナー等)を備えていることが好ましい(請求項4)。この加熱装置によって排ガスを加熱することにより、反応塔内の排ガスの温度が大きく低下することを防止し、反応塔内で未分解のダイオキシンを分解することができるとともに、塩化物ダストが生成することを防ぐことができる。
上記発明(請求項3,4)において、前記反応塔における排ガス出口は、前記反応塔の側壁部に設けられていることが好ましく(請求項5)、また、上記発明(請求項1〜5)において、前記冷却塔における排ガス入口は、前記冷却塔の側壁部に設けられていることが好ましい(請求項6)。このように排ガス出口及び/又は排ガス入口を設けることにより、反応塔と冷却塔とを接続するダクトを非常に短くすることが可能である。
上記発明(請求項6)において、前記冷却塔内には散水部が設けられており、前記散水部は、前記排ガス入口よりも下の位置から下方に向けて散水するように設けられていることが好ましい(請求項7)。このような構成を採用することにより、冷却塔の排ガス入口付近の排ガスが徐冷されてダイオキシンが再合成されること及び塩化物ダストが生成して排ガス入口付近にコーティングが形成されることを防止することができる。
第2に本発明は、廃棄物の加熱又は焼成処理により発生する排ガスを処理する方法であって、前記排ガスに含まれる未燃ガスを燃焼させた後、直ちに前記排ガスを急冷することを特徴とする排ガス処理方法を提供する(請求項8)。
上記発明(請求項8)によれば、未燃ガスを燃焼させた後にダイオキシンが再合成されることを抑制することができる。また、排ガスを急冷する工程より前段では排ガスの温度は大きく低下しないため、塩化物ダストは生成されない。なお、排ガスの急冷によって塩化物ダストが生成することはあるが、この塩化物ダストは急冷工程で容易に捕集することが可能であるため、急冷工程より後段で塩化物ダストによるコーティングが形成されることは容易に防止することができる。
上記発明(請求項8)においては、内部温度が800℃以上の反応塔に前記排ガスを1秒以上滞留させた後、直ちに前記排ガスを300℃以下まで急冷することが好ましい(請求項9)。
また、上記発明(請求項8,9)においては、前記排ガスの急冷を、150℃/秒以上の冷却速度で行うことが好ましい(請求項10)。
本発明の排ガス処理装置又は排ガス処理方法によれば、排ガスに含まれる未燃ガスを燃焼・除去することができるとともに、ダイオキシンの分解を促進し、またダイオキシンの再合成を抑制し、さらには塩化物ダストによるダクトの閉塞を防止することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る排ガス処理装置の概略構成図を示したものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る排ガス処理装置の概略構成図を示したものである。
図1に示すように、本実施形態に係る排ガス処理装置は、ロータリーキルン7に接続された反応塔1と、反応塔1にダクト3を介して接続された冷却塔2と、冷却塔2に接続されたサイクロン4と、サイクロン4に接続された集塵機5と、集塵機5に接続された煙突6とから構成される。
反応塔1は、その下部においてロータリーキルン7の窯尻部に接続され、ロータリーキルン7で発生した排ガスを直接反応塔1内に導入することのできる構造となっている。反応塔1内には、図示しないバーナーが設けられており、反応塔1内を高温状態に保持することができるようになっている。
かかる反応塔1によって、排ガスに含まれる一酸化炭素、炭化水素等の未燃ガスを完全に燃焼させることができるとともに、排ガス温度の低下によるダイオキシンの再合成及び塩化物ダストの生成を防止することができる。
反応塔1の大きさについては、排ガスが反応塔1内に1秒以上滞留し、排ガス中の未燃ガスが完全に燃焼し得るために、反応塔1の細長比(断面の最小二次率半径に対する塔の高さの比)が27〜38、特に33〜35であることが好ましい。
本実施形態においては、反応塔1の側壁部上部に排ガス出口10が設けられており、また、冷却塔2の側壁部上部に排ガス入口20が設けられており、それら反応塔1の排ガス出口10と冷却塔2の排ガス入口20とはダクト3によって連通している。
ダクト3の長さは、反応塔1から排出される排ガスの温度を実質的に降下させることなく冷却塔2に排ガスを導入することができる程度に短いことが必要であり、具体的には0.5m以下であることが好ましい。ダクト3の長さが0.5mを超えると、反応塔1から排出された排ガスが冷却塔2に導入されるまでの間に熱放散により徐冷され、ダイオキシンが再合成されたり、塩化物ダストが生成されてコーティングが形成されたりするおそれがある。
なお、本実施形態では、反応塔1の排ガス出口10は反応塔1の側壁部に設けられており、冷却塔2の排ガス入口20は冷却塔2の側壁部に設けられているため、排ガス出口10が反応塔1の上面部、排ガス入口20が冷却塔2の上面部に設けられる場合よりも、ダクト3の長さを短くすることが可能となっている。
冷却塔2内の上部には、下方に向かって散水できる微霧型の散水ノズル21が設けられており、散水ノズル21の下端開口部は、上記排ガス入口20よりも下側に位置している。このように散水ノズル21を設置することにより、排ガス入口20及びダクト3付近の排ガスが徐冷されてダイオキシンが再合成されること、塩化物ダストが生成されて排ガス入口20やダクト3にコーティングが形成されることを防止することができる。
散水ノズル21は、面積平均径が30〜100μmの水粒子を放出できるものであるのが好ましい。このような径を有する水粒子は蒸発が早く、排ガスを効率良く冷却することができるため、冷却塔2をコンパクトなものにすることが可能である。
上記散水ノズル21の周囲にはノズルカバー22が設けられており、排ガス入口20から冷却塔2内に導入された高温の排ガスが直接散水ノズル21に接触しないようになっている。このようなノズルカバー22を設けることによって、散水ノズル21を熱から保護し、散水ノズル21の寿命を延ばすことができる。
冷却塔2の胴径は、散水ノズル21から放出される冷却水が、冷却塔2の内壁面から300mm以上離れ得るように設定することが好ましい。排ガスの冷却により、排ガス中の塩素化合物は、飛散ダストに凝縮、吸着されて塩化物ダストとなる。この塩化物ダストが散水ノズル21から放出される冷却水とともに冷却塔2の内壁面に接触すると、塩化物ダストは冷却塔2の内壁面に付着してしまうが、放出される冷却水が上記のように冷却塔2の内壁面と離れていることにより、塩化物ダストの冷却塔2内壁面への付着を防止することができる。
本実施形態における冷却塔2の底部は、排ガスの冷却によって発生する塩化物ダストが沈降し得るようにダスト捕集部23となっている。
本実施形態における冷却塔2の排ガス出口24は、冷却塔2の下部に設けられており、この冷却塔2の排ガス出口24に接続されたダクトは、サイクロン4に繋がる。なお、サイクロン4、集塵機5及び煙突6としては、従来公知のものを使用することができる。
上記のような構成を有する排ガス処理装置においては、ロータリーキルン7での廃棄物(焼却灰、焼却飛灰等)の焼成により発生した排ガスは、直接反応塔1内に導入される。反応塔1に導入される排ガスの温度は800℃程度であるが、この排ガスは反応塔1内のバーナーで加熱され、排ガスに含まれる一酸化炭素、炭化水素等の未燃ガスが完全に燃焼する。バーナーによって加熱された排ガスは、反応塔1の排ガス出口10においても約600〜700℃の温度を保持し得るため、反応塔1内での温度低下によるダイオキシンの再合成は防止される。
反応塔1の排ガス出口10から排出された排ガスは、ダクト3を通って冷却塔2の排ガス入口20から冷却塔2内に導入される。ここで、ダクト3は短く構成されているため、排ガスは約600〜700℃の温度を保ったまま冷却塔2内に導入される。したがって、ダクト3内にてダイオキシンが再合成されること、塩化物ダストによるコーティングが形成されることは防止される。
冷却塔2内に導入された排ガスは、散水ノズル21からの散水によって300℃以下にまで急冷される。このときの冷却速度は、150℃/秒以上であることが好ましい。冷却速度が150℃/秒未満である場合は、冷却塔2内にてダイオキシンが再合成されるおそれがある。
排ガスの冷却によって発生した塩化物ダストは、冷却塔2の内壁面に付着することなく、冷却塔2底部のダスト捕集部23に沈降する。したがって、塩化物ダストが後段のダクト内でコーティングを形成してダクトを閉塞することは防止される。
一方、上記のようにして冷却塔2内で冷却された排ガスは、冷却塔2の排ガス出口24からサイクロン4、次いで集塵機5に導入され、煤塵等が除去されてから、煙突6より排出される。
以上のとおり、本実施形態に係る排ガス処理装置によれば、排ガスに含まれる未燃ガスを除去するとともに、ダイオキシンの分解を促進し、またダイオキシンの再合成を抑制し、さらには塩化物ダストによるダクトの閉塞を防止して処理効率の向上を図ることができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物を含む趣旨である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〜4〕
図1に示す排ガス処理装置を用意して排ガス処理を行い、排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。具体的には、当該排ガス処理装置のロータリーキルン7内に焼却灰を主とする廃棄物(各種金属、ガラス、陶器等を含む)を1時間に15kg投入して焼却し、煙突6から排出された排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。
図1に示す排ガス処理装置を用意して排ガス処理を行い、排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。具体的には、当該排ガス処理装置のロータリーキルン7内に焼却灰を主とする廃棄物(各種金属、ガラス、陶器等を含む)を1時間に15kg投入して焼却し、煙突6から排出された排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。
実施例で使用した排ガス処理装置は、反応塔1内に排ガスが5秒間滞留するように、反応塔1の細長比を34に設定し、反応塔1の排ガス出口10に連続するダクト3内の排ガス温度(以下「A温度」という)が750〜900℃になるように反応塔1内に設けられたバーナーの火力を調整した。また、ダクト3の長さを0.5mに設定した。さらに、散水ノズル21から放出される冷却水が冷却塔2の内壁面から300mm離れるように冷却塔2の胴径を設定し、かつ、冷却塔2中心部における排ガス流速が0.18〜0.20m/secになり、冷却速度が325〜250℃/secになり、冷却塔2の排ガス出口の排ガス温度(以下「B温度」という)が250℃になるように冷却塔の大きさを設定した。
上記排ガス処理装置から排出される排ガスに含まれるダイオキシン濃度の測定結果を表1に示す。
上記排ガス処理装置から排出される排ガスに含まれるダイオキシン濃度の測定結果を表1に示す。
〔比較例1〜4〕
図2に示す排ガス処理装置を用意して排ガス処理を行い、排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。当該排ガス処理装置は、図2に示すように、ロータリーキルン7’の窯尻部に接続された反応塔1’と、反応塔1’にダクト3’を介して接続されたサイクロン4’と、サイクロン4’に接続された集塵機5’と、集塵機5’に接続された煙突6’とから構成されており、冷却塔2を備えていない以外は実施例1〜4に係る排ガス処理装置と同様の構成要素を備えているものである。この排ガス処理装置のロータリーキルン7’内に焼却灰を主とする廃棄物(各種金属、ガラス、陶器等を含む)を1時間に15kg投入して焼却し、排ガス処理装置の煙突6’から排出された排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。
図2に示す排ガス処理装置を用意して排ガス処理を行い、排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。当該排ガス処理装置は、図2に示すように、ロータリーキルン7’の窯尻部に接続された反応塔1’と、反応塔1’にダクト3’を介して接続されたサイクロン4’と、サイクロン4’に接続された集塵機5’と、集塵機5’に接続された煙突6’とから構成されており、冷却塔2を備えていない以外は実施例1〜4に係る排ガス処理装置と同様の構成要素を備えているものである。この排ガス処理装置のロータリーキルン7’内に焼却灰を主とする廃棄物(各種金属、ガラス、陶器等を含む)を1時間に15kg投入して焼却し、排ガス処理装置の煙突6’から排出された排ガスに含まれるダイオキシン濃度を測定した。
比較例で使用した排ガス処理装置は、反応塔1’に排ガスが3秒間滞留するように、反応塔1’の細長比を25に設定し、反応塔1’の排ガス出口10’に連続するダクト3’内の排ガス温度(A温度)が750〜900℃になるように反応塔1’内に設けられたバーナーの火力を調整した。また、反応塔1’の排ガス出口10’に連続するダクト3’内の排ガス流速が8.9〜9.0m/secになるように、ダクト3’の大きさを設定した。
上記排ガス処理装置から排出される排ガスに含まれるダイオキシン濃度の測定結果を表1に示す。
上記排ガス処理装置から排出される排ガスに含まれるダイオキシン濃度の測定結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜4に係る排ガス処理装置から排出される排ガスに含まれるダイオキシン濃度は、0.028〜0.030(ng−TEQ/m3N)であった。一方、比較例1〜4に係る排ガス処理装置から排出される排ガスに含まれるダイオキシン濃度は、3.7〜4.1(ng−TEQ/m3N)であった。したがって、実施例1〜4に係る排ガス処理装置は、比較例1〜4に係る排ガス処理装置に比して、ダイオキシンの排出量を低減させ得ることが確認された。このことから、実施例1〜4に係る排ガス処理装置は、ダイオキシンの再合成を効果的に抑制できると考えられる。
本発明の排ガス処理装置及び排ガス処理方法は、特に焼却灰、焼却飛灰等のダイオキシンを含む廃棄物を焼成してセメント原料等を製造する場合に有用である。
1,1’…反応塔
10,10’…排ガス出口
2…冷却塔
20…排ガス入口
21…散水ノズル(散水部)
3,3’…ダクト
4,4’…サイクロン
5,5’…集塵機
6,6’…煙突
7,7’…ロータリーキルン
10,10’…排ガス出口
2…冷却塔
20…排ガス入口
21…散水ノズル(散水部)
3,3’…ダクト
4,4’…サイクロン
5,5’…集塵機
6,6’…煙突
7,7’…ロータリーキルン
Claims (10)
- ロータリーキルンに接続される排ガス燃焼装置と、
前記排ガス燃焼装置に接続された冷却塔とを備え、
前記排ガス燃焼装置及び冷却塔は、前記排ガス燃焼装置から排出された排ガスが前記冷却塔に導入されるまでに前記排ガスの温度が実質的に降下しないように接続されていることを特徴とする排ガス処理装置。 - 前記排ガス燃焼装置と前記冷却塔とは、長さが0.5m以下のダクトを介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理装置。
- 前記排ガス燃焼装置は反応塔によって構成され、前記反応塔の下部はロータリーキルンの窯尻部に接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス処理装置。
- 前記反応塔は加熱装置を備えていることを特徴とする請求項3に記載の排ガス処理装置。
- 前記反応塔における排ガス出口は、前記反応塔の側壁部に設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の排ガス処理装置。
- 前記冷却塔における排ガス入口は、前記冷却塔の側壁部に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス処理装置。
- 前記冷却塔内には散水部が設けられており、前記散水部は、前記排ガス入口よりも下の位置から下方に向けて散水するように設けられていることを特徴とする請求項6に記載の排ガス処理装置。
- 廃棄物の加熱又は焼成処理により発生する排ガスを処理する方法であって、
前記排ガスに含まれる未燃ガスを燃焼させた後、直ちに前記排ガスを急冷することを特徴とする排ガス処理方法。 - 内部温度が800℃以上の反応塔に前記排ガスを1秒以上滞留させた後、直ちに前記排ガスを300℃以下まで急冷することを特徴とする請求項8に記載の排ガス処理方法。
- 前記排ガスの急冷を、150℃/秒以上の冷却速度で行うことを特徴とする請求項8又は9に記載の排ガス処理方法。
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JP2016014516A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | 株式会社流機エンジニアリング | 排ガス冷却装置および排ガス冷却方法 |
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- 2005-03-23 JP JP2005083462A patent/JP2005315563A/ja active Pending
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