JP2005315539A - 焼却炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 完全焼却を達成できるだけでなく、燃焼熱による劣化を生じにくく耐用年数の長期化が実現する焼却炉を提供すること。
【解決手段】 焼却物Sを投入する開閉可能な投入口2を備えた炉体1内に、一次燃焼室3と二次燃焼室4とを並設状態に設け、この一次燃焼室3と二次燃焼室4とは下部を連通状態に設け、この一次燃焼室3は投入口2を介して炉体1外と連通するように設けて、投入口2から投入した焼却物Sをこの一次燃焼室3で焼却し得るように構成し、一次燃焼室3の上部には排気用煙突を設けず、二次燃焼室4の上部に炉体1外への排気用煙突5を設けて、一次燃焼室3での焼却によって発生する煙が下部連通部6を介して二次燃焼室4に導入した後この煙突5から炉体1外へ排気されるように構成し、一次燃焼室3と二次燃焼室4は、炉体1の内面に対して空隙を介存した状態で配設し、この空隙に水7を収容し得るように構成して少なくとも一次燃焼室3と二次燃焼室4の周囲及び底部に、この水7によって一次燃焼室3と二次燃焼室4とを冷却し得る冷却水収容部8を設ける。
【選択図】 図2



Description

本発明は、焼却炉に関するものである。
従来から色々な焼却炉が提案されているが、産廃物処理規制が強化された現在では、不完全な焼却を行う焼却炉の使用が禁止されている。
そこで、最近は、単に焼却物を焼却するだけでなく、更に焼却時の煙をも高温で二次的に燃焼させることで無煙無臭の完全焼却を達成した焼却炉が実施されてきている。
しかし、このような二次燃焼による完全焼却を実現する焼却炉は、800℃以上の高温で焼却を行うため、焼却炉を構成する鋼板等の金属材に収縮等の変形を生じ易く、劣化が激しいという問題があった。
本発明は、このような現状に鑑み、これを解決するためのもので、完全燃焼(焼却)を達成できるだけでなく、燃焼熱による劣化を生じにくく耐用年数の長期化を実現する画期的な焼却炉を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
焼却物Sを投入する開閉可能な投入口2を備えた炉体1内に、一次燃焼室3と二次燃焼室4とを並設状態に設けると共に、この一次燃焼室3と二次燃焼室4とは下部を連通状態に設け、この一次燃焼室3は前記投入口2を介して前記炉体1外と連通するように設けて、投入口2から投入した焼却物Sをこの一次燃焼室3で焼却し得るように構成し、前記一次燃焼室3の上部には排気用煙突を設けず、前記二次燃焼室4の上部に炉体1外への排気用煙突5を設けて、一次燃焼室3での焼却によって発生する煙が前記下部連通部6を介して二次燃焼室4に導入した後この排気用煙突5から炉体1外へ排気されるように構成し、前記一次燃焼室3と前記二次燃焼室4は、前記炉体1の内面に対して空隙を介存した状態で配設し、この空隙に水7を収容し得るように構成して少なくとも一次燃焼室3と二次燃焼室4の周囲及び底部に、この水7によって一次燃焼室3と二次燃焼室4とを冷却し得る冷却水収容部8を設けたことを特徴とする焼却炉に係るものである。
また、並設する前記一次燃焼室3と前記二次燃焼室4とに空隙を介存して、前記下部連通部6の上方となるこの一次燃焼室3と二次燃焼室4との間にも前記冷却水収容部8を設け、この下部連通部6にこの下部連通部6を上下方向に貫通する配管9を設けると共に、この配管9は、この下部連通部6内での煙流動の妨げとならないようにして複数設け、この複数の配管9を介して下部連通部6の上方に存する冷却水収容部8と下方に存する冷却水収容部8とが連通する構成としたことを特徴とする請求項1記載の焼却炉に係るものである。
また、前記一次燃焼室3は、少なくとも中程より上部を密閉構造として、この一次燃焼室3で発生する煙が一次燃焼室3上方へ排気されることなく、前記下部連通部6を介して前記二次燃焼室4へと導入する構成としたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の焼却炉に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、二次的な燃焼を行う構造によって完全焼却を達成でき、尚且つ一次燃焼室と二次燃焼室とを水冷却する構造のため、安全性に秀れると共に、燃焼熱による劣化を生じにくく耐用年数の長期化が実現するなど、極めて実用性に秀れた画期的な焼却炉となる。
また、請求項2記載の発明においては、並設する一次燃焼室と二次燃焼室との間にも冷却作用が得られるために、この一次燃焼室と二次燃焼室との耐用年数が一層向上することになると共に、冷却水収容部内での水の対流が良好に行われて非常に効率の良い冷却作用が得られる一層実用性に秀れた構成の焼却炉となる。
また、請求項3記載の発明においては、一次燃焼室で発生する煙(黒煙)がそのまま炉体外の上方へと排出されることが確実に阻止されて、この煙が二次的な燃焼によって確実に無色,無臭の気体となって煙突から排出されることになる極めて実用性に秀れた構成の焼却炉となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
例えば、予め、冷却水収容部8内に水7を収容しておく。
投入口2を開放して炉体1内の一次燃焼室3内に焼却物Sを投入し、この焼却物Sに着火して燃焼させる。
すると、一次燃焼室3内では焼却物Sの燃焼により燃焼ガス(煙)が発生するが、この一次燃焼室3の上部には排気用煙突がないため、上部に排気用煙突5が形成されている二次燃焼室4の方向にしか煙の逃げ場がなく、よって、一次燃焼室3内の煙は一次燃焼室3と二次燃焼室4とを連通する下部連通部6を通って排気用煙突5の方向、即ち二次燃焼室4内へと流動することになる。
そして、下部連通部6内,二次燃焼室4内を熱い煙が通ることによってこの下部連通部6,二次燃焼室4が高温に加熱されるため、この高温の熱気により下部連通部6内,二次燃焼室4内を通る煙が更に加熱されて二次的に燃焼することになり、この二次燃焼によって煙が無色透明に近付き、排気用煙突5からは黒煙でなく無色透明に近く、且つ無臭の気体(煙)を排出することになる。
従って、完全焼却(燃焼)を達成できることとなる。
また、一次燃焼室3も燃焼熱によって高温に加熱されるために焼却物Sが効率的に燃焼することになり、更に煙の流動に伴って灰やすすが二次燃焼室4へ移動することで、一次燃焼室3底部に灰などが溜まることを原因とする不完全燃焼を生じにくいため、残灰量が低減することになる。
また、この二次的な燃焼構造によって一次燃焼室3,二次燃焼室4は、非常に高温(800℃以上)になるが、この一次燃焼室3と二次燃焼室4の少なくとも周囲及び底部に設けた冷却水収容部8内に収容した水7によってこの一次燃焼室3と二次燃焼室4の燃焼熱が吸収されて冷却されることになる。
従って、この冷却作用により、焼却処理中に作業者が炉体1に触れても火傷することがなく、安全性に秀れ、また、炉体1,一次燃焼室3,二次燃焼室4などは既製の焼却炉と同様に鋼板で構成することが望ましいが、高温の燃焼熱による鋼板収縮等の変形を生じにくく、耐久性に秀れ耐用年数の長期化が実現することになる。
また、例えば、並設する前記一次燃焼室3と前記二次燃焼室4とに空隙を介存して、前記下部連通部6の上方となるこの一次燃焼室3と二次燃焼室4との間にも前記冷却水収容部8を設け、この下部連通部6にこの下部連通部6を上下方向に貫通する配管9を設けると共に、この配管9は、この下部連通部6内での煙流動の妨げとならないようにして複数設け、この複数の配管9を介して下部連通部6の上方に存する冷却水収容部8と下方に存する冷却水収容部8とが連通する構成とすれば、一次燃焼室3と二次燃焼室4との間の冷却水収容部8に存する水7によってこの一次燃焼室3と二次燃焼室4とに一層良好な冷却作用が得られるためにこの一次燃焼室3と二次燃焼室4の耐久性(耐用年数)が一層向上することになり、しかも、一次燃焼室3や下部連通部6や二次燃焼室4は、上記したように燃焼熱によって非常に高温となるため、この一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4の周囲及び底部などに存する冷却水収容部8内の水7の温度上昇も著しいが、一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4の下方で温度上昇した水7は一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4の周囲へと迂回して上昇流動するだけでなく、この配管9を介して速やかに下部連通部6の上方へと上昇流動するため、冷却水収容部8内での水7の対流が良好に行われることとなり、この良好な水7の対流によって一次燃焼室3,二次燃焼室4の少なくとも周囲及び底部、並びに下部連通部6の周囲,上部及び底部に効率の良い冷却作用が得られることになるので、一層耐用年数が長期化することになる。
また、例えば、前記一次燃焼室3は、少なくとも中程より上部を密閉構造として、この一次燃焼室3で発生する煙が一次燃焼室3上方へ排気されることなく、前記下部連通部6を介して前記二次燃焼室4へと導入する構成とすれば、一次燃焼室3で発生する煙(黒煙)がそのまま炉体1外の上方へと排出されることが確実に阻止されるため、上記した二次的な燃焼作用によって煙が確実に無色,無臭の気体となって排気用煙突5から排出されることになる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、焼却物Sを投入する開閉可能な投入口2を備えた炉体1内に、一次燃焼室3と二次燃焼室4とを並設状態に設けると共に、この一次燃焼室3と二次燃焼室4とは下部を連通状態に設けている。
具体的には、炉体1は、図1〜図3に示すように略方形箱型を呈する構成とし、前面部(図1,図2において左側面部)の上部に方形筒形の投入口2を上方へ向けて斜設状態に突設している。
一次燃焼室3と二次燃焼室4とは、図2,図4に示すように縦長の方形箱型体に形成し、双方を下部連通部6によって一体的に連設している。
また、この一体の一次燃焼室3と二次燃焼室4とは、前記炉体1内に収まる大きさに形成しているもので、本実施例では、炉体1内の前側に一次燃焼室3が、後側に二次燃焼室4が位置するようにして炉体1内に一次燃焼室3と二次燃焼室4とを内装している。
尚、炉体1,一次燃焼室3,二次燃焼室4,下部連通部6は、いずれも1cm厚の鋼板を加工して形成している。
また、一次燃焼室3は、前面部の中程より上側を開放させて、この開放部を前記投入口2の基端部に連設固定し、この投入口2を開放することで、この投入口2から一次燃焼室3内に焼却物Sを投入して焼却し得るように構成している。即ち、投入口2を閉塞した状態では、一次燃焼室3は、少なくとも中程より上部が密閉構造となる構成としている。
また、ここで投入口2の開閉構造について説明すると、二重開閉式の扉2A,2Bを備えている。
更に詳しくは、投入口2の先端部(外側端部)に外扉2Aを設け、投入口2の基端部(前記一次燃焼室3の開放部と連設する内側端部)に内扉2Bを設けている。
また、この外扉2A,内扉2Bは、いずれも左右横方向へスライド開閉する二枚の扉を有する構成として、開閉操作を軽い力で行えると共に、広く開放できて焼却物Sをこぼすことなく投入し易い構造としている。また、この外扉2A,内扉2Bの操作部(図示省略)を別々に設けて、夫々を別個に開閉操作し得るように構成している。
従って、これにより、焼却途中であっても、焼却物Sを追加投入することができる。即ち、内扉2Bを閉じたまま外扉2Aを開いて筒状の投入口2内に焼却物Sを投入し、外扉2Aを閉じて炉体1外に炎や熱気の吹き返しが出ない安全な状態としてから内扉2Bを開けて一次燃焼室3内に焼却物Sを落下させることができる構成としている。
また、この一次燃焼室3内の下部にはバーナー10を設け、このバーナー10は焼却物Sへの着火用として用いる他、焼却中の温度が所定温度以下となった際には助燃用として用いることができる構成としている。
また、このバーナー10は、図2〜図4に示すように一次燃焼室3の底面に沿って炎を放出するように設けられ、これにより焼却物Sに対して確実に着火できると共に、一次燃焼室3の底部にたまる焼却物Sに対して良好な助燃作用を発揮する構成としている。
また、図2,図4に示すように二次燃焼室4の上部には二次バーナー11を設け、この二次バーナー11があることによって二次燃焼を促進することができるように構成している。
また、本実施例では、前記一次燃焼室3の上部には排気用煙突を設けず、前記二次燃焼室4の上部に炉体1外への排気用煙突5を設けている。
具体的には、二次燃焼室4と連設状態にしてこの二次燃焼室4の上部に排気用煙突5を立設状態に突設し、この排気用煙突5を炉体1外へ立設状態に突設している。即ち、この排気用煙突5は、二次燃焼室4,前記下部連通部6を介して前記一次燃焼室3と連通する構成とし、一次燃焼室3での焼却によって発生する煙が前記下部連通部6を介して二次燃焼室4に導入した後この排気用煙突5から炉体1外へ排気されるように構成している。
また、この排気用煙突5は、可及的に径大(例えば40cm)として、この排気用煙突5への煙の流れ込み、即ち一次燃焼室3から二次燃焼室4への煙の流れ込みが大量且つ速くなるように構成している。
また、この排気用煙突5内には、排煙と共に舞い上がった灰を捕捉し、灰が炉体1外へ飛散しようとすることを阻止する灰捕捉網18を設けている。
また、本実施例では、前記一次燃焼室3と前記二次燃焼室4は、前記炉体1の内面に対して空隙を介存した状態で配設し、この空隙に水7を収容可能となるように前記炉体1と一次燃焼室3と二次燃焼室4とは水密構造とし、一次燃焼室3と二次燃焼室4の少なくとも周囲及び底部に、水7を収容することによって一次燃焼室3と二次燃焼室4とを冷却し得る冷却水収容部8を設けている。
また、並設する一次燃焼室3と二次燃焼室4とに空隙を介存して、前記下部連通部6の上方となるこの一次燃焼室3と二次燃焼室4との間にも冷却水収容部8を設けている。
具体的には、図2,図4に示すように、一次燃焼室3は、前記開放部を除いた全周囲(前後左右部),上部及び底部に冷却水収容部8が形成されるようにして炉体1内に配設固定し、二次燃焼室4は、排気用煙突5が連設される上部を除いた全周囲(前後左右部)及び底部に冷却水収容部8が形成されるようにして炉体1内に配設固定している。また、これにより下部連通部6は、周囲(左右部),上部及び底部に冷却水収容部8が形成される構成としている。尚、例えば、排気用煙突5の径を小さくすることによって二次燃焼室4の上部に冷却水収容部8を設け、これにより二次燃焼室4の上部にも水7による冷却作用が得られるように構成しても良い。
従って、本実施例では、図2,図4からわかるように、炉体1が外壁、一次燃焼室3,二次燃焼室4が内壁を構成しているかのような二重構造としているもので、この外壁と内壁との隙間(冷却水収容部8)に多量の水7(一次燃焼室3と二次燃焼室4とが水没する量の水7)を注入することで、一次燃焼室3の前記開放部を除いた全周囲(前後左右部),上部及び底部の外側に水7が存してこの一次燃焼室3に対し冷却作用を発揮し、二次燃焼室4の排気用煙突5が連設される上部を除いた全周囲(前後左右部)及び底部の外側に水7が存して二次燃焼室4に対し冷却作用を発揮する構成としている。また、下部連通部6の左右部,上部及び底部の外側にも水7が存してこの下部連通部6に対し冷却作用を発揮する構成としている。即ち、多量の水7で燃焼熱によって高温化する一次燃焼室3と二次燃焼室4と下部連通部6の熱を吸収し冷却する構成である。
また、本実施例では、図1,図2,図4に示すように、炉体1の上部前側と、前記排気用煙突5の前側面との間にL形の継合管15を架設すると共に、この継合管15を介して一次燃焼室3上に位置する冷却水収容部8と排気用煙突5とが連通するように構成している。従って、燃焼熱を吸収して高温となった冷却水収容部8内の水7が蒸発すると、水蒸気がこの継合管15を介して排気用煙突5内へ導入することになり(図4中の矢印参照)、これによって排気用煙突5と排煙の温度が低下させられて排気用煙突5の劣化が抑制され、この排気用煙突5の耐久性が向上(耐用年数が長期化)する構成としている。
また、図4に示すように、炉体1の上部後側には、冷却水収容部8と連通して水7が収容する給水タンク部12を設け、この給水タンク部12内には給水管13を設けると共に、この給水管13の先端にフロート14を設け、このフロート14が下動することで給水管13の先端が開いて給水が行われる構成としている。即ち、水7が蒸発することによって冷却水収容部8内(給水タンク部12内)の水位が下がると(フロート14が下動すると)、給水管13が開いて給水が行われ、冷却水収容部8内が自動的に一定水位に保持されるように構成している。よって、冷却水収容部8内の水7量の人為的な管理が不要となる便利な構成としている。
また、炉体1の側面には、冷却水収容部8内の水7を排水可能な排水部16を設け、排熱によって得られる豊富な湯(水7)をこの排水部16から取り出して活用できるようにしている。即ち、例えば冬期の融雪・消雪用に用いる等して有効利用できることになる。
また、本実施例では、前記下部連通部6にこの下部連通部6を上下方向に貫通する配管9を設けると共に、この配管9は、この下部連通部6内での煙流動の妨げとならないようにして複数設け、この複数の配管9を介して下部連通部6の上方に存する冷却水収容部8と下方に存する冷却水収容部8とが連通する構成としている。
具体的には、図2〜図4に示すように、下部連通部6内には複数の配管9を、間隔を置いて柵状となるように横一列に並設することで、下部連通部6内での煙流動の妨げとならないように構成している。即ち、複数の配管9間を煙が流動する構成である(図3中の矢印参照)。
従って、この複数の配管9を介して下部連通部6の上方に存する冷却水収容部8と下方に存する冷却水収容部8とを水7が対流し得るように構成している。
また、本実施例では、前記一次燃焼室3若しくは前記二次燃焼室4若しくは前記下部連通部6に温度センサー17を設けて、この温度センサー17により、一次燃焼室3内若しくは二次燃焼室4内若しくは下部連通部6内の燃焼温度が設定燃焼温度以下となったことが検知された際に前記バーナー10が自動的に作動して助燃作用を発揮する構成としている。
具体的には、下部連通部6内に温度センサー17を設けている。また、この温度センサー17は、例えば、燃焼ガスの温度が適合基準の800℃を検知するように検知温度を設定している。
即ち、下部連通部6内を通る煙の温度が800℃になると、自動的に前記バーナー10が点火作動して燃焼温度上昇並びに燃焼促進するように作用し、常に800℃以上での完全燃焼が行われるように制御される構成としている。
また、本実施例では、前記温度センサー17により、一次燃焼室3内若しくは二次燃焼室4内若しくは下部連通部6内の燃焼温度が設定燃焼温度以下となったことが検知された際に前記二次バーナー11も自動的に作動制御される構成としている。
従って、下部連通部6や二次燃焼室4の温度が低い着火初期や、燃焼温度が800℃を大きく下回った際には黒煙が発生するが、この黒煙を二次バーナー11によって自動的に二次燃焼させることができるので、黒煙の発生を防止することができる構成としている。
また、燃焼ガスの温度が800℃以上に保たれている際、即ち完全燃焼が行われている際は、バーナー10も二次バーナー11も作動停止するように自動制御される構成として、少燃費化を図っている。
また、このバーナー10と二次バーナー11とは、自動制御だけでなく、操作ボックス19等に設けた手動スイッチによってもON,OFF制御できる構成としている。
図中符号20は炉体1に設けた一次燃焼室3内への空気吸入部であって、本実施例のこの空気吸入部20は外気供給量を調整可能としている。また、符号21は一次燃焼室3,二次燃焼室4,下部連通部6内の残灰取出口であって、本実施例ではこの残灰取出口21を二箇所に設けて残灰の取出し作業を容易に行えるようにしている。
次に、本実施例の焼却時の作用を説明する。
予め、冷却水収容部8内に水7を収容しておく。
投入口2の二重の扉2A・2Bを開放してこの投入口2から炉体1内の一次燃焼室3内に焼却物Sを投入し、バーナー10によりこの焼却物Sに着火して燃焼させる。
すると、一次燃焼室3内では焼却物Sの燃焼により燃焼ガス(煙)が発生するが、この一次燃焼室3の上部には排気用煙突がなく、二次燃焼室4の上部に排気用煙突5が形成されているために、この排気用煙突5の存する二次燃焼室4の方向にしか煙の逃げ場がなく、よって、一次燃焼室3内の煙は一次燃焼室3と二次燃焼室4とを連通する下部連通部6を通って排気用煙突5の方向、即ち二次燃焼室4内へと流動することになる。即ち、本実施例は、一次燃焼室3で発生する煙を上昇排出せず、下方の下部連通部6から二次燃焼室4へと送る逆燃焼方式である。
そして、下部連通部6内,二次燃焼室4内を熱い煙が通ることによってこの下部連通部6,二次燃焼室4も高温に加熱され、この高温の熱気により下部連通部6内,二次燃焼室4内を通る煙も更に加熱されて二次的に燃焼することになり、この二次燃焼によって煙が無色透明に近付き、無煙無臭の陽炎状況となる。即ち、排気用煙突5からは黒煙でなく無色透明に近く、無臭の気体(煙)を排出することになる。
また、煙の流動に伴って灰やすす等も下部連通部6から二次燃焼室4内へと移動して二次燃焼する。従って、一次燃焼室3の下部に灰やすすがたまって燃えにくい状況とならず、効率良く焼却物Sが燃焼することになる。
更に、空気吸入部20から一次燃焼室3内に外気が燃焼用空気として供給されるため、焼却物Sの燃焼は良好に持続する。よって、一度燃焼させれば、絶え間なく燃焼し続けることとなり、焼却物Sを中途追加投入しても、不完全燃焼を起こすようなことがなく、焼却物Sが略すべて燃え尽きるまで燃焼し続けることになる。
尚、焼却初期は、一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4の温度が低いためにどうしても黒煙が発生するが、この際には二次バーナー11が作動して黒煙は二次燃焼され、無煙無臭に近付く。また、この二次バーナー11は、二次燃焼室4内を舞い上がる灰やすす等を焼却する作用・効果もある。
従って、このように焼却物Sが効率的に燃焼するため、残灰量が低減することになる。出願人の試作実験では、残灰量が当社従来品の約1/60以下にまで低減できたことが確認された。
また、この二次的な燃焼構造によって一次燃焼室3,二次燃焼室4は、非常に高温(800℃以上)になるが、この一次燃焼室3の周囲,上部及び底部と二次燃焼室4の周囲及び底部に設けた冷却水収容部8内に収容した水7によってこの一次燃焼室3と二次燃焼室4と下部連通部6の燃焼熱が吸収されて冷却されることになる。
実際は、冷却水収容部8内の水7が100℃になり、炉体1(外壁)は70℃程度の手で触れるくらいの温度になる。
従って、この冷却作用により、焼却処理中に作業者が炉体1に触れても火傷することがなく、また、鋼板製の炉体1,一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4などは、燃焼熱による鋼板収縮等の変形を生じにくく、耐久性に秀れ耐用年数の長期化が実現することになる。
また、この際、高温化する一次燃焼室3,下部連通部6の周囲,上部及び下部、並びに二次燃焼室4の周囲及び下部に存する冷却水収容部8内の水7の温度上昇は著しいが、一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4の下方で温度上昇した水7が一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4の周囲へと迂回して上昇流動するだけでなく、複数の配管9を介して速やかに下部連通部6の上方へと上昇流動するため、冷却水収容部8内での水7の対流が良好に行われることとなり、これにより高温化した水7が一次燃焼室3,下部連通部6,二次燃焼室4の下方で停留し続けることによってこの部分だけが異常に温度上昇してしまうようなことがなく、水7の対流によって非常に効率の良い冷却作用が得られることになる。
また、点検、ボイラー用薬剤(防サビ剤)補給などの定期メンテナンスを行うことで、耐用年数が更に向上することになる。
尚、焼却対象物は、一般雑介、木、ベニヤ、合板、化粧板、紙、バーチクルボード、集成合板等である。
出願人による検査結果では、ダイオキシン類は環境規制値の5ナノグラムを下回る0.31ナノグラム以下。重金属類はすべて1/10以下となった。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例を示す斜視図である。 本実施例の使用状態における説明側断面図である。 本実施例のバーナー作動時における下部連通部6を介した煙の流動を示した部分拡大説明平断面図である。 本実施例の使用状態における冷却水収容部内での水の対流及び発生した水蒸気の移動並びに自動給水構造を示す説明側断面図である。
符号の説明
1 炉体
2 投入口
3 一次燃焼室
4 二次燃焼室
5 煙突
6 下部連通部
7 水
8 冷却水収容部
9 配管
S 焼却物

Claims (3)

  1. 焼却物を投入する開閉可能な投入口を備えた炉体内に、一次燃焼室と二次燃焼室とを並設状態に設けると共に、この一次燃焼室と二次燃焼室とは下部を連通状態に設け、この一次燃焼室は前記投入口を介して前記炉体外と連通するように設けて、投入口から投入した焼却物をこの一次燃焼室で焼却し得るように構成し、前記一次燃焼室の上部には排気用煙突を設けず、前記二次燃焼室の上部に炉体外への排気用煙突を設けて、一次燃焼室での焼却によって発生する煙が前記下部連通部を介して二次燃焼室に導入した後この排気用煙突から炉体外へ排気されるように構成し、前記一次燃焼室と前記二次燃焼室は、前記炉体の内面に対して空隙を介存した状態で配設し、この空隙に水を収容し得るように構成して少なくとも一次燃焼室と二次燃焼室の周囲及び底部に、この水によって一次燃焼室と二次燃焼室とを冷却し得る冷却水収容部を設けたことを特徴とする焼却炉。
  2. 並設する前記一次燃焼室と前記二次燃焼室とに空隙を介存して、前記下部連通部の上方となるこの一次燃焼室と二次燃焼室との間にも前記冷却水収容部を設け、この下部連通部にこの下部連通部を上下方向に貫通する配管を設けると共に、この配管は、この下部連通部内での煙流動の妨げとならないようにして複数設け、この複数の配管を介して下部連通部の上方に存する冷却水収容部と下方に存する冷却水収容部とが連通する構成としたことを特徴とする請求項1記載の焼却炉。
  3. 前記一次燃焼室は、少なくとも中程より上部を密閉構造として、この一次燃焼室で発生する煙が一次燃焼室上方へ排気されることなく、前記下部連通部を介して前記二次燃焼室へと導入する構成としたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の焼却炉。
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